JP2003068991A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2003068991A
JP2003068991A JP2001252974A JP2001252974A JP2003068991A JP 2003068991 A JP2003068991 A JP 2003068991A JP 2001252974 A JP2001252974 A JP 2001252974A JP 2001252974 A JP2001252974 A JP 2001252974A JP 2003068991 A JP2003068991 A JP 2003068991A
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Junichi Watanabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PZTの結晶性を向上すると共に、強誘電体
キャパシタの微細化に寄与するFeRAM及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 FeRAMにおける強誘電体キャパシタは、
強誘電体キャパシタの下部電極層の一部を構成するIr
膜21及びIrOx膜22を備え、該IrOx膜22の
上に設けられた第1PZT膜23及び第2PZT膜4
と、該第1及び第2PZT膜23,24の上に設けられ
た上部電極25とを備える。Ir膜21及びIrOx膜
22を特定の成膜条件下で形成することにより、第1及
び第2PZT膜23,24の結晶は主として<111>
方向に強く配向する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特に、強誘電体材料の結晶性を向上
しつつ、強誘電体キャパシタを含めたデバイスの微細化
に寄与することができる強誘電体メモリ(FeRAM:Ferro
-Electric RAM)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体メモリは、低電力、高速処理、
及び不揮発性を有するメモリとして注目されている。こ
のメモリは、強誘電体材料の残留分極を利用したメモリ
であり、従来のEEPROM(Electrically Erasable Progra
mmable ROM)に比べて書き換えが速く、書き換え回数も
3〜7桁ぐらい多くすることができる利点がある。した
がって、FeRAMの実用化は、ストレージメモリとワーキ
ングメモリの両方の働きをすることができることから、
システム設計に非常に有利となる。
【0003】半導体装置の微細化に伴い、FeRAMデバイ
スでは、キャパシタを含めた微細化を図るために、トラ
ンジスタのソース/ドレインに接続されるプラグ上に強
誘電体キャパシタを設けた素子が提案されている。この
ようなスタック構造では、強誘電体膜の結晶化アニーリ
ングによりプラグが酸化しないように、プラグ上に酸化
防止膜を設ける構造が定着しつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】強誘電体キャパシタの
加工は、フォトリソグラフィとエッチングにより行われ
る。キャパシタのサイズが微細になるにつれて、キャパ
シタの各層毎にエッチングを行い、いわゆる雛壇構造を
形成するエッチングでは、キャパシタのサイズを小さく
することが難しくなってきている。
【0005】キャパシタの上部電極から密着層又は拡散
防止層を含む下部電極までを一度にエッチングする一括
エッチングを用いることができれば、微細なキャパシタ
を形成することができる。この一括エッチングでは途中
のフォトリソグラフィ工程を省略することができるた
め、製造プロセスが短縮される。しかし、キャパシタ全
体の膜厚が厚い場合には、一括エッチングを用いた場
合、微細な形状のエッチングが困難である。
【0006】図1は、従来の強誘電体キャパシタの構造
を示す図である。
【0007】図1(A)に示すキャパシタの下部電極
は、チタン(Ti)層101及び白金(Pt)層103
から形成されている。また、図1(B)に示すキャパシ
タの下部電極は、Pt層103、酸化イリジウム(Ir
Ox)層109及びイリジウム(Ir)層111から形
成されている。
【0008】図1(A),(B)の構造では、強誘電体
材料であるチタン酸ジルコル酸鉛(PZT)層105の
結晶配向を下部電極の結晶配向に整合させることによ
り、結晶性を向上させることができる一方で、キャパシ
タ全体の膜厚が大幅に増加する問題が生じる。また、ス
タック型のキャパシタンスでは、プラグの酸化防止膜が
必要になるため、キャパシタ全体の膜厚はさらに厚くな
る傾向にある。
【0009】従来の強誘電体キャパシタにおいては、P
ZT層105中の結晶を(111)に配向するために
は、下部電極にPtが必要であると考えられていた。P
ZTの結晶配向は、キャパシタンスの電気的特性と強い
相関関係を有するため、Ptとの結合を考慮した結晶配
向制御は重要である。その一方で、形成したPt膜によ
り強誘電体キャパシタの膜厚は必然的に厚くなってしま
う。
【0010】本発明の目的は、強誘電体材料の結晶性を
向上しつつ、強誘電体キャパシタの微細化にも寄与する
ことができる半導体装置及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半導体装置では、強誘電体キャパシタをイ
リジウム層及び酸化イリジウム層よりなる下部電極と、
チタン酸ジルコル酸鉛(PZT)層と、上部電極層とに
より構成する。この構造において、PZT層は主として
<111>方向に配向する。また、イリジウム層は主と
して<111>方向に配向し、酸化イリジウム層は主と
して<200>方向に配向する。その際、イリジウム
(111)面及び酸化イリジウム(200)面の格子面
間隔は2.22オングストローム以下となる。
【0012】他の観点において、本発明は強誘電体キャ
パシタを有する半導体装置の製造方法を提供する。該方
法は、前記強誘電体キャパシタの下部電極の一部を構成
するイリジウム層を450℃を超える温度で堆積する工
程と、前記イリジウム層の上に300℃を超え、該層の
堆積温度以下の温度で酸化イリジウム層を堆積する工程
と、前記堆積された酸化イリジウム層を該層の堆積温度
以上の温度で加熱する工程と、前記加熱された酸化イリ
ジウム層の上にチタン酸ジルコル酸鉛(PZT)層を堆
積して加熱する工程と、を含んでいる。
【0013】特に、前記PZT層を堆積して加熱する工
程は、第1PZT層をスパッタリングにより成膜して結
晶化アニーリングする工程と、前記第1PZT層の上
に、該第1PZT層よりも膜厚が厚い第2PZT層をス
パッタリングにより成膜して結晶化アニーリングする工
程とを含むことが好ましい。
【0014】本発明により、従来必須と考えられていた
白金を下部電極に用いずに、PZT結晶を(111)に
配向することができる。これにより、従来の特性を維持
したままキャパシタ全体の膜厚を薄くすることができ
る。その結果、キャパシタの一括エッチングが容易にな
り、微細なキャパシタの形成が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面と対応して詳細に説明する。
【0016】図2は、本発明の実施の形態によるFeRAM
のデバイス構造を説明する断面図である。このFeRAM
は、p型又はn型のシリコン基板11上に形成されるメ
モリセルトランジスタを含んでいる。
【0017】図2にはかかるセル構造の断面が示されて
おり、この構造は通常のCMOSプロセスと同様なプロ
セスにより形成できる。すなわち、シリコン基板11上
にp型ウェル11Aが形成され、p型ウェル11Aの中
にはシャロウトレンチアイソレーション(STI)構造
12により画定される活性領域が形成されている。ま
た、シリコン基板11上には、先の活性領域に対応して
ゲート電極13が設けられており、FeRAMのワード線を
構成している。
【0018】さらに、シリコン基板11とゲート電極1
3との間にはゲート酸化膜が設けられている。p型ウェ
ル11A内には、n型の拡散領域11B及び11Cが
メモリセルのソース領域及びドレイン領域として、ゲー
ト電極13の両側に形成されている。したがって、チャ
ネル領域は、拡散領域11B及び拡散領域11Cの間の
p型ウェル11Aにおいて形成される。
【0019】なお、ゲート電極13は、活性領域に対応
して、シリコン基板11の表面を覆うように設けられる
CVD酸化膜14により覆われている。CVD酸化膜1
4及び平坦化絶縁膜14A上には、FeRAMの下部電
極15が形成されている。後述するが、本実施の形態で
は、下部電極15は、Ir膜21(図5(B)参照)及
びIrOx膜22(図5(C)参照)により形成され
る。
【0020】下側電極15上にはPZT(Pb(Zr,
Ti)O)よりなる強誘電体膜16が形成されてい
る。後述するが、本実施の形態では、強誘電体膜16
は、膜厚が異なる第1PZT膜23(図5(D)参照)
及び第2PZT膜24(図6(E)参照)により形成さ
れる。
【0021】強誘電体膜16上にはPt等よりなる上部
電極17が形成されている。下部電極15、強誘電体膜
16及び上部電極17は、強誘電体キャパシタを形成し
ており、強誘電体キャパシタ全体は、別の層間絶縁膜1
8により覆われる。
【0022】層間絶縁膜18上には上部電極17を露出
するコンタクトホール18Aが形成されている。また、
拡散領域11Cを露出するコンタクトホール18Cが形
成されており、該コンタクトホール18Cを介して拡散
領域11Cと後述するビット線パターン19Bとを電気
的にコンタクトするようにビアプラグ20が設けられて
いる。
【0023】さらに、平坦化絶縁膜14A中には、拡散
領域11Bと下部電極15とを電気的にコンタクトする
ようにビアプラグ21が設けられている。さらに、層間
絶縁膜18上には、ビアプラグ20を介して拡散領域1
1Cと電気的にコンタクトするように、Al合金よりな
るビット線パターン19Bが形成されている。
【0024】つぎに、本実施の形態によるFeRAMの製造
方法の説明を行う前に、本発明に包含される幾つかの実
験結果を通して本発明の概念を簡単に説明する。
【0025】図3は、本実施の形態によるFeRAMの下部
電極15の一部を構成するIr膜の成膜温度とIr膜の
(111)回折強度との関係を説明する図である。
【0026】この図は、Ir膜の堆積において、その成
膜温度を上げるにつれて、形成されるIr膜の(11
1)回折強度が強くなることを示している。具体的に
は、450℃を超える成膜温度を境に強度変化が見られ
る。また、成膜温度500℃を境にその強度変化がより
大きくなり、成膜温度550℃では該強度変化に実質的
に従う回折強度まで上昇することが示されている。すな
わち、Irの成膜温度を上げることにより、Ir膜の
(111)回折強度が増すことがわかる。
【0027】図4は、本実施の形態によるFeRAMの下部
電極15の一部を構成するIr膜の成膜温度とPZT膜
16の(111)回折強度との関係を説明する図であ
る。
【0028】この図では、2種類の実験結果が示されて
いる。一方は、Ir膜の上に設けられるIrOx膜を3
00℃で成膜した場合のIr膜の成膜温度とPZT膜の
(111)回折強度(■にて図示)の関係であり、他方
は、該IrOx膜を400℃で成膜した場合のIr膜の
成膜温度とPZT膜の(111)回折強度(●にて図
示)との関係である。
【0029】図4を参照すると、IrOx膜の成膜温度
が300℃である場合、その下のIr膜の成膜温度を上
げても最終的に形成されるPZT膜の(111)回折強
度は余り変化せず、500℃を超える成膜温度でわずか
に増加するのみである。一方、IrOx膜の成膜温度が
400℃である場合、その下のIr膜の成膜温度を上げ
るにつれて最終的に形成されるPZT膜の(111)回
折強度は、図3と同様に増加するのがわかる。
【0030】具体的には、Ir膜の成膜温度が450℃
を超えたところでPZT(111)回折強度の増加が始
まり、成膜温度が500℃を超えると、非常に顕著な回
折強度の増加が生じる。Ir膜の成膜温度が550℃で
は、成膜温度が400℃の時の回折強度の4倍を超える
強度に達するのがわかる。
【0031】強誘電体キャパシタの電気的特性を向上す
るためには、PZT膜の(111)の結晶配向を実現す
る必要あることが知られている。図3及び図4に示した
実験結果より、450℃を超える成膜温度でIr膜を成
膜し、さらに、少なくとも300℃を超えIr膜の上記
成膜温度を超えない成膜温度でIrOx膜を成膜するこ
とにより、PZT膜の(111)の結晶配向を強化する
ことができることがわかる。この点に注目して、本実施
の形態では、これまで膜厚の厚さが懸念されていたPt
を下部電極として用いることなく、強誘電体キャパシタ
のデバイス設計を行う。
【0032】図5及び図6は、本実施の形態によるFeRA
Mの製造プロセスを説明する図である。
【0033】図5(A)は、通常のCMOSトランジス
タの形成工程、CVD法によりSiON膜45及びSi
膜46等の層間膜を順に設ける工程、Wプラグ47
A〜47Eを設ける工程、及び酸化防止膜48及びSi
膜49を順に設ける工程が終了した状態を示してお
り、いわば、本実施の形態による製造プロセスの前提と
なる構造を示している。
【0034】はじめに、CMOS工程に関して簡単に説
明する。p型又はn型のSi基板41上にはp型ウェル
41A及びn型ウェル41Bが形成されている。さら
に、Si基板41は、各ウェル41A及び41Bの活性
領域を画定するフィールド酸化膜42により覆われてい
る。p型ウェル41A及びn型ウェル41Bの各活性領
域上にはゲート酸化膜43が形成されている。p型ウェ
ル41Aにおいてゲート酸化膜43上にはp型ポリシリ
コンゲート電極44Aが形成されており、n型ウェル4
1Bにおいてゲート酸化膜43上にはn型ポリシリコン
ゲート電極44Bが形成されている。ポリシリコンゲー
ト電極44A又は44Bと同様に、フィールド酸化膜4
2上にはポリシリコン配線パターン44C,44Dが延
在している。また、p型ウェル41Aの活性領域中には
n型の不純物をイオン注入することにより、n型拡散領
域41a,41bが形成されており、n型ウェル41B
の活性領域中にはp型拡散領域41c,41dが形成さ
れている。
【0035】つぎに、SiON膜45及びSiO膜4
6を順に設ける工程に関して説明する。上記CMOS工
程後の構造上に、CVD法によりSiON膜45を堆積
し、さらにその上にCVD法によりSiO膜46を堆
積する。ここで、CMP法により、SiON膜45をス
トッパとしてSiO膜46を研磨して平坦化する。次
いで、平坦化されたSiO膜46中に、コンタクトホ
ール(図示せず)をそれぞれ拡散領域41a,41b,
41c及び41dが露出されるように形成する。
【0036】つぎに、上記工程後の構造上に、上記コン
タクトホールを埋めるようにW層(図示せず)を堆積
し、さらに、SiO膜46をストッパとしてCMP法
により該W層を研磨して平坦化する。これにより、各コ
ンタクトホールにそれぞれ対応してWプラグ47A〜4
7Eが形成される。つぎに、上記工程後の構造上に、S
iONからなる酸化防止膜48及びSiO膜49(図
2のCVD酸化膜14に対応)を形成し、さらにN
囲気中で熱処理を行い、脱ガスを十分に行う。
【0037】図5(B)以降では、強誘電体キャパシタ
の部分の製造プロセスについて説明する。はじめに、図
5(B)の工程では、図5(A)の構造におけるCVD
酸化膜14の上に下部電極の一部を構成するIr膜21
を堆積する。本実施の形態では、DCマグネトロンスパ
ッタリング法により成膜する。成膜条件として、成膜温
度500℃以上が好ましく(図3参照)、膜厚約200
nm、スパッタリングパワー1.0kW及びAr流量=
100sccmである。また、注目すべき点は、スパッ
タリングのレートを落とすことにより、Irの結晶配向
を強くすることができる点である。ここでは、成膜レー
トを200nm/144sec(約1.39nm/se
c)に設定している。
【0038】また、Ir膜21は、Wプラグ47A等を
酸化させないための酸化防止膜として用いるため、膜厚
は150nm以上としている。Ir膜21の膜厚が厚く
なるほどより高温の酸素アニーリング(FeRAMの形
成過程で必要な各種アニール)に対してWプラグの酸化
を防止することができる。
【0039】つぎに、図5(C)の工程では、図5
(B)の構造におけるIr膜21の上にIrOx膜22
を堆積する。本実施の形態では、DCマグネトロンスパ
ッタリング法による反応性スパッタリングにより成膜す
る。成膜条件として、成膜温度400℃以上が好ましく
(図4参照)、膜厚約50nm、スパッタリングパワー
1.0kW及びAr/O流量=25sccm/25s
ccmである。
【0040】次いで、上記反応性スパッタリングによる
IrOx膜22の成膜の後、酸素雰囲気中でのアニーリ
ングを行う。アニーリング条件は400℃及び30分で
あり、温度に関しては上記成膜温度又はそれ以上である
ことが必要である。なお、ここでは、IrOx膜22の
結晶性制御だけでなく、下部電極を構成する多層膜の応
力制御を行う。
【0041】つぎに、図5(D)の工程では、図5
(B)の構造におけるIrOx膜22の上に第1PZT
膜23を成膜する。本実施の形態では、RFスパッタリ
ング法により成膜する。成膜条件は、室温成膜、膜厚約
10nm、スパッタリングパワー1.0kW及びAr流
量=35sccmである。
【0042】次いで、上記RFスパッタリングによる第
1PZT膜23の成膜の後、酸素雰囲気中での結晶化ア
ニーリングを行う。アニーリング条件は550℃及び3
0分であり、温度に関しては成膜温度又はそれ以上であ
ることが必要である。
【0043】つぎに、図6(E)の工程では、図5
(D)の構造における第1PZT膜23の上に第2PZ
T膜24を成膜する。本実施の形態では、RFスパッタ
リング法により成膜する。成膜条件は、室温成膜、膜厚
約90nm、スパッタリングパワー1.0kW及びAr
流量=35sccmである。
【0044】次いで、上記RFスパッタリングによる第
2PZT膜24の成膜の後、酸素雰囲気中でのRTA
(急速熱処理)により結晶化アニーリングを行う。アニ
ーリング条件に関して、はじめに600℃、90秒、昇
温レート100℃/sec、酸素濃度2.5%の雰囲気
でアニーリングする。次いで、750℃、60秒、昇温
レート100℃/sec、酸素濃度100%の雰囲気で
アニーリングする。
【0045】つぎに、図6(F)の工程では、図6
(E)の構造における第2PZT膜24の成膜の後、た
とえばPt膜等を上部電極25として成膜する。次い
で、図6(G)の工程では、図6(F)に示すキャパシ
タを加工する。本実施の形態では、一括エッチングによ
り加工する。これにより、下部電極を構成するIrパタ
ーン21A及びIrOxパターン22A、第1PZTパ
ターン23A、第2PZTパターン24A及び上部電極
パターン25Aにより構成される強誘電体キャパシタが
形成される。
【0046】図7は、本実施の形態によるFeRAMにおけ
る強誘電体キャパシタを含めた幾つかの実施の形態によ
る強誘電体キャパシタの回折パターンを示す図である。
【0047】図7(A)は、本実施の形態による特性に
対応しており、Ir膜を500℃及びIrOx膜を40
0℃の成膜温度でそれぞれ成膜した場合のPZT膜のX
線回折パターンを示している。ここでは、他の格子面
(100)、(101)又は(110)等に比べて(1
11)の回折強度が高いことが示されている。この時、
Ir膜の結晶配向は主として(111)面となり、Ir
Ox膜の結晶配向は主として(200)面となる。
【0048】図7(B)は、Ir膜を550℃及びIr
Ox膜を400℃の成膜温度でそれぞれ成膜した場合の
PZT膜のX線回折特性を示している。図7(A)と比
較して、IrOx膜の成膜温度を固定して、Ir膜の成
膜温度を50℃だけ上げることにより、(111)の回
折強度がより高くなることが示されている。
【0049】図7(C)は、Ir膜を550℃及びIr
Ox膜を300℃の成膜温度でそれぞれ成膜した場合の
PZT膜のX線回折パターンを示している。図7(A)
と比較して、IrOx膜の成膜温度を100℃だけ低く
して、Ir膜の成膜温度を固定することにより、(11
1)の回折強度がほとんどみられなくなっている。これ
は上述したように、Ir膜の上に形成するIrOx膜の
成膜温度がPZT膜の(111)の回折強度を向上する
に必要な温度に達していないためである(図4参照)。
この場合、PZT膜の結晶は<111>方向ではなく主
として<100>又は<001>方向に配向している。
【0050】図8は、本実施の形態によるFeRAMを構成
するIr膜及びIrOx膜の成膜温度Tと格子面間隔d
との関係を説明する図である。
【0051】図8を参照すると、Ir膜の(111)面
では、成膜温度500℃以上で格子面間隔dは2.22
オングストローム以下であるのがわかる。また、IrO
x膜の(200)面では、成膜温度400℃以上で格子
面間隔dは2.22オングストローム以下であることが
わかる。
【0052】以上のように、本実施の形態によるFeRAM
では、下部電極をIr膜21とIrOx膜22とにより
形成する。また、本実施の形態では、強誘電体膜16を
膜厚が異なる第1PZT層23及び第2PZT層24と
して2段階に分けて形成している。PZT膜の成膜を2
回に分けて行うことにより、第1PZT膜23におい
て、下部電極を形成する金属がPZT中に拡散するのを
抑制することができる。また、第1PZT膜23をシー
ド層として第2PZT膜24を成長させることにより、
100nmという薄い膜厚のPZTでもリーク電流を低
く抑えることができる。
【0053】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、デバイスサイズ等の構造上の変更及び/又は製造プ
ロセスにおける設定パラメータ等の方法上の変更等があ
ってもよい。以下、これらの点について説明する。
【0054】たとえば、上記実施の形態では、下部電極
とPZT膜とのいわゆる下側界面の結晶配向及び微細化
に注目している。このため、上部電極の物質は本発明を
限定するものではない。
【0055】また、上記実施の形態では、PZT膜をス
パッタリング法により成膜する場合を示しているが、ゾ
ル・ゲル法あるいはCVD法により成膜することも可能
である。また、PZTはキャパシタの特性に応じて様々
な不純物(Ca,Sr,La等)をドープすることも可
能である。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、PZTの結晶性を向上
すると共に、下部電極としてその膜厚が懸念されていた
Ptを用いないデバイス設計を実現することができる。
これにより、強誘電体キャパシタの微細化にも寄与する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の強誘電体キャパシタの構造を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態によるFeRAMのデバイス構
造を説明する断面図である。
【図3】本発明の実施の形態によるFeRAMの下部電極の
一部を構成するIr膜の成膜温度−Ir膜の(111)
回折強度を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態によるFeRAMの下部電極の
一部を構成するIr膜の成膜温度−PZT膜の(11
1)回折強度を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態によるFeRAMの製造プロセ
ス(その1)を説明する図である。
【図6】本発明の実施の形態によるFeRAMの製造プロセ
ス(その2)を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態によるFeRAMにおける強誘
電体キャパシタを含めた各種キャパシタの回折特性を説
明する図である。
【図8】本発明の実施の形態によるFeRAMを構成するI
r膜及びIrOx膜の成膜温度T−格子面間隔dの関係
を説明する図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 11A p型ウェル 11B,11C n型の拡散領域 12 STI構造 13 ゲート電極 14 CVD酸化膜 14A 平坦化絶縁膜 15 下部電極 16 強誘電体膜 17 上部電極 18 層間絶縁膜 18A,18C コンタクトホール 19B ビット配線パターン 20,21 ビアプラグ 21 Ir膜 21A Irパターン 22 IrOx膜 22A IrOxパターン 23 第1PZT膜 23A 第1PZTパターン 24 第2PZT膜 24A 第2PZTパターン 25 上部電極 25A 上部電極パターン 41 Si基板 41A p型ウェル 41B n型ウェル41a,41b n型拡散領域 41c,41d p型拡散領域 42 フィールド酸化膜 43 ゲート酸化膜 44A p型ポリシリコンゲート電極 44B n型ポリシリコンゲート電極 44C,44D ポリシリコン配線パターン 45 SiON膜 46 SiO膜 47A〜47E Wプラグ 48 酸化防止膜 49 SiO

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体キャパシタを有する半導体装置
    であって、 前記強誘電体キャパシタの下部電極層の一部を構成する
    イリジウム層と、前記イリジウム層の上に設けられた酸
    化イリジウム層とを備え、 さらに、前記酸化イリジウム層の上に設けられたチタン
    酸ジルコル酸鉛層と、 前記チタン酸ジルコル酸鉛層の上に設けられた上部電極
    層と、を備え、 前記チタン酸ジルコル酸鉛層は主として<111>方向
    に配向する、ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記イリジウム層の(111)格子面間
    隔は2.22オングストローム以下である、請求項1記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記酸化イリジウム層の(200)格子
    面間隔は2.22オングストローム以下である、請求項
    1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 強誘電体キャパシタを有する半導体装置
    の製造方法であって、 前記強誘電体キャパシタの下部電極の一部を構成するイ
    リジウム層を450℃を超える温度で堆積する工程と、 前記イリジウム層の上に300℃を超え、該層の堆積温
    度以下の温度で酸化イリジウム層を堆積する工程と、 前記堆積された酸化イリジウム層を該層の堆積温度以上
    の温度で加熱する工程と、 前記加熱された酸化イリジウム層の上にチタン酸ジルコ
    ル酸鉛(PZT)層を堆積して加熱する工程と、を備え
    る半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記PZT層を堆積して加熱する工程
    は、第1PZT層をスパッタリングにより成膜して結晶
    化アニーリングする工程と、 前記第1PZT層の上に、該第1PZT層よりも膜厚が
    厚い第2PZT層をスパッタリングにより成膜して結晶
    化アニーリングする工程と、 を含む、請求項4記載の半導体装置の製造方法。
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