JP2002079268A - 再生水の製造方法および製造装置 - Google Patents

再生水の製造方法および製造装置

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JP2002079268A
JP2002079268A JP2000266879A JP2000266879A JP2002079268A JP 2002079268 A JP2002079268 A JP 2002079268A JP 2000266879 A JP2000266879 A JP 2000266879A JP 2000266879 A JP2000266879 A JP 2000266879A JP 2002079268 A JP2002079268 A JP 2002079268A
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sulfate
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Motohiro Okazaki
素弘 岡崎
Kiyoshi Okada
清 岡田
Hiroyuki Ikada
洋行 筏
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硫酸イオンと、スルホン酸イオンやカルボン酸
イオン等を含む有機物とを含有する排水などから、効率
的に、再生水や再生有機物を製造する方法および装置を
提供する。 【解決手段】硫酸イオンと、スルホン酸イオンやカルボ
ン酸イオン等を含む有機物を含む原水中にカルシウム塩
を添加して、硫酸イオンをカルシウムイオンと反応させ
て硫酸カルシウムを凝析させた後、その硫酸カルシウム
を原水中から分離した後、有機物を効率的に分離回収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、繊維製造工程などにお
いて排出される、硫酸イオンと、スルホン酸イオンやカ
ルボン酸イオン等を含む有機物を含有する原水から、主
に再生水や再生有機物を製造する方法や装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スルホン酸やカルボン酸等の有機物と硫
酸イオンとが共存する排水については、これまでは、後
述するように硫酸イオンを含まない有機物単独での回収
が困難であること、有機物の生物化学的酸素要求量(B
OD)負荷が大きくそのままでは微生物処理ができない
ことから、大量の水で希釈してから放流する、排水を濃
縮して蒸発あるいは燃焼させるといった処理方法を行っ
てきており、いずれにしてもその処理に多くの費用を費
やしてきた。
【0003】排水から有機物を分離する方法としては、
逆浸透法、冷却による晶析法などが挙げられ、特に有機
物の陰イオンを分離する方法としては、さらにイオン交
換法が挙げられるが、硫酸イオンが共存する排水では、
硫酸イオンが有機物陰イオンと類似した挙動を示すため
に、効率的な分離が困難である。
【0004】たとえばイオン交換法では、硫酸イオン、
有機物の陰イオンは共にイオン交換樹脂に吸着されてし
まい、これらを分離することが困難である。また、排水
中に他のアニオンが共存すると処理効率が低下し、処理
効率を向上しようとすると必要なイオン交換樹脂の量が
増加するのでコスト高になる。また、逆浸透法では、硫
酸イオンと有機物の陰イオンとの逆浸透膜での除去率が
非常に近いことから効率的な分離ができず、有機物と硫
酸イオンとの除去率が近い場合にも効率的な分離はでき
ない。さらに、浸透圧の関係から高濃度までの濃縮がで
きない。さらに、冷却による晶析法を行うと、有機物だ
けでなく、硫酸塩も析出してしまい、この方法でも効率
的分離はできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に鑑み、硫酸イオンと、スルホン酸イ
オンやカルボン酸イオン等を含む有機物を含有する排水
などから、有機物を効率的に回収し、再生水や再生有機
物を製造する方法や装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、硫酸イオンと有機物とを含む原水にカルシ
ウム塩を添加して、硫酸イオンをカルシウムイオンと反
応させて硫酸カルシウムを凝析させた後、その硫酸カル
シウムを原水中から分離する再生水の製造方法を特徴と
するものである。
【0007】ここで、硫酸イオンと反応しなかった余剰
のカルシウムイオンを除去することが好ましい。また、
有機物としてスルホン酸イオンまたはカルボン酸イオン
を含む原水を用いることが好ましく、さらには有機物と
してベンゼンジカルボン酸誘導体のスルホン酸塩に由来
するスルホン酸イオンを含む原水を用いることが好まし
い。
【0008】また、本発明は、上記製造方法により得ら
れた再生水を冷却し、有機物を析出させる再生有機物の
製造方法を特徴とするものである。ここで、有機物を分
離して得た処理水を半透膜を用いて処理し、生成した濃
縮水の少なくとも一部を原水中に還流することが好まし
い。
【0009】さらに、本発明は、上記製造方法により得
られた再生水を冷却し、有機物を析出させ、分離して得
た処理水を半透膜を用いて処理する造水方法を特徴とす
るものである。ここで、半透膜処理によって得られた濃
縮水の少なくとも一部を原水中に還流することが好まし
い。
【0010】そして、本発明は、硫酸イオンと有機物と
を含む原水を供給する原水供給手段と、原水にカルシウ
ム塩を供給するカルシウム塩供給手段と、硫酸イオンと
カルシウムイオンとの反応により凝析される硫酸カルシ
ウムを原水中から分離する固液分離手段とを設けてなる
再生水の製造装置を特徴とするものである。ここで、固
液分離手段の後段に余剰のカルシウムイオンを除去する
カルシウムイオン除去手段を設けたことが好ましい。
【0011】また、本発明は、硫酸イオンと有機物とを
含む原水を供給する原水供給手段と、原水にカルシウム
塩を供給するカルシウム塩供給手段と、硫酸イオンとカ
ルシウムイオンとの反応により凝析される硫酸カルシウ
ムを原水中から分離する固液分離手段と、有機物を抽出
させる有機物抽出手段とを設けてなる再生有機物の製造
装置を特徴とするものである。ここで、硫酸イオンと反
応しなかった余剰のカルシウムイオンを除去するカルシ
ウムイオン除去手段を設けたことが好ましい。また、有
機物抽出手段の後段に半透膜処理手段を設け、この半透
膜処理手段による濃縮水の少なくとも一部を原水供給手
段に還流する還流手段を設けることが好ましい。
【0012】さらに、本発明は、硫酸イオンと有機物と
を含む原水を供給する原水供給手段と、原水にカルシウ
ム塩を供給するカルシウム塩供給手段と、硫酸イオンと
カルシウムイオンとの反応により凝析される硫酸カルシ
ウムを原水中から分離する固液分離手段と、有機物を抽
出、分離する有機物除去手段と、残留している有機物を
除去する半透膜処理手段とを設けてなる造水装置を特徴
とする。ここで、半透膜処理手段の前段に、硫酸イオン
と反応しなかった余剰のカルシウムイオンを除去するカ
ルシウムイオン除去手段を設けたことが好ましい。ま
た、半透膜処理手段から得られたの濃縮水の少なくとも
一部を原水供給手段に還流する還流手段を設けたことが
好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の再生水の製造方法は、繊
維の製造工程などから排出される、硫酸イオンと有機物
とを含む原水から、硫酸イオンが除去された再生水を製
造するものであるが、たとえば、硫酸イオンと有機物の
陰イオンであるスルホン酸イオンとを含む原水にカルシ
ウム塩を添加し、硫酸イオンをカルシウムイオンと反応
させて硫酸カルシウムを凝析させた後、その硫酸カルシ
ウムを原水中から分離するものである。
【0014】凝析させた硫酸カルシウムは原水中からい
かなる方法で取り除いてもよく、たとえば、沈殿槽によ
る沈降分離、遠心分離、濾過など通常の方法が挙げられ
る。また、この際に、ポリアクリル酸、ポリアクリルア
ミドなど、高分子凝集剤等を添加して、硫酸カルシウム
の分離を効率的に行うことも好ましい。
【0015】ここで、本発明にいう有機物とはたとえば
スルホン酸、カルボン酸等であり、スルホン酸とはアル
キルスルホン酸の総称であるが、たとえば、ポリエステ
ル繊維用カチオン可染剤として広く使用されているベン
ゼンジカルボン酸のスルホン酸誘導体であるイソフタル
酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム(SIPM)
や、界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸等の
アルキルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。
【0016】カルシウム塩としては、塩化カルシウムや
炭酸カルシウムなど、硫酸イオンと化学反応し難溶性の
硫酸カルシウムを生成するものであれば特に限定されな
いが、溶解性、入手のしやすさ、価格の面から塩化カル
シウムが好ましい。また、カルシウム塩は、硫酸イオン
やカルシウムイオンの両方が未反応のまま残らないよう
に、0.8〜3当量、特には1〜1.5当量ほど注入す
ることが好ましい。当量数が低すぎると硫酸イオンの残
存量が多くなり、当量数が大きいとカルシウムイオンを
除去する工程の負荷が増大する。
【0017】そして、本発明において、カルシウム塩を
余剰に入れた場合には、硫酸カルシウムを原水中から分
離した後にも再生水中に余剰のカルシウムイオンが存在
することになる。余剰のカルシウムイオンは、イオン交
換樹脂で除去したり、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウ
ム等のアルカリを添加することでカルシウム塩を沈殿さ
せ除去することが好ましい。中でも、イオン交換樹脂、
特に、2価イオンであるカルシウムイオンを選択的に吸
着するナトリウム型の弱酸性陽イオン交換樹脂にを用い
ることが好ましい。余剰のカルシウムイオンは、再生水
から有機物を回収する際に不純物となるカルシウム塩と
して析出したり、有機物回収後の処理水を逆浸透膜など
の半透膜で濃縮する際に、スケールとして膜面に析出し
てトラブルの原因となるため、除去しておくことが好ま
しい。
【0018】そして、本発明の再生有機物の製造方法
は、上述のようにして得られた再生水を冷却し、有機物
を析出させることにより、再生有機物を製造するもので
ある。具体的には、上述の再生水の製造方法において、
余剰のカルシウムイオンを除去した後に再生水を冷却し
て有機物を析出させ、分離すればよい。また、有機物析
出の際にカルシウム塩の析出を考慮しなくてもよい場合
には、余剰のカルシウムイオン除去前に再生水を冷却し
て有機物を析出させ、分離してもよい。
【0019】有機物を析出させる方法としては、有機物
の溶解度は温度が高いほど大きいものが多く、その場合
には再生水を冷却してやればよい。冷却前の再生水温度
との温度差ができるだけ大きくなるのが好ましく、温度
差が20℃以上あることが好ましい。冷却前の再生水温
度が20〜30℃である場合、冷却温度は0〜20℃、
より好ましくは3〜10℃である。析出した有機物は、
沈殿槽による沈降分離、遠心分離、濾過など通常の方法
で分離すればよい。
【0020】有機物を分離して得た処理水には、溶解度
分の有機物が残存しているが、有機物の回収率を増加さ
せるためには、この処理水を半透膜を用いて処理し、生
成した濃縮水の少なくとも一部を原水中に還流し、再度
処理することが好ましい。
【0021】ここで、半透膜としては、水は容易に透過
し有機物はほとんど透過しない逆浸透膜を用いることが
望ましい。逆浸透膜は、回収する有機物がほとんど透過
せず他の共存物質は透過するように孔径、荷電、材質等
が選択されたものを用いることが好ましい。たとえば、
有機物がスルホン酸やカルボン酸である場合には、これ
らのイオンはほとんど透過しないものの、無機イオンな
ど1価の他のイオンは透過するという選択性を有する細
孔径0.5〜10nm程度のナノフィルトレーション膜
が、特に望ましい。
【0022】そして、半透膜での処理では処理水を予め
30〜35℃に加温しておくと透過水量が多くなるので
好ましい。なお、逆浸透膜での処理に際しては、処理水
中に含まれているイオンの濃度が、溶解度積の値を越え
てスケール生成が起こらないように濃縮倍率を決めるこ
とが好ましい。
【0023】本発明の造水方法は、上述の方法で得られ
た再生水から再生有機物を製造する際に生成した処理水
を半透膜処理するものである。ここで、造水された透過
水量の原水供給量に対する割合を増加させるために、半
透膜処理によって得られた濃縮水の少なくとも一部を原
水中に還流することが好ましい。なお、透過水は、その
まま河川や通常の下水処理施設への放流が可能な水とな
る。
【0024】本発明の再生水の製造装置は、硫酸イオン
と有機物とを含む原水を供給する原水供給装置と、原水
にカルシウム塩を供給するカルシウム塩供給装置と、硫
酸イオンとカルシウムイオンとの反応により凝析される
硫酸カルシウムを原水中から分離する固液分離装置とを
設けてなる。固液分離装置の後段に硫酸イオンと反応し
なかった余剰のカルシウムイオンを除去するカルシウム
イオン除去装置が設けられることが好ましい。
【0025】前記固液分離装置としては、沈降分離させ
る沈降槽や遠心分離装置、濾過装置等を用いることがで
きる。
【0026】カルシウムイオン除去装置としては、イオ
ン交換樹脂が配置されたイオン交換装置、アルカリ添加
してカルシウムイオンをカルシウム塩として沈殿除去さ
せる固液分離装置等を用いることができる。特に、2価
イオンであるカルシウムイオンを選択的に吸着するナト
リウム型の弱酸性陽イオン交換樹脂が配置されたイオン
交換装置を用いることが好ましい。
【0027】本発明の再生有機物の製造装置は、硫酸イ
オンと有機物とを含む原水を供給する原水供給装置と、
原水にカルシウム塩を供給するカルシウム塩供給装置
と、硫酸イオンとカルシウムイオンとの反応により凝析
される硫酸カルシウムを原水中から分離する固液分離装
置と、有機物を析出させる有機物抽出装置とを設けてな
る。さらに、硫酸イオンと反応しなかった余剰のカルシ
ウムイオンを除去するカルシウムイオン除去装置の後段
に有機物の抽出装置を配置することで、カルシウム塩の
含有量が少ない、高純度の再生有機物を得ることができ
る。余剰のカルシウムイオンの影響を考慮しないでよい
場合はカルシウムイオン除去装置の前段に有機物の抽出
装置を配置してもよい。さらに、有機物抽出手段の後段
に半透膜処理装置を設け、この半透膜処理装置により生
成した濃縮水の少なくとも一部を原水供給装置に還流さ
せる還流装置を設けることで濃縮水は再度処理され、こ
れにより有機物の回収率を増加させることができるため
好ましい。
【0028】有機物の抽出装置は、有機物の溶解度を下
げるための冷却装置、析出した有機物を分離する固液分
離装置からなることが好ましい。
【0029】また、本発明の造水装置は、硫酸イオンと
有機物とを含む原水を供給する原水供給装置と、原水に
カルシウム塩を供給するカルシウム塩供給装置と、硫酸
イオンとカルシウムイオンとの反応により凝析される硫
酸カルシウムを原水中から分離する固液分離装置と、有
機物を抽出して分離する有機物抽出装置と、残留してい
る有機物を除去する半透膜処理装置とを設けてなる。さ
らに、半透膜処理装置の前段に、硫酸イオンと反応しな
かった余剰のカルシウムイオンを除去するカルシウムイ
オン除去装置を設けたことで、半透膜の膜面でのスケー
ル生成が防止できるので好ましい。さらに、半透膜処理
装置から得られた濃縮水の少なくとも一部を原水供給装
置に還流させる還流装置を設けることで濃縮水は再度処
理され、これにより原水の供給量に対する透過水量の割
合を増加させることができるため好ましい。
【0030】有機物を抽出、分離した残りの処理水に残
留する有機物を濃縮する膜分離装置には逆浸透膜等の半
透膜が具備されることが好ましい。そして、膜分離装置
の前段に加温装置を配置し処理水を好ましくは30〜3
5℃に加温することで、透過水量を増加させることがで
きるので好ましい。
【0031】図1に、本発明の一実施態様を示す概略フ
ローチャートを示すが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
【0032】本発明の製造装置において、凝析装置には
効率的に硫酸カルシウムを生成させるためにpH調整手
段を備えていることが望ましい。また、高分子凝集剤を
添加して、後の固液分離を効率的に行うため、凝集剤注
入部を備えていることが望ましい。硫酸カルシウムを除
去する固液分離装置は、分離槽、凝析液導入手段、分離
液排出手段、凝析汚泥排出手段を備えていれば良く、通
常の排水処理に用いられている沈殿池や膜分離装置、ろ
過装置などを用いることができる。カルシウムイオン除
去装置のイオン交換装置は逆洗、再生、洗浄のできる通
常の樹脂塔を用いることができる。残存する有機物を濃
縮する膜分離工程では、スケール生成防止のためのpH
調整手段を備えておくことが望ましい。なお、冷却、加
熱の際は熱交換を効率的に行うと必要エネルギーの節約
になる。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。 (実施例)SIPM8g、硫酸ナトリウム40g、メタ
ノール40gを312gの水に加えて、温度60℃で3
0分間攪拌しながら溶解させた。温度を60℃に保った
ままでこの溶液に塩化カルシウム31.3gを添加し、
30分間攪拌した後10時間放置した。
【0034】この溶液を孔径2μmのフィルターでろ過
し、40.2gのろ過物を得た。このろ過物の組成は9
8%の硫酸カルシウムであった。ろ液を5℃に冷却して
一晩放置した後、孔径2μmのフィルターでろ過し5.
1gのろ過物を得た。このろ過物の組成は98%のSI
PM、2%の塩化ナトリウムであった。 (比較例1)SIPM8g、硫酸ナトリウム40g、メ
タノール40gを312gの水に加えて、温度60℃で
30分間攪拌しながら溶解させた。この溶液の温度を5
℃に冷却して一晩放置した後、孔径2μmのフィルター
でろ過し8.6gのろ過物を得た。このろ過物の組成は
87%のSIPM、13%の硫酸ナトリウムであった。 (比較例2)SIPM8g、硫酸ナトリウム40g、メ
タノール40gを312gの水に加えて、温度60℃で
30分間攪拌しながら溶解させた。この溶液の温度を2
5℃に冷却して一晩放置した後、孔径2μmのフィルタ
ーでろ過し7.2gのろ過物を得た。このろ過物の組成
は91%のSIPM、9%の硫酸ナトリウムであった。
【0035】
【発明の効果】本発明は、排水などの、硫酸イオンと、
スルホン酸やカルボン酸等の有機物とを含む原水にカル
シウム塩を添加して、硫酸イオンをカルシウムイオンと
反応させて硫酸カルシウムを凝析させた後、その硫酸カ
ルシウムを原水中から分離することで、有機物の効率的
な回収が可能となる。また、有機物を抽出除去した処理
水は、河川や一般下水処理施設へそのまま排出すること
が可能になる。これにより、特に比較的高価なスルホン
酸塩等の有機物を、単独で回収し製品として再利用する
ことが可能となり、さらに、排水中の有機物が除去でき
るので、排水処理にかけられていた多大なエネルギーも
不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す概略フローチャート
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 9/00 502 C02F 9/00 502F 502J 502P 502Z 503 503C 504 504B 504E Fターム(参考) 4D006 GA03 GA07 KA01 KA02 KB11 KB13 KB30 PA02 PB08 PC80 4D015 BA19 BB05 CA01 CA20 DB03 DB12 FA11 FA12 FA22 FA29 4D025 AA09 AB19 BA10 DA05 DA10 4D038 AA08 AB10 AB13 AB36 BA04 BB08 BB09 BB13 BB18 4D062 BA19 BB05 CA01 CA20 DB03 DB12 FA11 FA12 FA22 FA29

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫酸イオンと有機物を含む原水にカルシウ
    ム塩を添加し、硫酸イオンをカルシウムイオンと反応さ
    せて硫酸カルシウムを凝析させた後、その硫酸カルシウ
    ムを原水中から分離することを特徴とする再生水の製造
    方法。
  2. 【請求項2】硫酸イオンと反応しなかった余剰のカルシ
    ウムイオンを除去する、請求項1に記載の再生水の製造
    方法。
  3. 【請求項3】有機物としてスルホン酸イオンまたはカル
    ボン酸イオンを含む原水を用いる、請求項1または2に
    記載の再生水の製造方法。
  4. 【請求項4】有機物としてベンゼンジカルボン酸誘導体
    のスルホン酸塩に由来するスルホン酸イオンを含む原水
    を用いる、請求項1または2に記載の再生水の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかの方法によって得
    られた再生水を冷却し、有機物を析出させることを特徴
    とする再生有機物の製造方法。
  6. 【請求項6】有機物を分離て得た処理水を半透膜を用い
    て処理し、生成した濃縮水の少なくとも一部を原水中に
    還流する、請求項5に記載の再生有機物の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜4のいずれかの方法によって得
    られた再生水を冷却して有機物を析出させ、分離して得
    た処理水を半透膜を用いて処理することを特徴とする造
    水方法。
  8. 【請求項8】半透膜処理によって得られた濃縮水の少な
    くとも一部を原水中に還流する、請求項7に記載の造水
    方法。
  9. 【請求項9】硫酸イオンと有機物とを含む原水を供給す
    る原水供給手段と、原水にカルシウム塩を供給するカル
    シウム塩供給手段と、硫酸イオンとカルシウムイオンと
    の反応により凝析される硫酸カルシウムを原水中から分
    離する固液分離手段とを設けてなることを特徴とする再
    生水の製造装置。
  10. 【請求項10】固液分離手段の後段に、余剰のカルシウ
    ムイオンを除去するカルシウムイオン除去手段を設け
    た、請求項9に記載の再生水の製造装置。
  11. 【請求項11】硫酸イオンと有機物とを含む原水を供給
    する原水供給手段と、原水にカルシウム塩を供給するカ
    ルシウム塩供給手段と、硫酸イオンとカルシウムイオン
    との反応により凝析される硫酸カルシウムを原水中から
    分離する固液分離手段と、有機物を抽出させる有機物抽
    出手段とを設けてなることを特徴とする再生有機物の製
    造装置。
  12. 【請求項12】硫酸イオンと反応しなかった余剰のカル
    シウムイオンを除去するカルシウムイオン除去手段を設
    けた請求項11に記載の再生有機物の製造装置。
  13. 【請求項13】有機物抽出手段の後段に半透膜処理手段
    を設け、この半透膜処理手段による濃縮水の少なくとも
    一部を原水供給手段に還流する還流手段を設けた、請求
    項11または12に記載の再生有機物の製造装置。
  14. 【請求項14】硫酸イオンと有機物とを含む原水を供給
    する原水供給手段と、原水にカルシウム塩を供給するカ
    ルシウム塩供給手段と、硫酸イオンとカルシウムイオン
    との反応により凝析される硫酸カルシウムを原水中から
    分離する固液分離手段と、有機物を抽出、分離する有機
    物除去手段と、残留している有機物を除去する半透膜処
    理手段とを設けてなることを特徴とする造水装置。
  15. 【請求項15】半透膜処理手段の前段に、硫酸イオンと
    反応しなかった余剰のカルシウムイオンを除去するカル
    シウムイオン除去手段を設けた、請求項14に記載の造
    水装置。
  16. 【請求項16】半透膜処理手段から得られた濃縮水の少
    なくとも一部を原水供給手段に還流する還流手段を設け
    た、請求項14または15に記載の造水装置。
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JP2013027827A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Taiheiyo Cement Corp カルシウムスケール防止装置及び防止方法
CN105540935A (zh) * 2016-01-29 2016-05-04 铜陵有色金属集团股份有限公司铜冠冶化分公司 脱除有机胺液中氟离子、硫酸根离子和铁离子的方法
JP2018183742A (ja) * 2017-04-26 2018-11-22 住友金属鉱山株式会社 有機酸塩含有廃液の処理方法、及び有機酸塩含有廃液の処理システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013027827A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Taiheiyo Cement Corp カルシウムスケール防止装置及び防止方法
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