JP2002087235A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2002087235A JP2000286041A JP2000286041A JP2002087235A JP 2002087235 A JP2002087235 A JP 2002087235A JP 2000286041 A JP2000286041 A JP 2000286041A JP 2000286041 A JP2000286041 A JP 2000286041A JP 2002087235 A JP2002087235 A JP 2002087235A
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Keiichi Koga
慶一 古賀
Kenji Asano
憲司 浅野
Masayoshi Oishi
正悦 大石
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Denso Corp
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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作部材を操作する乗員の操作特性を、車両
を取り巻く環境に影響されることなく判断することので
きる車両の制御装置を提供する。 【解決手段】 挙動制御装置の状態を制御する操作部材
を有し、操作部材を操作する乗員の操作特性を判断する
車両の制御装置において、車両の状態が、乗員の操作特
性に影響を及ぼしにくい特定状態にある場合に、操作部
材を操作する乗員の操作特性を判断する操作特性判断手
段(ステップS2,S11,S15,S16,S17)
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、挙動制御装置の
状態を制御するための操作部材を有し、この操作部材に
対する乗員の操作特性を判断する車両の制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両には、駆動力源、変速機、
制動装置などのように各種の挙動制御装置が搭載されて
いるとともに、これらの挙動制御装置の状態を制御する
ために操作部材が設けられている。そして、乗員が操作
部材を操作することにより、挙動制御装置の状態が制御
される。
【0003】ところで、上記の操作部材を操作する操作
力は、乗員の体力や好みなどにより個人差がある。そこ
で、操作部材を操作するために必要な操作力を調整する
ことのできる装置の一例が、特開平11−48950号
公報に記載されている。この公報においては、挙動制御
装置として、液圧ブレーキ装置が記載されており、この
液圧ブレーキ装置は、前後左右の車輪に対応する複数の
ホイールシリンダと、これらの複数のホイールシリンダ
に油圧回路を介して接続されたマスターシリンダと、こ
のマスターシリンダの油圧室に油圧通路を介して接続さ
れたストロークシミュレータと、マスターシリンダの油
圧室の油圧を制御するブレーキペダル(操作部材)とを
備えている。このストロークシミュレータは、シリンダ
部を有するハウジングと、シリンダ部内に形成され、か
つ、マスターシリンダの油圧室に接続された油室と、こ
の油室に臨み、かつ、シリンダ部の軸線方向に移動自在
に配置されたピストンと、このピストンを動作させるモ
ータとを備えている。
【0004】上記構成において、ブレーキペダルが踏み
込まれると、その踏力が算出されるとともに、踏力に応
じたマスターシリンダ圧が、マスターシリンダの油圧室
に生じる。そして、マスターシリンダ室の油圧に対応し
た制御油圧が各ホイールシリンダに作用する。ここで、
モータを駆動してピストンを動作させることにより、油
室の容積を拡大または縮小させることにより、ブレーキ
ペダルに作用する踏力と、ペダルストロークとの対応関
係を任意に変化させることができ、ひいては、踏力と制
動力との対応関係を制御することができるものとされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両のおか
れている環境が変化すると、乗員の体力や好みに関わり
なく、ブレーキペダルに対する操作特性が変化する可能
性があるが、上記公報においては、車両のおかれている
環境に関わりなく、ブレーキペダルの操作力の判定がお
こなわれている。したがって、ブレーキペダルの操作力
の変化が、乗員の個性により生じている場合と、乗員の
個性以外の外的な要因により生じている場合とを識別す
ることが困難であり、この点で改善の余地が残されてい
た。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、操作部材を操作する乗員の操作特性を、
車両を取り巻く環境に影響されることなく、高精度に判
断することのできる車両の制御装置を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために請求項1の発明は、挙動制御装置の
状態を制御する操作部材を有し、この操作部材を操作す
る乗員の操作特性を判断する車両の制御装置において、
車両の状態が、前記乗員の操作特性に影響を及ぼしにく
い特定状態にある場合に、前記操作部材を操作する乗員
の操作特性を判断する操作特性判断手段を備えているこ
とを特徴とするものである。
【0008】請求項1の発明によれば、車両を取り巻く
条件、例えば、道路状況などにより影響されることな
く、操作部材に対する乗員の操作特性を判断することが
できる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記操作特性判断手段により判断される乗員の操作
特性と、前記操作部材または前記挙動制御装置の少なく
とも一方の動作状態との対応関係を調整する操作感覚調
整手段を備えていることを特徴とするものである。
【0010】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、乗員の操作特性と、操作部
材または挙動制御装置の少なくとも一方の動作状態との
対応関係が調整される。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成に加えて、前記特定状態は、前記車両の停止であるこ
とを特徴とするものである。
【0012】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2の発明と同様の作用が生じる他に、車両が停止
中であれば、車両の挙動が変化する外的要因がないた
め、乗員の操作特性を高精度に判断できる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成に加えて、前記特定状態は、駆動力源と車
輪との間の動力伝達経路を、前記駆動力源の動力が前記
車輪に動力が伝達されない状態から、前記駆動力源の動
力が前記車輪に動力が伝達される状態への切り換えるこ
とであることを特徴とするものである。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、車輪に
動力が伝達されない状態から、車輪に動力が伝達される
状態に切り換えられる場合には、車両の挙動が変化する
外的要因がないため、乗員の操作特性を高精度に判断で
きる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかの構成に加えて、前記挙動制御装置は、車両に制
動力を付与する機能を備えており、前記操作特性判断手
段は、前記挙動制御装置の機能により車両を停止させて
いる状態で、前記操作部材に対する乗員の操作特性を判
断する機能を備えていることを特徴とするものである。
【0016】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、操作部
材を操作して、挙動制御装置の機能により車両が停止中
であれば、車両の挙動が変化する外的要因がないため、
操作部材に対する乗員の操作特性を高精度に判断でき
る。
【0017】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかの構成に加えて、前記操作特性判断手段は、前記
操作部材に、乗員の操作力に対する反力を発生させるこ
とによれり、前記乗員の操作特性を判断する機能を備え
ていることを特徴とする。
【0018】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、乗員の
操作特性を、一層高精度に判定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
に基づいて説明する。図2は、この発明の一実施例であ
る車両の概略構成を示す説明図である。車両の駆動力源
であるエンジン1の動力(言い換えればトルク)は、変
速機2、プロペラシャフト3、差動装置4、ドライブシ
ャフト5を介して駆動輪としての車輪(具体的には後
輪)6に伝達されるように構成されている。上記エンジ
ン1は、燃料を燃焼させて動力を出力する装置であっ
て、このエンジン1としては、内燃機関、例えば、ガソ
リンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエ
ンジンなどを採用することができる。以下、この実施形
態においては、エンジン1として、便宜上、ガソリンエ
ンジンを用いた場合について説明する。
【0020】エンジン1は、点火装置(図示せず)、燃
料噴射装置(図示せず)、吸気装置1A、排気装置(図
示せず)などの各種の機構を備えた公知のものである。
そして、乗員の足によるアクセルペダル30の操作に基
づいて、吸気装置1Aの吸気管のスロットルバルブ1B
の開度が制御されるように構成されている。アクセルペ
ダル30は支持軸(図示せず)を中心として所定の角度
範囲内で回転可能に構成されている。また、アクセルペ
ダル30の踏み込み力に対する反力をアクセルペダル3
0に付与する戻し機構30Aが設けられている。この戻
し機構30Aは、バネなどの弾性部材や電動モータによ
り構成することができる。また、アクセルペダル30に
加えられる乗員の操作力、すなわち、踏力を検出する踏
力センサ30Bが設けられている。
【0021】前記変速機2としては、その変速比を手動
操作により変更する機能、または、その変速比を車両の
走行状態に基づいて、自動的に変更する機能のうち、少
なくとも一方の機能を備えた変速機を用いることができ
る。また、変速機2としては、その変速比を段階的(不
連続的)に変更する機能、またはその変速比を無段階
(連続的)に調整する機能のいずれか一方を備えた変速
機を用いることができる。以下、この実施形態において
は、変速機2として、その変速比を車両の走行状態に基
づいて、自動的に変更する機能と、その変速比を段階的
(不連続的)に変更する機能とを備えた変速機を用いた
場合について説明する。
【0022】この変速機2は、エンジン1側に連結され
た入力部材7と、プロペラシャフト3側に連結された出
力部材8とを備えている。また、入力部材7とエンジン
1のクランクシャフトの間の動力伝達経路には、流体式
動力伝達装置(例えばトルクコンバータ)9が設けられ
ている。そして、入力部材7と出力部材8との間の動力
伝達経路には、変速機構部10が設けられている。この
変速機構部10は、複数の遊星歯車機構(図示せず)
と、これら遊星歯車機構の回転要素の回転・停止を制御
する各種の摩擦係合装置(図示せず)とを有する公知の
ものである。
【0023】この摩擦係合装置の係合・解放状態を切り
換えることにより、入力部材7と出力部材8との間の回
転速度の比、すなわち変速比が制御される。また、この
摩擦係合装置の係合・解放状態を切り換えることによ
り、入力部材7と出力部材8との間における動力の伝達
が可能な状態と、入力部材7と出力部材8との間におけ
る動力の伝達が不可能な状態とが設定される。さらに、
この摩擦係合装置の係合・解放状態を切り換えることに
より、入力部材7に対する出力部材8の回転方向(つま
り、車両の前進・後進)を変更することができる。そし
て、この実施形態においては、例えば、前進4段、後進
1段の変速比を設定できるように、変速機構部10が構
成されている。
【0024】これらの摩擦係合装置の係合・解放を、自
動的もしくは手動操作により切り換えるための油圧制御
装置11が設けられている。この油圧制御装置11は、
ライン圧が作用する油路の切換えをおこなうマニュアル
バルブ(図示せず)、摩擦係合装置に連通する油路を開
放・遮断するシフトバルブ(図示せず)、摩擦係合装置
に作用する油圧を制御するリニアソレノイドバルブ(図
示せず)などを備えた公知のものである。
【0025】上記マニュアルバルブの動作を制御するた
めに、シフトポジション選択装置12が設けられてい
る。このシフトポジション選択装置12は乗員の手によ
り操作されるものであり、シフトポジション選択装置1
2は、シフトレバー(図示せず)と、シフトレバーの操
作方向・操作位置を規制するゲート(図示せず)とを備
えている。このシフトレバーの操作(言い換えればゲー
トチェンジ)により、例えば、P(パーキング)ポジシ
ョン、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)
ポジション、D(ドライブ)ポジション、3ポジショ
ン、2ポジション、L(ロー)ポジションを選択的に切
り換えることができる。PポジションおよびNポジショ
ンは非駆動ポジションであり、このPポジションまたは
Nポジションが選択された場合は、入力部材7と出力部
材8との間における動力の伝達が不可能な状態となるよ
うに、摩擦係合装置の係合・解放状態が制御される。
【0026】これに対して、Rポジション、Dポジショ
ン、3ポジション、2ポジション、Lポジションは駆動
ポジションであり、Rポジション、Dポジション、3ポ
ジション、2ポジション、Lポジションのいずれかが選
択された場合は、入力部材7と出力部材8との間におけ
る動力の伝達が可能な状態となるように、摩擦係合装置
の係合・解放状態が制御される。Dポジションでは第4
速ないし第1速の範囲で変速段が切り換えられ、3ポジ
ションでは第3速ないし第1速の範囲で変速段が切り換
えられ、2ポジションでは、第2速と第1速との間で変
速段が切り換えられ、Lポジションでは第1速に固定さ
れる。Rポジションの場合も所定の変速比に固定され
る。上記の駆動ポジジョンが選択されている状態におい
ては、車両の走行状態に基づいて、自動的に摩擦係合装
置の係合・解放が制御され、その変速比が切り換えられ
る。
【0027】前記車輪6にはブレーキ13が設けられて
おり、この実施形態においては、ブレーキ13として、
ホイールシリンダ14などを備えた公知の油圧式ブレー
キが用いられている。ホイールシリンダ14には、アク
チュエータ15を介してマスターシリンダ16が接続さ
れている。アクチュエータ15は、各種のソレノイドバ
ルブ、ポンプ、リザーバなどを備えた公知のものであ
る。マスターシリンダ16は、アクチュエータ15に接
続される油圧室17と、この油圧室17に臨んで設けら
れたピストン(図示せず)と、このピストンに連結され
たプッシュロッド(図示せず)と、このプッシュロッド
をブレーキペダル18の踏み込み時の動作とは逆向きに
動作させるリターンスプリング(図示せず)とを有して
いる。なお、油圧室17に対しては、インレットチェッ
クバルブ(図示せず)を介してリザーバタンク22が接
続されている。リザーバタンク22にはブレーキオイル
が貯留されている。
【0028】一方、車両の室内側にはブレーキペダル1
8が設けられている。このブレーキペダル18は、ペダ
ルブラケット(図示せず)に支持軸(図示せず)を介し
て取り付けられており、ブレーキペダル18に乗員の足
による操作力、つまり、踏力が作用すると、ブレーキペ
ダル18が支持軸を中心として所定角度の範囲内で回転
するように構成されている。また、ブレーキペダル18
には戻し機構19が連結されている。この戻し機構19
は、ブレーキペダル18を定位置に保持する機能と、ブ
レーキペダル18に与えられる踏力に抗する方向にブレ
ーキペダル18を回転させる機能とを有している。この
戻し機構19は、ブレーキペダル18を定位置に停止さ
せるストッパと、ブレーキペダル18に与えられる踏力
に抗する方向にブレーキペダル18を回転させる付勢部
材(例えば、バネなどの弾性部材、または電動モータな
ど)とを有している。付勢部材として電動モータを用い
た場合は、電動モータに印可する電圧を制御することに
より、ブレーキペダル18を定位置に復帰させる方向の
付勢力を制御することができる。
【0029】またブレーキペダル18に連結され、か
つ、ブレーキペダル18の動作により軸線方向に動作す
るオペレーティングロッド(図示せず)が設けられてい
るとともに、このオペレーティングロッドにはブレーキ
ブースタ20が連結されている。ブレーキブースタ20
は、ブレーキペダル18の踏力と合わせてマスターシリ
ンダ16を動作させる公知の倍力装置であり、ブレーキ
ペダル18の操作に必要な踏力を制御する制御圧室21
と、制御圧室21に面して配置された可動部材(図示せ
ず)とを有している。この制御圧室21は、エンジン1
の吸気装置1A、具体的にはインテークマニホルドに連
通されているとともに、可動部材における制御圧室21
とは反対側には大気圧が作用する空気圧室(図示せず)
が形成されている。そして、ブレーキペダル18の踏み
込みに際しては、インテークマニホルドに発生する負圧
と、大気圧との差に基づいて、可動部材の動作に必要な
荷重を軽減することができる。なお、この可動部材と、
マスターシリンダ16のプッシュロッドとが連結されて
いる。
【0030】さらに、油圧室17の圧力を、プッシュロ
ッドおよびピストンの動作以外の条件に基づいて制御す
るための調圧機構23が設けられている。この調圧機構
23は、例えば、油圧室17に油路を介して接続された
調圧室(図示せず)と、調圧室に臨んで配置されるピス
トン(図示せず)と、ピストンの動作を制御する電動モ
ータ(図示せず)とを備えた公知の構成(例えば、特開
平11−48950号公報)を備えている。そして、電
動モータの駆動によりピストンを動作させて、調圧室の
容積を拡大・縮小することにより、調圧室に連通してい
る油圧室17の油圧を制御することができる。さらにま
た、ブレーキブースタ20の制御圧室21の空気圧を制
御するための調圧機構24が設けられている。この調圧
機構24は、インテークマニホルドと制御圧室との間の
通気路に、リニアソレノイドバルブ(図示せず)などを
設けて構成することができる。
【0031】さらにまた、車両の車輪の一つである操舵
輪(前輪)54に連結された操舵装置55と、操舵装置
55の動作を制御する操舵方向制御装置50とが設けら
れている。さらにまた、操舵方向制御装置50を操作す
るために必要な乗員の操作力を、油圧により制御するた
めの操舵力調整機構51が設けられている。操舵方向制
御装置50は、例えば回転式のステアリングホイール
や、レバー式のものが例示される。操舵装置55は、ス
テアリングギヤボックス(図示せず)、リレーロッド
(図示せず)、タイロッド(図示せず)などにより構成
される公知のものである。操作力調整機構51は、ステ
アリングギヤボックスを含む油路に接続されたポンプ
(図示せず)、油路に配置されたソレノイドバルブ(図
示せず)、油路に接続され、かつ、リレーロッドに連結
されたパワーシリンダ(図示せず)などを有する公知の
ものである。そして、操舵方向制御装置50の操舵角を
検出する操舵角センサ52、および操舵方向制御装置5
0に入力される乗員の操作力、つまり操舵力を検知する
操舵力センサ53が設けられている。
【0032】一方、車両全体を制御する総合制御装置
(ECU)25が設けられている。総合制御装置25
は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装
置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするマイクロコンピュータにより構成され
ている。この総合制御装置25に対しては、シフトポジ
ション選択装置12の操作を検知するシフトポジション
センサ26の信号、車速センサ27の信号、操作特性調
整スイッチ28の信号、ブレーキペダル18が踏み込ま
れているか否かを検出するストップランプスイッチ29
の信号、アクセルペダル30の操作状態を検出するアク
セル開度センサ31の信号、マスターシリンダ16の油
圧室17の油圧を検知する油圧センサ32の信号、ブレ
ーキペダル18の踏力を検知する踏力センサ33の信
号、操舵角センサ52の信号、操舵力センサ53の信号
などが入力される。
【0033】前記操作特性調整スイッチ28は、車両の
挙動制御装置を制御する操作部材の操作感覚を調整する
制御をおこなうか否かを、乗員が任意に選択するもので
ある。具体的には、操作特性調整スイッチ28がオンさ
れている場合は、乗員の操作特性の判断と、この判断結
果に基づく操作感覚の調整制御とをおこなうことができ
る。これに対して、操作特性調整スイッチ28がオフさ
れている場合は、乗員の操作特性の判断と、この判断結
果に基づく操作感覚の調整制御とがおこなわれない。な
お、乗員の操作特性を判断する制御と、操作感覚を調整
する制御とについては後述する。
【0034】これに対して、総合制御装置25からは、
油圧制御装置11を制御する信号、エンジン1の点火装
置および燃料噴射装置を制御する信号、戻し機構19の
電動モータを制御する信号、調圧機構23,24を制御
する信号、アクチュエータ15を制御する信号、操舵力
調整機構51を制御する信号などが出力される。
【0035】また、総合制御装置25には、変速機2の
変速比を制御するための変速マップが記憶されており、
この変速マップに基づいて変速判断をおこない、その判
断結果に基づいて油圧制御装置11が制御される。エン
ジン1の動力が、流体式動力伝達装置9、変速機2、プ
ロペラシャフト3、差動装置4、ドライブシャフト5を
介して車輪6に伝達されると、駆動力が発生する。な
お、エンジン1が駆動されると、アクセルペダル30が
踏み込まれていない状態においても、エンジン1の動力
が流体式動力伝達装置9を経由して車輪6に伝達されて
駆動力を発生する、いわゆるクリープ現象が生じる。さ
らに、アクセルペダル30の踏み込み量、すなわちスト
ロークの変化にともないスロットルバルブ1Bの開度が
変化し、エンジン出力が変化する。言い換えれば、車両
の挙動が制御される。さらにまた、車速および操舵角に
基づいて、操舵方向制御装置50の操舵に必要な操舵力
を制御することができる。つまり、操舵方向制御装置5
0に付与される操舵力と、操舵角との対応関係を調整す
ることができる。
【0036】一方、戻し機構19の付勢力によりブレー
キペダル18が所定方向に付勢され、かつ、ブレーキペ
ダル18がストッパに接触することにより、ブレーキペ
ダル18は定位置に保持されている。このように、ブレ
ーキペダル18が定位置に保持されている場合は、ブレ
ーキ13の動作による制動力は生じない。
【0037】これに対して、ブレーキペダル18に操作
力、つまり踏力が付与されて、このブレーキペダル18
が定位置から所定方向に回転すると、その回転によりオ
ペレーティングロッド、可動部材、プッシュロッドが動
作してインレットチェックバルブが閉じられるととも
に、油圧室17の油圧が上昇する。この油圧室17の油
圧の上昇に基づいてホイールシリンダ14の油圧が上昇
し、ブレーキ13による制動力が発生する。ブレーキ1
3による制動力は、基本的には、定位置を基準として回
転するブレーキペダル18の回転量、すなわちストロー
クに対応したものになる。
【0038】一方、ブレーキペダル18に付与される踏
力が低下した場合は、マスターシリンダ16のピストン
が、ブレーキペダルの踏み込み時とは逆方向に動作す
る。そして、油圧室17のブレーキオイルがリザーバタ
ンクに戻るため、油圧室17の油圧が低下して、ホイー
ルシリンダ14の油圧も低下して、ブレーキ13による
制動力が低下する。さらに、この実施形態においては、
ブレーキペダル18の踏み込み操作以外の条件、具体的
には総合制御装置25によりアクチュエータ15を制御
することにより、ホイールシリンダ14の油圧を調整す
ることができる。このように、ブレーキ13の制動力を
調整することにより、車両の挙動が制御される。
【0039】ところで、乗員がブレーキペダル18を踏
み込む際には、戻し機構19の付勢力、マスターシリン
ダ16の油圧室17の油圧およびリターンスプリングの
弾性力などが、乗員の踏力に対する反力として作用する
ため、これらの力がブレーキペダル18の操作感覚に影
響を及ぼす可能性がある。そして、乗員の体力や好みに
より、ブレーキペダル18の操作特性(つまり、操作
力)は異なるため、ブレーキペダル18の操作感覚が乗
員の好みに合うとは限らない。そこで、この実施形態に
おいては、以下のような制御により、ブレーキペダル1
8の踏み込みに必要な操作力を制御することにより、ブ
レーキペダル18に対する操作力と、ブレーキペダル1
8のストロークとの対応関係を調整することができる。
【0040】まず、乗員の操作特性を検出し、かつ、こ
の検出結果に基づいてブレーキペダル18の操作感覚を
調整する制御の概略を、図3のフローチャートに基づい
て説明する。すなわち、車両の状態が、乗員の操作特性
を検出するための「特性検出モード」にあるか否かが判
断される(ステップS1)。この特性検出モードに次い
では後述する。このステップS1で否定的に判断された
場合はそのままリターンされる。これに対して、ステッ
プS1で肯定的に判断された場合は、乗員によるブレー
キペダル18の操作特性が検出される(ステップS
2)。ついで、ステップS2の検出結果に基づいて、ブ
レーキペダル18の操作に必要な操作力、すなわち操作
フィーリングを、乗員の操作特性に適合させる制御をお
こない(ステップS3)、リターンされる。
【0041】つぎに、図3に示す制御の内容を、図1に
基づいて詳細に説明する。まず、シフトポジションがパ
ーキングポジションであるか否かが判断される(ステッ
プS11)。ステップS11で肯定的に判断された場合
は、ストップランプスイッチ29がオン状態にあるか否
かが判断される(ステップS12)。このステップS1
2で肯定的に判断された場合は、Pポジションから駆動
ポジションに切り換える操作(つまりゲートチェンジ)
がおこなわれる前に、現時点でブレーキペダル18に付
与されている踏力を記憶しておく(ステップS13)。
このステップS13で検出した踏力を、ステップS2で
おこなわれる操作特性判断の基準を補正することなどに
も用いることができる。
【0042】ついで、総合制御装置25の信号によりア
クチュエータ15を制御して、ブレーキ13で一定の制
動力を生じさせる制御をおこない(ステップS14)、
リターンする。ステップS14で付与される一定の制動
力は、前述したクリープ現象が発生している状態におい
ても、車両を確実に停止させておくことのできる制動力
である。なお、ステップS12で否定的に判断された場
合はそのままリターンされる。
【0043】これに対して、ステップS11で肯定的に
判断された場合は、ストップランプスイッチ29がオン
状態にあるか否かが判断され(ステップS15)、ステ
ップS15で肯定的に判断された場合は、車両の停止中
に、ストップランプスイッチ29のオン状態と、Pポジ
ションから駆動ポジションへの切り換え操作とが、並行
して発生しているか否かが判断される(ステップS1
6)。車両が停止しているか否かは、車速センサ27の
信号に基づいて判断される。ステップS16で肯定的に
判断された場合は、ステップS14で設定されている一
定制動力を継続する制御がおこなわれる(ステップS1
7)。このステップS17の後は、ステップS2および
ステップS3を経由してリターンされる。
【0044】一方、前記のように、ステップS15、ス
テップS16、ステップS17、ステップS2、ステッ
プS3を経て再び、ステップS15に進み、このステッ
プS15で否定的に判断された場合は、記憶されている
踏力および付与している一定制動力を解除し(ステップ
S18)、リターンする。この図1に示すステップS1
1、ステップS15、ステップS16が、図3のステッ
プS1に対応している。すなわち、図1のステップS1
1で否定的に判断され、かつ、ステップS15およびス
テップS16で全て肯定的に判断された場合に限り、図
3のステップS1で肯定的に判断されることになる。つ
まり、図1のフローチャートのステップS1において
は、シフトポジションが駆動ポジションにあること、車
両の停止中に、ストップランプスイッチ29のオン状態
とシフトポジションの切換とが並行して生じているこ
と、の全ての条件が成立した場合に、特性検出モードに
あるものと判断される。なお、図1の制御例において、
ステップS12で肯定的に判断された場合に、ステップ
S13を省略してステップS14に進むルーチンを採用
することもできる。
【0045】さらに、図1および図3のステップS2、
ステップS3について具体的に説明する。図4は、図1
および図3のステップS2の制御内容を説明するフロー
チャートである。図4においては、Pポジションから駆
動ポジションに切り換えられた時点で、ブレーキペダル
18に与えられている操作力が、所定値F1よりも大き
いか否かが判断される(ステップS21)。このステッ
プS21で肯定的に判断された場合は、ブレーキ操作力
の最大値を検出する(ステップS22)とともに、この
検出結果と、総合制御装置25に予め記憶されているデ
ータとに基づいて乗員のブレーキ操作特性を同定し(ス
テップS23)、リターンする。なお、ステップS21
で否定的に判断された場合はリターンされる。
【0046】このようにして、図4のフローチャートで
同定されたブレーキ操作特性に基づいて、図1および図
3のステップS3の制御をおこなう場合の一例を説明す
る。例えば、ステップS22で検出された最大値の操作
力がブレーキペダル18に付与された場合に、ブレーキ
13の動作により発生する制動力(言い換えれば、制動
力に対応する減速度)が0.245m/s2 となるよう
に、図1および図3のステップS3で、ブレーキペダル
18に作用する操作力と、ブレーキペダル18のストロ
ークとの対応関係を調整する。ここで、ブレーキペダル
18に作用する操作力と、ブレーキペダル18のストロ
ークとの対応関係を調整するためには、戻し機構19か
らブレーキペダル18に与えられる付勢力、または調圧
機構24により制御される制御圧室21の空気圧、また
は調圧機構23により制御される油圧室17の油圧の条
件のうち、少なくとも一つの条件を制御すればよい。
【0047】つぎに、図1および図3のステップS2に
対応する他の制御例を、図5のフローチャートに基づい
て説明する。図5のフローチャートにおいては、まず、
Pポジションから駆動ポジションに切り換えられた時点
で、ブレーキペダル18に与えられている操作力が、所
定値F1よりも大きいか否かが判断される(ステップS
31)。ステップS31で肯定的に判断された場合は、
ブレーキペダル18を踏み込む力に対する反力特性を切
り換える制御をおこなう(ステップS32)。このステ
ップS32においては、例えば、ブレーキペダル18を
戻す方向に作用している付勢力を戻し機構19により調
整すること、油圧室17の油圧を調圧機構23により制
御すること、の少なくとも一方をおこなうことにより、
ブレーキペダル18の踏力に対する反力特性を切り替え
ることができる。
【0048】そして、この反力特性の切り替えにともな
うブレーキペダル18の操作状態の変化を検出する(ス
テップS33)とともに、ステップS33の検出結果に
基づいて乗員の操作特性を同定し(ステップS34)、
リターンする。ここで、ステップS32における反力特
性の切替え方法の一例と、ステップS34における操作
特性の同定方法の一例と、図5の制御に継続しておこな
われる図1および図3のステップS3の制御の一例と
を、図6の特性線図を参照しながら説明する。図6の特
性線図は、ブレーキペダル18の操作力と、ブレーキペ
ダル18のストロークとの対応関係を示すものであり、
図6においては便宜上、特性の異なる3種類の特性線A
1,B1,C1が示されている。各特性線は、いずれも
ブレーキペダル18に与える操作力が増加することにと
もない、ストロークが多くなる特性を備えている。各特
性線を具体的に説明すると、同じストロークを設定する
ために必要な操作力は、特性線B1の操作力の方が特性
線A1の操作力よりも大きく、特性線C1の操作力の方
が特性線B1の操作力よりも大きい。
【0049】図5の制御に継続してステップS3の制御
をおこなう場合は、2つの制御手法を例示することがで
きる。まず、第1の制御手法について説明する。前述の
ステップS32において、ブレーキペダル18に作用す
る反力を能動的に強める制御をおこなう。例えば、特性
線B1から特性線C1に切り替える制御をおこなう。つ
いで、前述のステップS33において、反力特性の切り
替えにともなうブレーキペダル18のストローク変化D
Sと、反力特性の切り替えにともなうブレーキペダル1
8の操作力DPとを検出する。
【0050】ここで、 DP<0 である場合は、ステップS34において、乗員の操作力
が比較的弱い特性であると判断し、ステップS3で特性
線A1を選択する。
【0051】また、前述のステップS33において、 DS>0 である場合は、ステップS34において、乗員の操作力
が比較的強い特性であると判断し、ステップS3で特性
線C1を選択する。
【0052】つぎに第2の制御手法について説明する。
この場合は、まず、ステップS32において、反力を弱
める制御、例えば、反力特性を特性線B1から特性線A
1に切り替える制御をおこなう。ついで、ステップS3
3において、反力特性の切替にともなうストローク変化
DSと、反力特性の切り替えにともなうブレーキペダル
18の操作力DPとを検出する。
【0053】ここで、 DP<0 である場合は、ステップS34において、乗員の操作力
が比較的弱い特性であると判断し、ステップS3で特性
線A1を選択する。
【0054】また、 DS>0 である場合、乗員の操作力が比較的強い特性であると判
断し、ステップS3で特性線C1を選択する。
【0055】つぎに、図3の制御の他の具体例を説明す
る。まず、図3のステップS1において、車両が停止
し、かつ、ブレーキペダル18が踏み込まれ、かつ、セ
レクトスイッチ28がオンされ、かつ、シフトポジショ
ンがPポジションから他の駆動ポジションに切り換える
操作がおこなわれた場合に、特性検出モードであると判
断してステップS2に進むような制御ルーチンを採用す
ることもできる。また、図3のステップS1において、
車両が停止し、かつ、ブレーキペダル18が踏み込ま
れ、かつ、セレクトスイッチ28がオンされている場合
に、特性検出モードであると判断してステップS2に進
むような制御ルーチンを採用することもできる。
【0056】以上のように、この実施形態においては、
ブレーキペダル18の操作に必要な操作力と、ブレーキ
ペダル18のストロークとの対応関係に基づいて決定さ
れるブレーキペダル18の操作感覚を、乗員の操作特
性、すなわち体力や好みなどの個人差に合わせて調整す
ることができる。したがって、乗員によるブレーキペダ
ル18の操作フィーリングが向上する。
【0057】また、この実施形態においては、図6に示
すように、ブレーキペダル18の操作力が増加すること
にともない、ブレーキペダル18のストロークが増加す
る特性を備えている。さらに、ブレーキペダル18のス
トロークが多くなるほど(深く踏み込まれるほど)、ホ
イールシリンダ14の油圧が高められ、ブレーキ13の
制動力が強められるように構成されている。したがっ
て、ブレーキペダル18に対する操作力と、ブレーキ1
3の動作による制動力との対応関係を、乗員の特性に合
わせて調整することができる。
【0058】ところで、車両が走行中であれば、ブレー
キの操作力が道路状況の変化に影響されるため、乗員の
操作特性を判断する精度が低下し易い。これに対して、
この実施形態においては、車両の停止中であり、かつ、
シフトポジションをPポジションから他のシフトポジシ
ョンに切り換える状態において、乗員の操作特性を判断
しているため、車両を取り巻く条件(言い換えれば外的
要因)により影響されることなく、乗員の体力や好みな
ど、個人差による操作力特性を高精度に判断することが
できる。そして、高精度な判断結果に基づいて、ブレー
キペダル18の操作感覚を調整しているため、その操作
感覚が一層乗員の特性に合致しやすくなる。さらに、図
5の制御例のように、反力特性を切り替えて乗員の操作
特性を判定すれば、その判定要因として、複数の要因、
すなわち、操作力および操作ストロークを用いることが
でき、その操作特性の判定精度が一層向上する。
【0059】上記実施形態において、ブレーキ13は、
ディスクブレーキまたはドラムブレーキのいずれであっ
てもよい。また、上記実施形態においては、ブレーキ1
3として油圧式レーキを例示しているが、この実施形態
は、公知の空気式ブレーキをブレーキ装置13として用
いた車両等のように、運転者の操作状態に応じて制動力
を発生させる装置一般に適用可能である。また、図2に
示す車両は、いわゆるエンジン前置き後輪駆動車(FR
車)であるが、エンジン前置き前輪駆動車(FF車)、
あるいは四輪駆動車等、原動機の搭載位置や駆動方式に
関係なく、上記制御例を適用することができる。
【0060】さらに、上記実施形態においては、ブレー
キ13以外の挙動制御装置としてエンジン1が搭載され
ているため、そのエンジン1の状態を制御するための操
作部材であるアクセルペダル30について、操作力と操
作ストロークとの対応関係を調整して、その操作感覚を
調整することもできる。例えば、図3の制御例におい
て、ステップS1で車両が停止し、かつ、操作特性調整
スイッチ28がオンされている場合に特性検出モードで
あると判断するような制御ルーチンとする。ついで、ス
テップS2でアクセルペダル30の操作力を検出し、ス
テップS3ではアクセルペダル30の操作感覚の調整を
おこなう。この操作感覚の調整は、戻し機構30Aの付
勢力を制御することによりおこなわれる。なおこの制御
ルーチンを採用した場合も、ステップS1で否定的に判
断された場合はリターンされる。
【0061】さらにまた、上記実施形態においては、ブ
レーキ13以外の挙動制御装置として操舵装置55が設
けられており、その操舵装置55を制御するための操舵
方向制御装置50に付与される操舵力と、操舵角との対
応関係を調整することができる。例えば、図3の制御例
において、ステップS1で車両が停止し、かつ、操作特
性調整スイッチ28がオンされている場合に特性検出モ
ードであると判断するような制御ルーチンとする。つい
で、ステップS2で操舵方向制御装置50の操作力を検
出し、ステップS3では操作方向制御装置50の操作感
覚の調整をおこなう。この操作感覚の調整は、操舵力調
整装置51を制御することによりおこなわれる。なおこ
の制御ルーチンを採用した場合も、ステップS1で否定
的に判断された場合はリターンされる。
【0062】また、上記実施形態においては、操作部材
であるブレーキペダル18およびアクセルペダル30
が、いずれも乗員の足により操作される構成であるが、
これらの操作部材が、手動操作されるもの、例えば、レ
バー、ノブなどにより構成されている車両に対しても、
上記の各制御例を適用することができる。さらに、操作
部材は、乗員の手足に限らず、人体の一部が接触して操
作されるものであればよい。
【0063】さらに上記実施形態においては、操作力の
増加にともない操作部材のストロークが増加するような
特性になっているが、操作部材のストロークに関わりな
く、必要な操作力が一定となるように構成されている車
両に対しても、図3の制御例を適用することができる。
例えば、車両が停止し、かつ、操作特性調整スイッチ2
8がオンされている場合に特性検出モードであると判断
するような制御ルーチンとする。ついで、ステップS2
で操作部材の操作力を検出し、ステップS3では操作部
材の操作感覚の調整をおこなう。この操作感覚の調整
は、操作部材の操作に対する反力(例えば摩擦力など)
を制御する制御装置を設けておき、この制御装置により
反力を調整することにより達成される。
【0064】さらにまた、図3のステップS2におい
て、操作部材の操作特性を検出する際に、操作部材に与
えられる操作力の以外の条件、例えば、操作部材の操作
速度、操作速度の変化率などに基づいて、操作部材の操
作特性を検出することもできる。さらに、図2に示す車
両は、駆動力源としてエンジン1が搭載されているが、
このエンジン1に代えて、電動モータ(図示せず)を駆
動力源とする電気自動車に対しても、上記の各制御例を
適用することができる。また、駆動力源としてエンジン
および電動モータの両方を備えた、いわゆるハイブリッ
ド車に対しても上記の各制御例を適用することができ
る。
【0065】ここで、上記実施形態の構成と、この発明
の構成との対応関係を説明すれば、エンジン1、吸気装
置1A、スロットルバルブ1B、ブレーキ13、ホイー
ルシリンダ14、マスターシリンダ16、ブレーキブー
スタ20、操舵装置55、などの構成がこの発明の挙動
制御装置に相当し、乗員の足により操作されるブレーキ
ペダル18、アクセルペダル30、または乗員の手によ
り操作される操作方向制御装置50、レバー、ノブがこ
の発明の操作部材に相し、エンジン1および電動モータ
がこの発明の駆動力源に相当する。
【0066】また、各制御例における機能的手段と、こ
の発明の構成との対応関係を説明すれば、図3のステッ
プS1の特性検出モードに対応する図1のステップS1
1,S15,S16において、この発明の特定状態が判
定され、図1および図3のステップS2と、図1のステ
ップS17と、図4のステップS21ないしステップS
23と、図5のステップS31ないしステップS34と
が、この発明の操作特性判断手段に相当し、図1および
図3のステップS3がこの発明の操作感覚調整手段に相
当する。
【0067】さらに、戻し機構19,30A、油圧室1
7、調圧機構23,24、制御圧室21、アクセルペダ
ル30、ブレーキペダル18、操舵方向制御装置50に
付与される操作力に対する反力を与え、かつ、操作感覚
を調整する機能を備えていることから、これらの構成
を、反力付与機構もしくは操作感覚調整機構と呼ぶこと
ができる。また、操舵力調整機構51は、操舵装置50
の操作感覚を調整する機能を備えていることから、これ
を操作感覚調整機構と呼ぶことができる。さらにまた、
踏力センサ30B,33、操舵角センサ52、操舵力セ
ンサ53を、操作部材の状態を検出するための操作力検
出機構、もしくは操作特性検出機構と呼ぶことができ
る。
【0068】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
車両を取り巻く条件により影響されることなく、操作部
材に対する乗員の操作特性、言い換えれば、体力や好み
などの個人差の判定精度を向上させることができる。
【0069】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られる他に、判断された操作特性に合
わせて、操作部材に付与される操作力と、操作部材また
は挙動制御装置の少なくとも一方の動作状態との対応関
係を調整することができる。したがって、操作部材の操
作感覚または操作部材の操作特性に対する挙動制御装置
の状態の少なくとも一方を、乗員の体力や好みなどに適
合させることができる。
【0070】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、車両が停
止中であれば、車両の挙動が変化する外的要因がないた
め、乗員の操作特性を一層高精度に判断することができ
る。
【0071】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、車輪
に動力が伝達されない状態から、車輪に動力が伝達され
る状態に切り換えられる場合には、車両の挙動が変化す
る外的要因がないため、乗員の操作特性を一層高精度に
判断することができる。
【0072】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
4のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、車両
が停止中であれば、車両の挙動が変化する外的要因がな
いため、乗員の操作特性を一層高精度に判断することが
できる。
【0073】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
5のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、乗員
の操作特性を、一層高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る制御の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図2】 この発明が適用される車両の構成およびその
制御系統を示す概略図である。
【図3】 この発明に係る制御の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図4】 この発明に係る制御の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図5】 この発明に係る制御の一実施例を示すフロー
チャートである。
【図6】 図1の制御例および図3の制御例ならびに図
5の制御例で用いる特性線図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 1A…吸気装置、 1B…スロットル
バルブ、 6…車輪、13…ブレーキ、 14…ホイー
ルシリンダ、 15…アクチュエータ、 16…マスタ
ーシリンダ、 17…油圧室、 18…ブレーキペダ
ル、 20…ブレーキブースタ、 30…アクセルペダ
ル、 50…操舵方向制御装置、 51…操舵力調整装
置、 55…操舵装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 耕一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 古賀 慶一 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 浅野 憲司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 大石 正悦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D046 BB17 EE01 HH02 HH07 LL02 LL05 LL10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挙動制御装置の状態を制御する操作部材
    を有し、この操作部材を操作する乗員の操作特性を判断
    する車両の制御装置において、 車両の状態が、前記乗員の操作特性に影響を及ぼしにく
    い特定状態にある場合に、前記操作部材を操作する乗員
    の操作特性を判断する操作特性判断手段を備えているこ
    とを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記操作特性判断手段により判断される
    乗員の操作特性と、前記操作部材または前記挙動制御装
    置の少なくとも一方の動作状態との対応関係を調整する
    操作感覚調整手段を備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記特定状態は、前記車両の停止である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記特定状態は、駆動力源と車輪との間
    の動力伝達経路を、前記駆動力源の動力が前記車輪に動
    力が伝達されない状態から、前記駆動力源の動力が前記
    車輪に動力が伝達される状態への切り換えであることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両の
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記挙動制御装置は、車両に制動力を付
    与する機能を備えており、前記操作特性判断手段は、前
    記挙動制御装置の機能により車両を停止させている状態
    で、前記操作部材に対する乗員の操作特性を判断する機
    能を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記操作特性判断手段は、前記操作部材
    に、乗員の操作力に対する反力を発生させることによ
    り、前記乗員の操作特性を判断する機能を備えているこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車
    両の制御装置。
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