JP4421063B2 - 車両用電動ブレーキ装置の制御方法及び車両用電動ブレーキ装置 - Google Patents

車両用電動ブレーキ装置の制御方法及び車両用電動ブレーキ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用電動ブレーキ装置の制御方法及び車両用電動ブレーキ装置に係り、特にパーキングブレーキ装置に好適な車両用電動ブレーキ装置の制御方法及び車両用電動ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両用パーキングブレーキ装置には、電動モータを駆動源としたアクチュエータで作動するものが提案されている。つまり、この種のパーキングブレーキ装置は、車両の駐車(または停車)時に電動モータにて直接ブレーキパッドを押しパーキングブレーキをかけるようになっている。
【0003】
一般に、電動パーキングでは、電動モータが制動時無負荷回転数から、1秒未満でブレーキパッドを駆動して車輪と連動する回転体を押さえてパーキングブレーキがかかるようになっている。つまり、前記回転体は短時間で電動モータで駆動されるブレーキパッドにより拘束され拘束状態に陥る。そのため、前記回転体とブレーキパッドとの間では、電動モータの拘束トルクによる制動力が発生するほかに移動体としてのブレーキパッドの慣性力も発生する。
【0004】
この慣性力に最も大きく寄与するのは、電動モータの回転子で発生する慣性トルクT(I)である。つまり、T(I)=I×dω/dt(ここで、Iはモータの慣性モーメントであり、dω/dtはモータの角加速度である)となる電動モータの慣性トルクT(I)は、ブレーキ装置の減速部で増力され、大きな慣性力となる。
【0005】
従って、前記回転体とブレーキパッドとの間では、その慣性力が発生するため、拘束トルクのみによる発生される拘束制動力以上の制動力が発生している。そして、電動パーキング(駐車)を続ける間、この制動力を保持するために、機械力伝達経路に敢えて機械ロスを作り、その反力を受け止め続けるようにしている。また、電動パーキング(駐車)の解除は、前記電動モータを逆回転させ前記ブレーキパッドを回転体から離間させることによって行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来では、電動パーキング(駐車)の解除時において、ブレーキ装置の制御手段が電動モータに対して電動パーキング(駐車)の作動時と同じ大きさの電流を供給するため、電動モータの逆回転開始時には、前記拘束トルクを抗するトルク(起動トルク)しか発生されない。
【0007】
従って、電動モータは前記拘束制動力以上の制動力を打ち勝ってブレーキパッドを回転体から離間させるのは時間がかかり電動パーキング(駐車)を解除し難かった。
【0008】
また、一般に、パーキングをする時は、走行直後であってモータに供給するバッテリ電源の電圧が高くなっている。一方、パーキングを解除する時は、エンジン始動直後であってバッテリ電源の電圧はスタータ等でバッテリ電源を消費した直後なので低くなっている。そのため、パーキング解除時、電動モータに供給する駆動電圧は低くなっていることから、同電動モータに発生する起動トルクが小さいものとなる。その結果、電動モータによるパーキングの解除はより一層難しくしている。
【0009】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、電動モータによるパーキング(駐車)の解除を容易に行うことができる車両用電動ブレーキ装置の制御方法及び車両用電動ブレーキ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車軸とともに回転する回転体に対して、電動モータの作用に基づいて摩擦部材を接触・非接触状態の間で変位させて、所望の制動力を発生させる車両用電動ブレーキ装置の制御方法において、前記電動モータの供給電力を、前記摩擦部材を接触させる方向に変位させる時より前記摩擦部材を非接触させる方向に変位させる時のほうが大きくなるようにしたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、車軸とともに回転する回転体と前記回転体に対して摩擦部材が圧接するブレーキパッドと、正逆回転する電動モータと、前記電動モータの正逆回転を減速させる減速手段と、前記減速手段にて減速された正逆回転に基づいて前記ブレーキパッドの摩擦部材を回転体に対して接触・非接触状態の間で変位させる移動伝達手段と、前記電動モータに供給する供給電力を、同電動モータを正回転させてブレーキパッドの摩擦部材を接触させる方向に変位させる時より、同電動モータを逆回転させてブレーキパッドの摩擦部材を非接触させる方向に変位させる時のほうが大きくなるように制御する制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、摩擦部材を非接触させる方向に変位させる時、すなわち、ブレーキを解除する時に電動モータに供給する供給電力を大きくしたので、電動モータは大きな起動トルクを発生することができる。この大きな起動トルクによる摩擦部材の接触位置からの解除力は、摩擦部材が回転体を圧接する際に発生する拘束制動力以上の制動力に打ち勝つことができる。その結果、ブレーキ解除は容易に行うことができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段にて摩擦部材を非接触させる方向に変位させる時、すなわち、ブレーキを解除する時に電動モータに供給する供給電力を大きくしたので、電動モータは大きな起動トルクを発生することができる。この大きな起動トルクによる摩擦部材の接触位置からの解除力は、摩擦部材が回転体を圧接する際に発生する拘束制動力以上の制動力に打ち勝つことができる。その結果、ブレーキ解除は容易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を車両の車両用電動ブレーキ装置としての電動パーキングブレーキ装置に具体化した一の実施形態を図面に従って説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の電動パーキングブレーキ装置10の電動モータ11は、電機子12と、該電機子12を収容支持するモータハウジング13とを備えている。電機子12の回転軸14の出力端には、該回転軸14とともに回転するウォーム15が固着されている。そのウォーム15は、ウォームハウジング16に回転可能に設けたウォームホイール17と噛合されている。ウォームホイール17は、移動変換手段を構成する回転ウォーム18と噛合されている。つまり、ウォームホイール17と回転ウォーム18は、回転軸14すなわちモータ11の回転を減速するものであって、電動パーキングブレーキ装置10の減速手段に構成している。
【0016】
また、前記回転ウォーム18の上下両面には、移動変換手段を構成するローラネジ19が形成されている。そのローラネジ19は、スライダ20のネジ部21と駆動連結されている。つまり、ローラネジ19は、回転ウォーム18の回転をスライダ20の直線運動に変換するようになっている。
【0017】
前記スライダ20は、図1に示すように、ブレーキケース22により往復移動可能に保持され、その先端部23がシリンダ機構24内に挿入している。
シリンダ機構24は、油圧シリンダ25と、該油圧シリンダ25内に往復移動可能に配置されたピストン26とを備えている。油圧シリンダ25は図示しないブレーキペダルが踏まれたとき同油圧シリンダ25に形成された入口25aから圧油がシリンダ室内に導入されるようになっている。ピストン26は、その基端に前記スライダ20の先端部23と当接する当接部としての当接凹部27が形成され、その先端に摩擦部材としてのブレーキパッド28が固着されている。該ブレーキパッド28と相対向して、ブレーキパッド29がパッド固定部材30に設けられている。パッド固定部材30はキャリパ(図示せず)を介して前記油圧シリンダ25と連結されている。また、前記両ブレーキパッド28,29間には車両の車軸(図示せず)に固定された回転体としてのディスク31が配置されている。そして、回転ウォーム18、ローラネジ19、スライダ20とシリンダ機構24は、電動パーキングブレーキ装置10の移動伝達手段に構成している。
【0018】
なお、本実施形態では、前記ピストン26は前記スライダ20又は圧油の押圧によって図1で示す矢印A方向へ移動するとき、油圧シリンダ25はピストン26を押す反力で矢印A方向と反対する矢印B方向へ移動するようになっている。従って、ピストン26の往復移動によって前記両ブレーキパッド28,29は互いに離接するように移動される。また、ピストン26と油圧シリンダ25との間にはピストンシール(図示せず)が設けられている。このピストンシールの戻り作用によってピストン26が押圧されていないときピストン26を常に両ブレーキパッド28,29がディスク31と所定隙間にて離間するように作用することになっている。
【0019】
次に、上記のように構成した電動パーキングブレーキ装置10の電気的構成について説明する。
図2において、制御手段としてのブレーキコントローラ40は、ブレーキ操作スイッチ41と接続されている。ブレーキ操作スイッチ41は、車両に装備されている駐車ブレーキ操作レバーの操作に基づいてオン・オフし、そのオン・オフ信号をブレーキコントローラ40に出力する。つまり、駐車ブレーキ操作レバーを駐車位置に操作すると、ブレーキ操作スイッチ41はオン信号をブレーキコントローラ40に出力する。また、駐車ブレーキ操作レバーを駐車解除位置に操作すると、ブレーキ操作スイッチ41オフ信号をブレーキコントローラ40に出力する。
【0020】
ブレーキコントローラ40は、ブレーキ操作スイッチ41のオフ信号からオン信号の立ち上がりに応答して駐車ブレーキモードを実行するとともに、ブレーキ操作スイッチ41のオン信号からオフ信号の立ち下がりに応答して駐車ブレーキ解除モードを実行する。
【0021】
駐車ブレーキモードは、電動モータ11を正回転させてブレーキパッド28,29をディスク31に挟持圧接させるモードである。詳述すると、電動モータ11が正回転すると、その正回転はウォーム15及びウォームホイール17にて減速されるとともに、回転ウォーム18、ローラネジ19及びスライダ20にてブレーキパッド28,29が挟持方向に移動するように直線移動に変換される。
【0022】
また、駐車ブレーキ解除モードは、電動モータ11を逆回転させてブレーキパッド28,29をディスク31に反挟持圧接させるモードである。詳述すると、電動モータ11が逆回転すると、その逆回転はウォーム15及びウォームホイール17にて減速されるとともに、回転ウォーム18、ローラネジ19及びスライダ20にてブレーキパッド28,29が反挟持方向に移動するように直線移動に変換される。
【0023】
そして、ブレーキコントローラ40は、駐車ブレーキモードにはモータ駆動回路42に対して電動モータ11を正回転させるための第1及び第2のパーキング制御信号PRK1,PRK2を出力する。反対に、ブレーキコントローラ40は、駐車解除ブレーキモードにはモータ駆動回路42に対して電動モータ11を逆回転させるための第1及び第2のパーキング解除制御信号REL1,REL2を出力する。
【0024】
モータ駆動回路42は、第1及び第2の正回転用スイッチング素子Tf1,Tf2と第1及び第2の逆回転用スイッチング素子Tr1,Tr2とを備えている。
【0025】
第1の正回転用スイッチング素子Tf1と第1の逆回転用スイッチング素子Tr1はPNPトランジスタよりなり、第1の正回転用スイッチング素子Tf1のベースは抵抗R1を介して第1のパーキング制御信号PRK1が入力され、第1の逆回転用スイッチング素子Tr1のベースは抵抗R2を介して第1のパーキング解除制御信号REL1が入力される。また、第1の正回転用スイッチング素子Tf1と第1の逆回転用スイッチング素子Tr1のエミッタは、共に車両に搭載されたバッテリのプラス電源端子に接続されている。
【0026】
第2の正回転用スイッチング素子Tf2と第2の逆回転用スイッチング素子Tr2はPNPトランジスタよりなり、第2の正回転用スイッチング素子Tf2のベースは抵抗R3を介して第2のパーキング制御信号PRK2が入力され、第2の逆回転用スイッチング素子Tr2のベースは抵抗R4を介して第2のパーキング解除制御信号REL2が入力される。また、第2の正回転用スイッチング素子Tf2と第2の逆回転用スイッチング素子Tr2のエミッタは、共に車両に搭載されたバッテリのマイナス電源端子(グランド)に接続されている。
【0027】
第1の逆回転用スイッチング素子Tr1のコレクタと第2の正回転用スイッチング素子Tf2のコレクタは互いに接続されているとともに、第1の正回転用スイッチング素子Tf1のコレクタと第2の逆回転用スイッチング素子Tr2のコレクタは供給電圧調整用抵抗43を介して互いに接続されている。また、第1の逆回転用スイッチング素子Tr1のコレクタと第2の逆回転用スイッチング素子Tr2のコレクタとの間には前記電動モータ11が接続されている。
【0028】
そして、ブレーキコントローラ40から第1及び第2のパーキング制御信号PRK1,PRK2が出力されるとき、第1及び第2の正回転用スイッチング素子Tf1,Tf2がオンされる。その結果、電流が第1の正回転用スイッチング素子Tf1→供給電圧調整用抵抗43→電動モータ11→第2の正回転用スイッチング素子Tf2という経路を介して流れ、電動モータ11は正回転する。
【0029】
一方、ブレーキコントローラ40から第1及び第2のパーキング解除制御信号REL1,REL2が出力されるとき、第1及び第2の逆回転用スイッチング素子Tr1,Tr2がオンされる。その結果、電流が第1の逆回転用スイッチング素子Tr1→電動モータ11→第2の逆回転用スイッチング素子Tr2という経路を介して流れ、電動モータ11は逆回転する。
【0030】
尚、本実施形態では、電動モータ11が正回転するとき、電動モータ11に供給される電流は供給電圧調整用抵抗43を介して供給される。従って、図3に示すように、正回転時に同電動モータ11に印加される電圧V1は逆回転時に同電動モータ11に印加される電圧V2より供給電圧調整用抵抗43での電圧降下分ΔVだけ小さい。言い換えると、電動モータ11が逆回転するときには、正回転するときより大きな供給電力が供給されるようになっている。
【0031】
つまり、電動モータ11の逆回転時、すなわち、駐車ブレーキを解除する時には、電動モータ11の起動トルクを大きくし、その大きな起動トルクによるブレーキパッド28,29の圧接位置からの解除力を、ブレーキパッド28,29が駐車ブレーキモード時にディスク31と圧接する際に発生する拘束制動力以上の制動力に打ち勝つことができるようにしている。
【0032】
なお、本実施形態では、通常ブレーキ状態である場合、つまり、駐車ブレーキ操作レバーが操作されずブレーキペダル(図示せず)が踏まれたときにおいて、前記ブレーキコントローラ40はモータ11に供給電力を供給せずシリンダ機構24に圧油を供給するように制御する。このとき、シリンダ機構24は、圧油の供給によってピストン26が圧油に押圧され図1に示す矢印A方向に移動されるとともに、油圧シリンダ25がその圧油の反力によって図1に示す矢印B方向に移動される。すると、ディスク31が両ブレーキパッド28,29により圧接され、通常ブレーキはかけられる。その後、ブレーキペダルが緩めたとき、圧油の作用が解除されシリンダ機構24内のピストンシール(図示せず)の戻り作用によって油圧シリンダ25は戻される。そして、両ブレーキパッド28,29はディスク31から離間され通常ブレーキが解除される。
【0033】
本実施形態の電動パーキングブレーキ装置10によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)本実施形態では、電動モータ11に供給する供給電力を、電動モータ11を正回転させてディスク31にブレーキパッド28,29を接触させる方向に変位させる時に電動モータ11に印加する供給電圧V1より、電動モータ11を逆回転させてディスク31にブレーキパッド28,29を非接触(離間)させる方向に変位させる時に電動モータ11に印加する供給電圧V2を大きくした。
【0034】
従って、電動モータ11を逆回転させてディスク31にブレーキパッド28,29を非接触(離間)させる方向に変位させる時に電動モータ11により大きな起動トルクを発生することができる。この大きな起動トルクによるブレーキパッド28,29の接触位置からの解除力は、ブレーキパッド28,29がディスク31を圧接する際に発生する拘束制動力以上の制動力に打ち勝つことができる。その結果、電動パーキングブレーキ装置10のパーキング解除を容易に行うことができる。
【0035】
(2)本実施形態では、移動伝達手段は、前記ウォーム15及びウォームホイール17にて減速された正逆回転をスライダ20の往復直線移動に変換する回転ウォーム18及びローラネジ19と、ブレーキパッド28,29を固着しスライダ20の押圧を受けて移動するとともにブレーキペダル操作による圧油の作用を受けて移動するピストン26を有するシリンダ機構24とを備えている。
【0036】
従って、パーキングブレーキと普通のブレーキを一体化することができ、車両のブレーキシステムの簡略化を図ることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
【0037】
○上記モータ駆動回路42を図4に示す回路で実施してもよい。詳述すると、図4に示すモータ駆動回路42において、供給電圧調整用抵抗43を省略している。そして、供給電圧調整用抵抗43を省略した代わりに、第2の正回転用スイッチング素子Tf2のベースにパルス幅変調(PWM)した第2のパーキング制御信号PRK2をブレーキコントローラ40から出力するようにする。これによって、電動モータ11の正回転時には、パルス幅変調(PWM)に基づいて電動モータ11に供給される電力は調整され、正回転時に同電動モータ11に供給される電力は逆回転時に同電動モータ11に供給される電力より小さい。言い換えると、電動モータ11が逆回転時には正回転時より大きな供給電力が供給されるようになっている。従って、上記実施形態と同様な効果を有することになる。
【0038】
○上記モータ駆動回路42を図5に示す回路で実施してもよい。詳述すると、図5において、前記電動モータ11の一方のモータ入力端子は第1のリレースイッチ51に接続されている。第1のリレースイッチ51は切り替わって、12ボルトのバッテリのマイナス電源端子(グランド)又は供給電圧調整用抵抗R10を介してプラス電源端子のいずれか一方とそのモータ入力端子とを接続するようになっている。また、電動モータ11の他方のモータ入力端子は第2のリレースイッチ52に接続されている。第2のリレースイッチ52は切り替わって、前記マイナス電源端子(グランド)又はプラス電源端子のいずれか一方とそのモータ入力端子とを接続するようになっている。
【0039】
つまり、電動モータ11を正回転させる場合、第1のリレースイッチ51及び第2のリレースイッチ52を切換制御して、一方のモータ入力端子を抵抗R10を介してプラス電源端子に接続させ、他方のモータ入力端子をグランドに接続させる。反対に電動モータ11を逆回転させる場合、第1のリレースイッチ51及び第2のリレースイッチ52を切換制御して、一方のモータ入力端子をグランドに接続させ、他方のモータ入力端子をプラス電源端子に接続させる。
【0040】
第1のリレースイッチ51は、第1のリレー回路54のリレーコイル54aの励磁・非励磁によって切り替わる。リレーコイル54aが励磁(通電)されるとき、同リレーコイル54aは第1のリレースイッチ51を一方のモータ入力端子とプラス電源端子とを抵抗R10を介して接続させる。反対に、リレーコイル54aが非励磁(非通電)の時、同リレーコイル54aは図5に実線で示すように第1のリレースイッチ51を一方のモータ入力端子とグランドとを接続させる。
【0041】
第1のリレー回路54に設けたリレーコイル54aの励磁・非励磁は、上記実施形態のブレーキコントローラ40からの第2のパーキング制御信号PRK2によって制御される。つまり、第2のパーキング制御信号PRK2が入力されると、第1のトランジスタT1がオンされる。第1のトランジスタT1のオンに基づいて第1のリレー回路54に12ボルトのバッテリ電源が印加されリレーコイル54aは励磁される。第2のパーキング制御信号PRK2が消失すると、第1のトランジスタT1がオフされる。第1のトランジスタT1のオフに基づいて第1のリレー回路54に12ボルトのバッテリ電源の供給が遮断されリレーコイル54aは非励磁となる。
【0042】
第2のリレースイッチ52は、第2のリレー回路55のリレーコイル55aの励磁・非励磁によって切り替わる。リレーコイル55aが励磁されるとき、同リレーコイル55aは第2のリレースイッチ52を他方のモータ入力端子とプラス電源端子とを接続させる。反対に、リレーコイル55aが非励磁の時、同リレーコイル55aは図5に実線で示すように第2のリレースイッチ52を他方のモータ入力端子とグランドとを接続させる。
【0043】
第2のリレー回路55に設けたリレーコイル55aの励磁・非励磁は、上記実施形態のブレーキコントローラ40からの第2のパーキング解除制御信号REL2によって制御される。つまり、第2のパーキング解除制御信号REL2が入力されると、第2のトランジスタT2がオンされる。第2のトランジスタT2のオンに基づいて第2のリレー回路55に12ボルトのバッテリ電源が印加されリレーコイル55aは励磁される。第2のパーキング解除制御信号REL2が消失すると、第2のトランジスタT2がオフされる。第2のトランジスタT2のオフに基づいて第2のリレー回路55に12ボルトのバッテリ電源の供給が遮断されリレーコイル55aは非励磁となる。
【0044】
従って、第2のパーキング制御信号PRK2が入力される駐車時においては電動モータ11は正回転を行い、第2のパーキング解除制御信号REL2が入力される駐車時においては電動モータ11は逆回転を行うことになる。
【0045】
この場合においても、正回転時に同電動モータ11に印加される電圧は、逆回転時に同電動モータ11に印加される電圧より供給電圧調整用抵抗R10での電圧降下分だけ小さくなる。従って、上記実施形態と同様な効果を発揮することになる。
【0046】
○上記実施形態では、ピストン26の一端にスライダ20の先端部23と当接する当接部としての当接凹部27が形成されて実施したが、スライダ20の先端部23に当接凹部を形成させ、ピストン26の一端にその当接凹部と当接する当接凸部を形成させるように実施してもよい。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に記載の効果と同様な効果を得ることができる。
【0047】
○上記実施形態では、スライダ20はシリンダ機構24を介してブレーキパッド28,29と連結して実施したが、スライダ20は、図6に示すように、その先端部23が該先端部23に固着されたパッド連結部材32を介してブレーキパッド28,29と連結して実施してもよい。つまり、回転ウォーム18、ローラネジ19、スライダ20とパッド連結部材32は、電動パーキングブレーキ装置10の移動伝達手段に構成し、直動式となっている。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に記載の効果と同様な効果を得ることができる。
【0048】
○上記実施形態では、回転体はディスク31にて実施したが、回転体をドラムにて実施してもよい。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に記載の効果と同様な効果を得ることができる。
【0049】
○上記実施形態では、本発明を車両の電動パーキングブレーキ装置に具体化して実施したが、本発明をその他の電動ブレーキ装置に具体化して実施してもよい。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に記載の効果とほぼ同様な効果を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1及び2に記載の発明によれば、ブレーキ解除は容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車両用電動ブレーキ装置の要部断面図。
【図2】同じく車両用電動ブレーキ装置の制御回路。
【図3】電動モータへの印加電圧と電動ブレーキ装置の制動力を示す説明図。
【図4】別例の車両用電動ブレーキ装置の制御回路。
【図5】別例の車両用電動ブレーキ装置の制御回路。
【図6】別例の車両用電動ブレーキ装置。
【符号の説明】
10…車両用電動ブレーキ装置、11…電動モータ、15…減速手段を構成するウォーム、17…減速手段を構成するウォームホイール、18…移動変換手段を構成する回転ウォーム、19…移動変換手段を構成するローラネジ、20…スライダ、24…シリンダ機構、25…シリンダ機構を構成する油圧シリンダ、26…シリンダ機構を構成するピストン、28,29…摩擦部材としてのブレーキパッド、31…回転体としてのディスク。

Claims (2)

  1. 車軸とともに回転する回転体(31)に対して、電動モータ(11)の作用に基づいて摩擦部材(28,29)を接触・非接触状態の間で変位させて、所望の制動力を発生させる車両用電動ブレーキ装置の制御方法において、
    前記電動モータ(11)の供給電力を、前記摩擦部材(28,29)を接触させる方向に変位させる時より前記摩擦部材(28,29)を非接触させる方向に変位させる時のほうが大きくなるようにしたことを特徴とする車両用電動ブレーキ装置の制御方法。
  2. 車軸とともに回転する回転体(31)と
    前記回転体(31)に対して摩擦部材(28,29)が圧接するブレーキパッドと、
    正逆回転する電動モータ(11)と、
    前記電動モータ(11)の正逆回転を減速させる減速手段(15,17)と、
    前記減速手段(15,17)にて減速された正逆回転に基づいて前記ブレーキパッドの摩擦部材(28,29)を回転体(31)に対して接触・非接触状態の間で変位させる移動伝達手段(18,19,20,24,32)と、
    前記電動モータ(11)に供給する供給電力を、同電動モータ(11)を正回転させてブレーキパッドの摩擦部材(28,29)を接触させる方向に変位させる時より、同電動モータ(11)を逆回転させてブレーキパッドの摩擦部材(28,29)を非接触させる方向に変位させる時のほうが大きくなるように制御する制御手段(40)と
    を備えた車両用電動ブレーキ装置。
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