JP2002059471A - ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法Info
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Abstract
フィルム剥離性に優れたポリビニルアルコール系フィル
ムの製造方法を提供すること。 【解決手段】 ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をT
型スリットダイよりドラム型ロール又はエンドレスベル
トに流延して製膜するにあたり、T型スリットダイ長手
方向に対して、両端部より15%以内のいずれかの部分
で、そのスリット間隔を中央部のスリット間隔よりも小
さくしてなるT型スリットダイを用いるポリビニルアル
コール系フィルムの製造方法。
Description
ール系樹脂水溶液の製膜において、ドラム型ロール又は
エンドレスベルトからのフィルム剥離性に優れ、フィル
ム取れ幅の拡大したポリビニルアルコール系フィルムの
製造方法に関し、更には光学フィルム、特に偏光膜に適
したポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関す
るものである。
ムは、ポリビニルアルコール系樹脂を溶媒に溶解し、混
練、脱泡して原液を調製した後、T型スリットダイを用
いて溶液流延法(キャスティング法)により製膜して製
造される。かかるT型スリットダイとしては、通常、ス
リット形状が細長の矩形を有したものが用いられてい
る。
T型スリットダイを用いてポリビニルアルコール系樹脂
水溶液をドラム型ロール又はエンドレスベルトに流延す
ると、耳端部はネックインし膜厚が厚くなり、乾燥する
際に耳端部の乾燥が不充分となって、ドラム型ロール又
はエンドレスベルトから剥離するときに耳端部の剥離性
が悪くなるといった問題点があった。
いて、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をT型スリッ
トダイを用いて製膜するあたり、ドラム型ロール又はエ
ンドレスベルトからのフィルム剥離性に優れ、フィルム
取れ幅の拡大したポリビニルアルコール系フィルムの製
造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリビニ
ルアルコール系樹脂水溶液をT型スリットダイよりドラ
ム型ロール又はエンドレスベルトに流延して製膜するに
あたり、T型スリットダイ長手方向に対して、両端部よ
り15%以内のいずれかの部分で、そのスリット間隔を
中央部のスリット間隔よりも小さくしてなるT型スリッ
トダイを用いるポリビニルアルコール系フィルムの製造
方法が上記目的に合致することを見出し、本発明を完成
した。
いずれかの部分で、そのスリット間隔が中央部のスリッ
ト間隔に対して80%以下としたT型スリットダイを用
いることが好ましく、更には両端部より15%以内の部
分から、そのスリット間隔が端部に向かって漸次小さく
してなるT型スリットダイを用いることが好ましい。
明する。本発明で用いられるポリビニルアルコール系樹
脂としては、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニ
ルをケン化して製造されるが、本発明では必ずしもこれ
に限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸
(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数
2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−
ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和ス
ルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有し
ていても良い。又、ポリビニルアルコール系樹脂にシリ
ル基を含有させたものでも良く、シリル化剤を用いて後
変性させたり、シリル基含有オレフィン性不飽和単量体
と共重合しケン化させたり、等の方法が挙げられる。シ
リル基含有オレフィン性不飽和単量体としてはビニルシ
ラン、(メタ)アクリルアミド−アルキルシラン等が挙
げられる。
度は特に限定されないが、中でも1000〜7000が
好ましく、特には1200〜6000が好ましく、更に
は1400〜5000が好ましい。かかる重合度が10
00未満では光学フィルムとする場合に充分な光学性能
が得られず、7000を越えると偏光膜とする場合に延
伸が困難となり工業的な生産が難しくなり好ましくな
い。
化度は80モル%以上であることが好ましく、特には8
5〜100モル%、更には98〜100モル%が好まし
い。かかるケン化度が80モル%未満では光学フィルム
とする場合に充分な光学性能が得られず好ましくない。
要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリ
ン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール等、一般的に使用される可塑剤を
ポリビニルアルコール系樹脂に対して30重量%以下、
好ましくは3〜25重量%、更に好ましくは5〜20重
量%含有される。該可塑剤が30重量%を越えるとフィ
ルム強度が劣り好ましくない。
ン性、カチオン性の界面活性剤、中でも特に好ましくは
ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル等の剥離剤
をポリビニルアルコール系樹脂に対して5重量%以下、
好ましくは0.001〜3重量%、更に好ましくは0.
001〜2重量%含有される。該剥離剤が5重量%を越
えるとフィルム表面外観が不良となり好ましくない。
ニルアルコール系樹脂を用いて、ポリビニルアルコール
系樹脂水溶液を調製し、該水溶液をT型スリットダイを
用いてドラム型ロール又はエンドレスベルトに流延して
製膜することでポリビニルアルコール系フィルムを製造
するわけであるが、以下にその製造方法を説明する。
は、酢酸ナトリウムを除去するためその粉末を洗浄す
る。洗浄に当たっては、メタノールあるいは水で洗浄さ
れるが、メタノールで洗浄する方法では溶剤回収などが
必要になるため、水で洗浄する方法がより好ましい。
系樹脂ウェットケーキを溶解し、ポリビニルアルコール
系樹脂水溶液を調製するが、かかる含水ポリビニルアル
コール系樹脂ウェットケーキをそのまま水に溶解すると
所望する高濃度の水溶液が得られないため、一旦脱水を
行うことが好ましい。脱水方法は特に限定されないが遠
心力を利用した方法が一般的である。
量%以下、好ましくは30〜45重量%の含水ポリビニ
ルアルコール系樹脂ウェットケーキとすることが好まし
い。該含水率が50重量%を越えると所望する水溶液濃
度にすることが難しくなり好ましくない。
ル系樹脂ウェットケーキを水に溶解し、ポリビニルアル
コール系樹脂水溶液となる。かかるポリビニルアルコー
ル系樹脂水溶液は、溶解缶を用いて脱水後のポリビニル
アルコール系樹脂ウェットケーキ、必要に応じて水、可
塑剤、添加剤を仕込み、加温、撹拌し溶解したり、多軸
押出機を用いて脱水後のポリビニルアルコール系樹脂ウ
ェットケーキあるいはそれを乾燥したポリビニルアルコ
ール系樹脂を仕込み、サイドフィードにより、必要に応
じて水、可塑剤、添加剤を仕込み加温、剪断をかけなが
ら溶解したりして得られた水溶液でもよいが、本発明で
は特に、上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶中で水
蒸気を吹き込んで含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェ
ットケーキを溶解して得られる水溶液であることが好ま
しい。
て大型翼を備えた撹拌翼が好ましく、特には住友重機械
工業(株)社製のマックスブレンド型翼、神鋼パンテッ
ク(株)社製のフルゾーン型翼等が好適に用いられる。
但し、これらに限定されない。撹拌翼の形状は特に限定
されないが、翼の直径(d)/溶解缶の内径(D)が
0.5〜0.8程度のものが好ましい。又、必要に応じ
て、溶解缶の側壁面に、回転軸方向に沿う複数本の邪魔
板を間隔をおいて配設することが好ましい。
解缶中で上記含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェット
ケーキを溶解するにあたり、水蒸気を吹き込むわけであ
るが、かかる水蒸気を吹き込むにあたり、所望する濃度
となるように水を加えることも好ましい。又、必要に応
じて可塑剤、添加剤を添加してもよい。
ニルアルコール系樹脂に対して0.5〜5倍量(重量換
算)が好ましく、吹き込み時間は0.5〜3時間が好ま
しい。吹き込み量が0.5倍量未満では溶解不充分とな
り、5倍量を越えるとドレン量が多くなりすぎて所望す
る濃度にならず好ましくない。又、水蒸気を吹き込む際
は、缶底より吹き込むことが好ましいがこれに限らず側
面等から吹き込んでも良い。
80℃、好ましくは45〜70℃となった時点で、撹拌
を開始することが均一溶解ができる点で好ましく、樹脂
温度が40℃未満ではモーターの負荷が大きくなり、8
0℃を越えるとポリビニルアルコール系樹脂の固まりが
できて均一な溶解ができなくなり好ましくない。
〜100℃、好ましくは95〜100℃となった時点
で、缶内を加圧することも均一溶解ができる点で好まし
く、樹脂温度が90℃未満では未溶解物ができ好ましく
ない。
ったところで、水蒸気の吹き込みを終了し、0.5〜3
時間撹拌を続け、溶解が行われる。溶解後は、所望する
濃度となるように濃度調整が行われる。かかる水溶液の
濃度調整に当たっては、缶の中の液を一部抜き出し、循
環させながらプロセス屈折率計(K−PATENTS社
製)を用いて濃度測定を行う。
樹脂水溶液の濃度は15〜60重量%であることが好ま
しく、特に好ましくは17〜55重量%、更に好ましく
は20〜50重量%である。かかる濃度が15重量%未
満では乾燥負荷が大きくなり生産能力が劣り、60重量
%を越えると粘度が高くなりすぎて均一な溶解ができず
好ましくない。
脂水溶液は、脱泡処理される。脱泡方法としては静置脱
泡や多軸押出機による脱泡等が挙げられるが、本発明で
は多軸押出機(A)を用いて脱泡する方法が好ましい。
多軸押出機(A)としては、ベントを有した多軸押出機
であれば特に限定されないが、通常はベントを有した2
軸押出機が用いられる。
リビニルアルコール系樹脂水溶液を該多軸押出機(A)
に供給し、ベント部の樹脂温度を105〜180℃、好
ましくは110〜160℃とし、かつ押出機先端圧力を
2〜100kg/cm2、好ましくは5〜70kg/c
m2の範囲の条件下で脱泡を行う。
では脱泡が不充分となり、180℃を越えると樹脂劣化
が起こることとなる。又、押出機先端圧力が2kg/c
m2未満では脱泡が不充分となり、100kg/cm2を
越えると配管での樹脂漏れ等が発生し、安定生産するこ
とができなくなる。
にギアポンプ(P1)及びギアポンプ(P2)を設け、
ギアポンプ(P1)によりポリビニルアルコール系樹脂
水溶液を多軸押出機(A)に供給し、ギアポンプ(P
2)によりポリビニルアルコール系樹脂水溶液を多軸押
出機(A)から排出するわけであるが、かかるギアポン
プ(P2)の入口圧力が2〜70kg/cm2の範囲、
好ましくは5〜70kg/cm2の範囲で一定値を示す
ようにギアポンプ(P1)を制御することがフィルム膜
厚の精度向上の点で好ましい。かかる入口圧力が2kg
/cm2未満では脱泡が不充分となり、70kg/cm2
を越えるとベント部分より樹脂が出てくることとなり好
ましくなく、又、上記範囲であっても一定値を示さなけ
ればフィルム膜厚の精度が不充分となり好ましくない。
尚、ここで言う一定値とは、指定値から±2%以内、好
ましくは±1.5%以内の範囲を許容するものである。
われ、多軸押出機(A)から排出されたポリビニルアル
コール系樹脂水溶液は、一定量ずつT型スリットダイに
導入され、ドラム型ロール又はエンドレスベルトに流延
して製膜、乾燥される。
いて、T型スリットダイ長手方向に対して、両端部より
15%以内のいずれかの部分で、そのスリット間隔を中
央部のスリット間隔よりも小さくしてなるT型スリット
ダイを用いることが最大の特徴であり、かかるT型スリ
ットダイを用いることにより、フィルム耳端部の膜厚が
厚くなることなく、フィルム剥離性に優れた効果を示す
のである。
は、両端部より15%以内のいずれかの部分で、そのス
リット間隔が中央部のスリット間隔に対して80%以下
としたT型スリットダイであり、更に好ましくは両端部
より15%以内の部分から、そのスリット間隔が端部に
向かって漸次小さくしてなるT型スリットダイである。
具体的には、例えば図1〜3に示す如きスリット形状を
有するもの等が挙げられる。但し、これらに限定される
ものではない。
て、上記ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をドラム型
ロール又はエンドレスベルトに流延して、製膜するが、
幅広のポリビニルアルコール系フィルムを得ることがで
きる点、設備コストが小さい点等からドラム型ロールで
行うほうが好ましい。
合、例えばドラム型ロールの回転速度は5〜30m/m
inであることが好ましく、特に好ましくは6〜20m
/minであり、ドラム型ロールの表面温度は70〜9
9℃であることが好ましく、より好ましくは75〜97
℃である。ドラム型ロールの表面温度が70℃未満では
乾燥不良となり、99℃を越えると発泡し好ましくな
い。
0〜100℃であることが好ましく、より好ましくは8
5〜98℃である。T型スリットダイ出口の樹脂温度が
80℃未満では流動不良となり、100℃を越えると発
泡し好ましくない。
定されないが、例えばロールの直径は2000〜400
0mmが好ましく、より好ましくは2500〜3800
mmである。
を用いてドラム型ロール又はエンドレスベルトより流延
し製膜し、乾燥した後は、必要に応じて更に乾燥、熱処
理、調湿が行われ、ポリビニルアルコール系フィルムと
なるのである。
ッキ処理又は鏡面処理した、直径2〜4mのドラムを該
ドラムの内温80〜100℃に調整してその上で乾燥さ
せる方法、該ドラムを通過させた後、表面をハードク
ロムメッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mの
ロール(1〜30本)を温度60〜100℃に調整して
通過させる方法、一対のロール間に保持されたベルト
(長さ:20〜100m、表面:鏡面処理)の途中に乾
燥機を設け、該乾燥機を通過させる方法等が挙げられ、
又、かかる、、の方法を適宜組み合わせて行うこ
ともできる。
メッキ処理又は鏡面処理した、直径0.2〜2mのロー
ル(1〜30本)を温度60〜180℃に調整して通過
させる方法、フローティング型ドライヤー(長さ:2
〜10m、温度80〜180℃)にて行う方法等が挙げ
られる。
度65〜95%RHに調湿された室内を通過させる方
法、ヒラノテクシード(株)社製「フリューデック
ス」を用いた蒸気凝縮法による方法等が挙げられる。
フィルムは、上記の如くポリビニルアルコール系樹脂水
溶液を特定のスリット形状を有するT型スリットダイを
用いて製膜するため、ドラム型ロール又はエンドレスベ
ルトからのフィルム剥離性に優れ、フィルム取れ幅の拡
大したポリビニルアルコール系フィルムとなるものであ
り、得られたポリビニルアルコール系フィルムは、光学
フィルム、特には偏光膜用として非常に有効である。以
下、偏光膜の製造方法について説明する。
ニルアルコール系フィルムを延伸してヨウ素あるいは二
色性染料の溶液に浸漬し染色するか、延伸と染色を同時
に行うか、ヨウ素あるいは二色性染料により染色して延
伸するかした後、ホウ素化合物処理する方法が挙げられ
る。又、染色した後ホウ素化合物の溶液中で延伸する方
法等もあり、適宜選択して用いることができる。
系フィルムの膜厚としては、30〜100μmが好まし
く、更には40〜90μmで、30μm以下では延伸が
難しく、100μm以上では膜厚精度が低下して好まし
くない。
(未延伸フィルム)は次に延伸及び染色、ホウ素化合物
処理が施される。延伸と染色更にホウ素化合物処理は別
々に行っても同時に行っても良いが、本発明では染色工
程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に
一軸延伸を実施することが望ましい。
3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、前記と
直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度
あるいはそれ以上の延伸)を行っても差し支えない。延
伸時の温度条件は40〜170℃から選ぶのが望まし
い。更に、かかる延伸倍率は最終的に上記の範囲に設定
されれば良く、延伸操作は一段階段のみならず、製造工
程の任意の範囲の段階に実施すれば良い。
は二色性染料を含有する液体を接触させることによって
行われる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリの水溶液が用い
られ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/l、ヨウ化カリの
濃度は10〜50g/l、ヨウ素/ヨウ化カリの重量比
は20〜100が適当である。染色時間は30〜500
秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好
ましい。水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量
含有させても差し支えない。接触手段としては浸漬、塗
布、噴霧等の任意の手段が適用できる。
合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ
酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液又は
水−有機溶媒混合液の形で濃度0.5〜2モル/l程度
で用いられ、液中には少量のヨウ化カリを共存させるの
が実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが勿論塗
布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は50〜
70℃程度、処理時間は5〜20分程度が好ましく、又
必要に応じて処理中に延伸操作を行っても良い。
面又は両面に光学的に等方性の高分子フィルム又はシー
トを保護膜として積層接着して用いることもできる。か
かる保護膜としては、例えば、セルローストリアセテー
ト、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルス
ルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペ
ンテン、ポリフェニレンオキサイド等のフィルム又はシ
ートが挙げられる。
て、上記保護膜の代わりに、その方面又は両面にウレタ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂等の硬化性樹脂
を塗布し、積層させることもできる。
保護膜あるいは硬化性樹脂を積層したもの)は、その一
方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常
知られている方法で形成されて、実用に供される場合も
ある。該感圧性接着剤層としてはアクリル酸エステル、
例えばアクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等とα−モノ
オレフィンカルボン酸、例えばアクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸等との共重
合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールの如
きビニル単量体を添加したものも含む。)を主体とする
ものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがない
ので特に好ましいが、これに限定されることなく、透明
性を有する感圧性接着剤であれば使用可能で、例えばポ
リビニルエーテル系、ゴム系等でもよい。
計、ワープロ、パソコン、携帯情報端末機、自動車や機
械類の計器類等の液晶表示装置、サングラス、防目メガ
ネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCD等)用反射
低減層、医療機器、建築材料、玩具等に用いられる。
に説明する。尚、例中「部」、「%」とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。
しながら、重合度1700、ケン化度99.7モル%の
ポリビニルアルコール系樹脂40kgを加え15分間撹
拌を続けた。その後一旦水を抜いた後、更に水200k
gを加え15分間撹拌した。得られたスラリーをスーパ
ーデカンタ(巴工業社製)により脱水し、含水率40
%、ナトリウム含有量1500ppmのポリビニルアル
コール系樹脂ウェットケーキを得た。
トケーキ70kgを、マックスブレンド型翼(住友重機
械社製)を備えた溶解缶に入れ、可塑剤としてグリセリ
ン4.2kg、剥離剤としてポリオキシエチレンアルキ
ルアミノエーテル42g、水10kgを加え、缶底から
水蒸気を吹き込み、内部樹脂温度が50℃になった時点
で撹拌(回転数:5rpm)を行い、内部樹脂温度が1
00℃になった時点で系内を加圧し、150℃まで昇温
した後、水蒸気の吹き込みを停止し(水蒸気の吹き込み
量は合計75kg)、30分間撹拌(回転数:20rp
m)を行い均一に溶解した後、濃度調整により45%濃
度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液(可塑剤、剥離
剤も固形分として含む)を得た。
(液温147℃)を、ギアポンプ(P1)より2軸押出
機(東芝機械社製)に供給し、脱泡した後、ギアポンプ
(P2)より排出した。ギアポンプ(P1)、2軸押出
機(A)、ギアポンプ(P2)での条件は以下の通りで
ある。
35/105/105/105
ル系樹脂水溶液には気泡等は見られなかった。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、図1に示す如き
スリット形状を有するT型スリットダイ(a:450m
m、b:1mm、c:30mm、d:0.5mm)より
ドラム型ロールに流延して製膜した。かかる流延製膜の
条件は下記の通りである。 ドラム型ロール 直径:2800mm、幅:1000mm 回転速度(R):6m/min 表面温度(d):90℃ T型スリットダイ出口の樹脂温度(t):95℃
m、内温90℃)、乾燥ロール(直径0.3m、内温7
0℃、本数10本))、熱処理(条件:フローティング
ドライヤー(140℃、長さ6m))、調湿(条件:フ
リューデックス)を行いポリビニルアルコール系フィル
ム(幅400mm、厚み75μm)を得た。上記ポリビ
ニルアルコール系フィルムの製造において、ドラム型ロ
ールからフィルムを剥離する際のフィルム剥離性につい
て評価した結果、フィルムの中央部及び耳端部ともに剥
離性は良好であった。
しながら、重合度2600、ケン化度99.7モル%の
ポリビニルアルコール系樹脂36kgを加え15分間撹
拌を続けた。その後一旦水を抜いた後、更に水180k
gを加え15分間撹拌した。得られたスラリーをスーパ
ーデカンタ(巴工業社製)により脱水し、含水率40
%、ナトリウム含有量1800ppmのポリビニルアル
コール系樹脂ウェットケーキを得た。
トケーキ60kgを、マックスブレンド型翼(住友重機
械社製)を備えた溶解缶に入れ、可塑剤としてグリセリ
ン3.6kg、剥離剤としてポリオキシエチレンアルキ
ルアミノエーテル36g、水20kgを加え、缶底から
水蒸気を吹き込み、内部樹脂温度が50℃になった時点
で撹拌(回転数:5rpm)を行い、内部樹脂温度が1
00℃になった時点で系内を加圧し、150℃まで昇温
した後、水蒸気の吹き込みを停止し(水蒸気の吹き込み
量は合計75kg)、30分間撹拌(回転数:20rp
m)を行い均一に溶解した後、濃度調整により35%濃
度のポリビニルアルコール系樹脂水溶液(可塑剤、剥離
剤も固形分として含む)を得た。
(液温147℃)を、ギアポンプ(P1)より2軸押出
機(東芝機械社製)に供給し、脱泡した後、ギアポンプ
(P2)より排出した。ギアポンプ(P1)、2軸押出
機(A)、ギアポンプ(P2)での条件は以下の通りで
ある。
35/110/105/105
ル系樹脂水溶液には気泡等は見られなかった。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、図2に示す如き
スリット形状を有するT型スリットダイ(a:450m
m、b:1mm、c:20mm、d:0.3mm)より
ドラム型ロールに流延して製膜した。かかる流延製膜の
条件は下記の通りである。 ドラム型ロール 直径:2800mm、幅:1000mm 回転速度(R):6m/min 表面温度(d):90℃ T型スリットダイ出口の樹脂温度(t):95℃
調湿を行いポリビニルアルコール系フィルム(幅400
mm、厚み75μm)を得た。上記ポリビニルアルコー
ル系フィルムの製造において、ドラム型ロールからフィ
ルムを剥離する際のフィルム剥離性について評価した結
果、フィルムの中央部及び耳端部ともに剥離性は良好で
あった。
m、スリット間隔が1mmの矩形であるT型スリットダ
イに変更した以外は同様に行い、流延製膜し、ポリビニ
ルアルコール系フィルム(幅400mm、厚み75μ
m)を得た。上記ポリビニルアルコール系フィルムの製
造において、ドラム型ロールからフィルムを剥離する際
のフィルム剥離性について評価した結果、両耳端部が乾
燥不良となり、両耳端部の剥離性は不良であった。
ムの製造方法では、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液
を特定のスリット形状を有するT型スリットダイを用い
て製膜するため、ドラム型ロール又はエンドレスベルト
からのフィルム剥離性に優れ、フィルム取れ幅の拡大し
たポリビニルアルコール系フィルムとなるものであり、
得られたポリビニルアルコール系フィルムは、光学フィ
ルム、特には偏光膜用として非常に有効である。
ット形状の一態様である。
ット形状の一態様である。
ット形状の一態様である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をT
型スリットダイよりドラム型ロール又はエンドレスベル
トに流延して製膜するにあたり、T型スリットダイ長手
方向に対して、両端部より15%以内のいずれかの部分
で、そのスリット間隔を中央部のスリット間隔よりも小
さくしてなるT型スリットダイを用いることを特徴とす
るポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。 - 【請求項2】 両端部より15%以内のいずれかの部分
で、そのスリット間隔が中央部のスリット間隔に対して
80%以下としたT型スリットダイを用いることを特徴
とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルム
の製造方法。 - 【請求項3】 両端部より15%以内の部分から、その
スリット間隔が端部に向かって漸次小さくしてなるT型
スリットダイを用いることを特徴とする請求項1又は2
記載のポリビニルアルコール系フィルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000249498A JP3678984B2 (ja) | 2000-08-21 | 2000-08-21 | ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 |
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