JP2002047575A - 無電解複合めっき液の自動分析・管理装置 - Google Patents

無電解複合めっき液の自動分析・管理装置

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 無電解複合めっき液を自動分析し、適切
な液組成及び/又は使用条件に自動管理する装置におい
て、めっき液中の金属成分の液中濃度を吸光光度法によ
り測定する手法として、自動でめっき液を分析セル内に
導入した後、少なくとも二つ以上の異なる波長で透過率
又は吸光度を測定する機構と、その測定値から目的とす
る濃度を演算処理により算出して結果を表示する機構と
を備えていることを特徴とする無電解複合めっき液の自
動分析・管理装置。 【効果】 本発明によれば、無電解複合めっき液中の金
属イオン濃度を容易かつ確実に自動分析することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電解複合めっき
液の自動分析・管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】めっき
品質に対する要求は年々高度化しており、めっき液の適
切な管理は生産現場の大きな負担となっているが、他方
では、価格競争に伴うコスト削減努力の一環としてめっ
き処理の自動化が進んでおり、この結果として、めっき
液の自動管理装置は必要不可欠となりつつある。
【0003】特に近年のめっき産業において、無電解め
っき、特に無電解ニッケルめっきの需要は非常に多く、
広範な用途に用いられているが、この無電解めっきは電
気めっきに比べて非常に高い分析頻度が必要で、同時に
補給頻度も極めて高いため、早くから自動分析と自動補
給を組み合わせた液管理装置が開発され、実用化されて
いる。そして、無電解めっき設備の重要な要素として幅
広いユーザーに既に浸透している。
【0004】上述の装置に関する内容は、「めっき浴の
自動管理」(表面技術、Vol.34,No.6,19
83)や「無電解めっき浴の自動管理」(実務表面技
術、Vol.31,No.10,1984)などの文献
で解説されている。
【0005】めっき液には様々な成分が配合されている
が、自動液管理装置で分析する成分としては、例えば、
補給の目安とする成分やめっき品質を確保する上で最重
要な成分など、極く限定された成分のみを分析している
ことが多く、全成分を分析するのは皆無と言える。
【0006】もしも自動液管理装置では分析していない
が、定期的に分析する必要があるような成分が存在する
場合には、手分析を行い、必要があれば調整を行うこと
になるが、現実には、殆どの成分が全く分析及び管理は
されていない。
【0007】具体的に、無電解ニッケルめっき液の自動
液管理装置においても、分析される成分としてはNi濃
度とpHの二成分であることが多い。特に、無電解ニッ
ケルめっきではNi濃度の管理は最重要である。無電解
ニッケルめっきを行うと、Ni成分は消耗して徐々に濃
度が低下するので、Ni濃度を既定値に維持するために
Ni成分を逐次補給するが、このNi成分の補給量を目
安にその他の成分も比例的に補給して使用するのが一般
的な液管理手段となっている。言い換えると、全ての成
分を理想的に管理するための基準としてNi濃度が利用
されているわけで、液管理におけるNi濃度の分析精度
は非常に重要だと言える。
【0008】Ni濃度の分析方法としてはキレート滴定
法や吸光分析法が一般的であるが、現在、無電解ニッケ
ルめっきの自動液管理装置では吸光分析法が一般化して
いる。吸光分析法は、機器分析による組成分析の手段と
しては歴史的に非常に古く、溶液の色を比較することで
濃度を測定する比色法から、単色光に近い極めて狭い範
囲の波長の光を用いて吸光度を測定する分光光度法まで
様々な手法がある。その原理や解析手法などは、「機器
分析ガイドブック」(社団法人日本分析化学会編、丸善
(株)発行、平成8年7月10日)や「定量分析の実験
と計算」(高木誠司著、共立出版(株)発行、初版、昭
和36年11月5日)などで詳しく述べられている。具
体的に無電解ニッケルめっき液中のNi濃度を吸光分析
法で定量分析する場合には、可視光領域の緑色系の波長
における光の吸収度合いを測定している。
【0009】無電解ニッケルめっき液には各種錯化剤が
配合されており、Ni成分はNi錯イオンとして存在
し、そのNi錯体は緑色系の波長範囲の光を強く吸収
し、この波長範囲での吸光度とNi濃度には良好な比例
関係が存在する。この特徴を利用して高精度に定量分析
が行われる。特定の波長範囲で測定を行うためには光を
分光する必要があるが、装置の多くは、干渉フィルター
で光を選択する手法を採用している。この他に、回折格
子やプリズムなどを用いたモノクロメーターを使って単
色光に極めて近い波長を得る方法もあるが、機構的に複
雑になり、比較的高価になること、また、従来の液管理
装置に要求されるNi濃度の分析精度において、それほ
ど高い分光度合いは必要なかったことから、殆ど使われ
ていない。
【0010】無電解めっきに限定せずに、自動液管理装
置や液分析方法として吸光分析法を用いる事例は非常に
多く、特許調査においても多数の出願が認められる。し
かし、無電解複合めっき液の自動液管理装置における測
定方法に関する提案事例は殆ど認められない。
【0011】上述したように、既に無電解めっき液の自
動液管理装置は実用化され、普及しているが、無電解複
合めっき液を管理する目的で、既存の液管理装置を流用
した場合、様々な問題が発生する。まず、無電解ニッケ
ルめっき液の場合、既存の装置ではNi濃度の測定方法
に吸光分析法を用いている場合が多い。その際、測定す
る光の波長はNi錯体に起因する光の吸収がある波長で
測定が行われる。その多くは、可視光領域(VIS,波
長範囲400〜750nm)における一つの波長におけ
る測定で行われている。
【0012】しかし、複合めっき液を測定する場合に
は、入射する光は、直進して透過・吸収される光だけで
なく、懸濁粒子によって反射される光や回折・散乱され
る光が発生する。この懸濁粒子による反射光や回折・散
乱光は、見かけ上は透過光の減少となり、目的成分によ
る吸光により透過光が減少したものとは区別できず、結
果的に目的成分が多く存在するように誤認してしまう。
また、この懸濁粒子の影響度合いは懸濁粒子の種類、粒
度分布、濃度などで変化し、また、めっき液の様々な要
因でも変化し得る。例えば、めっき液を特定した場合に
は、懸濁粒子の影響は比較的安定するので一定値を濁度
による透過率の減少として見込んでおくことで、比較的
精度よく成分濃度を測定することも可能である。しか
し、無電解めっき液は使い込むことで組成が大きく変動
するため、その影響を補正する必要があり、一定値で濁
度の影響を見込んでおくことには限界がある。
【0013】また、特異な不良が発生した場合、例え
ば、微粒子が特異的な飛び込み成分で分散不良を起こし
た場合は、濁度が著しく変化して目的成分の分析結果に
大きな誤差を生じる。また、同様の不具合として、めっ
き液のサンプリング機構が不調で、均一に微粒子が分散
しためっき液が採取できない状況が発生した場合にも、
重大で致命的な分析誤差が発生する懸念がある。
【0014】従来装置における分析手法のままでは、必
要とする精度と信頼性を確保することは、実質的に不可
能であると言える。このように無電解複合めっき液の分
析における問題を解決する手段には幾つかあるが、それ
ぞれ欠点がある。
【0015】例えば、めっき液に分散する微粒子をフィ
ルターレーションや沈降、遠心分離などで分離してから
測定する方法は、分離を連続的又は断続的に行うための
機構に困難さやコストデメリットが伴うほか、分析に伴
いめっき液が浪費されることから液調整がかなり難しく
なる。また、分析方法をキレート滴定法で分析する方法
もあるが、装置がかなり複雑化し、加えて、精度確保に
はかなり精密で信頼性の高いサンプリング装置が必要に
なる。しかも、分析による廃液が多量に発生したり、指
示薬や滴定液などの分析用の消耗薬品が必要であるな
ど、吸光分析法と比較してマイナス因子がかなり多くあ
る。
【0016】従来の一般的な無電解めっき液の自動分析
・管理装置のように、めっき液を分析用に加工したり、
浪費することなく、極力そのままで測定し、めっき槽に
戻す循環サイクルとすることが理想的な方法と言える。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、無電解複合めっき液、特に無電解複合ニッケルめっ
き液中のNi濃度を分析する手法において、フッ素樹脂
(PTFE、FEP、PFA、TFEオリゴマーな
ど)、フッ化黒鉛(CFx)、グラファイト、アルミナ
(Al23)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ホウ素(B
N)などに代表される懸濁粒子が存在するため分析精度
が低下する問題を解決し、実用上十分な分析精度を確保
することができ、しかも安価な無電解複合めっき液の自
動分析・管理装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、無電解めっき液に、フッ素樹脂微粒子をは
じめ、フッ化黒鉛、グラファイト、アルミナ、炭化ケイ
素、窒化ホウ素などの微粒子を分散させた無電解複合め
っき液を自動分析し、更に、その分析結果に基づいて自
動で補給や液調整を行う自動分析・管理装置において、
必要な分析精度を確保するための分析方法及び装置上の
各種工夫を提供するもので、上述したように、無電解複
合めっき液中の析出金属イオンの濃度を吸光光度法によ
り定量分析する上で障害となっている主な要因は、共析
させるためにめっき液中に分散させている微粒子による
濁りである。この問題を解決する方法として、特徴的な
二つ以上の測定波長で吸光度測定を行い、得られた値を
連立方程式により演算処理することで目的とする析出金
属イオン濃度を必要な精度で導き出すことができるこ
と、更にこの方法に基づいて自動分析・管理装置を作り
上げる中で、測定誤差を生ずる様々な問題が生じたが、
この対策として特徴的なめっき液のサンプリング機構や
測定条件、装置の動作条件などの工夫を行うことにより
問題を解決できるとの知見が得られたことから、本発明
をなすに至った。
【0019】従って、本発明は、下記の無電解複合めっ
き液の自動分析・管理装置を提供する。 請求項1:無電解複合めっき液を自動分析し、適切な液
組成及び/又は使用条件に自動管理する装置において、
めっき液中の金属成分の液中濃度を吸光光度法により測
定する手法として、自動でめっき液を分析セル内に導入
した後、少なくとも二つ以上の異なる波長で透過率又は
吸光度を測定する機構と、その測定値から目的とする濃
度を演算処理により算出して結果を表示する機構とを備
えていることを特徴とする無電解複合めっき液の自動分
析・管理装置。 請求項2:測定波長の少なくとも一つの波長が半値幅1
〜100nm以下に分光されていることを特徴とする請
求項1記載の自動分析・管理装置。 請求項3:測定波長の組み合わせが、少なくとも一つの
測定波長として250〜350nm又は450〜550
nmの波長範囲を選択し、この波長と重複しないその他
の測定波長として、その少なくとも一つの測定波長とし
て350〜450nm又は550〜800nmの波長範
囲を選択した組み合わせであることを特徴とする請求項
1又は2記載の自動分析・管理装置。 請求項4:分析セル内にめっき液を自動で導入した後、
透過率又は吸光度の測定を開始するまでに15秒以上の
静置時間を確保するように測定タイムテーブルが設定さ
れていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の自
動分析・管理装置。 請求項5:定期的に分析セル内に純水を導入して分析セ
ル内を洗浄すると共に、セル内にこの純水を満たした状
態で設定している測定波長において透過率又は吸光度の
測定を行う機能を有し、その後同様の純水での測定を行
うまでの時間内に実施されるめっき液での透過率又は吸
光度の測定値に対してこれらの測定値を100%透過率
又は吸光度ゼロの基準値として用いることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれか1項記載の自動分析・管理装
置。 請求項6:分析セルにめっき液を導入するサンプリング
経路の途中に、サンプリング配管の断面積よりも2倍以
上の断面積を有する垂直方向に長いめっき液滞留部分を
有し、そのめっき液滞留部分の入口を上部に設け、出口
を下部に設けることにより、めっき液に抱き込まれてき
た微細な泡を分析セル内に持ち込まないためのトラップ
機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のい
ずれか1項記載の自動分析・管理装置。 請求項7:無電解複合めっき液が無電解複合ニッケルめ
っき液であり、このめっき液中のニッケル成分を測定す
るようにした請求項1乃至6のいずれか1項記載の自動
分析・管理装置。
【0020】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明の無電解複合め
っき液の自動分析・管理装置は、めっき液中の金属成分
の液中濃度を吸光光度法により測定する手法として、自
動でめっき液を分析セル内に導入した後、少なくとも二
つ以上の異なる波長で透過率又は吸光度を測定する機構
と、その測定値から目的とする濃度を演算処理により算
出して結果を表示する機構とを備えているものである。
【0021】ここで、本発明が対象とする無電解複合め
っき液としては、無電解めっき液に水不溶性の複合材粒
子を分散させたもので、無電解めっき液としては、次亜
りん酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン等のホウ素系
還元剤などを還元剤に用いた無電解ニッケルめっき液、
無電解ニッケル−コバルトめっき液、無電解コバルトめ
っき液、無電解銅めっき液などを例示することができ
る。また、複合材としては、フッ素樹脂(PTFE、F
EP、PFA、TFEオリゴマーなど)、フッ化黒鉛
(CFx)、グラファイト、アルミナ(Al23)、炭
化ケイ素(SiC)、窒化ホウ素(BN)などが例示さ
れる。このような無電解複合めっき液として、公知の液
組成のもの、市販浴を用いることができる。
【0022】この場合、特に本発明は、無電解複合ニッ
ケルめっき液中のニッケル成分の測定に好適に採用され
る。ここで、測定に供される無電解複合ニッケルめっき
液組成は、限定されるものではないが、一例を挙げる
と、Niイオン濃度が1〜10g/L、特に3〜7g/
L、フッ素樹脂等の複合材粒子が30g/L以下、特に
10g/L以下で含まれるものが好適に用いられる。な
お、複合材粒子の含有量の下限値は特に制限されない
が、通常0.5g/L以上、特に1g/L以上である。
その還元剤は次亜リン酸ナトリウム等の次亜リン酸塩で
あることが好ましく、その濃度が5〜50g/L、特に
10〜30g/Lであり、まためっきの進行により次亜
リン酸塩が酸化することによって生じる亜リン酸ナトリ
ウム等の亜リン酸塩が0〜300g/L、特に0〜20
0g/Lの広い範囲で蓄積した無電解複合ニッケルめっ
き液に対して本発明法は有効に採用される。なお、この
無電解複合ニッケルめっき液のpHは、通常3〜9、特
に4〜8である。
【0023】本発明においては、上記無電解複合めっき
液中の金属成分、例えば無電解複合ニッケルめっき液の
場合であればNi成分を分析するに際し、二つ以上の互
いに異なる波長で透過率又は吸光度を測定する。即ち、
無電解複合ニッケルめっき液の場合であれば、吸光度を
測定する光の波長として、Ni濃度を測定する波長(例
えば660nm)とそれよりも短い波長領域の特定範囲
の波長(例えば520nm)での測定を組み合わせた方
法を採用する。
【0024】以下、還元剤として次亜りん酸ナトリウ
ム、複合材粒子としてポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)粒子を用いた無電解複合ニッケルめっき液(無
電解Ni−P/PTFE複合めっき液)を代表例とし
て、二つ以上の波長で測定する方法とその効果について
説明する。
【0025】図1〜3は、無電解Ni−P/PTFE複
合めっき液として、上村工業(株)から市販されている
商標名「ニムフロン」という無電解Ni−P/PTFE
複合めっき薬品を用いて、Ni濃度やPTFE濃度を意
図的に変更したサンプル液を作成し、それを吸光光度法
で測定した際に得られた吸収パターンの代表例である。
【0026】図1では、PTFE粒子をめっき液に与え
るための薬品である「ニムフロンF」というスラリー状
にしたPTFE溶液(固形分濃度約66wt%)を加え
ないめっき液において、Ni濃度を段階的に変更しため
っき液で得られた吸収パターンをまとめたものである。
ここにおいて、Ni濃度の増加と共に350〜450n
m及び550〜800nmの波長範囲で吸光度が比例的
に増加している。
【0027】一方、図2は、Ni濃度0g/Lとして、
ニムフロンF(スラリー状PTFE溶液)を段階的に濃
度変更しためっき液で得られた吸収パターンをまとめた
ものである。PTFE濃度の増加と共に測定した全ての
波長範囲において吸光度が比例的に増加しており、特に
特徴的なのは短い波長になるにつれて吸光度の増加傾向
が加速度的に増加していることである。
【0028】図3は、Ni濃度5g/Lで一定として図
2の場合と同じく、ニムフロンF(スラリー状PTFE
溶液)を段階的に変更しためっき液で得られた吸収パタ
ーンをまとめたものである。図1で見られたようにNi
に起因する吸収が350〜450nm及び550〜80
0nmの波長範囲で認められるが、PTFE濃度の増加
と共に測定した全ての波長範囲において吸光度が比例的
に増加しており、短い波長になるにつれて吸光度が加速
度的に増加する特徴的な傾向も認められた。
【0029】この図3の吸収パターンは、Ni濃度5g
/Lの無電解めっき液の吸収パターンにPTFE濃度変
化に伴う図2にあるような吸収パターンを合算した吸収
パターンとして理解することができる。このことをより
正確に把握するため、例として、400nmと520n
mにおいて測定された吸光度について、Ni濃度又はニ
ムフロンF濃度(又はPTFE濃度)に対しての関係で
まとめたものが図4〜7である。これにより、吸光度の
変化はNi濃度及びPTFE濃度の双方に対して極めて
良好な比例関係があり、所謂、任意のNi濃度と粒子濃
度における吸光度はめっき液中の金属イオン濃度及び分
散粒子による濁度の合算として理解できることが確認さ
れた。そして、このことから事前に双方の特徴を把握す
るための測定(検量線作成)を行っておけば濁度の悪影
響を回避して、目的とするNi濃度が測定可能となるこ
とが示唆された。
【0030】しかし、無電解複合めっきにおいて、分散
粒子の濃度やその濁度は事前の設定条件以外の要因、例
えば、めっき液を使い込むことやサンプリングの状況な
どの様々な要因で変動するため、測定時においてある程
度の正確さで随時把握して演算処理に反映させなければ
誤差が大きくなる。この方法として、二つ以上の波長条
件において測定された結果をもとに、二つの未知の値で
あるNi濃度と分散粒子の存在に由来する濁度を連立方
程式を解くことで導き出すという本発明の基礎となる方
法が必要となるわけである。
【0031】そこで、図1〜7の測定結果を用いて、様
々な測定波長の組み合わせによる検量線を作成し、任意
のめっき液を想定した際の誤差の発生度合いを検討し
た。その結果、Ni濃度の変動や濁度の変動に対して必
要な精度でNi濃度を算出することができる組み合わせ
として、まず、二つの測定波長で測定を行う方法として
は、第1波長として、Niの吸収がある350〜450
nm又は550〜800nmの波長範囲、より好ましく
は370〜430nm又は600〜770nm、最も好
ましくは390〜410nm又は640〜740nmの
波長範囲の中の任意の波長での測定と、第1波長とは重
複しない第2波長として250〜350nm又は450
〜550nmの波長範囲、より好ましくは275〜33
5nm又は480〜535nm、最も好ましくは300
〜320nm又は500〜535nmの波長範囲の中の
任意の波長での測定を組み合わせることが、誤差の発生
を小さくできる波長の組み合わせであることがわかっ
た。
【0032】ここで、本発明においては、無電解複合め
っき液の金属イオン、例えばニッケルイオン濃度を一定
とし、複合材、例えばPTFE濃度の異なる複数種(好
ましくは3種以上、より好ましくは4種以上)のめっき
液について、第1波長WL1の吸光度A1と第2波長WL
2の吸光度A2をそれぞれ測定し、吸光度A1とA2との関
係から下記の関係式を求める(なお、A1>A2とす
る)。 y=αx+β x:第1波長の吸光度 y:第2波長の吸光度 α,β:係数
【0033】一方、上記無電解複合めっき液の金属イオ
ン、例えばニッケルイオン濃度を変化させ、複合材、例
えばPTFE濃度も種々変化させた複数種(好ましくは
3種以上、より好ましくは6種以上)のめっき液につい
て、同様に吸光度A1及びA2を測定し、K値と金属イオ
ン濃度との関係から下記の関係式を求める。 M=γK−δ M:金属イオン濃度 K:第1波長の吸光度−α×第2波長の吸光度 γ,δ:係数
【0034】このようにして得られるK値と金属イオン
濃度との関係式から、第1及び第2波長の吸光度を測定
することにより、金属イオン濃度が求められるものであ
る。
【0035】合金系の複合めっき液の場合、さらに第1
の金属イオンに対しこれと合金化する第2の金属イオン
を加えた関係式を予め求めておくことで、これら金属イ
オン濃度が求められる。例えば第3の波長を設定し、第
2の金属イオンによる吸光度への影響を加えた関係式と
して求めることができる。
【0036】また、銅やコバルトの複合めっき液の場合
は、ニッケルのときと同様に、銅やコバルトについて吸
収のある波長と銅やコバルトについて吸収のない波長と
を適宜選択することで、金属イオン濃度を精度良く分析
できる。銅の場合、2価の銅イオンに変換することが好
ましい。
【0037】また、実際に装置を実用化する際に特定の
波長で測定するために分光が必要となるが、その方法と
して干渉フィルターを用いるのが最も安価でシンプルな
装置構造とすることができる。しかし、干渉フィルター
を用いて分光を行う方法では分光精度が問題となり、分
光された光はある程度波長に幅が生じる。これは干渉フ
ィルターの波長の半値幅として表現され、品質の一つで
ある。この半値幅が狭いものほど高価なフィルターとな
ることから、安価な装置を提供しようとすると半値幅の
比較的広い干渉フィルターを選択できるかどうかが重要
となる。そこで、本発明を実用化する上で、十分な分析
精度を確保するために必要な干渉フィルターの品質とし
て、半値幅がどの程度影響するかについても検討した。
その結果、先に述べた二つの測定波長の範囲の中で、最
も好ましい波長範囲の任意の波長を中心値とする干渉フ
ィルターを想定すれば、半値幅100nm以下であれば
分析誤差は許容できることがわかったが、好ましくは半
値幅50nm以下、最も好ましくは20nm以下である
こともわかった。
【0038】また、後述する装置の吸光度測定ユニット
を使って実証テストを進めた中で、1nm未満の極めて
狭い半値幅の干渉フィルターを用いた場合は、十分な光
量が確保できなかった。この対策には、必然的に受光部
の性能アップや光源の光量アップなどコストがかかるこ
とから、干渉フィルターの半値幅を無用に狭くするのは
フィルター自身のコストアップ以外でも装置コストを引
き上げる要因となることが明らかとなった。半値幅の下
限値としては1nm以上が適当で、より好ましくは5n
m以上、最も好ましくは10nm以上と判断されたもの
である。
【0039】次に、本発明装置の一例につき図8及び図
9を参照して説明する。
【0040】図8,9において、Aは演算処理や各種動
作指示を司る制御部、Bは濃度測定部であり、この測定
部Bで測定された無電解複合めっき液の分析値が上記制
御部Aに伝達され、この分析値を演算し、それに応じた
所定の動作指示がめっき装置に与えられるものである。
【0041】なお、上記制御部Aには、コンピュータが
内蔵され、これにより上述したように演算処理や各種動
作指示などを行うほか、分析結果や装置の動作状況など
が随時表示される表示機構を有し、また装置の動作条件
の設定や手動操作なども含めて制御条件設定をこの部分
で行うことができるようになっている。更に、この制御
部に通信ポートを介してパソコンを接続すると、専用ソ
フトで分析結果のデータ処理や動作環境から動作指示な
ど主な制御を全てパソコンから行うことも可能にし得る
ものであり、各種補給ユニットやめっき温度を制御する
温度調節器との通信などを、複数同時に制御する通信ラ
インなどを接続することもできる。
【0042】上記測定部Bは、図9に示したように、吸
光度測定ユニット10及びpHセル12を具備する。p
Hセル12までの配管は内径3mmであり、pHセル1
2の内径は14mmとなっている。このpHセル12に
は、KCl飽和溶液を供給・貯蔵するカラム14が連結
されており、また温度センサー16を備える。この温度
センサー16のある箇所から吸光度セル10aを通らず
に配管されるチューブの内径は、吸光度セル10aへの
チューブ内径よりも大きくし、泡を含んだめっき液は吸
光度セル10aへ流通しにくくなっている。なお、上記
吸光度測定ユニット10には、図示していないが、吸光
度セル10aを挟んで一方には受光部、反対側には、セ
ル10a側から順に二次絞り、干渉フィルター、一次絞
り、光源ランプの順で配置された構造となっており、更
に、干渉フィルターは2種類を自動で精度よく自動切り
換えが可能なように、低速モーターの軸から扇状に2枚
のフィルターを極力短い軸で固定した状態で配置されて
おり、モーターが正転及び逆転することで光路内の所定
の位置にいずれか一方のフィルターを移動させて停止す
るような仕組みを備えている。
【0043】また、図9において、18はサンプリング
ポンプ、V1〜V8はそれぞれ電磁弁であり、電磁弁は
V1には純水供給部が、V2には第1サンプル供給部
が、V3には第2サンプル供給部が、V4にはpH4標
準溶液供給部が、V5にはpH7標準溶液供給部がそれ
ぞれ接続されていると共に、電磁弁V6はドレーンと、
V7は第1サンプル排出部と、V8は第2サンプル排出
部とそれぞれ接続されている。そして、上記電磁弁V1
〜V5及びV6〜V8を適宜開閉し、例えばV2,V7
を開き、他は閉じ、サンプリングポンプ18を作動させ
ると、第1サンプルが、第1めっき槽からV2を通りp
Hセル12内に流入、流通し、第1サンプルのpHが測
定されると共に、吸光度測定ユニット10に流入、流通
し、V7より第1めっき槽内へ流通する。サンプリング
ポンプ18を停止した後、660nmで吸光度を測定
し、その後吸光度ユニット10の干渉フィルターを切り
換えて、520nmで吸光度測定する。吸光度を測定し
終わった後、V2を閉じてサンプリングポンプ18を所
定時間作動させると、図示にないKCL飽和溶液がpH
セル12、吸光度測定ユニット10内に流入、流通し、
V7を閉じV6を開いてドレーンへ排出する。これらの
動作を適宜間隔で行う。
【0044】また、上記分析作動後、定期的に校正、洗
浄を行う。pH電極の校正は、上記KCL飽和溶液の導
入後、V4を開き、サンプリングポンプ18を作動し
て、pH4標準液をpHセル12、吸光度測定ユニット
10に流通させ、ドレーンヘ排出後、V4を閉じ、V5
を開き、同様にpH7標準液を流通、排出させる。その
後、上記分析動作を行う。また、洗浄工程は、上記KC
L飽和溶液の導入後、V5を閉じ、V1を開き、純水を
pHセル12に流入、流通し、吸光度測定ユニット10
内へ流入、流通させドレーンヘ排出すると共に、純水で
の吸光度を上記と同様にして2つの波長について測定す
る。
【0045】次に、この装置を用いて様々な実証試験を
行った結果を述べる。
【0046】まず、測定波長であるが、過去の一般的な
無電解ニッケルめっき液の自動分析、管理装置では測定
波長は600〜800nmの任意の波長を用いているこ
とが多い。この理由は、光源及び受光部の性能におい
て、可視光範囲が比較的長めの波長の方が十分な受光量
が確保し易い傾向にあるためで、まず、本発明者は一つ
の測定波長として660nmの波長を選択した。更に、
二つ目の測定波長には先の基礎検討と同様に520nm
の殆どNi濃度に起因する吸収がない波長を選択し、こ
の二つの測定波長での検討を行った。
【0047】初めに、この装置における検量線の作成
を、上述の図1〜7に示したものと同じような内容で、
無電解Ni−P/PTFE複合めっきの数種類のタイプ
のめっき液に対して実施した。その一例として、上記と
同様にニムフロンめっき液での結果を表1と図10,1
1、更にベース液組成が異なるニムフロンFULめっき
液(上村工業(株)製)での結果を表2と図12,13
に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】ここで、図10及び図12は、それぞれニ
ムフロン及びニムフロンFULめっき液において、Ni
濃度を一定とし、PTFE濃度を変化させたサンプル
(サンプルNo.5〜9)での、波長660nmの吸光
度(ABS)と波長520nmの吸光度(ABS)との
関係を示すもので、それぞれ 図10:y=0.7116x+0.2338、R2
0.9964 図12:y=0.6765x+0.2364、R2
0.9905 の関係が与えられる。
【0051】一方、図11及び図13は、それぞれ各サ
ンプルNo.1〜9でのK値とNi濃度との関係を示し
たものである。この場合、K値は、 K値=ABS(660)−α×ABS(520) (但し、ABS(660):波長660nmでの吸光
度、 ABS(520):波長520nmでの吸光度、 α:上記図10,12から得られる関係式xの係数、即
ち図10のニムフロンの場合は0.7116、図12の
ニムフロンFULの場合は0.6765)で示される。
従って、図11,13からそれぞれ 図11:Ni=27.652×[ABS(660)−
0.7116×ABS(520)]−1.4267、R
2=0.9989 図13:Ni=22.857×[ABS(660)−
0.6765×ABS(520)]−0.811、R2
=0.9983 の関係式が与えられる。
【0052】この図11,13から得られる関係式は、
ニムフロン及びニムフロンFULにおいて、それぞれ実
際にNi濃度及びPTFE濃度が未知のサンプル液にお
いて、二つの測定波長で吸光度を測定した際に得られる
二つの吸光度、660nmでの吸光度(ABS660)
と520nmでの吸光度(ABS520)の値を用い
て、Ni濃度を求める検量線となる方程式であり、装置
にて演算処理させる際に用いる計算式である。ここで例
示した2種類の無電解Ni−P/PTFE複合めっき液
では、先の基礎的な検討結果と同様にNi濃度及びPT
FE濃度に対して良好な比例関係が存在し、最終計算式
で導かれたNi濃度は、別途、滴定分析で求めた値との
差は最大でも0.04g/Lであり、極めて高い精度と
なっていることが確認された。
【0053】参考までに、もしも従来の一般的な無電解
めっき用の装置と同じように、一つの波長、ここでは6
60nmでの吸光度測定からNi濃度を計算した場合、
濁度による影響でどの程度誤差が生じるかをシミュレー
ションしてみたところ、最大では0.8g/L程度の誤
差が生じる可能性を示唆していた。二つの測定波長を用
いることで単純に計算すると約20倍も分析精度が向上
することを示しており、効果が非常に高いことが確認さ
れた。
【0054】次に、上記装置を用い、上記関係式を使っ
て、実際に無電解複合めっき液を自動で分析・管理させ
る試験を行った結果について述べる。代表例として、無
電解Ni−P/PTFE複合めっきであるニムフロンF
ULめっき液(なお、PTFE濃度は4.0g/Lであ
り、なお、得られる無電解めっき皮膜中のPTFE含有
量は25vol%であった。)を用い、建浴時より連続
的にNiイオン(硫酸ニッケル)、次亜りん酸ナトリウ
ム、PTFEを補給してこれら成分の濃度をほぼ一定に
保持すると共に、水酸化ナトリウムを補給してpHをほ
ぼ一定に保持しつつ、MTO(ターン数、1ターンとは
めっき浴1L当りNi2+が4.46g消費乃至は析出し
た時期を示し、無電解ニッケルめっき液の老化度を示す
指標である)までランニングを行い、適宜間隔毎にNi
濃度分析を行った。なお、めっき液容量は50Lであっ
た。結果を表3、図14〜17に示す。例えば、図16
の場合であれば、直線式のxの係数、即ち0.1165
をNi濃度標準値4.5(g/l)で割った値を1ター
ンの補正係数とすることができ、 1+(0.1165÷4.5)=1.026 を1ターンの装置のNi濃度に乗じた値を補正後のNi
濃度とすることができる。
【0055】
【表3】
【0056】表3には分析結果の代表的な数値をまとめ
ており、その結果について、図14にはNi濃度に関す
る結果、図15にはpHに関する結果をまとめている。
ランニング中のめっき液のNi濃度を手分析で求めた値
と上記装置の分析で補正なしとして示した値にはそれほ
ど大きな誤差はなかった。ところが、ランニングが進む
と共に誤差は無視できないレベルまで大きくなっていく
傾向であった。この原因は、無電解複合ニッケルめっき
液が使い込まれると共にめっき液中には老化蓄積成分と
して亜りん酸塩や硫酸塩が蓄積していくことでNi錯イ
オンに起因する吸光度合いが徐々に小さくなるために生
じる誤差である。ここで例示したパターンとは逆に、吸
光度合いが徐々に大きくなるタイプの無電解複合めっき
液もあるが、その場合は、老化蓄積物による吸光度合い
の低下を上回る程度で錯化剤が補給によって増加してい
くようなタイプの無電解めっき液であるためで、この部
分は市販の無電解めっき液であれば、そのめっき液の癖
を事前に把握しておいて、分析値に対して適切な補正を
行えば解決できる。実際にここで例示したニムフロンF
ULめっき液でも、比例的な補正係数に若干の加算も加
えた一定の補正を実施すると、図14の補正後の値は手
分析値に概ね重なる良好な精度が得られる。
【0057】補正係数の算出は図16に示したように、
ターン数に対してNi濃度標準値(例えば4.5g/
l)から誤差(即ち、補正なし装置の分析値−手分析
値)を引いた値をプロットしたグラフについて比例関係
が存在し、その直線式から補正係数を導き出すことでき
る。
【0058】一方、めっき液の管理項目として重要なp
Hの値でも装置による一定した誤差が生じるが、図15
に示したように約1.4ターン頃までは補正を行わなか
ったので、手分析値と分析装置での値には約0.06の
誤差があったが、これを補正した後は誤差は許容できる
レベルまで小さくなっている。
【0059】なお、図17に示した結果は、装置におい
て測定された主として濁度に起因して変化する520n
mの測定波長において測定された透過率についてターン
との関係でまとめたものである。実際は、めっき液中に
はターンの進行と共に補給によりPTFE粒子の量は徐
々に増加している。このことは、透過率が徐々に低下す
ることを予想させるが、実際には透過率は徐々に上昇し
て濁りが小さくなる傾向を示す。この原因も先にも述べ
た老化物の蓄積による変化である。この値の変化は約
2.6ターンまでで4%近い大きな透過率の変動となっ
て現れている。もしもこの変動を無視して一つの波長で
の測定を行っていたと仮定すると、この変動に伴う誤差
は約1.0g/Lほどの誤差に繋がる可能性がある。二
つの波長での測定だけでなく、従来から市販されている
一般的な無電解めっき用の装置にある既存の各種ターン
補正機能については、ベース液が無電解めっき液で共通
している以上は必ず必要であることがこの結果から理解
することができる。
【0060】一方、各種めっき液でランニングを行う中
で特異な不具合が発生する場合がある。その不具合と
は、Ni濃度の分析値が突然異常に高い値を示すもの
で、当初は原因がなかなか特定できなかったが、原因の
調査・検討を進めた結果、以下の要因が不具合を引き起
こしていることが明らかになった。 (1)サンプリングしためっき液中に包含されて吸光セ
ル内に輸送されてきた泡が、サンプリング停止後、吸光
度測定までの短い時間内で十分に分離できなかったため
に吸光度の測定中に値が変動し易かったため、結果的に
分析精度の悪化を招いた。このような不具合が発生し易
くなる要因としては、複合めっき液の種類やめっき液の
老化がある。 (2)薬剤の補給位置とめっき液のサンプリング位置が
近かったために補給した薬品が十分拡散均一化しないま
まサンプリングが行われ、結果として、分析値が異常に
高くなった。 (3)干渉フィルターの切り換え機構の安定性が不足し
ており、装置に対するちょっとした振動又は衝撃で誤差
が発生した。
【0061】そして、これら不具合の原因に対して、以
下のような対策が有効である。 (1)吸光セルヘの泡の持ち込みを極力抑制するため
に、装置配管内でめっき液が吸光セルに至るまでの適当
な場所において、サンプリング配管の断面積よりも2倍
以上の断面積を有する垂直方向に長いめっき液滞留部分
からなる泡が分離し易くなるようなトラップ部分を設け
る。具体的には、めっき液がpHセルへ流入する入口を
pHセルの上部に設置する一方、出口は下部に設ける。
pHセルではサンプリングチューブよりも断面積がかな
り大きくなっているので流速が極端に低下するため、こ
の部分で、大きめの泡はpHセルの上部へと逃げること
ができ、一方、pHセル下部では泡が比較的減少した状
態となるので、その下手側に位置する吸光セルには泡の
少ないめっき液が供給され易くなる。 (2)吸光セル内に入り込んだ泡の影響を極力除いて吸
光測定を行うために、めっき液のサンプリングを停止し
てから、吸光測定の開始までの時間を15秒以上とす
る。なお、「サンプリングを停止してから」とは、例え
ば図9の装置では第1又は第2サンプルをサンプリング
ポンプ18により、吸光度測定ユニット10内へ流入さ
せた後、サンプリングポンプ18を停止してからという
ことを意味する。 (3)薬品を自動補給する位置から極力遠くにサンプリ
ング位置を設定する。 (4)干渉フィルター切り換え機構の動作制御と機械強
度が増すような改造を行い、停止位置の変動や振動・衝
撃の影響の抑制を行う。
【0062】これらの改良により、異常な分析値は殆ど
発生しなくなる。特に改善策(2)のサンプリング停止
から吸光度測定開始まで静止時間延長は効果的で、15
秒以上の静置時間を確保すれば、ほぼ問題のない程度ま
で変動は抑制されたが、より好ましくは30秒以上、最
も好ましくは60秒以上である。この静置時間は極力長
めに設定するのが理想的であると言えるが、めっき液の
分析頻度に対するニーズとしては、短ければ120秒程
度から存在するため、無用に長時間静置することはでき
ない。
【0063】この他、複合めっき液の自動分析・管理装
置を構築する上で課題となる特有の問題としては、吸収
セルヘの分散粒子の付着汚染である。セルの汚染はめっ
き液中の分散粒子と同様に透過率又は吸光度が変動する
要因である。本発明の複数の測定波長で分析すること
は、この問題に改善効果を与えるが、一般的な無電解め
っき液とは比較できないレベルで吸光セルへ分散粒子の
付着汚染が起こる。この問題を解決するためには、比較
的高頻度で洗浄を実施することが望ましいが、装置に組
み込まれた吸光セルを洗浄するには、装置からセルを取
り外すなどの手間が非常にかかり、なおかつ、付着した
汚れはかなり取れ難い傾向があるため、超音波洗浄、酸
性(塩酸や硝酸など)又は塩基性(苛性ソーダやアンモ
ニアなど)の溶液や洗剤の併用及びエタノールなどの有
機溶媒などを用いた洗浄などが必要となる。装置では、
セルの取り外しを容易にするなどの設計上の工夫も行っ
ているが、自動分析・管理装置に吸収セル内面の自動洗
浄のために超音波装置や上述の各種洗浄液を送り込む機
構を組み込むことはコスト的にマイナスが大きく、装置
の構造も複雑となり、酸、アルカリ、有機溶媒等の廃液
発生などはユーザーへの大きな負担となり、結論として
は実質的に不可能と言える。
【0064】上述したように、複数の測定波長を用いて
分析することは、分析対象のめっき液における濁度が分
析毎に変動する可能性があるために必要不可欠である。
しかし、吸光セルの汚れについては比較的緩やかに変化
する場合が多く、その際の問題の多くは基準となる純水
における透過率100%又は吸光度ゼロの基準が変化す
ることによる誤差だけであり、ある程度は二つ以上の測
定波長で測定していることで補正されてしまう。このた
めには、一つの吸収セルを用いて測定することが必要
で、例えば測定波長毎に吸光セルを設けるような吸光度
測定ユニットを設計した場合を想定すると、純水での基
準値測定後に汚れの差が生じるとその後の分析値に大き
な誤差が生じてしまう。従って、定期的に純水を用いた
透過率100%又は吸光度ゼロの基準値を測定すること
は重要であり、一つのセルを用いた上記例の装置ではこ
の問題は十分緩和されているものである。
【0065】例えば、「純水での透過率/100×分析
サンプルの透過率」として、次に行うめっき液の分析結
果を演算することで、吸光セルの汚れにより生じる誤差
を緩和することができる。また、吸光セルの汚れが分析
結果に影響がでるような看過できないまでになるのを防
ぐため、前回の純水での透過率の測定から純水での透過
率が所定以上(例えば、1%以上)に変動した場合に
は、警報を発し、吸光セルの洗浄又は交換を促すように
することができる。
【0066】なお、図18,19は、本装置を組み込ん
だめっき装置の一例を示す。即ち、図18は、主として
定量ポンプを用いて主成分の薬液を補給するように構成
した例であり、定量ポンプ形式のメリットとしては、設
備コストが比較的安価で補給量を動作時間で制御できる
ので、毎回の分析結果に対して、補給量を任意に自動調
整することが可能であることなどが挙げられる。一方、
図19は、主成分の薬液をカラムにより行うようにした
例で、定量ポンプよりも補給量の秤量安定性が高いこと
が利点である。
【0067】ここで、図18において、20はめっき槽
であり、オーバーフロー槽22が付設されている。ま
た、24は定量ポンプ、26は補給剤(ニッケル塩、還
元剤、錯化剤等)タンク、28はアルカリ供給タンク、
30は複合材供給カラムであり、補給剤、アルカリ、複
合材がオーバーフロー槽に供給され、これがめっき槽内
のめっき液に流入されるものである。また、図19にお
いて、32は定量ポンプ、34は補給カラムであって、
主補給剤をカラムを用いて補給する以外は図18の場合
と同様である。
【0068】一方、図18,19において、36は冷却
機構であり、ここで室温まで冷却されためっき液が自動
分析・管理装置1に供給され、上述したように分析が行
われるものである。なお、図中、38は純水タンク、4
0はpH4標準液タンク、42はpH7標準液タンクで
ある。
【0069】前述のように、濃度測定部Bの分析値を受
けて、制御部Aが分析結果を演算する。この分析結果に
応じて、制御部Aによって定量ポンプ24、複合材供給
カラム30の作動制御が行われる。例えば、分析結果か
らめっき液中の金属濃度が不足していることがわかる
と、補給剤タンクの定量ポンプ24を予め設定されてい
た時間作動し停止させる。あるいは、補給剤タンクの定
量ポンプ24を作動し、以降の分析結果で金属濃度の不
足が解消されたことがわかると、上記定量ポンプ24を
停止してもよい。pH調整用のアルカリ供給タンクの定
量ポンプ24の作動も同様にできる。複合材供給カラム
の制御は、例えば上記補給剤の定量ポンプ24の作動回
数が所定回数となった場合に1回作動させる、又は、上
記補給剤の定量ポンプ24の作動時間からめっき液中へ
補給された金属量を算出して、補給された金属量が所定
量となった場合に1回作動させることで、所定量をめっ
き液中に補給する。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、無電解複合めっき液中
の金属イオン濃度を容易かつ確実に自動分析することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PTFEを含まない無電解ニッケルめっき液に
おいて、Ni濃度を0〜5g/Lに変化させた場合の測
定波長と吸光度との関係を示すグラフである。
【図2】PTFEを複合材粒子とし、金属成分を含まな
い無電解めっき液(Ni濃度0g/L)において、PT
FE濃度を0〜10g/Lに変化させた場合の測定波長
と吸光度との関係を示すグラフである。
【図3】PTFEを複合材粒子とする無電解複合ニッケ
ルめっき液において、Ni濃度を5g/Lの一定とし、
PTFE濃度を0〜10g/Lに変化させた場合の測定
波長と吸光度との関係を示すグラフである。
【図4】PTFEを複合材粒子とする無電解複合ニッケ
ルめっき液において、PTFE濃度を0〜10g/Lに
変化させた場合の、波長400nmでのNi濃度と吸光
度との関係を示すグラフである。
【図5】PTFEを複合材粒子とする無電解複合ニッケ
ルめっき液において、Ni濃度を0〜5g/Lに変化さ
せた場合の、波長400nmでのPTFE濃度と吸光度
との関係を示すグラフである。
【図6】PTFEを複合材粒子とする無電解複合ニッケ
ルめっき液において、PTFE濃度を0〜10g/Lに
変化させた場合の、波長520nmでのNi濃度と吸光
度との関係を示すグラフである。
【図7】PTFEを複合材粒子とする無電解複合ニッケ
ルめっき液において、Ni濃度を0〜5g/Lに変化さ
せた場合の、波長520nmでのPTFE濃度と吸光度
との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施例に係る自動分析・管理装置の
概略正面図である。
【図9】同装置の測定部の説明図である。
【図10】同装置を用い、Ni濃度を一定とし、PTF
E濃度を変化させた無電解複合ニッケルめっき液につい
て測定した波長660nmの吸光度と波長520nmと
の関係を示すグラフである。
【図11】同無電解複合ニッケルめっき液についてのK
値とNi濃度との関係を示すグラフである。
【図12】同装置を用い、Ni濃度を一定とし、PTF
E濃度を変化させた別の無電解複合ニッケルめっき液に
ついて測定した波長660nmの吸光度と波長520n
mとの関係を示すグラフである。
【図13】同無電解複合ニッケルめっき液についてのK
値とNi濃度との関係を示すグラフである。
【図14】無電解複合ニッケルめっきを連続的に行った
場合におけるターン数(MTO)とNi濃度測定値との
関係を示すグラフである。
【図15】無電解複合ニッケルめっきを連続的に行った
場合におけるターン数とpH測定値との関係を示すグラ
フである。
【図16】ターン補正係数を算出するためのグラフで、
ターン数とNi濃度標準値−誤差値との関係を示す。
【図17】無電解複合ニッケルめっきを連続的に行った
場合におけるターン数と520nmで測定した濁度値と
の関係を示すグラフである。
【図18】本発明装置を組み込んだ無電解複合めっき装
置の一例を示す概略図である。
【図19】本発明装置を組み込んだ無電解複合めっき装
置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 吸光度測定ユニット 10a 吸光セル 12 pHセル 14 カラム 16 温度センサー 18 サンプリングポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/27 G01N 21/27 Z 21/33 21/33 21/35 21/35 Z (72)発明者 吉川 一紀 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 立花 真司 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB01 AB02 AB03 AB06 AC01 AD17 BA07 JA02 2G059 AA01 BB04 CC03 DD12 DD13 DD16 EE01 EE02 HH01 HH02 HH03 JJ03 MM01 MM12 MM14 NN07 PP02 PP04 PP06 4K022 BA06 BA14 BA32 BA34 DB28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無電解複合めっき液を自動分析し、適切
    な液組成及び/又は使用条件に自動管理する装置におい
    て、めっき液中の金属成分の液中濃度を吸光光度法によ
    り測定する手法として、自動でめっき液を分析セル内に
    導入した後、少なくとも二つ以上の異なる波長で透過率
    又は吸光度を測定する機構と、その測定値から目的とす
    る濃度を演算処理により算出して結果を表示する機構と
    を備えていることを特徴とする無電解複合めっき液の自
    動分析・管理装置。
  2. 【請求項2】 測定波長の少なくとも一つの波長が半値
    幅1〜100nm以下に分光されていることを特徴とす
    る請求項1記載の自動分析・管理装置。
  3. 【請求項3】 測定波長の組み合わせが、少なくとも一
    つの測定波長として250〜350nm又は450〜5
    50nmの波長範囲を選択し、この波長と重複しないそ
    の他の測定波長として、その少なくとも一つの測定波長
    として350〜450nm又は550〜800nmの波
    長範囲を選択した組み合わせであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の自動分析・管理装置。
  4. 【請求項4】 分析セル内にめっき液を自動で導入した
    後、透過率又は吸光度の測定を開始するまでに15秒以
    上の静置時間を確保するように測定タイムテーブルが設
    定されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載
    の自動分析・管理装置。
  5. 【請求項5】 定期的に分析セル内に純水を導入して分
    析セル内を洗浄すると共に、セル内にこの純水を満たし
    た状態で設定している測定波長において透過率又は吸光
    度の測定を行う機能を有し、その後同様の純水での測定
    を行うまでの時間内に実施されるめっき液での透過率又
    は吸光度の測定値に対してこれらの測定値を100%透
    過率又は吸光度ゼロの基準値として用いることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項記載の自動分析・管
    理装置。
  6. 【請求項6】 分析セルにめっき液を導入するサンプリ
    ング経路の途中に、サンプリング配管の断面積よりも2
    倍以上の断面積を有する垂直方向に長いめっき液滞留部
    分を有し、そのめっき液滞留部分の入口を上部に設け、
    出口を下部に設けることにより、めっき液に抱き込まれ
    てきた微細な泡を分析セル内に持ち込まないためのトラ
    ップ機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1項記載の自動分析・管理装置。
  7. 【請求項7】 無電解複合めっき液が無電解複合ニッケ
    ルめっき液であり、このめっき液中のニッケル成分を測
    定するようにした請求項1乃至6のいずれか1項記載の
    自動分析・管理装置。
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