JP2002100770A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置

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JP2002100770A
JP2002100770A JP2000288324A JP2000288324A JP2002100770A JP 2002100770 A JP2002100770 A JP 2002100770A JP 2000288324 A JP2000288324 A JP 2000288324A JP 2000288324 A JP2000288324 A JP 2000288324A JP 2002100770 A JP2002100770 A JP 2002100770A
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Mitsuhiko Kitagawa
光彦 北川
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】最大遮断電流密度を大として短絡事故時の素子
の耐量を維持し、かつ、オン抵抗がサイリスタ並に低い
絶縁ゲート型半導体装置を提供する。 【解決手段】本発明の絶縁ゲート型半導体装置は、N-
ベース層1と、P型ベース層2と、このP型ベース層2
を貫通した後さらにN-ベース層1との界面から深さD
に達するように形成されたトレンチ3と、このトレンチ
3の内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート
電極4を具備する。トレンチ3によりストライプ形に分
離されたP型ベース層2の長手方向に沿って複数のN型
エミッタ層5をウエル状に形成し、P型ベース層2の表
面及びN型エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接
続するようにカソード電極を形成する。これを基本構成
とすれば、トレンチ3の深さDを大としてN-ベース層
1の伝導度変調を強めることでオン抵抗を低減し、かつ
最大遮断電流密度を大とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁ゲート型半導体
装置に係り、特に高耐圧の電力用絶縁ゲート型半導体装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力用半導体装置の1つとして、
IGBT(Insulated Gate BipolarTransistor)と呼ばれ
るものがある。図24にトレンチゲート型IGBTの断
面斜視図を示す。
【0003】図24に示す従来のトレンチゲート型IG
BTは、低不純物濃度の高抵抗N型層(以下N-層と呼
ぶ)からなるN-ベース層1と、P型層からなるP型ベ
ース層2と、このP型ベース層2を貫通してN-ベース
層1に達するように深さ方向に形成されたトレンチ3
と、このトレンチ3の内部に、ゲート絶縁膜を介して埋
め込むように形成されたゲート電極4を具備する。
【0004】また、トレンチ3の開口部の長手方向に沿
って開口部の両側の縁に形成されたN型拡散層からなる
N型エミッタ層5と、これらのP型ベース層の表面及び
N型エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続する
ように形成された第1の主電極(図示せず)を備える。
さらに、N-ベース層1の下部には、高不純物濃度のN
型層(以下N+層と呼ぶ)からなるN+バッファ層7と、
P型層からなるP型エミッタ層8と、このP型エミッタ
層8の下部に電気的に接続するように第2の主電極(図
示せず)を設ける。
【0005】後に本発明の絶縁ゲート型半導体装置と従
来のIGBTとの構造上の対比を明確にするために、図
24のIGBTのA−A断面を図25に示す。なお、図
24のA−A断面は、図の左上に示すX−Z面に沿う断
面を示すものである。
【0006】図25に示す従来のIGBTの断面には、
-ベース層1と、P型ベース層2と、第1の主電極6
と、N+バッファ層7と、P型エミッタ層8と、第2の
主電極9が示されている。なお、図22のIGBTの断
面には図20のN型エミッタ層5は現れていない。
【0007】このように、IGBTは、下部から順にP
型エミッタ層(P型エミッタ層8)、N-ベース層(N-
ベース層1及びN+バッファ層7)、P型ベース層(P
型ベース層2)、N型エミッタ層(N型エミッタ層5)
の4層PNPN構造からなるサイリスタ構造を基本とし
ている。
【0008】しかし、図24に示すIGBTでは、N型
エミッタ層5とP型ベース層2とが第1の主電極6で電
気的に接続され、また、N型エミッタ層5からN-ベース
層1への電子の注入が、ゲート絶縁膜を介してトレンチ
3に埋め込まれたゲート電極4によりトレンチ3の両側
面に誘起されるNチャネルを介して行われるため、上記
サイリスタ構造のオン状態において、第1、第2主電極
間の電圧が急激に低下するラッチアップと呼ばれる現象
を生じないように構成されている。
【0009】このため、IGBTはGTO(Gate Turn-O
ff thyristor)等の各種のサイリスタに比べてオン抵抗
は高いが、N型エミッタ5をソース、N-ベース層1を
ドレイン、トレンチ3の内部にゲート絶縁膜を介して埋
め込まれた電極4をゲートとする絶縁ゲート電界効果ト
ランジスタ特有の電流飽和特性を利用するため最大遮断
電流密度が大きく、またラッチアップを生じないため、
短絡事故による破壊からIGBT素子を保護することが
可能である。
【0010】一方、サイリスタは、上記のようにオン状
態でPNPN構造がラッチアップするためオン電圧(オ
ン抵抗)が極めて低い反面、最大遮断電流密度が小さい
という欠点がある。また、サイリスタがラッチアップす
ればサイリスタの制御が不可能になることから、短絡事
故による破壊に対してサイリスタ自身の保護効果を期待
することができない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
サイリスタは、オン抵抗は低いが最大遮断電流が小さ
く、ラッチアップを生じるので短絡事故で破壊し易いと
いう問題があった。また、従来のトレンチ型IGBTは
最大遮断電流密度は大きいがオン抵抗が高いという問題
があった。
【0012】本発明は上記の問題点を解決すべくなされ
たもので、トレンチ型IGBTと同等の大きな最大遮断
電流密度を有することで短絡事故時の素子の耐量を維持
しつつ、オン抵抗がサイリスタ並に低い絶縁ゲート型半
導体装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁ゲート型半
導体記置は、N-層からなる第1導電型ベース層と、P
型層からなる第2導電型ベース層と、このP型層の表面
からP型層を貫通した後さらに前記P型層とN-層との
界面からの深さDに達するように形成されたトレンチ
(溝)と、この溝の内部にゲート絶縁膜を介して埋め込
まれたゲート電極4とを具備する。前記溝によりストラ
イプ形に分離された前記P型層からなる第2導電型ベー
ス層の長手方向に沿って、少なくとも一方の端が前記溝
に接する複数のN型層からなる第1導電型エミッタ層を
ウエル状に形成し、第2導電型ベース層の表面及び第1
導電型エミッタ層の表面に対して共に電気的に接続する
ようにカソードを成す第1の主電極を形成することを特
徴とする。
【0014】これを基本構成とすれば、前記界面からの
溝の深さDを大として第1導電型ベース層の伝導度変調
を強めることでオン抵抗を低減し、かつ前記複数の微細
に形成された第1導電型エミッタ層を電子注入のソース
として用いることにより最大遮断電流密度を大とするこ
とができる。
【0015】具体的には本発明の絶縁ゲート型半導体装
置は、高抵抗の第1導電型ベース層と、この第1導電型
ベース層の表面に形成された第2導電型ベース層と、こ
の第2導電型ベース層の表面に選択的に形成された複数
の第1導電型エミッタ層と、この第2導電型ベース層の
表面から前記第2導電型ベース層を貫通し、前記第1導
電型ベース層内部の一定の深さに達するように形成され
た溝と、ゲート絶縁膜を介して前記溝を埋め込むように
形成されたゲート電極と、前記第2導電型ベース層の表
面及び前記第1導電型エミッタ層の表面に共に電気的に
接続するように形成された第1の主電極と、前記第1導
電型ベース層の下面に形成された第2導電型エミッタ層
と、この第2導電型エミッタ層の下面に形成された第2
の主電極とを具備し、前記第2導電型ベース層は長手方
向に平行に形成された2個の前記溝により画定されたス
トライプ形の領域を成し、前記複数の第1導電型エミッ
タ層は、その両端が2個の前記溝にそれぞれ接するよう
に形成され、かつ、前記溝の第1導電型ベース層内部の
一定の深さをD(m)、前記ストライプ形の第2導電型
ベース層の幅をW(m)、前記第2導電型ベース層の表
面に沿って前記ストライプ形の長手方向に直角な方向の
前記第2導電型ベース層の繰り返し単位長をC(m)、
前記第2導電型ベース層のシート抵抗をRp(Ω/squar
e)、前記第1導電型エミッタ層の前記ストライプ形の
長手方向の幅をd1(m)とするとき、(Rp×d1)2
≦2×10-7、W/(C×D)≦1×105の条件が成
り立つことを特徴とする。
【0016】また、前記絶縁ゲート型半導体装置におい
て、前記複数の第1導電型エミッタ層は、その片端が2
個の前記溝にそれぞれ接するように形成されることを特
徴とする。
【0017】好ましくは、前記ストライプ形の第2導電
型ベース層は、長手方向に平行に形成された第1の2個
の前記溝と、前記長手方向と直角な方向に平行に形成さ
れた第2の2個の前記溝により周辺が画定された領域を
前記ストライプ形の長手方向に沿って繰り返し配置する
ことにより形成され、前記複数の第1のエミッタ層は、
その両端が前記第1の2個の溝にそれぞれ接するように
形成され、前記両端と直角な片端が前記第2の2個の溝
のいずれか1つにそれぞれ接するように形成されること
を特徴とする。
【0018】また、好ましくは、前記ストライプ形の第
2導電型ベース層は、この第2導電型ベース層の表面に
沿って前記ストライプ形の長手方向と直角方向に隣接す
る少なくとも1つの前記第2導電型ベース層のみからな
る前記ストライプ形の領域を備え、前記繰り返し単位長
Cには、前記少なくとも1つの前記第2導電型ベース層
のみからなる前記ストライプ形の領域の幅が含まれるこ
とを特徴とする。さらに好ましくは、前記第2導電型ベ
ース層は下部に隣接して第1導電型バリア層を具備する
ことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す断面斜視図であ
る。図1に示す半導体装置は、N-ベース層1と、P型
ベース層2と、このP型ベース層2を貫通した後さらに
-ベース層1との界面からの深さDに達するように深
さ方向に形成されたトレンチ3と、このトレンチ3の内
部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極4
を具備する。
【0021】また、X方向に長いトレンチ3により幅W
のストライプ形に分離されたP型ベース層2には、X方
向に沿って間隔d、幅d1の複数のN型エミッタ層5が
ウエル状に形成される。P型ベース層2の表面及びN型
エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続するよう
に第1の主電極(図示せず)が形成される。
【0022】ここで、N型エミッタ層5はトレンチ3の
側面に沿って形成される電界効果トランジスタのソー
ス、N-ベース層1はドレイン、ゲート電極4はトレン
チ3の側面に誘起されるNチャネルを制御するゲートと
して動作する。
【0023】図1に示す絶縁ゲート型半導体装置は、複
数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型
ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない
少なくとも1個のP型ベース層2(請求項4において第
2導電型ベース層のみからなるストライプ形の領域と呼
ぶ)が形成される。図1にはその1例として、N型エミ
ッタ層5が形成されたP型ベース層2に隣接して、N型
エミッタ層5が存在しない3個のP型ベース層2が形成
される場合が示されている。
【0024】N型エミッタ層が存在しない3個のP型ベ
ース層2の間は、トレンチ3a及びゲート絶縁膜を介し
てトレンチ3aに埋め込まれたゲート電極4aにより互
いに分離される。このように、トレンチ3a及びゲート
電極4aは単に素子分離のために用いられ、電界効果ト
ランジスタとしての役割を果たすトレンチ3a及びゲー
ト電極4と異なるので、以下トレンチ3aをダミートレ
ンチ、ゲート電極4aをダミーゲートと呼ぶ。
【0025】第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装
置は、ストライプ形のP型ベース層2において、複数の
N型エミッタ層5を含むものと、これに隣接する少なく
とも1個のN型エミッタ層を含まないものとを繰り返し
の単位としてY方向に拡張される構造を備える。以下こ
のストライプ形構造の繰り返しの単位をセルと呼び、図
1に示す繰り返し単位の長さをセルサイズCと呼ぶ。
【0026】なお、このストライプ形構造の上を覆うよ
うに形成される第1の主電極は、複数のN型エミッタ層
5を含むストライプに対しては、N型エミッタ層5の表
面とP型ベース層2の表面に共に電気的に接続するよう
に形成されるが、N型エミッタ層5を含まないストライ
プの表面は絶縁膜で覆われるので、これらのストライプ
とは電気的に絶縁される。その他の構造は、先に図2
4、図25を用いて説明した従来のIGBTと同様であ
るため、同一部分に同一の参照番号を付して説明を省略
する。
【0027】図1の絶縁ゲート型半導体装置のA−A断
面を図2に示す。なお、図2のA−A断面は図の左上に
示すX−Z面に沿う断面を示している。図2に示す第1
の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の断面には、N
-ベース層1と、P型ベース層2と、N型エミッタ層5
と、第1の主電極6が示されている。
【0028】N型エミッタ層5は、P型ベース層2の表
面から選択的にウエル状に形成され、その上に、N型エ
ミッタ層5及びP型ベース層2に共に電気的に接続する
ように、第1の主電極6が形成される。なお、図1、図
2に示す第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置
は、図の上部における第1の主電極6をカソード側(負
の側)とし、図の下部における第2の主電極9をアノー
ド側(正の側)として動作する。
【0029】図2に示す断面構造がトレンチ3に接する
側面部分で、ゲート絶縁膜を介してトレンチ3に埋め込
まれたゲート電極4によりNチャネルが誘起され、複数
のN型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通ド
レインとする並列接続された複数の絶縁ゲート電界効果
トランジスタが第1主電極6とN-ベース層1との間に
形成され、Nチャネルを介してN-ベース層1への電子
注入が行われる。その他の構造は、図25を用いて説明
したIGBTの断面と同様であるため、同一部分に同一
の参照番号を付して説明を省略する。
【0030】このように構成された第1の実施の形態に
係る絶縁ゲート型半導体装置の動作は次の通りである。
絶縁ゲート型半導体装置を導通状態(オン状態)にする
には、ゲート電極4の電位を第1の主電極6のカソード
電位に対して正とし、トレンチ3に接するP型ベース層
2の界面にNチャネルを誘起してN型エミッタ層5から
-ベース層1に電子を注入する。
【0031】このとき、電子の注入に見合う量の正孔が
P型エミッタ層8からN-ベース層1に注入される。こ
のような電子・正孔の注入により、N-ベース層1に伝
導度変調を生じて、N-ベース層の抵抗が低くなり絶縁
ゲート型半導体装置はオン状態になる。
【0032】図1に示す絶縁ゲート型半導体装置におい
ては、従来のトレンチゲート型IGBTに比べてN-
ース層1におけるトレンチ3の深さDを大として、P型
エミッタ層8からN-ベース層1に注入された正孔の流
れが、両側をトレンチ3とゲート電極4で囲まれたN-
ベース層1の領域で狭められ、P型ベース層に排出され
難くなるように構成されている。このため、P型エミッ
タ層8から注入された正孔はN-ベース層1に蓄積され
る。
【0033】この蓄積された正孔に見合う電子がさらに
N型エミッタ層5からN-ベース層1に注入されること
により、N-ベース層1の伝導度変調が強められ、絶縁
ゲート型半導体装置のオン抵抗を効果的に低減すること
ができる。このような、N-ベース層1のエミッタ側に
蓄積された正孔によるN型エミッタ層5からの電子注入
の増加を、以下、IE効果(Injection Enhancement Eff
ect)と呼ぶことにする。
【0034】先に述べたように、図1に示す絶縁ゲート
型半導体装置のストライプ形のP型ベース層2におい
て、N型エミッタ層5を含まないものは第1の主電極6
と電気的に接続されないので、主電極6に正孔を排出す
ることができない。従って、ダミートレンチ3aとダミ
ーゲート4aにより分離されたP型ベース層2は、両側
をトレンチ3とゲート電極4で囲まれたN-ベース層1
の領域と同様にIE効果に寄与し、素子のオン抵抗を低
減することになる。
【0035】一方、本発明の絶縁ゲート型半導体装置を
遮断状態(オフ状態)にするためには、第1の主電極
(カソード電極)6に対してゲート電極4に0V又は負
の電圧を与えて、P型ベース層2に形成されていたNチ
ャネルを消滅させる。このようにしてN型エミッタ層5
(ソース)からN-ベース層1(ドレイン)への電子の
注入が停止するので、これに見合うP型エミッタ層8か
らN-ベース層1への正孔の注入も停止する。その結
果、N-ベース層での伝導度変調が消滅し、N-ベース層
1の抵抗が高くなって本発明の絶縁ゲート型半導体装置
はオフ状態になる。
【0036】このように、第1の実施の形態に係る絶縁
ゲート型半導体装置は、オン電流が電流飽和特性を示す
電界効果トランジスタのゲートで制御され、IE効果に
基づく伝導度変調を用いて素子の直列抵抗を成すN-
ース層1の抵抗を最小化し、N型エミッタ層5とP型ベ
ース層とを第1の主電極6で接続してラッチアップを回
避することにより、従来のGTOやサイリスタに比べて
最大遮断電流密度が大きく、オン抵抗はGTOやサイリ
スタ並に低く、かつ、高電圧おける短絡耐量に優れた絶
縁ゲート型半導体装置を提供することができる。
【0037】以上、第1の実施の形態の絶縁ゲート型半
導体装置の特徴を定性的に説明したが、次に、図3
(a)、図3(b)を用いて、従来のIGBTと対比し
つつ、本発明の絶縁ゲート半導体装置の基本原理と設計
方法をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明する動
作原理と設計方法は、必ずしも第1の実施の形態のみな
らず、以下の全ての実施の形態の基礎をなすものであ
る。
【0038】図3(a)の右側に本発明の絶縁ゲート半
導体装置の基本構造を示す。従来のIGBTとの対比を
容易にするために、N型エミッタ層として、図24のN
型エミッタ層5に対応する構造が示されている。ダミー
ゲートは、動作上重要なダミートレンチのみが示され、
また、ダミートレンチで分離されるPベースは省略され
ている。
【0039】図3(a)の左側にN-ベース層におけ
る、Z方向のキャリア分布が示されている。図1に示す
ように、本発明の絶縁ゲート型半導体装置においては、
カソード電極に対するN型エミッタ層とPベース層の接
続面の割合は、従来のIGBTに比べてPベース層の接
続面を大きく、N型エミッタ層の接続面を微細にするよ
うに設計されている。
【0040】先に述べたように、図24に示す従来のI
GBTでは、N型エミッタ層5とP型ベース層2が第1
主電極6で電気的に接続されており、P型ベース層2を
流れ第1主電極6に排出される正孔電流が、N型エミッ
タ層5とP型ベース層2との間のビルトイン電圧により
N型エミッタ層5に流入しないようにすることでラッチ
アップの発生を回避している。すなわち、ラッチアップ
の抑制効果は、第1主電極6を流れる全電流の内、Pベ
ース層2との接続面から排出されるホールバイパス電流
の大きさと、Pベース層2の不純物濃度の大きさで定め
られる。
【0041】本発明の絶縁ゲート型半導体装置における
設計方法の第1の特徴は、図3(a)の領域(1)に矢
示した第1主電極(カソード電極)直下部において、微
細なN型エミッタ層を形成する、このN型エミッタ層に
対するPベース層の接続面の面積比率を大きくする、P
ベース層の不純物濃度を高める等の方法により、ホール
バイパス電流の割合を大きくしてラッチアップ耐量を向
上させ、短絡時の破壊から絶縁ゲート型半導体装置を保
護する短絡耐量(短絡電流Isc=100A〜300A/
チップ)を高めることにある。
【0042】なお、上記N型エミッタ層に対するPベー
ス層の接続面の比率に直接関連するデバイスパラメータ
として、図1、図6、図8、図9、図10、図12、図
14、図15、図16、図17にd1及びdを示した。
実用上最適なd1及びdの数値範囲は、d1=1μm〜
2μm、d=1μm〜10μmであり、また好ましくは
d1は2μm以下、技術的に可能であれば1μm以下に
することが望ましい。
【0043】本発明の絶縁ゲート型半導体装置における
設計方法の第2の特徴は、図3(a)の領域(2)に矢
示したPベース層に隣接し、トレンチゲートに囲まれた
-ベース層と、ダミーゲートに囲まれたN-ベース層
と、その下部に連続するN-ベース層において、N-ベー
ス層に蓄積された正孔によるN型エミッタ層からの電子
注入の増加に基づくIE効果を最大にすることである。
【0044】IE効果がN-ベース層の電導度変調を生
じ、本発明の絶縁ゲート型半導体装置のオン抵抗を低減
することについてはすでに説明したので、ここでは、I
E効果を最大にするに望ましい過剰キャリア濃度分布の
形状を示す。図3(a)において、領域(2)として矢
示したダミーゲート及びトレンチゲート下部のN-ベー
ス層の開口部に、過剰キャリヤ濃度分布のピークを生じ
るように設計すれば、N-ベース層におけるオン抵抗を
最小にすることができる。
【0045】図3(a)において、領域(1)として矢
示した部分については、従来のIGBT構造を維持した
まま、深さDの値を最適化したときの絶縁ゲート型半導
体装置(図中IEGTと表示)における過剰キャリア濃
度分布(図では過剰電子濃度分布)を、図3(b)の左
側に実線で示す。γeは過剰電子濃度分布のピーク値に
おける実効電子注入効率であって、これを最大にするよ
うに設計すればオン抵抗を最小にすることができる。
【0046】図3(b)において、D=0とすれば左側
の破線に示す従来のIGBTに対する過剰電子濃度分布
が得られる。D=0では過剰電子濃度分布のピークは発
生しないので、オン抵抗の高い素子しか得られない。な
お、図3(b)の右側の構造は、図3(a)のトレンチ
ゲートに囲まれた領域を中央のa−a線で2分した構造
を示している。
【0047】上記したように、本発明の絶縁ゲート型半
導体装置の設計上の特徴は、図3(a)の領域(1)及
び領域(2)に示すように、互いに独立な領域をそれぞ
れ別個に最適化することにより、短絡耐量の向上とオン
抵抗の低減をそれぞれ満たすことが可能なことであり、
従来に比べてより高いレベルでデバイス性能の最適化を
達成することができる。
【0048】次に、このように優れた性能を実現するた
めに必要な構造パラメータの設定条件についてさらに具
体的に説明する。第1の実施の形態において、それぞれ
メートルを単位として素子の繰り返し単位長(セルサイ
ズ)をC、P型ベース層の幅をW、N-ベース層1にお
けるトレンチ3の深さをD、N型エミッタ層5の直下に
おけるP型ベース層のシート抵抗をRp(Ω/squar
e)、素子の短絡時に流れる短絡電流をIsc(A/m2
とする。ここで、素子の短絡とは、負荷抵抗をゼロにし
て素子を高圧電源に接続することであり、負荷の短絡事
故における素子の耐量を与えるものである。
【0049】N型エミッタ層5のX方向の幅をd1、N
型エミッタ層5のX方向の繰り返しの単位の長さをdと
して、最大遮断電流及び短絡耐量が大きく、かつ、素子
の短絡事故時に流れる短絡電流Iscを低く抑えるために
必要な構造パラメータの間の条件式を、理論と試作結果
との対比から次のように求めた。
【0050】先に述べたように、短絡耐量を高める上で
特に重要なことは、従来GTOやサイリスタにおいて、
短絡事故時にカソード、アノード間の電圧が急激に低下
し、高圧電源に接続された素子が破壊するラッチアップ
現象を回避するための構造パラメータの設定条件を求め
ることである。
【0051】本発明の絶縁ゲート型半導体装置において
は、N型エミッタ層5とP型ベース層2が第1主電極6
で電気的に接続されており、P型ベース層2を流れ第1
主電極6に排出される正孔電流が、N型エミッタ層5と
P型ベース層2との間のビルトイン電圧によりN型エミ
ッタ層5に流入しないようにすることでラッチアップの
発生を回避している。
【0052】しかし、高電圧の短絡事故時において電流
が増加し、N型エミッタ層5の直下におけるP型ベース
層2のシート抵抗Rpと電流の積が、前記ビルトイン電
圧(0.5V)を越えれるようになれば、ラッチアップ
を生じる恐れがある。理論解析の結果、このようなラッ
チアップは (Rp×d1)2を一定の範囲内に抑えれば発生
しないことが明らかになり、その範囲を定める数値が試
作結果との対比から求められた。
【0053】図4は、高電圧においてラッチアップを生
じない本発明の絶縁ゲート型半導体装置の試作品の短絡
電流Iscとシート抵抗Rpとの対比を示す図である。図
4を用いて、本発明の絶縁ゲート型半導体装置がラッチ
アップを生じないための条件式は次のように与えられ
る。
【0054】 (Rp×d1)2≦2×10-7 …(1) 一方、ラッチアップを抑えて素子の耐圧を高める他、I
E効果を高めて高抵抗のN-ベース層の伝導度変調を増
加させ、素子のオン抵抗を低減することも重要な課題で
ある。また、オン抵抗が低減すれば、短絡電流Iscによ
る素子の熱破壊を回避することができる。理論解析の結
果IE効果を高めるにはW/(C×D)を一定値の範囲
内にすればよいことが明らかにされ、その範囲を定める
数値が試作結果との対比から求められた。
【0055】図5は、短絡電流Iscの値を維持した上
で、十分なIE効果を示す本発明の絶縁ゲート型半導体
装置の試作品の短絡電流IscとセルサイズCとの対比を
示す図である。図5を用いて、本発明の絶縁ゲート型半
導体装置が十分なIE効果を示すための条件式は次のよ
うに与えられる。
【0056】 W/(D×C)≦1×105 …(2) このように構成された本発明の絶縁ゲート型半導体装置
は、短絡時の電源電圧が数千Vと高く、通常使用する電
流密度が106A/m2と比較的低い高耐圧電力素子とし
て優れた性能を示し、従来のGTOやサイリスタ並の低
いオン抵抗と、従来のIGBT並の最大遮断電流密度の
値を維持しつつ、短絡事故時における大きな耐量を備え
た電力用半導体素子を提供することができる。
【0057】次に図6、図7を用いて第1の実施の形態
の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。
図7は、図6のA−A断面図である。図6、図7に示す
第1の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に
隣接してN型バリア層10を具備することが第1の実施
の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同
様であるため同一部分に同一の参照番号を付して詳細な
説明を省略する。
【0058】図6、図7のN型バリア層10によれば、
トレンチ側壁部に形成される絶縁ゲートトランジスタを
介してN型エミッタ層5からN-ベース層1に注入され
た電子に見合うP型エミッタ層8からN-ベース層1に
注入される正孔のカソード側への流れが、N型バリア層
10とN-ベース層1との間に形成される小さなビルト
イン電圧により妨げられ、この正孔が第1の主電極6に
排出され難くする効果が得られる。
【0059】この効果は、先に第1の実施の形態で説明
したトレンチ3の深さDを大として正孔を流れ難くする
効果や、ダミートレンチ3aとダミーゲート4aにより
分離されたN型エミッタ層5を含まない、主電極6に正
孔を排出することができないストライプ形のP型ベース
層2の役割と同様であるから、N型バリア層10はIE
効果の増強に寄与することができる。従って、図6に示
す第1の実施の形態の変形例を用いれば、さらにオン抵
抗の小さい絶縁ゲート型半導体装置を提供することが可
能になる。
【0060】次に、図8を用いて第2の実施の形態に係
る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。図8に示
す第2の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、N型
エミッタ層5が片側のトレンチ3にのみ接し、図6のよ
うに両側のトレンチ3に共に接するようには形成されな
いことが第1の実施の形態と異なる。その他の構造は第
1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参
照番号を付して詳細な説明を省略する。なお、図8のA
−A断面図は、N型エミッタ層5が、P型ベース層の中
心線を越えて形成されれば図2と同様になり、P型ベー
ス層の中心線に達しなければ図25と同様になる。
【0061】第2の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装
置における構造上の特徴は、第1の実施の形態に比べて
P型ベース層におけるN型エミッタ層のパターンが占め
る面積比が小さいので、電圧に対する短絡電流Iscの飽
和特性が弱められ、極めてラッチアップの生じ難い素子
を提供することができる。
【0062】従来のIE効果を考慮しないIGBTの場
合、このようなN型エミッタ層の設計をすれば素子のオ
ン抵抗が著しく増加し、素子のオン状態での現実的な電
流密度を得ることが難しくなる。ダミートレンチなどの
IE効果をこのようなエミッタ構造と同時に用いること
で短絡耐量が高く、かつオン抵抗が十分に低い素子がは
じめて可能となる。
【0063】図3に本発明の基本原理を示したが、第2
の実施の形態では短絡耐量に重要なN型エミッタ層のラ
ッチアップ耐量の設計と素子のオン抵抗低減に必要なN
-ベース層のキャリヤ蓄積の設計を別個のパラメータで
設計することが可能であり、このことから、従来に比べ
てより高いレベルでの短絡耐量又は電流遮断能力と低い
オン抵抗特性とのトレードオフを実現することができ
る。
【0064】このように、P型ベース層におけるN型エ
ミッタ層のパターン形状を変化させることで、種々の使
用目的に合わせた絶縁ゲート型半導体装置を提供するこ
とが可能になる。
【0065】次に、図9を用いて第2の実施の形態の絶
縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図9
に示す第2の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の
下部に隣接してN型のバリア層10を具備することが第
2の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の
形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付
して詳細な説明を省略する。
【0066】先に第1の実施の形態の変形例として説明
したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6
に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第2
の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオ
ン抵抗を低減することができる。なお、第2の実施の形
態及びその変形例において、電力用半導体素子として最
良の結果が得るための構造パラメータの条件式は、先に
式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いること
ができる。
【0067】次に図10、図11を用いて第3の実施の
形態に係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。
図11は図10に示す斜視図のA−A断面を示す図であ
る。第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置におけ
る構造上の特徴は、図10の斜視図と図11の断面図に
示されるように、トレンチ3とゲート絶縁膜を介してト
レンチ3に埋め込まれたゲート電極4がX方向(図1参
照)に沿って梯子型に形成されることである。
【0068】梯子型トレンチ3により閉じるように囲ま
れたN型エミッタ層5とP型ベース層2からなる領域
が、X方向に沿って連続して配列されることで、第3の
実施の形態のN型エミッタ層5を含む梯子型のストライ
プパターンが形成される。第1、第2の実施の形態と同
様に、N型エミッタ層5は、P型ベース層2の上面にウ
エル状に形成されるが、図11の断面図から明らかなよ
うに、第3の実施の形態ではP型ベース層2、及びその
下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3により閉じる
ように囲まれている。
【0069】なお、N型エミッタ層5を含まないストラ
イプ形のP型ベース層2の構造、及びその他の部分の構
造は、第1、第2の実施の形態と同様であるため同一部
分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
【0070】第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導
体装置における構造上の特徴は、第1の実施の形態に比
べてN型エミッタ層5の3つの側面が梯子型トレンチ3
に接し、これらの梯子型トレンチ3にゲート絶縁膜を介
して埋め込まれたゲート電極4により、N型エミッタ層
5の3つの側面の下部につながるP型ベース層2とトレ
ンチ3との界面にNチャネルが形成されることである。
【0071】また、図1に示す第1の実施の形態の絶縁
ゲート型半導体装置との相違点として、P型ベース層
2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3
により閉じるように囲まれていることである。
【0072】第3の実施の形態では、P型ベース層2に
おけるN型エミッタ層5のパターンが占める面積比が大
きく、またN型エミッタ層2から梯子型トレンチの3つ
の側面に形成されたNチャネルを介してN-ベース層1
に電子が注入されるので、第1の主電極6に排出される
正孔のバイパス電流に対し、梯子型トレンチ3の3つの
側面のNチャネルを介して流れる電子のチャネル電流の
比を大きくすることができる。
【0073】また、第3の実施の形態では、P型ベース
層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ
3により閉じるように囲まれているため、アノード側の
P型エミッタ層8からN-ベース層1に注入された正孔
をカソード側のP型ベース層2に排出する正孔の流れ
が、深さDの梯子型トレンチ3により妨げられる効果を
第1の実施の形態に比べて大きくすることができる。
【0074】このように、第3の実施の形態に係る絶縁
ゲート型半導体装置は、正孔のバイパス電流に対する電
子のチャネル電流の比が大きいことから、短絡電流Isc
の電圧に対する飽和特性が強められ、また、深さDの梯
子型トレンチ3により囲まれたN-ベース層1の領域で
カソード側に排出される正孔の流れが妨げられるので、
IE効果が増強され、素子のオン抵抗も低減されるが、
一方においてN型エミッタ層の面積比が大きいことか
ら、ラッチアップを生じ易くなる恐れがある。しかし、
ラッチアップに対して十分な対策を立てれば、第3の実
施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は電力用半導体素子
として理想的な性能を示すものとなる。
【0075】次に、図12、図13を用いて第3の実施
の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明
する。図13は図12に示す斜視図のA−A断面を示す
図である。図12、図13に示す第3の実施の形態の変
形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型のバリア
層10を具備することが第3の実施の形態と異なる。そ
の他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一
部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
【0076】先に第1の実施の形態の変形例において説
明したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極
6に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第
3の実施の形態におけるIE効果を更に増強し、素子の
オン抵抗を低減することができる。なお、第3の実施の
形態及びその変形例において、電力用半導体素子として
最良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先
に式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いるこ
とができる。
【0077】次に、図14を用いて第4の実施の形態に
係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。第4の
実施の形態の構造上の特徴は、図14の斜視図に示され
るように、先に図1、図2を用いて説明した第1の実施
の形態の絶縁ゲート型半導体装置と類似している。
【0078】すなわち、ゲート絶縁膜を介してX方向に
長いトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4により幅W
のストライプ形に分離されたP型ベース層2には、X方
向に沿って間隔d、幅d1の複数のN型エミッタ層5が
ウエル状に形成される。P型ベース層の表面及びN型エ
ミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続するように
第1の主電極6が形成される。
【0079】しかし、先に図1を用いて説明した第1の
実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置においては、複数
のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベ
ース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない少
なくとも1個のP型ベース層2が形成されていたが、図
14に示す第4の実施の形態では、N型エミッタ層5が
存在しないP型ベース層2を介在させることなく、複数
のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベ
ース層2が互いに隣接して形成される。
【0080】このように互いに隣接する複数のN型エミ
ッタ層5を含むP型ベース層2からなる集合体の終端部
は、図14の左側に示されるように単にP型ベース層2
で囲んでも良いし、図14の右側に示されるように、ダ
ミートレンチ3aとダミーゲート4aとを用いて囲んで
も良い。なお、これらのN型エミッタ層5が存在しない
終端部のP型ベース層2には、第1の主電極6は電気的
に接続されない。
【0081】このように構成された第4の実施の形態の
絶縁ゲート型半導体装置は、第1の実施の形態に比べ
て、N型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通
ドレインとする絶縁ゲート電界効果トランジスタが、素
子パターンの中に高密度に配置される。このため、カソ
ード側の第1の主電極に排出される正孔のバイパス電流
に対し電子のチャネル電流の比が大となり、短絡電流I
scの電圧に対する飽和特性が強めらる。
【0082】第4の実施の形態では、N型エミッタ層5
が存在しないP型ベース層2を介在させることなく、素
子パターンが形成されるので、第1の実施の形態で説明
したこれらのP型ベース層2による正孔電流の阻止がな
されず、このため、IE効果による素子のオン抵抗の低
減は第1の実施の形態に比べてやや劣るが、一方電子の
チャネル電流の比が大となるため、チャネル電流により
素子のオン電流が補われることになる。
【0083】次に、図15を用いて第4の実施の形態の
絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図
15に示す第4の実施の形態の変形例は、P型ベース層
2の下部に隣接してN型のバリア層10を具備すること
が第4の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実
施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号
を付して詳細な説明を省略する。
【0084】先に第3の実施の形態の変形例として説明
したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6
に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第3
の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオ
ン抵抗を低減することができる。なお、第4の実施の形
態及びその変形例において、電力用半導体素子として最
良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先に
式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いること
ができる。
【0085】次に、図16を用いて第5の実施の形態に
係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。第5の
実施の形態の構造上の特徴は、図16の斜視図に示され
るように、先に図10、図11を用いて説明した第3の
実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置と類似している。
すなわち、トレンチ3とゲート絶縁膜を介してトレンチ
3に埋め込まれたゲート電極4がX方向(図1参照)に
沿って梯子型に形成されることである。
【0086】梯子型トレンチ3により閉じるように囲ま
れたN型エミッタ層5とP型ベース層2からなる領域
が、X方向に沿って連続して配列されることで、第5の
実施の形態のN型エミッタ層5を含む梯子型のストライ
プパターンが形成される。第3の実施の形態と同様に、
P型ベース層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子
型トレンチ3により閉じるように囲まれている。
【0087】しかし、先に図10、図11を用いて説明
した第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置におい
ては、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ
形のP型ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存
在しない少なくとも1個のP型ベース層2が形成されて
いたが、図16に示す第5の実施の形態では、N型エミ
ッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させること
なく、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ
形のP型ベース層2が互いに隣接して形成される。
【0088】なお図16において、これらの隣接するス
トライプパターンが、X方向(図1参照)に互いにd/
2だけずれて配置されているが、これは十字型にクロス
した深いトレンチを形成することが製造工程上困難であ
るため、トレンチの交点が製造容易なT字型構造となる
ようにしたものである。素子性能上はトレンチの交点が
十字型であってもT字型であっても変化はない。
【0089】このように互いに隣接する複数のN型エミ
ッタ層5を含むP型ベース層2からなるパターンの終端
部は、図16の左側に示されるように単にP型ベース層
2で囲んでも良いし、図16の右側に示されるように、
トレンチ3aとダミーゲート4aとを用いて囲んでも良
い。なお、これらのN型エミッタ層5が存在しない終端
部のP型ベース層2には、第1の主電極6は電気的に接
続されない。
【0090】このように構成された第5の実施の形態の
絶縁ゲート型半導体装置は、第3の実施の形態に比べ
て、N型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通
ドレインとする絶縁ゲート電界効果トランジスタが、素
子パターンの中に高密度に配置される。このため、カソ
ード側の第1の主電極に排出される正孔のバイパス電流
に対し、電子のチャネル電流の比が大となり、短絡電流
Iscの電圧に対する飽和特性が強めらる。
【0091】しかし、第3の実施の形態では、N型エミ
ッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させること
なく、素子パターンが形成されるので、第1の実施の形
態で説明したこれらのP型ベース層2による正孔電流の
阻止がなされず、このため、IE効果による素子のオン
抵抗の低減は、第1の実施の形態に比べてやや劣るが、
一方電子のチャネル電流の比率が大となるため、チャネ
ル電流により素子のオン電流が補われることになる。
【0092】次に、図17を用いて第5の実施の形態の
絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図
17に示す第5の実施の形態の変形例は、P型ベース層
2の下部に隣接してN型バリア層10を具備することが
第5の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施
の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を
付して詳細な説明を省略する。
【0093】先に第3の実施の形態の変形例として説明
したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6
に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第5
の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオ
ン抵抗を低減することができる。なお、第5の実施の形
態及びその変形例において、電力用半導体素子として最
良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先に
式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いること
ができる。
【0094】次に図18、図19を用いて第6の実施の
形態について説明する。第6の実施の形態では、本発明
の絶縁ゲート型半導体装置の性能について説明する。図
18は接合温度Tj=125℃、負荷:4μHの条件
で、本発明の絶縁ゲート型半導体装置をVge=±15V
でオン/オフしたときの動作波形を示す図である。電源
電圧Vcc=2250Vにおいて、素子電流Ic(短絡電
流Iscにほぼ等しい)のピーク値は200Aに達し、素
子を破壊することなく安全に動作することができた。
【0095】また、図19はTj:室温、負荷:10μ
Hの条件で、本発明の絶縁ゲート型半導体装置をVge=
±15Vでオン/オフしたときの、動作波形を示す図で
ある。電源電圧Vcc=2700Vにおいて、素子電流I
c のピーク値は200Aに達し、素子を破壊することな
く安全に動作することができた。これらの数値はこの種
の電力用素子として記録的なものである。
【0096】次に図20、図21を用いて本発明の第7
の実施の形態について説明する。第7の実施の形態で
は、本発明の絶縁ゲート型半導体装置のパターン形状の
詳細について説明する。
【0097】図20は第1の実施の形態で説明した絶縁
ゲート型半導体装置のパターン形状の1例を示す図であ
る。4又は4aは、ゲート絶縁膜を介してトレンチ3又
はダミートレンチ3aに埋め込まれたゲート又はダミー
ゲートを示すパターンである。通常ダミーゲートは接地
されるので、ゲート4に対してダミーゲート4aをやや
短くして接地するためのスペースを設けている。
【0098】5はN型エミッタ層、2はP型ベース層で
ある。図20に示す絶縁ゲート型半導体装置のパターン
全面に絶縁膜を形成し、N型エミッタ層5とP型ベース
層2を接続するための開口部11を設ける。第1の主電
極6(カソード)として全面にアルミニウム等の金属膜
12を堆積し、熱処理することでN型エミッタ層5とP
型ベース層2のみが互いに電気的に接続される。その他
の領域は絶縁膜で覆われているため接続されない。
【0099】図21は第2の実施の形態で説明した絶縁
ゲート型半導体装置のパターン形状の1例を示す図であ
る。N型エミッタ層5の片側のみがトレンチに接してい
る他は図20と同様であるから説明を省略する。図2
0、図21には、パターン形状の寸法の1例が示されて
いる。これらの例では、P型ベース層2の表面にウエル
状に形成されたN型エミッタ層5のトレンチ方向の長さ
が2μm、隣り合うN型エミッタ層5の間のP型ベース
層2のトレンチ方向の長さが1μmであるため先に述べ
たカソードに排出される正孔電流のバイパスは小さく設
定されている。
【0100】次に、図22を用いて、本発明の絶縁ゲー
ト型半導体装置の電極部を含むチップ構造の一例につい
て、さらに具体的に説明する。カソード側素子表面の全
面にCVD SiO2からなる絶縁膜を堆積し、X方向に
沿って開口部11(図20、図21参照)を形成する。
その上面にアルミニウム等の金属膜12を堆積し、熱処
理することで、開口部11に露出したN型エミッタ層と
P型ベース層のみがアルミニウム等の金属膜12と電気
的に接続される。なお、ゲート電極はトレンチの開口部
から引き出される。
【0101】図23(a)及び図23(b)を用いて、
本発明の絶縁ゲート型半導体装置の圧接型パッケージの
構造の一例について説明する。図23(b)は図23
(a)の回路構成を示している。図22に示す複数の絶
縁ゲート半導体装置のチップ20と、フライホイールダ
イオード30が軟金属のシートからなるバッファ層2
2、23を介してカソード側及びアノード側の圧接用金
属電極24、25を用いて圧接される。
【0102】カソード側の圧接用金属電極24には、ゲ
ート回路29からチップ20のゲート電極部22に接続
するゲート配線22等の引き回し等に用いる溝が形成さ
れる。ゲート回路28の他方の端子はカソードに接続さ
れる。フライホイールダイオード30は逆方向のサージ
電圧に対して素子を保護する役割を果たしている。
【0103】なお本発明は上記の実施の形態に限定され
ることはない。例えば第1乃至第5の実施の形態の変形
例において、N型バリア層10は、必ずしも全てのスト
ライプ形のP型ベース層2の下部に設ける必要はない、
N型エミッタ層5を含むP型ベース層の下部にのみ設け
れば一定のIE効果を得ることができる。その他本発明
の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施すること
ができる。
【0104】
【発明の効果】上述したように本発明の絶縁ゲート型半
導体装置によれば、短絡時の電源電圧が数千Vと高く、
通常使用する電流密度が106A/m2と比較的低い高耐
圧電力素子として優れた性能を示し、従来のGTOやサ
イリスタ並の低いオン抵抗と、従来のIGBT程度の最
大遮断電流密度の値を維持しつつ、短絡事故時における
大きな耐量を備えた電力用半導体素子を提供することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装
置の構造を示す斜視図。
【図2】第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装
置のA−A断面を示す図。
【図3】本発明の絶縁ゲート型半導体装置の基本原理を
従来のIGBTと比較して説明する図であって、(a)
は、素子の基本構成と動作状態におけるキャリヤ分布を
示す概念図。(b)は、本発明のIEGTと従来のIG
BTのキャリア蓄積効果を比較するシミュレーション結
果を示す図。
【図4】本発明の絶縁ゲート型半導体装置のP型ベース
層のシート抵抗と短絡電流との関係を示す図。
【図5】本発明の絶縁ゲート型半導体装置のセルサイズ
と短絡電流との関係を示す図。
【図6】第1の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型
半導体装置の構造を示す斜視図。
【図7】第1の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型
半導体装置のA−A断面を示す図。
【図8】第2の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装
置の構造を示す斜視図。
【図9】第2の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型
半導体装置の構造を示す斜視図。
【図10】第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の構造を示す斜視図。
【図11】第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置のA−A断面を示す図。
【図12】第3の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート
型半導体装置の構造を示す斜視図。
【図13】第3の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート
型半導体装置のA−A断面を示す図。
【図14】第4の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の構造を示す斜視図。
【図15】第4の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート
型半導体装置の構造を示す斜視図。
【図16】第5の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の構造を示す斜視図。
【図17】第5の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート
型半導体装置の構造を示す斜視図。
【図18】第6の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の性能を示す図。
【図19】第6の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の他の性能を示す図。
【図20】第7の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置のパターン形状を示す図。
【図21】第7の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体
装置の他のパターン形状を示す図。
【図22】本発明の絶縁ゲート型半導体装置の電極構造
を示す斜視図。
【図23】本発明の絶縁ゲート型半導体装置のパッケー
ジの構造を示す図であって、(a)は、圧接電極型パッ
ケージの構造の一例を示す図。(b)は、圧接電極型パ
ッケージの電気的構成を示す回路図。
【図24】従来の絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す
斜視図。
【図25】従来の絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面
を示す図。
【符号の説明】
1…N-ベース層 2…P型ベース層 3…トレンチ 3a…ダミートレンチ 4…ゲート電極 4a…ダミーゲート電極 5…N型エミッタ層 6…第1主電極 7…N+バッファ層 8…P型エミッタ層 9…第2主電極 10…N型バリア層 11…開口部 12…アルミニウム膜 20…絶縁ゲート半導体装置のチップ 21、23…軟金属板 22…ゲート電極部 24…圧接用カソード電極 25…圧接用アノード電極 26…圧接型パッケージ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高抵抗の第1導電型ベース層と、 この第1導電型ベース層の表面に形成された第2導電型
    ベース層と、 この第2導電型ベース層の表面に選択的に形成された複
    数の第1導電型エミッタ層と、 前記第2導電型ベース層の表面から前記第2導電型ベー
    ス層を貫通し、前記第1導電型ベース層内部の一定の深
    さに達するように形成された溝と、 ゲート絶縁膜を介して前記溝を埋め込むように形成され
    たゲート電極と、 前記第2導電型ベース層の表面及び前記第1導電型エミ
    ッタ層の表面に共に電気的に接続するように形成された
    第1の主電極と、 前記第1導電型ベース層の下面に形成された第2導電型
    エミッタ層と、 この第2導電型エミッタ層の下面に形成された第2の主
    電極とを具備し、 前記第2導電型ベース層は長手方向に平行に形成された
    2個の前記溝により画定されたストライプ形の領域を成
    し、 前記複数の第1導電型エミッタ層は、その両端が2個の
    前記溝にそれぞれ接するように形成され、 かつ、前記溝における第1導電型ベース層内部の一定の
    深さをD(m)、前記ストライプ形の第2導電型ベース
    層の幅をW(m)、前記第2導電型ベース層の表面に沿
    って前記ストライプ形の長手方向に対して直角方向の前
    記第2導電型ベース層の繰り返し単位長をC(m)、前
    記第2導電型ベース層のシート抵抗をRp(Ω/squar
    e)、前記第1導電型エミッタ層の前記ストライプ形の
    長手方向の幅をd1(m)とするとき、(Rp×d1)2
    ≦2×10-7、W/(C×D)≦1×105の条件が成
    り立つことを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の第1導電型エミッタ層は、そ
    の片端が2個の前記溝にそれぞれ接するように形成され
    ることを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート型半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ストライプ形の第2導電型ベース層
    は、長手方向に平行に形成された第1の2個の前記溝
    と、前記長手方向と直角な方向に平行に形成された第2
    の2個の前記溝により周辺が画定された領域を前記スト
    ライプ形の長手方向に沿って繰り返し配置することによ
    り形成され、前記複数の第1のエミッタ層は、その両端
    が前記第1の2個の溝にそれぞれ接するように形成さ
    れ、前記両端と直角な片端が前記第2の2個の溝のいず
    れか1つにそれぞれ接するように形成されることを特徴
    とする請求項1記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ストライプ形の第2導電型ベース層
    は、この第2導電型ベース層の表面に沿って前記ストラ
    イプ形の長手方向と直角方向に隣接する少なくとも1つ
    の前記第2導電型ベース層のみからなる前記ストライプ
    形の領域を備え、前記繰り返し単位長Cには、前記少な
    くとも1つの前記第2導電型ベース層のみからなるスト
    ライプ形の領域の幅が含まれることを特徴とする請求項
    1乃至3のいづれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第2導電型ベース層は下部に隣接し
    て第1導電型バリア層を具備することを特徴とする請求
    項1乃至4のいづれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体
    装置。
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