JP2002081362A - 水力発電システム - Google Patents

水力発電システム

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JP2002081362A
JP2002081362A JP2000270673A JP2000270673A JP2002081362A JP 2002081362 A JP2002081362 A JP 2002081362A JP 2000270673 A JP2000270673 A JP 2000270673A JP 2000270673 A JP2000270673 A JP 2000270673A JP 2002081362 A JP2002081362 A JP 2002081362A
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generation system
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water flow
water
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JP2000270673A
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Yoshiharu Ohashi
義春 大橋
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AZ IND DESIGN KK
AZ INDUSTRIAL DESIGN KK
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AKASHI KENKYUSHO KK
AZ IND DESIGN KK
AZ INDUSTRIAL DESIGN KK
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    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient

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  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 身近に存在する水流をエネルギー源として発
電を行うことができる水力発電システムを提供するこ
と。 【解決手段】 増速ダクト2は、河川等の水流の速度を
増加させるためのものであり、変換装置1の前面側に設
置されている。変換装置1は、内部に備えたプロペラ1
0によって、増速ダクト2から放出される増速後の水流
を捕らえて回転し、水流を回転運動に変換する。発電装
置4は、発電機42等を筐体内部に備えており、変換装
置1によって得られた回転運動を利用して発電を行う。
フロート部材5は、水力発電システムを河川等の水面近
傍の所定位置に設置するためのものであり、水面に浮か
ぶようにその構造が設計され、材質が選択されている。
このフロート部材5の上部に発電装置4が設置され、フ
ロート部材5の下部に変換装置1が設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身近に存在する河
川等の水流を利用して発電を行う水力発電システムに関
する。
【0002】
【従来の技術】電気エネルギーは、現代の文明社会にと
って重要なインフラストラクチャーの1つであり、その
消費量は、年々増加する傾向にある。これまでは、電気
エネルギーを得る手段として、火力発電、原子力発電、
水力発電などが主に利用されてきた。
【0003】現時点で最も依存度が高いのは、エネルギ
ー源として石油、石炭などの化石燃料を用いる火力発電
である。しかし、化石燃料は有限の資源であり、将来的
に枯渇すると予測されることから、長期的な展望は望め
ない。また、これら化石燃料をエネルギー源とした場合
には、二酸化炭素の排出による地球温暖化の増進など、
環境への悪影響も問題となる。
【0004】原子力発電は、二酸化炭素等を排出しない
理想的なエネルギー生産方式と考えられていたが、ひと
たび事故が発生した場合には重大な被害をもたらすとい
う危険性がある。これまでにも、原子力発電施設におけ
る重大事故が幾度か発生し、その度に環境や人命に関し
て重大な被害をもたらしてきたことから、大衆の原子力
発電に対するアレルギーは根強い。
【0005】また、水力発電は、エネルギー源としての
水流を得るために大量の水を貯蔵する必要があり、この
ために大規模なダムの建設を必要とする。しかし、ダム
建設に伴う環境への悪影響や、ダム底に沈んでしまうこ
ととなる地域の住民に対する補償問題など、ダムの建設
には大きな難関がある。また、国土の狭い日本のような
国では、新規にダムを建設することのできる余地がほと
んどない。
【0006】このように、従来の火力発電、原子力発
電、水力発電は、それぞれに各種の問題を抱えており、
現状以上の発展があまり望めない状況であることから、
これらに変わるものとして、近年、太陽光発電や風力発
電などが注目されている。太陽光発電や風力発電は、太
陽光や風力といった、いわゆるクリーンエネルギーをエ
ネルギー源として用いていることから地球環境に悪影響
を及ぼしにくいという利点があり、その発展が期待され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た太陽光発電や風力発電などの発電方式は、従来からの
火力発電や原子力発電などに変わって安定に電力供給を
行うためには、解決しなければならない基本的な問題が
大きい。
【0008】例えば、太陽光発電は、原理的に夜間は発
電を行うことができず、また昼間であっても天候に左右
され、悪天候時には発電を行うことができないため、発
電施設の稼働率を考えると大きなハンディがあり、電力
供給の安定性も低い。また、エネルギー源の確保にコス
トがかからない利点があるものの、太陽光発電に用いる
太陽電池自体が高価であり、結局、発電コストが高いと
いう問題もある。さらに、年々進む大気汚染の影響から
大気中での太陽光の透過率も低下する傾向にあり、この
ため、太陽光を電力に変換する際の変換効率も低下する
ことが懸念される。
【0009】また、風力発電は、風がどこでも吹くこと
から身近なエネルギー源と考えられがちだが、効率良く
発電を行うためには大型の風車が必要であることから、
災害等によって風力発電の施設が倒壊した場合などを考
えると、市街地に発電施設を建設することは安全性の面
から困難である。また、風車の回転により発生する風切
り音が大きく騒音となってしまうため、この点からも風
力発電の発電施設を市街地に建設するのは難しい。ま
た、効率良く安定した発電を行うためには、常時強い風
が吹く場所に発電施設を建設する必要があるが、商業ベ
ースで採算の取れる発電を行うことを考えると、この要
求を満たして安定に電力を供給し得る地域は極めて少な
い。
【0010】ところで、水力発電について注目してみる
と、上述したように大規模なダムを建設して、そこから
の水流を利用するという非常に特殊な方法であると考え
がちであるが、我々の身の回りにおいても、河川、小
川、下水道、排水溝、農業用水路など様々な水の流れが
存在している。水流は、空気よりも遙かに密度の高い流
体である水の流れであるから、風力などと比較してその
エネルギー源としての利用価値が大きいにも関わらず、
これまで、身近に存在する水流をエネルギー源として積
極的に利用した水力発電は行われていなかった。
【0011】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、身近に存在する水流をエネ
ルギー源として発電を行うことができる水力発電システ
ムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の水力発電システムは、水に浮くフロー
ト部材と、このフロート部材に設置されており、フロー
ト部材の周辺の水の流れを回転運動に変換する変換装置
と、変換装置によって得られた回転運動を利用して発電
を行う発電機とを備えている。したがって、身近に存在
する水流にフロート部材を浮かべ、このフロート部材の
周辺の水流を利用して発電を行うことができる。上述し
たように、水流は、空気よりも遙かに密度の高い流体で
ある水の流れであるから、身近に存在するものでありな
がらそのエネルギー源としての利用価値が高いので、身
近な水流を利用することにより、太陽光発電や風力発電
に比べても、小規模な施設で安定して効率よく発電を行
うことができる。
【0013】また、開口部の面積よりも断面積を減少さ
せることにより、内部を通過する水流の速度を増す増速
ダクトをさらに備え、増速ダクトを通した水流を利用し
て上述した回転運動を得ることが望ましい。増速ダクト
を用いて水流の速度を増すことにより、変換装置による
回転運動の回転数を増加することができ、より効率よく
発電を行うことができる。
【0014】また、変換装置よりも水流に沿って上流側
に設けられており、上流側から流れてくる異物の侵入を
防止する異物侵入防止部材をさらに備えることが望まし
い。これにより、異物の進入による変換装置の故障を防
ぐことができ、安定して発電を行うことができる。
【0015】また、変換装置の少なくとも一部は、フロ
ート部材を水に浮かせた状態でフロート部材の下側にお
いて水中に露出しており、フロート部材の下側であっ
て、変換装置の水中露出部分の周囲にこの水中露出部分
の高さよりも高く設定された突起部を備えることが望ま
しい。このような突起部を備えることにより、水力発電
システムを地上へ引き上げる場合や、水力発電システム
が何らかの理由で流されて浅瀬等に乗り上げてしまった
ような場合には、突起部が地面に接触することとなるの
で、変換装置やフロート部材の底面などを保護すること
ができる。
【0016】また、上述した突起部は、水流に沿った形
状を有する板状部材によって形成されており、突起部に
よってフロート部材の向きを水流に対して一定に維持す
ることが望ましい。フロート部材の向きを水流に対して
一定に維持することにより、変換装置に安定して水流を
導入することができ、安定して発電を行うことができ
る。
【0017】また、フロート部材の形状を、流線型に形
成することが望ましい。フロート部材を流線型に形成す
ることにより、水流に乗って上流側から流木等の異物が
流れてきた場合などにおいて、これらの異物をフロート
部材の左右方向へ逃がしやすくすることができ、水力発
電システムの破損を防ぐことができる。
【0018】また、変換装置は、水流に対してほぼ垂直
に回転するプロペラとシャフトの組合せを複数組備えて
おり、ほぼ半数の組のプロペラの回転方向を相互に反対
方向に設定することが望ましい。複数組のプロペラとシ
ャフトを備える場合に、ほぼ半分のプロペラの回転方向
を相互に反対方向に設定することにより、プロペラの回
転により発生する、フロート部材全体を水流方向に対し
て傾かせようとする力が、一方のプロペラによるものと
他方のプロペラによるものとで反対方向となって打ち消
されるので、フロート部材が傾くことを防止することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の水力発電システムについて、図面を参照しながら説
明する。図1は、本実施形態の水力発電システムの外観
を示す斜視図である。図2は、本実施形態の水力発電シ
ステムを側面側から見た図であり、部分的に内部構造が
示されている。図3は、水力発電システムを正面側から
見た図である。
【0020】図1〜図3に示す本実施形態の水力発電シ
ステムは、身近に存在する河川などの水流を利用して発
電を行うためのものであり、変換装置1、増速ダクト
2、異物進入防止部材3、発電装置4、フロート部材
5、突起部6a、6bを備えている。なお、図2では、
変換装置1についての説明を行う都合上、一方の突起部
6aが省略されている。
【0021】変換装置1は、プロペラ10、ジョイント
部12、シャフト14を含んで構成されている。プロペ
ラ10は、河川等の水流を捕らえて回転することによ
り、水流を回転運動に変換する。プロペラ10の回転運
動は、ジョイント部12、シャフト14を介して発電装
置4に伝達される。
【0022】増速ダクト2は、水流の速度を増加させる
ためのものであり、変換装置1の前面側に密着して設置
されている。図4は、増速ダクト2の詳細構造を示す図
である。図4(A)は増速ダクト2を側面から見た図、
図4(B)は増速ダクト2を上面から見た図、図4
(C)は増速ダクト2を正面から見た図をそれぞれ示し
ている。同図に示すように、増速ダクト2は、正面側の
開口部20の断面積よりも、後面側の増速部22の断面
積を減少させることにより、開口部20に流入する水流
の速度よりも増速部22から放出される水流の速度を増
加させる。そして、増速部22から放出される増速後の
水流は、変換装置1に導入され、変換装置1の内部に設
けられたプロペラ10へと導かれる。このように水流を
絞り込むことにより、変換装置1に導入される水流の速
度を、増速ダクト2に流入した時点の速度よりも増加さ
せることができるので、変換装置1内のプロペラ10を
より多く回転させることができる。したがって、水流の
有するエネルギーをより効率よく取り出すことができ
る。
【0023】異物進入防止部材3は、図3に示すように
格子状の部材であり、増速ダクト2の上流側に設置さ
れ、変換装置1内へ各種の異物が流れ込むのを防止す
る。発電装置4は、変換装置1によって得られた回転運
動を利用して発電を行うものであり、筐体内部にギヤ部
40と発電機42を備えている。ギヤ部40は、変換装
置1に含まれるシャフト14によって伝達された回転運
動を発電機42に伝達する。発電機42は、ギヤ部40
によって伝達された回転運動を利用して発電を行う。な
お、発電装置4によって発電された電力は、所定の電線
等を用いて需要地へ送電され、あるいは、水流の岸など
に設置されたバッテリ等(図示せず)により蓄えられる
ものとする。
【0024】フロート部材5は、本実施形態の水力発電
システムを河川等の水面近傍の所定位置に設置するため
のものであり、水面上に浮かぶようにその構造が設計さ
れ、材質が選択されている。図2等に示すように、この
フロート部材5の上側、すなわち水面よりも上部に発電
装置4が設置され、フロート部材5の下部、すなわち水
面よりも下側に変換装置1が設置されている。
【0025】また、図1等に示すように、フロート部材
5は、一般的な船の船体と同様な流線型に形成されてい
る。フロート部材5をこのような流線型に形成すること
により、水流に乗って上流側から流木等の異物が流れて
きた場合などにおいて、それらの異物をフロート部材5
の左右方向へ逃がしやすくすることができ、水力発電シ
ステムが破損することを防ぐことができる。
【0026】また、フロート部材5の下部の両端近傍に
は、板状部材によって形成された2つの突起部6aおよ
び6bが設けられている。これらの突起部6aおよび6
bは、図3に示すように、フロート部材5の底面を基準
とした垂直方向の高さL1が変換装置1の高さL2より
も高くなるように形成されている。これにより、水力発
電システムを地上へ引き上げる場合や、水力発電システ
ムが何らかの理由で浅瀬に乗り上げてしまったような場
合等においても、突起部6aおよび6bが地面と接触す
ることとなるので、変換装置1やフロート部材5の底面
を保護することができる。また、これらの突起部6aお
よび6bを設けることにより、フロート部材5の向きを
水流に沿って安定させる効果もある。
【0027】ところで、図3に示すように、発電装置4
は、その重心位置をフロート部材5の左右方向の中心位
置(図中において一点鎖線で示されている位置)に対し
ていくらかずらして設置されている。このように発電装
置42の設置位置をいくらかずらすことにより、変換装
置1内のプロペラ10の回転によりフロート部材5が水
流方向に対して傾こうとする力を打ち消して、フロート
部材5の長手方向を水流にほぼ沿った状態に保つことが
できる。
【0028】なお、図3では、発電装置4の設置位置を
フロート部材5の前面側から見て右方向にずらした場合
の例が示されているが、発電装置4の設置位置をずらす
方向はこれに限定されるものではなく、プロペラ10の
回転方向に対応して設定されるものとする。また、発電
装置4の設置位置をずらす量については、変換装置1の
規模や能力等に応じて、適宜その量が設定されるものと
する。
【0029】本実施形態の水力発電システムはこのよう
な構成を有しており、次に、水力発電システムの運用方
法について説明する。基本的に、本実施形態では、身近
にある河川等の水流を利用し、水流に沿ってその中央付
近に位置するように水力発電システムを係留する。
【0030】図5は、河川等における水流の速度につい
て説明する図である。図5(A)は、水流の水平方向
(幅方向)における速度分布を説明する図であり、図5
(B)は、水流の垂直方向(水深の方向)における速度
分布を説明する図である。なお、図5においては、矢印
の長さが水流の速度の大きさを示している。一般的に、
水流の水平方向における速度は、図5(A)に示すよう
に、水流の中央においてその値が最大値となる性質があ
る。また、水流の垂直方向における速度は、図5(B)
に示すように、水深が0の位置、すなわち水面において
その値が最大値となる性質がある。したがって、水流に
沿ってその中央付近であり、かつ水面付近に水力発電シ
ステムを係留することにより、フロート部材5の下部に
設置された変換装置1に対してより速い速度の水流を導
入することができるので、効率よく発電を行うことがで
きる。
【0031】次に、水力発電システムを係留する方法に
ついて具体的な例を挙げて説明する。図6は、アンカー
を用いて水力発電システムを係留する方法を説明する図
である。なお、図6(後述する図7〜図11も同様)に
おいては、矢印の向きが水流の方向を示している。図6
に示すように、アンカー80にロープの一方端を結びつ
け、ロープの他方端を水力発電システムのフロート部材
5に結び付けておき、アンカー80を水力発電システム
よりも上流側に設置することにより、水流に水力発電シ
ステムを係留することができる。
【0032】図7は、上流側に存在する岩などを利用し
て水力発電システムを係留する方法を説明する図であ
る。同図に示すように、河川等において、上流に適当な
大きさの岩82が存在する場合に、この岩82に対して
ロープの一方端を結びつけ、ロープの他方端を水力発電
システムのフロート部材5に結びつけることにより、水
流に水力発電システムを係留することができる。なお、
岩以外のもの(例えば、コンクリートブロック等)を利
用してもよいことは言うまでもない。
【0033】図8は、上流側に存在する橋を利用して水
力発電システムを係留する方法を説明する図である。同
図に示すように、河川等において、上流側に橋84が存
在する場合、この橋84の橋脚などに対してロープの一
方端を結びつけ、ロープの他方端を水力発電システムの
フロート部材5に結びつけることにより、水流に水力発
電システムを係留することができる。
【0034】図9は、河川等の両岸に滑車を設け、この
滑車にロープをかけて水力発電システムを係留する方法
を説明する図である。同図に示すように、河川等の両岸
に滑車86a、86bを設けて、これらの滑車の間にル
ープ状のロープをかけ、このロープに水力発電システム
のフロート部材5を結びつけることにより、水流に水力
発電システムを係留することができる。また、滑車86
aおよび86bを用いているので、水力発電システムの
両岸からの距離を容易に調整することができる。また、
滑車86aおよび86bにかけたロープを引くことによ
り、水力発電システムを岸の近くまで移動させることが
できるので、メンテナンス等を行う際の回収と設置が容
易である。
【0035】図10は、回動自在なアームを用いて水力
発電システムを係留する方法を説明する図である。同図
に示すように、河川等の水流の岸に回動自在なアーム8
8を設置し、アーム88の先端部にロープの一方端を結
びつけ、ロープの他方端を水力発電システムのフロート
部材5に結びつけて、アーム88の先端部を水流の中央
付近に固定することにより、水力発電システムを係留す
ることができる。また、アーム88を回転させることに
より、滑車を用いる場合と同様に、水力発電システムの
左右方向の位置の調整や、水力発電システムの移動を容
易に行うことができる。
【0036】また、比較的に幅の広い水流がある場合に
は、水流の速度が速い領域も広くなるので、複数の水力
発電システムを連結して係留し、より多くの電力を生産
するようにしてもよい。図11は、複数の水力発電シス
テムを連結して係留する方法を説明する図である。同図
では、一例として、9つの水力発電システムを縦横3列
のいかだ状に連結して係留する方法が示されている。な
お、この場合に、上流側の3つの水力発電システムを係
留する方法は、上述した図6に示したアンカーを用いる
方法、図7に示した岩などを利用する方法、図8に示し
た橋を利用する方法、図9に示した滑車を用いる方法、
図10に示した回動自在なアームを用いる方法のいずれ
を採用してもよい。
【0037】このように、本実施形態の水力発電システ
ムは、水に浮く材質および構造を有するフロート部材5
の下側に変換装置1を設置してフロート部材5の周辺の
水の流れを回転運動に変換し、この回転運動を利用して
フロート部材5の上部に設置された発電装置4により発
電を行っているので、身近に存在する水流を容易にエネ
ルギー源として利用して発電を行うことができる。
【0038】以下、本実施形態の水力発電システムを運
用して発電を行う場合における利点を列挙する。水力発
電システムを水流に係留するだけで発電を行うことがで
きるので、簡単に水力発電システムを設置することがで
きる。また、水力発電システムの撤去も簡単に行うこと
ができ、メンテナンス等を行うことも容易である。特
に、水力発電システムの設置に関して土木工事等を必要
としないため、環境に悪影響を与えることがないという
利点がある。
【0039】フロート部材5を備えることにより、水力
発電システムを水流に浮かべて運用しているので、係留
位置を水流において最も速度の速い領域(水平方向にお
ける中央付近および垂直方向における水面近傍)に調整
することが容易であり、効率よく発電を行うことができ
る。また、水面に対して垂直方向の位置に関しての調整
機構を特に設けなくても水位の変動に追随することがで
きる。
【0040】風力に比べてそのエネルギー源としての利
用価値が高い水流を利用しているので、風力発電に比べ
て小型のプロペラで同等の電力を取り出すことができ
る。このため、発電施設を小型、安価に実現することが
できる。水流をエネルギー源としているので、太陽光や
風力をエネルギー源とする場合に比較して、安定してエ
ネルギー源を得ることができる。
【0041】変換装置1が水中に設置されるので、プロ
ペラ10の回転等による騒音が外部に漏れるのを抑える
ことができる。身近に存在する水流は、コストのかから
ないエネルギー源であるので、低コストに発電を行うこ
とができる。
【0042】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の主旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、
プロペラ10、ジョイント部12、シャフト14を含む
変換装置1を1つだけ備えている水力発電システムにつ
いて説明していたが、複数の変換装置1を備えるように
してもよい。図12は、複数の変換装置1を備えた水力
発電システムについて説明する図であり、一例として、
2つの変換装置1を備えている水力発電システムを前面
側から見た図が示されている。なお、図12では、説明
の都合上、各変換装置1の前面側に設置されている増速
ダクト2および異物進入防止部材3が省略されている。
図12に示す水力発電システムは、フロート部材5の下
側に2つの変換装置1を設置し、これらに対応して、フ
ロート部材5の上部に2つの発電装置4を設置してい
る。また、図13に示すように、各変換装置1に備わっ
たプロペラ10の回転方向は、一方のプロペラ10と他
方のプロペラ10とで相互に反対方向に設定される。こ
のように、2つのプロペラ10の回転方向を相互に反対
方向に設定することにより、プロペラ10の回転により
発生する、フロート部材5を水流方向に対して傾かせよ
うとする力は、一方のプロペラ10によるものと他方の
プロペラ10によるものとで反対方向となって打ち消さ
れるので、フロート部材5の長手方向を水流にほぼ沿っ
た状態により確実に保つことができる。
【0043】また、小川等の水流を利用する場合など
で、水力発電システムを浮かせるほどの水深が確保でき
ない場合には、変換装置1に対して直接水流を導くよう
にしてもよい。図14は、変換装置1に対して直接水流
を導く場合の変形例について説明する図である。例え
ば、キャンプ地などで水深が浅く川幅もせまい小川が流
れているような場合に、図14(A)に示すように、小
川の周辺にある石などを利用して堰90を作ることによ
り、水流を変換装置1に直接導いてやればよい。また、
水力発電システム自体は、図14(B)に示すように、
突起部6aおよび6bを地面に接するようにして小川の
底に固定すればよい。
【0044】また、上述した実施形態では、変換装置1
の全体を浸水させていたが、プロペラ10により水流を
回転運動に変換することができるのであれば、必ずしも
変換装置1の全体を浸水させる必要はなく、一部分のみ
を浸水させるようにしてもよい。
【0045】また、複数のプロペラ10によって得られ
る回転運動を合成し、この回転運動により1つの発電機
を回転させて発電を行うようにしてもよい。図15は、
複数のプロペラ10によって得られる回転運動により1
つの発電機42を回転させて発電を行う変形例について
説明する図であり、必要な構成要素が部分的に示されて
いる。同図に示すように、例えば、2つのプロペラ10
を用意してこれらをタイミングベルト92で連結し、タ
イミングベルト92を発電機42の回転軸に連結するこ
とにより、発電を行うことができる。このように、複数
のプロペラ10によって得られる回転運動をタイミング
ベルト等を用いて合成することにより、大きな駆動力を
得ることができるので、水流の速度が遅く、1つのプロ
ペラ10によって取り出せるエネルギーが少ないような
場合にも、確実に発電を行うことができる。
【0046】また、上述した実施形態では、本実施形態
の水力発電システムの設置場所として、身近に存在する
河川、小川、下水道、排水溝、農業用水路などを想定し
ていたが、水力発電システムを海に設置し、潮流を利用
して発電を行うようにしてもよい。例えば、伊豆諸島周
辺など、黒潮等の潮流が海底山脈と交差して流れている
領域では、海の水深が周辺領域から比べて急に浅くなっ
ており、比較的に速度の速い(例えば、4〜6ノット程
度)水流をほぼ安定して得ることができる。したがっ
て、このような領域に水力発電システムを設置すること
によっても、効率的に発電を行うことができる。
【0047】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、水に
浮く材質および構造を有するフロート部材を備え、フロ
ート部材の周辺の水の流れを回転運動に変換する変換装
置と、変換手段によって得られた回転運動を利用して発
電を行う発電機をこのフロート部材に設置しているの
で、身近に存在する水流をエネルギー源として取り出し
て発電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の水力発電システムの外観を示す斜
視図である。
【図2】水力発電システムを側面から見た図である。
【図3】水力発電システムを正面から見た図である。
【図4】増速ダクトの詳細構造を示す図である。
【図5】河川等における水流の速度について説明する図
である。
【図6】アンカーを用いて水力発電システムを係留する
方法を説明する図である。
【図7】上流側に存在する岩などを利用して水力発電シ
ステムを係留する方法を説明する図である。
【図8】上流側に存在する橋を利用して水力発電システ
ムを係留する方法を説明する図である。
【図9】河川等の両岸に滑車を設け、この滑車にロープ
をかけて水力発電システムを係留する方法を説明する図
である。
【図10】回動自在なアームを用いて水力発電システム
を係留する方法を説明する図である。
【図11】複数の水力発電システムを連結して係留する
方法を説明する図である。
【図12】複数の変換装置を備えた水力発電システムに
ついて説明する図である。
【図13】各変換装置に備わったプロペラの回転方向に
ついて説明する図である。
【図14】変換装置に対して直接水流を導く場合の変形
例について説明する図である。
【図15】複数のプロペラによって得られる回転運動に
より1つの発電機を回転させて発電を行う変形例につい
て説明する図である。
【符号の説明】
1 変換装置 2 増速ダクト 3 異物進入防止部材 4 発電装置 5 フロート部材 6a、6b 突起部 10 プロペラ 12 ジョイント部 14 シャフト 20 開口部 22 増速部 40 ギヤ部 42 発電機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に浮くフロート部材と、 前記フロート部材に設置されており、前記フロート部材
    の周辺の水の流れを回転運動に変換する変換装置と、 前記変換装置によって得られた回転運動を利用して発電
    を行う発電機と、 を備えることを特徴とする水力発電システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 開口部の面積よりも断面積を減少させることにより、内
    部を通過する水流の速度を増す増速ダクトをさらに備
    え、前記増速ダクトを通した水流を利用して前記回転運
    動を得ることを特徴とする水力発電システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記変換装置よりも水流に沿って上流側に設けられてお
    り、上流側から流れてくる異物の侵入を防止する異物侵
    入防止部材をさらに備えることを特徴とする水力発電シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記変換装置の少なくとも一部は、前記フロート部材を
    水に浮かせた状態で前記フロート部材の下側において水
    中に露出しており、 前記フロート部材の下側であって、前記変換装置の水中
    露出部分の周囲にこの水中露出部分の高さよりも高く設
    定された突起部を備えることを特徴とする水力発電シス
    テム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記突起部は、水流に沿った形状を有する板状部材によ
    って形成されており、 前記突起部によって前記フロート部材の向きを水流に対
    して一定に維持することを特徴とする水力発電システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記フロート部材の形状を流線型に形成することを特徴
    とする水力発電システム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記変換装置は、水流に対してほぼ垂直に回転するプロ
    ペラとシャフトの組合せを複数組備えており、ほぼ半数
    の組の前記プロペラの回転方向を相互に反対方向に設定
    することを特徴とする水力発電システム。
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