JP2002115732A - ブレーキ装置用アクチュエータ及びブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置用アクチュエータ及びブレーキ装置

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JP2002115732A
JP2002115732A JP2001070757A JP2001070757A JP2002115732A JP 2002115732 A JP2002115732 A JP 2002115732A JP 2001070757 A JP2001070757 A JP 2001070757A JP 2001070757 A JP2001070757 A JP 2001070757A JP 2002115732 A JP2002115732 A JP 2002115732A
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知之 菊田
Naoki Ueno
直樹 上野
Takayuki Yamamoto
貴之 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を更に削減することができるととも
に、電動切替手段の出力を大きくせず空転防止機構の異
常噛み合いを確実に防止することができるブレーキ装置
用アクチュエータを提供する。 【解決手段】車両の走行時において、規制ギヤ32がピ
ニオン25と非係合となる非係合位置に配置された時、
該規制ギヤ32をその位置に維持するようコントローラ
は、切替用モータ31に車両走行時の振動や衝撃による
規制ギヤ32とピニオン25の噛み合いが発生しない程
度の小さな作動維持電圧Vrunを印加し続けるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ装置用ア
クチュエータ及びブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の車両用ブレーキ装置では、電動モ
ータを駆動源としたアクチュエータで作動するように構
成したものが提案されている。しかも、このようなブレ
ーキ装置の中には、一般に公知なワイヤ駆動方式による
駐車ブレーキ駆動機構を採用せず、電動の駐車ブレーキ
駆動機構を備えたものがある。これは、公知のワイヤ駆
動方式では、構成部品が多く、車体に対する組付けが煩
雑なためである。
【0003】このような電動の駐車ブレーキ駆動機構を
備えたブレーキ装置の一例として、特公平6−1002
39号公報に開示されたものがある。このようなブレー
キ装置は、駐車ブレーキをかける時、アクチュエータに
てブレーキを作動させた状態で該アクチュエータの出力
軸の空転を防止(出力軸をロック)し、この状態を保持
するように構成されている。
【0004】しかしながら、上記した駐車ブレーキ駆動
機構は、数多くの部品により構成されているため、構成
部材が多いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人が上
記問題点を解決するために負荷側から入力される外力に
よる出力軸の空転を防止する機構を備え且つ少ない部材
で構成することができるアクチュエータを提案している
(特願平11−321479に参照)。この技術では、
規制ギヤと係合ピンの係合により、車両走行時の振動や
衝撃による規制ギヤの回動を防止して、ピニオンと規制
ギヤとの異常噛み合いを防止していた。
【0006】しかしながら、その技術では、係合ピン及
び該ピンを付勢する弾性部材等、規制ギヤの回動を規制
する規制部材を必要するとともに、その規制解除時に
は、前記係合ピンが係合する規制ギヤに設けられた係合
溝を乗り越えるのに切替用モータのトルクを必要とする
ので、それだけ切替用モータには大きな出力が必要であ
った。
【0007】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、部品点数を更に削減す
ることができるとともに、電動切替手段の出力を大きく
せず空転防止機構の異常噛み合いを確実に防止すること
ができるブレーキ装置用アクチュエータ及びブレーキ装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、車軸にブレーキをかけ
るための摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で変位
させるための電動駆動手段と、前記電動駆動手段の駆動
力を前記摩擦部材に伝達する駆動力伝達手段と、前記駆
動力伝達手段の駆動力の伝達を規制する伝達規制域又は
駆動力の伝達を許可する伝達許可域のいずれかに配置さ
れる規制手段と、前記規制手段を伝達規制域と伝達許可
域に切り替えるとともに、車両の走行時には前記規制手
段が伝達許可域に配置保持されるように通電制御される
電動切替手段とを備えたブレーキ装置用アクチュエータ
である。
【0009】請求項2に記載の発明は、車軸にブレーキ
をかけるための摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間
で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前記
駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体と、
その回転体の正逆回転に基づいて前記摩擦部材を圧接位
置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備えた駆
動力伝達手段と、前記回転体と係合又は非係合となり、
係合時には少なくとも前記回転体の一方向の回転を不能
にする回転不能域に配置され、非係合時には前記回転体
の一方向の回転を可能にする回転可能域に配置される回
転規制手段と、前記回転規制手段を回転不能域と回転可
能域に切り替えるとともに、車両の走行時には前記回転
規制手段が回転可能域に配置保持されるように通電制御
される電動切替手段とを備えたブレーキ装置用アクチュ
エータである。
【0010】請求項3に記載の発明は、車軸にブレーキ
をかけるための摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間
で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前記
駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体と、
その回転体の正逆回転に基づいて前記摩擦部材を圧接位
置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備えた駆
動力伝達手段と、前記回転体と係合又は非係合となり、
係合時には少なくとも前記回転体の一方向の回転を不能
にする回転不能域に配置され、非係合時には前記回転体
の一方向の回転を可能にする回転可能域に配置される回
転規制手段と、前記回転規制手段を回転不能域と回転可
能域に切り替える電動切替手段と、車両の走行時には前
記回転規制手段が回転可能域に配置保持されるように前
記電動切替手段を通電制御する制御手段とを備えたブレ
ーキ装置用アクチュエータである。
【0011】請求項4に記載の発明は、車軸とともに回
転する第1の回転体と、前記第1の回転体と圧接可能な
摩擦部材と、前記摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との
間で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前
記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する第2の回
転体と、その第2の回転体の正逆回転に基づいて前記摩
擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動
軸とを備えた駆動力伝達手段と、前記第2の回転体と係
合又は非係合となり、係合時には少なくとも前記第2の
回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域に配置さ
れ、非係合時には前記第2の回転体の一方向の回転を可
能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、前記
回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替えると
ともに、車両の走行時には前記回転規制手段が回転可能
域に配置保持されるように通電制御される電動切替手段
とを備えたブレーキ装置である。
【0012】請求項5に記載の発明は、車軸とともに回
転する第1の回転体と、前記第1の回転体と圧接可能な
摩擦部材と、前記摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との
間で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前
記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する第2の回
転体と、その第2の回転体の正逆回転に基づいて前記摩
擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動
軸とを備えた駆動力伝達手段と、前記第2の回転体と係
合又は非係合となり、係合時には少なくとも前記第2の
回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域に配置さ
れ、非係合時には前記第2の回転体の一方向の回転を可
能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、前記
回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替える電
動切替手段と、前記電動切替手段を、車両の走行時には
前記回転規制手段が回転可能域に配置保持されるように
通電制御する制御手段とを備えたブレーキ装置である。
【0013】請求項6に記載の発明は、車軸とともに回
転する有底円筒状のドラムと、前記ドラムの内周面と圧
接可能な略円弧状の一対のブレーキシューと、前記ドラ
ムの開口部側に配置される移動不能なバックプレート
と、前記ブレーキシューを圧接位置と非圧接位置との間
で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前記
駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体と、
その回転体の正逆回転に基づいて前記ブレーキシューを
圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備
え、前記バックプレートに取り付けられる駆動力伝達手
段と、前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には
少なくとも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転
不能域に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の
回転を可能にする回転可能域に配置される回転規制手段
と、前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り
替えるとともに、車両の走行時には前記回転規制手段が
回転可能域に配置保持されるように通電制御される電動
切替手段とを備えたブレーキ装置である。
【0014】請求項7に記載の発明は、車軸とともに回
転する有底円筒状のドラムと、前記ドラムの内周面と圧
接可能な略円弧状の一対のブレーキシューと、前記ドラ
ムの開口部側に配置される移動不能なバックプレート
と、前記ブレーキシューを圧接位置と非圧接位置との間
で変位させるための正逆回転可能な駆動モータと、前記
駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体と、
その回転体の正逆回転に基づいて前記ブレーキシューを
圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備
え、前記バックプレートに取り付けられる駆動力伝達手
段と、前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には
少なくとも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転
不能域に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の
回転を可能にする回転可能域に配置される回転規制手段
と、前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り
替える電動切替手段と、前記電動切替手段を、車両の走
行時には前記回転規制手段が回転可能域に配置保持され
るように通電制御する制御手段とを備えたブレーキ装置
である。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項6又は7
に記載のブレーキ装置において、前記電動切替手段は、
前記駆動モータに対して前記回転体を挟んだ反対側に配
置されている。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項6〜8の
いずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記電動
切替手段は、前記ブレーキシューに対して前記駆動モー
タよりも離間するように前記駆動モータよりも径方向内
側に配置されている。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項6〜9
のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記電
動切替手段は、前記ブレーキシューに対して前記バック
プレートを挟んだ反対側に配置されている。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項6〜1
0のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記
電動切替手段は、前記バックプレートに当接するように
配置されている。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項6〜1
1のいずれか1項に記載のブレーキ装置において、前記
電動切替手段は電動モータである。 (作用)請求項1に記載の発明によれば、規制手段が駆
動力伝達手段の駆動力の伝達を許可する伝達許可域に配
置された時、該切替手段を切り替える電動切替手段が通
電され、該規制手段をその伝達許可域に確実に維持され
る。その結果、車両走行時の振動や衝撃によって規制手
段が不意に伝達規制域に配置されることを確実に防止す
ることができる。又、車両走行時に規制手段が伝達規制
域に配置されないよう規制手段の位置を規制する係合ピ
ン及び弾性部材等の規制部材が必要ないので、アクチュ
エータの構成部材の部品点数を低減することができる。
さらに、車両走行時に規制手段が伝達規制域に配置され
ないよう規制手段の位置を規制する規制部材を設けた場
合に比べ、車両が走行状態から駐車状態に変わるとき、
規制手段が規制部材の規制を乗り越える必要がなくなる
ため、電動切替手段の出力が小さくてすみ、電動切替手
段を小型、軽量、低価格のものにすることができる。
【0020】請求項2,3に記載の発明によれば、回転
規制手段が回転体と非係合となる回転可能域に配置され
た時、該回転切替手段を切り替える電動切替手段が通電
され、該回転規制手段をその回転可能域に確実に維持さ
れる。その結果、車両走行時の振動や衝撃によって回転
規制手段と回転体の係合が発生することを確実に防止す
ることができる。又、車両走行時に回転規制手段と回転
体の係合が発生しないよう回転規制手段の回動を規制す
る係合ピン及び弾性部材等の規制部材が必要ないので、
アクチュエータの構成部材の部品点数を低減することが
できる。さらに、車両走行時に回転規制手段と回転体の
係合が発生しないよう回転規制手段の回動を規制するた
めの規制部材を設けた場合に比べ、車両が走行状態から
駐車状態に変わるとき、回転規制手段が規制部材の規制
を乗り越える必要がなくなるため、電動切替手段の出力
が小さくてすみ、電動切替手段を小型、軽量、低価格の
ものにすることができる。
【0021】請求項4,5に記載の発明によれば、回転
規制手段が第2の回転体と非係合となる回転可能域に配
置された時、該回転規制手段をその回転可能域に確実に
維持することができる。その結果、車両走行時の振動や
衝撃によって回転規制手段と第2の回転体の係合が発生
することを確実に防止することができる。又、車両走行
時に回転規制手段と第2の回転体の係合が発生しないよ
う回転規制手段の回動を規制する係合ピン及び弾性部材
等の規制部材が必要ないので、ブレーキ装置の構成部材
の部品点数を低減することができる。さらに、車両走行
時に回転規制手段と第2の回転体の係合が発生しないよ
う回転規制手段の回動を規制するための規制部材を設け
た場合に比べ、車両が走行状態から駐車状態に変わると
き、回転規制手段が規制部材の規制を乗り越える必要が
なくなるため、電動切替手段の出力が小さくてすみ、電
動切替手段を小型、軽量、低価格のものにすることがで
きる。
【0022】請求項6,7に記載の発明によれば、回転
規制手段が回転体と非係合となる回転可能域に配置され
た時、該回転規制手段をその回転可能域に確実に維持す
ることができる。その結果、車両走行時の振動や衝撃に
よって回転規制手段と回転体の係合が発生することを確
実に防止することができる。又、車両走行時に回転規制
手段と回転体の係合が発生しないよう回転規制手段の回
動を規制する係合ピン及び弾性部材等の規制部材が必要
ないので、ブレーキ装置の構成部材の部品点数を低減す
ることができる。さらに、車両走行時に回転規制手段と
回転体の係合が発生しないよう回転規制手段の回動を規
制するための規制部材を設けた場合に比べ、車両が走行
状態から駐車状態に変わるとき、回転規制手段が規制部
材の規制を乗り越える必要がなくなるため、電動切替手
段の出力が小さくてすみ、電動切替手段を小型、軽量、
低価格のものにすることができる。
【0023】請求項8に記載の発明によれば、電動切替
手段は、駆動モータに対して回転体を挟んだ反対側に配
置されている。そのため、車両走行時に電動切替手段は
通電状態となり発熱するが、回転体を挟んで離れて配置
される駆動モータにはその熱が伝達し難い。従って、駆
動モータの作動性(回転特性)を常に良好に維持するこ
とができる。
【0024】請求項9に記載の発明によれば、電動切替
手段は、ブレーキシューに対して駆動モータよりも離間
するように前記駆動モータよりも径方向内側に配置され
ている。つまり、ブレーキ作動中に発熱するブレーキシ
ュー材及び駆動モータと、走行時に発熱する電動切替手
段とを離間させることで、ブレーキ装置の熱源が集中し
ないようにすることができる。
【0025】請求項10に記載の発明によれば、電動切
替手段は、ブレーキシューに対してバックプレートを挟
んだ反対側に配置されている。つまり、ブレーキ作動中
に発熱するブレーキシューに対してバックプレートを挟
んで電動切替手段を配置することで、ブレーキシューか
らの熱が電動切替手段に伝わり難くなり、電動切替手段
の熱による破損を防止することができる。
【0026】請求項11に記載の発明によれば、電動切
替手段は、バックプレートに当接するように配置されて
いる。そのため、車両走行時に電動切替手段は通電状態
となり発熱するが、その熱はバックプレートを介して放
熱され、電動切替手段の作動性を常に良好に維持するこ
とができる。しかも、その放熱により、電動切替手段で
発生する熱が駆動モータに伝達し難い。従って、駆動モ
ータの作動性(回転特性)を常に良好に維持することが
できる。
【0027】請求項12に記載の発明によれば、電動切
替手段は電動モータで構成したので、電動切替手段を簡
単な構成とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両用電動ブレー
キ装置に具体化した一の実施形態を図面に従って説明す
る。
【0029】図1は、ブレーキ装置としての車両用ドラ
ムブレーキ装置1を示す。このドラムブレーキ装置1
は、電動モータを駆動源としたアクチュエータ20で作
動する。
【0030】有底円筒状の第1の回転体としてのドラム
2は車軸(図示略)に固定され、その車軸を回転可能に
支持し車体に設けられる懸架装置を構成するブラケット
(図示略)には、ドラム2の開口部側に配置される円盤
状のバックプレート3が固定される。ドラム2内の空間
には摩擦部材としてのブレーキシュー4,5が設けられ
る。ブレーキシュー4,5はそれぞれ円弧状をなしてお
り、ドラム2の内周面2aと接離可能にバックプレート
3に支持される。
【0031】前記ブレーキシュー4,5は、その一端が
アジャスタ6を介して互いに連結されるとともに、他端
がそれぞれリターンスプリング7,8を介して前記バッ
クプレート3の外周縁に固定された固定ピン9に連結さ
れる。そして、リターンスプリング7,8の付勢力によ
り、ブレーキシュー4,5の他端がともに固定ピン9に
当接し、該ブレーキシュー4,5はこの位置で保持され
る。この時、ブレーキシュー4,5は、前記ドラム2の
内周面2aに対して僅かに離間した状態で保持される。
【0032】一方のブレーキシュー4の固定ピン9側に
は、作動レバー10の一端が連結ピン11により連結さ
れる。この作動レバー10の固定ピン9側の部位には連
結バー12の端部12aが連結される。連結バー12の
他方の端部12bは、他方のブレーキシュー5の固定ピ
ン9側の部位に連結される。
【0033】前記作動レバー10の他端は、アクチュエ
ータ20にて作動される作動軸21と連結される。アク
チュエータ20は、バックプレート3に設けた貫通孔3
aに反ドラム2側から後述するブレーキ駆動部23を挿
通、即ちブレーキ駆動部23を該プレート3のドラム2
側、後述する駆動モータ22を該プレート3の反ドラム
側に配置し、該プレート3に複数箇所(図1では3箇所
のみ図示)においてボルト13により固定される。尚、
図1に示す作動軸21の位置は最も突出した位置(ホー
ムポジション位置)であって、ブレーキ操作がなされて
いない状態の時に配置される位置である。
【0034】そして、ブレーキ操作がなされるとアクチ
ュエータ20が作動し、作動軸21がホームポジション
位置から没入移動(図1において右方向に移動)する。
すると、連結ピン11を支点として作動レバー10が図
1において時計回り方向に回動するとともに、連結バー
12の端部12aを支点として作動レバー10が同方向
に回動する。そのため、各ブレーキシュー4,5の固定
ピン9側がリターンスプリング7,8の付勢力に抗して
拡張される。
【0035】やがて、ブレーキシュー4,5が前記ドラ
ム2の内周面2aに接触すると、ブレーキシュー4,5
とドラム2との間に摩擦力が発生する。この時、その摩
擦力によりドラム2の回転方向と同方向にブレーキシュ
ー4,5が連れ回りし、例えばドラム2が反時計回り方
向に回転していればブレーキシュー4の端部が固定ピン
9に当接する。即ち、ブレーキシュー4の端部が固定端
となり、両ブレーキシュー4,5がともにリーディング
シューとして働く。こうして、ブレーキ装置1は大きな
制動力を得ている。
【0036】このように作動するアクチュエータ20
は、図2に示すように、電動駆動手段としての駆動モー
タ22と該駆動モータ22の回転運動を前記作動軸21
の往復直線運動に変換する駆動力伝達手段としてのブレ
ーキ駆動部23とからなる。
【0037】詳述すると、ブレーキ駆動部23のハウジ
ング24には駆動モータ22が組み付けられ、該ハウジ
ング24及び駆動モータ22は前記バックプレート3に
ボルト13により固定される。この場合、駆動モータ2
2は、前記ハウジング24に対して片持ち梁状になって
いるが、一方でボルト13によりバックプレート3に直
接固定されるので、駆動モータ22が加振(振動増幅)
することが防止されている。従って、駆動モータ22の
前記ハウジング24との組付け部分にその振動による過
大な応力が作用することを防止できるので、該駆動モー
タ22に高い剛性を必要とせず、該モータ22の剛性を
高くすることによる重量の増加が防止されている。駆動
モータ22の回転軸22aには、回転体及び第2の回転
体としてのピニオン25が固定される。ピニオン25は
第1減速ギヤ26と噛合され、その第1減速ギヤ26は
第2減速ギヤ27と噛合される。第2減速ギヤ27は軸
方向にネジ孔(図示略)が形成された出力軸部27aを
有する。
【0038】一方、前記作動軸21は、ハウジング24
に回転不能、かつ軸方向に移動可能に支持される。作動
軸21は、その一端に前記作動レバー10に連結される
連結部21aを有し、他端にウォーム部21bを有して
いる。ウォーム部21bは前記出力軸部27aと螺合さ
れている。尚、作動軸21とハウジング24の開口部と
の間には、該作動軸21とその開口部との間隙からの異
物の浸入を防止するブーツ28が取着される。
【0039】又、図2〜図4に示すように、前記ハウジ
ング24内には、前記ピニオン25を回転可能な状態か
ら回転不能な状態に切り替えて、負荷側(出力軸部27
a側)から入力される外力による出力軸部27aの空転
を防止する空転防止機構30が備えられる。尚、この空
転防止機構30は、前記駆動モータ22とともにバック
プレート3の反ドラム2側に配置されている。
【0040】詳述すると、空転防止機構30は、電動切
替手段としての切替用モータ31と規制手段及び回転規
制手段としての規制ギヤ32とからなる。切替用モータ
31は前記ハウジング24に組み付けられ、該モータ3
1の回転軸にはピニオン31aが備えられる。規制ギヤ
32は、前記第1減速ギヤ26を固定するシャフト26
aに回転可能に支持される。つまり、規制ギヤ32は、
第1減速ギヤ26と一体に回転しないようになってい
る。
【0041】図4に示すように、規制ギヤ32は、前記
切替用モータ31のピニオン31aと噛合するための第
1噛合部32aと、前記駆動モータ22のピニオン25
と噛合するための第2噛合部32bとを有している。第
2噛合部32bは第1噛合部32aから外側に円弧状に
突出している。規制ギヤ32は切替用モータ31の作動
により回動され、図5に示す前記ハウジング24内に形
成された第1及び第2の規制壁24a,24bにより所
定角度で回動が規制される。そして、規制ギヤ32は、
第1の規制壁24aに規制されて前記駆動モータ22の
ピニオン25と噛合する噛合位置(図6参照)と、第2
の規制壁24bにて規制されて該ピニオン25と噛合し
ない非噛合位置(図5参照)に切り替え配置されるよう
になっている。
【0042】仮に、規制ギヤ32が図6に示す噛合位置
に配置されたとする。このとき、同図6においてピニオ
ン25に反時計回り方向(矢印B方向)に回転力が作用
した場合、第2噛合部32bの周方向の端面が第1の規
制壁24aに当接し、規制ギヤ32がその回転力によっ
てそれ以上、時計回り方向に回転することが防止されて
いる。つまり、この状態では、ピニオン25の矢印B方
向の回転が禁止される。尚、この状態は、車両駐車時に
おける状態である。
【0043】又、本実施形態では、図5に示す非噛合位
置に配置された規制ギヤ32は、該規制ギヤ32に対し
て非噛合方向(つまり反噛み込み方向、図5において反
時計回り方向)に回転力が生じるよう切替用モータ31
に小さな電圧(後述する作動維持電圧Vrun)を印加
し続けることによりその配置位置に維持されている。
尚、この状態は、車両走行時における状態である。
【0044】このような空転防止機構30は、前記駆動
モータ22に対してピニオン25及び第1,第2減速ギ
ヤ26,27等からなる減速機構を挟んだ反対側に配置
されている。ここで、この減速機構は、前記アクチュエ
ータ20の略中央(前記ボルト13による固定部分の略
中央)に配置されているため、空転防止機構30部分が
加振(振動増幅)することが防止されている。そのた
め、ハウジング24における空転防止機構30を収容す
る部分に高い剛性を必要としない。又、振動による空転
防止機構30の誤動作が発生し難くなっている。
【0045】又、図3に示すように、前記ハウジング2
4における切替用モータ31を収容する部分は、バック
プレート3に当接させている。そのため、上記したよう
に、切替用モータ31は、車両走行時に常に作動維持電
圧Vrunが印加されるので発熱するが、その熱はハウ
ジング24及びバックプレート3を介して十分に放熱す
るようになっている。しかも、切替用モータ31と前記
駆動モータ22とは前記減速機構を挟んで離れて配置さ
れるので、各モータ31,22の駆動時に発生する熱が
相互に伝達し難くなっている。そのため、各モータ3
1,22の作動性(回転特性)が常に良好に維持され
る。
【0046】又、切替用モータ31は、ブレーキシュー
4,5(ドラム2)に対してバックプレート3を挟んだ
反対側に配置されている。つまり、ブレーキ作動中に発
熱するブレーキシュー4,5に対してバックプレート3
を挟んで切替用モータ31を配置することで、ブレーキ
シュー4,5からの熱を切替用モータ31に伝わり難く
し、切替用モータ31の熱による破損を防止するように
なっている。
【0047】又、切替用モータ31は、ブレーキシュー
4,5に対して駆動モータ22よりも離間するように駆
動モータ22よりも径方向内側に配置されている。つま
り、ブレーキ作動中に発熱するブレーキシュー4,5及
び駆動モータ22と、走行時に発熱する切替用モータ3
1とを離間させて、ブレーキ装置1の熱源が集中しない
ようになっている。
【0048】更に、規制ギヤ32の反減速ギヤ26側に
は、六角レンチ等の工具(図示略)が嵌合する六角形状
の工具連結穴32cが形成される。これに対応し、図2
に示すように、前記ハウジング24には外部からその規
制ギヤ32(工具連結穴32c)まで通じる挿通孔24
cが形成されている。尚、挿通孔24cはネジ穴であっ
て、ボルト33が螺入される。このボルト33はその先
端が規制ギヤ32に略当接して、規制ギヤ32のスラス
ト方向の荷重を受けるようになっている。
【0049】図7は、ブレーキ装置1を駆動するための
電気的構成を示す。ブレーキ装置1は、車両に搭載され
る制御手段としてのブレーキコントローラ40によって
制御される。コントローラ40は、車両のバッテリ41
から電源供給を受ける。
【0050】コントローラ40には、運転者のブレーキ
ペダルの踏込量を検出する踏込量検出装置42が接続さ
れ、該装置42から踏込量に応じた踏込量検出信号が入
力される。
【0051】又、コントローラ40は、駐車ブレーキ操
作スイッチ43と接続されている。駐車ブレーキ操作ス
イッチ43は、車両に装備されている駐車ブレーキ操作
レバーの操作に基づいてオン・オフ信号を出力し、その
オン・オフ信号をブレーキコントローラ40に出力す
る。つまり、駐車ブレーキ操作レバーを駐車位置に操作
すると、駐車ブレーキ操作スイッチ43はオン信号(駐
車信号)をブレーキコントローラ40に出力する。又、
駐車ブレーキ操作レバーを駐車解除位置に操作すると、
駐車ブレーキ操作スイッチ43はオフ信号(駐車解除信
号)をブレーキコントローラ40に出力する。そして、
コントローラ40は、駐車ブレーキ操作スイッチ43か
らのオン・オフ信号に基づいて「通常ブレーキモード」
又は「駐車ブレーキモード」となる。つまり、コントロ
ーラ40は、駐車ブレーキ操作スイッチ43からオン信
号(駐車信号)が出力されているときには「駐車ブレー
キモード」となり、駐車ブレーキ操作スイッチ43から
オフ信号が出力されているときには「通常ブレーキモー
ド」となる。
【0052】そして、通常ブレーキモードの時には、ブ
レーキコントローラ40は駐車解除信号及び踏込量検出
信号に基づいてそれぞれ第1及び第2のモータ駆動回路
K1,K2を介して駆動モータ22及び切替用モータ3
1を駆動制御する。又、駐車ブレーキモードの時には、
ブレーキコントローラ40は駐車信号に基づいてそれぞ
れ第1及び第2のモータ駆動回路K1,K2を介して駆
動モータ22及び切替用モータ31を駆動制御する。
【0053】[通常ブレーキモード]このモードでは、
コントローラ40は、切替用モータ31を第2のモータ
駆動回路K2を介して制御して規制ギヤ32を図5に示
す非噛合位置に配置させ、駆動モータ22をフリーな状
態にする。尚、この場合、規制ギヤ32がその配置位置
に維持されるよう、コントローラ40は切替用モータ3
1に小さな電圧(後述する作動維持電圧Vrun)を印
加し続ける。
【0054】そして、コントローラ40は、踏込量が増
加すると駆動モータ22を矢印A方向に回転させ、ピニ
オン25、ギヤ26,27を介して出力軸部27aを回
転させて、作動軸21を没入させる。すると、作動レバ
ー10によって各ブレーキシュー4,5がスプリング
7,8の付勢力に抗して拡張され、各ブレーキシュー
4,5がドラム2の内周面2aに対して圧接する。つま
り、ブレーキ装置1の制動力が増加する。
【0055】一方、踏込量が減少すると、コントローラ
40は駆動モータ22を矢印B方向に回転させ、出力軸
部27aを回転させて、作動軸21を突出させる。する
と、作動レバー10によって各ブレーキシュー4,5が
スプリング7,8の付勢力によって戻され、各ブレーキ
シュー4,5がドラム2の内周面2aに対して離間する
方向に移動する。つまり、ブレーキ装置1の制動力が減
少する。
【0056】つまり、コントローラ40は、ブレーキペ
ダルの踏込量に応じた踏込量検出信号に基づいて第1の
モータ駆動回路K1を介して駆動モータ22を制御し
て、ブレーキドラム2に対してブレーキシュー4,5を
接離させるとともに、ブレーキドラム2に対するブレー
キシュー4,5の圧接力を変化させて、ブレーキ装置1
の制動力を制御している。
【0057】[駐車ブレーキモード]このモードでは、
コントローラ40は、先ずブレーキドラム2に対するブ
レーキシュー4,5の圧接力(制動力)が所定値以上、
即ち車両の駐車に必要な制動力を得るまでモータ22を
矢印A方向に回転させる。
【0058】次に、コントローラ40は、切替用モータ
31を第2のモータ駆動回路K2を介して制御して規制
ギヤ32を図5において時計回り方向に回動させ、図6
に示す該規制ギヤ32をピニオン25と噛合する噛合位
置に配置させる。このとき、第2噛合部32bの端面が
規制壁24aに当接した状態になる。そのため、モータ
22(ピニオン25)は矢印B方向の回転が禁止された
状態になる。そして、コントローラ40は、切替用モー
タ31への電源供給を停止する。
【0059】この時、ブレーキシュー4,5がブレーキ
ドラム2から離間しようとする反力が作動レバー10を
介して作動軸21の突出方向(図1において左方向)に
常に作用する。この反力は、出力軸部27a、各ギヤ2
7,26を介してモータ22(ピニオン25)を矢印B
方向に回転させようとする力となる。ところが、上記し
たような空転防止機構30によりモータ22(ピニオン
25)は矢印B方向の回転が禁止されているので、出力
軸部27aが空転することはない。従って、作動軸21
が突出方向(図1において左方向)に移動することはな
く、ブレーキ装置1は駐車に必要な制動力を発生したま
ま維持される。
【0060】尚、この場合、モータ22(ピニオン2
5)には常に矢印B方向の回転力が作用する。そのた
め、規制ギヤ32には、第2噛合部32bの端面が規制
壁24aを押圧する方向に常に回転力が作用することに
なる。従って、切替用モータ31への電源供給を停止し
ても、規制ギヤ32は噛合位置に維持され、ピニオン2
5との噛合が外れることはない。
【0061】又、前記駐車解除信号が発生すると、通常
ブレーキモードとなり、コントローラ40は、先ず、第
1のモータ駆動回路K1を介して駆動モータ22をブレ
ーキシュー4,5の圧接力を増す方向、即ち矢印A方向
に回転させる。これは、ブレーキシュー4,5側(負荷
側)からの反力による規制ギヤ32とピニオン25との
噛み合いを外すために行われる。
【0062】そして、コントローラ40は、第2のモー
タ駆動回路K2を介して切替用モータ31を制御して規
制ギヤ32をピニオン25との噛合が外れる非噛合位置
に配置させ(図5)、切替用モータ31に小さな電圧
(後述する作動維持電圧Vrun)を印加し続ける。こ
のとき、コントローラ40は、ブレーキペダルの踏み込
みがなければ、駆動モータ22を矢印B方向に回転さ
せ、ブレーキシュー4,5をブレーキドラム2から離間
させる。このようにして、ブレーキ装置1は上記したよ
うな通常ブレーキ作動が可能な状態に復帰する。
【0063】又、駐車ブレーキをかけた状態で、駆動モ
ータ22及び切替用モータ31が故障した場合や、バッ
テリ41あがり等で両モータ22,31が作動しない場
合において、本実施形態では手動により解除することが
可能である。即ち、図2に示すボルト33を抜き取っ
て、六角レンチ等の工具(図示略)をそのボルト33を
抜き取った挿通孔24cに挿入し、工具を規制ギヤ32
の工具連結穴32cに嵌合させる。そして、工具によっ
て規制ギヤ32を噛合位置から非噛合位置まで回動させ
る。すると、駆動モータ22(ピニオン25)はフリー
となるので、ブレーキシュー4,5がブレーキドラム2
から離間しようとする反力により該モータ22が回転さ
れて、駐車ブレーキが解除される。
【0064】ところで、本実施形態では、コントローラ
40は、切替用モータ31への電源供給を図8に示す第
2のモータ駆動回路K2にて行うようにしている。詳述
すると、図8に示すように、前記切替用モータ31は、
第1のモータ端子Mo1と第2のモータ端子Mo2を備
えている。第1のモータ端子Mo1は第1のリレースイ
ッチ51を介してバッテリ41又はグランドのいずれか
一方と接続するようになっている。
【0065】第2のモータ端子Mo2は、第2及び第3
のリレースイッチ52,53を介してバッテリ41又は
グランドのいずれか一方と接続するようになっている。
即ち、第2のモータ端子Mo2は、第2のリレースイッ
チ52及び抵抗57を介してバッテリ41に接続される
場合と、第2のリレースイッチ52及び第3のリレース
イッチ53を介してバッテリ41に接続される場合と、
第2のリレースイッチ52及び第3のリレースイッチ5
3を介してグランドに接続される場合とがある。
【0066】第1のリレースイッチ51は、第1のリレ
ー回路54のリレーコイル54aの励磁・非励磁によっ
て切り替えられる。リレーコイル54aが励磁(通電)
される時、同リレーコイル54aは図8に破線で示すよ
うに第1のリレースイッチ51を第1のモータ端子Mo
1とバッテリ41とを接続させるように切り替わる。反
対に、リレーコイル54aが非励磁(非通電)の時、同
リレーコイル54aは図8に実線で示すように第1のリ
レースイッチ51を第1のモータ端子Mo1とグランド
とを接続させるように切り替わる。
【0067】第1のリレー回路54に設けたリレーコイ
ル54aの励磁・非励磁は、前記ブレーキコントローラ
40からのオン・オフ信号が駐車制御端子PRKに入力
されることによって制御される。つまり、駐車制御端子
PRKにオン信号が入力されると、第1のトランジスタ
Tr1がオンされる。第1のトランジスタTr1のオン
に基づいて第1のリレー回路54にバッテリ41が印加
されリレーコイル54aは励磁される。駐車制御端子P
RKにオフ信号が入力されると、第1のトランジスタT
r1がオフされる。第1のトランジスタTr1のオフに
基づいて第1のリレー回路54にバッテリ41からの電
源の供給が遮断されリレーコイル54aは非励磁とな
る。
【0068】第2のリレースイッチ52は、第2のリレ
ー回路55のリレーコイル55aの励磁・非励磁によっ
て切り替えられる。リレーコイル55aが励磁される
時、同リレーコイル55aは図8に破線で示すように第
2のリレースイッチ52を第2のモータ端子Mo2とバ
ッテリ41とを抵抗57を介して接続させるように切り
替わる。反対に、リレーコイル55aが非励磁の時、同
リレーコイル55aは図8に実線で示すように第2のリ
レースイッチ52を第2のモータ端子Mo2と第3のリ
レースイッチ53とを接続させるように切り替わる。
【0069】第2のリレー回路55に設けたリレーコイ
ル55aの励磁・非励磁は、前記ブレーキコントローラ
40からのオン・オフ信号が走行制御端子RUNに入力
されることによって制御される。つまり、走行制御端子
RUNにオン信号が入力されると、第2のトランジスタ
Tr2がオンされる。第2のトランジスタTr2のオン
に基づいて第2のリレー回路55にバッテリ41が印加
されリレーコイル55aは励磁される。走行制御端子R
UNにオフ信号が入力されると、第2のトランジスタT
r2がオフされる。第2のトランジスタTr2のオフに
基づいて第2のリレー回路55にバッテリ41からの電
源の供給が遮断されリレーコイル55aは非励磁とな
る。
【0070】第3のリレースイッチ53は、第3のリレ
ー回路56のリレーコイル56aの励磁・非励磁によっ
て切り替える。リレーコイル56aが励磁される時、同
リレーコイル56aは図8に破線で示すように第3のリ
レースイッチ53を第2のリレースイッチ52とバッテ
リ41とを接続させるように切り替わる。反対に、リレ
ーコイル56aが非励磁の時、同リレーコイル56aは
図8に実線で示すように第3のリレースイッチ53を第
2のリレースイッチ52とグランドとを接続させるよう
に切り替わる。
【0071】第3のリレー回路56に設けたリレーコイ
ル56aの励磁・非励磁は、前記ブレーキコントローラ
40からのオン・オフ信号が駐車解除制御端子RELに
入力されることによって制御される。つまり、駐車解除
制御端子RELにオン信号が入力されると、第3のトラ
ンジスタTr3がオンされる。第3のトランジスタTr
3のオンに基づいて第3のリレー回路56にバッテリ4
1が印加されリレーコイル56aは励磁される。駐車解
除制御端子RELにオフ信号が入力されると、第3のト
ランジスタTr3がオフされる。第3のトランジスタT
r3のオフに基づいて第3のリレー回路56にバッテリ
41からの電源の供給が遮断されリレーコイル56aは
非励磁となる。
【0072】そして、駐車ブレーキをかける際、上記し
たように、車両の駐車に必要な制動力を得るまで駆動モ
ータ22を駆動させ、該モータ22により車両の駐車に
必要な制動力が得られると、駐車制御端子PRKにオン
信号、走行制御端子RUN及び駐車解除制御端子REL
にオフ信号が入力される。すると、第1のモータ端子M
o1はバッテリ41に接続され、第2のモータ端子Mo
2はグランドに接続される。その結果、切替用モータ3
1は正回転、即ち、図5に示すように規制ギヤ32を時
計回り方向に回転させ、図6に示すように規制ギヤ32
をピニオン25と噛み合う噛合位置に配置させる。その
後、上記したように、負荷側からの反力により規制ギヤ
32とピニオン25との噛み合いが外れなくなるので、
駐車制御端子PRKにオフ信号が入力され、切替用モー
タ31への電源供給を停止するようになっている。つま
り、駐車ブレーキをかけた時のバッテリ41電源の無用
な消費が防止されている。
【0073】一方、駐車ブレーキを解除する際、上記し
たように、制動力を一旦増す方向に駆動モータ22を回
転させ、負荷側からの反力による規制ギヤ32とピニオ
ン25との噛み合いを外し、その後、駐車解除制御端子
RELにオン信号、走行制御端子RUN及び駐車制御端
子PRKにオフ信号が入力される。すると、第1のモー
タ端子Mo1はグランドに接続され、第2のモータ端子
Mo2はバッテリ41に接続される。その結果、切替用
モータ31は逆回転、即ち、図6に示すように規制ギヤ
32反時計回り方向に回転させ、図5に示すように規制
ギヤ32をピニオン25と噛み合わない非噛合位置に配
置させる。
【0074】又、駐車ブレーキを解除して走行する際、
走行制御端子RUNにオン信号、駐車解除制御端子RE
L及び駐車制御端子PRKにオフ信号が入力される。す
ると、第1のモータ端子Mo1はグランドに接続され、
第2のモータ端子Mo2は抵抗57を介してバッテリ4
1に接続される。従って、切替用モータ31には図9に
示すように抵抗57の電圧降下分の低い作動維持電圧V
runが印加される。その結果、切替用モータ31は逆
回転、即ち規制ギヤ32に反時計回り方向の回転力を付
与して該ギヤ32をハウジング24の規制壁24b側に
押圧し(図5参照)、規制ギヤ32をピニオン25と噛
み合わない非噛合位置に保持させる。つまり、車両が走
行し続ける間、切替用モータ31には図9に示すように
低い作動維持電圧Vrunが印加され続けて規制ギヤ3
2の位置を保持し続ける。尚、この作動維持電圧Vru
nは、車両走行時の振動や衝撃によって規制ギヤ32が
図5において時計回り回転し同規制ギヤ32とピニオン
25との噛み合いが発生しない程度の小さな電圧に設定
されている。
【0075】本実施形態によれば、以下のような特徴を
得ることができる。 (1)本実施形態では、車両走行時において、切替用モ
ータ31に低い作動維持電圧Vrunを印加し続けて規
制ギヤ32をピニオン25と噛み合わない非噛合位置に
保持し続けるようにした。従って、車両走行時の振動や
衝撃によって規制ギヤ32とピニオン25の噛み合いが
発生することを確実に防止することができる。又、車両
走行時に規制ギヤ32とピニオン25の噛み合いが発生
しないよう規制ギヤ32の回動を規制するための係合ピ
ン及び弾性部材等の規制部材が省略されるため、アクチ
ュエータ20の構成部材の部品点数を低減することがで
きる。しかも、車両走行時に切替用モータ31に低い作
動維持電圧Vrunを印加し続けるが、車両走行時には
バッテリ41が充電されるので、バッテリ41の消費を
抑えることができる。さらに、車両走行時に規制ギヤ3
2とピニオン25の噛み合いが発生しないよう規制ギヤ
32の回動を規制するための規制部材を設けた場合に比
べ、規制ギヤ32が規制部材の規制を乗り越える必要が
なくなり、切替用モータ31の出力トルクを小さくする
ことができる。その結果、切替用モータ31を小型、軽
量、低価格のものにすることができる。
【0076】(2)本実施形態では、作動維持電圧Vr
unは、車両走行時の振動や衝撃によって規制ギヤ32
とピニオン25との噛み合いが発生しない程度の小さな
電圧に設定されている。従って、切替用モータ31への
供給電流が小さくなるため、切替用モータ31の長時間
通電による発熱等の不都合を防止することができる。
尚、その作動維持電圧Vrunを検知することでコント
ローラ40により切替用モータ31の断線、作動をチェ
ックすることもできる。
【0077】(3)本実施形態では、切替用モータ31
に対する駆動制御方法を工夫するだけで車両走行時にお
ける振動や衝撃による規制ギヤ32とピニオン25の噛
み合いが発生することを防止できる。従って、規制ギヤ
32とピニオン25の噛み合いが発生することを防止す
るためにメカ的にアクチュエータ20にその他の構成部
材を設ける必要がなく、アクチュエータ20のコストダ
ウン及び小型化を図ることができる。
【0078】(4)本実施形態では、切替用モータ31
は、駆動モータ22に対してピニオン25及び第1,第
2減速ギヤ26,27等からなる減速機構を挟んだ反対
側に配置されている。そのため、車両走行時に切替用モ
ータ31は通電状態となり発熱するが、その減速機構を
挟んで離れて配置される駆動モータ22にはその熱が伝
達し難い。従って、駆動モータ22の作動性(回転特
性)を常に良好に維持することができる。その結果、駆
動モータ22の誤動作を防止することができる。
【0079】(5)本実施形態では、切替用モータ31
は、ブレーキシュー4,5に対して駆動モータ22より
も離間するように前記駆動モータよりも径方向内側に配
置されている。つまり、ブレーキ作動中に発熱するブレ
ーキシュー4,5及び駆動モータ22と、走行時に発熱
する切替用モータ31とを離間させることで、ブレーキ
装置1の熱源が集中しないようにすることができる。
【0080】(6)本実施形態では、切替用モータ31
は、ブレーキシュー4,5に対してアクチュエータ20
が取り付けられるバックプレート3を挟んだ反対側(反
ドラム2側)に配置されている。つまり、ブレーキ作動
中に発熱するブレーキシュー4,5に対してバックプレ
ート3を挟んで切替用モータ31を配置することで、ブ
レーキシュー4,5からの熱が切替用モータ31に伝わ
り難くなり、切替用モータ31の熱による破損を防止す
ることができる。
【0081】(7)本実施形態では、ハウジング24の
切替用モータ31を収容する部分が、アクチュエータ2
0が取り付けられるバックプレート3に当接するように
配置されている。そのため、車両走行時に切替用モータ
31は通電状態となり発熱するが、その熱はバックプレ
ート3を介して十分に放熱され、切替用モータ31の作
動性(回転特性)を常に良好に維持することができる。
その結果、切替用モータ31の誤動作を防止することが
できる。しかも、その放熱により、切替用モータ31で
発生する熱が駆動モータ22に伝達し難い。従って、駆
動モータ22の作動性(回転特性)も上記と同様に常に
良好に維持でき、駆動モータ22の誤動作を防止するこ
とができる。つまり、ブレーキ装置1の誤動作を防止す
ることができる。
【0082】(8)本実施形態では、空転防止機構30
に電動モータである切替用モータ31を用いて構成した
ので、該空転防止機構30を簡単な構成とすることがで
きる。
【0083】尚、本実施形態は以下のように変更しても
よい。 ○上記実施形態の第2のモータ駆動回路K2を図10に
示すように構成してもよい。詳述すると、図10に示す
ように、切替用モータ31の第2のモータ端子Mo2
は、第4のトランジスタTr4を介してグランドに接続
されるとともに、第5のトランジスタTr5又は第6の
トランジスタTr6及び抵抗58を介してバッテリ41
に接続されている。切替用モータ31の第1のモータ端
子Mo1は、第7のトランジスタTr7を介してグラン
ドに接続されるとともに、第8のトランジスタTr8を
介してバッテリ41に接続されている。即ち、図10の
駆動回路K2は、前記リレースイッチ51〜53及びリ
レー回路53〜55を省略した回路である。
【0084】そして、駐車制御端子PRKにオン信号、
走行制御端子RUN及び駐車解除制御端子RELにオフ
信号が入力される駐車時においては、第4のトランジス
タTr4及び第8のトランジスタTr8がオンされる。
そして、第1のモータ端子Mo1は第8のトランジスタ
Tr8を介してバッテリ41に接続され、第2のモータ
端子Mo2は第4のトランジスタTr4を介してグラン
ドに接続される。その結果、切替用モータ31は正回
転、即ち、図5に示すように規制ギヤ32を時計回り方
向に回転させ、図6に示すように規制ギヤ32をピニオ
ン25と噛み合う噛合位置に配置させる。この状態は、
駐車が解除されるまで保持される。
【0085】一方、駐車解除制御端子RELにオン信
号、走行制御端子RUN及び駐車制御端子PRKにオフ
信号が入力される駐車解除時においては、第5のトラン
ジスタTr5及び第7のトランジスタTr7がオンされ
る。そして、第1のモータ端子Mo1は第7のトランジ
スタTr7を介してグランドに接続され、第2のモータ
端子Mo2は第5のトランジスタTr5を介してバッテ
リ41に接続される。その結果、切替用モータ31は逆
回転、即ち、図6に示すように規制ギヤ32反時計回り
方向に回転させ、図5に示すように規制ギヤ32をピニ
オン25と噛み合わない非噛合位置に配置させる。
【0086】又、走行制御端子RUNにオン信号、駐車
解除制御端子REL及び駐車制御端子PRKにオフ信号
が入力される駐車解除及び走行時においては、第6のト
ランジスタTr6及び第7のトランジスタTr7がオン
される。そして、第1のモータ端子Mo1は第7のトラ
ンジスタTr7を介してグランドに接続され、第2のモ
ータ端子Mo2は抵抗58及び第6のトランジスタTr
6を介してバッテリ41に接続される。従って、切替用
モータ31には図9に示すように抵抗58の電圧降下分
の低い作動維持電圧Vrunが印加される。その結果、
切替用モータ31は逆回転、即ち規制ギヤ32反時計回
り方向の回転力を付与して該ギヤ32をハウジング24
の規制壁24bに押圧し、規制ギヤ32をピニオン25
と噛み合わない非噛合位置に保持させる。つまり、車両
が走行し続ける間、切替用モータ31には図9に示すよ
うに低い作動維持電圧Vrunが印加され続けて規制ギ
ヤ32の位置を保持し続ける。
【0087】○第2のモータ駆動回路K2を図11で示
すように構成してもよい。つまり、切替用モータ31の
第2のモータ端子Mo2は、第4のトランジスタTr4
を介してグランドに接続されるとともに、第5のトラン
ジスタTr5を介してバッテリ41に接続されている。
切替用モータ31の第1のモータ端子Mo1は、第8の
トランジスタTr8を介してバッテリ41に接続される
とともに、第7のトランジスタTr7又は第6のトラン
ジスタTr6及び抵抗58を介してグランドに接続され
ている。このように構成しても、前記図10の回路K2
と同様に動作する。
【0088】○前記抵抗57,58の替わりにその他の
電流リミッタ又は電圧制限手段を設けて実施してもよ
い。 ○車両の走行時において、規制ギヤ32をピニオン25
と噛み合わない非噛合位置に保持されるよう切替用モー
タ31を通電制御する際に、その通電電流を検知するこ
とによりコントローラ40にて該モータ31の断線、作
動をチェックするようにしてもよい。
【0089】○上記実施形態では、規制ギヤ32はピニ
オン25と係合するように構成したが、他の回転体、例
えば第1及び第2減速ギヤ26,27と係合するように
構成してもよい。尚、この場合、規制ギヤ32との係合
時において、ピニオン25に近いギヤほど規制ギヤ32
にかかる荷重が小さくなるので、規制ギヤ32の剛性を
高くする必要がなく好ましい。従って、上記実施形態の
ように、ピニオン25と係合するように構成することが
最も好ましいといえる。
【0090】○上記実施形態では、電動切替手段として
モータ31を用いたが、その他の電動切替手段を用いて
実施してもよい。例えば、電動切替手段として電磁ソレ
ノイドを用い、該電磁ソレノイドで規制ギヤ32をピニ
オン25と係合又は非係合位置に切り替えるようにして
もよい。
【0091】○上記実施形態では、電動駆動手段として
駆動モータ22を用いたが、その他の電動駆動手段を用
いて実施してもよい。例えば、電動駆動手段として直線
運動が可能な電磁駆動装置を用いて作動軸21を軸方向
に作動させて、ブレーキシュー4,5を駆動するように
してもよい。
【0092】○上記実施形態では、本発明を車両用ドラ
ムブレーキ装置1に具体化して実施したが、本発明をブ
レーキ装置としての車両用ディスクブレーキ装置に具体
化して実施してもよい。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
部品点数を更に削減することができるとともに、電動切
替手段の出力を大きくせず空転防止機構の異常噛み合い
を確実に防止することができるブレーキ装置用アクチュ
エータ及びブレーキ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドラムブレーキ装置の概略構成図。
【図2】本実施形態のアクチュエータを示す図1のX−
X断面図。
【図3】本実施形態のアクチュエータの切替用モータ部
分を示す断面図。
【図4】空転防止機構を示す斜視図。
【図5】空転防止機構を示す図2のY−Y断面図。
【図6】空転防止機構を示す図2のY−Y断面図。
【図7】ブレーキ装置の電気的構成図。
【図8】切替用モータの駆動制御回路の回路図。
【図9】切替用モータへの印加電圧と電動ブレーキ装置
の制動力を示す説明図。
【図10】別例の切替用モータの駆動制御回路の回路
図。
【図11】別例の切替用モータの駆動制御回路の回路
図。
【符号の説明】
1…ブレーキ装置としてのドラムブレーキ装置、2…第
1の回転体としてのドラム、2a…内周面、3…バック
プレート、4,5…摩擦部材としてのブレーキシュー、
21…作動軸、22…電動駆動手段としての駆動モー
タ、23…駆動力伝達手段を構成するブレーキ駆動部、
25…回転体及び第2の回転体としてのピニオン、2
6,27…回転体及び第2の回転体としての第1,第2
減速ギヤ、31…電動切替手段としての切替用モータ、
32…規制手段及び回転規制手段としての規制ギヤ、4
0…制御手段としてのブレーキコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 直樹 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 山本 貴之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA03 AA07 AA17 AA24 AA29 AA37 BA03 BA16 BA44 BA61 BA63 BA68 CC15 CC19 CC21 CC71 CC77 DB18 DE14 FA01 FA11 FA21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸にブレーキをかけるための摩擦部材
    を圧接位置と非圧接位置との間で変位させるための電動
    駆動手段と、 前記電動駆動手段の駆動力を前記摩擦部材に伝達する駆
    動力伝達手段と、 前記駆動力伝達手段の駆動力の伝達を規制する伝達規制
    域又は駆動力の伝達を許可する伝達許可域のいずれかに
    配置される規制手段と、 前記規制手段を伝達規制域と伝達許可域に切り替えると
    ともに、車両の走行時には前記規制手段が伝達許可域に
    配置保持されるように通電制御される電動切替手段とを
    備えたことを特徴とするブレーキ装置用アクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 車軸にブレーキをかけるための摩擦部材
    を圧接位置と非圧接位置との間で変位させるための正逆
    回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体
    と、その回転体の正逆回転に基づいて前記摩擦部材を圧
    接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備え
    た駆動力伝達手段と、 前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には少なく
    とも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域
    に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の回転を
    可能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    るとともに、車両の走行時には前記回転規制手段が回転
    可能域に配置保持されるように通電制御される電動切替
    手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置用アクチ
    ュエータ。
  3. 【請求項3】 車軸にブレーキをかけるための摩擦部材
    を圧接位置と非圧接位置との間で変位させるための正逆
    回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体
    と、その回転体の正逆回転に基づいて前記摩擦部材を圧
    接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸とを備え
    た駆動力伝達手段と、 前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には少なく
    とも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域
    に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の回転を
    可能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    る電動切替手段と、 車両の走行時には前記回転規制手段が回転可能域に配置
    保持されるように前記電動切替手段を通電制御する制御
    手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置用アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】 車軸とともに回転する第1の回転体と、 前記第1の回転体と圧接可能な摩擦部材と、 前記摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で変位させ
    るための正逆回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する第2の
    回転体と、その第2の回転体の正逆回転に基づいて前記
    摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作
    動軸とを備えた駆動力伝達手段と、 前記第2の回転体と係合又は非係合となり、係合時には
    少なくとも前記第2の回転体の一方向の回転を不能にす
    る回転不能域に配置され、非係合時には前記第2の回転
    体の一方向の回転を可能にする回転可能域に配置される
    回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    るとともに、車両の走行時には前記回転規制手段が回転
    可能域に配置保持されるように通電制御される電動切替
    手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 車軸とともに回転する第1の回転体と、 前記第1の回転体と圧接可能な摩擦部材と、 前記摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で変位させ
    るための正逆回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する第2の
    回転体と、その第2の回転体の正逆回転に基づいて前記
    摩擦部材を圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作
    動軸とを備えた駆動力伝達手段と、 前記第2の回転体と係合又は非係合となり、係合時には
    少なくとも前記第2の回転体の一方向の回転を不能にす
    る回転不能域に配置され、非係合時には前記第2の回転
    体の一方向の回転を可能にする回転可能域に配置される
    回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    る電動切替手段と、 前記電動切替手段を、車両の走行時には前記回転規制手
    段が回転可能域に配置保持されるように通電制御する制
    御手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 車軸とともに回転する有底円筒状のドラ
    ムと、 前記ドラムの内周面と圧接可能な略円弧状の一対のブレ
    ーキシューと、 前記ドラムの開口部側に配置される移動不能なバックプ
    レートと、 前記ブレーキシューを圧接位置と非圧接位置との間で変
    位させるための正逆回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体
    と、その回転体の正逆回転に基づいて前記ブレーキシュ
    ーを圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸と
    を備え、前記バックプレートに取り付けられる駆動力伝
    達手段と、 前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には少なく
    とも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域
    に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の回転を
    可能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    るとともに、車両の走行時には前記回転規制手段が回転
    可能域に配置保持されるように通電制御される電動切替
    手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 車軸とともに回転する有底円筒状のドラ
    ムと、 前記ドラムの内周面と圧接可能な略円弧状の一対のブレ
    ーキシューと、 前記ドラムの開口部側に配置される移動不能なバックプ
    レートと、 前記ブレーキシューを圧接位置と非圧接位置との間で変
    位させるための正逆回転可能な駆動モータと、 前記駆動モータの正逆回転とともに正逆回転する回転体
    と、その回転体の正逆回転に基づいて前記ブレーキシュ
    ーを圧接位置と非圧接位置との間で移動させる作動軸と
    を備え、前記バックプレートに取り付けられる駆動力伝
    達手段と、 前記回転体と係合又は非係合となり、係合時には少なく
    とも前記回転体の一方向の回転を不能にする回転不能域
    に配置され、非係合時には前記回転体の一方向の回転を
    可能にする回転可能域に配置される回転規制手段と、 前記回転規制手段を回転不能域と回転可能域に切り替え
    る電動切替手段と、 前記電動切替手段を、車両の走行時には前記回転規制手
    段が回転可能域に配置保持されるように通電制御する制
    御手段とを備えたことを特徴とするブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載のブレーキ装置に
    おいて、 前記電動切替手段は、前記駆動モータに対して前記回転
    体を挟んだ反対側に配置されていることを特徴とするブ
    レーキ装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれか1項に記載のブ
    レーキ装置において、 前記電動切替手段は、前記ブレーキシューに対して前記
    駆動モータよりも離間するように前記駆動モータよりも
    径方向内側に配置されていることを特徴とするブレーキ
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜9のいずれか1項に記載の
    ブレーキ装置において、 前記電動切替手段は、前記ブレーキシューに対して前記
    バックプレートを挟んだ反対側に配置されていることを
    特徴とするブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか1項に記載
    のブレーキ装置において、 前記電動切替手段は、前記バックプレートに当接するよ
    うに配置されていることを特徴とするブレーキ装置。
  12. 【請求項12】 請求項6〜11のいずれか1項に記載
    のブレーキ装置において、 前記電動切替手段は電動モータであることを特徴とする
    ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011217551A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Toyota Motor Corp 車両用制動装置
KR20180112081A (ko) * 2011-02-02 2018-10-11 콘티넨탈 테베스 아게 운트 코. 오하게 전기 모터에 의해 작동될 수 있는 드럼 브레이크 모듈

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KR102048171B1 (ko) 2011-02-02 2019-11-22 콘티넨탈 테베스 아게 운트 코. 오하게 전기 모터에 의해 작동될 수 있는 드럼 브레이크 모듈

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