JP2002102864A - 排水処理装置 - Google Patents

排水処理装置

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JP2002102864A
JP2002102864A JP2000297828A JP2000297828A JP2002102864A JP 2002102864 A JP2002102864 A JP 2002102864A JP 2000297828 A JP2000297828 A JP 2000297828A JP 2000297828 A JP2000297828 A JP 2000297828A JP 2002102864 A JP2002102864 A JP 2002102864A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素除去を効果的に行う。 【解決手段】 フッ素、アンモニア、酢酸およびリンを
含む排水を硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7、沈殿槽8に
おいて、生物処理し、アンモニアおよび酢酸を除去す
る。その後、カルシウム反応槽1でフッ素をフッ化カル
シウムとして固形物とし、その後無機凝集剤反応槽2、
高分子凝集剤反応槽3によりフロックを粗大化するとと
もにリンを除去し、沈殿槽4で清澄な処理水を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】少なくとも、フッ素および有
機酸を含む排水の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造工場、液晶製造工
場、ガラス製造工場などにおいては、その製造工程にお
いて、フッ素などの薬品を使用するため、フッ素等の薬
剤を含有する排水が生じる。
【0003】例えば、半導体や液晶製造工程では、通常
シリコンウェハーにフォトレジストを塗り、ここにマス
クパターンを転写露光した後エッチングしてフォトレジ
ストを剥離除去する工程などを含む。このような製造工
程におけるエッチング工程、特にウェットエッチング工
程では、フッ酸およびリン酸を含むエッチング溶液が使
用される場合が多く、この工程での排水には、通常数1
0〜数100mg/Lのフッ素が含まれれている。フッ
素の排水基準は、15mg/L以下であり、フッ素を除
去する必要がある。
【0004】このフッ素除去は、排水にカルシウムイオ
ン(Ca2+)を添加して、フッ化カルシウム(CaF
)を析出させる凝集処理により行っている。すなわ
ち、pHが酸性〜弱酸性で、塩化カルシウムや水酸化カ
ルシウム(CaClやCa(OH))等のカルシウ
ム塩を添加し、その後中性〜弱アルカリ性で凝集処理し
てCaFを分離除去している。また、凝集性能を向上
させるために、凝集時にPAC(ポリ塩化アルミニウ
ム)やアクリルアミド系などの高分子凝集剤を用いるこ
ともある。このようにして、フッ素濃度を10mg/L
以下の処理水を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、フッ素による
エッチング工程等では、通常フッ酸やバッファードフッ
酸(フッ酸+フッ化アンモニウム)が用いられていた。
ところが、半導体製造工程において、利用する薬品とし
て、このようなものに限らず、他の薬品も使われる場合
が多くなってきている。そして、混入してくる薬品の種
類によっては、上述のようなカルシウム凝集処理によっ
て得られる処理水中のフッ素濃度が20mg/L以上と
なってしまう場合もある。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、従来と異なる薬品が混入した場合にフッ素除去を効
果的に行える排水処理装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな排水のフッ素除去がうまくいかない原因について、
調査するために各種の実験を行い、酢酸が原因であるこ
とを発見した。すなわち、排水に酢酸が混入している場
合に、フッ素除去率が悪化した。なお、酢酸以外の有機
酸においても同様の現象を生じる。
【0008】そこで、本発明では、カルシウムによるフ
ッ素除去工程において、酢酸などの有機酸を混入させな
いことを特徴とする。
【0009】すなわち、本発明は、有機酸とフッ素の両
方を含む有機酸・フッ素含有排水を処理する排水処理装
置であって、有機酸・フッ素含有排水を微生物により処
理し、有機酸を除去する生物処理手段と、この生物処理
手段で得られる生物処理水をカルシウムイオンにより凝
集処理し、フッ素を除去する凝集処理手段と、を有する
ことを特徴とする。
【0010】このように、有機酸・フッ素含有排水を生
物処理することによって、有機酸が除去される。従っ
て、後段のカルシウムによるフッ素の凝集処理を確実に
行うことができる。
【0011】また、本発明は、フッ素とアンモニアを含
む排水と、リンと有機酸が含まれる排水を処理する排水
処理装置であって、フッ素とアンモニアを含む排水をカ
ルシウムイオンにより凝集処理し、フッ素を除去するカ
ルシウム凝集処理手段と、この凝集処理手段で得られる
凝集処理水と、リンと有機酸を含む排水を混合し、これ
を微生物により処理して少なくとも有機酸およびアンモ
ニアを除去する生物処理手段と、この生物処理手段の生
物処理水を無機凝集剤で凝集処理し、少なくともリンを
除去する無機凝集処理手段と、を有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明は、フッ素とアンモニアを含
む排水と、リンと有機酸が含まれる排水を処理する排水
処理装置であって、フッ素とアンモニアを含む排水をカ
ルシウムイオンにより凝集処理し、フッ素を除去するカ
ルシウム凝集処理手段と、この凝集処理手段で得られる
凝集処理水と、リンと有機酸を含む排水を混合し、これ
を無機凝集剤で凝集処理し、少なくともリンを除去する
無機凝集処理手段と、この無機凝集処理水を微生物によ
り処理して少なくとも有機酸およびアンモニアを除去す
る生物処理手段と、を有することを特徴とする。
【0013】このように、有機酸を含む排水を分離して
収集し、カルシウム凝集処理に流入しない。これによっ
て、効果的なカルシウムによるフッ素除去が行える。ま
た、無機凝集剤により排水中のリンを除去することがで
きる。
【0014】ここで、上記生物処理手段の構成に特に限
定はなく、任意のものを用いることができる。例えば、
好気性または嫌気性の浸漬ろ床式生物処理装置や、浮遊
式生物処理装置、あるいは流動床式生物処理装置などを
単独あるいは複数組み合わせて構成したものが採用でき
る。
【0015】また、後段のカルシウムを用いた凝集処理
手段にも特に限定はなく、従来から用いられている各種
処理装置が利用できる。例えば、カルシウム塩を反応槽
で混合し、その後沈殿分離する通常の凝集沈殿処理や、
この凝集沈殿処理で生成したカルシウム汚泥を反応槽に
返送する方法や、特開平10−286577号公報に記
載されているような高カルシウム濃度で種汚泥を生成す
る方法や、特開平6−312190号公報に記載されて
いるカルシウムを分割注入する方法や、特開平7−26
5869号公報に記載されているリン含有排水を分離し
て処理する方法などが使用可能である。また、粒状炭酸
カルシウムを充填した塔の排水を流通させ炭酸カルシウ
ムをフッ化カルシウムに置換する方法や、砂などの表面
にフッ化カルシウムを析出させる方法なども採用するこ
とができる。さらに、カルシウムによるフッ素凝集処理
は、カルシウム添加→pH調整→無機凝集剤添加→高分
子凝集剤添加などの工程から形成することができ、これ
らを複数槽で行ってもよいし、一槽で行ってもよい。
【0016】また、リンを除去するための無機凝集処理
は、凝集剤としてPACが利用することが好適である
が、硫酸バンドや、鉄系の凝集剤を利用することもでき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。
【0018】「第1実施形態」図1は、第1実施形態の
構成を示す図であり、フッ素、アンモニア、リン、酢酸
を含む排水はまず浮遊式の硝化槽5に流入される。この
硝化槽5は、曝気されており、槽内が好気性に保たれて
いる。このため、硝化槽5内では、有機物(BOD)酸
化細菌および硝化細菌を含む好気性細菌のフロック(活
性汚泥)が増殖する。そこで、この硝化槽5において、
BOD酸化細菌によって酢酸が分解除去されるととも
に、硝化細菌によりアンモニアが亜硝酸、硝酸に酸化さ
れる。
【0019】硝化槽5からの硝化処理水(微生物汚泥を
含む混合液)は、脱窒槽6に流入される。この脱窒槽6
には、メタノールも供給され、ここで無酸素条件下にお
ける有機物酸化細菌の硝酸呼吸によって、脱窒処理がな
される。
【0020】脱窒槽6からの脱窒処理水(微生物を含む
混合液)は、好気性の酸化槽7に流入され、ここでBO
D酸化細菌によって残留するメタノールが酸化除去され
る。そして、酸化槽7からの酸化処理水(微生物を含む
混合液)は、沈殿槽8に導入され、ここで固形物が沈殿
除去される。そして、沈殿汚泥は、硝化槽5に返送さ
れ、これによって各槽における微生物汚泥濃度が維持さ
れる。
【0021】ここで、脱窒槽6を硝化槽5の前段に配置
し、硝化処理水を前段の脱窒槽6に循環する循環式の生
物学的脱窒処理を利用することもできる。さらに、硝化
槽5、脱窒槽6、酸化槽7の後にもそれぞれ沈殿槽を設
け、各沈殿汚泥をそれぞれ硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽
7に返送することで、各処理槽の微生物汚泥を分離して
もよい。
【0022】沈殿槽8の沈殿処理水は、次にカルシウム
反応槽1に導入される。このカルシウム反応槽1には、
水酸化カルシウム(Ca(OH))が添加混合され
る。これによって、フッ素イオンとカルシウムイオンが
反応し、フッ化カルシウムが析出する。また、リン酸イ
オンとカルシウムイオンが反応し、リン酸カルシウムが
析出するという反応も同時に起こる。カルシウム反応槽
1からカルシウム反応処理水は、無機凝集剤としてのP
ACおよびpH調整剤としての塩酸(HCl)が供給さ
れる無機凝集剤反応槽2に供給され、PACによりフロ
ック形成が助長されるとともに、リン酸がリン酸アルミ
ニウムとしてフロックに取り込まれる。無機凝集反応処
理水は、高分子凝集剤反応槽3に導入され、有機高分子
凝集剤による無機凝集フロックの粗大化が図られる。そ
して、高分子凝集剤反応水が沈殿槽に導入され、ここで
固形物が除去される。
【0023】このような処理によって、排水中に含まれ
る酢酸およびアンモニアが生物処理で除去され、フッ素
がカルシウムによる凝集処理によって除去され、カルシ
ウムおよびPACによって、リンが除去される。
【0024】特に、カルシウム凝集によるフッ素の除去
は、酢酸が除去された後に行われる。カルシウム凝集に
よるフッ素の除去において、酢酸が共存すると、フッ素
の除去率が大幅に低下するが、本実施形態の処理におい
ては酢酸が予め除去されているため、カルシウム凝集に
よるフッ素の除去が効果的に行われる。
【0025】「第2実施形態」この第2実施形態の装置
を図2に示す。この第2実施形態では、硝化槽5、脱窒
槽6、酸化槽7を固定床式としている。すなわち、各槽
に、所定の空隙率の充填材(微生物保持担体)を充填
し、充填材の表面に微生物を保持して、目的とする処理
を行う。固定床式の処理により、槽内の微生物濃度を高
く維持することができ、効率的な処理ができる。また、
沈殿槽8が不要であり、汚泥の返送も不要となる。な
お、脱窒槽6は、上向流のスラッジブランケット形式と
することも好適である。
【0026】この第2実施形態の装置によっても、第1
実施形態と同様に、カルシウム凝集槽1の前段で酢酸が
除去されており、これによってカルシウム凝集によるフ
ッ素除去が効率的に行われる。
【0027】「第3実施形態」第3実施形態では、図3
に示すように、フッ素含有排水と、酢酸含有排水を別々
に収集する。これら排水は、半導体などの製造における
別の工程で使用される。このため、対応する工程からの
排水を別々に収集することによって、これら排水を分離
収集する。
【0028】まず、フッ素およびアンモニアを含有する
排水は、カルシウム反応槽1に流入する。ここで、水酸
化カルシウムが混合されフッ化カルシウムが生成され
る。このカルシウム凝集処理水は無機凝集剤反応槽2で
PACにより凝集処理され、その後高分子凝集剤反応槽
3においてフロック化され沈殿槽4に沈殿分離される。
本実施形態では、酢酸を含有しない排水を対象としてこ
れら処理を行うため、これらの処理は、上述の第1およ
び第2実施形態と同様に効率的に行われ、フッ素が十分
除去される。
【0029】そして、このようにして、フッ素が除去さ
れた沈殿処理水が硝化槽5に供給される。沈殿処理水
は、アンモニアを含んでいるが、有機物は基本的には含
んでいない。そこで、硝化槽5では、硝化細菌による硝
化が行われる。
【0030】そして、硝化処理水は、脱窒槽6に導入さ
れる。この脱窒槽6には、酢酸およびリンを含有する排
水が導入される。従って、脱窒の際の水素供与体とし
て、酢酸を利用することができる。このため、酢酸の不
足分だけ、メタノールを添加する。これによって、酢酸
およびメタノールを水素供与体として脱窒が行われる。
なお、計算上は、硝酸態窒素(NO−N)=1に対し
全有機体炭素(TOC)=1.5が必要であり、このT
OCが十分であれば、メタノールの添加は不要となる。
なお、溶存酸素に対応したTOCの消費分などがあるた
め、脱窒反応を効果的に行うためには、水素供与体は計
算量に比べ余分に添加する必要がある。
【0031】脱窒槽6からの脱窒処理水は、酸化槽7を
経て沈殿槽8に導入され、汚泥が沈殿され、沈殿処理水
が得られる。この沈殿処理水は、フッ素、窒素、酢酸が
除去されているが、リンが除去されていない。硝化・脱
窒における生物汚泥の増殖に伴いリンが除去されるがそ
の量は微量であり、大部分のリンは沈殿処理水中に残留
する。
【0032】沈殿処理水は、PACおよびHClが添加
される無機凝集剤反応槽9に供給され、ここでリンがリ
ン酸アルミニウムとしてアルミフロックに取り込まれ
る。そして、無機凝集剤反応処理水は高分子凝集剤反応
槽10においてフロックの粗大化が図られた後、沈殿槽
11に導入され、フロックが沈殿除去される。
【0033】従って、この沈殿槽11で得られた処理水
は、リンも除去された清澄なものになる。
【0034】「第4実施形態」第4実施形態は、第3実
施形態と同様に、フッ素含有排水と、酢酸含有排水を別
々に収集する。そして、図4に示すように、フッ素およ
びアンモニアを含有する排水は、カルシウム反応槽1に
流入する。そして、ここで、水酸化カルシウムが混合さ
れフッ化カルシウムが生成される。このカルシウム凝集
処理水は無機凝集剤反応槽2に流入される。この無機凝
集剤反応槽2には、酢酸およびリンを含有する排水も導
入される。そして、これら流入水と、PACが混合され
凝集処理される。これによって、フッ化カルシウムのフ
ロックの粗大化が図られるとともに、リンアルミニウム
のフロックも形成される。そして、この無機凝集剤反応
処理水が高分子凝集剤反応槽3に導入され、ここで高分
子凝集剤によりフロックがさらに粗大化され、このフロ
ックが沈殿槽4で沈殿分離される。
【0035】このようにして、沈殿槽4で得られた沈殿
処理水においては、フッ素およびリンが除去されてい
る。特にカルシウム凝集反応によるフッ化カルシウムの
生成は酢酸を含有しない排水を対象としてこれら処理を
行うため、上述の第1〜第3実施形態と同様に効率的に
行われ、フッ素が十分除去される。
【0036】この沈殿槽4の沈殿処理水は、硝化槽5に
供給される。沈殿処理水は、酢酸およびアンモニアを含
んでおり、硝化槽5では、酢酸の酸化および硝化が行わ
れる。ここで、沈殿槽4で得られる沈殿処理水ではリン
が除去されている。一方、生物処理においては、微生物
の増殖のためにリンが必要である。そこで、この硝化槽
5には、リン酸(HPO)が添加される。硝化槽5
からの硝化処理水は、脱窒槽6に導入され、ここで脱窒
処理される。ここで、酢酸は硝化槽5において除去され
ており、脱窒槽6には、水素供与体としてメタノールを
添加する。これによって、メタノールを水素供与体とし
て脱窒が行われる。
【0037】脱窒槽6からの脱窒処理水は、酸化槽7を
経て沈殿槽8に導入され、汚泥が沈殿され、沈殿処理水
が得られる。この沈殿処理水は、フッ素、窒素、酢酸が
除去されているが、硝化槽5において添加したリンが残
留している可能性がある。
【0038】そこで、沈殿処理水は、PACおよびHC
lが添加される無機凝集剤反応槽9に供給され、ここで
リンがアルミフロックに取り込まれる。そして、無機凝
集剤反応処理水は高分子凝集剤反応槽10においてフロ
ックの粗大化が図られた後、沈殿槽11に導入され、フ
ロックが沈殿除去される。
【0039】従って、この沈殿槽11で得られた処理水
は、リンも除去された清澄なものになる。
【0040】
【実施例】表1に示すLCD製造工場排水により、上記
第1〜第4実施形態の装置による処理を行った。なお、
TOCは、すべて酢酸である。
【0041】
【表1】 また、カルシウム反応槽1、無機凝集剤反応槽2,9、
高分子凝集剤反応槽3,10の滞留時間は、各々10分
とした。沈殿槽4,8,11の水面積負荷は各々0.8
/m/h、0.5m/m/h、0.8m
/hとした。また、硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7
の容積負荷は、0.2kgNH−N/m/d、0.
6NO−N/m/d、0.3TOC/m/dとし
た。なお、実施形態2においては、硝化槽5、脱窒槽
6、酸化槽7に固定床を用いているため、容積負荷を
0.6kgNH−N/m/d、1.2NO−N/
/d、0.5TOC/m/dとした。また、高分
子凝集剤には、オルガノ株式会社製オルフロックOA−
23(商品名)を使用した。
【0042】「比較例」比較例として、図5に示す装置
により処理を行った。この比較例の装置は、基本的構成
は、実施形態4と同一であるが、フッ素、アンモニア、
酢酸、リンを含む排水をカルシウム反応槽1に流入し
た。その後の無機凝集剤反応槽2、高分子凝集剤反応槽
3、沈殿槽4、硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7、沈殿槽
8、無機凝集剤反応槽9、高分子凝集剤反応槽10、沈
殿槽11については、実施例4と同一である。
【0043】比較例における薬品注入量を表2に示す。
【0044】
【表2】 原水、沈殿槽4、8、11の沈殿処理水の水質を表3に
示す。
【0045】
【表3】 「実施例1」実施形態1の装置により処理を行った。こ
の実施例1の薬品注入量を表4に示す。
【0046】
【表4】 原水、沈殿槽4、8,11の沈殿処理水の水質を表5に
示す。
【0047】
【表5】 これより、比較例に比べ処理水中のフッ素濃度は大幅に
低下することが確認された。また、無機凝集剤反応槽
9、高分子凝集剤反応槽10、沈殿槽11を省略するこ
とができる。さらに、PAC、高分子凝集剤の注入量も
減少することができ、汚泥発生量も削減できた。
【0048】「実施例2」実施形態2の装置により処理
を行った。この実施例2において、硝化槽5、脱窒槽
6、酸化槽7の充填材としては、粒径10〜13mmの
セラミック充填材を用いた。
【0049】この実施例2の薬品注入量を表6に示す。
【0050】
【表6】 原水、沈殿槽4、8,11の沈殿処理水の水質を表7に
示す。
【0051】
【表7】 これより、第1実施例と同様に、処理水中のフッ素濃度
は大幅に低下することでき、また無機凝集剤反応槽9、
高分子凝集剤反応槽10、沈殿槽11を省略することが
できる。また、PAC、高分子凝集剤の注入量も減少す
ることができ、汚泥発生量も削減できた。さらに、沈殿
槽8を省略することができ、かつ硝化槽5、脱窒槽6、
酸化槽7の容積負荷を高くすることができた。
【0052】「実施例3」実施形態3の装置により処理
を行った。
【0053】この実施例3における各排水の水量および
水質を表8に示す。
【0054】
【表8】 次に、薬品注入量を表9に示す。
【0055】
【表9】 原水、沈殿槽4、8,11の沈殿処理水の水質を表10
に示す。
【0056】
【表10】 比較例と比較して、処理水フッ素濃度が大幅に低下する
ことが確認された。
【0057】「実施例4」実施形態4の装置により処理
を行った。
【0058】この実施例4における各排水の水量および
水質は、上述の表8と同一である。
【0059】この実施例4における薬品注入量を表11
に示す。
【0060】
【表11】 原水、沈殿槽4、8,11の沈殿処理水の水質を表12
に示す。
【0061】
【表12】 実施例3と同様に、比較例と比較して、処理水フッ素濃
度が大幅に低下することが確認された。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、カル
シウムによるフッ素除去工程において、酢酸を混入させ
ない。従って、カルシウムによるフッ素の凝集処理を確
実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】 第2実施形態の構成を示す図である。
【図3】 第3実施形態の構成を示す図である。
【図4】 第4実施形態の構成を示す図である。
【図5】 比較例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 カルシウム反応槽、2 無機凝集剤反応槽、3 高
分子凝集剤反応槽、4沈殿槽、5 硝化槽、6 脱窒
槽、7 酸化槽、8 沈殿槽、9 無機凝集剤反応槽、
10 高分子凝集剤反応槽、11 沈殿槽。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月1日(2001.8.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 排水処理装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】少なくとも、フッ素および有
機酸を含む排水の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造工場、液晶製造工
場、ガラス製造工場などにおいては、その製造工程にお
いて、フッ素などの薬品を使用するため、フッ素等の薬
剤を含有する排水が生じる。
【0003】例えば、半導体や液晶製造工程では、通常
シリコンウェハーにフォトレジストを塗り、ここにマス
クパターンを転写露光した後エッチングしてフォトレジ
ストを剥離除去する工程などを含む。このような製造工
程におけるエッチング工程、特にウェットエッチング工
程では、フッ酸およびリン酸を含むエッチング溶液が使
用される場合が多く、この工程での排水には、通常数1
0〜数100mg/Lのフッ素が含まれている。フッ素
の排水基準は、15mg/L以下であり、フッ素を除去
する必要がある。
【0004】このフッ素除去は、排水にカルシウムイオ
ン(Ca2+)を添加して、フッ化カルシウム(CaF
)を析出させる凝集処理により行っている。すなわ
ち、pHが酸性〜弱酸性で、塩化カルシウムや水酸化カ
ルシウム(CaClやCa(OH))等のカルシウ
ム塩を添加し、その後中性〜弱アルカリ性で凝集処理し
てCaFを分離除去している。また、凝集性能を向上
させるために、凝集時にPAC(ポリ塩化アルミニウ
ム)やアクリルアミド系などの高分子凝集剤を用いるこ
ともある。このようにして、フッ素濃度を10mg/L
以下とした処理水を得ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、フッ素による
エッチング工程等では、通常フッ酸やバッファードフッ
酸(フッ酸+フッ化アンモニウム)が用いられていた。
ところが、半導体製造工程において、利用する薬品とし
て、このようなものに限らず、他の薬品も使われる場合
が多くなってきている。そして、混入してくる薬品の種
類によっては、上述のようなカルシウム凝集処理によっ
て得られる処理水中のフッ素濃度が20mg/L以上と
なってしまう場合もある。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、従来と異なる薬品が混入した場合にフッ素除去を効
果的に行える排水処理装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述のよ
うな排水のフッ素除去がうまくいかない原因について、
調査するために各種の実験を行い、酢酸が原因であるこ
とを発見した。すなわち、排水に酢酸が混入している場
合に、フッ素除去率が悪化した。なお、酢酸以外の有機
酸においても同様の現象を生じる。
【0008】そこで、本発明では、カルシウムによるフ
ッ素除去工程において、酢酸などの有機酸を混入させな
いことを特徴とする。
【0009】すなわち、本発明は、有機酸とフッ素の両
方を含む有機酸・フッ素含有排水を処理する排水処理装
置であって、有機酸・フッ素含有排水を微生物により処
理し、有機酸を除去する生物処理手段と、この生物処理
手段で得られる生物処理水をカルシウムイオンにより凝
集処理し、フッ素を除去する凝集処理手段と、を有する
ことを特徴とする。
【0010】このように、有機酸・フッ素含有排水を生
物処理することによって、有機酸が除去される。従っ
て、後段のカルシウムによるフッ素の凝集処理を確実に
行うことができる。
【0011】また、本発明は、フッ素とアンモニアを含
む排水と、リンと有機酸が含まれる排水を処理する排水
処理装置であって、フッ素とアンモニアを含む排水をカ
ルシウムイオンにより凝集処理し、フッ素を除去するカ
ルシウム凝集処理手段と、この凝集処理手段で得られる
凝集処理水と、リンと有機酸を含む排水を混合し、これ
を微生物により処理して少なくとも有機酸およびアンモ
ニアを除去する生物処理手段と、この生物処理手段の生
物処理水を無機凝集剤で凝集処理し、少なくともリンを
除去する無機凝集処理手段と、を有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明は、フッ素とアンモニアを含
む排水と、リンと有機酸が含まれる排水を処理する排水
処理装置であって、フッ素とアンモニアを含む排水をカ
ルシウムイオンにより凝集処理し、フッ素を除去するカ
ルシウム凝集処理手段と、この凝集処理手段で得られる
凝集処理水と、リンと有機酸を含む排水を混合し、これ
を無機凝集剤で凝集処理し、少なくともリンを除去する
無機凝集処理手段と、この凝集処理手段で得られる無機
凝集処理水を微生物により処理して少なくとも有機酸お
よびアンモニアを除去する生物処理手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0013】このように、有機酸を含む排水を分離して
収集し、カルシウム凝集処理に流入しない。これによっ
て、効果的なカルシウムによるフッ素除去が行える。ま
た、無機凝集剤により排水中のリンを除去することがで
きる。
【0014】ここで、上記生物処理手段の構成に特に限
定はなく、任意のものを用いることができる。例えば、
好気性または嫌気性の浸漬ろ床式生物処理装置や、浮遊
式生物処理装置、あるいは流動床式生物処理装置などを
単独あるいは複数組み合わせて構成したものが採用でき
る。
【0015】また、後段のカルシウムを用いた凝集処理
手段にも特に限定はなく、従来から用いられている各種
処理装置が利用できる。例えば、カルシウム塩を反応槽
で混合し、その後沈殿分離する通常の凝集沈殿処理や、
この凝集沈殿処理で生成したカルシウム汚泥を反応槽に
返送する方法や、特開平10−286577号公報に記
載されているような高カルシウム濃度で種汚泥を生成す
る方法や、特開平6−312190号公報に記載されて
いるカルシウムを分割注入する方法や、特開平7−26
5869号公報に記載されているリン含有排水を分離し
て処理する方法などが使用可能である。また、粒状炭酸
カルシウムを充填した塔排水を流通させ炭酸カルシウ
ムをフッ化カルシウムに置換する方法や、砂などの表面
にフッ化カルシウムを析出させる方法なども採用するこ
とができる。さらに、カルシウムによるフッ素凝集処理
は、カルシウム添加→pH調整→無機凝集剤添加→高分
子凝集剤添加などの工程から形成することができ、これ
らを複数槽で行ってもよいし、一槽で行ってもよい。
【0016】また、リンを除去するための無機凝集処理
は、凝集剤としてPAC利用することが好適である
が、硫酸バンドや、鉄系の凝集剤を利用することもでき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面に基づいて説明する。
【0018】「第1実施形態」図1は、第1実施形態の
構成を示す図であり、フッ素、アンモニア、リン、酢酸
を含む排水はまず浮遊式の硝化槽5に流入される。この
硝化槽5は、曝気されており、槽内が好気性に保たれて
いる。このため、硝化槽5内では、有機物(BOD)酸
化細菌および硝化細菌を含む好気性細菌のフロック(活
性汚泥)が増殖する。そこで、この硝化槽5において、
BOD酸化細菌によって酢酸が分解除去されるととも
に、硝化細菌によりアンモニアが亜硝酸、硝酸に酸化さ
れる。
【0019】硝化槽5からの硝化処理水(微生物汚泥を
含む混合液)は、脱窒槽6に流入される。この脱窒槽6
には、メタノールも供給され、ここで無酸素条件下にお
ける有機物酸化細菌の硝酸呼吸によって、脱窒処理がな
される。
【0020】脱窒槽6からの脱窒処理水(微生物を含む
混合液)は、好気性の酸化槽7に流入され、ここでBO
D酸化細菌によって残留するメタノールが酸化除去され
る。そして、酸化槽7からの酸化処理水(微生物を含む
混合液)は、沈殿槽8に導入され、ここで固形物が沈殿
除去される。そして、沈殿汚泥は、硝化槽5に返送さ
れ、これによって各槽における微生物汚泥濃度が維持さ
れる。
【0021】ここで、脱窒槽6を硝化槽5の前段に配置
し、硝化処理水を前段の脱窒槽6に循環する循環式の生
物学的脱窒処理を利用することもできる。さらに、硝化
槽5、脱窒槽6、酸化槽7の後にもそれぞれ沈殿槽を設
け、各沈殿汚泥をそれぞれ硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽
7に返送することで、各処理槽の微生物汚泥を分離して
もよい。
【0022】沈殿槽8の沈殿処理水は、次にカルシウム
反応槽1に導入される。このカルシウム反応槽1には、
水酸化カルシウム(Ca(OH))が添加混合され
る。これによって、フッ素イオンとカルシウムイオンが
反応し、フッ化カルシウムが析出する。また、リン酸イ
オンとカルシウムイオンが反応し、リン酸カルシウムが
析出するという反応も同時に起こる。カルシウム反応槽
1からカルシウム反応処理水は、無機凝集剤としての
PACおよびpH調整剤としての塩酸(HCl)が供給
される無機凝集剤反応槽2に供給され、PACによりフ
ロック形成が助長されるとともに、リン酸がリン酸アル
ミニウムとしてフロックに取り込まれる。無機凝集反応
処理水は、高分子凝集剤反応槽3に導入され、有機高分
子凝集剤による無機凝集フロックの粗大化が図られる。
そして、高分子凝集剤反応水が沈殿槽に導入され、こ
こで固形物が除去される。
【0023】このような処理によって、排水中に含まれ
る酢酸およびアンモニアが生物処理で除去され、フッ素
がカルシウムによる凝集処理によって除去され、カルシ
ウムおよびPACによって、リンが除去される。
【0024】特に、カルシウム凝集によるフッ素の除去
は、酢酸が除去された後に行われる。カルシウム凝集に
よるフッ素の除去において、酢酸が共存すると、フッ素
の除去率が大幅に低下するが、本実施形態の処理におい
ては酢酸が予め除去されているため、カルシウム凝集に
よるフッ素の除去が効果的に行われる。
【0025】「第2実施形態」この第2実施形態の装置
を図2に示す。この第2実施形態では、硝化槽5、脱窒
槽6、酸化槽7を固定床式としている。すなわち、各槽
に、所定の空隙率の充填材(微生物保持担体)を充填
し、充填材の表面に微生物を保持して、目的とする処理
を行う。固定床式の処理により、槽内の微生物濃度を高
く維持することができ、効率的な処理ができる。また、
沈殿槽8が不要であり、汚泥の返送も不要となる。な
お、脱窒槽6は、上向流のスラッジブランケット形式と
することも好適である。
【0026】この第2実施形態の装置によっても、第1
実施形態と同様に、カルシウム凝集槽1の前段で酢酸が
除去されており、これによってカルシウム凝集によるフ
ッ素除去が効率的に行われる。
【0027】「第3実施形態」第3実施形態では、図3
に示すように、フッ素含有排水と、酢酸含有排水を別々
に収集する。これら排水は、半導体などの製造における
別の工程で排出される。このため、対応する工程からの
排水を別々に収集することによって、これら排水を分離
収集する。
【0028】まず、フッ素およびアンモニアを含有する
排水は、カルシウム反応槽1に流入する。ここで、水酸
化カルシウムが混合されフッ化カルシウムが生成され
る。このカルシウム凝集処理水は無機凝集剤反応槽2で
PACにより凝集処理され、その後高分子凝集剤反応槽
3においてフロック化され沈殿槽4において沈殿分離さ
れる。本実施形態では、酢酸を含有しない排水を対象と
してこれら処理を行うため、これらの処理は、上述の第
1および第2実施形態と同様に効率的に行われ、フッ素
が十分除去される。
【0029】そして、このようにして、フッ素が除去さ
れた沈殿処理水が硝化槽5に供給される。沈殿処理水
は、アンモニアを含んでいるが、有機物は基本的には含
んでいない。そこで、硝化槽5では、硝化細菌による硝
化が行われる。
【0030】そして、硝化処理水は、脱窒槽6に導入さ
れる。この脱窒槽6には、酢酸およびリンを含有する排
水が導入される。従って、脱窒の際の水素供与体とし
て、酢酸を利用することができる。このため、酢酸の不
足分だけ、メタノールを添加する。これによって、酢酸
およびメタノールを水素供与体として脱窒が行われる。
なお、計算上は、硝酸態窒素(NO−N)=1に対し
全有機体炭素(TOC)=1.5が必要であり、このT
OCが十分であれば、メタノールの添加は不要となる。
なお、溶存酸素に対応したTOCの消費分などがあるた
め、脱窒反応を効果的に行うためには、水素供与体は計
算量に比べ余分に添加する必要がある。
【0031】脱窒槽6からの脱窒処理水は、酸化槽7を
経て沈殿槽8に導入され、汚泥が沈殿され、沈殿処理水
が得られる。この沈殿処理水は、フッ素、窒素、酢酸が
除去されているが、リンが除去されていない。硝化・脱
窒における生物汚泥の増殖に伴いリンが除去されるがそ
の量は微量であり、大部分のリンは沈殿処理水中に残留
する。
【0032】沈殿処理水は、PACおよびHClが添加
される無機凝集剤反応槽9に供給され、ここでリンがリ
ン酸アルミニウムとしてアルミフロックに取り込まれ
る。そして、無機凝集剤反応処理水は高分子凝集剤反応
槽10においてフロックの粗大化が図られた後、沈殿槽
11に導入され、フロックが沈殿除去される。
【0033】従って、この沈殿槽11で得られた処理水
は、リンも除去された清澄なものになる。
【0034】「第4実施形態」第4実施形態は、第3実
施形態と同様に、フッ素含有排水と、酢酸含有排水を別
々に収集する。そして、図4に示すように、フッ素およ
びアンモニアを含有する排水は、カルシウム反応槽1に
流入する。そして、ここで、水酸化カルシウムが混合さ
れフッ化カルシウムが生成される。このカルシウム凝集
処理水は無機凝集剤反応槽2に流入される。この無機凝
集剤反応槽2には、酢酸およびリンを含有する排水も導
入される。そして、これら流入水と、PACが混合され
凝集処理される。これによって、フッ化カルシウムのフ
ロックの粗大化が図られるとともに、リンアルミニウ
ムのフロックも形成される。そして、この無機凝集剤反
応処理水が高分子凝集剤反応槽3に導入され、ここで高
分子凝集剤によりフロックがさらに粗大化され、このフ
ロックが沈殿槽4で沈殿分離される。
【0035】このようにして、沈殿槽4で得られた沈殿
処理水においては、フッ素およびリンが除去されてい
る。特にカルシウム凝集反応によるフッ化カルシウムの
生成は酢酸を含有しない排水を対象としてこれら処理を
行うため、上述の第1〜第3実施形態と同様に効率的に
行われ、フッ素が十分除去される。
【0036】この沈殿槽4の沈殿処理水は、硝化槽5に
供給される。沈殿処理水は、酢酸およびアンモニアを含
んでおり、硝化槽5では、酢酸の酸化およびアンモニア
硝化が行われる。ここで、沈殿槽4で得られる沈殿処
理水ではリンが除去されている。一方、生物処理におい
ては、微生物の増殖のためにリンが必要である。そこ
で、この硝化槽5には、リン酸(HPO)が添加さ
れる。硝化槽5からの硝化処理水は、脱窒槽6に導入さ
れ、ここで脱窒処理される。ここで、酢酸は硝化槽5に
おいて除去されており、脱窒槽6には、水素供与体とし
てメタノールを添加する。これによって、メタノールを
水素供与体として脱窒が行われる。
【0037】脱窒槽6からの脱窒処理水は、酸化槽7を
経て沈殿槽8に導入され、汚泥が沈殿され、沈殿処理水
が得られる。この沈殿処理水は、フッ素、窒素、酢酸が
除去されているが、硝化槽5において添加したリンが残
留している可能性がある。
【0038】そこで、沈殿処理水は、PACおよびHC
lが添加される無機凝集剤反応槽9に供給され、ここで
リンがアルミフロックに取り込まれる。そして、無機凝
集剤反応処理水は高分子凝集剤反応槽10においてフロ
ックの粗大化が図られた後、沈殿槽11に導入され、フ
ロックが沈殿除去される。
【0039】従って、この沈殿槽11で得られた処理水
は、リンも除去された清澄なものになる。
【0040】
【実施例】表1または後述の表8に示すLCD製造工場
排水により、上記第1〜第4実施形態の装置による処理
を行った。なお、TOCは、すべて酢酸である。
【0041】
【表1】 また、カルシウム反応槽1、無機凝集剤反応槽2,9、
高分子凝集剤反応槽3,10の滞留時間は、各々10分
とした。沈殿槽4,8,11の水面積負荷は各々0.8
/m/h、0.5m/m/h、0.8m
/hとした。また、硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7
の容積負荷は、0.2kgNH−N/m/d、0.
kgNO−N/m/d、0.3kgTOC/m
/dとした。なお、実施形態2においては、硝化槽5、
脱窒槽6、酸化槽7に固定床を用いているため、容積負
荷を0.6kgNH−N/m/d、1.2kgNO
−N/m/d、0.5kgTOC/m/dとし
た。また、高分子凝集剤には、オルガノ株式会社製オル
フロックOA−23(商品名)を使用した。
【0042】「比較例」比較例として、図5に示す装置
により処理を行った。この比較例の装置は、基本的構成
は、実施形態4と同一であるが、フッ素、アンモニア、
酢酸、リンを含む排水をカルシウム反応槽1に流入し
た。その後の無機凝集剤反応槽2、高分子凝集剤反応槽
3、沈殿槽4、硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7、沈殿槽
8、無機凝集剤反応槽9、高分子凝集剤反応槽10、沈
殿槽11については、実施例4と同一である。
【0043】比較例における薬品注入量を表2に示す。
【0044】
【表2】 原水、沈殿槽4,8,11の沈殿処理水の水質を表3に
示す。
【0045】
【表3】 「実施例1」実施形態1の装置により処理を行った。こ
の実施例1の薬品注入量を表4に示す。
【0046】
【表4】 原水、沈殿槽4,8の沈殿処理水の水質を表5に示す。
【0047】
【表5】 これより、比較例に比べ処理水中のフッ素濃度は大幅に
低下することが確認された。また、比較例の装置(図
5)における無機凝集剤反応槽9、高分子凝集剤反応槽
10、沈殿槽11を省略することができる。さらに、P
AC、高分子凝集剤の注入量も減少することができ、汚
泥発生量も削減できた。
【0048】「実施例2」実施形態2の装置により処理
を行った。この実施例2において、硝化槽5、脱窒槽
6、酸化槽7の充填材としては、粒径10〜13mmの
セラミック充填材を用いた。
【0049】この実施例2の薬品注入量を表6に示す。
【0050】
【表6】 原水、沈殿槽4の沈殿処理水の水質を表7に示す。
【0051】
【表7】 これより、実施例と同様に、処理水中のフッ素濃度
大幅に低下させることでき、また比較例の装置(図
5)における無機凝集剤反応槽9、高分子凝集剤反応槽
10、沈殿槽11を省略することができる。また、PA
C、高分子凝集剤の注入量も減少することができ、汚泥
発生量も削減できた。さらに、比較例の装置、あるいは
実施例1の装置における沈殿槽8を省略することがで
き、かつ硝化槽5、脱窒槽6、酸化槽7の容積負荷を高
くすることができた。
【0052】「実施例3」実施形態3の装置により処理
を行った。
【0053】この実施例3における各排水の水量および
水質を表8に示す。
【0054】
【表8】 次に、薬品注入量を表9に示す。
【0055】
【表9】 原水、沈殿槽4,8,11の沈殿処理水の水質を表10
に示す。
【0056】
【表10】 比較例と比較して、処理水フッ素濃度が大幅に低下する
ことが確認された。
【0057】「実施例4」実施形態4の装置により処理
を行った。
【0058】この実施例4における各排水の水量および
水質は、上述の表8と同一である。
【0059】この実施例4における薬品注入量を表11
に示す。
【0060】
【表11】 原水、沈殿槽4,8,11の沈殿処理水の水質を表12
に示す。
【0061】
【表12】 実施例3と同様に、比較例と比較して、処理水フッ素濃
度が大幅に低下することが確認された。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、カル
シウムによるフッ素除去工程において、酢酸を混入させ
ない。従って、カルシウムによるフッ素の凝集処理を確
実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】 第2実施形態の構成を示す図である。
【図3】 第3実施形態の構成を示す図である。
【図4】 第4実施形態の構成を示す図である。
【図5】 比較例の構成を示す図である。
【符号の説明】 1 カルシウム反応槽、2 無機凝集剤反応槽、3 高
分子凝集剤反応槽、4沈殿槽、5 硝化槽、6 脱窒
槽、7 酸化槽、8 沈殿槽、9 無機凝集剤反応槽、
10 高分子凝集剤反応槽、11 沈殿槽。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 3/34 101 C02F 3/34 101D Fターム(参考) 4D015 BA03 BA04 BA05 BA12 BA19 BB09 BB12 CA02 CA17 CA18 DA04 DA24 DB01 EA02 EA12 EA32 4D038 AA08 AB41 AB45 AB47 BA02 BB18 BB19 4D040 BB57 BB73 BB82 BB93 4D062 BA03 BA04 BA05 BA12 BA19 BB09 BB12 CA02 CA17 CA18 DA04 DA24 DB01 EA02 EA12 EA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸とフッ素の両方を含む有機酸・フ
    ッ素含有排水を処理する排水処理装置であって、 有機酸・フッ素含有排水を微生物により処理し、有機酸
    を除去する生物処理手段と、 この生物処理手段で得られる生物処理水をカルシウムイ
    オンにより凝集処理し、フッ素を除去する凝集処理手段
    と、 を有することを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 フッ素とアンモニアを含む排水と、リン
    と有機酸が含まれる排水を処理する排水処理装置であっ
    て、 フッ素とアンモニアを含む排水をカルシウムイオンによ
    り凝集処理し、フッ素を除去するカルシウム凝集処理手
    段と、 この凝集処理手段で得られる凝集処理水と、リンと有機
    酸を含む排水を混合し、これを微生物により処理して少
    なくとも有機酸およびアンモニアを除去する生物処理手
    段と、 この生物処理手段の生物処理水を無機凝集剤で凝集処理
    し、少なくともリンを除去する無機凝集処理手段と、 を有することを特徴とする排水処理装置。
  3. 【請求項3】 フッ素とアンモニアを含む排水と、リン
    と有機酸が含まれる排水を処理する排水処理装置であっ
    て、 フッ素とアンモニアを含む排水をカルシウムイオンによ
    り凝集処理し、フッ素を除去するカルシウム凝集処理手
    段と、 この凝集処理手段で得られる凝集処理水と、リンと有機
    酸を含む排水を混合し、 これを無機凝集剤で凝集処理し、少なくともリンを除去
    する無機凝集処理手段と、 この無機凝集処理水を微生物により処理して少なくとも
    有機酸およびアンモニアを除去する生物処理手段と、を
    有することを特徴とする排水処理装置。
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