JP2002090266A - 余寿命予測装置 - Google Patents

余寿命予測装置

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JP2002090266A
JP2002090266A JP2000285583A JP2000285583A JP2002090266A JP 2002090266 A JP2002090266 A JP 2002090266A JP 2000285583 A JP2000285583 A JP 2000285583A JP 2000285583 A JP2000285583 A JP 2000285583A JP 2002090266 A JP2002090266 A JP 2002090266A
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Hiroshi Takeda
博 竹田
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 監視指標として価値の高く、汎用性の高い余
寿命予測システムを実現することができる余寿命予測装
置を提供すること。 【解決手段】 余寿命予測対象機器の時系列データを計
測する手段と、当該計測手段により計測された信号から
最大エントロピー法を用いて自己回帰モデルに基づく反
射係数を求める信号処理部を備えている。また、予め正
常データの反射係数を基に統計分布によりカテゴリ境界
を設定し前記信号処理部による演算反射係数を入力して
正常データによる反射係数との偏差を0〜1の範囲で出
力するニューラルネットワークを設け、このニューラル
ネットワークの出力トレンドを関数でカーブフィッティ
ングしその関数の出力値を計算して当該出力値が設定値
を下回るまでの時点と現時点との差を余寿命として出力
する余寿命予測部とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械やタービ
ンなどの機械類やインフラ設備などの余寿命の予測装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械類の予防保全措置は、時間
基準の保守を前提としており、実際の設備状態に拘わら
ず、一定の時間が経過した時点で、分解点検・部品交換
などを行っており、機械類が実際に故障する前に予防的
に処置するものである。このような保全処理のためのコ
ストは、製品コストの10%以上も占めるといわれてい
るので、保全費の削減が大きな課題となっている。最近
では、時間基準の保守作業から、設備の状態を診断し、
その状態に応じて悪い傾向が見えてきたら保全処置をな
す、いわゆる状態基準の保守作業に移行しつつある。例
えば、回転機の軸受の振動を振動解析機で解析し、稼働
中の軸受損耗の状態を定量的に把握しておいて、傾向の
変化を確認し、保全の時期を確定することができる。
【0003】ところで、工作機械のような機械類では、
工具や部品の劣化が加工精度に直結するので、上述した
保守作業が必須となり、異常な振動や音の発生により判
断して部品の交換時期を把握している。機械類や設備の
保守作業の必要性は、これらの機械類や設備の余寿命が
どの程度かによって異なるため、余寿命の予測は非常に
重要であり、余寿命を自動的に演算して求める方法が提
案されている。
【0004】例えば、機械からの発生音や機械の振動を
計測し、そのオーバーオール値、すなわち振動や騒音が
全体的に大きくなってきているかどうかを長期に亙り観
測し、そのトレンドから今後の振動・騒音のオーバーオ
ール値を予測して、余寿命を予測する方法が提案されて
いる(特開平10−26580号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般機械で
はオーバーオール値を観測するだけであるため、オーバ
ーオール値がどのような値になると余寿命がどれだけに
なるかを予測する際に、拠り所がなく、その値がどの程
度になったら寿命が尽きたといえるのかどうかは不明で
ある。オーバーオール値を観測し、トレンド解析をし
て、今後にどのようなオーバーオール値になるかを予測
することができるものの、機械類であると振動振幅や振
動音の値が大きくなること自体が直接的に寿命を示すも
のではないので、一般性がない。
【0006】本発明は、監視指標として価値の高く、汎
用性の高い余寿命予測システムを実現することができる
余寿命予測装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る余寿命予測装置は、余寿命予測対象機
器の時系列データを計測する手段と、当該計測手段によ
り計測された信号から最大エントロピー法を用いて自己
回帰モデルに基づく反射係数を求める信号処理部と、予
め正常データの反射係数を基に統計分布によりカテゴリ
境界を設定し前記信号処理部による演算反射係数を入力
して正常データによる反射係数との偏差を0〜1の範囲
で出力するニューラルネットワークと、このニューラル
ネットワークの出力トレンドを関数でカーブフィッティ
ングしその関数の出力値を計算して当該出力値が設定値
を下回るまでの時点と現時点との差を余寿命として出力
する余寿命予測部とからなることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明に係る余寿命予測装置は、余
寿命予測対象機器の時系列データを計測する手段と、当
該計測手段により計測された信号から最大エントロピー
法を用いて自己回帰モデルに基づく反射係数の信号の大
きさに応じて値を変更した振幅補正反射係数を求める信
号処理部と、予め正常データの反射係数を基に統計分布
によりカテゴリ境界を設定し前記信号処理部による演算
反射係数を入力して正常データによる反射係数との偏差
を0〜1の範囲で出力するニューラルネットワークと、
このニューラルネットワークの出力トレンドを関数でカ
ーブフィッティングしその関数の出力値を計算して当該
出力値が設定値を下回るまでの時点と現時点との差を余
寿命として出力する余寿命予測部とからなる構成とする
ことができる。
【0009】すなわち、本発明は、カテゴリ境界設定法
により構築したニューラルネットワークに、工作機械や
インフラ設備等の余寿命予測対象機器に対する稼動振動
や、発生音、あるいは打音の振動や音などの信号を入力
し、ニューラルネットワークの出力値を基に余寿命予測
を行うようにしている。これらの時系列データは計測部
により計測されるが、具体的にはマイク、加速度セン
サ、速度センサ、変位センサなどと、そのアンプ、A/
D変換器などで構成するようにすればよい。
【0010】計測手段によって計測された時系列データ
の信号は信号処理部に入力され、ここでは最大エントロ
ピー法を使って、計測した信号の反射係数(予測誤差フ
ィルタともいう)あるいは、反射係数の信号の大きさに
応じて値を変更した振幅補正反射係数を計算するように
している。必要であれば、最大エントロピー法を適用す
る前に、バンドパスフィルタ、低域通過フィルター、あ
るいは対象とする信号に特有な周波数成分のみを通過さ
せるバンドパスフィルタ群を用いて、信号の濾波を行え
ばよい。
【0011】ところで、上記反射係数は、計測される時
系列データに対して自己回帰モデルを仮定し、最大エン
トロピー法を適用した場合に、次式の行列方程式から求
めることができる。
【数1】 ここで、各記号は次のように定義される。 Ck : エンジン音のラグkΔtの自己相関関数 k : サンプリング点 Δt : サンプリング時間間隔 γmk : 反射係数(予測誤差フィルタ) Pm : m+1点予測誤差フィルタからの平均出力
【0012】また、反射係数γmkの間には次の漸化関係
式の数2が成立する。
【数2】 反射係数γmkは、前向き予測誤差と後ろ向き誤差の平均
出力Pmを最小とする係数として計算される。反射係数
を計算する方法の一つにBurg法がある。この方法で
はm=1からはじめてγmmおよびPmのみならず自己相
関関数Cmも順次漸化関係式により決定する。
【0013】このようにして得られた反射係数はニュー
ラルネットワークに入力される。このニューラルネット
ワークはカテゴリ境界法を用いて、正常データの反射係
数を基に構築したニューラルネットワークである。この
ニューラルネットワークは、予測時にニューラルネット
ワークの入力層に正常状態に近い反射係数が入力されれ
ば1に近い値を出力する。一方、機械が正常状態から離
れれば反射係数も正常と異なるため、異常になるほど0
に近い値を出力する。したがって、ニューラルネットワ
ークは正常状態に対して何σ離れた状態かを示す値を出
力するのである。構築に当たっては、正常データからx
σ(x:6〜20程度の正の実数、σ:反射係数の各次
数における標準偏差)離れた状態でニューラルネットワ
ークの出力値が0となるように調整する(xσとなるデ
ータを境界データとする。)標準偏差は、正常状態で複
数回の計測を行い、そのデータを基に計算する。
【0014】このようなニューラルネットワークの出力
は余寿命予測部に入力される。ここでは、ニューラルネ
ットワークの出力トレンドを基に指数関数などの関数で
カーブフィッティングを行い、その関数の今後の出力値
を計算し、出力値が特定の値を下回る時点と現時点の差
を余寿命とする。すなわち、ニューラルネットワークの
出力値が次々に得られると、それがどんなカーブに乗っ
ているかが解る。そのカーブを予測して、今後の推移が
予想できるので、閾値を設定して、それ以下になれば寿
命が尽きたと判断するのである。この閾値が設定できれ
ば現時点から閾値と交差する箇所までが残った寿命であ
ると判定できる。
【0015】
【作用】このような構成によれば、工作機械などの振動
や発生音などの時系列データを計測して反射係数あるい
は反射係数の信号の大きさに応じて値を変更した振幅補
正反射係数を求め、これをカテゴリ境界法すなわち正常
データの反射係数を統計解析して、それを元に境界デー
タを作って境界線を定めて構築されたカテゴリ境界を基
準に判断される。工作機械の音や振動を検出し、その特
徴量を出力する信号処理をする。この特徴量をニューラ
ルネットワークに入力する。ニューロはカテゴリ境界設
定法に基づく処理で行なうが、その出力0〜1は標準偏
差シグマを基準にした乖離度として出力される。これを
時間的にプロットしておき、数シグマでは乖離が小さい
ので寿命がもつが、10〜20シグマになると余寿命が
少ない。これをカーブフィッティング処理して設定した
閾値例えば10シグマとの交差点を求め、時間的な長さを
余寿命となる。
【0016】標準偏差を元にして境界データを作って、
ニューラルネットワークが出力する値を見るようにして
いるので、統計解析に則った判断ができる。特に、この
ニューラルネットワークでは、標準偏差を基準としてカ
テゴリ境界を設定しているので、閾値を設定し易いもの
となっている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る余寿命予測
装置の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明す
る。図1は実施形態に係る余寿命予測装置による処理ブ
ロック図であり、図2は処理フローチャートである。こ
の図に示されるように、当該装置は計測部10を備えて
いる。この計測部10は工作機械などの検査対象機器の
振動や発生音等の時系列データを計測するためのもの
で、例えば加速度センサ、速度センサ、変位センサなど
と、そのアンプ、A/D変換器などで構成され、機器の
寿命と因果関係のある時系列データとして、振動や発生
音を連続的なデータを計測するようにしている。例え
ば、検査対象である工作機械の近傍に音を収集するマイ
クが配置する。このマイクは、工作機械を駆動したとき
に生じるバイトの切削音やモータ音などを集音し、バイ
ト切削音やモータ音などの時系列データの大きさに応じ
た電気信号に変え、図示しない増幅器を介して、後段の
信号処理部12に入力させている。計測部10と信号処
理部12との間には、制御信号入出力装置14が配置さ
れており、マイクで集音した音を図2の制御ステップに
沿って処理するように制御信号入出力装置14が配設さ
れている。
【0018】信号処理部12は、ディジタルフィルタ1
6と、反射係数演算部18とから構成され、反射係数演
算部18の演算結果をニューラルネットワーク20に出
力するようにしている。
【0019】ディジタルフィルタ16は、上下限周波数
設定、減衰度設定、および、フィルタタップ数を任意に
設定可能な構成となっている。反射係数演算部18は時
系列データの特徴量として反射係数を抽出し、ニューラ
ルネツトワークの入力パターンとするようになってい
る。
【0020】制御信号入出力装置14は、図2に示す制
御ステップの指令を信号処理部12に順次出力してい
る。ステップ1では、計測部10からの計測信号を取り
込み、余寿命の予測診断を開始する。ステップ2では、
フィルタタスクを出力し、収集したエンジン音のデータ
を周波数帯域の異なる帯域フィルタを透過して濾波を行
う。ステップ3では、反射係数計算タスクを演算し、周
波数分析したモータ音より特徴量、すなわち、反射係数
の特定の係数値(抽出パターン)を計算し求める。ステッ
プ4以下は、ニューラルネットワークの処理となり、計
測データから得られた反射係数を入力し(ステップ
4)、この反射係数が学習データで得た正規分布の所定
の範囲内に入っているか、否かを正常データの反射係数
からの乖離度として計算し(ステップ5)、ステップ6
に示すように、その結果をニューロ出力とするようにし
ている。この出力はステップ7のように、余寿命予測タ
スクとして判定診断している。この診断した結果は、ス
テップ8のように表示処理している。
【0021】上記に従って測定した結果の特徴量である
反射係数値の例を図3に示す。図3は、X軸が次数、Y
軸が時刻、および、Z軸が反射係数値で示されている。
上記のように、特徴量である反射係数値を求めることに
より、この特徴量の変化の程度を比較することにより余
寿命を判定できる。
【0022】特徴量である反射係数値を求める方法につ
いて説明する。先ず、特徴量である反射係数は、次の数
式3(数式1と同じ)により求めることができる。
【数3】 ここで、各記号は次のように定義される。 Ck : エンジン音のラグkΔtの自己相関関数 k : サンプリング点 Δt : サンプリング時間間隔 γmk : 反射係数 Pm : m+1点予測誤差フィルタからの平均出力 また、反射係数γmkの間には次の漸化関係式の数2が成
立する。
【数4】
【0023】反射係数γmkは、前向き予測誤差と後ろ向
き誤差の平均出力Pmを最小とする係数として計算され
る。反射係数を計算する方法の一つにBurg法があ
る。この方法ではm=1からはじめてγmmおよびPm
みならず自己相関関数Cmも順次漸化関係式により決定
する。
【0024】一方、振幅補正反射係数は波形の振幅又は
エネルギに応じて、0次以外の反射係数を補正したもの
で、例えば、次式のように計算する。
【数5】 ただし、k=1,2,3,………、γ' mk:振幅補正反射係
数、γmk:反射係数、γ m0:0次の反射係数である。
【0025】反射係数(または振幅補正反射係数)を求
めた後、この結果はニューラルネットワークに出力され
るが、このニューラルネットワークは予め正常データの
反射係数(または振幅補正反射係数)を基に統計分布に
よりカテゴリ境界を設定し前記信号処理部による演算反
射係数(または演算振幅補正反射係数)を入力して正常
データによる反射係数(または振幅補正反射係数)との
偏差を0〜1の範囲で出力するように構築されている。
【0026】まず、ニューラルネットワークは、従来、
出力関数としてシグモイド関数が適用されることが多
い。シグモイド関数は与えられた特徴量を基にパターン
を振り分ける機能を有するが、パターンマッチングを行
なう場合は振り分け型よりも特徴量がしきい値に近いか
どうかを判定する限局型出力関数を採用するほうが良
い。本装置は、数式6に示す限局型出力関数を採用し
た。
【数6】 ここで、 x: 入力値 θ: しきい値 c: 定数 n: 正の偶数 この結果を図4に示す。
【0027】入力層、中間層、出力層からなる3層構造
のニュートラルネットワークの学習方法は誤差逆伝播法
を用いた。入力層に特徴量のパターンが入力されたと
き、限局型出力関数のニュートラルネットワークの出力
層での教師信号との誤差は、次式の数式7および数式8
により計算される。
【数7】
【数8】 ここで、 Tk : 教師信号 Ok : 出力層のユニットkの出力値 l : 中間層のユニット数 m : 出力層のユニット数 γk : 出力層のユニットkのしきい値 c : 限局型出力関数の定数 である。学習によって誤差を最小にする結合係数は、次
式の数式9で得られる。
【数9】 最急降下法を使って、結合係数Vkjの更新値ΔVkjを次
式の数式10で求める。
【数10】 ここで、 α : 定数 Hj: 中間層のユニットjの出力 ak:数式11で求める。
【数11】 同様に、入力層から中間層への結合係数Wjiの更新値Δ
jiは、次式の数式12により求める。
【数12】 ここで、 Ii: 入力層のユニットiの出力値 θj: 中間層のユニットjのしきい値 bj: 数式10で求める。 β : 定数 p : 入力層のユニット数
【数13】
【0028】出力層および中間層の結合係数は、入力パ
ターン数に応じて学習する。更に、正常パターンと異常
パターンを識別する後述するカテゴリー境界設定法を用
いることによりカテゴリーに属さない未学習データに対
する誤判定率を大幅に低減できる。
【0029】以上の特徴量である反射係数値が測定され
たエンジンの製品検査の例を図5にあげる。図5は、収
集した同一カテゴリーにおけるエンジンの回転音につい
て、特徴量の分布を表したもので、特徴量としては前記
の反射係数γmkを用いている。反射係数γmkとは音声信
号処理で使われる特徴量の一つで、音声の周波数情報を
圧縮した形で保存できる特徴がある。図5はその反射係
数の特定の次数について、その量の分布を表したもので
ある。図5の横軸は階級値(特徴量)を表しており、こ
の図において例えば階級値が0.25とは区間が0.2
45以上で0.255未満であることを示している。ま
た、縦軸は頻度であり、特徴量がある区間内に入った度
数を表している。図5では比較のために、特徴量から算
出した平均値と標準誤差を用いて得られた正規分布の度
数(図中の黒四角で示す)が表されている。この図か
ら、エンジン回転音の特徴量(−◆−)の分布が正規分
布にしたがっていることがわかる。
【0030】ここで、境界データの作成方法としては、
先ず、あるカテゴリーに含まれる学習データから特徴量
の平均値mと標準偏差σを算出する。そして学習データ
の一部または全部をm±aσ(aはある実数値)に変更
したデータを境界データとする。このようにした作成し
た境界データを学習データに加えてニュートラルネット
ワークの学習を行う。
【0031】実数値aをどのように決めるかについて
は、正規分布の知識を参考にすることができる。つま
り、ある量が平均値m1、標準偏差σ1である正規分布
に従うことが分かっている場合、その量Laがm1±3
σ1の範囲に入る確率は99.7%と、ほぼ全ての量が
この範囲に入ることになる。このことから、ニュートラ
ルネットワークの出力値が連続的に変ることを考慮し
て、実数値aを5〜7程度の値とすることで望ましいパ
ターン認識能力を持ったニュートラルネットワークを構
築することができる。
【0032】以上のように、任意のパターンを前記入力
ユニット群に入力して前記出力ユニット群の出力パター
ンを、学習させた入力パターンに対応した出力パターン
と対比するパターンマッチング方法において、同一のカ
テゴリーに属する前記複数の学習用入力パターンの周囲
にニューラルネットワークを用いて正規分布の境界パタ
ーンを作成することにより、境界データの作成が容易に
なる。
【0033】このように構築されたニューラルネットワ
ーク20は、予め正常データの反射係数を基に統計分布
によりカテゴリ境界を設定し前記信号処理部による演算
反射係数を入力して正常データによる反射係数との偏差
を0〜1の範囲で出力するようになっている。その出力
0〜1は標準偏差シグマを基準にした乖離度として出力
される。
【0034】このニューラルネットワーク20からの出
力値を時間的にプロットした結果を図6に示している。
余寿命予測部22はニューラルネットワークの出力トレ
ンドを関数でカーブフィッティングしその関数の出力値
を計算して当該出力値が設定値を下回るまでの時点と現
時点との差を余寿命として出力するのである。例えば、
数シグマでは乖離が小さいので寿命がもつが、10〜2
0シグマになると余寿命が少ない。これをカーブフィッ
ティング処理して設定した閾値例えば10シグマとの交差
点を求め、時間的な長さを余寿命となる。このように求
められた余寿命は表示部24にて表示させることができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、正常
な状態からxσ離れた状態で、ニューラルネットワーク
の出力値が0となるように調整されているため、ニュー
ラルネットワークの出力は正常から何σ離れているかの
指標を与える。したがって、閾値を設定する際に、一般
性を持ったもとのなり、監視指標としての価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る余寿命予測装置の構成ブロック
図である。
【図2】同装置の処理フローチャートである。
【図3】反射係数の出力状態である。
【図4】ニューラルネットワークにおけるカテゴリ境界
設定のための正規分布計算例の説明図である。
【図5】反射係数を用いた例の説明図である。
【図6】実施形態に係る余寿命予測の説明図である。
【符号の説明】
10………計測部、12………信号処理部、14………
制御信号入出力装置、20………ニューラルネットワー
ク、22………予測処理部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 余寿命予測対象機器の時系列データを計
    測する手段と、当該計測手段により計測された信号から
    最大エントロピー法を用いて自己回帰モデルに基づく反
    射係数を求める信号処理部と、予め正常データの反射係
    数を基に統計分布によりカテゴリ境界を設定し前記信号
    処理部による演算反射係数を入力して正常データによる
    反射係数との偏差を0〜1の範囲で出力するニューラル
    ネットワークと、このニューラルネットワークの出力ト
    レンドを関数でカーブフィッティングしその関数の出力
    値を計算して当該出力値が設定値を下回るまでの時点と
    現時点との差を余寿命として出力する余寿命予測部とか
    らなることを特徴とする余寿命予測装置。
  2. 【請求項2】 余寿命予測対象機器の時系列データを計
    測する手段と、当該計測手段により計測された信号から
    最大エントロピー法を用いて自己回帰モデルに基づく反
    射係数の信号の大きさに応じて値を変更した振幅補正反
    射係数を求める信号処理部と、予め正常データの反射係
    数を基に統計分布によりカテゴリ境界を設定し前記信号
    処理部による演算反射係数を入力して正常データによる
    反射係数との偏差を0〜1の範囲で出力するニューラル
    ネットワークと、このニューラルネットワークの出力ト
    レンドを関数でカーブフィッティングしその関数の出力
    値を計算して当該出力値が設定値を下回るまでの時点と
    現時点との差を余寿命として出力する余寿命予測部とか
    らなることを特徴とする余寿命予測装置。
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