JP2002052582A - 射出成形機及び射出成形方法 - Google Patents

射出成形機及び射出成形方法

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JP2002052582A
JP2002052582A JP2001143237A JP2001143237A JP2002052582A JP 2002052582 A JP2002052582 A JP 2002052582A JP 2001143237 A JP2001143237 A JP 2001143237A JP 2001143237 A JP2001143237 A JP 2001143237A JP 2002052582 A JP2002052582 A JP 2002052582A
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pressure
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injection
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Takeshi Yokobayashi
武 横林
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誠 行広
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速度制御から保圧制御への切り換える前に、
スクリュを自動減速してスクリュ駆動系の慣性力の影響
を回避できる射出成形機を提供する。 【解決手段】 この発明の射出成形機100の制御部3
0は、可塑化用モータ14および射出用モータ20を用
いてスクリュ13を駆動し、ホッパ12からスクリュ1
3の上に供給されるプラスチック材料の可塑化、射出お
よび保圧行程を経てプラスチック製品を成形する射出成
形の場合に、保圧行程の直前の射出行程の終了時にスク
リュの射出速度を減速する減速行程を設けていることに
より、保圧行程の開始時にスクリュ反力の検出圧力にピ
ーク圧を発生させることが無く、ひいては、成形品に対
して、前記ピーク圧を原因とする“ばり”を発生させる
ことが無く、製品品質の向上をもたらすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形に関
し、特に、射出用モータを用いてスクリュを駆動し、材
料の射出および保圧行程を経て成形品を成形する射出成
形方法および射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6および図7は、この種の射出成形機
の従来例の動作を示すタイムチャートおよびフローチャ
ートである。時刻t50に射出行程が開始されると、制
御周期時間待ちを行って(ステップS51)、速度指令
を発生させる(ステップS52)。速度指令を時刻t5
0からDV51,DV52,DV53のように変化させ
るとともに、射出成形機のスクリュが射出行程から保圧
行程へ切り換えるべき切換位置に到達したか否かを判断
する(ステップS53)。切替位置に到達していない場
合、ステップS51,S52に繰り返し戻ることによっ
て、速度指令を実行し続ける。このことにより、溶融プ
ラスチック等の材料に対する検出圧力は、一点鎖線(図
6)で示されるように次第に上昇する。
【0003】上述のステップS53において、時刻t6
0に切替位置に到達したと判断した場合、制御周期時間
待ちを行って(ステップS54)、保圧行程を行うため
に速度指令から圧力指令に切り換え(ステップS5
5)、保圧時間が満了したか否かを判断する(ステップ
S56)。保圧時間が満了するまでの間において、圧力
指令は、時刻t62においてq52からq51に下げら
れる。時刻t63に保圧時間が満了すると、次の成形サ
イクルに移行する。この一連の行程の中で、時刻t60
において、保圧行程に切り換えた直後の時刻t61にお
いて、スクリュ駆動系の慣性力に影響されて検出圧力
(射出圧)にピークが発生している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の射出成
形機においては、射出行程の速度制御から保圧制御に切
り換えた直後にスクリュ駆動系の慣性力に影響されて検
出圧力(射出圧)にピークが発生する。これは、スクリ
ュの駆動に可塑化用モータや射出用モータを用いる射出
成形機においては、油圧式射出成形機に比較して上述の
モータを含む射出スクリュ駆動系の慣性力が相当に大き
いために、速度制御から保圧制御への切り換え時に圧力
制御による制動では間に合わず、突発状のピークを発生
させてしまうからである。このようなとき、極端な場合
には、スクリュが加熱シリンダの先端部分に激突するこ
とも考えられる。スクリュの激突が発生しないまでも、
このように射出圧にピークが発生した場合には、成形品
に突起部分、いわゆる“ばり”が発生し、品質を低下さ
せ、場合によっては、追加修正作業を発生させたりする
問題がある。
【0005】この発明は、上記の問題を解決すべくなさ
れてものであって、スクリュの駆動にモータを用いる射
出成形機において、スクリュの速度制御から保圧制御へ
の切り換え時に、スクリュ駆動系の慣性力に影響されて
射出圧にピークが発生しないように、スクリュを自動減
速して保圧制御に切り換えることができる射出成形装置
および射出成形方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために、この発明は、モータ(20)を用いてスクリュ
(13)を駆動し、材料の射出および保圧行程を経て製
品を成形する射出成形機において、射出工程における保
圧行程の直前にスクリュ(13)の射出速度を減速する
減速制御手段(30)を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0007】また、この発明において、前記減速制御手
段(30)は、減速予測位置(Pa)を算出する減速予
測位置算出手段と、減速予測位置算出手段により算出さ
れた減速予測位置(Pa)と所定の保圧切換設定位置
(Ph)を比較する比較手段とを備え、前記減速予測位
置(Pa)が前記保圧切換設定位置(Ph)を越えたと
きに、減速を開始することを特徴とするものである。
【0008】また、この発明において、前記減速予測位
置算出手段は、前記スクリュ(13)の検出現在位置
(p)と、現在速度(v)と、減速予測時間(t)に基
づいて、前記減速予測位置(Pa)を算出することを特
徴とするものである。
【0009】前記減速予測位置算出手段は、前記スクリ
ュ(13)の検出現在位置(p)と、現在速度(v)
と、減速予測時間(t)と、制御遅れ時間(d)と、保
圧速度(Vh)に基づいて、減速予測位置(Pa)を算
出することを特徴とするものである。
【0010】また、この発明において、前記減速予測時
間(t)は現在速度(v)を減速時加速度(α)により
除算することにより得られ、前記減速時加速度(α)
は、所定の最大減速時間(Tm)を所定の制御周期
(θ)で除した値で、所定の最大速度(Vm)を除して
得られることを特徴とするものである。
【0011】また、この発明において、前記減速制御手
段は、前記スクリュ(13)の検出現在位置(p)が前
記保圧切換設定位置(Ph)を越えたときに、前記保圧
工程に移行することを特徴とするものである。
【0012】このような射出成形機によれば、保圧行程
の直前において、スクリュの速度は減速されているの
で、保圧行程に移行した直後にスクリュの駆動機構の慣
性力の影響を受けて射出圧にピークを発生することが無
く、成形品に“ばり”を発生させることが無い。
【0013】また、この発明は、モータ(20)を用い
てスクリュ(13)を駆動し、材料の射出および保圧行
程を経て製品を成形する射出成形方法において、射出工
程における保圧行程の直前にスクリュ(13)の射出速
度を減速する減速行程を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0014】このような射出成形方法によれば、保圧行
程の直前において、スクリュの速度は減速されているの
で、保圧行程に移行した直後にスクリュの駆動機構の慣
性力の影響を受けて背圧にピークを発生することが無
く、成形品に“ばり”を発生させることが無い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面に基づいて説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1におけ
るスクリュ式の射出成形機の構成を説明するための図、
図2は、図1の射出成形機の動作を示すタイムチャー
ト、図3は、図1の射出成形機の動作を示すフローチャ
ートである。図1は、スクリュ式の射出成形機100に
おいて、可動金型(不図示)および固定金型(不図示)
の型締めが完了し、固定金型へのノズルタッチが行われ
ており、射出成形の前サイクルにおける溶融材料のノズ
ル(不図示)からの射出が完了し、次のサイクルに移行
しようとしている状態を示している。
【0016】図1の射出成形機100において、ホッパ
12に収納されているプラスチック等の材料は加熱シリ
ンダ11の中のスクリュ13の上に落下させられる。ス
クリュ13は、加熱シリンダ11の中で回転可能に支持
されているとともに、その一端が、軸受17によって支
持されている。制御部30は、スクリュ13の上に落下
したプラスチック材料等が適量に計測され、可塑化され
るように、回転指令DRをサーボモータアンプ31に与
える。サーボモータアンプ31は、回転指令DRに従っ
て、エンコーダ15の出力値を参照しながら可塑化用モ
ータ14を所定の回転数だけ回転させ、ベルト16を介
して、加熱シリンダ11の中のスクリュ13を回転させ
る。スクリュ13の上に落下したプラスチック材料等は
加熱シリンダ11の熱により溶融し、回転するスクリュ
13によって計量され、ノズルの方向(図1において左
方向)に送り込まれる。
【0017】このように、加熱シリンダ11の中をノズ
ル方向に送り込まれる溶融プラスチック材料等により、
スクリュ13は、送り込み方向とは逆の矢印DDの方向
に圧力を受ける。この圧力は、ロードセル18によって
検出され、ロードセルアンプ32を介して検出圧力qと
して制御部30に与えられれる。制御部30は、射出用
モータ20のエンコーダ23から検出速度vを、エンコ
ーダ23のデータを受けるカウンタ34から検出位置p
をそれぞれ受けて、検出圧力(背圧)qが予め決められ
た設定圧力になるように、トルク指令DTおよび速度指
令DVをサーボモータアンプ33に与える。
【0018】トルク指令DTおよび速度指令DVを受け
たサーボモータアンプ33は、エンコーダ23の出力値
を参照しながら、指令DT,DVに基づいて、射出用モ
ータ20を回転させ、ベルト21およびボールネジ22
を介して、移動板19を後退(図1において右方向)さ
せる。したがって、スクリュ13は、ノズル方向に溶融
プラスチック材料等を送り込み、設定圧力を受けなが
ら、ボールネジ22による移動板19の後退に従って加
熱シリンダ11の中を後退する。
【0019】すなわち、図1のRR部分は移動せずに、
FF部分(加熱シリンダ11を除く)が後退する。制御
部30は、エンコーダ23の出力値から溶融プラスチッ
ク材料等の適切な計量がなされたことを確認すると、可
塑化用モータ14の回転を中止するとともに、ロードセ
ル18の検出圧力、エンコーダ23の検出速度v、カウ
ンタ34の検出位置pを参照しつつ、射出用モータ20
を回転させ、移動板19をノズル方向(図1において左
方向)に移動させて射出行程および保圧行程の実行に移
行する。
【0020】上述の射出行程および保圧行程の実行につ
いて図2および図3を参照して説明する。この場合、制
御部30には、図1に示されるように予め射出条件EC
Nおよび保圧条件HCNが与えられているものとする。
図2に示される時刻t0において、射出行程が開始され
ると、制御部30は、制御周期時間待ちを行って(ステ
ップS31)、速度指令DVおよびトルク指令DT(ト
ルク制限値)を発生させる(ステップS32)。速度指
令DVを時刻t0から徐々に増加させるとともに、スク
リュ13の減速予測位置が所定の保圧切換位置に到達し
たか否かを判断する(ステップS33)。
【0021】減速予測位置が保圧切換位置に到達してい
ない場合、制御部30は、ステップS31,S32に繰
り返し戻ることによって、射出条件ECNに従って例え
ば、速度指令DVを時刻t1〜t2においてDV2に、
時刻t3〜t4においてDV4に、時刻t5〜t6にお
いてDV4よりも若干低いDV3にそれぞれ設定し、ロ
ードセル18によって検出される検出圧力qは一点鎖線
(図2)で示されるように次第に上昇する。
【0022】上述のステップS33の判断において、減
速予測位置が保圧切換位置に到達した場合、例えば、制
御部30は減速行程を実行するために、制御周期時間待
ちを行って(ステップS34)、時刻t6〜t7の期間
に減速速度指令を発生させ(ステップS35)、速度指
令DVをDV3からDV1に低下させ、時刻t7〜t8
では速度指令DVをDV1に維持しようとするととも
に、スクリュ13が保圧切換位置に到達したか否かを判
断する(ステップS36)。したがって、制御部30が
ロードセルアンプ32を介してロードセル18から受け
取る検出圧力qは、直ぐに最大値q3に達して上昇を止
める。ステップS36の判断において、スクリュ13が
保圧切換位置に到達していない場合、制御部30は、ス
テップS34,S35に繰り返し戻ることによって、射
出条件ECNに従って例えば、速度指令DVをDV1に
設定しようとする。
【0023】ステップS36において、スクリュ13が
時刻t8において保圧切換位置に到達したと判断した場
合には、制御部30は、制御周期時間待ちを行って(ス
テップS37)、保圧行程を行うために速度指令から圧
力指令に切り換え、ロードセル18からの検出圧力qが
圧力q2を示すように射出モータ20を制御する。この
ように、保圧行程に切り換えられると、ロードセルアン
プ32からの検出圧力qは、急速に低下し、時刻t9に
は検出圧力q2となる。すなわち、この場合、時刻t6
〜t7において、スクリュ13は、急速に減速されてい
るので、スクリュの駆動系の慣性力の影響を受けること
なく、保圧行程で検出圧力qにピークを発生させること
が無い。
【0024】時刻t10に、制御部30は、ロードセル
18の検出圧力qがq1となるように圧力指令を出し、
規定された時間を維持した後に、時刻t11に保圧行程
を完了し、次のサイクルの射出成形行程に移行する。上
述の時刻t6〜t8の減速行程においては、制御部30
は、速度指令を時間の経過にほぼ比例するように直線的
に変化させているので極めて単純に設定できるが、他の
適切な曲線に従って変化させることも可能である。又、
図3において制御周期時間待ち(S31,S34,S3
7)と制御指令発生(S32,S35,S38)の処理
順番は反対でもよい事は言うまでもない。
【0025】上述した制御部30による制御行程におい
て、射出行程から保圧行程に移行するために、制御部3
0は、射出行程から保圧行程へ切り換えるべき切換位置
よりも手前の減速予測位置を検出し、その減速予測位置
を検出したときからスクリュ13の速度を急速に減速さ
せている。したがって、既に述べたように、スクリュ1
3が切替位置に到達したときには、スクリュ13の速度
は、充分に低速となっているので、切替位置において、
速度指令から圧力指令に切り換えられても、従来のよう
にスクリュ駆動系の慣性力の影響で検出圧力qに異常な
ピークを発生させることが無く、ひいては、そのピーク
に伴う成形品のいわゆる“ばり”等の欠陥が発生しな
い。なお、制御部30は、記憶部内に収納した制御プロ
グラムに従って制御を実行するCPU、あるいは、制御
内容がロジックとして組み込まれたLSI等の半導体集
積回路から構成するのが好ましい。
【0026】上述の制御における射出行程中において
は、減速予測位置Paと、保圧切換設定位置Phとを比
較し、減速予測位置Paが保圧切換設定位置Phを超え
たときに減速行程に移行するが、ここで、減速予測位置
Paの計算アルゴリズムに関しての演算例について説明
する。最大減速時間Tm、最大速度Vm(設計値で既
知)、制御周期θ(設計値で既知)、位置換算係数k
(設計値で既知)、現在速度v、現在位置pとした場合
に、
【0027】減速時加速度;α=Vm/(Tm/θ) 減速予測時間;t=v/α 減速予測位置;Pa=p+k(t×v/2)
【0028】によって求めることができる。減速行程で
は、制御周期毎に速度指令を保圧速度設定Vhまで減速
加速度αずつ減算していくことで減速指令を発生するこ
とができる。減速行程中は、現在位置と保圧切換設定位
置Phとを比較し、現在位置が保圧切替位置Phを超え
たときに保圧行程に移行する。以上、この発明の実施の
形態をプラスチック成形機に例をとって説明したが、金
属射出成形機に適用できることは言うまでもない。
【0029】以上のように実施の形態1によれば、保圧
行程の開始時にスクリュ反力の検出圧力にピーク圧を発
生させることが無く、ひいては、成形品に前記ピーク圧
を原因とする“ばり”を発生させることが無く、製品品
質の向上をもたらすことができる。
【0030】実施の形態2.実施の形態1においては、
スクリュ13の検出現在位置pと、現在速度vと、減速
予測時間tに基づいて、減速予測位置Paを算出するよ
うにしている。実施の形態1は、保圧速度Vhまで減速
し、減速しきったところで、保圧切換位置Phを通過す
るようにしたものであるが、保圧速度Vhに十分に減速
する前に、保圧切換位置Phを通過してしまうことがあ
る。これは、実際のモータの動きは、速度指令を出力し
て直ぐに応答するものではなく、多少の制御遅れ時間が
あるからであり、速度指令を出力してから、実際のスク
リュの速度が減速するまでには遅れが発生することに基
づく。この制御遅れが予測演算に考慮されない場合、減
速予測位置から減速を開始したのでは遅れが生じ、この
ため、射出の最終速度の設定値や保圧速度の設定値を変
えたときにも、減速具合が変わるという不具合が生じる
おそれもある。このため、十分に減速する前に保圧切換
してしまうような場合は、スクリュ駆動系の慣性力の影
響を受けて、速度制御から保圧制御への切換え時に圧力
制御による制動では間に合わず、突発上のピークを発生
させてしまうことがある。このようなとき、極端な場合
には、スクリュが加熱シリンダの先端部に激突すること
も考えられる。
【0031】そこで、実施の形態2では、スクリュ13
の検出現在位置pと、現在速度vと、減速予測時間t
と、制御遅れ時間dと、保圧速度Vhに基づいて、減速
予測位置Paを算出するようにしたものであり、減速予
測位置算出の演算予測に制御遅れ時間までも見込むこと
により、減速予測位置算出をより厳密にして、より実機
の動きに近い予測を行わせるようにすることで、保圧切
換え位置直前に最適に自動減速して保圧切換えすること
ができるようになり、慣性の影響を抑えて、より安全で
安定した成形品を得るようにしている。なお、実施の形
態1と実施の形態2における減速予測位置算出のタイム
チャートを図4、図5に対比して示しておく。
【0032】実施の形態2では、射出工程中において
は、減速予測位置Paと保圧切換設定位置Phとを比較
し、減速予測位置Paが保圧切換設定位置Phを越えた
時に減速工程に移行する。減速予測位置Paの計算アル
ゴリズム例について説明すると、最大減速時間Tm、最
大速度Vm(設計値で既知)、制御周期θ(設計値で既
知)、位置換算係数k(設計値で既知)、現在速度v、
現在位置p、制御遅れ時間d、保圧設定速度Vhとした
とき、
【0033】減速時加速度;α=Vm/(Tm/θ) 減速予測時間;t=(v−Vh)/α 減速予測位置;Pa=p+k×[(V+Vh)×t/2+
v×d] ここで、Tm、d、Vhは設定手段により設定した値を
使用し、pは検出位置を使用し、vは検出速度又は速度
指令値を使用している。
【0034】減速工程では、実施の形態1と同様に、制
御周期毎に速度指令を保圧速度Vhまで減速加速度αず
つ減速していくことで、減速指令を発生することができ
る。減速工程中は、現在位置と保圧切換設定位置Phと
を比較し、現在位置が保圧切換位置Phを越えたとき
に、保圧工程に移行する。なお、制御遅れ時間dについ
ては、指令速度と検出速度の関係から算出したものを使
用しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上において詳述したように、この発明
の射出成形方法および射出成形機は、モータを用いてス
クリュを駆動し、材料の射出および保圧行程を経て製品
を成形する射出成形の場合に、射出工程における保圧行
程の直前にスクリュの射出速度を減速する減速行程を設
けていることにより、保圧行程の開始時にスクリュ反力
の検出圧力にピーク圧を発生させることが無く、ひいて
は、成形品に前記ピーク圧を原因とする“ばり”を発生
させることが無く、製品品質の向上をもたらすことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態におけるスクリュ式の射
出成形機の構成を説明するための図である。
【図2】図1の射出成形機の射出行程以降の動作を示す
タイムチャートである。
【図3】図1の射出成形機の射出行程以降の動作を示す
フローチャートである。
【図4】実施の形態1における減速予測位置算出のタイ
ムチャートである。
【図5】実施の形態2における減速予測位置算出のタイ
ムチャートである。
【図6】従来の射出成形機の射出行程以降の動作を示す
タイムチャートである。
【図7】従来の射出成形機の射出行程以降の動作を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
11 加熱シリンダ、12 ホッパ、13 スクリュ、
14 可塑化用モータ、15,23 エンコーダ、1
6,21 ベルト、17 軸受、18 ロードセル、1
9 移動板、20 射出用モータ、22 ボールネジ、
30 制御部、31,33 サーボモータアンプ、32
ロードセルアンプ、34 カウンタ、100 射出
成形機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F206 AP062 AP072 AP092 AP10 AR082 AR11 JA07 JD03 JL02 JM04 JM13 JN13 JP13 JP18 JQ88

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ(20)を用いてスクリュ(1
    3)を駆動し、材料の射出および保圧行程を経て製品を
    成形する射出成形機において、 射出工程における保圧行程の直前にスクリュ(13)の
    射出速度を減速する減速制御手段(30)を設けたこと
    を特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】 前記減速制御手段(30)は、減速予測
    位置(Pa)を算出する減速予測位置算出手段と、減速
    予測位置算出手段により算出された減速予測位置(P
    a)と所定の保圧切換設定位置(Ph)を比較する比較
    手段とを備え、前記減速予測位置(Pa)が前記保圧切
    換設定位置(Ph)を越えたときに、減速を開始するこ
    とを特徴とする請求項1記載の射出成形機。
  3. 【請求項3】 前記減速予測位置算出手段は、前記スク
    リュ(13)の検出現在位置(p)と、現在速度(v)
    と、減速予測時間(t)に基づいて、前記減速予測位置
    (Pa)を算出することを特徴とする請求項2記載の射
    出成形機。
  4. 【請求項4】 前記減速予測位置算出手段は、前記スク
    リュ(13)の検出現在位置(p)と、現在速度(v)
    と、減速予測時間(t)と、制御遅れ時間(d)と、保
    圧速度(Vh)に基づいて、減速予測位置(Pa)を算
    出することを特徴とする請求項2記載の射出成形機。
  5. 【請求項5】 前記減速予測時間(t)は現在速度
    (v)を減速時加速度(α)により除算することにより
    得られ、前記減速時加速度(α)は、所定の最大減速時
    間(Tm)を所定の制御周期(θ)で除した値で、所定
    の最大速度(Vm)を除して得られることを特徴とする
    請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の射出成形機。
  6. 【請求項6】 前記減速制御手段は、前記スクリュ(1
    3)の検出現在位置(p)が前記保圧切換設定位置(P
    h)を越えたときに、前記保圧工程に移行することを特
    徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の射出
    成形機。
  7. 【請求項7】 モータ(20)を用いてスクリュ(1
    3)を駆動し、材料の射出および保圧行程を経て製品を
    成形する射出成形方法において、 射出工程における保圧行程の直前にスクリュ(13)の
    射出速度を減速する減速行程を設けたことを特徴とする
    射出成形方法。
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