JP2002044683A - 立体画像用ビデオカメラおよび立体画像再生装置 - Google Patents

立体画像用ビデオカメラおよび立体画像再生装置

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JP2002044683A
JP2002044683A JP2000219779A JP2000219779A JP2002044683A JP 2002044683 A JP2002044683 A JP 2002044683A JP 2000219779 A JP2000219779 A JP 2000219779A JP 2000219779 A JP2000219779 A JP 2000219779A JP 2002044683 A JP2002044683 A JP 2002044683A
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Yasushi Haruta
泰 春田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、操作性と能率性に優れた立
体画像用ビデオカメラを提供する。 【解決手段】 立体的に見える画像を撮影するための立
体画像用ビデオカメラSであって、入射光を2つ得る手
段8,10と、右眼用ファインダー3および左眼用ファ
インダー2とを備えたステレオファインダー4と、両面
に情報を書き込み可能な記録媒体と、を備える。そし
て、一方の入射光で得られた画像情報を記録媒体の一方
の面に書き込み、他方の入射光で得られた画像情報を記
録媒体の他方の面に書き込むことが可能な情報書込み手
段を有する。また、右眼用ファインダー3は、一方の入
射光で得られた画像を見ることが可能に構成され、左眼
用ファインダー2は、他方の入射光で得られた画像を見
ることが可能に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立体画像を撮影・再
生するための立体画像用ビデオカメラおよび立体画像再
生装置に係り、特に、操作性と能率性に優れた立体画像
用ビデオカメラおよび立体画像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】立体画像を撮影する方法として、人間の
左右の眼に対応する位置に配置した2台のビデオカメラ
で撮影した左眼用,右眼用の映像を、ビデオテープやC
D−ROM等の記録媒体に交互に記録する方法がある。
この方法で記録した立体画像は、液晶シャッター等のシ
ャッターメガネを用いて見る。この方法は、LCD/液
晶シャッター方式と呼ばれている方法である。この方法
では、テレビ等の画像出力装置に、左眼用,右眼用の画
像を交互に表示する。そして、テレビ等の画像出力装置
の画像データをインタレースとし、その各々のフィール
ドやフィールド組毎に画像データを左右交互に表示し、
その切換に同期して、人間の眼の位置に設定したシャッ
ターを左右交互に切り換えることによって、立体画像を
見ることが可能となる。
【0003】しかし、上記方法によれば、次のような問
題点があった。立体画像を撮影するこの方法では、ビデ
オカメラを2台配置しているが、2台のカメラが水平に
保たれないと、完全な立体画像を得ることができない。
したがって、被写体が動く場合やカメラ自体が動く場合
などは、2台のカメラの高さを水平に保つ必要があり、
カメラの配置調整作業が煩雑であるという問題点があっ
た。また、カメラの水平が維持されないような撮影のテ
クニック,例えば、画面を傾斜させたり,回転させたり
するテクニックを用いることができず、撮影した作品の
多様な演出効果を得るために、多様なテクニックを用い
ることができる立体画像の撮影装置の開発が望まれてい
た。
【0004】また、シャッターメガネを用いて立体映像
を再生すると、画像出力装置に、左眼用,右眼用の画像
を交互に表示するため、液晶シャッターの原理的性質
上、画面のちらつきが生じて目障りであった。1本のト
ラックに交互に画像を記録する方式ではどうしてもノイ
ズは避けられないためと考えられる。また画面も大変暗
くなり、暗部の再現に無理があった。したがって、長時
間画像を見ていると目が疲れやすいという問題点があっ
た。
【0005】また、立体画像を得る一つの方法として、
撮影した主として左右に動くモノラル映像を一台のカメ
ラで撮影し、このモノラル映像を片眼,殆どの場合は右
眼にNDフィルターをかけて鑑賞する方法がある。この
NDフィルター方式の原理は、次の通りである。すなわ
ち、片眼にNDフィルターを掛けて画像を見ると、ND
フィルターを掛けた側の眼は、眼に入射する光量が少な
くなり、脳での画像形成時間が遅れる。そのため、ND
フィルターを掛けない側の眼との間に画像形成の時間差
が生じ、両眼に角度の視差が生じて立体像が生まれるの
である。しかし、このNDフィルター方式によると、左
右の画面に1:4〜8位の明暗差が要求され、眼が疲労
し易いという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決することを目的としてなされたものであり、本発
明の目的は、操作性と能率性に優れた立体画像用ビデオ
カメラを提供することにある。また、本発明の他の目的
は、立体映像を撮影する多様なテクニックを可能にする
とともに、ダイナミックな立体映像を撮影することが可
能な立体画像用ビデオカメラを提供することにある。本
発明の更に他の目的は、画面のちらつきのない立体画像
再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1に
係る発明によれば、立体的に見える画像を撮影するため
の立体画像用ビデオカメラであって、入射光を2つ得る
手段と、右眼用ファインダーおよび左眼用ファインダー
とを備えたステレオファインダーと、両面に情報を書き
込み可能な記録媒体と、を備え、一方の入射光で得られ
た画像情報を前記記録媒体の一方の面に書き込み、他方
の入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の他方の面
に書き込むことが可能な情報書込み手段を有し、前記右
眼用ファインダーは、一方の入射光で得られた画像を見
ることが可能に構成され、前記左眼用ファインダーは、
他方の入射光で得られた画像を見ることが可能に構成さ
れていることにより解決される。このように入射光を2
つ得る手段を備えていることにより、人間の眼のよう
に、一定の間隔をおいた2つの点から画像を撮影するこ
ととなるため、立体的な画像を撮影することが可能とな
る。また、一方の入射光で得られた画像情報を前記記録
媒体の一方の面に書き込み、他方の入射光で得られた画
像情報を前記記録媒体の他方の面に書き込むことが可能
な情報書込み手段を有しているため、2つの画像情報を
同時に再生するのが容易となる。また、このように構成
していることにより、ユーザーが特別な技能や経験を必
要とせずに使用することが可能で、操作性と能率性に優
れた立体画像用ビデオカメラとすることができる。さら
に、本発明に係る立体画像用ビデオカメラは、ステレオ
ファインダーを備えているため、撮影中の画像や撮影し
た画像を双眼立体視でき、立体効果を確認しながら立体
画像を撮影することが可能となる。
【0008】このとき、前記2つの入射光の間隔を変更
可能な間隔変更手段を備えるように構成すると好適であ
る。これにより、ビデオカメラから被写体までの距離に
応じて入射光の間隔を変更することが可能となる。その
結果、近距離の被写体は間隔を小さくすることにより立
体感の誇張が起きないようにすることが可能となり、遠
方の被写体であってもダイナミックな立体画像を撮影す
ることが可能となる。
【0009】また、前記入射光を2つ得る手段は、2つ
の入射光を延長した直線の交差する角度が3〜6゜にな
るように配設されるように構成すると好適である。この
ように構成することにより、肉眼で見た像に近い自然な
立体画像を撮影することが可能となる。
【0010】上記課題は、請求項4に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を撮影するための立体画像用ビ
デオカメラであって、入射光を少なくとも1つ得る手段
と、両面に情報を書き込み可能な記録媒体と、を備え、
一つの入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の一方
の面に書き込み、前記一つの入射光で得られた画像情報
を前記記録媒体の他方の面に複写して書き込むことが可
能な情報書込み手段を有し、前記一方の面への情報の書
き込みを、前記他方の面への情報の書き込みよりも遅ら
せる遅延手段を備えることにより解決される。このよう
に、一つの入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の
一方の面に書き込み、前記一つの入射光で得られた画像
情報を前記記録媒体の他方の面に複写して書き込むこと
が可能な情報書込み手段を有し、前記一方の面への情報
の書き込みを、前記他方の面への情報の書き込みよりも
遅らせる遅延手段を備えているため、時間の遅れによる
視差の発生を利用することにより、動きのある被写体の
立体映像化,すなわちモノラル映像のステレオ化が可能
となる。
【0011】上記課題は、請求項5に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、右眼用表示装置および左眼用表示装置と
を備えたディスプレイと、両面に情報が書き込まれた記
録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方の面に書き込ま
れた右眼用画像情報を前記右眼用表示装置に出力し、前
記記録媒体の他方の面に書き込まれた左眼用画像情報を
前記左眼用表示装置に出力することが可能な情報出力手
段を有することにより解決される。このように構成する
ことにより、画像情報の入力から出力に至るすべての過
程において、常に2つの画像情報が互いに干渉し合うこ
となく、ノイズが混入しない立体画像再生装置とするこ
とができる。その結果、画面のちらつきや左右の画面の
明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくく、明るく安定し
た立体画像を再生することが可能となる。
【0012】上記課題は、請求項6に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、一方の片眼用表示装置および他方の片眼
用表示装置とを備えたディスプレイと、一方の面に画像
情報が書き込まれ、他方の面に前記画像情報が複写され
た記録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方の面に書き
込まれた画像情報を前記一方の片眼用表示装置に出力
し、前記記録媒体の他方の面に書き込まれた前記画像情
報を前記他方の片眼用表示装置に出力することが可能な
情報出力手段を有し、前記一方の片眼用表示装置への前
記画像情報の出力を、前記他方の片眼用表示装置への前
記画像情報の出力よりも遅らせる遅延手段を備えること
により解決される。このように構成することにより、一
つの入射光で得られた動きのある画像を立体的に表示す
ることが可能となると共に、画面のちらつきや左右の画
面の明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくい立体画像を
再生することが可能となる。また、遅延手段を備えてい
るため、モノラル映像をステレオ化することが可能とな
る。
【0013】上記課題は、請求項7に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、一方の片眼用表示装置および他方の片眼
用表示装置とを備えたディスプレイと、情報が書き込ま
れた記録媒体と、前記記録媒体に書き込まれた画像情報
を前記一方の片眼用表示装置および前記他方の片眼用表
示装置に個別に出力することが可能な情報出力手段と、
を備え、前記一方の片眼用表示装置への画像情報の出力
を、前記他方の片眼用表示装置への画像情報の出力より
も遅らせる遅延手段を備えることにより解決される。こ
のように構成することにより、一つの入射光で得られた
動きのある画像を立体的に表示することが可能となると
共に、画面のちらつきや左右の画面の明暗差がなく、自
然で眼が疲労しにくい立体画像を再生することが可能と
なる。また、遅延手段を備えているため、モノラル映像
をステレオ化することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、立体画像用ビデオカメ
ラおよび立体画像再生装置に関する発明である。本発明
の立体画像用ビデオカメラSは、立体的に見える画像を
撮影するために用いられる。ビデオカメラSは、入射光
を2つ得る手段8,10と、右眼用ファインダー3およ
び左眼用ファインダー2とを備えたステレオファインダ
ー4と、両面に情報を書き込み可能な記録媒体と、を備
える。そして、一方の入射光で得られた画像情報を前記
記録媒体の一方の面に書き込み、他方の入射光で得られ
た画像情報を前記記録媒体の他方の面に書き込むことが
可能な情報書込み手段68,70を有する。また、前記
右眼用ファインダー3は、一方の入射光で得られた画像
を見ることが可能に構成され、前記左眼用ファインダー
2は、他方の入射光で得られた画像を見ることが可能に
構成されている。ビデオカメラSは、前記2つの入射光
の間隔を変更可能な間隔変更手段11を備えている。
【0015】前記入射光を2つ得る手段8,10は、2
つの入射光を延長した直線の交差する角度が3〜6゜に
なるように配設されている。
【0016】また、本発明の立体画像用ビデオカメラS
は、入射光を少なくとも1つ得る手段と、両面に情報を
書き込み可能な記録媒体と、を備えるように構成され
る。そして、一つの入射光で得られた画像情報を前記記
録媒体の一方の面に書き込み、前記一つの入射光で得ら
れた画像情報を前記記録媒体の他方の面に複写して書き
込むことが可能な情報書込み手段68,70を有する。
また、前記一方の面への情報の書き込みを、前記他方の
面への情報の書き込みよりも遅らせる遅延手段を備え
る。この遅延手段は、モノラル映像をステレオ化するた
めに用いられる。
【0017】また、本発明に係る立体画像再生装置S,
41は、立体的に見える画像を再生するために用いられ
る。一方の片眼用表示装置43および他方の片眼用表示
装置42とを備えたディスプレイ41と、一方の面に画
像情報が書き込まれ、他方の面に前記画像情報が複写さ
れた記録媒体と、を備える。そして、前記記録媒体の一
方の面に書き込まれた画像情報を前記一方の片眼用表示
装置43に出力し、前記記録媒体の他方の面に書き込ま
れた前記画像情報を前記他方の片眼用表示装置42に出
力することが可能な情報出力手段を有する。そして、前
記一方の片眼用表示装置43への前記画像情報の出力
を、前記他方の片眼用表示装置42への前記画像情報の
出力よりも遅らせる遅延手段85を備える。
【0018】また、本発明の立体画像再生装置S,41
は、一方の片眼用表示装置43および他方の片眼用表示
装置42とを備えたディスプレイ41と、情報が書き込
まれた記録媒体と、前記記録媒体に書き込まれた画像情
報を前記一方の片眼用表示装置43および前記他方の片
眼用表示装置42に個別に出力することが可能な情報出
力手段と、を備える。そして、前記一方の片眼用表示装
置43への画像情報の出力を、前記他方の片眼用表示装
置42への画像情報の出力よりも遅らせる遅延手段85
を備えている。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。本例の立体画像用ビデオ
カメラSは、請求項1乃至4に係る立体画像用ビデオカ
メラの一例であって、家庭用の立体画像用デジタルカラ
ービデオカメラである。なお、これに限定されず、本発
明を、現行方式(NTSC)放送用カメラ,ハイビジョ
ンカメラ,モノクロビデオカメラ,赤外線カメラ,超高
感度カメラ等、種々のビデオカメラに適用してもよい。
【0020】本例の立体画像用ビデオカメラSは、図1
に示すように、所定の間隔をおいた2つのレンズ(固定
レンズ部8と可動レンズ部10)を備えるビデオカメラ
である。このように所定間隔をおいた2つのレンズを備
えるカメラを、「ステレオカメラ」と称する。所定の間
隔をおいた固定レンズ部8と可動レンズ部10は、請求
項1の「入射光を2つ得る手段」を構成する。なお、本
例では、請求項1の「入射光を2つ得る手段」として、
2つの固定レンズ8と可動レンズ部10とを備えている
が、これに限定されるものでなく、光学的操作によって
入射光を2つに分けることにより、見る角度が異なるよ
うに構成されたものとしてもよい。具体的には、1つの
レンズを備えるビデオカメラであって、レンズから入射
した光をペンタプリズムあるいはミラーによって2つに
分けるように構成してもよい。
【0021】なお、本発明を赤外線カメラに適用する場
合は、入射光には、1000〜30000nmの赤外領
域の光,例えば近赤外線,中赤外線,遠赤外線も含む。
【0022】本例の立体画像用ビデオカメラSは、本体
側1と、本体側に対して脱着可能なレンズユニット9
と、を備えている。本体側1は、本例の立体画像用ビデ
オカメラの本体であり、ビデオカメラの内部機構部分
と、固定レンズ部8と、右眼用ファインダー3および左
眼用ファインダー2とからなるステレオファインダー4
と、液晶モニタユニット13と、を主要構成要素とす
る。
【0023】固定レンズ部8は、図1、図2に示すよう
に、本体側1の前面上方に取り付けられている。固定レ
ンズ部8は、不図示のレンズと、不図示の補正光学系
(可動式光学プリズム)と、レンズを通過した光を分光
するプリズムと、映像信号を得る不図示のCCDと、C
CDからの信号を、増幅器に送信可能な不図示のケーブ
ルと、を備えている。レンズには、一般的に家庭用のビ
デオカメラで用いられているレンズを用いる。
【0024】また、本例の補正光学系とは、光軸のずれ
・画面揺れ・手ぶれを補正する光学シフト自動補正装置
としての機能を果たすものである。ここで、補正光学系
(可動式光学プリズム)とは、一般的に、手ぶれがあっ
た場合にカメラ内部の制御装置が手ぶれを検知し、レン
ズを手ぶれと逆の方向に動かすことにより、光学的に手
ぶれを補正する画面揺れ補正装置をいう。
【0025】本例では、補正光学系を備えることによ
り、撮影距離によって変化する画面の光軸合わせ,ズー
ミング時の芯ぶれの連続的補正が可能となる。すなわ
ち、補正光学系を用いて2つのレンズ部8,10の光軸
を正確に一致させることにより、完全な立体画像を得る
ことが可能となる。補正光学系を用いて画面の光軸合わ
せ,ズーミング時の芯ぶれの連続的補正を行う方法につ
いては、後述する。
【0026】プリズムとは、レンズを通過した光を可視
光スペクトルの赤(R)・緑(G)・青(B)に分光す
るものである。ステレオファインダー4は、図1、図2
に示すように、本体側の上面の中央から後面にかけての
位置に取り付けられ、右眼用ファインダー3および左眼
用ファインダー2とからなる。ステレオファインダー4
を備えているため、撮影時に撮影中の映像を立体視出
来、ステレオ効果を確認しながら容易に撮影をすること
が可能となる。また、撮影後の映像のステレオ効果を、
このステレオファインダー4により確認出来る。本例の
ステレオファインダー4は、両ファインダー2,3のレ
ンズの中心軸の間隔が60〜65mmになるように、本
体部1に固定されている。ここで、中心軸の間隔が60
〜65mmになるようにしたのは、人間の目の間隔が、
6〜8cm程度だからである。
【0027】なお、両ファインダー2,3の間隔を調整
可能なように、間隔調整機構を備えていてもよい。これ
により、ビデオカメラSを使用する人の目の間隔に応じ
て両ファインダー2,3の間隔を調整することができる
と共に、ビデオカメラSの小型化が可能となる。また、
両ファインダー2,3は、光軸が、5゜内側を向くよう
に取り付けられている。すなわち、両ファインダー2,
3の光軸は、眼側よりもレンズ側の間隔が狭いハの字型
になるように取り付けられている。これにより、生理的
に映像を注視し易くなる。なお、両ファインダー2,3
は、本体側の側面に対して、0゜〜10゜程度の範囲内
で角度調整できる角度調整機構を備えていてもよい。こ
れにより、ビデオカメラを使用する人が最も注視し易い
角度に調節することが可能となる。
【0028】ステレオファインダー4は、図3に示すよ
うに、本体部1の上面に対する角度が0゜〜90゜の範
囲で、軸16を軸として回動可能に取り付けられてい
る。これにより、撮影を様々な体勢で行うことが可能と
なる。
【0029】液晶モニタユニット13は、図1、図2に
示すように、蝶番17により本体側1の左側面側に蝶着
されている。液晶モニタユニット13は、蝶番17によ
りA−A方向に回動可能であると同時に、B−Bを軸と
して回動可能であるように取り付けられている。これに
より、ビデオカメラSの使用者は、B−Bの周りのあら
ゆる方向から、液晶モニタ14を見ることが可能とな
る。液晶モニタユニット13の一つの面には、図2に示
すように、画像を表示可能な液晶モニタ画面14と、種
々の操作を行うための操作パネル15が取り付けられて
いる。液晶モニタユニット13は、使用しないときに
は、図2の点線で示す液晶収納位置18に、液晶モニタ
画面14の面が本体側1に接するように収納可能に構成
されている。
【0030】また、上記構成のほかに、本体側1には、
ビデオライト,ストロボ,外部マイク等を着脱可能なア
クセサリーシュー19や、内蔵ステレオマイクロフォン
7、バッテリー5等の一般的なビデオカメラが備えるア
クセサリー、ステレオHMDの外部出力端子6等が取り
付けられている。
【0031】レンズユニット9は、本体側1に対して脱
着可能なオプションアクセサリとして構成され、可動レ
ンズ部10と、可動レンズ部10を可動させるためのレ
ンズ移動ダイヤル11と、本体側1と連結するための不
図示の係合凹部と、本体側1と電気的に接続するための
不図示のコネクタとを備えている。可動レンズ部10
は、図1、図2、図6に示すように、レンズユニット9
の前方にレンズが突出し、レンズ移動ダイヤル11を操
作することにより左右方向に可動可能に配設されてい
る。
【0032】レンズユニット9には、可動レンズ部10
が左右に可動可能なように、前方に開口12が設けられ
ている。可動レンズ部10は、ウォームホイールとして
構成されたレンズ移動ダイヤル11を手で左右に回動す
ることによって、ウォーム20,可動レンズ部10の外
周に設けられたレンズ側ウォームホイール21を介し
て、左右に可動される。また、開口12には、図6に示
すようにガイド22が設けられ、可動レンズ部10の外
周の設けられた凸部23がガイド22に沿って可動され
る。これらのレンズ移動ダイヤル11,ウォーム20,
レンズ側ウォームホイール21,ガイド22が、請求項
2の2つの入射光の間隔を変更可能な間隔変更手段を構
成する。
【0033】可動レンズ部10は、固定レンズ部8と光
学的に同一仕様である。レンズ24と、レンズ24を通
過した手振れ補正と光軸出しの機能を備えた不図示の補
正光学系と、映像信号を得る不図示のCCDと、CCD
からの信号を、本体側の増幅器に送信可能なケーブル2
5と、を備えている。ケーブル25は、可動レンズ部1
0から引き出され、レンズユニット9の本体側1に接す
る面の所定位置に設けられた不図示のコネクタに接続さ
れる。このコネクタは、後述するように、本体側1に設
けられた不図示のコネクタと接続可能に構成されてい
る。可動レンズ部10側のケーブル25と本体側の不図
示のケーブルとにより、可動レンズ部10と固定レンズ
部8とのスタート,停止,ズーミング,露出を同調させ
るためのコントロールケーブルが形成されている。可動
レンズ部10と固定レンズ部8とは、本体側の操作パネ
ル15による一つの操作系で、録画・一時停止・ズーミ
ング・停止・再生・各種メニュー操作・露出・フォーカ
スのマニュアル設定が行えるように構成されている。
【0034】本例では、所定の間隔をおいて固定レンズ
部8と可動レンズ部10とからなる入射光を2つ得る手
段を備えているため、立体的映像を撮影することが可能
となる。しかも、本例のビデオカメラSは、撮影から映
像出力に至るまで左右の情報は常に独立しているため、
ノイズの混入が無く、LCD/液晶シャッター方式にあ
るような画面のちらつき等の問題点がない。
【0035】レンズユニット9は、また本体側1と連結
するための不図示の係合凹部を備えている。この係合凹
部は、連結するときに本体側1に接する面に設けられ、
本体側1の対応する面に設けられた係合凸部と係合する
ことにより、本体側1にレンズユニット9を連結可能に
構成されている。
【0036】本例のレンズユニット9は、固定レンズ部
8と可動レンズ部10との中心軸間隔が最大約13cm
になるように形成されている。なお、レンズユニット9
は、本例のものに限定されるものではなく、用途に応じ
て、可動レンズ10の可動可能な長さを変更し、固定レ
ンズ部8と可動レンズ部10との中心軸の最大間隔が他
の長さとなるように形成してもよい。例えば、レンズユ
ニット9として、固定レンズ部8と可動レンズ部10と
の中心軸の最大間隔が7cmのもの,10cmのもの、
13cmのもの,16cmのもの,20cmのものとい
うように、何段階か用意し、用途に応じて取り替えるよ
うにしてもよい。これらの取り替え式のレンズユニット
9は、請求項2の2つの入射光の間隔を変更可能な間隔
変更手段の一例である。また、レンズユニット9は、1
種類のみとし、レンズユニット9と本体側1との間に、
請求項2の2つの入射光の間隔を変更可能な間隔変更手
段の一例としての各種の長さのエクステンションブロッ
クを挿入することにより、固定レンズ部8と可動レンズ
部10との中心軸の最大間隔を選択可能にしてもよい。
このエクステンションブロックは、レンズユニット9と
本体側1との間に、1つまたは複数挿入してもよい。
【0037】本例では、可動レンズ部10を可動可能と
すること、および可動レンズ部10の可動範囲の異なる
数種のレンズユニット9を取り替え可能とすること、エ
クステンションブロックを挿入可能とすることにより、
用途に応じて、固定レンズ部8と可動レンズ部10との
中心軸間隔を選択することが可能となるのである。
【0038】ここで、固定レンズ部8と可動レンズ部1
0との中心軸の間隔,すなわちステレオベースLに対
して、レンズから被写体までの距離Lが短くなると、撮
影したステレオ画像は、立体感が強調され過ぎて不自然
な映像となる。そこで、レンズから被写体までの距離L
は、ステレオベースLに対して次の基準を満たすよう
にするとよい。すなわち、レンズから被写体までの距離
Lのうち、撮影したステレオ画像が不自然な映像となる
距離をLとすると、Lは、 L≧L (数式1) を満たす必要がある。ここで、撮影したステレオ画像が
不自然な映像となる距離Lを、「ステレオ最短撮影距
離」と定義する。
【0039】次に、ステレオ最短撮影距離Lは、 L=L×14 (数式2) で表される。この数式2の定数14は、実写による検証
から算出したものである。
【0040】従来のステレオ理論によれば、ステレオベ
ースLに対し、レンズから被写体までの距離Lは、L
=L×30あるいはL=L×50とするとよいとさ
れてきた。しかし、本発明者が検証した結果、上記数式
1、2に基づいてレンズから被写体までの距離Lを選定
すると、立体感が強調され過ぎることのない自然な映像
の撮影が可能であることが分かった。
【0041】例えば、L=4cmは、L=56cm
となり、花を撮影する場合など、Lが60cm程度の場
合が適している。また、L=10cmは、L=14
0cmとなり、人物を撮影する場合のように、Lが1.
5m〜5m程度の場合が適している。なお、当然である
が、上記数式1、2は目安であり、上記数式1,2の範
囲外であっても、立体画像が撮影できるものである。
【0042】なお、本例のレンズユニット9は、本体側
1に装着することにより、立体映像の撮影可能に構成し
ているが、レンズユニット9を装着せず、請求項4の立
体画像用ビデオカメラとしてもよい。このとき、固定レ
ンズ部8が、入射光を少なくとも1つ得る手段となる。
この場合、本体側1の固定レンズ部8のみによる2次元
的なモノラル撮影可能である。
【0043】次に、本例の立体画像再生装置について説
明する。本例は、請求項5乃至7に係る立体画像再生装
置の一例である。本例の立体画像再生装置は、情報出力
手段,遅延手段を備えるビデオカメラ1と、ディスプレ
イとしてのHMD41とからなる。HMD41は、図5
に示すように、一般的に市販されているHMD(Head M
ount Display)と同様の構成であり、頭にかぶるメガネ
型のディスプレイである。頭にかぶったときに、左右の
目の前に左眼用,右眼用の表示装置がそれぞれ位置する
ように形成されている。HMD41は、右眼用表示装置
42と、左眼用表示装置43と、両表示装置42,43
に信号を送信するコード45と、を主要構成要素とす
る。右眼用表示装置42、左眼用表示装置43は、いず
れか一方が請求項6、7の「一方の片眼用表示装置」、
他方が「他方の片眼用表示装置」に対応する。右眼用表
示装置42,左眼用表示装置43は、それぞれレンズと
液晶表示板と鏡とからなる光学系を備えている。
【0044】次に、本例の立体画像用ビデオカメラおよ
び立体画像再生装置の基本構成を、図6、図7に基づい
て説明する。図6は、請求項1乃至3に係るビデオカメ
ラの撮影・記録系を示す図である。ビデオカメラの撮影
・記録系は、右眼用映像を撮影するレンズ、レンズを通
過した光を可視光スペクトルの赤(R)・緑(G)・青
(B)に分光する光分解光学系、光分解光学系からの可
視光スペクトルについて光学変換を行い、映像信号を得
るCCD(撮像ディバイス)62、左眼用映像を撮影す
るレンズ、レンズに対応する光分解光学系とCCD7
2、CCD62,72で得られた映像信号について増幅
を行うプリアンプ(増幅器)64、映像信号についてガ
ンマ,ニー,ディテール等の各種処理を行うプロセスア
ンプ65、RGB信号をコンポジット信号に復号して最
終的な映像信号とすると共に右眼用,左眼用映像信号に
分けて出力するエンコーダー66、コンポジット信号を
デジタル信号に変換する右眼用映像A/D変換器67・
左眼用映像A/D変換器69、右眼用映像をDVD−R
の表面に記録するピックアップ68、左眼用映像をDV
D−Rの裏面に記録するピックアップ70を備えてい
る。ピックアップ68,70が、本発明の情報書込み手
段を構成している。なお、請求項4に係る立体画像用ビ
デオカメラは、レンズユニット9を備えないように構成
される。
【0045】図7は、請求項5にかかる立体画像再生装
置の再生系を示す図である。本例の立体画像再生装置
は、ビデオカメラSの本体側1と、ディスプレイとして
のHMD41とからなる。立体画像再生装置の再生系
は、DVD−Rの表面から右眼用映像を読み出すピック
アップ68、DVD−Rの裏面から左眼用映像を読み出
すピックアップ70、ピックアップ68,70で読み出
したデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換
器81、このアナログ信号を復元すると共に右眼用,左
眼用映像信号に分けて出力するデコーダー82、右眼
用,左眼用映像信号を本体側1からHMD41へ出力す
る右眼画像外部出力端子6a,左眼画像外部出力端子6
b、本体側1から出力された右眼用,左眼用映像信号を
HMD41に入力する右眼画像入力端子83,左眼画像
入力端子84、右眼用,左眼用映像を表示する右眼用表
示装置42,左眼画像表示装置43を備える。ここで、
ピックアップ68,70が、情報読出し手段を構成して
いる。なお、情報読出し手段として、ビデオカメラSの
代わりにDVD−R再生専用装置を用いてもよい。
【0046】また、図8は、請求項6に係る立体画像再
生装置の再生系を示す図である。図8は、ピックアップ
70を備えない点、映像出力遅延回路85,86を備え
る点を除いては、図7と同様である。図8の立体画像再
生装置では、録画したモノラル画像を、左眼用表示装置
にそのまま再生し、右眼用表示装置に遅延させて再生す
る。このようにすると、DVD−Rの片面に画像情報を
記録するだけでよく、使用する記録領域を小さくするこ
とが可能となるため、ディスクに空きスペースを作るこ
とが出来、録画時間を延長することが可能となる。
【0047】映像出力遅延回路85・86は、映像信号
の出力を遅延させて出力する回路である。遅延時間は、
約1/30秒(1フレーム)程度であるが、遅延時間
は、若干の調整が可能に構成されている。映像出力遅延
回路85・86は、どちらか一方のみ接続することがで
きるようにされており、操作パネル15の遅延切換スイ
ッチで、映像出力遅延回路85と86を切換可能に構成
されている。例えば、右眼用の映像出力遅延回路85を
接続した場合には、左眼用の映像信号よりも右眼用の映
像信号が、1フレーム遅延して出力される。左眼用の映
像出力遅延回路85を接続した場合には、左眼用の映像
信号が、1フレーム遅延して出力される。このように、
切換可能な映像出力遅延回路85・86を備えることに
より、右眼用映像又は左眼用映像のいずれか一方を他方
の映像よりも1フレーム遅延させて再生することが可能
となる。
【0048】このように、右眼用映像又は左眼用映像の
いずれか一方を他方の映像よりも遅延させて再生する立
体映像再生の方式を、本明細書において「デジタルディ
レイ方式」という。このデジタルディレイ方式は、時間
の遅れによる視差の発生を利用することにより、立体映
像化を可能とするものである。
【0049】このデジタルディレイ方式により、動物や
自動車等の動きのある被写体を撮影する場合や、動いて
いる飛行機内・自動車内等から景色を撮影する場合な
ど、左右や上下に連続して動く映像を立体化することが
できる。特に、左右方向に流れる画像には、顕著な立体
化の効果が得られる。
【0050】また、デジタルディレイ方式では、動く映
像に対して、ステレオカメラで撮影した立体映像と同じ
程度のステレオ効果を得ることができると共に、場合に
よってはステレオカメラで撮影する以上のダイナミック
なステレオ効果を発揮する場合がある。例えば、航空機
やヘリコプターの空撮シーンで森林や町並みを俯瞰撮影
した時に、本例の2つのレンズを備えたステレオカメラ
では被写体までの距離に比してレンズ間隔(ステレオベ
ース)が小さく、十分な効果が得られない場合がしばし
ばあるが、これに対して、デジタルディレイ方式では、
本例のビデオカメラ一台で大きな立体効果を得る事がで
きる。
【0051】また、この方式では、動きのある映像に対
してはステレオ効果が現れるのに加えて、動きのない映
像を表示する場合には、片方の眼側の映像の遅れはさほ
ど気にならなくなるので、常に一方の液晶パネルの映像
出力が遅延するようにしておけば良い事になり、特別な
検出装置や切替装置は不要で、製品の構造がシンプルに
なるという利点がある。
【0052】2つのレンズを備えたステレオカメラで撮
影した立体映像と、デジタルディレイ方式で再生して得
られる立体映像とを適宜つなげて編集してもよい。この
ようにすると、よりダイナミックな立体映像を得ること
が可能となり、また多様なシーンに対応することが可能
となるのである。なお、2つのレンズを備えたステレオ
カメラで撮影した立体映像を、デジタルディレイ方式で
再生することは好ましくない。ステレオ映像を得るため
には、撮影と再生を、「画像の一致と時間の一致」とい
う条件を満たす必要があるからである。つまり、同一時
間に、左右2つのレンズで撮影した立体映像は、右眼用
画像と左眼用画像の光軸が一致し、かつこれを同一時間
に再生した場合にのみ、正しくステレオ効果が得られる
のである。したがって、2つのレンズで撮影したステレ
オ映像をデジタルディレイ方式で再生すると、右眼用画
像と左眼用画像の時差のため、ステレオ効果は得られな
い。
【0053】これに対して、デジタルディレイ方式はモ
ノラル映像を二つに分け、一方の映像を遅延させ、動く
画像に対して時間差を生じさせる事によって、あたかも
同一被写体を異なった角度から同一時間に撮影したもの
として認識させる方法なのである。
【0054】また、図7において、右眼画像入力端子8
3と右眼用表示装置42との間に右眼用の映像出力を遅
延させる映像出力遅延回路85、左眼画像入力端子84
と左眼用表示装置43との間に左眼用の映像出力を遅延
させる映像出力遅延回路86を設け、請求項6に係る立
体画像再生装置としてもよい。これは、DVD−Rの表
面,裏面に同じモノラル映像を同じタイミングで記録し
た場合であって、右眼用映像または左眼用映像のいずれ
かを遅延して出力・再生することにより、モノラル映像
をステレオ化するものである。
【0055】なお、本例で、映像出力遅延回路85・8
6を切換可能とし、映像出力の遅延を左右切換可能に構
成したのは、左右どちらの映像を遅延させたときにステ
レオ効果が現れるかは、個人差があるからである。な
お、殆どの人は、左眼用映像に対して右眼用映像の再生
が遅延するようにすると、ステレオ効果が表れることが
検証されている。
【0056】また、本例では、モノラル映像を再生する
ときに一方の眼に対応する映像出力を遅延させるように
構成しているが、これに限定されるものではない。請求
項4にかかる発明のように、DVD−Rの両面に映像信
号を記録するときに、DVD−Rの一方の面よりも他方
の面に記録する映像を遅延させてもよい。この場合、映
像を再生するときに映像出力遅延処理を行う必要はな
く、請求項5に係る発明により、DVD−Rを両面同時
に再生する。例えば、一つのレンズのみを備えたビデオ
カメラで撮影したモノラル映像を、DVD−Rの片面に
記録し、裏面にこのモノラル映像を1フレーム遅延させ
てデジタルダビングしてもよい。なお、デジタルダビン
グは、ビデオカメラSで行えるので、ほかに特別な装置
を用意する必要はない。
【0057】本例では、記録媒体として、DVD−Rを
用いる。なお、DVD−RAMを用いてもよい。本例で
は、DVDを用いることにより、ビデオテープを用いる
場合に対比して、次のような利点がある。すなわち、テ
ープを用いた場合に問題となるテープの伸び縮みのよう
な問題がないため、左右の映像の遅延制御を正確に行う
ことができる。したがって、デジタルディレイ方式で長
時間DVD−Rの両面再生を行っても、左右の遅延時間
が狂うことがなく、立体映像を継続して得ることが可能
となる。また、ディスク上の必要な箇所に情報を瞬時に
移動出来ると共に、情報の並べ換えや、再生に不要な部
分を容易に省く事が出来るなど、編集作業が有利にな
る。また、複数のプログラムの順序を記憶させておけ
ば、一枚のディスクから幾つものストーリーを自由に組
み立てることも可能であり、多様な映像の作成が可能と
なる。また、ユーザー自身が撮影したものに限らず市販
ソフトを自由に編集することができる。
【0058】本例のDVD−Rのレコーダーは、ジャイ
ロスコープからなる。このように、レコーダーをジャイ
ロスコープとすることによって、高速で回転するDVD
−Rのジャイロ効果によって、ビデオカメラSを動かす
為に大きな力が必要となるという問題点、無理にカメラ
を回転軸から動かしたときにディスクと内部機構を破損
するという問題点を解消することが可能となる。本例の
DVD−Rのレコーダーには、バネ釣り下げ式,オイル
フローティング方式などの防振機構を施す。本例では、
本来振動に弱いDVDをハンディカメラに搭載している
ため、メカニズムを振動から守る必要があるからであ
る。
【0059】また、DVD−Rとして、5円玉程度の大
きさのDVD−Rを用いると好適である。この5円玉程
度の大きさのDVD−Rを用いることにより、DVDレ
コーダーを小型化することが可能となる。さらに、レコ
ーダーを小型化することによって、防振設計が容易とな
る。
【0060】また、ビデオカメラSは、不図示の同期信
号発生装置を備えており、操作パネル15でカメラの使
用者が操作すると、この同期信号発生装置が、同期信号
を可動レンズ部10の制御装置と固定レンズ部8の制御
装置とに発信するように構成されている。これにより、
可動レンズ部10と固定レンズ部8における録画・一時
停止・ズーミング・停止・再生・各種メニュー操作・露
出・フォーカスは、完全に同調して行われる。
【0061】次に、本例の立体画像用ビデオカメラおよ
び立体画像再生装置を用いてステレオ映像を撮影・再生
する手順について説明する。ビデオカメラSを用いて撮
影する場合について、レンズユニット9を本体側1に取
付け、右眼用の固定レンズ部8,左眼用の可動レンズ部
10の2つのレンズを用いて撮影する場合を例として説
明する。これは、図6に示す場合である。カメラの使用
者は、まず、本体側1にDVD−Rを入れ、レンズユニ
ット9を取り付ける。ビデオカメラSの電源を入れ、ス
タートボタンを押して、立体映像の撮影を開始する。固
定レンズ部8,可動レンズ部10を通して撮影された映
像は、次のように処理される。レンズ8と10を通過し
た光は、それぞれ光分解光学系で可視光スペクトルの赤
(R)・緑(G)・青(B)に分光された後、CCD6
3,72で映像信号とされる。その後、この映像信号は
プリアンプ(増幅器)64,プロセスアンプ65で増幅
その他の各種処理がなされ、エンコーダー66でコンポ
ジット信号にされ、右眼用,左眼用映像信号に分けられ
る。右眼用,左眼用映像信号は、それぞれ右眼用映像A
/D変換器67,左眼用映像A/D変換器70でデジタ
ル信号に変換される。DVD−Rピックアップ68,7
0で、右眼用映像信号はDVD−Rの表面に、左眼用映
像信号はDVD−Rの裏面に記録される。
【0062】また、ビデオカメラSを用いて、レンズユ
ニット9を本体側1に取付けずに、固定レンズ部8のみ
の1つのレンズを用いてモノラル撮影する場合(図6の
レンズユニット9を取り付けない場合)には、モノラル
映像は、DVD−Rの片面に記録される。また、モノラ
ル映像をDVD−Rの両面に記録してもよい。このと
き、一方の面よりも他方の面への記録のタイミングを遅
延させてもよい。
【0063】立体画像再生装置としてのビデオカメラS
とHMD41を用いてステレオ映像を再生する場合につ
いて、右眼用の固定レンズ部8,左眼用の可動レンズ部
10の2つのレンズを用いて撮影した映像を再生する場
合を例として説明する。これは、図7に示す場合であ
る。再生装置の使用者は、まず、本体側1にDVD−R
を入れ、ビデオカメラSの画像外部出力端子6a,6b
に、コード45を差し込み、ビデオカメラSとHMD4
1とを接続する。ビデオカメラS,HMD41の電源を
入れ、スタートボタンを押して、立体映像の再生を開始
する。
【0064】DVD−Rの両面に記録された映像は、次
のように再生される。ピックアップ68・70により、
DVD−Rの表面・裏面に記録された映像情報が読み出
される。D/A変換器81でアナログ信号に変換され、
デコーダー82でアナログ信号が復元され、右眼用,左
眼用映像信号に分けて、HMD41に出力される。この
とき、右眼用,左眼用映像信号の出力は、完全に同期し
て行われる。これにより、HMD41に、ダイナミック
な立体映像が映し出される。
【0065】また、図8に示す場合、DVD−Rの片面
に記録されたモノラル映像は、ピックアップ68によ
り、DVD−Rの片面に記録された映像情報が読み出さ
れる。この映像情報に基づき、デコーダー82で復元さ
れた信号は、右眼用画像外部出力端子6a,左眼用画像
外部出力端子6bに出力される。すなわち、右眼用画像
外部出力端子6a,左眼用画像外部出力端子6bには、
同じ信号が出力される。出力端子6a,6b、入力端子
83,84を介してHMD41に入力された右眼用,左
眼用映像信号は、右眼用映像信号が左眼用映像信号より
も1フレーム遅延して表示装置に出力される。右眼用表
示装置42には、左眼用表示装置43よりも1フレーム
遅延して映像が表示される。これにより、動きのある映
像は、ダイナミックな立体映像としてHMD41に映し
出される。
【0066】また、DVD−Rの両面に同じモノラル映
像が記録されている場合には、ピックアップ68・70
により、DVD−Rの両面に記録された映像情報が、そ
れぞれ右眼用表示装置42,左眼用表示装置43に表示
される。このとき、DVD−Rの両面に、モノラル映像
が同じタイミングで記録されている場合には、右眼用,
左眼用映像信号は、右眼用映像信号が左眼用映像信号よ
りも1フレーム遅延して表示装置に出力される。DVD
−Rの一方の面に、他方の面よりも遅延するようにモノ
ラル映像が記録されている場合には、右眼用,左眼用映
像信号は、同じタイミングで表示装置に出力される。
【0067】次に、補正光学系による画面の軸合わせ,
ズーミング時の芯ぶれの連続的補正について説明する。
本例のビデオカメラSで実際に撮影した場合、レンズ部
8,10から被写体との距離によって光軸の角度は常に
変化する。したがって、完全な立体画像を得るために、
左右二つのレンズ8,10の光軸を一致させる「光軸出
し」を行う必要がある。無限遠では左右レンズ8,10
の光軸は平行になるが、被写体距離が近づくに従って光
軸は次第に内側に収斂して、2画面の視差が起きないよ
うに、左右レンズ8,10の光軸を一致させなければな
らない。そこで、本例では、補正光学系によりレンズを
上下左右にスライドさせて、2本のレンズの光軸を合わ
せる。
【0068】この補正光学系95は、図9に示す制御C
PU94により制御される。制御CPU94は、電源回
路91,初期設定ボタン92,ズームレンズフォーカス
群93,補正光学系95と送受信可能に接続され、電源
回路91,初期設定ボタン92,ズームレンズフォーカ
ス群93からの信号に基づき、補正光学系95に信号を
送信可能に構成されている。
【0069】具体的には、光軸の補正は、次の動作によ
り行う。最初に、無限遠の被写体にカメラSを向けて
「初期設定」ボタンを押す。これにより、この時点でカ
メラSの光軸が平行であり、且つ距離が無限であるとい
う2つの基本情報が、カメラSに与えられる。初期設定
ボタンを押したときに、左右の画面の光軸がずれている
場合には、補正光学系が作動して、左右の画面中の被写
体の「像面コントラスト」が一致する。これにより、ス
テレオ撮影開始状態になる。これが「初期設定」であ
る。なお、電源がOFFになっているときにも、初期設
定が記憶可能に構成されており、初期設定は、一度行え
ば、電源をONにする度に行う必要はない。
【0070】次に、「初期設定」に続いて、撮影する被写
体にカメラを向け、AF(オートフォーカス)又はMF
(マニュアルフォーカス)でピントをあわせる。カメラS
は、無限遠から被写体までのレンズ繰り出し量から距離
情報を得る。こうして、ヘリコイドまたは連動コロの動
きから、カメラ位置から被写体までの距離を判別する。
距離が決まれば光軸の角度は自動的に決まるため、この
距離情報を基に、左右の同一被写体の「像面コントラス
ト」を重ね合わせて微調整する。このとき、水平だけで
なく上下の光軸も正確に一致させて、撮影開始状態とす
る。
【0071】なお、初期設定後、いきなりマクロ撮影な
ど極端な近距離で撮影する場合には、左右画面のパララ
ックス(視差)からカメラが被写体を捉えられず、「像
面コントラスト」を一致させることが難しい場合が想定
される。その場合は、MFでレンズを繰り出して光軸の
角度を修正することにより、両画面の「像面コントラス
ト」を合わせやすくするとよい。レンズを繰り出すと、
光軸の角度が連動し、自動的に2つの画面が一致してく
るのである。また、カメラSにオートシフト機能を設け
てもよい。この機能によれば、カメラSが自動的に無限
遠からマクロ域を順次操作していき、被写体に対して概
ね正しい光軸を見つけた後、像面コントラストを一致さ
せることが可能となる。
【0072】次に、カメラ内部の制御CPU95によっ
て制御される補正光学系95を用いた画面の軸合わせ,
ズーミング時の芯ぶれの連続的補正の制御手順を図8を
参照して説明する。フローがS1で開始すると、ステッ
プS2で、電源がONになっているかどうか判定する。
電源がONになっている場合には(S2:YES)、ス
テップS3に進み、初期設定ボタンがONされたかどう
か判定する。ステップS2で電源がONになっていない
場合には(S2:NO)、再びステップS2に戻り、電
源がONになるまでステップS2を繰り返す。ステップ
S3で初期設定ボタン92がONされた場合には(S
3:YES)、ステップS4で、補正光学系95を作動
させて、左右のレンズ8,10から無限遠にある被写体
の光軸を一致させることにより初期設定をした後、ステ
ップS5に進む。ステップS3で初期設定ボタンがON
されていない場合には(S3:NO)、ステップS5に
進む。ステップS5では、被写体にピントを合わせるな
ど、焦点が動いたかを判定する。焦点が動いた場合には
(S5:YES)、ステップS6に進み、レンズの繰り
出し量をチェックし、その後ステップS7で光軸を一致
させた後、ステップS8から再びステップS1に戻る。
ステップS5で焦点が動いていない場合には(S5:N
O)、ステップS8に進み、再びステップS1に戻る。
その後、ステップS1からS8までのフローを繰り返
す。
【0073】本例の立体画像用ビデオカメラは、ユーザ
ーが特別な技能や経験を必要とせずに使用でき、操作
性,能率性に優れた小型ステレオビデオカメラである。
また、被写体を注視し易い光路を有する双眼立体視可能
なファインダーを装備しているため、立体効果を確認し
ながら立体映像を撮影することが可能である。
【0074】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至3の立体画像
用ビデオカメラによれば、入射光を2つ得る手段を備え
ていることにより、人間の眼のように、一定の間隔をお
いた2つの点から画像を撮影することとなるため、立体
的な画像を撮影することが可能となる。また、画面のち
らつきや左右の画面の明暗差がなく、自然で眼が疲労し
にくい立体画像を撮影することが可能となる。また、簡
単な操作で立体画像を撮影することが可能となる。
【0075】請求項5乃至7に係る立体画像再生装置
は、右眼用表示装置および左眼用表示装置に個別に情報
を出力するため、画像情報の入力から出力に至るすべて
の過程において、常に2つの画像情報が互いに干渉し合
うことなく、ノイズが混入しない立体画像再生装置とす
ることができる。その結果、画面のちらつきや左右の画
面の明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくく、明るく安
定した立体画像を再生することが可能となる。また、請
求項6,7に係る立体画像再生装置は、遅延手段を備え
るため、視差を発生させ、動きのある画像を立体的に表
示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを前方から見た説明図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを上方から見た説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを右側面側から見た説明図である。
【図4】図2のC−C線に沿って切断した断面説明図で
ある。
【図5】本発明の一実施例に係る立体画像再生装置のH
MDの概略説明図である。
【図6】本発明の一実施例にかかる立体画像用ビデオカ
メラの基本構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施例にかかる立体画像再生装置の
基本構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施例にかかる立体画像再生装置
の基本構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施例にかかる補正光学系を用いた
画面の軸合わせ,ズーミング時の芯ぶれの連続的補正の
制御手段の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施例にかかる補正光学系を用い
た画面の軸合わせ,ズーミング時の芯ぶれの連続的補正
の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
S 立体画像用ビデオカメラ 1 本体側 2 左眼用ファインダー 3 右眼用ファインダー 4 ステレオファインダー 5 バッテリー 6,6a,6b 外部出力端子 7 内蔵ステレオマイクロフォン 8 固定レンズ部 9 レンズユニット 10 可動レンズ部 11 レンズ移動ダイヤル 12 開口 13 液晶モニタユニット 14 液晶モニタ 15 操作パネル 16 軸 17 蝶番 18 液晶収納位置 19 アクセサリーシュー 20 ウォーム 21 レンズ側ウォームホイール 22 ガイド 23 凸部 24 レンズ 25 ケーブル 41 HMD 42 右眼用表示装置 43 左眼用表示装置 45 コード 61 レンズ・光学分解系 62 CCD 64 プリアンプ(増幅器) 65 プロセスアンプ 66 エンコーダー 67 右眼用映像A/D変換器 68 DVD−R表面ピックアップ 69 左眼用映像A/D変換器 70 DVD−R裏面ピックアップ 71 レンズ・光学分解系 72 CCD 81 D/A変換器 82 デコーダー 83 右眼画像入力端子 84 左眼画像入力端子 85 映像出力遅延回路 86 映像出力遅延回路 91 電源回路 92 初期設定ボタン 93 ズームレンズフォーカス群 94 制御CPU 95 補正光学系
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月30日(2001.8.3
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 立体画像用ビデオカメラおよび立体画
像再生装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は立体画像を撮影・再
生するための立体画像用ビデオカメラおよび立体画像再
生装置に係り、特に、操作性と能率性に優れた立体画像
用ビデオカメラおよび立体画像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】立体画像を撮影する方法として、人間の
左右の眼に対応する位置に配置した2台のビデオカメラ
で撮影した左眼用,右眼用の映像を、ビデオテープやC
D−ROM等の記録媒体に交互に記録する方法がある。
この方法で記録した立体画像は、液晶シャッター等のシ
ャッターメガネを用いて見る。この方法は、LCD/液
晶シャッター方式と呼ばれている方法である。この方法
では、テレビ等の画像出力装置に、左眼用,右眼用の画
像を交互に表示する。そして、テレビ等の画像出力装置
の画像データをインタレースとし、その各々のフィール
ドやフィールド組毎に画像データを左右交互に表示し、
その切換に同期して、人間の眼の位置に設定したシャッ
ターを左右交互に切り換えることによって、立体画像を
見ることが可能となる。
【0003】しかし、上記方法によれば、次のような問
題点があった。立体画像を撮影するこの方法では、ビデ
オカメラを2台配置しているが、2台のカメラが水平に
保たれないと、完全な立体画像を得ることができない。
したがって、被写体が動く場合やカメラ自体が動く場合
などは、2台のカメラの高さを水平に保つ必要があり、
カメラの配置調整作業が煩雑であるという問題点があっ
た。また、カメラの水平が維持されないような撮影のテ
クニック,例えば、画面を傾斜させたり,回転させたり
するテクニックを用いることができず、撮影した作品の
多様な演出効果を得るために、多様なテクニックを用い
ることができる立体画像の撮影装置の開発が望まれてい
た。
【0004】また、シャッターメガネを用いて立体
を再生すると、画像出力装置に、左眼用,右眼用の画像
を交互に表示するため、液晶シャッターの原理的性質
上、画面のちらつきが生じて目障りであった。1本のト
ラックに交互に画像を記録する方式ではどうしてもノイ
ズは避けられないためと考えられる。また画面も大変暗
くなり、暗部の再現に無理があった。したがって、長時
間画像を見ていると目が疲れやすいという問題点があっ
た。
【0005】また、立体画像を得る一つの方法として、
撮影した主として左右に動くモノラル映像を一台のカメ
ラで撮影し、このモノラル映像を片眼,殆どの場合は右
眼にNDフィルターをかけて鑑賞する方法がある。この
NDフィルター方式の原理は、次の通りである。すなわ
ち、片眼にNDフィルターを掛けて画像を見ると、ND
フィルターを掛けた側の眼は、眼に入射する光量が少な
くなり、脳での画像形成時間が遅れる。そのため、ND
フィルターを掛けない側の眼との間に画像形成の時間差
が生じ、両眼に角度の視差が生じて立体像が生まれるの
である。しかし、このNDフィルター方式によると、左
右の画面に1:4〜8位の明暗差が要求され、眼が疲労
し易いという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決することを目的としてなされたものであり、本発
明の目的は、操作性と能率性に優れた立体画像用ビデオ
カメラを提供することにある。また、本発明の他の目的
は、立体像を撮影する多様なテクニックを可能にする
とともに、ダイナミックな立体像を撮影することが可
能な立体画像用ビデオカメラを提供することにある。本
発明の更に他の目的は、画面のちらつきのない立体画像
再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1に
係る発明によれば、立体的に見える画像を撮影するため
の立体画像用ビデオカメラであって、入射光を2つ得る
手段と、右眼用ファインダーおよび左眼用ファインダー
とを備えたステレオファインダーと、両面に情報を書き
込み可能な記録媒体と、を備え、一方の入射光で得られ
た画像情報を前記記録媒体の一方の面に書き込み、他方
の入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の他方の面
に書き込むことが可能な情報書込み手段を有し、前記右
眼用ファインダーは、一方の入射光で得られた画像を見
ることが可能に構成され、前記左眼用ファインダーは、
他方の入射光で得られた画像を見ることが可能に構成さ
れていることにより解決される。このように入射光を2
つ得る手段を備えていることにより、人間の眼のよう
に、一定の間隔をおいた2つの点から画像を撮影するこ
ととなるため、立体的な画像を撮影することが可能とな
る。また、一方の入射光で得られた画像情報を前記記録
媒体の一方の面に書き込み、他方の入射光で得られた画
像情報を前記記録媒体の他方の面に書き込むことが可能
な情報書込み手段を有しているため、2つの画像情報を
同時に再生するのが容易となる。また、このように構成
していることにより、ユーザーが特別な技能や経験を必
要とせずに使用することが可能で、操作性と能率性に優
れた立体画像用ビデオカメラとすることができる。さら
に、本発明に係る立体画像用ビデオカメラは、ステレオ
ファインダーを備えているため、撮影中の画像や撮影し
た画像を双眼立体視でき、立体効果を確認しながら立体
画像を撮影することが可能となる。
【0008】このとき、前記2つの入射光の間隔を変更
可能な間隔変更手段を備えるように構成すると好適であ
る。これにより、ビデオカメラから被写体までの距離に
応じて入射光の間隔を変更することが可能となる。その
結果、近距離の被写体は間隔を小さくすることにより立
体感の誇張が起きないようにすることが可能となり、遠
方の被写体であってもダイナミックな立体画像を撮影す
ることが可能となる。
【0009】また、前記入射光を2つ得る手段は、2つ
の入射光を延長した直線の交差する角度が3〜6゜にな
るように配設されるように構成すると好適である。この
ように構成することにより、肉眼で見た像に近い自然な
立体画像を撮影することが可能となる。
【0010】上記課題は、請求項4に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を撮影するための立体画像用ビ
デオカメラであって、入射光を少なくとも1つ得る手段
と、両面に情報を書き込み可能な記録媒体と、を備え、
一つの入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の一方
の面に書き込み、前記一つの入射光で得られた画像情報
を前記記録媒体の他方の面に複写して書き込むことが可
能な情報書込み手段を有し、前記一方の面への情報の書
き込みを、前記他方の面への情報の書き込みよりも遅ら
せる遅延手段を備えることにより解決される。このよう
に、一つの入射光で得られた画像情報を前記記録媒体の
一方の面に書き込み、前記一つの入射光で得られた画像
情報を前記記録媒体の他方の面に複写して書き込むこと
が可能な情報書込み手段を有し、前記一方の面への情報
の書き込みを、前記他方の面への情報の書き込みよりも
遅らせる遅延手段を備えているため、時間の遅れによる
視差の発生を利用することにより、動きのある被写体の
立体映像化,すなわちモノラル映像のステレオ化が可能
となる。
【0011】上記課題は、請求項5に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、右眼用表示装置および左眼用表示装置と
を備えたディスプレイと、両面に情報が書き込まれた記
録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方の面に書き込ま
れた右眼用画像情報を前記右眼用表示装置に出力し、前
記記録媒体の他方の面に書き込まれた左眼用画像情報を
前記左眼用表示装置に出力することが可能な情報出力手
段を有することにより解決される。このように構成する
ことにより、画像情報の入力から出力に至るすべての過
程において、常に2つの画像情報が互いに干渉し合うこ
となく、ノイズが混入しない立体画像再生装置とするこ
とができる。その結果、画面のちらつきや左右の画面の
明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくく、明るく安定し
た立体画像を再生することが可能となる。
【0012】上記課題は、請求項6に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、一方の片眼用表示装置および他方の片眼
用表示装置とを備えたディスプレイと、一方の面に画像
情報が書き込まれ、他方の面に前記画像情報が複写され
た記録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方の面に書き
込まれた画像情報を前記一方の片眼用表示装置に出力
し、前記記録媒体の他方の面に書き込まれた前記画像情
報を前記他方の片眼用表示装置に出力することが可能な
情報出力手段を有し、前記一方の片眼用表示装置への前
記画像情報の出力を、前記他方の片眼用表示装置への前
記画像情報の出力よりも遅らせる遅延手段を備えること
により解決される。このように構成することにより、一
つの入射光で得られた動きのある画像を立体的に表示す
ることが可能となると共に、画面のちらつきや左右の画
面の明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくい立体画像を
再生することが可能となる。また、遅延手段を備えてい
るため、モノラル映像をステレオ化することが可能とな
る。
【0013】上記課題は、請求項7に係る発明によれ
ば、立体的に見える画像を再生するための立体画像再生
装置であって、一方の片眼用表示装置および他方の片眼
用表示装置とを備えたディスプレイと、情報が書き込ま
れた記録媒体と、前記記録媒体に書き込まれた画像情報
を前記一方の片眼用表示装置および前記他方の片眼用表
示装置に個別に出力することが可能な情報出力手段と、
を備え、前記一方の片眼用表示装置への画像情報の出力
を、前記他方の片眼用表示装置への画像情報の出力より
も遅らせる遅延手段を備えることにより解決される。こ
のように構成することにより、一つの入射光で得られた
動きのある画像を立体的に表示することが可能となると
共に、画面のちらつきや左右の画面の明暗差がなく、自
然で眼が疲労しにくい立体画像を再生することが可能と
なる。また、遅延手段を備えているため、モノラル映像
をステレオ化することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、立体画像用ビデオカメ
ラおよび立体画像再生装置に関する発明である。本発明
の立体画像用ビデオカメラSは、立体的に見える画像を
撮影するために用いられる。ビデオカメラSは、入射光
を2つ得る手段8,10と、右眼用ファインダー3およ
び左眼用ファインダー2とを備えたステレオファインダ
ー4と、両面に情報を書き込み可能な記録媒体と、を備
える。そして、一方の入射光で得られた画像情報を前記
記録媒体の一方の面に書き込み、他方の入射光で得られ
た画像情報を前記記録媒体の他方の面に書き込むことが
可能な情報書込み手段68,70を有する。また、前記
右眼用ファインダー3は、一方の入射光で得られた画像
を見ることが可能に構成され、前記左眼用ファインダー
2は、他方の入射光で得られた画像を見ることが可能に
構成されている。ビデオカメラSは、前記2つの入射光
の間隔を変更可能な間隔変更手段11を備えている。
【0015】前記入射光を2つ得る手段8,10は、2
つの入射光を延長した直線の交差する角度が3〜6゜に
なるように配設されている。
【0016】また、本発明の立体画像用ビデオカメラS
は、入射光を少なくとも1つ得る手段と、両面に情報を
書き込み可能な記録媒体と、を備えるように構成され
る。そして、一つの入射光で得られた画像情報を前記記
録媒体の一方の面に書き込み、前記一つの入射光で得ら
れた画像情報を前記記録媒体の他方の面に複写して書き
込むことが可能な情報書込み手段68,70を有する。
また、前記一方の面への情報の書き込みを、前記他方の
面への情報の書き込みよりも遅らせる遅延手段を備え
る。この遅延手段は、モノラル映像をステレオ化するた
めに用いられる。
【0017】また、本発明に係る立体画像再生装置S,
41は、立体的に見える画像を再生するために用いられ
る。一方の片眼用表示装置43および他方の片眼用表示
装置42とを備えたディスプレイ41と、一方の面に画
像情報が書き込まれ、他方の面に前記画像情報が複写さ
れた記録媒体と、を備える。そして、前記記録媒体の一
方の面に書き込まれた画像情報を前記一方の片眼用表示
装置43に出力し、前記記録媒体の他方の面に書き込ま
れた前記画像情報を前記他方の片眼用表示装置42に出
力することが可能な情報出力手段を有する。そして、前
記一方の片眼用表示装置43への前記画像情報の出力
を、前記他方の片眼用表示装置42への前記画像情報の
出力よりも遅らせる遅延手段85を備える。
【0018】また、本発明の立体画像再生装置S,41
は、一方の片眼用表示装置43および他方の片眼用表示
装置42とを備えたディスプレイ41と、情報が書き込
まれた記録媒体と、前記記録媒体に書き込まれた画像情
報を前記一方の片眼用表示装置43および前記他方の片
眼用表示装置42に個別に出力することが可能な情報出
力手段と、を備える。そして、前記一方の片眼用表示装
置43への画像情報の出力を、前記他方の片眼用表示装
置42への画像情報の出力よりも遅らせる遅延手段85
を備えている。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。本例の立体画像用ビデオ
カメラSは、請求項1乃至4に係る立体画像用ビデオカ
メラの一例であって、家庭用の立体画像用デジタルカラ
ービデオカメラである。なお、これに限定されず、本発
明を、現行方式(NTSC)放送用カメラ,ハイビジョ
ンカメラ,モノクロビデオカメラ,赤外線カメラ,超高
感度カメラ等、種々のビデオカメラに適用してもよい。
【0020】本例の立体画像用ビデオカメラSは、図1
に示すように、所定の間隔をおいた2つのレンズ(固定
レンズ部8と可動レンズ部10)を備えるビデオカメラ
である。このように所定間隔をおいた2つのレンズを備
えるカメラを、「ステレオカメラ」と称する。所定の間
隔をおいた固定レンズ部8と可動レンズ部10は、請求
項1の「入射光を2つ得る手段」を構成する。なお、本
例では、請求項1の「入射光を2つ得る手段」として、
2つの固定レンズ8と可動レンズ部10とを備えてい
るが、これに限定されるものでなく、光学的操作によっ
て入射光を2つに分けることにより、見る角度が異なる
ように構成されたものとしてもよい。具体的には、1つ
のレンズを備えるビデオカメラであって、レンズから入
射した光をペンタプリズムあるいはミラーによって2つ
に分けるように構成してもよい。
【0021】なお、本発明を赤外線カメラに適用する場
合は、入射光には、1000〜30000nmの赤外領
域の光,例えば近赤外線,中赤外線,遠赤外線も含む。
【0022】本例の立体画像用ビデオカメラSは、本体
側1と、本体側に対して脱着可能なレンズユニット9
と、を備えている。本体側1は、本例の立体画像用ビデ
オカメラの本体であり、ビデオカメラの内部機構部分
と、固定レンズ部8と、右眼用ファインダー3および左
眼用ファインダー2とからなるステレオファインダー4
と、液晶モニタユニット13と、を主要構成要素とす
る。
【0023】固定レンズ部8は、図1、図2に示すよう
に、本体側1の前面上方に取り付けられている。固定レ
ンズ部8は、不図示のレンズと、不図示の補正光学系
(可動式光学プリズム)と、レンズを通過した光を分光
するプリズムと、映像信号を得る不図示のCCDと、C
CDからの信号を、増幅器に送信可能な不図示のケーブ
ルと、を備えている。レンズには、一般的に家庭用のビ
デオカメラで用いられているレンズを用いる。
【0024】また、本例の補正光学系とは、光軸のずれ
・画面揺れ・手ぶれを補正する光学シフト自動補正装置
としての機能を果たすものである。ここで、補正光学系
(可動式光学プリズム)とは、一般的に、手ぶれがあっ
た場合にカメラ内部の制御装置が手ぶれを検知し、レン
ズを手ぶれと逆の方向に動かすことにより、光学的に手
ぶれを補正する画面揺れ補正装置をいう。
【0025】本例では、補正光学系を備えることによ
り、撮影距離によって変化する画面の光軸合わせ,ズー
ミング時の芯ぶれの連続的補正が可能となる。すなわ
ち、補正光学系を用いて2つのレンズ(固定レンズ部
8,可動レンズ部10)の光軸を正確に一致させること
により、完全な立体画像を得ることが可能となる。補正
光学系を用いて画面の光軸合わせ,ズーミング時の芯ぶ
れの連続的補正を行う方法については、後述する。
【0026】プリズムとは、レンズを通過した光を可視
光スペクトルの赤(R)・緑(G)・青(B)に分光す
るものである。ステレオファインダー4は、図1、図2
に示すように、本体側の上面の中央から後面にかけての
位置に取り付けられ、右眼用ファインダー3および左眼
用ファインダー2とからなる。ステレオファインダー4
を備えているため、撮影時に撮影中の映像を立体視出
来、ステレオ効果を確認しながら容易に撮影をすること
が可能となる。また、撮影後の映像のステレオ効果を、
このステレオファインダー4により確認出来る。本例の
ステレオファインダー4は、両ファインダー(左眼用フ
ァインダー2,右眼用ファインダー3)のレンズの中心
軸の間隔が60〜65mmになるように、本体1に固
定されている。ここで、中心軸の間隔が60〜65mm
になるようにしたのは、人間の目の間隔が、6〜8cm
程度だからである。
【0027】なお、左眼用ファインダー2,右眼用ファ
インダー3の間隔を調整可能なように、間隔調整機構を
備えていてもよい。これにより、ビデオカメラSを使用
する人の目の間隔に応じて左眼用ファインダー2,右眼
用ファインダー3の間隔を調整することができると共
に、ビデオカメラSの小型化が可能となる。また、左眼
用ファインダー2,右眼用ファインダー3は、光軸が、
5゜内側を向くように取り付けられている。すなわち、
左眼用ファインダー2,右眼用ファインダー3の光軸
は、眼側よりもレンズ側の間隔が狭いハの字型になるよ
うに取り付けられている。これにより、生理的に映像を
注視し易くなる。なお、左眼用ファインダー2,右眼用
ファインダー3は、本体側の側面に対して、0゜〜10
゜程度の範囲内で角度調整できる角度調整機構を備えて
いてもよい。これにより、ビデオカメラを使用する人
が最も注視し易い角度に調節することが可能となる。
【0028】ステレオファインダー4は、図3に示すよ
うに、本体部1の上面に対する角度が0゜〜90゜の範
囲で、軸16を軸として回動可能に取り付けられてい
る。これにより、撮影を様々な体勢で行うことが可能と
なる。
【0029】液晶モニタユニット13は図2に示すよ
うに、蝶番17により本体側1の左側面側に蝶着されて
いる。液晶モニタユニット13は、蝶番17によりA−
A方向に回動可能であると同時に、B−Bを軸として回
動可能であるように取り付けられている。これにより、
ビデオカメラSの使用者は、B−Bの周りのあらゆる方
向から、液晶モニタ14を見ることが可能となる。液晶
モニタユニット13の一つの面には、図2に示すよう
に、画像を表示可能な液晶モニタ14画面と、種々の操
作を行うための操作パネル15が取り付けられている。
液晶モニタユニット13は、使用しないときには、図2
の点線で示す液晶収納位置18に、液晶モニタ画面14
の面が本体側1に接するように収納可能に構成されてい
る。
【0030】また、上記構成のほかに、本体側1には、
ビデオライト,ストロボ,外部マイク等を着脱可能なア
クセサリーシュー19や、内蔵ステレオマイクロフォン
7、バッテリー5等の一般的なビデオカメラが備えるア
クセサリー、ステレオHMDの外部出力端子6等が取り
付けられている。
【0031】レンズユニット9は、本体側1に対して脱
着可能なオプションアクセサリとして構成され、可動レ
ンズ部10と、可動レンズ部10を可動させるためのレ
ンズ移動ダイヤル11と、本体側1と連結するための不
図示の係合凹部と、本体側1と電気的に接続するための
不図示のコネクタとを備えている。可動レンズ部10
は、図1、図2、図6に示すように、レンズユニット9
の前方にレンズが突出し、レンズ移動ダイヤル11を操
作することにより左右方向に可動可能に配設されてい
る。
【0032】レンズユニット9には、可動レンズ部10
が左右に可動可能なように、前方に開口12が設けられ
ている。可動レンズ部10は、ウォームホイールとして
構成されたレンズ移動ダイヤル11を手で左右に回動す
ることによって、ウォーム20,可動レンズ部10の外
周に設けられたレンズ側ウォームホイール21を介し
て、左右に可動される。また、開口12には、図に示
すようにガイド22が設けられ、可動レンズ部10の外
周の設けられた凸部23がガイド22に沿って可動され
る。これらのレンズ移動ダイヤル11,ウォーム20,
レンズ側ウォームホイール21,ガイド22が、請求項
2の2つの入射光の間隔を変更可能な間隔変更手段を構
成する。
【0033】可動レンズ部10は、固定レンズ部8と光
学的に同一仕様である。レンズ24と、レンズ24を通
過した手振れ補正と光軸出しの機能を備えた不図示の補
正光学系と、映像信号を得る不図示のCCDと、CCD
からの信号を、本体側の増幅器に送信可能なケーブル2
5と、を備えている。ケーブル25は、可動レンズ部1
0から引き出され、レンズユニット9の本体側1に接す
る面の所定位置に設けられた不図示のコネクタに接続さ
れる。このコネクタは、後述するように、本体側1に設
けられた不図示のコネクタと接続可能に構成されてい
る。可動レンズ部10側のケーブル25と本体側の不図
示のケーブルとにより、可動レンズ部10と固定レンズ
部8とのスタート,停止,ズーミング,露出を同調させ
るためのコントロールケーブルが形成されている。可動
レンズ部10と固定レンズ部8とは、本体側の操作パネ
ル15による一つの操作系で、録画・一時停止・ズーミ
ング・停止・再生・各種メニュー操作・露出・フォーカ
スのマニュアル設定が行えるように構成されている。
【0034】本例では、所定の間隔をおいて固定レンズ
部8と可動レンズ部10とからなる入射光を2つ得る手
段を備えているため、立体的映像を撮影することが可能
となる。しかも、本例のビデオカメラSは、撮影から映
像出力に至るまで左右の情報は常に独立しているため、
ノイズの混入が無く、LCD/液晶シャッター方式にあ
るような画面のちらつき等の問題点がない。
【0035】レンズユニット9は、また本体側1と連結
するための不図示の係合凹部を備えている。この係合凹
部は、連結するときに本体側1に接する面に設けられ、
本体側1の対応する面に設けられた係合凸部と係合する
ことにより、本体側1にレンズユニット9を連結可能に
構成されている。
【0036】本例のレンズユニット9は、固定レンズ部
8と可動レンズ部10との中心軸間隔が最大約13cm
になるように形成されている。なお、レンズユニット9
は、本例のものに限定されるものではなく、用途に応じ
て、可動レンズ10の可動可能な長さを変更し、固定
レンズ部8と可動レンズ部10との中心軸の最大間隔が
他の長さとなるように形成してもよい。例えば、レンズ
ユニット9として、固定レンズ部8と可動レンズ部10
との中心軸の最大間隔が7cmのもの,10cmのも
の、13cmのもの,16cmのもの,20cmのもの
というように、何段階か用意し、用途に応じて取り替え
るようにしてもよい。これらの取り替え式のレンズユニ
ット9は、請求項2の2つの入射光の間隔を変更可能な
間隔変更手段の一例である。また、レンズユニット9
は、1種類のみとし、レンズユニット9と本体側1との
間に、請求項2の2つの入射光の間隔を変更可能な間隔
変更手段の一例としての各種の長さのエクステンション
ブロックを挿入することにより、固定レンズ部8と可動
レンズ部10との中心軸の最大間隔を選択可能にしても
よい。このエクステンションブロックは、レンズユニッ
ト9と本体側1との間に、1つまたは複数挿入してもよ
い。
【0037】本例では、可動レンズ部10を可動可能と
すること、および可動レンズ部10の可動範囲の異なる
数種のレンズユニット9を取り替え可能とすること、エ
クステンションブロックを挿入可能とすることにより、
用途に応じて、固定レンズ部8と可動レンズ部10との
中心軸間隔を選択することが可能となるのである。
【0038】ここで、固定レンズ部8と可動レンズ部1
0との中心軸の間隔,すなわちステレオベースLに対
して、レンズから被写体までの距離Lが短くなると、撮
影したステレオ画像は、立体感が強調され過ぎて不自然
な映像となる。そこで、レンズから被写体までの距離L
は、ステレオベースLに対して次の基準を満たすよう
にするとよい。すなわち、レンズから被写体までの距離
Lのうち、撮影したステレオ画像が不自然な映像となる
距離をLとすると、Lは、 L≧L (数式1) を満たす必要がある。ここで、撮影したステレオ画像が
不自然な映像となる距離Lを、「ステレオ最短撮影距
離」と定義する。
【0039】次に、ステレオ最短撮影距離Lは、 L=L×14 (数式2) で表される。この数式2の定数14は、実写による検証
から算出したものである。
【0040】従来のステレオ理論によれば、ステレオベ
ースLに対し、レンズから被写体までの距離Lは、L
=L×30あるいはL=L×50とするとよいとさ
れてきた。しかし、本発明者が検証した結果、上記数式
1、2に基づいてレンズから被写体までの距離Lを選定
すると、立体感が強調され過ぎることのない自然な映像
の撮影が可能であることが分かった。
【0041】例えば、L=4cmの場合は、L=5
6cmとなり、花を撮影する場合など、Lが60cm程
度の場合が適している。また、L=10cmの場合
は、L =140cmとなり、人物を撮影する場合のよ
うに、Lが1.5m〜5m程度の場合が適している。な
お、当然であるが、上記数式1、2は目安であり、上記
数式1,2の範囲外であっても、立体画像が撮影できる
ものである。
【0042】なお、本例のレンズユニット9は、本体側
1に装着することにより、立体映像の撮影可能に構成し
ているが、レンズユニット9を装着せず、請求項4の立
体画像用ビデオカメラとしてもよい。このとき、固定レ
ンズ部8が、入射光を少なくとも1つ得る手段となる。
この場合、本体側1の固定レンズ部8のみによる2次元
的なモノラル撮影可能である。
【0043】 図6は、請求項1乃至3に係るビデオカメ
ラの撮影・記録系を示す図である。ビデオカメラの撮影
・記録系は、右眼用映像を撮影するレンズ、レンズを通
過した光を可視光スペクトルの赤(R)・緑(G)・青
(B)に分光する光分解光学系、光分解光学系からの可
視光スペクトルについて光学変換を行い、映像信号を得
るCCD(撮像ディバイス)62、左眼用映像を撮影す
るレンズ、レンズに対応する光分解光学系とCCD7
2、CCD62,72で得られた映像信号について増幅
を行うプリアンプ(増幅器)64、映像信号についてガ
ンマ,ニー,ディテール等の各種処理を行うプロセスア
ンプ65、RGB信号をコンポジット信号に復号して最
終的な映像信号とすると共に右眼用,左眼用映像信号に
分けて出力するエンコーダー66、コンポジット信号を
デジタル信号に変換する右眼用映像A/D変換器67
左眼用映像A/D変換器69、右眼用映像をDVD−R
の表面に記録するピックアップ68、左眼用映像をDV
D−Rの裏面に記録するピックアップ70を備えてい
る。ピックアップ68,70が、本発明の情報書込み手
段を構成している。なお、請求項4に係る立体画像用ビ
デオカメラは、レンズユニット9を備えないように構成
される。
【0044】 次に、本例の立体画像再生装置について説
明する。本例は、請求項5乃至7に係る立体画像再生装
置の一例である。本例の立体画像再生装置は、情報出力
手段,遅延手段を備えるビデオカメラと、ディスプレ
イとしてのHMD41とからなる。HMD41は、図5
に示すように、一般的に市販されているHMD(Head M
ount Display)と同様の構成であり、頭にかぶるメガネ
型のディスプレイである。頭にかぶったときに、左右の
目の前に左眼用,右眼用の表示装置がそれぞれ位置する
ように形成されている。HMD41は、右眼用表示装置
42と、左眼用表示装置43と、両表示装置42,43
に信号を送信するコード45と、を主要構成要素とす
る。右眼用表示装置42、左眼用表示装置43は、いず
れか一方が請求項6、7の「一方の片眼用表示装置」、
他方が「他方の片眼用表示装置」に対応する。右眼用表
示装置42,左眼用表示装置43は、それぞれレンズと
液晶表示板と鏡とからなる光学系を備えている。
【0045】図7は、請求項5にかかる立体画像再生装
置の再生系を示す図である。本例の立体画像再生装置
は、ビデオカメラSの本体側1と、ディスプレイとして
のHMD41とからなる。立体画像再生装置の再生系
は、DVD−Rの表面から右眼用映像を読み出すピック
アップ68、DVD−Rの裏面から左眼用映像を読み出
すピックアップ70、ピックアップ68,70で読み出
したデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換
器81、このアナログ信号を復元すると共に右眼用,左
眼用映像信号に分けて出力するデコーダー82、右眼
用,左眼用映像信号を本体側1からHMD41へ出力す
る右眼画像外部出力端子6a,左眼画像外部出力端
子6b、本体側1から出力された右眼用,左眼用映像信
号をHMD41に入力する右眼画像入力端子83,左眼
画像入力端子84、右眼用,左眼用映像を表示する右眼
用表示装置42,左眼画像表示装置43を備える。こ
こで、ピックアップ68,70が、情報読出し手段を構
成している。なお、情報読出し手段として、ビデオカメ
ラSの代わりにDVD−R再生専用装置を用いてもよ
い。
【0046】また、図8は、請求項6に係る立体画像再
生装置の再生系を示す図である。図8は、ピックアップ
70を備えない点、映像出力遅延回路85,86を備え
る点を除いては、図7と同様である。図8の立体画像再
生装置では、録画したモノラル画像を、左眼用表示装置
にそのまま再生し、右眼用表示装置に遅延させて再生す
る。このようにすると、DVD−Rの片面に画像情報を
記録するだけでよく、使用する記録領域を小さくするこ
とが可能となるため、ディスクに空きスペースを作るこ
とが出来、録画時間を延長することが可能となる。
【0047】映像出力遅延回路8586は、映像信号
の出力を遅延させて出力する回路である。遅延時間は、
約1/30秒(1フレーム)程度であるが、遅延時間
は、若干の調整が可能に構成されている。映像出力遅延
回路8586は、どちらか一方のみ接続することがで
きるようにされており、操作パネル15の遅延切換スイ
ッチで、映像出力遅延回路85と86を切換可能に構成
されている。例えば、右眼用の映像出力遅延回路85を
接続した場合には、左眼用の映像信号よりも右眼用の映
像信号が、1フレーム遅延して出力される。左眼用の映
像出力遅延回路85を接続した場合には、左眼用の映像
信号が、1フレーム遅延して出力される。このように、
切換可能な映像出力遅延回路8586を備えることに
より、右眼用映像又は左眼用映像のいずれか一方を他方
の映像よりも1フレーム遅延させて再生することが可能
となる。
【0048】このように、右眼用映像又は左眼用映像の
いずれか一方を他方の映像よりも遅延させて再生する立
体映像再生の方式を、本明細書において「デジタルディ
レイ方式」という。このデジタルディレイ方式は、時間
の遅れによる視差の発生を利用することにより、立体映
像化を可能とするものである。
【0049】このデジタルディレイ方式により、動物や
自動車等の動きのある被写体を撮影する場合や、動いて
いる飛行機内・自動車内等から景色を撮影する場合な
ど、左右や上下に連続して動く映像を立体化することが
できる。特に、左右方向に流れる画像には、顕著な立体
化の効果が得られる。
【0050】また、デジタルディレイ方式では、動く映
像に対して、ステレオカメラで撮影した立体映像と同じ
程度のステレオ効果を得ることができると共に、場合に
よってはステレオカメラで撮影する以上のダイナミック
なステレオ効果を発揮する場合がある。例えば、航空機
やヘリコプターの空撮シーンで森林や町並みを俯瞰撮影
した時に、本例の2つのレンズを備えたステレオカメラ
では被写体までの距離に比してレンズ間隔(ステレオベ
ース)が小さく、十分な効果が得られない場合がしばし
ばあるが、これに対して、デジタルディレイ方式では、
本例のビデオカメラ一台で大きな立体効果を得る事がで
きる。
【0051】また、この方式では、動きのある映像に対
してはステレオ効果が現れるのに加えて、動きのない映
像を表示する場合には、片方の眼側の映像の遅れはさほ
ど気にならなくなるので、常に一方の液晶パネルの映像
出力が遅延するようにしておけば良い事になり、特別な
検出装置や切替装置は不要で、製品の構造がシンプルに
なるという利点がある。
【0052】2つのレンズを備えたステレオカメラで撮
影した立体映像と、デジタルディレイ方式で再生して得
られる立体映像とを適宜つなげて編集してもよい。この
ようにすると、よりダイナミックな立体映像を得ること
が可能となり、また多様なシーンに対応することが可能
となるのである。なお、2つのレンズを備えたステレオ
カメラで撮影した立体映像を、デジタルディレイ方式で
再生することは好ましくない。ステレオ映像を得るため
には、撮影と再生を、「画像の一致と時間の一致」とい
う条件を満たす必要があるからである。つまり、同一時
間に、左右2つのレンズで撮影した立体映像は、右眼用
画像と左眼用画像の光軸が一致し、かつこれを同一時間
に再生した場合にのみ、正しくステレオ効果が得られる
のである。したがって、2つのレンズで撮影したステレ
オ映像をデジタルディレイ方式で再生すると、右眼用画
像と左眼用画像の時差のため、ステレオ効果は得られな
い。
【0053】これに対して、デジタルディレイ方式はモ
ノラル映像を二つに分け、一方の映像を遅延させ、動く
画像に対して時間差を生じさせる事によって、あたかも
同一被写体を異なった角度から同一時間に撮影したもの
として認識させる方法なのである。
【0054】また、図7において、右眼画像入力端子8
3と右眼用表示装置42との間に右眼用の映像出力を遅
延させる映像出力遅延回路85、左眼画像入力端子84
と左眼用表示装置43との間に左眼用の映像出力を遅延
させる映像出力遅延回路86を設け、請求項6に係る立
体画像再生装置としてもよい。これは、DVD−Rの表
面,裏面に同じモノラル映像を同じタイミングで記録し
た場合であって、右眼用映像または左眼用映像のいずれ
かを遅延して出力・再生することにより、モノラル映像
をステレオ化するものである。
【0055】なお、本例で、映像出力遅延回路85
6を切換可能とし、映像出力の遅延を左右切換可能に構
成したのは、左右どちらの映像を遅延させたときにステ
レオ効果が現れるかは、個人差があるからである。な
お、殆どの人は、左眼用映像に対して右眼用映像の再生
が遅延するようにすると、ステレオ効果が表れることが
検証されている。
【0056】また、本例では、モノラル映像を再生する
ときに一方の眼に対応する映像出力を遅延させるように
構成しているが、これに限定されるものではない。請求
項4にかかる発明のように、DVD−Rの両面に映像信
号を記録するときに、DVD−Rの一方の面よりも他方
の面に記録する映像を遅延させてもよい。この場合、映
像を再生するときに映像出力遅延処理を行う必要はな
く、請求項5に係る発明により、DVD−Rを両面同時
に再生する。例えば、一つのレンズのみを備えたビデオ
カメラで撮影したモノラル映像を、DVD−Rの片面に
記録し、裏面にこのモノラル映像を1フレーム遅延させ
てデジタルダビングしてもよい。なお、デジタルダビン
グは、ビデオカメラSで行えるので、ほかに特別な装置
を用意する必要はない。
【0057】本例では、記録媒体として、DVD−Rを
用いる。なお、DVD−RAMを用いてもよい。本例で
は、DVDを用いることにより、ビデオテープを用いる
場合に対比して、次のような利点がある。すなわち、テ
ープを用いた場合に問題となるテープの伸び縮みのよう
な問題がないため、左右の映像の遅延制御を正確に行う
ことができる。したがって、デジタルディレイ方式で長
時間DVD−Rの両面再生を行っても、左右の遅延時間
が狂うことがなく、立体映像を継続して得ることが可能
となる。また、ディスク上の必要な箇所に情報を瞬時に
移動出来ると共に、情報の並べ換えや、再生に不要な部
分を容易に省く事が出来るなど、編集作業が有利にな
る。また、複数のプログラムの順序を記憶させておけ
ば、一枚のディスクから幾つものストーリーを自由に組
み立てることも可能であり、多様な映像の作成が可能と
なる。また、ユーザー自身が撮影したものに限らず市販
ソフトを自由に編集することができる。
【0058】本例のDVD−Rのレコーダーは、ジャイ
ロスコープからなる。このように、レコーダーをジャイ
ロスコープとすることによって、高速で回転するDVD
−Rのジャイロ効果によって、ビデオカメラSを動かす
為に大きな力が必要となるという問題点、無理にカメラ
を回転軸から動かしたときにディスクと内部機構を破損
するという問題点を解消することが可能となる。本例の
DVD−Rのレコーダーには、バネ釣り下げ式,オイル
フローティング方式などの防振機構を施す。本例では、
本来振動に弱いDVDをハンディカメラに搭載している
ため、メカニズムを振動から守る必要があるからであ
る。
【0059】また、DVD−Rとして、5円玉程度の大
きさのDVD−Rを用いると好適である。この5円玉程
度の大きさのDVD−Rを用いることにより、DVDレ
コーダーを小型化することが可能となる。さらに、レコ
ーダーを小型化することによって、防振設計が容易とな
る。
【0060】また、ビデオカメラSは、不図示の同期信
号発生装置を備えており、操作パネル15でカメラの使
用者が操作すると、この同期信号発生装置が、同期信号
を可動レンズ部10の制御装置と固定レンズ部8の制御
装置とに発信するように構成されている。これにより、
可動レンズ部10と固定レンズ部8における録画・一時
停止・ズーミング・停止・再生・各種メニュー操作・露
出・フォーカスは、完全に同調して行われる。
【0061】次に、本例の立体画像用ビデオカメラおよ
び立体画像再生装置を用いてステレオ映像を撮影・再生
する手順について説明する。ビデオカメラSを用いて撮
影する場合について、レンズユニット9を本体側1に取
付け、右眼用の固定レンズ部8,左眼用の可動レンズ部
10の2つのレンズを用いて撮影する場合を例として説
明する。これは、図6に示す場合である。カメラの使用
者は、まず、本体側1にDVD−Rを入れ、レンズユニ
ット9を取り付ける。ビデオカメラSの電源を入れ、ス
タートボタンを押して、立体映像の撮影を開始する。固
定レンズ部8,可動レンズ部10を通して撮影された映
像は、次のように処理される。固定レンズ部8,可動レ
ンズ部10の各レンズを通過した光は、それぞれ光分解
光学系で可視光スペクトルの赤(R)・緑(G)・青
(B)に分光された後、CCD6,72で映像信号と
される。その後、この映像信号はプリアンプ(増幅器)
64,プロセスアンプ65で増幅その他の各種処理がな
され、エンコーダー66でコンポジット信号にされ、右
眼用,左眼用映像信号に分けられる。右眼用,左眼用映
像信号は、それぞれ右眼用映像A/D変換器67,左眼
用映像A/D変換器69でデジタル信号に変換される。
DVD−Rピックアップ68,70で、右眼用映像信号
はDVD−Rの表面に、左眼用映像信号はDVD−Rの
裏面に記録される。
【0062】また、ビデオカメラSを用いて、レンズユ
ニット9を本体側1に取付けずに、固定レンズ部8のみ
の1つのレンズを用いてモノラル撮影する場合(図6の
レンズユニット9を取り付けない場合)には、モノラル
映像は、DVD−Rの片面に記録される。また、モノラ
ル映像をDVD−Rの両面に記録してもよい。このと
き、一方の面よりも他方の面への記録のタイミングを遅
延させてもよい。
【0063】立体画像再生装置としてのビデオカメラS
とHMD41を用いてステレオ映像を再生する場合につ
いて、右眼用の固定レンズ部8,左眼用の可動レンズ部
10の2つのレンズを用いて撮影した映像を再生する場
合を例として説明する。これは、図7に示す場合であ
る。再生装置の使用者は、まず、本体側1にDVD−R
を入れ、ビデオカメラSの画像外部出力端子に、コー
ド45を差し込み、ビデオカメラSとHMD41とを接
続する。ビデオカメラS,HMD41の電源を入れ、ス
タートボタンを押して、立体映像の再生を開始する。
【0064】DVD−Rの両面に記録された映像は、次
のように再生される。ピックアップ6870により、
DVD−Rの表面・裏面に記録された映像情報が読み出
される。D/A変換器81でアナログ信号に変換され、
デコーダー82でアナログ信号が復元され、右眼用,左
眼用映像信号に分けて、HMD41に出力される。この
とき、右眼用,左眼用映像信号の出力は、完全に同期し
て行われる。これにより、HMD41に、ダイナミック
な立体映像が映し出される。
【0065】また、図8に示す場合、DVD−Rの片面
に記録されたモノラル映像は、ピックアップ68によ
り、DVD−Rの片面に記録された映像情報が読み出さ
れる。この映像情報に基づき、デコーダー82で復元さ
れた信号は、右眼用画像外部出力端子6a,左眼用画像
外部出力端子6bに出力される。すなわち、右眼用画像
外部出力端子6a,左眼用画像外部出力端子6bには、
同じ信号が出力される。右眼用画像外部出力端子6a,
左眼用画像外部出力端子6b、右眼画像入力端子83,
左眼画像入力端子84を介してHMD41に入力された
右眼用,左眼用映像信号は、右眼用映像信号が左眼用映
像信号よりも1フレーム遅延して表示装置に出力され
る。右眼用表示装置42には、左眼用表示装置43より
も1フレーム遅延して映像が表示される。これにより、
動きのある映像は、ダイナミックな立体映像としてHM
D41に映し出される。
【0066】また、DVD−Rの両面に同じモノラル映
像が記録されている場合には、ピックアップ6870
により、DVD−Rの両面に記録された映像情報が、そ
れぞれ右眼用表示装置42,左眼用表示装置43に表示
される。このとき、DVD−Rの両面に、モノラル映像
が同じタイミングで記録されている場合には、右眼用,
左眼用映像信号は、右眼用映像信号が左眼用映像信号よ
りも1フレーム遅延して表示装置に出力される。DVD
−Rの一方の面に、他方の面よりも遅延するようにモノ
ラル映像が記録されている場合には、右眼用,左眼用映
像信号は、同じタイミングで表示装置に出力される。
【0067】次に、補正光学系による画面の軸合わせ,
ズーミング時の芯ぶれの連続的補正について説明する。
本例のビデオカメラSで実際に撮影した場合、固定レン
ズ部8,可動レンズ部10から被写体との距離によって
光軸の角度は常に変化する。したがって、完全な立体画
像を得るために、固定レンズ部8,可動レンズ部10の
左右二つのレンズの光軸を一致させる「光軸出し」を行
う必要がある。無限遠では固定レンズ部8,可動レンズ
部10の各レンズの光軸は平行になるが、被写体距離が
近づくに従って光軸は次第に内側に収斂して、2画面の
視差が起きないように、固定レンズ部8,可動レンズ部
10の各レンズの光軸を一致させなければならない。そ
こで、本例では、補正光学系(可動式光学プリズム)が
備えるレンズを上下左右にスライドさせて、2本のレン
(固定レンズ部8,可動レンズ部10)の光軸を合わ
せる。
【0068】この補正光学系95は、図9に示す制御C
PU94により制御される。制御CPU94は、電源回
路91,初期設定ボタン92,ズームレンズフォーカス
群93,補正光学系95と送受信可能に接続され、電源
回路91,初期設定ボタン92,ズームレンズフォーカ
ス群93からの信号に基づき、補正光学系95に信号を
送信可能に構成されている。
【0069】具体的には、光軸の補正は、次の動作によ
り行う。最初に、無限遠の被写体にビデオカメラSを向
けて初期設定ボタン92を押す。これにより、この時点
ビデオカメラSの光軸が平行であり、且つ距離が無限
であるという2つの基本情報が、ビデオカメラSに与え
られる。初期設定ボタン92を押したときに、左右の画
面の光軸がずれている場合には、補正光学系が作動し
て、左右の画面中の被写体の「像面コントラスト」が一
致する。これにより、ステレオ撮影開始状態になる。こ
れが「初期設定」である。なお、電源がOFFになって
いるときにも、初期設定が記憶可能に構成されており、
初期設定は、一度行えば、電源をONにする度に行う必
要はない。
【0070】次に、「初期設定」に続いて、撮影する被写
体にカメラを向け、AF(オートフォーカス)又はMF
(マニュアルフォーカス)でピントをあわせる。ビデオ
メラSは、無限遠から被写体までのレンズ繰り出し量か
ら距離情報を得る。こうして、ヘリコイドまたは連動コ
ロの動きから、カメラ位置から被写体までの距離を判別
する。距離が決まれば光軸の角度は自動的に決まるた
め、この距離情報を基に、左右の同一被写体の「像面コ
ントラスト」を重ね合わせて微調整する。このとき、水
平だけでなく上下の光軸も正確に一致させて、撮影開始
状態とする。
【0071】なお、初期設定後、いきなりマクロ撮影な
ど極端な近距離で撮影する場合には、左右画面のパララ
ックス(視差)からカメラが被写体を捉えられず、「像
面コントラスト」を一致させることが難しい場合が想定
される。その場合は、MFでレンズを繰り出して光軸の
角度を修正することにより、両画面の「像面コントラス
ト」を合わせやすくするとよい。レンズを繰り出すと、
光軸の角度が連動し、自動的に2つの画面が一致してく
るのである。また、ビデオカメラSにオートシフト機能
を設けてもよい。この機能によれば、ビデオカメラSが
自動的に無限遠からマクロ域を順次走査していき、被写
体に対して概ね正しい光軸を見つけた後、像面コントラ
ストを一致させることが可能となる。
【0072】次に、カメラ内部の制御CPU95によっ
て制御される補正光学系95を用いた画面の軸合わせ,
ズーミング時の芯ぶれの連続的補正の制御手順を図8を
参照して説明する。フローがS1で開始すると、ステッ
プS2で、電源がONになっているかどうか判定する。
電源がONになっている場合には(S2:YES)、ス
テップS3に進み、初期設定ボタン92がONされたか
どうか判定する。ステップS2で電源がONになってい
ない場合には(S2:NO)、再びステップS2に戻
り、電源がONになるまでステップS2を繰り返す。ス
テップS3で初期設定ボタン92がONされた場合には
(S3:YES)、ステップS4で、補正光学系95を
作動させて、左右のレンズ8,10から無限遠にある被
写体の光軸を一致させることにより初期設定をした後、
ステップS5に進む。ステップS3で初期設定ボタンが
ONされていない場合には(S3:NO)、ステップS
5に進む。ステップS5では、被写体にピントを合わせ
るなど、焦点が動いたかを判定する。焦点が動いた場合
には(S5:YES)、ステップS6に進み、レンズの
繰り出し量をチェックし、その後ステップS7で光軸を
一致させた後、ステップS8から再びステップS1に戻
る。ステップS5で焦点が動いていない場合には(S
5:NO)、ステップS8に進み、再びステップS1に
戻る。その後、ステップS1からS8までのフローを繰
り返す。
【0073】本例の立体画像用ビデオカメラは、ユーザ
ーが特別な技能や経験を必要とせずに使用でき、操作
性,能率性に優れた小型ステレオビデオカメラである。
また、被写体を注視し易い光路を有する双眼立体視可能
なファインダーを装備しているため、立体効果を確認し
ながら立体映像を撮影することが可能である。
【0074】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至3の立体画像
用ビデオカメラによれば、入射光を2つ得る手段を備え
ていることにより、人間の眼のように、一定の間隔をお
いた2つの点から画像を撮影することとなるため、立体
的な画像を撮影することが可能となる。また、画面のち
らつきや左右の画面の明暗差がなく、自然で眼が疲労し
にくい立体画像を撮影することが可能となる。また、簡
単な操作で立体画像を撮影することが可能となる。
【0075】請求項5乃至7に係る立体画像再生装置
は、右眼用表示装置および左眼用表示装置に個別に情報
を出力するため、画像情報の入力から出力に至るすべて
の過程において、常に2つの画像情報が互いに干渉し合
うことなく、ノイズが混入しない立体画像再生装置とす
ることができる。その結果、画面のちらつきや左右の画
面の明暗差がなく、自然で眼が疲労しにくく、明るく安
定した立体画像を再生することが可能となる。また、請
求項6,7に係る立体画像再生装置は、遅延手段を備え
るため、視差を発生させ、動きのある画像を立体的に表
示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを前方から見た説明図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを上方から見た説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係る立体画像用ビデオカメ
ラを右側面側から見た説明図である。
【図4】図2のC−C線に沿って切断した断面説明図で
ある。
【図5】本発明の一実施例に係る立体画像再生装置のH
MDの概略説明図である。
【図6】本発明の一実施例にかかる立体画像用ビデオカ
メラの基本構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施例にかかる立体画像再生装置の
基本構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施例にかかる立体画像再生装置
の基本構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施例にかかる補正光学系を用いた
画面の軸合わせ,ズーミング時の芯ぶれの連続的補正の
制御手段の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の一実施例にかかる補正光学系を用い
た画面の軸合わせ,ズーミング時の芯ぶれの連続的補正
の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】 S 立体画像用ビデオカメラ 1 本体側 2 左眼用ファインダー 3 右眼用ファインダー 4 ステレオファインダー 5 バッテリー 6,6a,6b 外部出力端子 7 内蔵ステレオマイクロフォン 8 固定レンズ部 9 レンズユニット 10 可動レンズ部 11 レンズ移動ダイヤル 12 開口 13 液晶モニタユニット 14 液晶モニタ 15 操作パネル 16 軸 17 蝶番 18 液晶収納位置 19 アクセサリーシュー 20 ウォーム 21 レンズ側ウォームホイール 22 ガイド 23 凸部 24 レンズ 25 ケーブル 41 HMD 42 右眼用表示装置 43 左眼用表示装置 45 コード 61 レンズ・光学分解系 62 CCD 64 プリアンプ(増幅器) 65 プロセスアンプ 66 エンコーダー 67 右眼用映像A/D変換器 68 ピックアップ 69 左眼用映像A/D変換器 70 ピックアップ 71 レンズ・光学分解系 72 CCD 81 D/A変換器 82 デコーダー 83 右眼画像入力端子 84 左眼画像入力端子 85 映像出力遅延回路 86 映像出力遅延回路 91 電源回路 92 初期設定ボタン 93 ズームレンズフォーカス群 94 制御CPU 95 補正光学系
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体的に見える画像を撮影するための立
    体画像用ビデオカメラであって、入射光を2つ得る手段
    と、右眼用ファインダーおよび左眼用ファインダーとを
    備えたステレオファインダーと、両面に情報を書き込み
    可能な記録媒体と、を備え、一方の入射光で得られた画
    像情報を前記記録媒体の一方の面に書き込み、他方の入
    射光で得られた画像情報を前記記録媒体の他方の面に書
    き込むことが可能な情報書込み手段を有し、前記右眼用
    ファインダーは、一方の入射光で得られた画像を見るこ
    とが可能に構成され、前記左眼用ファインダーは、他方
    の入射光で得られた画像を見ることが可能に構成されて
    いることを特徴とする立体画像用ビデオカメラ。
  2. 【請求項2】 前記2つの入射光の間隔を変更可能な間
    隔変更手段を備えることを特徴とする請求項1記載の立
    体画像用ビデオカメラ。
  3. 【請求項3】 前記入射光を2つ得る手段は、2つの入
    射光を延長した直線の交差する角度が3〜6゜になるよ
    うに配設されていることを特徴とする請求項1記載の立
    体画像用ビデオカメラ。
  4. 【請求項4】 立体的に見える画像を撮影するための立
    体画像用ビデオカメラであって、入射光を少なくとも1
    つ得る手段と、両面に情報を書き込み可能な記録媒体
    と、を備え、一つの入射光で得られた画像情報を前記記
    録媒体の一方の面に書き込み、前記一つの入射光で得ら
    れた画像情報を前記記録媒体の他方の面に複写して書き
    込むことが可能な情報書込み手段を有し、前記一方の面
    への情報の書き込みを、前記他方の面への情報の書き込
    みよりも遅らせる遅延手段を備えることを特徴とする立
    体画像用ビデオカメラ。
  5. 【請求項5】 立体的に見える画像を再生するための立
    体画像再生装置であって、右眼用表示装置および左眼用
    表示装置とを備えたディスプレイと、両面に情報が書き
    込まれた記録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方の面
    に書き込まれた右眼用画像情報を前記右眼用表示装置に
    出力し、前記記録媒体の他方の面に書き込まれた左眼用
    画像情報を前記左眼用表示装置に出力することが可能な
    情報出力手段を有することを特徴とする立体画像再生装
    置。
  6. 【請求項6】 立体的に見える画像を再生するための立
    体画像再生装置であって、一方の片眼用表示装置および
    他方の片眼用表示装置とを備えたディスプレイと、一方
    の面に画像情報が書き込まれ、他方の面に前記画像情報
    が複写された記録媒体と、を備え、前記記録媒体の一方
    の面に書き込まれた画像情報を前記一方の片眼用表示装
    置に出力し、前記記録媒体の他方の面に書き込まれた前
    記画像情報を前記他方の片眼用表示装置に出力すること
    が可能な情報出力手段を有し、前記一方の片眼用表示装
    置への前記画像情報の出力を、前記他方の片眼用表示装
    置への前記画像情報の出力よりも遅らせる遅延手段を備
    えることを特徴とする請求項5記載の立体画像再生装
    置。
  7. 【請求項7】 立体的に見える画像を再生するための立
    体画像再生装置であって、一方の片眼用表示装置および
    他方の片眼用表示装置とを備えたディスプレイと、情報
    が書き込まれた記録媒体と、前記記録媒体に書き込まれ
    た画像情報を前記一方の片眼用表示装置および前記他方
    の片眼用表示装置に個別に出力することが可能な情報出
    力手段と、を備え、前記一方の片眼用表示装置への画像
    情報の出力を、前記他方の片眼用表示装置への画像情報
    の出力よりも遅らせる遅延手段を備えることを特徴とす
    ることを特徴とする立体画像再生装置。
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