JP3823070B2 - 駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータ等の駆動手段によりクラッチを介して、後輪等の被駆動手段を駆動し得るようにした駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動装置は、一般に、駆動手段と被駆動手段を駆動力伝達手段で連結して構成されているもので、駆動手段から出力する駆動力を駆動力伝達手段を介して被駆動手段に伝達するようになっている。当該駆動装置においては、特開2001−287550号公報に開示されているように、駆動手段の停止時や被駆動手段からの駆動手段への逆駆動力の入力を阻止すべく、駆動手段と被駆動手段間にクラッチを配設する構成が採用されることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したクラッチを備える形式の駆動装置においては、クラッチを配設することにより、必然的に、装置が大型化し、重量が増大し、かつ、コストが上昇することになる。このため、当該形式の駆動装置においては、装置の大型化、大重量化、高コスト化をできるかぎり最小限に抑えることが要請される。装置の大型化、大重量化、高コスト化は、採用するクラッチの形式、クラッチの駆動装置内での配置状態、クラッチの構造等によって大きく左右される。
【0004】
本発明は、装置の大型化、大重量化、高コスト化を左右するこれらの要因に着目してなされたもので、その目的とするところは、当該形式の駆動装置において、クラッチを配設することによる装置の大型化、大重量化、高コスト化を可能な限り抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は駆動装置に関し、駆動手段と被駆動手段を駆動力伝達手段で連結してなり、前記駆動手段から出力する駆動力を前記駆動力伝達手段を介して前記被駆動手段に伝達する形式の駆動装置を適用対象とするものである。
【0006】
しかして、本発明に係る駆動装置においては、前記駆動力伝達手段を、前記駆動手段側と前記被駆動手段側を駆動力伝達可能に連結する減速歯車機構と、同減速歯車機構における入力側と出力側間に配置されてこれら両側間の駆動力伝達可能な連結を断続するクラッチを備える構成とし、かつ、同クラッチを、前記減速歯車機構における入力側と出力側の相対回転により作動して同クラッチの摩擦係合力を増強するカム機構を備える構成とし、かつ、前記クラッチおよび前記カム機構を下記に示す構成としていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る駆動装置においては、前記クラッチを、前記減速歯車機構を構成する出力側の出力軸上に一体回転可能に組付けた回転部材と、同回転部材の一側に配置した電磁コイルと、前記回転部材の他側に位置し前記電磁コイルへの通電時に前記回転部材の他側に吸引されて同回転部材の他側面に摩擦係合するアーマチャと、同アーマチャを前記回転部材の他側面から引き離す方向に付勢する付勢部材と、前記アーマチャと前記減速歯車機構の入力側間に位置するカム機構を備える構成としている。
【0008】
また、本発明に係る駆動装置においては、前記カム機構を、前記減速歯車機構を構成する出力軸上に回転可能に組付けられている入力側の歯車を第1カム部材とし、かつ、前記アーマチャを第2カム部材とし、これら両カム部材の互いの対向面に設けた互いに対向するカム溝にカムフォロアを介装して構成している。
【0011】
なお、本発明に係る駆動装置については、駆動力伝達手段として、前記減速歯車機構から出力する駆動力を左右の車輪側へ分配するディファレンシャルを備える駆動力伝達手段を採用して、各駆動装置を車両用駆動装置に構成することができる。この場合、駆動手段として電動モータを採用することにより、前後輪駆動車の補助駆動輪を駆動させる駆動装置に構成することができる。
【0012】
【発明の作用・効果】
本発明に係る駆動装置においては、基本的には、駆動力伝達手段を構成するクラッチを、駆動手段と被駆動手段を駆動力伝達可能に連結する減速歯車機構における入力側と出力側の間に配置している。当該配置によれば、駆動力伝達手段を構成するその他の機構、例えばディファレンシャル等とは別体に構成することができて、クラッチの構造を単純化できるとともに、ディファレンシャル等他の機構として標準の構成の機構を採用することができて、装置の大型化および大重量化を抑制して、駆動装置を廉価に構成することができる。
【0013】
また、本発明に係る駆動装置においては、クラッチを、減速歯車機構における入力側と出力側の相対回転により作動してクラッチの摩擦係合力を増強するカム機構を備える構成としているので、クラッチの摩擦係合力をカム機構の作用にて倍力することができ、小型で軽量なクラッチの使用を可能としている。このため、当該駆動装置においては、上記した基本的な配置関係に加えて、小型のクラッチを採用することによって、装置の大型化および大重量化を一層抑制して、駆動装置を廉価に構成することができる。
【0014】
また、本発明に係る駆動装置においては、駆動手段と被駆動手段を駆動力伝達可能に連結する減速歯車機構における入力側と出力側の間に配置するクラッチ、および、同クラッチが有するカム機構を特殊な構成として、それ自体を小型で軽量なものとしている。このため、当該駆動装置においては、上記した基本的な配置関係に加えて、小型で軽量なクラッチを採用することによって、装置の大型化および大重量化を一層抑制して、駆動装置を廉価に構成することができる。
【0016】
本発明に係る駆動装置については、駆動力伝達手段として、減速歯車機構から出力する駆動力を左右の車輪側へ分配するディファレンシャルを備える駆動力伝達手段を採用すれば、車両用の好適な駆動装置に構成することができる。この場合、駆動手段として電動モータを採用することによって、前後輪駆動車の補助駆動輪を駆動させる好適な駆動装置に構成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、駆動装置に関するものである。図1は、本発明の一例に係る駆動装置を搭載した前後輪駆動車を示している。当該前後輪駆動車は、主駆動輪である前輪側を駆動する主駆動装置10と、補助駆動輪である後輪側を駆動する補助駆動装置20と、補助駆動装置20を制御する制御装置30を備えている。当該前後輪駆動車においては、補助駆動装置20として本発明の一例に係る駆動装置を採用している。補助駆動装置20の詳細については、図2および図3に示している。
【0018】
当該前後輪駆動車を構成する主駆動装置10は、エンジン11、第1ジェネレータ12、トランスミッション13、減速ギヤ列14、および、フロントディファレンシャル15等を備えている。主駆動装置10においては、エンジン11の駆動力は、トランスミッション13、減速ギヤ列14を経てフロントディファレンシャル15に伝達される。伝達された駆動力は、フロントディファレンシャル15にて各ドライブシャフト16に分配されて、各ドライブシャフト16にて前輪17が駆動される。この間、エンジン11は、第1ジェネレータ12を駆動して低電圧の電力を発電させる。発電された電力は、低電圧バッテリー18に蓄電される。低電圧バッテリー18は、車両に搭載されている補機部品を駆動させるためのバッテリーであって、例えば12V用バッテリーである。
【0019】
補助駆動装置20は、電動モータ20a、減速ギヤ列20b、電磁クラッチ20c、リヤディファレンシャル20d、および、第2ジェネレータ20eを備えている。補助駆動装置20においては、電動モータ20aが本発明における駆動手段に該当し、減速ギヤ列20bが本発明における減速歯車機構に該当し、かつ、電磁クラッチ20cが本発明におけるクラッチに該当する。電磁クラッチ20cは、セルフロック式の電磁クラッチであって、減速ギヤ列20bにおける入力側と出力側間に配設されていて、減速ギヤ列20bにおける入力側と出力側間の駆動力伝達可能な連結を断続すべく機能する。
【0020】
第2ジェネレータ20eは、エンジン11にて駆動されて高電圧の電力を発電する発電電圧可変の発電機であって、発電された電力(例えば36V)を、電動モータ20aに供給して電動モータ20aを駆動する。電動モータ20aの駆動力は、減速ギヤ列20bに入力され、電磁クラッチ20cを通して減速ギヤ列20b出力されて、リヤディファレンシャル20dに伝達される。伝達された駆動力は、リヤディファレンシャル20dにて各ドライブシャフト21aに分配されて、各ドライブシャフト21aにて後輪21bが駆動される。
【0021】
制御装置30は、スロットル開度センサS1、車輪速センサS2、4DWスイッチの状態を検出するスイッチセンサS3等に接続されているもので、MPU(マイクロプロセッサ)および駆動回路を備えている。MPUは、CPU、および、電磁クラッチ20c、第2ジェネレータ20e等を制御する制御用プログラムやデータを保持するメモリを有するもので、各センサS1〜S3から出力される検出信号を、インタフェースを介して取り込む。MPUは、取り込んだ各検出信号に基づいて、電磁クラッチ20cの動作すべき状態を判定するとともに、第2ジェネレータ20eの発電電力の電圧を設定し、これらの判定結果を電磁クラッチ20c、第2ジェネレータ20eの動作すべき指令信号として、インタフェースを介して駆動回路に出力する。
【0022】
駆動回路は、MPUからの指令信号に基づいて、電磁クラッチ20cのON(結合)−OFF(遮断)を制御するとともに、第2ジェネレータ20eの発電電力の電圧を設定し、設定された電圧の電力を電動モータ20aに供給して、電動モータ20aの駆動を制御する。制御装置30は、4WDスイッチがONしている場合、電動モータ20aの作動状態を選択する制御を行う。
【0023】
制御装置30は、スロットル開度センサS1、車輪速センサS2、4DWスイッチの状態を検出するスイッチセンサS3からの検出信号に基づいて、電動モータ20aが作動すべき状態を判定する。判定結果は、指令信号として駆動回路に出力される。駆動回路は、当該指令信号に基づいて電磁クラッチ20c、第2ジェネレータ20eの作動を制御して、第2ジェネレータ20eの駆動および電磁クラッチ20cの駆動を制御する。これにより、補助駆動装置20は、後輪21b側を駆動させて、車両を前後輪駆動状態に形成する。
【0024】
しかして、本発明に係る駆動装置である補助駆動装置20は、駆動手段である電動モータ20aと被駆動手段である後輪21b側とを駆動力伝達可能に連結する駆動力伝達手段として、図1〜図3に示すように、減速ギヤ列20b、電磁クラッチ20cおよびリヤディファレンシャル20dを備えている。当該駆動力伝達手段においては、減速ギヤ列20bが入力側と出力側に分割されていて、入力側と出力側間に電磁クラッチ20cが配置されている。また、リヤディファレンシャル20dは、減速ギヤ列20bの出力側から駆動力が伝達されるように配置されている。
【0025】
減速ギヤ列20bを構成する入力側は、ミッションケース内にて回転可能に支持されている入力軸22aと、入力軸22a上に一体回転可能に組付けられている第1ギヤ22b、入力軸22a上に一体に形成されている第2ギヤ22c、出力側を構成する出力軸23a上に回転可能に組付けられている第3ギヤ22dにて構成されている。第1ギヤ22bは、電動モータ20aの出力軸に一体に形成されている出力ギヤ22eに噛合している。
【0026】
減速ギヤ列20bを構成する出力側は、図2に示すように、ミッションケース内にて回転可能に支持されている出力軸23aと、出力軸23a上に一体に形成されている第4ギヤ23bにて構成されている。出力軸23aは、入力軸22aに並列的に支持されていて、第4ギヤ23bはリヤディファレンシャル20dの入力手段であるリングギヤ24に噛合し、かつ、出力軸23a上に回転可能に組付けられている入力側の第3ギヤ22dが入力側の第2ギヤ22cに噛合している。
【0027】
リヤディファレンシャル20dは、それ自体公知のもので、ミッションケース内にて回転可能に支持されているディファレンシャルケース25aと、同ケース25a内に収容されている一対のピニオン25bと、両ピニオン25bに噛合する一対のサイドギヤ25cを備えている。当該リヤディファレンシャル20dにおいては、リングギヤ24を介して駆動力が伝達され、入力された駆動力を各サイドギヤ25cに連結する各ドライブシャフト21a側へ分配する。これにより、両後輪21bが駆動して、車両が前後輪駆動状態に形成される。
【0028】
減速ギヤ列20bの入力側と出力側間に配置されている電磁クラッチ20cは、減速歯車機構20bを構成する出力軸23a上に組付けられている。電磁クラッチ20cは、図3に示すように、出力軸23aの外周上に一体的に組付けられている円盤状の回転部材26aと、回転部材26aの環状凹所にヨークに支持されて嵌合して組付けられている電磁コイル26bと、出力軸23aの外周上に回転可能に組付けられて回転部材26aの外側面側に位置するアーマチャ26cと、回転部材26aとアーマチャ26c間に介装されているリターンスプリング26dを備えるとともに、アーマチャ26cと減速ギヤ列20bの入力側の第3ギヤ22d間に配置されているカム機構Cを備えている。
【0029】
当該電磁クラッチ20cを構成するアーマチャ26cは、電磁コイル26bへの電流の印加によって生じる磁力の作用で、リターンスプリング26dに抗して回転部材26aの外側面側に吸引されて回転部材26aの外側面に摩擦係合するものである。
【0030】
カム機構Cは、減速歯車機構20bを構成する入力側の第3ギヤ22dを第1カム部材とし、これに対向するアーマチャ26cを第2カム部材とするもので、第1カム部材である第3ギヤ22dと第2カム部材であるアーマチャ26cの互いの対向面に形成されている互いに対向するカム溝にカムフォロア26eを嵌合させることにより構成されている。
【0031】
かかる構成の電磁クラッチ20cにおいては、電磁コイル26bへ電流を印加することにより生じる磁力に作用にて、アーマチャ26cがリターンスプリング26dに抗して回転部材26aの外側面側に吸引され、アーマチャ26cは回転部材26aの外側面に摩擦係合して、減速ギヤ列20bの入力側である第3ギヤ22dと出力側である出力軸23aを駆動力伝達可能に連結する。この際、カム機構Cが作動して、アーマチャ26cの回転部材26aの外側面に対する摩擦係合力を倍力して、アーマチャ26cと回転部材26aを互いに結合させる。
【0032】
カム機構Cは、第3ギヤ22dとアーマチャ26c間の相対回転によって作動し、作動時には、カムフォロア26eがカム溝に乗り上げてアーマチャ26cを回転部材26aの外側面側へ押圧するが、当該カム機構Cにあっては、そのカム角が的確に設定されていて、アーマチャ26cの回転部材26aの外側面間の摩擦係合力に起因する摩擦トルクで発生する軸方向の力が、第3ギヤ23dの回転力に起因して摩擦トルクに還元されて、摩擦トルクを増大させる。当該カム機構Cにおいては、この摩擦トルクを増大させる作用を、循環して繰り返し行う。このため、電磁クラッチ20cは、電磁コイル26bに電流を印加してアーマチャ26cを回転部材26aの外側面に摩擦係合させると、第3ギヤ22dの回転力によって自縛的に瞬時にロック状態を形成する。換言すれば、電磁クラッチ20cは、第3ギヤ22dの回転力によってセルフロックする。図4には、当該電磁クラッチ20cがセルフロック機能を有するための、カム機構Cの構成条件を示している。
【0033】
当該電磁クラッチ20cにおいては、セルフロックした状態において、電磁コイル26bへの電流の印加を停止した場合には、アーマチャ26cに対する吸引作用が解除され、リターンスプリング26dの作用によって、セルフロック状態が解除される。換言すれば、当該電磁クラッチ20cは、セルフロック機能を有するとともに、セルフロック解除機能を有している。
【0034】
図4は、当該カム機構Cを模式的に示すもので、当該カム機構Cは、入力側の第3ギヤ22dである第1カム部材C1と、アーマチャ26cである第2カム部材C2と、カムフォロア26eであるカムフォロアC3からなるもので、カム半径R1、第2カム部材C2における摩擦面の有効半径R2、各カム部材C1,C2におけるカム溝のカム角をθ、カム作用力をFとした場合、セルフロックするためには、F・sinθ・R1<F・cosθ・μ・R2の関係を成立させる必要があり、従って、セルフロック条件は、θ<tan-1(μ・R2/R1)である。当該電磁クラッチ20cにおいては、カム機構Cを当該構成条件に設定して、セルフロック機能を付与している。
【0035】
かかる構成の当該補助駆動装置20においては、基本的には、駆動力伝達手段を構成する電磁クラッチ20cを、電動モータ20aとリヤディファレンシャル20dを駆動力伝達可能に連結する減速ギヤ列20bにおける入力側と出力側間に配置している。当該配置によれば、隣接しているリヤディファレンシャル20dとは別体に構成し得て、電磁クラッチ20cのクラッチ構造を単純化できるとともに、リヤディファレンシャル20d等他の機構として標準構成の機構を採用することができて、装置の大型化および大重量化を抑制して、補助駆動装置20を廉価に構成することができる。
【0036】
また、当該補助駆動装置20においては、電磁クラッチ20cを、減速ギヤ列20bにおける入力側と出力側の相対回転により作動してクラッチの摩擦係合力を増強するカム機構Cを備える構成としているので、電磁クラッチ20cの係合力をカム機構Cの作用にて倍力することができ、小型で軽量なクラッチの使用を可能としている。しかも、当該カム機構Cを、電磁クラッチ20cの必須不可欠の構成部材であるアーマチャ26cと、減速ギヤ列20bの必須不可欠の構成部材である第3ギヤ22dとを共用して構成していることから、カム機構Cを有する電磁クラッチ20cそれ自体を小型で軽量に構成することができる。
【0037】
また、電磁クラッチ20cとして、セルフロック式の電磁クラッチを採用している。セルフロック機能を有するクラッチは、伝達トルクを判断基準とすれば、通常のクラッチに比較して小型、軽量かつ廉価に構成することができる。このため、当該補助駆動装置20においては、上記した基本的な配置関係に加えて、小型で軽量なクラッチを採用することにより、装置の大型化および大重量化を一層抑制して、補助駆動装置20を一層廉価に構成することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、本発明に係る駆動装置を前後輪駆動車用の補助駆動装置20に構成した例について示しているが、本発明に係る駆動装置は、前後輪駆動車用の主駆動装置としても採用し得るとともに、二輪駆動車用の駆動装置にも採用することができ、さらには、車両に搭載される補機部品を駆動するための駆動装置や産業機械を駆動するための駆動装置にも、任意変更して採用し得るものである。
【0039】
また、本実施形態では、減速ギヤ列20b(減速歯車機構)の入力側と出力側間の駆動力伝達可能な連結を断続する手段として、セルフロック式の電磁クラッチ20cを採用した例について示しているが、本発明に係る駆動装置においては、セルフロック式の電磁クラッチに限らず、単なる電磁式のクラッチや非電磁式のクラッチをも採用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る駆動装置を補助駆動装置として搭載して構成した前後輪駆動車の概略的構成図である。
【図2】同補助駆動装置を構成する駆動力伝達手段の全体を示す横断平面図である。
【図3】同駆動力伝達手段を構成する減速ギヤ列における電磁クラッチ配設部位を拡大して示す横断平面図である。
【図4】同電磁クラッチを構成するカム機構を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10…主駆動装置、11…エンジン、12…第1ジェネレータ、13…トランスミッション、14トランスミッション、14…減速ギヤ列、15…フロントディファレンシャル、16…ドライブシャフト、17…前輪、18…低電圧バッテリー、20…補助駆動装置、20a…電動モータ、20b…減速ギヤ列、20c…電磁クラッチ、20d…リヤディファレンシャル、20e…第2ジェネレータ、21a…ドライブシャフト、21b…後輪、22a…入力軸、22b…第1ギヤ、22c…第2ギヤ、22d…第3ギヤ、23a…出力軸、23b…第4ギヤ、24…リングギヤ、25a…ディファレンシャルケース、25b…ピニオン、25c…サイドギヤ、26a…回転部材、26b…電磁コイル、26c…アーマチャ、26d…リターンスプリング、26e…カムフォロア、30…制御装置。
Claims (3)
- 駆動手段と被駆動手段を駆動力伝達手段で連結してなり、前記駆動手段から出力する駆動力を前記駆動力伝達手段を介して前記被駆動手段に伝達する駆動装置であって、前記駆動力伝達手段は、前記駆動手段側と前記被駆動手段側を駆動力伝達可能に連結する減速歯車機構と、同減速歯車機構における入力側と出力側間に配置されてこれら両側間の駆動力伝達可能な連結を断続するクラッチを備える駆動装置であり、前記クラッチは、前記減速歯車機構を構成する出力側の出力軸上に一体回転可能に組付けた回転部材と、同回転部材の一側に配置した電磁コイルと、前記回転部材の他側に位置し前記電磁コイルへの通電時に前記回転部材の他側に吸引されて同回転部材の他側面に摩擦係合するアーマチャと、同アーマチャを前記回転部材の他側面から引き離す方向に付勢する付勢部材と、前記アーマチャと前記減速歯車機構の入力側間に位置するカム機構を備え、同カム機構は、前記減速歯車機構を構成する出力軸上に回転可能に組付けられている入力側の歯車を第1カム部材とし、かつ、前記アーマチャを第2カム部材とし、これら両カム部材の互いの対向面に設けた互いに対向するカム溝にカムフォロアを介装して構成されていることを特徴とする駆動装置。
- 請求項1に記載の駆動装置であり、当該駆動装置を構成する駆動力伝達手段は、前記減速歯車機構から出力する駆動力を左右の車輪側へ分配するディファレンシャルを備えていて、車両用駆動装置に構成されていることを特徴とする駆動装置。
- 請求項2に記載の駆動装置であり、当該駆動装置は、駆動手段として電動モータが採用されていて、前後輪駆動車の補助駆動輪を駆動させる駆動装置に構成されていることを特徴とする駆動装置。
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