JP2002076565A - 電子部品およびその実装体 - Google Patents

電子部品およびその実装体

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JP2002076565A
JP2002076565A JP2000258523A JP2000258523A JP2002076565A JP 2002076565 A JP2002076565 A JP 2002076565A JP 2000258523 A JP2000258523 A JP 2000258523A JP 2000258523 A JP2000258523 A JP 2000258523A JP 2002076565 A JP2002076565 A JP 2002076565A
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electronic component
conductive adhesive
external connection
connection electrode
hole
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Application number
JP2000258523A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Mitani
力 三谷
Hiroteru Takezawa
弘輝 竹沢
Yukihiro Ishimaru
幸宏 石丸
Takashi Kitae
孝史 北江
Yasuhiro Suzuki
康寛 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品と導電性接着剤との接続信頼性の向
上。 【解決手段】リード端子4aと、リード端子4aに設け
られるとともに、導電性接着剤3を介して被実装部材1
に電気的に接続される外部接続電極4bとを有する電子
部品において、外部接続電極4bの接続面4cを銀、銅
で構成する、電極表面粗さR3を0.1μm以上10μ
m未満にする、接続面4cに凹凸形状を付与する、ない
しは貫通孔10A〜10Eを形成する。これにより、従
来提供されている電子部品に比べて、導電性接着剤との
接続信頼性と接着強度とを大幅に向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性接着剤を介
して被実装部材に電気的に接続される外部接続電極と、
この外部接続電極が先端側に設けられたリード端子とを
有する電子部品およびその実装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の環境問題への認識の高まりから、
エレクトロニクス実装の分野では、はんだ合金中の鉛に
対する規制が行われようとしており、電子部品の実装に
鉛を用いない接合技術の確立が急務となっている。鉛フ
リー実装技術としては、主として鉛フリーはんだおよび
導電性接着剤が挙げられるが、接合部の柔軟性、実装温
度の低温化等のメリットが期待される導電性接着剤は、
より注目されている。
【0003】従来の導電性接着剤は一般的に、樹脂系接
着成分中に導電フィラを分散させたものであり、導電性
接着剤を介在させた状態で電子部品の接続端子と回路基
板の接続端子とを接続した後に、導電性接着剤を硬化さ
せ、導電フィラ同士の接触により接続部分の導通を確保
するものである。従って、接続部分が樹脂で接着されて
いるため、熱や外力による変形に対して柔軟に対応で
き、また接続部分が合金であるはんだと比較して、接続
部分に亀裂が発生しにくいというメリットを有している
ことから、はんだの代替材料として期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性
接着剤を用いて、現在一般に供給されているはんだメッ
キ電極を有する電子部品を回路基板に実装すると、十分
な接着強度が得られず、実際の実装形態に適用できない
場合があった。
【0005】また、近年の鉛フリー化に伴いスズメッキ
電極を有する電子部品も供給されているが、スズメッキ
電極に対しても導電性接着剤の接着強度は従来のはんだ
接続に比べてかなり低いものとなっている。
【0006】これらのケースにおける破壊モードを検討
した結果、剥離は導電性接着剤とはんだ及びスズメッキ
電極との界面で起こっていることがわかった。すなわ
ち、現在供給されている電子部品の外部電極表面は、は
んだ接続に適するように平滑化されているものがほとん
どである。そのため現行の導電性接着剤を用いた場合、
はんだ及びスズメッキ電極部分との十分な接着強度を得
ることができない場合が多々生じていた。
【0007】このように、はんだの代わりに導電性接着
剤を用いてはんだ及びスズメッキ電極を有する電子部品
を回路基板に実装する際、十分な接着強度が得られず、
はんだ代替として導電性接着剤を用いることができない
場合が多い。
【0008】さらには、導電性接着剤を用いてはんだ及
びスズメッキ電極を有する電子部品を回路基板に実装す
る際、電気的接続抵抗が増加し、電子機器の正常動作に
支障を来す危険性もあった。具体的には、長期使用にお
いて、前記はんだ、およびスズメッキ電極の表面に絶縁
性の酸化物が成長し、導電性接着剤と該電極間での導通
を妨げる現象が発生する。この現象は特に高温高湿環境
において著しい。
【0009】以上記した導電性接着剤で電子部品を接続
する技術における課題は、特にリード端子の先端に外部
接続電極を設けた電子部品、中でもたとえば半導体パッ
ケージのQFPやコネクタ部品といったリード端子を有
する電子部品において著しかった。以下、その理由を説
明する。
【0010】はんだ、及びスズメッキ電極を有する電子
部品を、導電性接着剤を用いて回路基板等に接続する場
合において良好な電気的接続を実現するには、前記外部
接続電極に形成されている表面酸化層を導電性接着剤中
の銀フィラ等によって破壊して、電極金属と銀フィラと
を直接的に接触させた方がよい。
【0011】しかしながら、リード端子を有する電子部
品では、該部品を実装機等で回路基板の電極上に形成さ
れた導電性接着剤上に搭載する際に、実装機の押し込み
設定に応じて、外部接続電極が弾性変形に基づいたスプ
リングバック現象を起こすのは避けられない。しかしな
がら、このようなスプリングバック現象が生じると、該
電子部品が実装機からリリースされた時点で外部接続電
極と導電性接着剤との接触状態に不具合が発生して、電
極金属と銀フィラとの直接接触を維持しにくくなってし
まう。
【0012】そこで本発明は、はんだの代わりに導電性
接着剤を用いる電子部品およびその実装体、特にはリー
ド端子を有する電子部品およびその実装体において十分
な低接続抵抗と接続強度を長期間にわたって得ることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、リード端子と、当該リード端子に設けら
れるとともに、導電性接着剤を介して被実装部材に電気
的に接続される外部接続電極とを有する電子部品であっ
て、導電性接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部
位を、銀、銅、ないしこれら金属を主成分とする合金、
あるいはこれら金属の混合物から構成している。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、リード端子と、当該リード端子に設けられるととも
に、導電性接着剤を介して被実装部材に電気的に接続さ
れる外部接続電極とを有する電子部品であって、導電性
接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部位を、銀、
銅、ないしこれら金属を主成分とする合金、あるいはこ
れら金属の混合物から構成した、ことに特徴を有してお
り、これにより次のような作用を有する。
【0015】すなわち、銀、および銅、およびこれら金
属の合金、または混合物は、はんだ、およびスズと比較
すると酸化しにくく、また、金、白金、パラジウム等と
比較すると低コストである。そのため、本願発明の電極
表面材料に好適である。
【0016】このような電極表面仕様の電子部品を用い
ることで、導電性接着剤との接続抵抗が長期にわたって
低抵抗で安定となる。
【0017】このような外部接続電極表面を粗化、ある
いは凹凸加工した電子部品を用いることで、導電性接着
剤との接続抵抗が低く安定するとともに接着強度も向上
し、従来のはんだ接続と同程度の接続体が得られる。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に係る電子部品であって、導電性接着剤に当接する前
記外部接続電極の表面部位を、有機系保護膜で被覆し
た、ことに特徴を有しており、これにより次のような作
用を有する。
【0019】すなわち、銀、および銅もしくは該金属を
主成分とする合金、あるいは混合物は、はんだ、および
スズと比較すると酸化しにくいが、金と比較すると耐久
性はやや劣り、製造した電子部品を長期間保管するよう
な場合、特に高湿環境下で保管されると徐徐であるが酸
化が進行する。有機系保護膜を形成すると、かかる現象
は、導電性接着剤で接続するにおいては実用上問題とな
らない程度に抑制できる。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1に係る電子部品であって、導電性接着剤に当接する前
記外部接続電極の表面部位を凹凸形状に加工した、こと
に特徴を有しており、これにより次のような作用を有す
る。
【0021】すなわち、導電性接着剤に当接する前記外
部接続電極の表面部位を凹凸形状に加工することで、回
路基板に導電性接着剤を介して実装する際の接着強度が
高まる。
【0022】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1に係る電子部品であって、導電性接着剤に当接する前
記外部接続電極の表面粗さR3を、0.1μm以上10
μm未満に設定した、ことに特徴を有しており、これに
より次のような作用を有する。
【0023】すなわち、凹凸形状の表面粗さをこのよう
に設定することで、被実装部材に導電性接着剤を介して
実装する際の接着強度がさらに高まる。
【0024】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1に係る電子部品であって、前記リード端子の外部接続
電極形成部位に、外部接続電極の接続面に略直交する方
向に沿った貫通孔を形成した、ことに特徴を有してお
り、これにより次のような作用を有する。
【0025】すなわち、上記貫通孔を形成することで導
電性接着剤が該貫通孔に充填、もしくは溢れ出した状態
で、電子部品が被実装部材に実装されることになるの
で、あたかもリベットで外部接続電極を被実装部材に固
着したようになって(いわゆるアンカー効果が生じ
て)、よりいっそう接着強度が高まる。
【0026】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
5に係る電子部品であって、前記貫通孔は、軸方向に沿
ってその径が変動する形状を有しており、かつ、当該径
変動形状は、少なくともその一部において、外部接続電
極の接続面側より孔の軸方向反対側の方が大径となるも
のである、ことに特徴を有しており、これにより次のよ
うな作用を有する。
【0027】すなわち、貫通孔の内部においては、他の
孔内領域より大径となった領域が、外部接続電極の接続
面側より上側、すなわち、接続面側より離れる側に配置
されることになる。そのため、このような形状の貫通孔
内に導電性接着剤を充填すると、前記大径となった領域
に充填された電性接着剤が抜け止めとして作用すること
になり、よりいっそう接着強度が高まる。
【0028】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して詳細に説明する。
【0029】(実施の形態1)図1(a)、(b)は本
発明の実施の形態1における電子部品実装体であり、こ
れら図1(a)、(b)は、リード端子4aを有すると
ともに、リード端子4aの先端を外部接続電極4bとし
てなるQFP(Quad Flat Package)型の半導体素子
(以下、QFP素子という)5を、導電性接着剤3を介
して回路基板1の接続電極部2に電気的に接続した状態
を示している。
【0030】上記構成において、本実施形態では、外部
接続電極4bの表面のうち、少なくとも導電性接着剤3
に当接する表面部位(本実施形態では、外部接続電極4
b全体)を、次のように加工した。 リード端子4aの基材材料である銅のままの電極形態
にする(図1(a)参照)。 銅からなる外部接続電極4bの表面に銀メッキ層6A
を形成する(図1(b)参照)。 銅からなる外部接続電極4bの表面に、銀フィラを含
有した導電性接着剤を塗布乾燥させてなる導電性接着剤
層6Bを形成する(図1(b)参照)。 銅からなる外部接続電極4bの表面に、焼結銀ペース
トを塗布焼成してなる銀焼結層6Cを形成する(図1
(b)参照)。
【0031】また、本実施形態と比較するために、従来
技術として、外部接続電極4bの表面部位を、次のよう
に加工した。 外部接続電極4bの表面にはんだメッキ層を形成す
る。
【0032】以上の5種類のQFP素子5を作製して、
その接続抵抗をそれぞれ測定した。すなわち、準備した
QFP素子5を導電性接着剤3を用いて被実装部材であ
る回路基板1上に実装し、オーブン中で150℃/1時
間で硬化させた。そして、このようにして作製した各Q
FP素子5の実装体を、85℃85RHの高温高湿環境
試験炉に投入したのち、電気抵抗を測定した。その結果
を表1に記す。
【0033】なお、この測定においては、導電性接着剤
3としては、銀フィラを体積比率で80%含むエポキシ
樹脂系導電性接着剤を用いた。また、QFP素子5を実
装する被実装部材としてガラスエポキシからなる回路基
板1を用い、さらには、この回路基板1の接続電極部2
として銅電極を形成した。
【0034】
【表1】 表1に示すように、本実施形態であるQFP素子5の外
部接続電極4bの表面仕様として銅のままのもの(上記
の構成)、銀メッキしたもの(上記の構成)、銀フ
ィラを含む導電性接着剤を塗布乾燥したもの(上記の
構成)、および焼結銀ペーストを塗布焼成したもの(上
記の構成)においては、高温高湿環境試験後も接続抵
抗はほとんど変化していない。一方、従来技術である外
部接続電極4bの表面にはんだメッキしたもの(上記
の構成)においては、接続抵抗は、本実施形態品に比べ
て約2桁程度も増加し、本願発明の優位性は歴然として
いる。
【0035】(実施の形態2)本実施の形態では、図2
に示すよう、実施の形態1の構成に加えて、さらに、Q
FP素子5の外部接続電極4bの表面に有機系保護膜7
を形成したことに特徴がある。
【0036】本実施形態では、実施の形態1と同様、
外部接続電極4bの表面のうち、少なくとも導電性接着
剤3に当接する表面部位(本実施形態では、外部接続電
極4b全体)を、次のように加工した。 リード端子4aの基材材料である銅のままの電極形態
にする(図2(a)参照)。 銅からなる外部接続電極4bの表面に銀メッキ層6A
を形成する(図2(b)参照)。 銅からなる外部接続電極4bの表面に、銀フィラを含
有した導電性接着剤を塗布乾燥させてなる導電性接着剤
層6Bを形成する(図2(b)参照)。 銅からなる外部接続電極の表面に、焼結銀ペーストを
塗布焼成してなる銀焼結層6Cを形成する(図2(b)
参照)。
【0037】また、本実施形態と比較するために、従来
例品として、外部接続電極4bの表面部位を、次のよう
に加工したものを用意した。 外部接続電極4bの表面にはんだメッキ層を形成す
る。
【0038】このような加工を、外部接続電極4bに施
したのち、本実施の形態のもの(〜)については、
さらには、外部接続電極4b上に有機系保護膜7を形成
した。
【0039】有機系保護膜7はアルコール溶剤に溶かし
た状態のアクリル樹脂を、外部接続電極4bにスプレー
コーティングしたのち、50℃で10分間乾燥さて形成
した。アクリル樹脂は熱可塑性であるため、導電性接着
剤3の乾燥温度においてゲル化し、導電性接着剤3中に
含まれる銀フィラと外部接続電極4bとの電気的接続に
支障を来すことはない。そのため、本願発明において、
有機系保護膜7として好適に用いることができる材料の
一つである。
【0040】また、比較例として、上記〜の電極構
成を有するものの有機系保護膜7を形成しないものを用
意した。
【0041】以上9種類の電極仕様のQFP素子につい
て、接続抵抗を測定した。その結果を表2に記す。
【0042】なお、本実施形態では、接続抵抗の測定を
次のようにして行った。すなわち、用意した各QFP素
子5に対して、まず、QFP素子5の製造後の保管にお
ける電極表面劣化の加速試験を施した。これは、85℃
/85RHの高温高湿環境試験炉にQFP素子5を10
00時間投入することで実施した。
【0043】さらに、このような電極表面劣化の加速度
試験を実施した各QFP素子5を、導電性接着剤3を用
いて回路基板1に実装した。そして、オーブン中で15
0℃/1時間で硬化した。さらには、これら電極仕様の
異なるQFP素子5の実装体を、再び85℃/85RH
の高温高湿環境試験炉に1000時間投入したうえで、
最終的に電気抵抗を測定した。
【0044】
【表2】 表2に示すように、QFP素子5の外部接続電極4bの
表面に有機系保護膜7を形成した本実施形態品のそれぞ
れにおいては、初期抵抗も小さくかつ高温高湿環境試験
後も接続抵抗はほとんど変化していない。しかしなが
ら、有機系保護膜7を形成しなかったもの、および、外
部接続電極4bの表面にはんだメッキ層を形成した従来
例品については、本実施の形態品に比べて、接続抵抗が
約数倍からないし2桁程度にも増加した。また、はんだ
メッキ層を形成した比較例品では、絶縁化しており、本
願発明の優位性は歴然としている。
【0045】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3における電子部品の実装体である。なお、図3にお
いて、実施の形態1(図1)と同様のものには同様の番
号を記した。ここで、図3(a)のものにおいては、外
部接続電極4bの接続面4c(導電性接着剤3が当接す
る面)を所望の表面粗さに粗化処理している。また、図
3(b)のものにおいては、さらに大きく凹凸を形成す
ることで凹凸形状8を、外部接続電極4bの接続面4c
(導電性接着剤3が当接する面)に形成している。な
お、本実施形態のいずれの構成においても、図示はしな
いが、外部接続電極4aの表面に銀メッキ層6Aが形成
されているのはいうまでもない。
【0046】外部接続電極4bの接続面4cを粗化する
方法としては、その方法は限定されないが、たとえばエ
ッチング、サンドブラスト、あるいは導電性接着剤層6
Bを塗布乾燥する方法、またあるいは銀焼結層6Cを塗
布焼成する方法等が好ましく利用できる。導電性接着剤
層6Bや銀焼結層6Cでは、表面粗さがはんだメッキな
どと比べて粗く、導電性接着剤3を介した電気的接続に
適している。また、外部接続電極4bの表面に凹凸形状
8を形成する方法としては、転写パターンを表面に形成
した型をプレスする方法等が実用的である。
【0047】以上のようにして、回路基板1にQFP素
子5を実装した実装体において、外部接続電極4bの接
着強度を測定した結果を表3に記す。ここで、接着強度
を次のように定義した。すなわち、リード端子4aを1
本ずつ引っ張って、回路基板1の接続電極部2から剥離
したときの力を接着強度として定義した。
【0048】測定した結果を表3に記す。なお、本実施
の形態では、リードフレームをエッチング条件によって
表面粗さを変えたもの、およびリードフレームをサンド
ブラストの条件によって表面粗さを変えたものについ
て、それらの表面粗さR3を触針式表面粗さ計を用いて
測定した結果を表3に併せて記す。
【0049】
【表3】 表3に示すように、外部接続電極4bの接続面4cが粗
くなるほど接着強度が向上していることがわかる。この
例で示すように表面粗さR3が0.1μm未満では導電
性接着剤3を用いた実装において十分な接着強度が得ら
れず、実用化に向かない場合が多い。一方、表面粗さR
3が12.0μmになると、導電性接着剤3と外部接続
電極4bとの接触面積が小さくなることが影響して、接
着強度が低下した。これらの現象は、表面粗さR3が1
0μm以上の時に顕著に起こった。
【0050】また、外部接続電極4bに凹凸形状8を形
成したものにおいても、その接着強度は、比較例品(外
部接続電極4bの表面を無粗化のままとしたもの)に比
べて、格段に向上している。
【0051】以上のような知見に基づいて、本発明で
は、外部接続電極4bの表面粗さR3を、0.1μm以
上10μm未満に設定する、もしくは、外部接続電極4
bの表面に凹凸形状8を形成することで、外部接続電極
4bと回路基板1の接続電極部2との間の接着強度を高
めている。
【0052】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4における電子部品の実装体である。なお、図4にお
いて、実施の形態1(図1)と同様のものには同様の番
号を記した。ここで、図4(a)のものにおいては、リ
ード端子4aの外部接続電極形成部位に貫通孔10Aを
形成している。貫通孔10Aは外部接続電極4bの接続
面4cに対して略直交する方向に沿って、同径形状に形
成されている。図4(b)のものにおいても、上記貫通
孔10Aと同様の貫通孔10Bを形成しているものの、
この貫通孔10Bは、その軸方向中央位置における径
が、両端位置における径より小径となった、いわゆる鼓
形状をしている。図4(c)のものにおいては、上記貫
通孔10Aと同様の貫通孔10Cを形成しているもの
の、この貫通孔10Cは、その軸方向中央位置における
径が、両端位置における径より大径となった、いわゆる
算盤珠形状の断面礼状を有している。図4(d)のもの
においては、上記貫通孔10Aと同様の貫通孔10Dを
形成しているものの、この貫通孔10Dの内周面11は
雌ねじ状の凹凸形状を有している。図4(e)のものに
おいては、上記貫通孔10Aと同様の貫通孔10Eを形
成しているものの、この貫通孔10Eの内周面12は、
粗化処理されている。
【0053】なお、本実施形態のいずれの構成において
も、図示はしないが、外部接続電極4aの表面に銀メッ
キ層6Aが形成されているのはいうまでもない。
【0054】なお、リード端子4aに貫通孔10A〜1
0Eを形成する方法としては、QFP素子5のリードフ
レームの製造工程において、エッチングにて形成できる
ため、コストアップとはなりがたく現実的である。鼓状
の貫通孔10Bを形成するには、たとえば前記エッチン
グ工程において両面エッチングをすれば容易に形成でき
る。算盤珠状貫通孔10Cを形成するには、たとえば片
面エッチングでテーパー形状としたリードフレームを2
枚用意し、各リードフレームの開口面積の大きい面を貼
り張り合わることで形成できる。また、雌ネジ状の貫通
孔10Dを形成するには、たとえばリードフレームの所
定位置にタップでネジ切りすること等で形成することが
できる。また、内周面を粗化処理した貫通孔10Eを形
成するには、たとえば、貫通孔10Eの内周面以外のリ
ードフレーム部分をマスキングしたうえで、貫通孔形成
とは別の粗化用エッチング液に浸すことで形成すること
ができる。
【0055】かかるリード端子4aを有する電子部品
(QFP素子5)を回路基板1に実装してなる実装体に
おいて、リード端子4aを一本ずつ引っ張って、接続電
極部2から剥離したときの力を接着強度として定義して
測定した。その結果を表4に記す。
【0056】なお、貫通孔10Aを有するリード端子4
aにおいては、次の2種類の構造にして導電性接着剤3
を設けたものにおいて、上記接着強度を測定した。第1
の構造では、外部接続電極4bと接続電極部2との間に
配設する導電性接着剤3を、貫通孔10Aの内部まで充
填するとともに、充填させた導電性接着剤3の一部を貫
通孔10Aの上部開口から溢れ出させる。その際、導電
性接着剤3は、前記上部開口を覆うものの、リード端子
4aから溢れ出ない程度に溢れ出させる。このようにし
て設けた導電性接着剤3を硬化させて、外部接続電極4
bと接続電極部2とを電気的に接続した。
【0057】第2に構造では、貫通孔10Aに導電性接
着剤3を充填するものの、貫通孔10Aの上部開口から
導電性接着剤3を溢れ出さない構造としたうえで、導電
性接着剤3を硬化させて、外部接続電極4bと接続電極
部2とを電気的に接続した。
【0058】
【表4】 表4に示すように、貫通孔10A〜10Eを形成するこ
とで、接着強度が格段に向上していることが確認でき
た。これは、貫通孔10A〜10Eにまで充填される導
電接着剤3により、いわゆるアンカー効果が生じる結果
だと推測される。また、導電性接着剤3を、貫通孔10
Aの上部開口からはみ出させた方が、上記アンカー効果
が高まって、接着強度がさらに向上することも確認でき
た。さらには、貫通孔10B〜10Eのように、孔の内
部を加工することで、さらに、接着強度が向上すること
も確認できた。これは次のような理由によるものと推測
できる。
【0059】すなわち、貫通孔10B〜10Eにおい
て、共通しているのは、貫通孔10B〜10Eの内周面
の少なくともその一部において、接続面4c側より、孔
10B〜10Eの軸方向反対側(上部開口側)の方が、
大径となる領域が存在することである。これは、内周面
12を粗化処理している貫通孔10Eにおいても同様の
ことがいえる。
【0060】このような大径領域が存在することで、他
の孔内領域より大径となった領域が、リード端子4aの
接続面4c側より上側、すなわち、接続面4c側より離
れる側に配置されることになる。そのため、このような
形状の貫通孔10B〜10E内に導電性接着剤3を充填
する(導電性接着剤3は、接続面4cと接続電極面2と
の間に設けられることで、自ずと、貫通孔10B〜10
Eに充填されることになる)と、前記大径となった領域
に充填された電性接着剤3が抜け止めとして作用するこ
とになって、アンカー効果が高まる結果、接着強度がさ
らに向上する。
【0061】なお、貫通孔の断面形状は上記形状以外に
も、たとえばすり鉢状のように導電性接着剤3と当接す
る側の開口面積が反対側の開口面積より小さくなってい
るものでもかまわない。また、貫通孔10A〜10Eの
個数も規定するものではない。
【0062】本発明の実施の形態において、電子部品と
してQFP素子の場合を説明したが、SO、DIP、J
リード他の半導体パッケージ、およびコネクタなど一般
的に電子部品として用いられているものであれば、その
種類は限定されない。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明は表面が銀、銅、
あるいはこれら金属の合金、または混合物の外部電極を
有する電子部品、およびその表面粗さ、あるいは形状を
規定した電子部品であり、導電性接着剤との接続におい
て、接続抵抗の信頼性と接着強度との向上がはかられる
ものである。
【0064】更に、本発明においては電子部品および電
子部品実装体の鉛フリー化も実現でき、近年、注目を集
めている環境問題に対しても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のQFP素子の実装体の
構造をそれぞれ示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2のQFP素子の実装体の
構造をそれぞれ示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3の実装体の接続部位の構
造をそれぞれ示す要部拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態4の実装構造体の接続部位
の構造をそれぞれ示す要部拡大図である。
【符号の説明】
1 回路基板 2 接続電極部 3 導電性接着剤
4a リード端子 4b 外部接続電極 4c 接続面 5 QFP素
子 6A 銀メッキ層 6B 導電性接着剤層
6C 銀焼結層 7 有機系保護膜 8凹凸形状
10A〜10E 貫通孔
フロントページの続き (72)発明者 石丸 幸宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北江 孝史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鈴木 康寛 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 Fターム(参考) 5E319 AA03 AA07 AB01 BB11 5E336 AA04 BB01 CC08 DD19 EE08 GG16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リード端子と、当該リード端子に設けら
    れるとともに、導電性接着剤を介して被実装部材に電気
    的に接続される外部接続電極とを有する電子部品であっ
    て、 導電性接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部位
    を、銀、銅、ないしこれら金属を主成分とする合金、あ
    るいはこれら金属の混合物から構成した、 ことを特徴とする電子部品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品であって、 導電性接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部位
    を、有機系保護膜で被覆した、 ことを特徴とする電子部品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子部品であって、 導電性接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部位を
    凹凸形状に加工した、 ことを特徴とする電子部品。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電子部品であって、 導電性接着剤に当接する前記外部接続電極の表面部位の
    表面粗さR3を、0.1μm以上10μm未満に設定し
    た、 ことを特徴とする電子部品。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電子部品であって、 前記リード端子の外部接続電極形成部位に、外部接続電
    極の接続面に略直交する方向に沿った貫通孔を形成し
    た、 ことを特徴とする電子部品。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電子部品であって、 前記貫通孔は、軸方向に沿ってその径が変動する形状を
    有しており、かつ、当該径変動形状は、少なくともその
    一部において、外部接続電極の接続面側より孔の軸方向
    反対側の方が大径となるものである、 ことを特徴とする電子部品。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれかに記載の電
    子部品が導電性接着剤を介して被実装部材の電極上に電
    気的に接続された、 ことを特徴とする電子部品の実装体。
  8. 【請求項8】 請求項5または6に記載の電子部品が導
    電性接着剤を介して被実装部材の電極上に接続され、か
    つ前記導電性接着剤が前記貫通孔から溢れ出た状態で硬
    化している、 ことを特徴とする電子部品の実装体。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2016093307A1 (ja) * 2014-12-12 2017-11-02 シャープ株式会社 表示装置、接着層付き光拡散部材及びその製造方法
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