JP2002072358A - 投写型ディスプレイの照明装置及び投写型ディスプレイ装置 - Google Patents

投写型ディスプレイの照明装置及び投写型ディスプレイ装置

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JP2002072358A
JP2002072358A JP2000259541A JP2000259541A JP2002072358A JP 2002072358 A JP2002072358 A JP 2002072358A JP 2000259541 A JP2000259541 A JP 2000259541A JP 2000259541 A JP2000259541 A JP 2000259541A JP 2002072358 A JP2002072358 A JP 2002072358A
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light
reflection surface
diffuse reflection
kaleidoscope
light valve
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JP2000259541A
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English (en)
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Hisayuki Mihara
久幸 三原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡素で、小型であって、且つ照明光量も
十分得ることができ、照明能力を向上し、信頼性の高
く、低コストで、高性能な照明装置を得る、 【解決手段】カライドスコープ33は、ライトバルブの
光軸に中心軸がほぼ一致するように配置され、後方に拡
散反射面31を有し、この拡散反射面31に対してカラ
イドスコープ33の開口側からレーザ光を照射し、拡散
反射面31の反射光を照明用光源としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、投写型ディスプ
レイの照明装置及び投写型ディスプレイ装置に関するも
ので、カライドスコープを有効に活用したものである。
【0002】
【従来の技術】投写型ディスプレイの光源としては、従
来、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンラン
プなどのような放電ランプが主流である。
【0003】しかしながら、ランプによる光源は、不要
光を多く含んでおり、これらを3原色分光駆動が一般的
な現状の投写型ディスプレイではUVフィルタ、IRフ
ィルタや、ダイクロイックミラー等の光学フィルターを
用いて除去するようにしている。この結果、部品増加に
よるコストアップのみならず、迷光または遮光部での発
熱による各種不具合を発生させる要因を含んでいた。
【0004】これらに変わる新たな光源候補としてLE
Dなどの光半導体素子が挙げられる。光半導体素子は上
記不具合の殆どを解決することが可能であるが、例えば
InGaAlP(赤)LED1素子は通常20mAの使
用標準で2V程度の順電圧であるから、光源電力として
は0.04Wに過ぎず、投写型ディスプレイ用光源とし
て多大な数を必要とすることは明白である。さらにこれ
らの半導体素子は光拡散角が大きいうえに半導体結晶の
屈折率が高く、大気中への透過効率が悪いとの欠点を持
つ。これを改善するためには、通常の単体LEDランプ
構造に見られるように照射面側とは逆側にリフレクタを
配し、且つランプ素子表面をレンズ形状を有する樹脂な
どで覆うことで指向特性ならびに光取り出し効率を改善
することが考えられる。
【0005】しかしこの様な構成にすると、単体LED
ランプを多大数量を配置した場合の光源形状は大型化
し、結果としてシステムの巨大化、高コスト化となる。
さらに加えて、例えばライトバルブとして液晶を用いた
場合、照明角が大きくなり視野角の影響などでコントラ
スト等の映像品位が低下し、投射レンズを含め光集光が
高効率な光学系を構築することは非常に難しいなど不具
合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の投射型ディスプレイでは、その光源が大型化する。部
品数が増えて構造が複雑となる。またLEDを用いると光
量が不足するなどの問題がある。
【0007】そこでこの発明は、構成が簡素で、小型で
あって、且つ照明光量も十分得ることができる投写型デ
ィスプレイの照明装置及び投写型ディスプレイ装置を提
供することを目的とする。
【0008】さらにまたこの発明は、照明能力を向上
し、信頼性の高い投写型ディスプレイの照明装置を提供
することを目的とする。
【0009】またこの発明は、低コストで、高性能な投
写型ディスプレイの照明装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の照明装置は、
上記の目的を達成するために、ライトバルブの光軸に対
して、中心軸がほぼ一致するように前記ライトバルブと
対向配置され、前記ライトバルブの光入射部側に位置す
る照射面と、この照射面に対して間隔を置いて配置され
た拡散反射面と、前記照射面と前記拡散反射面との間の
空間を囲む反射ミラーを有し、前記中心軸方向のいずれ
の位置であっても、その断面面積が前記拡散反射面より
も大きいカライドスコープと、前記カライドスコープ内
の前記拡散反射面に向かって光を導く光ガイド手段を有
する光源とを具備したことを特徴とする。
【0011】またこの発明のディスプレイ装置は、ライ
トバルブと、前記ライトバルブの光軸に対して、中心軸
がほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置さ
れ、前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面
と、この照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反
射面と、前記照射面と前記拡散反射面との間の空間を囲
む反射ミラーとを有し、かつ、前記中心軸方向のいずれ
の位置であっても、その断面面積が前記拡散反射面より
も大きいカライドスコープと、前記カライドスコープ内
の前記拡散反射面に向かってレーザ光を照射する光ガイ
ド手段とを具備することを特徴とする。
【0012】またこの発明では、前記拡散反射面と前記
光ガイド手段の光出射部との距離Lsが、少なくとも前記
拡散反射面の面積aと、前記照射面の面積bと、前記カ
ライドスコープの光軸平行成分長dと、前記光ガイド手
段が前記カライドスコープスコープ内に挿入された位置
でのカライドスコープ面に対する挿入角Δθとの関数で
表される距離であることを特徴とする。
【0013】またこの発明は、上記の拡散反射面が曲率
を持つ凸状にしたことを特徴とする。
【0014】また、この発明は、上記の拡散反射面が曲
率を持つ凸状であって、前記拡散反射面と前記光ガイド
手段の光出射部との距離Lsが、少なくとも前記拡散反射
面の面積aと、前記照射面の面積bと、前記カライドス
コープの光軸平行成分長dと、前記光ガイド手段が前記
カライドスコープスコープ内に挿入された位置でのカラ
イドスコープ面に対する挿入角Δθとの関数で表される
距離であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0016】図1はこの発明が適用された投写型ディス
プレイ装置の全体構造を簡略化して示している。100
は投射レンズ体であり、この投射レンズ体100には、
概観が正立方体状の合成プリズム101の出射面からR
(赤),G(緑),B(青)合成された映像光が入射する。
【0017】合成プリズム101の一方の側面101R
側には,これと平行に、ライトバルブ201Rが配置さ
れている。ライトバルブ201Rには、表示色の赤に対
応する映像信号が供給される。このライトバルブ201
Rに対する照明光は、カライドスコープ204Rの開口部
(照射面)に配置されている集光レンズ203Rを介し
て照射される。カライドスコープ(万華鏡)204Rの
他方の端部には、拡散反射面205Rが設けられてい
る。カライドスコープ204Rに対しては、その内部に
レーザ源206Rからのレーザ光が光ガイド手段(例え
ば光ファイバー或は光ケーブル)207Rを介して導か
れる。この光ガイド手段206Rの端部から出射される
光は、拡散反射面205Rに照射されるようになってい
る。この部分の具体的構成及び各種条件については後述
することにする。
【0018】上記合成プリズム101の他方の側面10
1G側には、これと平行にライトバルブ201Gが配置さ
れている。このライトバルブ201Gに対しても先のカ
ライドスコープ204Rと同様な構成のカライドスコー
プ204Gからの光が照射されるようになっている。し
たがって、ライトバルブ201R側に示した符号と類似
した符号を付して説明は省略する。また上記合成プリズ
ム101の側面101Bに対しても、上記と同様なライ
ドバルブ201B、集光レンズ203B、カライドスコー
プ204B等が配置されている。したがって、ライトバ
ルブ201R側に示した符号と類似した符号を付して説
明は省略する。
【0019】ここでライドバルブ201R,201G,20
1Bは透過型の液晶表示素子である。また拡散反射面2
05R,205G,205Bは、完全拡散又はこれに近い拡
散特性を有する反射面である。この拡散反射面205R,
205G,205Bの裏側には、放熱板を取り付けてもよ
い。
【0020】なおこの発明では、上記の光源としては、
LEDを用いてもよいことは勿論である。この場合は、
上記拡散反射面の部分がLED発光基板に置き換わる。
【0021】図2は、上記のレーザ源(誘導放出光
源)、206R,206G,206Bのうち、206Bの構
成例を代表して示している。このレーザ源206Bとし
ては、製造性、出力パワー、スペースファクター、量産
効果を睨んだコスト面で半導体レーザが好適する。
【0022】まず光ガイド手段により導かれるレーザ光
のレーザ源の基本的な原理について図面を用いて説明す
る。
【0023】図3(A)は、誘導放出光源の動作原理を
説明するためにエネルギー準位とその発光遷移を示して
いる図3(B)は、励起光を650nmとしたときの、
Tm 3+イオンの各準位の分布密度を縦軸に、光パワー
P(W)を横軸にとったものである。
【0024】着目した点をまず説明する。図3(B)を
注視すると、光パワーの増加に伴い、準位7と準位1の
クロス点があり、準位7の分布密度が準位1の分布密度
を越えて、いわゆる反転状態が生じている。このこと
は、480nmのCW出力が可能であることを示してい
る。つまり、図3(A)の発光遷移106が連続するこ
とが可能であることを示している。
【0025】しかしながら、光パワーを増加させても準
位8の分布密度は準位2の分布密度を越えることがな
く、450nmのCW出力ができないことも示されてい
る。これは準位2に滞在する電子寿命が6msと非常に
長く、準位8に滞在する電子寿命が55μsと短いこと
が主たる要因となっている。
【0026】ディスプレイ光源として、波長は赤:61
0nm乃至630nm、緑:510nm乃至530n
m、青:460nm乃至470nm、出力はW(ワッ
ト)クラス以上が必要である。波長に関しては、前記値
に対して赤、緑は多少の許容幅がある。しかしながら、
青は非常にクリティカルである。短波長側になれば青紫
となるが、特に長波長側にはずれると色再現範囲が著し
く狭くなる。
【0027】青色波長を発光するレーザとして、ガリウ
ムナイトライド系のレーザダイオードが知られている
が、出力、信頼性の観点から当面はディスプレイ用途へ
の適用は困難である。
【0028】しかしながら、ツリウム(Tm)は450
nmと480nmを同時に出力できる可能性があり、デ
ィスプレイ用途における460nm乃至470nm光と
ほぼ等価な光源として使用できる。
【0029】一方、ディスプレイ用途には当然CW(連
続波)が必要であるが、Tmの物理的性質から480n
m出力はCWが可能であるが、上述した準位8と準位2
の関係から450nm出力のCW出力が非常に困難であ
る。
【0030】そこで、この図3(B)において非常にパ
ワーが高い状態、例えば2W付近の領域を考える。この
とき準位7の分布密度は準位1の分布密度よりも大き
く、反転分布状態になっている。基準7は、43mW以
上になると、基準1に対して反転状態となっている。
【0031】このとき外部から強制的に図3(A)の準
位7と準位1間で誘導放出(発光遷移;矢印106)を
行なったと仮定する。準位7から準位1への誘導放出
(発光遷移;矢印106)が行われることで波長480
nmの光が放射される。この作用により準位7の分布密
度は減少し、基底準位1の分布密度は増加する。
【0032】波長650nmの励起光により十分な励起
が行なわれている状態を想定しているので、準位7の分
布密度の減少に伴い励起光の吸収がよくなり、準位2か
ら準位7へ吸収遷移(矢印105)が効果的に実現さ
れ、準位2の分布密度は減少する。
【0033】また、準位1の分布密度の増加にともな
い、励起光を吸収して準位1から準位5、6への吸収遷移
(矢印101)が行なわれるが、準位5、6は寿命が短
いので瞬時に準位4へ非発光遷移(矢印102)し、準
位4の分布密度が増加することになる。
【0034】準位4の電子の分布密度が増加し、準位2
の分布密度が減少すると、準位4→準位8→準位2の遷
移経路が出来上がる。
【0035】つまり、波長650nmの励起光により十
分な励起が行なわれている状態では、さらに励起光を吸
収し準位4から準位8への吸収遷移(矢印103)がおこ
なわれ、準位8の分布密度が増加する。
【0036】以上の過程により準位2の分布密度の減少
と、準位8の分布密度増加の関係が生じ、準位8の分布
密度が準位2の分布密度を越えるに至り、両準位間にお
いて反転分布が実現される。この状態を実現することに
より準位8から準位2への遷移(矢印104)により波
長450nmの放射が行なわれる。
【0037】この波長450nmの放射は準位2の分布
密度を増加させるため、この系が平衡状態になれば、準
位2の分布密度は系の平衡状態のある値に落ち着く。す
なわち、このとき他の各準位の分布密度もある平衡状態
に落ち着く。
【0038】すなわち、Tm3+イオンに充分な励起光
密度をあたえ、準位7から準位1への遷移による波長4
80nmの放射光を充分に誘導放出させ,準位2から準
位7への吸収遷移(矢印105)を活発に行わせること
により、結果的に準位2の分布密度を減少させ、準位8
の分布密度を増加させることになる。
【0039】これにより480nmの放射光と準位8か
ら準位2への誘導放出(発光遷移;矢印104)による
450nmの放射光とを同時に得ることができる。
【0040】以上の原理に基づき、具体的実施形態1の
構成を図2を参照し詳細に説明する。図2において30
1は励起光源装置であり、中心波長650nm付近の励
起光を出力するレーザダイオードチップ(またはSLD
(super-luminescent diodeでもよい)で構成される。3
02は励起光源装置301を駆動させるための駆動装置
であり、電源・回路系から構成される。
【0041】305はフッ化物系等のフォノンエネルギ
の低い材料からなる光ファイバであり、そのコア部には
Tm3+が添加されている。303は結合素子であり、
励起光源301と光ファイバ305とを結合するための
導波路で構成されている。304はミラーであり、励起
光源装置301から一方の端から出射する励起光を反射
する光学部材からなる。例えばこれは励起光源装置30
1の一端に形成された誘電体の多層膜で構成されてお
り、励起光の波長650nm付近に対して99%以上の
高反射率を有する。308は光ファイバ305中に作製さ
れたファイバーグレーティング(ミラー)であり、励起
光波長650nm付近の光に対し99%以上の高反射率
を有するように屈折率を変化させたグレーディングが施
されている。つまり、グレーディングは、光ファイバを
部分的に、波長に関連させて周期的に、屈折率を変化さ
せたミラーである。306、307も同様にミラーあ
り、波長450nmと480nmの光を共に反射するよ
うにグレーティング周期を長手方向に徐々に変化させて
広帯域化してある。
【0042】また、ミラー306はそれぞれの波長(4
50nmと480nm)の光に対して共に99%以上の
反射率、ミラー307はそれぞれの波長に対して異なる
部分反射率を有するように構成されている。
【0043】309はファイバ中に挿入された偏光素子
であり、例えば光ファイバ305中に設けられたスリッ
トに光学部材で作製された偏光子を挿入し構成されてい
る。
【0044】次に図2を参照して動作を説明する。
【0045】まず、励起光源装置301の両端からは励
起光が出射される。励起光源301の後端面から出射し
た励起光はミラー304に反射され再び励起光源装置3
01を通過し増幅される。前端面から出射した励起光は
結合素子303を介して光ファイバ305に入射する。
その励起光はミラー308により反射し、結合素子30
3を介して再び励起光源装置301に入射し、通過増幅
される。つまり励起光(650nm)に関しては、ミラ
ー304とミラー308の間で共振器が構成されてお
り、この共振器構造により光ファイバ305中での高い
励起光密度を保つことができる。この励起光は光ファイ
バ305に添加されているTm3+イオンに吸収され
る。
【0046】前述した原理のように、この励起光の光密
度を非常に高い状態にすることにより波長450nmと
480nmの光が放射される。このためにこれら波長4
50nmと480nmの放射光に対してミラー306
(高反射)とミラー307(部分反射)とで共振器が構
成されている。また光ファイバ305中に挿入された偏
光素子309により、特定方向の偏光に関して高いQ値
を持つ共振器を形成し、これらの波長はその偏光に関し
て強く励振される。高い励起光密度が保たれたこの共振
器内部で繰り返し反射し増幅されたこれらの光はレーザ
発振する。これらの光の一部は、部分反射のミラー30
7を透過し、光ファイバ端から波長450nmと480
nmの光として同時に出力される。
【0047】上記のように、共振器によりファイバー内
のエネルギー制御を行っている。そして複数の波長に対
してそれぞれ共振器を構築し、励起に必要な波長の光は
ファイバー内に閉じ込め、必要な波長の光は取り出すよ
うにしている。つまりこの実施の形態では、650nm
の波長の光に対しては、第1の共振器、450nmと4
80nmの波長の光に対しては、第2の共振器が作用し
ている。そして、450nmと480nmの波長の光が
取り出される。
【0048】またこれから述べる実施の形態ではエネル
ギー制御のための各種変形手段が明らかにされる。
【0049】以上の実施の形態において光ファイバ30
5中のミラーは本実施例のような位置関係に限ることは
なく、例えばミラー307と308の位置関係を入れ換
えても同様の動作をすることは明らかである。
【0050】また偏光素子309も本実施例のような位
置関係に限ることはなく、ミラー306と307とで構
成される共振器中にあれば良い。
【0051】またミラー307は450nm、480n
m両方に対して部分反射するが、これを狭帯域なミラー
を2つにしてそれぞれの波長に対してのみそれぞれの部
分反射率を持つようにしても良い。
【0052】また、励起光源装置301は高光密度で発
振することのできる光源でよく、例えば半導体レーザを
用いてもよい。その場合ミラー304は不要である。
【0053】また、光ファイバ305中のミラーは光フ
ァイバ305の両端に設けられた誘電体の多層膜を用い
た狭帯域なミラーでもよい。
【0054】また光ファイバ305は非対象な断面形状
のコアを持つような偏波保存ファイバを用いても良い。
【0055】また、偏光素子309は本発明にとって必
須の構成要素ではなく、出力光として一定偏光が不要な
場合には省略できる。これは以下の実施例においても同
様である。
【0056】また、Ho3+イオンを波長645nm付
近の励起光で励起すると波長545nmの出力を得るこ
とができるアップコンバージョンレーザは報告されてい
る。上記の実施の形態と同様の構成において、Tm3+
イオンの代わりにHo3+イオンを添加した光ファイバ
305を用い、光源装置301の代わりに波長645n
m付近の励起光を発する光源装置を用い、ミラーの反射
中心波長をミラー308は、645nm付近、ミラー3
06,307は、545nm付近にすることにより高効
率な緑色アップコンバージョンファイバレーザ装置を構
成することができる。
【0057】また、同様にEr3+イオンを波長970
nm付近あるいは800nm付近の光で励起すると、波
長545nmの光出力が得られることも報告されてい
る。これも上記の実施形態1と同様の構成において、T
3+イオンの代わりにEr イオンを添加した光フ
ァイバ305を用い、光源装置301の代わりに波長9
70nm付近あるいは波長645nm付近の励起光を発
する光源装置を用い、ミラーの反射中心波長をミラー3
08は,970nm付近あるいは800nm付近、ミラ
ー306,307は545nm付近にすることにより高
効率な緑色アップコンバージョンファイバレーザ装置を
構成することができる。
【0058】半導体レーザに用いる材料は、上記のもの
に限らず、Pr3+、Yb3+ を用いることも可能である。
図4には、そのエネルギー順位を示している。
【0059】また図5には、レーザ発光を得ることがで
きる半導体チップの基本的な構造を示している。この半
導体チップは、N−電極、N-GaAs(ギャップ層)、N-Ga1
-xAlxAs(クラッド層)、N−Ga1-yAlyAs(活性
層)、P−Ga-xAlxAs(クラッド層)、N−GaAs
(電流閉じ込め層)、P−GaAs基板、P−(電極),
Al電極から構成されている。
【0060】図6(A),(B),(C)には、上記し
た原理を利用して構成した赤色光源(630〜650m
m),緑色光源(520〜560mm)、青色光源(4
50,48mm)の各構成を簡略化して示している。
【0061】図7には、本発明に係るカライドスコープ
を用いた照明系の基本原理を示している。
【0062】図7において、31は光りが照射される拡
散反射面(面光源として機能する)であり、32は照射
面である。拡散反射面31の周囲と照射面32の周囲の
空間は、例えばミラー(ガイドスコープ)33で囲まれ
ているが、趣旨を満足すれば樹脂が充填された状態、或
いはプリズムによる構成の何れでもよい。
【0063】ここで簡単のために照射面32は任意アス
ペクト比の長方形であるとし、上記の3色の系統のうち
1つの系統の照明光学系のみを示している。
【0064】拡散反射面31は、例えば赤のLED光源
集合体で、照射面32よりも縦横寸何れも小さな形状で
ある。この拡散反射面31の有効外周部端と照射面32
の有効外周部端を隙間無くミラー33a,33b,33
c,33dで囲み、照射面32の中央観測部「P」より
見ると、拡散反射面31とミラー33a,33b,33
c,33dによる鏡像は図7(B)に図示するように、
照射面32と拡散反射面31の寸法比により求まる半
径、を有する楕円球光源として観測される。
【0065】即ち、照射面32の観測点「P」には拡散
反射面31にて発した光が到達している。ここで、拡散
反射面31と照射面32間の距離が十分確保され、且つ
光源の鏡像による最大照明光以上の発散角を投影系(投
写レンズ系)34がF値として備えていれば、高効率で
均一な投写型光学装置を得ることが可能である。
【0066】投影系(投射レンズ)34にて達成するF
値は、必ずしも鏡像の全ての範囲をカバーする必要はな
く、光源が完全拡散状態で発光し、且つミラー33a,
33b,33c,33dによる反射損失が殆どない場合
に、この効果(高効率で均一な投写)が顕著となる。
【0067】上記した本発明で用いられるカライドスコ
ープ(万華鏡)33の基本は、中心軸がほぼ一致するよ
うに拡散反射面31と照射面32(照射面または表示
面)が配置される。そしてこの拡散反射面31と照射面
32とで形成される空間を囲む反射ミラー33a〜33
dを有する。そして、前記中心軸方向のいずれの位置で
あっても、その断面面積が前記拡散反射面31よりも大
きい。つまり上下、左右のミラー33a,33b,33
c,33dによりカライドスコープ33が構成されてい
る。
【0068】図8には、上記の装置を構成する上で、そ
の基本的考え方を示している。簡単のために実施例は単
色構成によるものであり、拡散反射面31および照射面
32はそれぞれ光軸対称に配置され、且つ図は光源を含
む断面の2次元表示としている。
【0069】拡散反射面31のサイズを「a」、照射面
32のサイズを「b」、拡散反射面31〜照射面32間
の距離を「d」とする。そして拡散反射面31端〜照射
面32端を対面したミラー33a,33b、33c、3
3dにて隙間無く囲むものとする。このとき、照射面3
2の中心観測点「P」から見た拡散反射面31および光
源鏡像35は、拡散反射面31からミラー33a,33
bの延長線上交点「O」までの距離「r」を半径とする
円36上に並ぶ。
【0070】照明距離「d」が十分確保されていれば、
鏡像35は円36(以下、鏡像球面という)とみなすこ
とが許容される。よって観測点「P」への最大照明角
は、「P」から円36への接線が光軸と為す角度「θ」
であり、照射面32よりミラー33a,33bの延長交
点「O」までの距離を「L」、ミラー33a,33bの
対光軸角を「φ」とするとき、 r=d×a/(b−a) …(1) L=d×b/(b−a) …(2) φ= tan-1{(b−a)/(2d)} …(3) であるから照明角「θ」は θ=sin-1(r/L)=sin-1(a/b) …(4) となる。よってこの全ての照明角をカバーしうる最小の投影系のF値は F=1/(2sinθ)=b/(2a) …(5) であり照明距離「d」によらない。
【0071】従って、光源の面と照射面32の寸法比が
何れの方向より見ても同じ比を有する、即ち相似形であ
れば、観測点「P」より見た拡散反射面31とその鏡像
35は半径「r」の球状となって観測される。
【0072】一方、観測点Pが光軸より離れた場合でも
鏡像球面36の中心Oは変化しない。このため、カライ
ドスコープ33の出射側には、焦点距離L(=b・d/
(b−a))を有するコリメータレンズ37を配置する
ことにより、プロジェクション照明に重要な要素である
テレセン性を確保している、この点は、図9(A),
(B),(C)に示すように、観測点Pより光源部分3
1(つまり拡散反射面31)側を見た場合に、球として
見なせる鏡像球面36が存在し、かつ、高集光な光結合
が維持される範囲においては、リレーレンズ37、3
8、39等の影響を受けずに先のサイズa,bの関係は
維持される。即ち、集光効率維持条件のもとでは、リレ
ー方式によらず、光源(拡散反射面)と照明条件のみで
求まる光学的な輝度不変性が維持されている。
【0073】本発明では、上記の基本的構成に基づい
て、上記光源を拡散反射面で実現する。そのための一例
として、拡散反射面31に対して、光を照射する手段を
設ける。この手段としては、例えば誘導放出光源である
半導体レーザ素子より発する指向性の高いレーザ光を、
照明方向とは逆向きに入射する手段を採用する。このよ
うな構成をとることにより、簡単な設計条件と、一般的
で安価な照明光学部品を使用し、高品位で高効率な投射
型ライトバルブの照明用光学系を得ることができる。
【0074】図10には、この発明の基本的な一実施の
形態を示している。
【0075】即ち、図7、図8、図9と共通する部分に
は同一符号を付して説明する。この発明では、レーザ光
源より発する指向性の強い光りをカライドスコープ33
内に導入し、拡散反射面31に照射する。この場合、図
10の矢印41,42,43で示すような系路で光りを
照射するものである。つまり、指向性の強い光は、拡散
反射面31を囲むカライドスコープ33の開口側であっ
て、ライトバルブまたは設定された照明範囲bの例えば
外側から入力される。このように導かれた光は、カライ
ドスコープ33の内面を経由して拡散反射面31に導か
れるか、或は直接、拡散反射面31に導かれ反射する。
【0076】このとき、レーザ光は、拡散反射面31に
より、レーザ光到達位置を光源とする拡散光源に変換さ
れる。これにより、観測点Pよりカライドスコープ33
の内部を見ると、先の鏡像球面36上に反射光を観測す
ることができる。
【0077】ここでレーザ入射光(矢印42)のみにつ
いての、拡散反射面13及びカライドスコープ33の効
果を述べると次のようになる。矢印42の系路で入射さ
れたレーザ光は、位置44に到達し、ここで拡散反射さ
れる。この拡散反射された光のうち、直接光の一部が観
測点Pに到達する。
【0078】併せて観測点Pには、拡散反射面31にて
反射された光のうち、カライドスコープ33による一次
鏡像の位置45、46から一次反射光の一部が到達す
る。同様に、カライドスコープ33による2次反射光を
観測点Pより見れば、鏡像35の位置47,48からの
レーザ反射光が到達しているように観測される。
【0079】ここで、拡散反射面31の反射特性が完全
拡散性を有し、カライドスコープ33の反射効率が無視
できるほど良いとすると、観測点Pに到達する鏡像を含
む各位置44乃至48の光源は、全て同じ輝度である。
従って、この位置44乃至48の輝度を角度分布で積分
すれば、光軸上の輝度と同様な輝度を得る。即ちテレセ
ン性が確保される。
【0080】このテレセン性は、光軸位置に到達する矢
印41の系路を通るレーザ光については説明するまでも
無く、確保されている。カライドスコープ33の内面を
反射して拡散反射面31に到達する矢印43の系路のレ
ーザ光についても、同様にテレセン性が確保される。こ
のことは、レーザ光の入射条件が寛容であることを意味
する。このような実施形態では、偏光制御をもちいない
DMD等をライトバルブとした投写型プロジェクタの照
明系として有効である。DMD(digital micro−mirr
or device:デジタルマイクロミラーデバイス)は、デ
ィスプレイ、プロジェクタなどに用いられる光学的空間
変調器(Spatial light modulator)である。つま
り、カライドスコープ33から照射された光をDMDに
照射し、その反射光をスクリーンに投影するものであ
る。
【0081】次に液晶などの偏光制御を利用したライト
バルブを用いる場合、照明光がランダム偏光である場合
には、偏光板を用いて一方向のみの偏光光に変換し、こ
れを持ってライトバルブの照明光として使う必要があ
る。
【0082】もともとレーザ光は、誘導放出である性質
上、偏光も揃った光りが出射されるが、応力が発生して
いる樹脂による成型品や、コート処理されたレンズ等を
多数通過すると偏光度が失われる。
【0083】上記したカライドスコープについても複数
回の反射により偏光性は失われており、これをそのまま
液晶ライトバルブの照明光として用いれば、偏光板によ
って半分程度の光りが失われる。またこのときの光り
は、偏光板に吸収されるために、発熱処理の必要性が生
じたり、機能上の信頼性に対して課題を残す。さらにま
た、光り利用率が半減するために、明るさ及び電力対明
るさの点でも不利である。
【0084】そこでこのような課題を解決するために、
本発明では、さらに次のような構成を採用してもよい。
【0085】図11は、本発明のさらに他の実施の形態
を示す図である。この光学系の配置位置は、カライドス
コープ33とライトバルブの光入射面との間の光り中継
装置として用いて有用である。
【0086】レンズ51は、フライアイレンズの中の1
つのフライアイ素子に相当する。このレンズ51にテレ
セン性ならびに任意発散角をもつ光52がカライドスコ
ープから入射されると、偏光ミラー53を介して、レン
ズ51の焦点位置に配置されたリレーレンズ54の光軸
上に集光する。ここで偏光ミラー53は、p偏光成分は
透過し、s偏光成分は反射する偏光ミラーである。
【0087】今、レンズ51に入射するカライドスコー
プからの光52の発散角がレンズ51、54で求まる最
大値であったとする。このときの最大発散光は、レンズ
54の位置にて、領域aとほぼ等しい領域での光軸と平
行な直行成分をもつ。即ち、光りの太さが維持され、レ
ンズ55(集光レンズ)へリレーされる。レンズ55
は、レンズ54の焦点距離よりも離れて配置されてい
る。
【0088】次に、偏光ミラー53は、光軸に対して4
5度の角度で配置されている。したがって、s偏光成分
は、レンズ51の光軸に対して90度の方向へ反射され
る。ここで、このs偏光成分の進行方向にリレーレンズ
56が配置されている。このレンズ56は、レンズ51
とレンズ54との関係と同様な関係をもつように、レン
ズ51の焦点距離の位置に配置されている。このレンズ
56を通過した光りは、偏光ミラー57により反射され
る。この偏光ミラー57は、レンズ56の光軸に対して
45度の角度をもって配置され、その反射光(s偏光成
分)を先のレンズ54の光軸と平行なるように導く。こ
の偏光ミラー57からの光りは、レンズ58(集光レン
ズ)へ導かれる。レンズ56とレンズ58との光学的な
距離は、レンズ54とレンズ55の光学的距離と同じ距
離になるように設計される。
【0089】ここで、先のレンズ54を通過したp偏光
成分は、このレンズ54付近に配置した偏光軸回転板5
9を通過してレンズ55に導かれている。
【0090】このような構成とした結果、レンズ58、
55から出射される光は、いずれもs偏光である。この
構成によると、光りが一定の偏光光となるために、ライ
トバルブ近傍に配置される偏光板により、光りが損失す
るのを大幅に軽減することが可能である。
【0091】この構成において重要な点は、ランダム偏
光光を、一定の偏光光とする処理を行うことで、入射光
と同様な2つの出射光を得ることができる点にある。つ
まりこれは、プロジェクタ側から光源側をみると、1つ
の光源が2つの光源(2倍)として得られていることに
なる。このことは、逆の立場からみれば、照明条件が変
化しなければ、F=1/(2a)の関係から光源サイズ
aを半減できたことになる。即ち、F=1/(4a)が
得られたことになる。
【0092】上記したように、ライトバルブに偏光照明
を行う必要があるときは、反射板の両偏光利用軸方向に
対して、拡散反射面のサイズを通常算出値の半分以下に
することになる。
【0093】上記の構成であると、部品数が多くなる傾
向にある。そこで偏光照明を必要とする場合、簡単に構
成するには、次のような構成であってもよい。
【0094】図12において、今までの実施の形態と同
様な部品には同一符号を付している。この実施の形態で
は、カライドスコープ33の開口部に任意の偏光成分の
み通過させ、その成分に対して直交関係にある偏光成分
を光効率に反射させる偏光ミラー59を配置するもので
ある。図の円形内の縦の矢印がV偏光を意味するものと
する。図の円形内の横の矢印が水平(H)偏光を意味す
るものとする。
【0095】今、図12の構成によると入射光であるレ
ーザー光源(矢印60)が、図に示すように垂直(V偏
光)に揃っているとする。このときは、偏光ミラー59
の偏光軸は、V偏光軸に設定される。これにより、入射
光は、高効率でカライドスコープ33内に入射する。
【0096】入射された偏光光は、カライドスコープ3
3内面のミラーにより、反射され拡散反射面31に導か
れ、ここで拡散反射光61に変化する。そして任意配光
分布にて開口方向(照射面方向)へ進む。この光線は、
度重なる反射により、ランダム偏光の光線62になって
いる。このランダム偏光のうち、V偏光成分は、偏光ミ
ラー59を通過し照明光63となる。
【0097】V偏光成分と直交するH偏光成分は、偏光
ミラー59により再びカライドスコープ33内部へと反
射され、拡散反射面31に戻る。そして新たな拡散光源
となって開口部へ向かうことになる。このようにして、
ランダム偏光光のV偏光が、次々と偏光ミラー59を通
過して照明光となる。
【0098】ここで偏光ミラー59の入反射条件は、全
てが初期条件で定めたF値の範囲内で決まるために、基
本的には全ての光りが各ミラーの反射効率に基づいて完
全に失われるまで上記の反射と出射が繰り返される。結
果としてこのカライドスコープ照明装置は、両偏光シス
テムとして機能することができる。
【0099】これまでの説明は、拡散面サイズ条件 F=1/(2sinθ)=b/(2a)…(5)のみを優
先し、観測点より見た鏡像が円または球と見なせる範囲
において、照明距離dのパラメータが存在しない、即ち
このパラメータに影響を受けないものとして説明した。
【0100】しかし現実には、図13に示すように、光
源とその鏡像は、滑らかな球ではなく多角形であるた
め、特に照明距離が短い範囲では多角形頂点による影
(図中斜線範囲71,72)が無視できないレベルまで
拡大する場合がある。この場合は、上記斜線範囲71,
72の影響をう受けない観測点Pと、この影響を受ける
観測点Qとの差が顕著化する。
【0101】これは結果として、(5)式で定めた投影
系を通して見ると、照明むらやテレセン性を劣化させる
不具合要因となることが考えられる。
【0102】そこでこの影響(斜線範囲の影響)を定量
化しつつ照明距離dの最適範囲を工夫することにする。
【0103】図14(A)乃至図14(C)は、任意照明
条件時での光軸を含む任意断面(カライドスコープ内で
あって光軸方向と直交する断面)における、上記の影の
影響をグラフ化したものである。横軸は、カライドスコ
ープ33の光軸との偏角(偏角=照明距離/照明範囲)
である。図14(A)では、右側の縦軸に鏡像の数を示
し、左側の縦軸にミラー角度φを示している。また図1
4(B)では、左側の縦軸に照明系のF値を示している。
さらに図14(C)では、左側の縦軸に投影系の効率を
示している。
【0104】図14(A)に示すように、ここで重要な
点は、カライドスコープ33は、実現ミラーである以
上、反射損失が発生する。つまり鏡像数Nが多いほど照
明光学系としての効率が悪化することを意味している。
またこの場合、当然ながら最小辺(TV画面では垂直方
向)方向の鏡像数はさらに多くなる。
【0105】図14(B)は、このような鏡像数に対し
て、照明F値を示し、図14(C)は、このような鏡像数に
対して拡散反射が完全拡散特性を有する場合の(5)式
で求まる投影系への集光効率を示している。
【0106】上記の結果から、照明品位と照明効率(鏡
像(反射)数)とには、トレードオフの関係が成立す
る。ここで、照明むらが5%以下になるカライドスコー
プの中心軸方向の長さdを選定するならば、最大対角の
1.7倍から最小短辺でも鏡像数が10個を超えない6
倍以下の範囲であると言える。つまり、カライドスコー
プの中心軸方向の長さdは、ライトバルブの照明設定範
囲の面積の最大対角の1.7乃至6倍の範囲に設計され
る。
【0107】上記したように本発明の装置は、半導体レ
ーザを初めとするいかような誘導放出光源であっても、
安価でコンパクトで、かつ設計の自由度の高い装置であ
る。また液晶を初めとする偏光照明についても、照明効
率が高効率な装置を得ることができる。
【0108】さらにまた、製造に関しても、特別な部品
製造のための投資や、高精度な部品配置を必要とせず、
高品位で高効率な投写型プロジェクタの照明装置を提供
できる。
【0109】さらにまた、高出力、高効率、高純度な波
長を得られ、そして大量生産とともに低価格化が実現可
能な半導体レーザ及びアップコンバージョンレーザを、
本発明の光源として用いることにより、より安価で小型
な照明装置を提供できる。
【0110】この発明は、上記の実施の形態に限定され
るものではない。
【0111】上記の実施の形態では、光源からの光りを
拡散反射面31に照射する手段として、例えば光ファイ
バーなどの光ガイド手段を用いた。しかしこの光ガイド
手段を設置する場合にも、注意すべき点がある。
【0112】図15には、光ガイド手段としての光ファ
イバの設置位置を工夫した実施の形態を示している。な
お先の実施の形態と共通する部分には同一符号を付して
いる。
【0113】カライドスコープ33の設計条件は、先の
(1)乃至(5)式を満足するものとする。ここで、図
示しないレーザ光源より図示しない道波路を用いて入射
されたレーザ光80が光ファイバ81を経由し、カライ
ドスコープ33の対角方向の4隅のいずれかの任意位置
Sより入射されるものとする。このレーザ光80は、拡
散反射面31に到達し、拡散反射される。
【0114】ここから簡単のために、光軸上観測位置P
に着目して説明する。拡散反射された光のうち、任意の
角度に反射される光のみが、カライドスコープ33の内
面により所定方向へ反射される。これにより、観測点P
に対して所定角を有する照明光82として変換される。
【0115】この様子を観測点Pから見ると、あたかも
カライドスコープ33の内面の延長面と、カライドスコ
ープ33の中心軸との延長交点Oを中心とする球面36
上の光源83からの光であるかのように観測される。し
たがって、先に示したようなコリメータレンズ37を観
測点位置付近に配置すれば、観測点Pが光軸より移動し
ても、(4)乃至(5)式で示す照明角条件が満足され
る。
【0116】即ち、開口部(照射面)とこの開口部に対
して中心軸方向に間隔をおいて配置された拡散反射面3
1とで形成される空間を囲む反射ミラーを有し、かつ、
前記中心軸の方向のいずれの位置であっても、その断面
面積が前記拡散反射面31よりも大きなカライドスコー
プ33と、前記カライドスコープ33内の前記拡散反射
面31へ照射する光を、前記開口部の一部又は複数部分
(例えば4隅部分)からからカライドスコープの内面で
ある前記反射ミラーとほぼ平行に入射させる光源として
の光ガイド手段とを備えるものである。これにより、均
一で高品位な照明装置を構築できる。
【0117】上記の実施の形態では、光ファイバ81
が、大きな陰となりそうであるが、実際の光ファイバは
50乃至200μm程度と非常に細く、かつ光線維持条
件と、現実的な光学素子設置誤差の許容範囲からみる
と、現実的な投写型ディスプレイのライトバルブ照明の
余裕範囲である。よって、カライドスコープ33の対角
隅に光ファイバ入射位置Sを設けることで、光ファイバ
81を設置することによる悪影響を最小限にすることが
でき、またカライドスコープ33の開口部の近辺で且つ
角部であることから設置作業の容易性、また設置位置の
精度に信頼性を得ることができる。
【0118】この発明は、上記の実施の形態に限定され
るものではない。
【0119】光ファイバ81より出射されるレーザ光
が、光ファイバの構造で決定される発散角を有するよう
な場合、部品組み立て或は設計上に制約が生じてくる。
そこで、この発明では、光ファイバのカライドスコープ
33に対する取り付け方法についても工夫を行ってい
る。
【0120】図16において、先の実施の形態と同一部
分には同一符号を付して説明する。
【0121】今、光ファイバ81が発散角を持つような
場合、光ファイバ81から出射される光の光軸に対し
て、カライドスコープ33の内側に広がる光線のうちの
最大角θnaをもつ光線85が存在する。ここで、この
光線85の延長線と交点Oとの最短距離raが、理想的
な鏡像円(球)の半径rを超えた場合には、先の最短距
離raを半径とする円(球)の面に鏡像(照明角)の範
囲が鏡像53から鏡像53aに拡大する。これは、光フ
ァイバ81の先端であるレーザ光の出射位置が、拡散反
射面31に近すぎるということである。鏡像53aであ
ると、照明効果が劣化する。
【0122】この様な不具合、つまり照明角を拡大させ
ない条件は、光ファイバ81より発する全ての光線が、
拡散反射面31に到達する、つまり拡散反射面31を光
源とした場合のカライドスコープ33による鏡像35が
存在する円36の立体角範囲内に収まるようにすること
が好ましい。つまり円36の立体角内にΔθ+θnaが
収まるように、光ファイバ81の先端を拡散反射面31
から遠ざけ方が好ましい。
【0123】このことを簡単のために光軸上で説明す
る。
【0124】図17に示すように、光ファイバ81がカ
ライドスコープ33内に挿入された場合、この位置86
での光ファイバ81の入射方向軸と、カライドスコープ
33の内面とで形成される角度をΔθとする。また光フ
ァイバ81から出射される光源光の有効発散角をθna
とする。この角度Δθと、有効発散角θnaとの合算角
(発散角)をもつ出射光が、カライドスコープ33と拡
散反射面31とで形成される鏡像、即ち半径rの円36
を得るものとする。この場合、前記合算角をもつ出射光
の位置S(=86)は、つぎのように求めることができ
る。
【0125】 r=d×(a/(b−a) …(1) 半径rの円36が(Δθ+θna)の大きさに見える観
測点Sの、交点Oからの距離(r+Ls)は、 L・sin(Δθ+θna)=r …(6) であるから、(1)と(6)式より、 L=a・b・sin(Δθ+θna)/(b−a) …(7) よって、 Ls={(ad)/(b−a)}{(1/sin(θna+Δθ))−1}…(8) の位置にあることが好ましい。別の言い方をすれば、図
17に示すように交点Oを中心とする半径(r+Ls)の
円に対する接線と、交点Oからカライドスコープ33側
へ延長した線とが角度(Δθ+θna)をもって交わる
点で形成される面S上に、光ファイバ光源の最適入射位
置が存在する。
【0126】光ファイバ81のコア径は、数十μ程度で
あり、非常に小さいために、(8)式で導かれる位置を
越えない範囲であれば、殆どの場合、不具合のない、高
品位な照明装置を提供できる。
【0127】上述したように、この実施の形態による
と、カライドスコープ33の途中位置86に光ファイバ
81を設けるための取り付け穴を設けることになる。こ
の取り付け穴を設ける作業は、慎重に行う必要がある。
なぜならば、ミラー部の欠損が生じることがあるからで
ある。取り付け穴を設けなくても済む方法としては、カ
ライドスコープ33の成型製造時に予め一部に穴を形成
する方法もある。しかしこの方法であると、穴の周囲に
応力が発生しやすい、変形が発生しやすい問題がある。
【0128】取り付け穴を設けない方法としては、カラ
イドスコープ33の開口部から光ファイバを上記の距離
Lsを得る位置まで挿入する方法がある。しかし、図17
で示したような位置まで光ファイバを開口部から挿入す
ると、その固定処理が必要となり、その結果、作業に困
難が伴う。
【0129】このような煩雑な処理を解消する方法とし
て、リレーレンズを用いて光ファイバの取り付け位置を
カライドスコープ33の開口部付近に選択できるように
する手法が効果的である。
【0130】図18はリレーレンズ37、38あるいは
39を用いた照明装置の実施の形態を示している。なお
先の実施の形態と同一部分には同一符号を付している。
【0131】図18(A)において、33は、カライド
スコープであり、31は拡散反射面、36は、鏡像が形
成される円である。このカライドスコープ33の開口部
にはリレーレンズ37が取り付けられ、その光軸がカラ
イドスコープ33の中心軸にほぼ一致されている。ここ
でこの照明装置は、先に示した(1)式乃至(5)式を
満足するように構成されている。この条件を満たす場合
には、カライドスコープ33は、図18(B)、或は図
18(C)に示すように、先のLsを満足する位置で切断
してもよい。そして、その照明光が、リレーレンズ3
7、38、39で光結合される(図18(B))。図1
8(C)の例は、マイクロレンズを用いたリレーレンズ
37,38の例を示している。
【0132】このように拡散反射面31から、光ファイ
バの出射光先端までの距離Lsの位置にカライドスコー
プ33の開口部位置が一致してもよい。これによると、
光ファイバ81の取り付け固定処理が容易である。この
効果は、図15においても述べている。
【0133】上記したようにこの発明の照明装置によれ
ば、半導体レーザを初めとするいかような誘導放出光源
であっても、安価で、コンパクトで、設計自由度の高い
投写型プロジェクタの照明装置を得られる。また、特別
な製造処理、及び製造設備の要求も軽減される。
【0134】この発明は、上記の実施の形態に限定され
るものではない。
【0135】先の図13においては、「光源とその鏡像
は、滑らかな球ではなく多角形であるため、特に照明距
離が短い範囲では多角形頂点による影(図中斜線範囲7
1,72)が無視できないレベルまで拡大し、この影響
をう受けない観測点Pと、この影響を受ける観測点Qとの
差が顕著化する。」と説明した。これを改善する対策と
して、図15では、「カライドスコープの中心軸方向の
長さdは、ライトバルブの照明設定範囲の面積の最大対
角の1.7乃至6倍の範囲に設計される。」と説明し
た。
【0136】しかし、図14に戻り、再度検討すると、
以下のようなことが言える。図14(A)は、カライド
スコープ33の光軸長dを、照明サイズbで割った値を
パラメータとして横軸に取っている。そしてミラー設置
角及び観測される鏡像数を解析したものを示している。
これをもとに光軸観測点への同パラメータによる最大照
明角特性を図14(B)に示している。さらにこの状態
で、(5)式で求まる投影条件設定時の投影効率を図1
4(C)に示している。
【0137】ここで、図13の観測点PからQに連続的に
観測点を移動すれば、上記図14(B)、図14(C)に
示すグラフのリップルに相当する照明むらが発生し、こ
れを改善するには、照明距離を確保したほうが望ましい
ことを表している。この要求を満足することは、占有体
積の縮小化、小型軽量化、各部品素子の小型化によるコ
スト低減という目的を犠牲にすることになる。
【0138】しかしこれらの犠牲を容認したとしても、
図14(B)の鏡像数に着目した場合、鏡像が1つ増え
る毎に光源は有限反射効率を有するミラーを経由するこ
とになる。このため、例えばアルミ蒸着ミラーの反射率
を95%として試算し、照明距離dを照明範囲の5倍に
確保すれば、グラフから求まる照明むらは、1%程度と
良好である。しかし、鏡像数は8であり、最外周では9
5%の8乗、即ち34%程度が反射損失として見込まれ
る。
【0139】このことは、照明品位と、形状、コスト及
び効率とがトレードオフの関係になっていることを意味
し、小型、安価で高効率な投写型ディスプレイを提供す
るためには、さらなる工夫が必要であることを意味す
る。
【0140】この発明では、照明装置にさらに工夫を施
すものである。
【0141】つまり、この発明では、レーザ光を光源と
して用いる場合、(5)式で求まる光源範囲(拡散反射
面)を工夫し、鏡像が多角形で得られてその頂角による
影響(照明むら)が発生するのを抑圧することができる
光源範囲とする。そのために、前記影響を受けにくいよ
うに、曲率を有した拡散反射面とするものである。
【0142】また、LEDなどを拡散自発光板とする場合
には、曲率を有する設置(基板)面に多数の発光素子を
設けるか、または平面基板上に多数の発光素子を設けて
任意の透明樹脂などを用いて出射光表面を曲率を形状に
加工する。
【0143】上記の改善を行った照明装置を以下説明す
る。
【0144】図19は,この発明の基本構成を示してい
る。先の実施の形態と同一部分には同一符号を付して説
明する。拡散反射面31(サイズa)と照明設定範囲
(サイズb)との間の空間はカライドスコープ33によ
り囲まれている。カライドスコープ33の開口部と交点
Oまでの光軸距離Lを焦点とする集光レンズ37が、前記
開口部に配置される。この照明装置では、先の式(5)
で述べた関係が成立する。
【0145】今、任意の位置より拡散反射面31の光軸
位置にレーザビーム91を照射する。すると照明観測点
Pより見た拡散反射面31及びその鏡像35は、交点Oを
中心とした式(1)で定まる半径rの球上に並ぶ。この
結果、観測点Pへは、拡散反射面31と、各鏡像35で
形成される多角球の各面中心92より観測点Pに向かっ
て複数光源が点在するように観測される。
【0146】ここで設置誤差などにより、レーザビーム
91が拡散反射面31に到達する位置がずれた場合を想
定しても、多角形の頂点からの線と光軸とが観測点Pで
交わったときに作る角θは最大角であり、鏡像の他の位
置(頂点を除く位置)からの光線と光軸とが交差すると
きに作る角は当該最大角θを越えることはない。この角
度θは、カライド照明距離dが照明範囲bの2倍程度確
保されていれば、F=b/(2a)で定まるF値のθとし
て近似できる。
【0147】しかしながら観測点Pが移動すると、図1
4で説明したような照明むらが発生し、これは照明距離
dが短いほど顕著となり、小型化が困難であることを示
している。
【0148】そこで本発明では、拡散反射面31に対し
て r=(a・b)/(b−a) で定まる半径rの加工を施すことで、拡散反射面31A
とその鏡像は、半径rの球へと変化し、照明距離dが十
分確保されない場合でも照明効率は一定となり、高品位
な照明を維持できる。
【0149】この発明は、さらにこの構成に対して改善
を加えるものである。球面を有することによる照明角
が、照明距離dに連動して僅かながら拡大する。このよ
うな場合は、式(5)で定まる関係では理想的な集光率
を維持できないことになる。
【0150】そこでこの発明では、拡散反射面31に対
して曲面を設定して曲面31Aを構成したとしても、照
明効率が劣化しないパラメータを算出するものである。
【0151】図20を参照して設計条件を説明する。
【0152】観測点Pへの照明最大角θが一定であると
き、照明距離をL1、L2、L3と短くしていくと、(5)式
で定まる拡散反射面31のサイズAに対して、集光率が
変化しない(角度θに収まる)ような鏡像の球の半径、
および反射面のサイズは、次第に小さくなる。つまり、
図に示すように、距離L1のときの鏡像が並ぶ球の半径は
r1,反射面のサイズはa1である。また距離L2のと
きの鏡像が並ぶ球の半径はr2,反射面のサイズはa2
である。また距離L3のときの鏡像が並ぶ球の半径はr
3,反射面のサイズはa3である。
【0153】ここで図20に示している各パラメータを
用いて、これらの関係を求める。
【0154】sin θ=1/(2・F) …(11) r=(r+d)sin θ …(12) より r=d/(2・F−1) …(13) 一方、θMに着目すれば、 sinθM=a/(2・r) …(14) であり、 tanθM=(b−A)/(2・d) …(15) ここでカライドスコープの条件式である F=b/(2・A)…(16)を代入すれば θM=tan−1{b・(2・F−1)/(4・d・F)} …(17) となるから a={2d/(2F−1)}sin[tan−1{b・(2・F−1)/(4・d・F)}] …(18) が導かれる。
【0155】このときのrは、(13)式がそのまま適
用され r=d/(2・F−1) …(13) が成立するとともに、反射面が曲率を有することによる
カライドスコープの光軸成分長Lは、光軸からカライド
スコープ開口端距離dに対して曲率による隙間成分 r・(1−cosθM) …(19) だけ延長する必要が生じるから L=d+r[1−cos[tan−1{(b(2F−1))/(4dF)}]] …(20) とすることで、照明光路長dの影響を最小にして、高効
率で高品位な照明光学系を得ることができる。
【0156】上記の発明を照明装置に適用すれば、半導
体レーザなどある程度の広がりを有する入射光源条件の
もとでは、カライドスコープの長さ影響を最小すること
ができ、高効率で高品位な照明を得ることができる。し
かしガスレーザなどを用いた光源のように指向性の大変
鋭い光源が、光軸から大きく離れた位置に入射された場
合、特に照明距離dが短い領域では不具合が発生する。
【0157】この様子を図21に示して説明する。
【0158】いままで述べた実施の形態と同一部分には
同一符号を付している。カライドスコープ33、拡散反
射面31、照明野b、照明距離dなどは先に説明した条
件(式20)を満たしているものとする。この場合に
は、光軸とカライドスコープとの角度はθMとなる。
【0159】観測点Pから見た拡散反射面31およびそ
の鏡像35は、これまで説明した通り、交点Oを中心と
した円(球)36上に等間隔で並ぶ。ここで簡単のため
に、光軸を境界とする領域pと領域qとに分離して、鏡
像の説明を行う。
【0160】今、拡散反射面31を拡散反射面31p,
31qとする。すると、拡散反射面31pの領域p方向
の鏡像は、鏡像36p、36qとθMの角度間隔で並ぶ
はずである。しかし、36qは、虚像であり、観測点p
からは、観測できない。
【0161】同様に、拡散反射面31qの領域q方向の
鏡像は、鏡像36q’、36q’とθMの角度間隔で並
ぶはずである。しかし、36p’は、虚像であり、観測
点pからは、観測できない。
【0162】この状態で、ガスレーザに代表されるよう
に、直線性の良い光源501が、拡散反射面の位置(光
軸より隔てた位置)502に入射されたとする。する
と、この場合、観測点Pへの照明光は、拡散光源が観測
可能な位置503および504であり、このうち虚像で
ある位置504は観測位置では確認できない。
【0163】この結果、観測点、即ち照明位置Pへの照
明光主光線は、位置502からの直接反射光と、位置5
03からの鏡像反射光の平均となる。この場合の照明光
の進行軸は、光軸に対して角度Θであり、対光軸角の偏
差を有することになる。このことはテレセン性が失われ
ていることである。
【0164】従って照明野bの影響を受けやすい液晶ラ
イトバルブなどが用いられた場合には、コントラストの
むらが生じ、特に黒表示時の照明品位が損なわれる。
【0165】そこでこの発明では、角度θMの選定条件
を以下のようにしている。即ち、照明条件Fより導かれ
る照明設定最大角θと、カライドスコープと光軸の関係
で生じる先の角度θMの奇数倍(1を除く)と、を加え
たとき、これが90度となる角度θMを選定するように
している。
【0166】この効果を図22を用いて説明する。
【0167】図22では、2つのカライドスコープ33
−1と33−2を示している。
【0168】これらのカライドスコープ33−1、33
−2は、先の式(20)を満足するように設計されてい
る。観測点Pより拡散反射面側を観測すると、拡散反射
面31が中央に角度θMの範囲で観測される。ついでこ
の一次鏡像31A,31Aが角度2θMの範囲で観測さ
れる。そして2次反射像31B,31Bが角度2θMの
範囲で観測される。
【0169】ここで、鏡像の中心OからN次とN+1次
の像(Nは2以上)との境界を結ぶ直線が、観測点Pか
らの最大照明角範囲θと直交する(図では角度θ90で
示す角度)ように角度θMを選ぶと、一方の領域では、
観測点Pから観測できる鏡像数は、正確に奇数面とな
る。つまり、一方の領域における全鏡像の範囲は、角度
θMの奇数倍の角度となる。
【0170】このとき、例えば入射光線511が、光軸
から大きく移動した拡散反射位置512へ到達したとす
る。この場合観測点Pへの到達光線は、観測点Pから見
た拡散反射面到達位置512と、各鏡像の相当位置51
3、514から放射される。
【0171】このとき拡散反射面31’が完全拡散反射
性を有し、且つカライドミラー反射効率が理想的である
とすると、各光線強度は等しく、ミラー対象条件より主
光線は光軸の光線と等しくなる。この性質は、観測位置
が光軸から移動しても失われず、例えば観測位置Qへの
照明状況を併記しているが、この状態では図示されない
r+dを焦点とする集光レンズをカライドスコープ開口
側に設置すれば、主光線は、光軸に平行となる。
【0172】現実には僅かな反射損失および完全拡散か
らの偏差により、僅かに主光線変動が見込まれるもの
の、反射拡散性と、ミラー効率性能が現実レベルで十分
確保されていれば、その影響は無視できる。
【0173】以上のことから、任意観測位置への主光線
変動を回避できるカライドスコープの設置条件は、鏡像
が正確に整数となる条件、即ち、照明条件Fより定まる
照明最大角θより、 Θ=(90−θ)/(2・N−1) (ただしNは1を
除く2以上の自然数) なる角度に光軸とカライドスコープの偏差角度設定すれ
ばあらゆる種類の光源に対して主光線変動の最も少ない
照明光学系を構築できる。
【0174】上記の本発明によると、誘導放出光源を用
いても安価で、コンパクトで設計自由度の高い装置を得
ることができる。また高精度の部品設置が要求されるガ
スレーザや、取り付けに高度な技術を要求される光ファ
イバなどを容易に組み合わせることができる。さらにま
た、主光線変動の影響を受けにくく、照明むらが少なく
集光率がよく信頼性の高い装置を得ることができる。ま
た、製造性に関しても特別な投資や高精度な部品配置が
不要であり、高品位で高効率なプロジェクタ装置を得る
のに好適する。
【0175】次に上記の照明装置を用いた投写型ディス
プレイ装置の他の具体的構成例を説明する。
【0176】図23には、先に説明したようなアップコ
ンバージョンレーザ装置とカライドスコープを用いた照
明装置とを組み合わせて表示装置を実現した例を示して
いる。
【0177】600は、例えば角柱状の光ファイバ格納
筐体であり、この筐体600の内部には、底部から天板
部方向に起立したドラム601が設けられている。筐体
600とドラム601の間隙には、冷却用の冷媒603
が充填されていてもよい。またこの冷媒603は強制巡
回させるようにしてもよい。また筐体600としては、
不燃断光素材を用いることが好ましい。
【0178】筐体600の3つの角部の各一方の面に
は、それぞれ90度の間隔で半導体光源611、61
2、613が取り付けられている。またこの半導体光源
611、612、613は放熱処理器614,615,
616に接触していてもよい。
【0179】半導体光源611に一端が取り付けられた
光導波路621は、光ファイバ631に接続され、この
光ファイバ631は、ドラム601を周回して分岐部6
17より筐体600の外に導かれる。また半導体光源6
12に一端が取り付けられた光導波路622も、光ファ
イバ632に接続され、この光ファイバ632は、ドラ
ム601を周回して分岐部617より筐体600の外に
導かれる。さらにまた半導体光源613に一端が取り付
けられた光導波路623も、光ファイバ633に接続さ
れ、この光ファイバ633は、ドラム601を周回して
分岐部617より筐体600の外に導かれる。
【0180】光ファイバ631,632,633は、筐
体600の取り出し口604より取り出され、保護皮膜
605により束ねられ、照明装置へと導かれる。
【0181】ここで光ファイバについて説明する。
【0182】光ファイバはコアと呼ばれる光通路(屈折
率N1)とクラッドと呼ばれる被服(屈折率N2)から
なり、それぞれの屈折率よりQ=sin−1(N1/
N2)で定まる臨界角を有する。この臨界角を超える光
は、光ファイバを通過せず途中損失となり、光ファイバ
の出射端まで到達しない。しかし臨界角付近の光につい
ても、投写型ディスプレイの小型化に伴う設置スペース
条件から、任意曲率を有する曲げ設置が行われると、こ
の曲げ曲率に応じて光ファイバ入射当初は臨界角に収ま
るものの、任意個所において臨界角を越える入反射が繰
り返され、所定の損失が生じる。
【0183】この損失は、素材と曲げ渠率、並びにコア
の太さ、コアとクラッドの境界条件などにより変動す
る。
【0184】従って、ドラムの半径を選択するとき上記
損失をできるだけ抑えることができる条件で選択し、光
ファイバをドラムに巻きつける構成を基本としている。
またアップコンバージョン変換においても発熱が予測さ
れるのでこれら全体を冷却する構造を持たせることが好
ましい。
【0185】一方、レーザーによる発光は、発振状態に
達すれば光密度の2乗で効率が改善されるために、発振
条件が満たされれば、時分割駆動による発光が効率的で
ある。従って、より低い消費電力でより多くのエネルギ
ーが期待できる、単板の時分割駆動方式のライドバルブ
(DMD)を念頭にした装置を説明する。
【0186】先に説明したアップコンバージョンレーザ
方式では、光ファイバにグレーティング処理を施し、任
意波長の共振を得る構造とし、誘導放出を促している。
発振するためには、任意光強度が必要であり、この条件
を満たし、任意効率以上の入射効率を実現する任意太さ
の光ファイバのコア径が必要である。しかし一旦発振す
れば、光密度が高いほど変換効率は向上するため、アッ
プコンバージョンファイバの断面積は細い方が好まし
い。言い換えれば、発振条件を満たしておけば、連続発
振よりも、時分割駆動(パルス駆動)で発光させたほう
が、より少ない電力で大きな光出力を得ることが可能で
あり、レーザー応答速度は、通信に用いられるほどの高
速応答性を有する。
【0187】そこでこのシステムでは、例えば図24に
示すようなドライブ方式を採用する。図24の(A)は
水平同期信号であり、図24(B)はドライブ期間を示
すタイミングチャートである。例えば水平期間の1/3
の期間をRの色光を出力するレーザ装置が動作し、次の
1/3の期間をGの色光を出力するレーザ装置が動作
し、次の1/3の期間をBの色光を出力するレーザ装置
が動作するように設定する。そしてこのタイミングにあ
わせて、レーザ光が照射するライトバルブには、Rの映
像信号、Gの映像信号、Bの映像信号を供給するように
している。この繰り返しを行うことにより、表示装置を
実現する。
【0188】しかし実際の時分割駆動においては、図2
4(C),或は図24(D)のように、各色光の発光時
間の割合を調整して、観測者がいわゆる「色割れ」を感
じないようにすることが好ましい。
【0189】図25は、図23の構成に対して、さらに
カライドスコープ701、このカライドスコープ701
から放射された光が、反射ミラー702、リレーレンズ
703を経てDMD704に照射される様子を示してい
る。さらにDMD704から反射された光学像が投写レ
ンズ体100に導入される様子も示している。カライド
スコープ701には、開口側から拡散反射面に対して各
色光を出射する光ファイバーが導入されている。なお図
23と同一部分には同一符号を付している。
【0190】上記した各種の実施例は、夫々単独で本発
明を成立するものであるが、それぞれの実施形態を任意
に組み合わせた構成も本発明の範疇に属するものであ
る。
【0191】例えば、拡散反射面31に対してレーザ光
を照射するとしたが、拡散反射面31は、平面でもよ
く、また曲率を有するものでもよい。さらにレーザ光を
導くガイド手段は、カライドスコープ33の開口部にそ
の端部を設置されてもよく、またカライドスコープ33
の開口部より奥にさらに進入していて設置されていても
よい。さらには、カライドスコープ33本体の一部に設
けられた穴から導入されていてもよい。
【0192】また、この発明は、カライドスコープ33
の拡散反射面に対してレーザ光に限らす高効率な光を照
射する構成も本発明の範疇である。さらにまた、拡散反
射面31は、曲率を有し、かつ多数の発光素子をもち自
ら発光するものであっても、本発明の範疇である。さら
にまた、レーザ光を発する発振部に対して、その近傍あ
るいは直接的に冷媒或は冷却手段を設けるという構造も
本発明の範疇である。また光ファイバーをドラムに巻回
して、ファイバーの距離を稼ぐとともに、発振機能を実
現させ、その出力光をカライドスコープの光源として用
いるという構成も本発明の範疇である。
【0193】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
構成が簡素で、小型であって、且つ照明光量も十分得る
ことができる投写型ディスプレイの照明装置を提供する
ことができる。さらにまたこの発明によれば、照明能力
を向上し、信頼性の高い投写型ディスプレイの照明装置
を提供することができる。またこの発明によれば、低コ
ストで、高性能な投写型ディスプレイの照明装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の投写型ディスプレイ装置の一例を
示す構成説明図。
【図2】 誘導放出光源の構成例を説明するために示し
た図。
【図3】 誘導放出光源の動作原理の説明図。
【図4】 同じく誘導放出光源の他の動作原理の説明
図。
【図5】 レーザ発光を得ることができる半導体チップ
の基本的な構造を示す図。
【図6】 誘導放出光源を利用して構成した赤色光源,
緑色光源、青色光源の各構成を簡略化して示す図。
【図7】 本発明に係るカライドスコープを用いた照明
系の基本原理を示す図。
【図8】 本発明の照明装置を構成する上で、カライド
スコープの基本的考え方を説明するために示した図。
【図9】 上記カライドスコープにおいて、観測点Pよ
り光源側を見た場合に、球として見なせる鏡像球面が存
在し、かつ、高集光な光結合が維持される範囲をするた
めに示した説明図。
【図10】 本発明の基本的な一実施の形態を示す図。
【図11】 本発明のさらに他の実施の形態を示す図。
【図12】 本発明のまた他の実施の形態を示す図。
【図13】 カライドスコープにおいて得られる多角系
の鏡像で生じる影の問題点を説明するために示した図。
【図14】 任意照明条件時での光軸を含む任意断面
(カライドスコープ内であって光軸方向と直交する断
面)における、上記の影の影響をグラフ化して示す説明
図。
【図15】 さらに光ガイド手段としての光ファイバの
設置位置を工夫した本発明の他の実施の形態を示す図。
【図16】 光ファイバのカライドスコープに対する取
り付け方法についても工夫を行った本発明のさらに他の
実施の形態を示す図。
【図17】 さらにまた本発明の他の実施の形態を説明
するために示した説明図。
【図18】 この発明の更に他の実施の形態を示す図。
【図19】 この発明のさらに他の実施の形態の基本構
成を示す図。
【図20】 図19の実施の形態の設計条件の例を説明
するために示す説明図。
【図21】 同じくこの発明の装置の設計条件の例を説
明するために示した説明図。
【図22】 同じくこの発明の装置の設計条件の例を説
明するために示した説明図。
【図23】 この発明の投写型ディスプレイ装置の基本
構成例を示す図。
【図24】 レーザ発光装置の駆動例と空間変調素子の
駆動例を示す説明図。
【図25】 図23の装置にさらにカライドスコープ、
DMD(空間変調素子)、投写レンズ体を追加して示す
図。
【符号の説明】
31…拡散反射面、32…照明面、33…カライドスコ
ープ、33a〜33d…反射ミラー、35…鏡像、36
…円、37、38,39…リレーレンズ、53、57…
偏光ミラー、59…偏光軸回転板、81…光ファイバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 9/31 B 9/31 G02B 27/00 V Fターム(参考) 2H099 AA11 BA09 CA02 CA08 DA09 5C058 AA05 AA06 AB03 BA26 EA51 5C060 BA03 BA04 BA08 BB13 BC05 BE05 BE10 EA01 GA02 GB02 GB06 HD00 HD07 JA00 5G435 AA03 AA04 AA12 AA18 BB11 BB12 BB15 BB16 BB17 CC09 CC12 DD05 DD09 DD12 EE22 EE25 FF02 FF03 FF06 FF08 FF11 FF12 GG02 GG03 GG14 GG22 GG27 GG28 HH02 LL15

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライトバルブの光軸に対して、中心軸が
    ほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置され、
    前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面と、こ
    の照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反射面
    と、前記照射面と前記拡散反射面との間の空間を囲む反
    射ミラーを有し、前記中心軸方向のいずれの位置であっ
    ても、その断面面積が前記拡散反射面よりも大きいカラ
    イドスコープと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって光
    を導く光ガイド手段を有する光源と、 を具備したことを特徴とする投写型ディスプレイの照明
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ライトバルブは、無偏光制御による
    照明系であり、 前記拡散反射面の反射面積をa,前記照射面によるライ
    トバルブ照明設定範囲の面積をbとすると、前記ライト
    バルブ又は投影条件により定まるライトバルブ照明のF
    値との関係では、F=b/(2a)がほぼ成立し、前記拡
    散反射面の反射面積aと前記ライトバルブ照明設定範囲
    の面積bとはほぼ相似形であることを特徴とする請求項
    1記載の投写型ディスプレイの照明装置。
  3. 【請求項3】 前記ライトバルブは、偏光制御による照
    明系であり、 前記拡散反射面の反射面積をa,前記照射面によるライ
    トバルブ照明設定範囲の面積をbとすると、前記ライト
    バルブ又は投影条件により定まるライトバルブ照明のF
    値との関係では、F=b/(2a)がほぼ成立し、 前記照射面には、所定の偏光軸成分は透過するが、これ
    と直交する偏光成分は反射する偏光ミラーを設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の投写型ディスプレイの照明
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ライトバルブは、偏光制御による照
    明系であり、 前記拡散反射面の反射面積をa,前記照射面によるライ
    トバルブ照明設定範囲の面積をbとすると、前記ライト
    バルブ又は投影条件により定まるライトバルブ照明のF
    値との関係では、F=b/(2a)がほぼ成立し、 かつ前記中心軸と直交する断面位置においては、 F=b/(4a)がほぼ成立することを特徴とする請求
    項1記載の投写型ディスプレイの照明装置。
  5. 【請求項5】 前記カライドスコープの前記中心軸方向
    の長さdは、前記ライトバルブの照明設定範囲の面積の
    最大対角の1.7乃至6倍の範囲に設計されていること
    を特徴とする請求項1記載の投写型ディスプレイの照明
    装置。
  6. 【請求項6】 前記光源は、アップコンバージョンファ
    イバーレーザを含む誘導放出光であり、前記光ガイド手
    段は、前記誘導放出光を導く光ケーブルであることを特
    徴とする請求項1記載の投写型ディスプレイの照明装
    置。
  7. 【請求項7】 開口部と、この開口部の中心軸方向に間
    隔をおいて対向配置された拡散反射面と、前記開口部と
    前記拡散反射面との間の空間を囲む反射ミラーとを有
    し、前記中心軸の方向のいずれの位置であっても、その
    断面面積が前記拡散反射面よりも大きいカライドスコー
    プと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって、
    前記反射ミラーとほぼ平行に入射させる光ガイド手段を
    有する光源と、 を具備したことを特徴とする投写型ディスプレイの照明
    装置。
  8. 【請求項8】 開口部と、この開口部の中心軸方向に間
    隔をおいて対向配置された拡散反射面と、前記開口部と
    前記拡散反射面との間の空間を囲む反射ミラーとを有
    し、前記中心軸の方向のいずれの位置であっても、その
    断面面積が前記拡散反射面よりも大きいカライドスコー
    プと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって光
    を照射するファイバー状の光ガイド手段を有する光源と
    を具備し、 前記光ガイド手段の前記カライドスコープ内での光出射
    端の位置は、 前記拡散反射面からの前記光出射端までの距離Lsが Ls={(ad)/(b−a)}{(1/sin(θna
    +Δθ))−1} で与えられる位置を越えない範囲に存在することを特徴
    とする投写型ディスプレイの照明装置。ただし、前記光
    ガイド手段を前記カライドスコープ内に挿入した挿入位
    置でのカライドスコープ面に対する挿入角をΔθ、前記
    光ガイド手段の材質構造により定まる出射発散角をθn
    a,前記光ガイド手段の前記挿入位置及び前記中心軸を
    含むカライドスコープ内断面における拡散面サイズを
    a,同開口部サイズをb、そしてカライドスコープの光
    軸平行成分長をdとする。
  9. 【請求項9】 前記開口部と拡散反射面との距離dと、
    前記Lsとはほぼ等しく、さらに、前記開口部とこの開口
    部から出射される光が導かれるライトバルブ照射面と
    は、リレーレンズによる結合関係にあることを特徴とす
    る請求項8記載の投写型ディスプレイの照明装置。
  10. 【請求項10】 ライトバルブの光軸に対して、中心軸
    がほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置さ
    れ、前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面
    と、この照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反
    射面と、前記照射面と前記拡散反射面との間の空間を囲
    む反射ミラーとを有し、前記中心軸方向のいずれの位置
    であっても、その断面面積が前記拡散反射面よりも大き
    いカライドスコープであって、前記拡散反射面の反射面
    積をa,前記照射面によるライトバルブ照明設定範囲の
    面積をb、前記拡散反射面から前記照射面までの距離を
    dとすると、前記ライトバルブ又は投影条件により定ま
    るライトバルブ照明のF値は、 F=b/(2a)がほぼ成立し、 さらに前記拡散反射面は、その曲率rとして、 r=(ad)/(b−a)にほぼ等しい曲率を有するも
    のとし、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって光
    を導く光ガイド手段を有する光源と、 を具備したことを特徴とする投写型ディスプレイの照明
    装置。
  11. 【請求項11】 ライトバルブの光軸に対して、中心軸
    がほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置さ
    れ、前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面
    と、この照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反
    射面と、前記小斜面と前記拡散反射面との間の空間を囲
    む反射ミラーとを有し、前記中心軸方向のいずれの位置
    であっても、その断面面積が前記拡散反射面よりも大き
    いカライドスコープと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって光
    を導く光ガイド手段を有する光源とを具備し、 前記拡散反射面の反射面積をa,前記照射面によるライ
    トバルブ照明設定範囲の面積をb、前記拡散反射面から
    前記照射面までの距離をdとすると、前記ライトバルブ
    又は投影条件により定まるライトバルブ照明のF値は、 F=b/(2a)がほぼ成立し、 前記拡散反射面は、曲率rをもち、 さらに上記曲率rをもつ前記拡散反射面の面積aは、 a=[(2d)/(2F−1)]sin[tan−1{(b(2F−1))
    /(4dF)}] なる光軸直交成分を有し、 r=d/(2F−1) なる曲率半径を有し、かつ、 前記カライドスコープの光軸成分Lに対して L=d+r[1−cos[tan−1{(b(2F−1))/
    (4dF)}]] なる条件をほぼ満足していることを特徴とする投写型デ
    ィスプレイの照明装置。
  12. 【請求項12】 前記カライドスコープの中心軸と、前
    記光ガイド手段の光が前記拡散反射面に照射されて反射
    する中心系路との偏差角Θは、 前記拡散反射面の位置で前記中心軸と直交する面のサイ
    ズをa,前記ライトバルブの投写レンズ等で定められる
    照明F値より定まる照明最大角をθとしたとき、 Θ=(90−θ)/(2N−1) (ただしNは、2以
    上の自然数) が満足されていることを特徴とする請求項11記載の投
    写型ディスプレイの照明装置。
  13. 【請求項13】 ライトバルブの光軸に対して、中心軸
    がほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置さ
    れ、前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面
    と、この照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反
    射面と、前記照射面と前記拡散反射面との間の空間を囲
    む反射ミラーとを有し、前記中心軸方向のいずれの位置
    であっても、その断面面積が前記拡散反射面よりも大き
    いカライドスコープを具備し、 前記拡散反射面は、前記照射面側に凸となる曲率をもつ
    拡散反射面としたことを特徴とする投写型ディスプレイ
    の照明装置。
  14. 【請求項14】 前記拡散反射面は、複数の発光素子を
    有することを特徴とする請求項13記載の投写型ディス
    プレイの照明装置。
  15. 【請求項15】 前記拡散反射面に対してレーザ光を照
    射する光ガイド手段がさらに設けられていることを特徴
    とする請求項13記載の投写型ディスプレイの照明装
    置。
  16. 【請求項16】 ライトバルブの光軸に対して、中心軸
    がほぼ一致するように前記ライトバルブと対向配置さ
    れ、前記ライトバルブの光入射部側に位置する照射面
    と、この照射面に対して間隔を置いて配置された拡散反
    射面と、前記照射面と前記拡散反射面との間の空間を囲
    む反射ミラーとを有し、かつ、前記中心軸方向のいずれ
    の位置であっても、その断面面積が前記拡散反射面より
    も大きいカライドスコープと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かってレ
    ーザ光を照射する光ガイド手段が設けられていることを
    特徴とする投写型ディスプレイの照明装置。
  17. 【請求項17】 複数の光源殻の光がそれぞれ光ガイド
    手段を介して単一のライトバルブを照射する投写型ディ
    スプレイの照明装置において、 前記光ガイド手段は、光ファイバ又はアップコンバージ
    ョンファイバを有し、 この光ファイバ又はアップコンバージョンファイバは、
    単一箱に納められたドラムに巻回されるもので、 前記ドラムは、任意厚で、かつ前記光ファイバ又はアッ
    プコンバージョンファイバの規定NAより定まる最小半
    径を超える直径を有し、 また前記光ガイド手段の前記単一箱への取り込み位置
    は、前記ドラムの接線延長上付近であって、前記単一箱
    に90°の間隔で複数箇所に設けられ、かつ同一回転方
    向に向けて設けられていることを特徴とする投写型ディ
    スプレイの照明装置。
  18. 【請求項18】 前記光ガイド手段からの出射光は、カ
    ライドスコープの開口部付近より、このカライドスコー
    プ内に入射するように配置され、 前記カライドスコープは、前記開口部と、これに対向し
    た拡散反射面と、前記開口部と前記拡散反射面の間の空
    間を囲む反射ミラーとで構成され、 この拡散反射面は、 光軸を含む任意断面におけるライトバルブ照明サイズを
    b、ライトバルブの照明F値をFとしたとき、a=b/
    (2・F)で定まる光軸法線方向成分aとして表される
    ものであり、 前記光ガイド手段からの光は、前記反射ミラーの延長方
    向交点が生じる方向に向かって入射されていることを特
    徴とする請求項1記載の投写型ディスプレイの照明装
    置。
  19. 【請求項19】 前記ライトバルブは、マトリックス上
    にミラーを形成し、サブフィールド駆動にてカラー表示
    を行う単板デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)
    を用いていることを特徴とする請求項17記載の投写型
    ディスプレイの照明装置。
  20. 【請求項20】 前記光源は、誘導放出光を発する光半
    導体素子を有し、前記光ガイド手段は、アップコンバー
    ジョンファイバを有し、最も短波長光を用いていること
    を特徴とする請求項1記載の投写型ディスプレイの照明
    装置。
  21. 【請求項21】 ライトバルブと、 前記ライトバルブの光軸に対して、中心軸がほぼ一致す
    るように前記ライトバルブと対向配置され、前記ライト
    バルブの光入射部側に位置する照射面と、この照射面に
    対して間隔を置いて配置された拡散反射面と、前記照射
    面と前記拡散反射面との間の空間を囲む反射ミラーを有
    し、前記中心軸方向のいずれの位置であっても、その断
    面面積が前記拡散反射面よりも大きいカライドスコープ
    と、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かって光
    を導く光ガイド手段を有する光源と、 を具備したことを特徴とする投写型ディスプレイ装置。
  22. 【請求項22】 ライトバルブと、 前記ライトバルブの光軸に対して、中心軸がほぼ一致す
    るように前記ライトバルブと対向配置され、前記ライト
    バルブの光入射部側に位置する照射面と、この照射面に
    対して間隔を置いて配置された拡散反射面と、前記照射
    面と前記拡散反射面との間の空間を囲む反射ミラーとを
    有し、かつ、前記中心軸方向のいずれの位置であって
    も、その断面面積が前記拡散反射面よりも大きいカライ
    ドスコープと、 前記カライドスコープ内の前記拡散反射面に向かってレ
    ーザ光を照射する光ガイド手段とを具備することを特徴
    とする投写型ディスプレイ装置。
  23. 【請求項23】 複数の光源殻の光がそれぞれ光ガイド
    手段を介して単一のライトバルブを照射する投写型ディ
    スプレイ装置において、 前記光ガイド手段は、光ファイバ又はアップコンバージ
    ョンファイバを有し、 この光ファイバ又はアップコンバージョンファイバは、
    単一箱に納められたドラムに巻回され、 前記ドラムは、任意厚で、かつ前記光ファイバ又はアッ
    プコンバージョンファイバの規定NAより定まる最小半
    径を超える直径を有し、 また前記光ガイド手段の前記単一箱への取り込み位置
    は、前記ドラムの接線延長上付近であって、前記単一箱
    に90°の間隔で複数箇所に設けられ、かつ同一回転方
    向に向けて設けられていることを特徴とする投写型ディ
    スプレイ装置。
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