JP2002110931A - 強誘電体メモリ装置 - Google Patents
強誘電体メモリ装置Info
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Abstract
侵入を防止し、水素によるキャパシタの劣化に起因する
誤動作を防止する。 【解決手段】 シリコン基板11の上に素子分離酸化膜
12、コンタクトプラグ13を有する層間絶縁膜14、
下部電極15aと強誘電体材料からなる容量絶縁膜15
bと上部電極15cとからなる強誘電体キャパシタ1
5、導電性水素バリア膜16、コンタクトホール23を
有する層間絶縁膜22、このコンタクトホールに形成さ
れた配線層17を形成することにより、強誘電体メモリ
装置を構成する。この導電性水素バリア膜16は、Ti
Al合金やその窒化物、または、それら材料の一部を酸
化させた膜を用いる。
Description
タを有する強誘電体メモリ装置に関するものである。
Bi2Ta2O9(以下、SBTと記す)やPb(Zr,
Ti)O3(以下、PZTと記す)等のヒステリシス特
性を有する強誘電体材料を容量絶縁膜に用いた、不揮発
性メモリである強誘電体メモリが開発されている。
図面を参照しながら説明する。
断面図である。
体基板1上にトランジスタ2が形成されており、半導体
基板1上に堆積させた層間絶縁膜3には、導電性薄膜よ
りなる下部電極4aと強誘電体薄膜よりなる容量絶縁膜
4bと導電性薄膜よりなる上部電極4cとを有する強誘
電体キャパシタ4が形成されている。
電体キャパシタ4との間に位置する半導体基板1の上面
を露出させる第1のコンタクトホール5と上部電極4c
の上面を露出させる第2のコンタクトホール6とが形成
され、第1のコンタクトホール5と第2のコンタクトホ
ール6に半導体基板1と上部電極4cとを電気的に接続
する導電膜よりなる配線層7が形成されている。層間絶
縁膜3及び配線層7の上には全面にわたって表面保護膜
8が形成されている。
うな強誘電体メモリ装置に用いられるSBTやPZT等
の強誘電体は酸化物であるため、還元性雰囲気、特に水
素に曝されると強誘電体酸化物が還元されることで結晶
組成が崩れて、絶縁特性や強誘電体特性が大きく劣化し
てしまうことが知られている。
図られるに伴って強誘電体キャパシタの縮小化が図られ
ていることから、水素による影響はさらに大きくなって
くる。
等の半導体装置の製造工程では一般的に生じている。例
えば、Al配線形成後にMOSトランジスタの特性確保
のため、水素を含んだ雰囲気でアニールが行われる。更
に、半導体装置の微細化に伴い、アスペクト比の大きな
コンタクトホールのW(タングステン)の埋め込みには
CVD法が用いられるが、これは水素を含む非常に強い
還元雰囲気下で行われる。
電体メモリ装置製造時の水素還元雰囲気下でも、強誘電
体キャパシタ部の強誘電体材料からなる容量絶縁膜に水
素が侵入しないようにすることで、還元雰囲気による容
量絶縁膜の劣化を防止し得る高集積な強誘電体メモリ装
置を提供することを目的とする。
め、本発明の請求項1記載の強誘電体メモリ装置は、基
板上に、下部電極と前記下部電極上に形成された強誘電
体材料よりなる容量絶縁膜と前記容量絶縁膜上に形成さ
れた上部電極とを有する強誘電体キャパシタが形成さ
れ、前記上部電極上、あるいは、前記上部電極上及び前
記上部電極と前記容量絶縁膜の側面を、導電性水素バリ
ア性を有するTiAl合金又はTiAl合金の窒化物か
らなる膜で覆う構成を有することを特徴とするものであ
る。また、本発明の請求項2記載の強誘電体メモリ装置
は、請求項1記載の強誘電体メモリ装置において、前記
導電性水素バリア性を有する膜が、TiAl合金又はT
iAl合金の窒化物の一部を酸化した膜であることを特
徴とするものである。
(物質)からなる組織を形成する特徴があって水素ガス
のパスとなる粒界ができにくい上に、水素を多く吸蔵し
やすく、かつ、吸蔵した水素を放出する温度が600℃
であるTiと、水素と共有結合するAlとの合金である
ので、多量の水素をより安定に吸蔵することができる。
すると表面に緻密なAl2O3の相ができるが、そのAl
2O3は水素のバリア性を有する材料としてよく知られて
いる。それゆえ、水素バリア膜として前記TiAl系材
料を用いた場合、強誘電体メモリ装置製造工程において
水素還元雰囲気に曝されても、前記TiAl系材料によ
って水素が強誘電体材料からなる容量絶縁膜に浸透する
ことを防ぐことができるので、水素還元雰囲気下での強
誘電体キャパシタの特性劣化を回避することができる。
また、前記TiAl系材料は導電性を有しているため電
極取り出し口の開口を設ける必要がないことから、前記
容量絶縁膜を十分保護すると同時に引き出し用の配線層
との良好なコンタクトを取ることができる。
は、基板上に、下部電極と前記下部電極上に形成された
強誘電体材料よりなる容量絶縁膜と前記容量絶縁膜上に
形成された上部電極とを有する強誘電体キャパシタが形
成され、前記強誘電体キャパシタが絶縁性水素バリア性
を有するアモルファス構造のSi膜あるいはSiC膜で
覆われていることを特徴とするものである。
のアモルファス構造膜を用いると、結晶化膜のように水
素ガスのパスとなる粒界等がないために十分な水素ガス
遮断性を得ることができるとともに、アモルファスSi
中のSiの未結合手(ダングリングボンド)が容易に水
素と結合することから、水素の吸蔵性も有する。さら
に、アモルファスSiCではSiの未結合手とともにC
の未結合手があり、CとHの結合エネルギーはSiとH
の結合エネルギーより大きいことから、より安定に水素
を吸蔵することが可能である。それゆえ、水素バリア膜
として前記アモルファス構造のSiあるいはSiCを用
いた場合、強誘電体メモリ装置製造工程において水素還
元雰囲気に曝されても、前記材料により水素が強誘電体
材料からなる容量絶縁膜に浸透することを防ぐことがで
きるので、水素還元雰囲気下での強誘電体キャパシタの
特性劣化を回避することができる。
は、基板上に、下部電極と前記下部電極上に形成された
強誘電体材料よりなる容量絶縁膜と前記容量絶縁膜上に
形成された上部電極とを有する強誘電体キャパシタが形
成され、前記強誘電体キャパシタを覆うように形成され
た水素の透過を遮断する水素バリア膜が、水素拡散低減
材料と水素吸蔵材料の積層構成となっていることを特徴
とするものである。
果の2つの機構によって水素が強誘電体材料からなる容
量絶縁膜に浸透することを防ぐことができるので、水素
還元雰囲気下での強誘電体キャパシタの特性劣化を回避
することができる。
置は、請求項4記載の強誘電体メモリ装置において、前
記水素拡散低減材料が、SiONあるいはSi3N4から
なることを特徴とするものである。また、本発明の請求
項6記載の強誘電体メモリ装置は、請求項4記載の強誘
電体メモリ装置において、前記水素吸蔵材料の構成元素
がTi、Ta、V、Y、Zr、NbあるいはHfを含む
材料からなることを特徴とするものである。
態により詳細に説明する。
施形態に係る強誘電体メモリ装置の側面断面図を示す。
図1に示すように、この強誘電体メモリ装置では、シリ
コン基板11の上に素子分離酸化膜12、コンタクトプ
ラグ13を有する層間絶縁膜14、下部電極15aと強
誘電体材料からなる容量絶縁膜15bと上部電極15c
とを有する強誘電体キャパシタ15、水素バリア膜16
及び配線層17が順番に形成され、上部電極15c上
と、上部電極15c及び容量絶縁膜15bの側面がTi
Al系の水素バリア膜16で覆われている。また、シリ
コン基板11の不純物拡散領域18の間のゲート酸化膜
19の上にゲート電極20が形成されている。
実施形態による強誘電体メモリ装置の製造方法について
図2を用いて説明する。
OSプロセスによりシリコン基板11上で不純物拡散領
域18の間(素子分離酸化膜12から隔てられている)
に形成されるゲート酸化膜19上に、ゲート電極20を
形成することによりトランジスタ部を作製する。その
後、BPSG層による第1の層間絶縁膜14を形成し、
図2(a)に示すようにエッチングによってコンタクト
ホールを形成する。コンタクトホールの側面及び底面に
スパッタリング法でTiを10nm、CVD法でTiN
を10nm堆積させた後、CVD法によってWをコンタ
クトホールに埋め込み、CMPによりエッチバックして
コンタクトプラグ13を形成する。
5aをスパッタリング法により40nmのTiN、10
0nmのIr、100nmのIrO2、50nmのPt
を順次成膜し、エッチングにより下部電極15aの加工
を行うことにより形成する。そして、第2の層間絶縁膜
21としてCVD法によりNSG膜を500nm形成
し、CMPにより下部電極15aの上面と第2の層間絶
縁膜21の上面の平坦化を行う。
5aのPt上に例えばSBT膜のような強誘電体材料か
らなる容量絶縁膜15bをスピン塗布により100nm
成膜し、さらにその上にスパッタリング法により上部電
極15cとなるPtを100nm成膜する。そして、容
量絶縁膜15bと上部電極15cが図2(c)に示すよ
うに下部電極15aの上面の面積より大きく残るように
エッチング加工する。
膜し、上部電極15cの上面と、上部電極15cと容量
絶縁膜15bの側面を覆う形になるようにエッチング加
工を行う。ここで、水素バリア膜16としてはスパッタ
リング法により成膜したTiAl合金やその窒化物、あ
るいは、それらの材料の一部を酸化した膜として、例え
ば、TiAl合金やその窒化物を酸素中でRTA処理に
より極表面のみを酸化させた膜を用い、その水素バリア
膜16の膜厚を100nmとしている。
第3の層間絶縁膜22としてO3とTEOS(テトラエ
トキシシラン)を用いた還元性のないCVD法によりN
SG膜を形成した後、上部電極15cの上の第3の層間
絶縁膜22にコンタクトホール23を形成する。そし
て、Al合金等を堆積して所定の形状に加工すること
で、コンタクトホール23を介して上部電極15cと接
続される配線層17を形成し、その配線層17の上に保
護膜を形成する。
cの上面と、上部電極15c及び強誘電体材料からなる
容量絶縁膜15bの側面が水素バリア性を有するTiA
l系材料で覆われるとともに、下部電極15aの最下層
にも水素バリア性のあるTiN膜があるため、強誘電体
キャパシタ15の下面の一部を除く大部分が水素バリア
性のある膜で覆われることになる。それゆえ、強誘電体
キャパシタ形成以後の水素還元雰囲気下での工程におい
ても、酸化物の強誘電体材料からなる容量絶縁膜15b
へ拡散する水素の大部分を防止できるために、容量絶縁
膜15bを構成する強誘電体材料のもつ特性が還元によ
って劣化されない。よって、高信頼性を有する強誘電体
メモリ装置が得られるとともに、高歩留まりを実現でき
る。
aの最下層のTiNの代わりにTiAl合金やその窒化
物を用いると、さらに効果を高めることができる。
施形態に係る強誘電体メモリ装置の側面断面図を示す。
この強誘電体メモリ装置ではシリコン基板31の上に素
子分離酸化膜32、コンタクトプラグ33を有する層間
絶縁膜34、第1の導電性の水素バリア膜35、下部電
極36aと強誘電体材料からなる容量絶縁膜36bと上
部電極36cとを有する強誘電体キャパシタ36、第2
の導電性の水素バリア膜37、絶縁性の水素バリア膜3
8及び配線層39がこの順で形成され、強誘電体キャパ
シタ36の周辺部が隙間なく水素バリア膜で覆われてい
る。また、シリコン基板31の不純物拡散領域40の間
でゲート酸化膜41の上にゲート電極42が形成されて
いる。
実施形態による強誘電体メモリ装置の製造方法について
図4を用いて説明する。
OSプロセスによりシリコン基板31上で不純物拡散領
域40の間(素子分離酸化膜32から隔てられている)
のゲート酸化膜41の上にゲート電極42を形成するこ
とによりトランジスタ部を作製する。
膜34を形成し、図4(a)に示すように、エッチング
によってコンタクトホールを形成する。コンタクトホー
ルの側面及び底面にスパッタリング法でTiを10n
m、CVD法でTiNを10nm堆積させて後、CVD
法によってWをコンタクトホールに埋め込み、CMPに
よりエッチバックしてコンタクトプラグ33を形成す
る。
ング法により第1の導電性水素バリア膜35であるTi
Al合金あるいはその窒化物を40nm成膜し、その上
に下部電極36aである100nmのIr、100nm
のIrO2、50nmのPtをこの順に成膜する。その
次に、下部電極36aのPt上に例えばSBT膜のよう
な強誘電体材料からなる容量絶縁膜36bをスピン塗布
により100nm成膜し、さらにその上にスパッタリン
グ法により上部電極36cとなるPtを100nm成膜
する。そして、導電性の水素バリア膜37としてスパッ
タリング法によりTiAl合金やTiAl合金の窒化物
を100nm成膜し、第1の導電性水素バリア膜35、
下部電極36a、容量絶縁膜36b、上部電極36c及
び第2の導電性水素バリア膜37を図4(b)に示すよ
うにエッチング加工する。ここで、第2の導電性水素バ
リア膜37として、TiAl合金やTiAl合金の窒化
物の一部を酸化させた膜、例えば、TiAl合金やTi
Al合金の窒化物を酸素中でRTA処理により極表面の
みを酸化させた膜を用いてもよい。
素バリア膜38を成膜し、強誘電体キャパシタ36の上
面と側面を覆う形になるようにエッチング加工を行う。
ここで、絶縁性の水素バリア膜38としてはアモルファ
ス構造のSiやSiCを用い、その水素バリア膜の膜厚
を200nmとしている。このアモルファス構造のSi
やSiCはCVD法で成膜するのが一般的であるが、C
VD法では成膜時に水素が発生してしまうことから、こ
れら材料の成膜はスパッタリング法で行うことが好まし
い。
第3の層間絶縁膜43としてO3とTEOSを用いた還
元性のないCVD法によりNSG膜を形成した後、上部
電極36c上の絶縁性の水素バリア膜38と第3の層間
絶縁膜43にコンタクトホール44を形成する。そし
て、Al合金等を堆積して所定の形状に加工すること
で、コンタクトホール44を介して上部電極36cと接
続される配線層39を形成し、その配線層39の上に保
護膜を形成する。
パシタ36の上面と下面が導電性で水素バリア性を有す
るTiAl系材料膜で覆われるとともに、強誘電体キャ
パシタの上面と側面が絶縁性で水素バリア性を有するア
モルファス構造のSiあるいはSiCの膜で覆われてい
ることから、強誘電体キャパシタ36の全体が水素バリ
ア膜で隙間なく覆われることになる。それゆえ、強誘電
体キャパシタ形成以後の水素還元雰囲気下での工程にお
いても、酸化物の強誘電体材料からなる容量絶縁膜36
bへ拡散する水素を防止できるために、容量絶縁膜36
bを構成する強誘電体材料の特性が還元によって劣化さ
れない。よって、高信頼性を有する強誘電体メモリ装置
が得られるとともに、高歩留まりを実現できる。
施形態に係る強誘電体メモリ装置の側面断面図を示す。
51の上に素子分離酸化膜52、コンタクトプラグ53
を有する層間絶縁膜54と第1の絶縁性水素バリア膜5
5、第1の導電性水素バリア膜56、下部電極57aと
強誘電体材料からなる容量絶縁膜57bと上部電極57
cとを有する強誘電体キャパシタ57、第2の導電性水
素バリア膜58、第2の絶縁性水素バリア膜59、第3
の絶縁性水素バリア膜60及び配線層61がこの順で形
成され、強誘電体キャパシタ57の全体が水素バリア膜
で覆われている。また、シリコン基板51の不純物拡散
領域62の間のゲート酸化膜63の上にゲート電極64
が形成されている。
実施形態による強誘電体キャパシタの製造方法について
図6を用いて説明する。
OSプロセスによりシリコン基板51上で不純物拡散領
域62の間(素子分離酸化膜52から隔てられている)
のゲート酸化膜63上にゲート電極64を形成すること
によりトランジスタ部を作製する。
膜54、及び、第1の絶縁性水素バリア膜55であるS
i3N4あるいはSiONをCVD法により形成し、図6
(a)に示すようにエッチングによってコンタクトホー
ルを形成する。コンタクトホールの側面及び底面にスパ
ッタリング法でTiを10nm、CVD法でTiNを1
0nm堆積させて後、CVD法によってWをコンタクト
ホールに埋め込み、CMPによりエッチバックしてコン
タクトプラグ53を形成する。
ング法により第1の導電性水素バリア膜56であるTi
Al合金やその窒化物を40nm成膜し、その上に下部
電極57aである100nmのIr、100nmのIr
O2、50nmのPtをこの順に成膜する。その次に、
下部電極57aのPt上に例えばSBT膜のような強誘
電体材料からなる容量絶縁膜57bをスピン塗布により
100nm成膜し、さらにその上にスパッタリング法に
より上部電極57cとなるPtを100nm成膜する。
そして、導電性の水素バリア膜58としてスパッタリン
グ法によりTiAl合金やその窒化物を100nm成膜
し、第1の導電性水素バリア膜56、下部電極57a、
容量絶縁膜57b、上部電極57c及び第2の導電性水
素バリア膜58を図6(b)に示すようにエッチング加
工する。ここで、第2の導電性水素バリア膜58とし
て、TiAl合金やその窒化物の一部を酸化させた膜、
例えば、TiAl合金やその窒化物を酸素中でRTA処
理により極表面のみを酸化させた膜を用いてもよい。
の絶縁性水素バリア膜59であるTiO2をスパッタリ
ング法により200nm成膜し、強誘電体キャパシタ5
7の上面と側面を覆う形になるようにエッチング加工を
行う。
絶縁性水素バリア膜59を有する基板全面に第3の絶縁
性水素バリア膜60であるSi3N4あるいはSiONを
CVD法により形成した後、上部電極57cに到達する
ように第2の絶縁性水素バリア膜59と第3の絶縁性水
素バリア膜60にコンタクトホール65を形成する。そ
して、Al合金等を堆積して所定の形状に加工すること
で、コンタクトホール65を介して上部電極57cと接
続される配線層61を形成し、その配線層61の上に保
護膜を形成する。
ャパシタ全体が水素吸蔵材料であるTiAl系材料やT
iO2の膜で覆われるとともに、さらにその上に水素拡
散低減材料であるSi3N4あるいはSiONの膜で覆わ
れる構成を有している。それゆえ、強誘電体キャパシタ
形成以後の水素還元雰囲気下での工程においても、酸化
物の強誘電体材料からなる容量絶縁膜57bへ拡散する
水素を完全に防止でき、容量絶縁膜57bを構成する強
誘電体材料のもつ特性が還元によって劣化することを防
止することができる。よって、高信頼性を有する強誘電
体メモリ装置が得られるとともに、高歩留まりを実現で
きる。
性水素バリア膜59としてTiO2を用いているが、そ
の代わりにTiAl合金の酸化物を用いても同様の結果
が得られる。
縁性水素バリア膜55及び第3の絶縁性水素バリア膜6
0であるSi3N4あるいはSiONは層間絶縁膜として
も機能しているが、第1の絶縁性水素バリア膜55及び
第3の絶縁性水素バリア膜60をエッチング加工によっ
て強誘電体キャパシタ57を囲む構成にして、その上を
全面に層間絶縁膜としてO3とTEOSを用いたCVD
法によりNSG膜を形成しても、同様の効果が得られ
る。
材料としてTiAl系材料やTiO 2といった構成元素
にTiを含む材料を使用しているが、この水素吸蔵材料
として構成元素にTa、V、Y、Zrあるいは、Nbを
含む材料を用いても同様の結果が得られる。
装置では、容量絶縁膜を構成する酸化物である強誘電体
材料の水素による劣化を防止でき、還元性雰囲気下の工
程後も良好な容量特性を得ることができるため、高信頼
性、高歩留まりの強誘電体メモリ装置を実現できる。ま
た、強誘電体キャパシタ形成後にWのCVD法による製
造プロセスが可能となるため、キャパシタ部として必要
なセル面積を縮小できるとともに、高アスペクト比のコ
ンタクト部が形成可能となる。
装置の断面図
装置の製造方法を示す工程断面図
装置の断面図
装置の製造方法を示す工程断面図
装置の断面図
装置の製造方法を示す工程断面図
1)
は、基板上に、下部電極と前記下部電極上に形成された
強誘電体材料よりなる容量絶縁上に形成された上部電極
とを有する強誘電体キャパシタが形成され、前記強誘電
体キャパシタが水素バリア性を有するTiAl合金の酸
化膜で覆われていることを特徴とするものである。この
構成では、TiAl系材料の2種類の相(物質)からな
る組織を形成するため水素ガスのパスとなる粒界ができ
にくいと共に、TiAl合金の酸化膜では全体に緻密な
Al2O3の相ができているため水素バリア性を高めるこ
とができる。次に、請求項5に係る発明の強誘電体メモ
リ装置は、基板上に、下部電極と前記下部電極上に形成
された強誘電体よりなる容量絶縁膜と前記容量絶縁膜上
に形成された上部電極とを有する強誘電体キャパシタが
形成され、前記強誘電体キャパシタを覆うように形成さ
れた水素の透過を遮断する水素バリア膜が、水素拡散低
減材料と水素吸蔵材料の積層構成となっていることを特
徴とするものである。
は、請求項5記載の強誘電体メモリ装置において、前記
水素拡散低減材料が、SiONあるいはSi3N4からな
ることを特徴とするものである。また、本発明の請求項
7記載の強誘電体メモリ装置は、請求項5記載の強誘電
体メモリ装置において、前記水素吸蔵材料の構成元素
が、Ti、Ta、V、Y、Zr、NbあるいはHfを含
む材料からなることを特徴とするものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に、下部電極と前記下部電極上に
形成された強誘電体材料よりなる容量絶縁膜と前記容量
絶縁膜上に形成された上部電極とを有する強誘電体キャ
パシタが形成され、前記上部電極上、あるいは、前記上
部電極上及び前記上部電極と前記容量絶縁膜の側面を、
導電性水素バリア性を有するTiAl合金又はTiAl
合金の窒化物からなる膜で覆う構成を有する強誘電体メ
モリ装置。 - 【請求項2】 前記導電性水素バリア性を有する膜が、
TiAl合金又はTiAl合金の窒化物の一部を酸化し
た膜であることを特徴とする請求項1記載の強誘電体メ
モリ装置。 - 【請求項3】 基板上に、下部電極と前記下部電極上に
形成された強誘電体材料よりなる容量絶縁膜と前記容量
絶縁膜上に形成された上部電極とを有する強誘電体キャ
パシタが形成され、前記強誘電体キャパシタが絶縁性水
素バリア性を有するアモルファス構造のSi膜あるいは
SiC膜で覆われていることを特徴とする強誘電体メモ
リ装置。 - 【請求項4】 基板上に、下部電極と前記下部電極上に
形成された強誘電体よりなる容量絶縁膜と前記容量絶縁
膜上に形成された上部電極とを有する強誘電体キャパシ
タが形成され、前記強誘電体キャパシタを覆うように形
成された水素の透過を遮断する水素バリア膜が、水素拡
散低減材料と水素吸蔵材料の積層構成となっていること
を特徴とする強誘電体メモリ装置。 - 【請求項5】 前記水素拡散低減材料が、SiONある
いはSi3N4からなることを特徴とする請求項4記載の
強誘電体メモリ装置。 - 【請求項6】 前記水素吸蔵材料の構成元素にTi、T
a、V、Y、Zr、NbあるいはHfを含む材料からな
ることを特徴とする請求項4記載の強誘電体メモリ装
置。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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