JP2002097308A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤInfo
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Abstract
せた空気入りタイヤを与えるゴム組成物、及びこのゴム
組成物をトレッドゴムとして用いた空気入りタイヤを提
供すること。 【解決手段】 (A)(イ)乳化重合スチレンブタジエ
ン共重合体ゴム20〜55重量%、(ロ)溶液重合スチ
レンブタジエン共重合体ゴム10〜40重量%及び
(ハ)天然ゴム及び/又はイソプレン合成ゴム25〜5
5重量%からなるゴム成分と、その100重量部当た
り、(B)シリカを含有する補強性充填材を少なくとも
60重量部含むゴム組成物、並びに該ゴム組成物をトレ
ッドゴムとして用いてなる空気入りタイヤである。
Description
れを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、
本発明は、氷雪上での制動性及び操縦安定性(氷雪上制
動性能)と、湿潤路面上での制動性及び操縦安定性(湿
潤路面制動性能)を向上させた空気入りタイヤを与える
ゴム組成物、及びこのゴム組成物をトレッドゴムとして
用いてなる、氷雪上制動性能及び湿潤路面制動性能を向
上させた空気入りタイヤに関するものである。
ことなく夏期と同様に使用しうる、いわゆるオールシー
ズンタイヤの需要が伸びてきている。この種のタイヤ
は、冬期においても夏期と同様のドライグリップ性、ウ
ェットグリップ性、操縦安定性、耐久性、低燃費性を有
し、さらに、氷上や雪上においても、充分な駆動性及び
制動性を有することが要求される。
スタッドレスタイヤが使用されている。このスタッドレ
スタイヤのトレッドには、氷雪路面との摩擦力を高める
ために通常のタイヤと比較して通常ガラス転移温度が低
いポリマー、特にブタジエンゴム主体のゴムなど柔軟な
ゴム材が用いられている。また、トレッド部がキャップ
/トレッド二層構造からなるタイヤにおいては、地面と
接するトレッド表面部のキャップゴムには、低温におい
ても比較的柔らかいゴムとして、例えば軟化剤を多量に
配合したりあるいは発泡ゴムを使用するなどの手法が用
いられている。しかし、これらの場合には、氷雪上制動
性能はある程度改良されるものの、一般道路における湿
潤路面上での制動性能の低下は避けられないという問題
点がある。
段としては、従来より比較的高いガラス転移温度を示す
スチレン・ブタジエン共重合体を主とするゴム組成物を
用いて、湿潤路面上での摩擦係数とよい相関関係を示す
ヒステリシスの尺度としての0℃のtanδを高くする
技法は知られている。しかし、この場合、氷雪上制動性
能については、低温領域でのゴム弾性率が上昇して路面
の凸凹に追従できなくなり、また、凍結路面では通常道
路に比べて表面の凸凹が少ないのでトレッド表面の変形
が少なくなる結果、ゴムと路面との間で生じるエネルギ
ー損失(tanδ)の氷上制動への寄与は小さくなる。
このため、従来は、氷雪上制動性能と湿潤路面制動性能
との双方を高いレベルで得ることは困難であった。
状況下で、氷雪上制動性能と湿潤路面制動性能を向上さ
せた空気入りタイヤを与えるゴム組成物、及びこのゴム
組成物をトレッドゴムとして用いてなる上記性能を有す
る空気入りタイヤを提供することを目的とするものであ
る。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、乳化重合スチ
レンブタジエン共重合体ゴムと溶液重合スチレンブタジ
エン共重合体ゴムと天然ゴムやイソプレン合成ゴムとを
所定の割合で含むゴム成分に対し、シリカを主として含
む補強性充填材をある割合以上に配合したゴム組成物
が、その目的に適合し得ることを見出した。本発明は、
かかる知見に基づいて完成したものである。
合スチレンブタジエン共重合体ゴム20〜55重量%、
(ロ)溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴム10〜
40重量%及び(ハ)天然ゴム及び/又はイソプレン合
成ゴム25〜55重量%からなるゴム成分と、その10
0重量部当たり、(B)シリカを含有する補強性充填材
を少なくとも60重量部含むことを特徴とするゴム組成
物を提供するものである。また、本発明は、前記ゴム組
成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする空気
入りタイヤをも提供するものである。
(A)成分であるゴム成分として、(イ)乳化重合スチ
レンブタジエン共重合体ゴムと、(ロ)溶液重合スチレ
ンブタジエン共重合体ゴムと、(ハ)天然ゴム及び/又
はイソプレン合成ゴムからなる混合物が用いられる。
エン共重合体ゴムは、1,3−ブタジエンとスチレンと
を、公知の乳化重合法、具体的には水性媒体中におい
て、乳化剤及びラジカル重合開始剤などを用いて乳化重
合させることにより、得られたものである。本発明にお
いては、この(イ)成分の乳化重合スチレンブタジエン
共重合体ゴムとしては、結合スチレン量が35重量%以
下のものが好ましく用いられる。該結合スチレン量が3
5重量%を超えると氷雪上制動性能が低下する。好まし
い結合スチレン量は、20〜25重量%の範囲で選定さ
れる。
エン共重合体ゴムは、ブタジエンとスチレンとを、公知
の溶液重合法、具体的には適当な有機溶媒中において、
好ましくは有機リチウム化合物を重合開始剤として用
い、溶液重合(アニオン重合)させることにより、得ら
れたものである。このような方法により得られたスチレ
ンブタジエン共重合体は、一方の末端が重合活性末端と
なるため、この重合活性末端に各種の変性剤を反応させ
ることにより、容易に変性することができる。
重合スチレンブタジエン共重合体ゴムとして、末端変性
した溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴムを少なく
とも含むものを用いることが好ましい。末端変性した溶
液重合スチレンブタジエン共重合体ゴムは、例えば以下
に示す方法により製造することができる。
して用い、1,3−ブタジエンとスチレンとを溶液重合
(アニオン重合)させ、一方の末端が重合活性末端であ
るスチレンブタジエン共重合体を生成させる。重合開始
剤の有機リチウム化合物としては、ヒドロカルビルリチ
ウム及びリチウムアミド化合物が好ましく用いられ、前
者のヒドロカルビルリチウムを用いる場合には、一方の
末端に水素原子を有し、かつ他方の末端が重合活性末端
であるスチレンブタジエン共重合体が得られる。また、
後者のリチウムアミド化合物を用いる場合には、一方の
末端に窒素含有基を有し、他方の末端が重合活性末端で
あるスチレンブタジエン共重合体が得られる。
素数2〜20のヒドロカルビル基を有するものが好まし
く、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イ
ソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブ
チルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシ
ルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウ
ム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブ
チルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチ
ルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウ
ムとの反応生成物などが挙げられるが、これらの中で、
n−ブチルリチウムが好ましい。
えばリチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジ
ド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミ
ド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチル
アミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルア
ミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジヘプチル
ミアド、リチウムジヘキシルアミド、リチウムジオクチ
ルアミド、リチウムジ−2−エチルヘキシルアミド、リ
チウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピペラジ
ド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブ
チルアミド、リチウムメチルブチルアミド、リチウムエ
チルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミド
等が挙げられる。これらの中で、リチウムヘキサメチレ
ンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、
リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレ
ンイミドなどの環状リチウムアミドが好ましく、特にリ
チウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドが
好適である。
て用い、アニオン重合によってスチレンブタジエン共重
合体を製造する方法としては特に制限はなく、従来公知
の方法を用いることができる。具体的には、反応に不活
性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素
化合物などの炭化水素系溶剤中において、スチレンと
1,3−ブタジエンを、前記有機リチウム化合物を重合
開始剤として、所望により、用いられるランダマイザー
の存在下にアニオン重合させることにより、目的のスチ
レンブタジエン共重合体が得られる。
〜150℃、好ましくは−20〜100℃の範囲で選定
される。重合反応は、発生圧力下で行うことができる
が、通常は単量体を実質的に液相に保つ十分な圧力で操
作することが望ましい。所望ならばより高い圧力を用い
ることができ、このような圧力は重合反応に関して不活
性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られ
る。このようにして得られた、一方の末端に水素原子又
は窒素含有基を有し、かつ他方の末端が重合活性末端で
あるスチレンブタジエン共重合体の該重合活性末端に、
各種変性剤を反応させることにより、所望の末端変性し
た溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴムが得られ
る。
トキシシラン、テトラエトキシシラン、3−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、1−{3−(トリエトキシシ
リル)プロピル}−4,5−ジヒドロイミダゾール、N
−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキ
シシリル)−1−プロパンアミン、ジメチルアミノプロ
ピルトリエトキシシランなどのアルコキシシラン化合
物、四塩化スズ、トリブチルスズ、ジオクチルスズジク
ロリド、ジブチルスズジクロリド、塩化トリフェニルス
ズなどのスズ化合物、さらには、ジイソシアナートジフ
ェニルメタンなどのイソシアネート系化合物、4−(ジ
メチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミノベンゾフェ
ノン化合物、4−ジメチルアミノベンジリデンアニリ
ン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン
などの窒素含有化合物を挙げることができる。
アミノ化合物やヘキサメチレンイミンのようなイミン化
合物と有機リチウム化合物とから得られるリチウムアミ
ド開始剤を用いて共重合させることにより、あるいは、
該共重合により得られたリチウム活性末端を有する共重
合体の溶液に、さらに前記の変性剤を添加することによ
っても所望の変性重合体を得ることができる。
レンブタジエン共重合体ゴムを用いることにより、氷雪
上制動性能及び湿潤路面制動性能を満足させると共に、
より高いレベルの低転がり抵抗性を得ることができる。
このような効果は、特に(ロ)成分として、末端変性し
た溶液重合スチレンブタジエン共重合体ゴムを60重量
%以上の割合で含む溶液重合スチレンブタジエン共重合
体ゴムを用いることにより、著しく発揮される。
は、(ハ)成分として、天然ゴム及び/又はイソプレン
合成ゴムが用いられるが、該イソプレン合成ゴムは、イ
ソプレンモノマーの重合により得られたものであり、中
でもシス1,4−結合が98%前後のタイプは、天然ゴ
ムに極めて類似の分子構造を有するため、天然ゴムに近
い基本的な特性を有している。
分における各ゴム成分の含有割合は、(イ)成分が20
〜55重量%、(ロ)成分が10〜40重量%及び
(ハ)成分が25〜55重量%である。上記(イ)成分
が20重量%未満では充分な湿潤路面制動性能が発揮さ
れず、一方55重量%を超えると充分な氷雪上制動性能
が発揮されない。また、(ロ)成分が10重量%未満で
は充分な湿潤路面制動性能が発揮されない上、充分な低
転がり抵抗性が得られず、一方40重量%を超えると氷
雪上制動性能が不充分となる。さらに、(ハ)成分が2
5重量%未満では氷雪上制動性能が不充分である上、耐
摩耗性及び耐破壊性が低下し、一方55重量%を超える
と湿潤路面制動性能が著しく低下する。氷雪上制動性
能、湿潤路面制動性能、低転がり抵抗性、耐摩耗性及び
耐破壊性などのバランスの面から、各ゴム成分の好まし
い含有割合は、(イ)成分が20〜45重量%、(ロ)
成分が15〜30重量%及び(ハ)成分が30〜55重
量%である。
分としてシリカを含む補強性充填材が用いられる。上記
シリカとしては、窒素吸着比表面積が130〜280m
2 /gの範囲にあるものが、作業性や耐摩耗性などの点
から好ましい。補強性充填材における該シリカの含有量
は70重量%以上が好ましい。シリカの含有量が70重
量%未満では氷雪上制動性能が充分に発揮されない。よ
り好ましいシリカの含有量は80重量%以上である。
ゴムの補強性充填材として慣用されているものの中から
任意に選択して用いることができる。例えば湿式シリカ
(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中で
も性能の点から、湿式シリカが好適である。この(B)
成分の補強性充填材は、上記シリカと共にカーボンブラ
ックを含むことができる。このカーボンブラックは、補
強性及び作業性などの面から、窒素吸着比表面積が50
〜150m2 /gの範囲にあるものが好ましい。このカ
ーボンブラックとしては特に制限はなく、従来ゴムの補
強性充填材として慣用されているものの中から任意のも
のを選択して用いることができる。このカーボンブラッ
クとしては、例えばFEF,SRF,HAF,ISA
F,SAF等が挙げられるが、これらの中で、特に耐摩
耗性に優れるHAF,ISAF,SAFが好適である。
ックの含有量は、好ましくは30重量%以下、より好ま
しくは20重量%以下である。本発明のゴム組成物にお
いては、この(B)成分は、前記(A)成分であるゴム
成分100重量部に対し、60重量部以上の割合で配合
される。この量が60重量部未満では湿潤路面制動性能
が充分に発揮されない。また、あまり多すぎると弾性率
が上昇しすぎて、氷雪上制動性能が低下するおそれがあ
る。これらの理由から、この(B)成分の好ましい配合
量は70〜100重量部の範囲で選定される。
り、(C)成分として、低温軟化剤を含有させることが
できる。この低温軟化剤は軟化点が0℃以下、好ましく
は−10℃以下のものが好適である。このような低温軟
化剤としては、従来ゴム用軟化剤として慣用されている
もの、例えばパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系
プロセスオイル、芳香族系プロセスオイルなどのプロセ
ス油、重合した高沸点強芳香族系オイル、流動パラフィ
ン、ホワイトオイルなどの鉱物系軟化剤、ひまし油、綿
実油、あまに油、なたね油、大豆油、やし油、落花生
油、トール油などの植物系軟化剤などの中から、適宜選
択して用いることができる。
あるゴム成分100重量部に対し、通常1〜10重量部
の範囲で配合される。本発明のゴム組成物においては、
(B)成分の補強性充填材として、シリカを70重量%
以上含むものが好ましいが、この補強性充填材がシリカ
を多量に含み、カーボンブラックの含有量が少ない場
合、該シリカは導電性が悪いために、走行中にタイヤが
帯電し、それが原因で、走行中のタイヤがマンホールの
蓋などの電気伝導性の良いものに触れるとラジオノイズ
を生じたり、あるいはガソリンスタンドなどでガソリン
に引火する危険性があるなどの問題が生じるおそれがあ
る。
な問題に対処するために、必要により、(D)成分とし
て帯電防止性化合物を含有させることができる。この帯
電防止性化合物としては、例えば特開平10−3305
39号公報に記載されている如きポリオキシアルキレン
グリコール化合物、特開平10−273561号公報に
記載されている如きアニオン系帯電防止剤などを挙げる
ことができる。これらの中で、性能の点から、特にポリ
エチレングリコール類が好適である。これらの帯電防止
性化合物は、前記(A)成分であるゴム成分100重量
部に対し、好ましくは3〜10重量部、より好ましくは
4〜7重量部の範囲で配合される。
り、シランカップリング剤を配合することができる。こ
のシランカップリング剤としては、特に制限はなく、従
来ゴム組成物に使用されている公知のもの、例えばビス
(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、
γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどを
用いることができる。
剤の配合量は、前記(B)成分の補強性充填材の中のシ
リカに対して、通常1〜20重量%の範囲で選定され
る。この量が1重量%未満ではカップリング剤としての
効果が充分に発揮されにくく、また、20重量%を超え
るとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カッ
プリング剤としての効果及びゲル化防止などの点から、
このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜1
5重量%の範囲である。
損なわれない範囲で、所要により、通常ゴム工業界で用
いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防
止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを含
有させることができる。本発明のゴム組成物は、ロー
ル、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練り
することによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タ
イヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウ
ォール、ビード部分等のタイヤ用途を始め、防振ゴム、
ベルト、ホースその他の工業品等の用途にも用いること
ができるが、特にタイヤトレッド用ゴムとして好適に使
用される。
組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわ
ち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた
本発明のゴム組成物が未加硫の段階でトレッド用部材に
押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼
り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤ
を加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。このよ
うにして得られた本発明の空気入りタイヤは、氷雪上で
の制動性及び操縦安定性と、湿潤路面上での制動性及び
操縦安定性が、共に優れている。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、供試タイヤの性能は下記の
方法に従って測定した。 (1)湿潤路面制動性能(ウェット制動テスト) 1800CC、国産FF車に四輪試験タイヤを装着し
て、テストコースにて80km/hの初速度にて湿潤路
面上での制動距離を測定し、距離の逆数を比較例1を1
00として指数値で表した。数値が大きいほど制動性が
良好である。
て、テストコースにて50km/hの初速度にて雪上路
面上での制動距離を測定し、距離の逆数を比較例1を1
00として指数値で表した。数値が大きいほど制動性が
良好である。
ン共重合体ゴムの合成) 窒素置換した5リットルのオートクレーブに、溶媒とし
てシクロヘキサン2000g,モノマーとしてスチレン
100gとブタジエン400g,極性化合物としてテト
ラヒドロフランを20g仕込んだ。内容物を攪拌しなが
ら重合開始剤としてn−ブチルリチウム6ミリモルを添
加し、20℃から断熱重合を行なった。重合終了後、末
端変性剤として四塩化スズを2ミリモル加えて反応させ
た。ジ−t−ブチルクレゾールを2.5g加え常法にて
脱溶媒乾燥を行なった。得られた変性共重合体ゴムを分
析した結果、結合スチレン量20重量%、ビニル量60
重量%,ガラス転移温度(Tg)は−37℃であった。 合成例2(帯電防止性化合物:ポリエチレングリコール
の合成) 500ミリリットルの4ツ口フラスコにポリエチレング
リコール #400(分子量400)を200g(0.5
モル)と、カプリル酸173g(1.2モル)及び触媒
としてジブチルチンオキサイド0.19gを計量し、窒
素吹き込み下で攪拌しなが゛ら225℃で5時間、エス
テル化反応を行なった。水酸基価が1. 0以下になったこ
とを確認後、過剰なカプリル酸留去のため、200℃、
0.27kPaの条件下で脱酸を行い試料を得た。この
試料を分析の結果、CH3 (CH 2 )6 COO(CH2
CH2 O)9 CO(CH2 )6 CH3 のものであること
を確認した。
ボンブラック、シリカ、アロマオイル、スピンドルオイ
ル、ポリエチレングリコール及びシランカップリング剤
を、それぞれ第1表に示す量で配合すると共に、ステア
リン酸2重量部、老化防止剤IPPD(大内新興化学工
業(株)製、商標;ノクラック810NA)1重量部、
ワックス0.2重量部、亜鉛華2.5重量部、加硫促進
剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)0.7重量
部、加硫促進剤DPG(ジフェニルグアニジン)0.7
重量部、加硫促進剤NS(N−tert−ブチル−2−
ベンゾチアジルスルフェンアミド)1.5重量部及び硫
黄2重量部を配合し、ゴム組成物を調製した。
ッドのキャップゴムとして用い、タイヤサイズ185/
70R14の乗用車用ラジアルタイヤを常法により試作
した。この試作タイヤの構造は、一対のビードコアをト
ロイダル状にまたがる一層のカーカスプライと、そのタ
イヤ半径方向外側に配設された2層のスチールコードベ
ルト層と、該2層のベルト層の外側に位置する周方向に
対して 0°の角度で平行配列されたナイロンコードの1
層のベルト補強層とを有し、トレッドは、キャップ/ベ
ースの二層構造としたものであった。各タイヤについ
て、湿潤路面制動性能及び氷雪上制動性能を測定した。
結果を第1表に示す。
12」、乳化重合スチレンブタジエン共重合体ゴム(油
展)、結合スチレン量23.5重量%、37.5重量%
油展 2)変性S−SBR:変性溶液重合スチレンブタジエン
共重合体ゴム(前記合成例1により合成したもの)
ト7H」 4)シリカ:日本シリカ工業(株)製「ニップシールA
Q」 5)PEG:ポリエチレングリコール(前記合成例2に
より合成したもの) 6)シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシ
リルプロピル)テトラスルフィド 第1表から分かるように、本発明のゴム組成物をトレッ
ドゴムとして用いた実施例1〜3のタイヤは、いずれも
氷雪上制動性能及び湿潤路面制動性能が共に優れてい
る。
て用いることにより、氷雪上での制動性及び操縦安定性
(氷雪上制動性能)と、湿潤路面上での制動性及び操縦
安定性(湿潤路面制動性能)を向上させた空気入りタイ
ヤを得ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 (A)(イ)乳化重合スチレンブタジエ
ン共重合体ゴム20〜55重量%、(ロ)溶液重合スチ
レンブタジエン共重合体ゴム10〜40重量%及び
(ハ)天然ゴム及び/又はイソプレン合成ゴム25〜5
5重量%からなるゴム成分と、その100重量部当た
り、(B)シリカを含有する補強性充填材を少なくとも
60重量部含むことを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項2】 (イ)成分の乳化重合スチレンブタジエ
ン共重合体ゴム中の結合スチレン量が35重量%以下で
ある請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 (A)(ロ)成分の溶液重合スチレンブ
タジエン共重合体ゴムが、末端変性した溶液重合スチレ
ンブタジエン共重合体ゴムを少なくとも含むものである
請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項4】 (A)(ロ)成分の溶液重合スチレンブ
タジエン共重合体ゴムが、末端変性した溶液重合スチレ
ンブタジエン共重合体ゴム60重量%以上を含むもので
ある請求項3記載のゴム組成物。 - 【請求項5】 (B)補強性充填材が、シリカ70重量
%以上を含有するものである請求項1記載のゴム組成
物。 - 【請求項6】 さらに、(A)成分100重量部当た
り、(C)低温軟化剤1〜10重量部を含む請求項1な
いし5のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項7】 さらに、(D)帯電防止性化合物を含む
請求項1ないし6のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項8】 (D)成分の帯電防止性化合物がポリエ
チレングリコール類である請求項7記載のゴム組成物。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載のゴ
ム組成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする
空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000288855A JP2002097308A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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