JP2002020118A - 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法 - Google Patents

塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法

Info

Publication number
JP2002020118A
JP2002020118A JP2000201538A JP2000201538A JP2002020118A JP 2002020118 A JP2002020118 A JP 2002020118A JP 2000201538 A JP2000201538 A JP 2000201538A JP 2000201538 A JP2000201538 A JP 2000201538A JP 2002020118 A JP2002020118 A JP 2002020118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium chloride
fluidized bed
aqueous solution
particles
scrubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000201538A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4162837B2 (ja
Inventor
Mitsuhiro Nishimoto
光宏 西本
Kazuhito Nishimoto
和仁 西本
Takashi Ichimura
敬司 市村
Masayasu Ito
正康 伊藤
Zenji Kato
善二 加藤
Satoshi Suwa
聡 諏訪
Sumuto Sato
澄人 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AITEKKU KK
Tsukishima Kikai Co Ltd
Kaisei Kogyo KK
Original Assignee
AITEKKU KK
Tsukishima Kikai Co Ltd
Kaisei Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AITEKKU KK, Tsukishima Kikai Co Ltd, Kaisei Kogyo KK filed Critical AITEKKU KK
Priority to JP2000201538A priority Critical patent/JP4162837B2/ja
Publication of JP2002020118A publication Critical patent/JP2002020118A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4162837B2 publication Critical patent/JP4162837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glanulating (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化カルシウム水溶液を流動層に噴霧して塩
化カルシウム水和物の造粒物を生成する場合において、
流動層における造粒作業を停止したりしたときでも、こ
の塩化カルシウム水溶液の供給系に詰まりを生じること
がなく、次に造粒を再開する際に円滑かつ速やかに作業
を行う。 【解決手段】 流動層1において種粒子を流動させつつ
塩化カルシウム水溶液を噴霧して造粒物を生成する塩化
カルシウム水和物の造粒装置であって、流動層1に塩化
カルシウム水溶液を供給するタンク10や供給管11A
等の供給系に、返送管25や排液管26等の、この供給
系内における塩化カルシウム水溶液の滞留を防ぐことに
よりその固結を防止する固結防止手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層によって塩
化カルシウム水和物の造粒物を生成する塩化カルシウム
水和物の造粒装置、および該造粒装置を用いた塩化カル
シウム水和物の造粒方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩化カルシウム水和物の造粒
物を生成するには、塩化カルシウム水溶液をフレーカー
に導入してフレーク状の造粒物を生成したり、あるいは
回転ディスクなどによって空気中に飛散させることによ
り固化して粒状の造粒物を生成したりしていたが、造粒
物の形状がフレーク状に限定されたり、造粒物の粒子の
形状が大きく歪んで粒度分布もきわめて広くなったり、
あるいは飛散した塩化カルシウム水溶液が固化するため
の大きな空間を要したりするという問題があり、しかも
塩化カルシウム水溶液を高濃度に濃縮しなければならず
高温加熱手段や熱源が必要となるとともに、高温高濃度
の塩化カルシウム水溶液を取り扱うため、腐食などに対
する対策も講じなければならなかった。また、その一方
で、例えば食品や医薬品などの製剤分野においては、流
動層を用いて種粒子を流動させつつバインダー溶液等を
噴霧して造粒物を生成することが提案されているが、塩
化カルシウム水和物には水和する水分子数が1,2,
4,6のものがあり、単にこのような流動層による造粒
装置を塩化カルシウム水和物の造粒に適用して塩化カル
シウム粒子を流動させつつ塩化カルシウム水溶液を噴霧
しただけでは、所定の水分子数の塩化カルシウム水和物
を得ることは不可能である。
【0003】そこで、本発明の発明者らは、先に特願平
11−7010号において、このように流動層において
種粒子を流動させつつ塩化カルシウム水溶液を噴霧して
塩化カルシウム水和物の造粒物を生成するに際して、少
なくとも流動層内の温度を測定する温度センサと流動層
からの排気湿度を測定する湿度センサとの測定結果に基
づく制御などによって、流動層内の水蒸気分圧を調整す
ることにより、この流動層内の塩化カルシウムの蒸気圧
を該流動層内の温度に対する所定の水分子数の塩化カル
シウム水和物の蒸気圧に設定し、これによって所定の水
分子数の塩化カルシウム水和物を造粒することを提案し
ている。従って、これによれば、流動層内で流動する種
粒子に噴霧された塩化カルシウム水溶液が付着して造粒
するため、希薄な水溶液を用いて造粒物を生成すること
が可能であり、しかも流動層内の温度が比較的低温であ
っても、流動層内の水蒸気分圧を調整することにより、
蒸気圧線図においてこの温度に対応する適当な蒸気圧に
塩化カルシウムの蒸気圧を設定することができ、所定の
水分子数の塩化カルシウム水和物を造粒することが可能
となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に流動層に溶液を噴霧して造粒物を生成するようにした
場合、この流動層内に噴霧される溶液は、通常タンク等
の容器においてその濃度が適当に調整されたりした後、
供給管等の配管を通して流動層に供給されることにな
る。しかしながら、塩化カルシウム水和物の造粒物を生
成する場合においては、その濃度や温度にもよるが塩化
カルシウム水溶液が固結を生じ易いという性質を有して
おり、このため例えば流動層における造粒を一旦停止し
たり所定の造粒作業自体が終了したりした際に、上記タ
ンクや供給管などの塩化カルシウム水溶液の供給系にお
いて該塩化カルシウム水溶液の流通が停止してしまう
と、比較的短時間で塩化カルシウムが固結してこの供給
系に詰まりが生じてしまい、次に造粒作業を再開する際
にはこの詰まりを生じた部分を溶解させなければならな
くなって、作業効率の低下を招く結果となる。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、特に塩化カルシウム水溶液を流動層に噴霧して
塩化カルシウム水和物の造粒物を生成する場合におい
て、流動層における造粒作業を停止したりしたときで
も、この塩化カルシウム水溶液の供給系に詰まりを生じ
ることがなく、次に造粒を再開する際に円滑かつ速やか
に作業を行うことが可能な塩化カルシウム水和物の造粒
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明の造粒装置は、
流動層において種粒子を流動させつつ塩化カルシウム水
溶液を噴霧して造粒物を生成する塩化カルシウム水和物
の造粒装置であって、上記流動層に塩化カルシウム水溶
液を供給する供給系に、この供給系内における塩化カル
シウム水溶液の滞留を防ぐことによりその固結を防止す
る固結防止手段を備えたことを特徴とする。従って、造
粒作業を停止した際などには、この固結防止手段によっ
て供給系内に残された塩化カルシウム水溶液を排出した
り循環させたりしてその滞留を防ぐことにより固結を防
止し、該塩化カルシウム水溶液の固結に起因する供給系
における詰まりを防ぐことが可能となる。なお、上記種
粒子としては、水和する水分子数が2〜0の塩化カルシ
ウム2水和物、塩化カルシウム1水和物、無水塩化カル
シウムの粒子やこれらの混合物など、噴霧される水溶液
と同じ塩化カルシウムの粒子の他に、塩化ナトリウムや
塩化マグネシウムなどの粒子を種粒子としてもよい。
【0007】ここで、上記供給系において、上述のよう
に塩化カルシウム水溶液をタンクから供給管を介して上
記流動層に供給して噴霧するようにした場合、造粒作業
を停止したときには、まずこの供給管において塩化カル
シウム水溶液が滞留して固結が生じ易い。そこで、上記
固結防止手段としては第1に、この供給管に、該供給管
内の塩化カルシウム水溶液を上記タンクに返送する返送
管を接続可能とするのが望ましく、これにより、造粒を
停止した際にはこの返送管を介して供給管内の塩化カル
シウム水溶液をタンクに返送したり循環させたりして、
供給管内に塩化カルシウム水溶液が滞留しないようにす
ればよい。
【0008】また、例えば造粒作業を終了した後に次の
造粒作業再開まで時間があくと、上記タンク内において
も塩化カルシウム水溶液の固結が生じるおそれもある
が、そのような造粒作業終了後の固結を防止するため
に、例えばこのタンク内に保持された塩化カルシウム水
溶液全量を造粒作業終了までの間加熱し続けたりするの
は経済的ではない。その一方で、流動層を用いた当該造
粒装置には、この流動層から排出される排気を洗浄水に
よって洗浄するスクラバーが通常付設されており、従っ
て本発明のように塩化カルシウム水和物の造粒を行う場
合には、流動層からの排気に塩化カルシウム成分が混入
するために上記スクラバーにおいては洗浄水に排気中の
塩化カルシウム成分が溶解した塩化カルシウム水溶液が
保持されることとなるので、上記固結防止手段として第
2に、上記タンクをこのスクラバーに接続可能として、
造粒作業終了時には該タンク内の塩化カルシウム水溶液
を上記スクラバーに供給して保持可能とするのが望まし
く、これにより、これらタンクとスクラバーとの塩化カ
ルシウム水溶液をスクラバーにまとめて加熱して保持す
ることが可能となるので経済的であるとともに、タンク
における塩化カルシウム水溶液の滞留、固結を防止する
ことができる。なお、造粒作業を再開するときには、こ
のスクラバーからタンクに塩化カルシウム水溶液を返送
して流動層に噴霧すればよい。
【0009】一方、上記流動層には、該流動層に種粒子
を供給するシードホッパーが接続されて、造粒作業再開
時などに最初に造粒を行うときにはこのシードホッパー
から種粒子が供給されることとなるが、この流動層にお
いて生成された塩化カルシウム水和物の造粒物の少なく
とも一部を、選択的にこのシードホッパーに供給可能と
すれば、例えば造粒作業の終了前にこのシードホッパー
に上記造粒物を供給して貯留しておいて、次の造粒作業
再開時に種粒子として流動層に供給することができ、改
めて種粒子を準備する必要がなくなって効率的である。
また、この流動層で生成された造粒物の粒子は通常ある
程度の粒度分布を有しており、このうち製品として利用
されるのは一般に所定の粒度分布範囲内の中粒子である
が、場合によっては造粒された塩化カルシウム水和物の
うち粒径の大きな造粒物が製品として必要とされること
もあるので、上記流動層に、該流動層において生成され
た塩化カルシウム水和物の造粒物を粗粒子と中粒子と細
粒子とに分別する振動篩装置を接続し、このうち上記粗
粒子の少なくとも一部を選択的に製品造粒物として排出
可能とするのが望ましい。
【0010】さらに、上述のように上記流動層にスクラ
バーを接続した場合においては、この排気を洗浄した洗
浄水を、該スクラバーに循環可能とするとともに、その
少なくとも一部を上記流動層側に供給可能とするのが望
ましく、これにより、このスクラバーにおいて塩化カル
シウム水溶液を濃縮して流動層側に供給、噴霧すること
ができるので、造粒作業中にあっては上記タンクにおけ
る濃度調整などを容易にすることができる一方、例えば
造粒作業再開前に塩化カルシウム水溶液を濃縮する場合
でも、上記タンクではなくこのスクラバーにおいて、流
動層の乾燥、昇温により排出される高温の排気により、
塩化カルシウム水溶液を予め濃縮しておくことができ、
こうして濃縮された塩化カルシウム水溶液をタンクやあ
るいは流動層に直接的に供給することが可能となるの
で、濃縮時間の短縮を図ることができる。また、このス
クラバーを、流動層から排出される排気を洗浄塔に導入
して該洗浄塔内に噴霧される洗浄水により洗浄するスプ
レー式のスクラバーとすることにより、処理するガス流
速が遅くなって圧損が小さくなることで排気ブロアの動
力を小さくすることができる。
【0011】さらにまた、従来のフレーカーを用いた造
粒方法や空気中に飛散させる方法では、それぞれ特定の
形状の造粒物を生成することしかできないが、流動層を
用いた本発明の造粒装置による塩化カルシウム水和物の
造粒方法では、この流動層内の水蒸気分圧を、該流動層
内の塩化カルシウムの蒸気圧に対して調整することによ
り、その水蒸気分圧に応じて異なる所定の形状の造粒物
を生成することができる。すなわち、例えば上記水蒸気
分圧を塩化カルシウム蒸気圧に対して十分低くすれば、
表面に多数の突起を有する金平糖形状の粒子が造粒物中
に占める割合が多くなり、逆に水蒸気分圧を塩化カルシ
ウム蒸気圧に近づければ、丸粒状の粒子が占める割合多
くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の塩化
カルシウム水和物の造粒装置の一実施形態を示すもので
ある。この図において符号1で示すのは流動層であっ
て、その底部には分散板2を介して加圧室3が形成され
ており、この加圧室3には、押込ブロア4および焼却ブ
ロア5を備えて加熱された流動用ガスを供給する熱風炉
6が、水分調整装置7を介して接続されている。また、
流動層1内の分散板2よりも上部にはスプレーノズル8
が上下動可能に垂下されており、このスプレーノズル8
には、濃度調整装置9を備えた塩化カルシウム水溶液の
タンク10が、供給ポンプ11を介して供給管11Aに
より接続されていて、これらタンク10や供給ポンプ1
1、および供給管11Aにより本実施形態における塩化
カルシウム水溶液の供給系が構成されている。さらに、
流動層1にはシードホッパー12が接続されていて、上
記分散板2のやや上方から該流動層1内に塩化カルシウ
ム水和物の種粒子が供給可能とされている。なお、この
シードホッパー12から供給される種粒子としては、塩
化カルシウム2水和物、塩化カルシウム1水和物、無水
塩化カルシウムの粒子やこれらの混合物などの他、塩化
ナトリウムや塩化マグネシウムなどの粒子を種粒子とし
てもよい。
【0013】ここで、本実施形態において、上記水分調
整装置7は、上記熱風炉6から流動層1の加圧室3に供
給される加熱されて乾燥した流動用ガスに蒸気または水
を放射あるいは噴霧することにより、この流動用ガスの
含有水分量すなわち湿度を所定の値に調整可能な構成と
されている。なお、供給される蒸気または水の供給量
(流量)は流量センサF1によって測定されるととも
に、この水分調整装置7によって水分調整された流動用
ガスの温度および湿度は、温度センサT1および湿度セ
ンサH1によってそれぞれ測定される。
【0014】また、上記濃度調整装置9は、原料塩化カ
ルシウムが供給可能とされた上記タンク10内に高温の
蒸気が供給される蒸気管が配設された構成とされてお
り、タンク10に保持された塩化カルシウム水溶液を加
熱して水分を蒸発させ、その濃度を所定の値に調整する
ようになされている。なお、こうして調整されて供給ポ
ンプ11によりスプレーノズル8に供給される塩化カル
シウム水溶液の濃度は濃度センサD1により、供給量は
流量センサF2により、それぞれ測定される。また、流
動層1内における温度は温度センサT2により、湿度は
湿度センサH2により、それぞれ測定され、さらに湿度
センサH3によって流動層1から排出される排気の湿度
が測定される。
【0015】一方、流動層1の造粒物の排出口にはバケ
ットエレベータ13を介して振動篩装置14が接続され
ている。この振動篩装置14は、上段から下段に向けて
網目が小さくなる複数の篩網が、それぞれ水平面に対し
て傾斜して振動装置により振動可能に設けられたもので
あって、バケットエレベータ13から供給された造粒物
を、一般的に製品とされる所定の粒度分布の範囲内の中
粒子と、これよりも粒度の大きい粗粒子と粒度の小さい
細粒子とに分別可能とされている。なお、上記篩網の段
数や網目の大きさ、水平面に対する傾斜角等は、製品と
して分別される造粒物の粒子の大きさや形状に応じて適
宜設定される。
【0016】この振動篩装置14において分別された造
粒物のうち上記粗粒子は、第1のダンパー15を介し
て、同じく分別された中粒子のうち製品として排出され
る以外の一部の中粒子とともに粉砕機16に供給されて
粉砕され、さらに細粒子とともに第2のダンパー17を
介して種粒子として流動層1に循環可能とされている。
ここで、上記第1、第2のダンパー15,17は、図2
に示すように上記分別された粗粒子や粗粒子および一部
の中粒子を粉砕したものと細粒子とを給送する給送管1
8が二股に分岐させられるとともに、この給送管18内
の分岐部分に遮蔽板19が揺動可能に取り付けられたも
ので、この遮蔽板19が分岐した給送管18の一方を塞
ぐことにより、他方に粒子が選択的に給送可能な構成と
されている。そして、上記第1のダンパー15にあって
は、この分岐した給送管18は上記粉砕機16と乾燥冷
却機20とにそれぞれ接続され、また上記第2のダンパ
ー17にあっては、分岐した給送管18は流動層1と上
記シードホッパー12とに接続されている。
【0017】一方、上記振動篩装置14により分別され
た中粒子は、その全量が図3に示すような貯留器21に
供給されて一旦保持される。この貯留器21は、供給さ
れた中粒子を貯留するホッパー21Aと、このホッパー
21Aの下端に取り付けられた振動コンベア21Bと、
ホッパー21Aの高さ方向において中程の位置に設けら
れて上記粉砕機16に接続される供給管21Cとから構
成されており、ホッパー21Aに貯留された中粒子は、
上記振動コンベア21Bによって必要な量ずつ抜き出さ
れ乾燥冷却機20に供給される一方、上記供給管21C
の位置を越えてホッパー21A内に貯留された中粒子
は、この供給管21Cから排出されて上記粉砕機16に
供給され、上述のように粗粒子とともに粉砕されるよう
になされている。なお、この貯留器21において振動コ
ンベア21Bにより抜き出された中粒子と、上記第1の
ダンパー15によって選択的に排出される粗粒子とは、
乾燥冷却機20において固結防止処理が施されて製品と
される。
【0018】さらに、湿度センサH3が設けられた流動
層1の排気口はスクラバー22に接続されている。この
スクラバー22は、本実施形態では洗浄塔22A内に導
入された流動層1からの排気を該洗浄塔22A内の上部
に設けられたスプレーノズル22Bから噴霧される洗浄
水によって洗浄するスプレー式のものとされており、こ
の排気を洗浄して該排気中に含まれる塩化カルシウム成
分を吸収した洗浄液は、該洗浄塔22A底部に保持され
て蒸気により加熱され、スクラバーポンプ23によって
洗浄水として循環させられるとともに、その少なくとも
一部は原料塩化カルシウムが加えられるなどして、上記
タンク10にも循環して供給可能とされている。また、
このスクラバー22によって洗浄された排気は、排気ブ
ロア24によって排出可能とされている。
【0019】そして、本実施形態の造粒装置では、流動
層1への塩化カルシウム水溶液の上記供給系に、該供給
系内での塩化カルシウム水溶液の滞留を防いでその固結
を防止する固結防止手段が備えられている。すなわち、
本実施形態では、まず第1の固結防止手段として、上記
タンク10に保持された塩化カルシウム水溶液を供給ポ
ンプ11を介して流動層1に供給して上記スプレーノズ
ル8から噴霧する供給管11Aに、その流動層1側近傍
において返送管25の一端が接続されており、この返送
管25の他端は上記タンク10に接続されている。な
お、上記供給管11Aの返送管25との接続部から流動
層1内のスプレーノズル8に至るまでの間にはバルブ1
1Bが設けられている。また、本実施形態では、第2の
固結防止手段として、上記供給管11Aの供給ポンプ1
1側にバルブ26Aを介して排液管26の一端が接続さ
れており、この排液管26の他端は上記スクラバー22
に接続されている。なお、供給管11Aにおいて排液管
26との接続部より僅かに流動層1側にもバルブ11C
が設けられている。
【0020】このように構成された造粒装置を用いて塩
化カルシウム水和物の造粒物を生成する場合には、まず
押込ブロア4から熱風炉6に押し込まれた空気が、焼却
ブロア5からの空気で燃料を燃焼して生じた熱により所
定の温度に加熱され、乾燥した状態で水分調整装置7に
送られる。そして、この乾燥した空気は、水分調整装置
7において蒸気または水が付与されて所定の水分量とな
るように調整された後、通常120〜180℃程度の高
温の流動用ガスとして流動層1の加圧室3に供給されて
分散板2から噴出させられ、流動層1内に保持された塩
化カルシウム等の種粒子を流動させる。なお、この種粒
子としては、当該造粒装置の運転初期や流動層1内の粒
子に不足が生じたような場合にはシードホッパー12か
ら供給されたものが用いられ、造粒装置が通常運転して
いる間は上記振動篩装置14から循環させられた細粒子
および粉砕機16によって破砕された一部の中粒子や粗
粒子が用いられる。
【0021】一方、この流動層1内ではスプレーノズル
8が適宜上下動させられて所定の噴霧高さに配置されて
おり、上記濃度調整装置9によって濃度調整された塩化
カルシウム水溶液が、タンク10から供給ポンプ11に
より供給管11Aを介して供給されて、このスプレーノ
ズル8から噴霧される。ただし、この濃度調整装置9に
よって調整される塩化カルシウム水溶液の濃度は、従来
のフレーカーや回転ディスクを用いた造粒装置のような
溶融塩の状態よりは低いものであって、5wt%程度の希
薄なものから高くても60wt%程度までとされており、
通常は37〜53wt%程度とされている。そして、こう
して噴霧された塩化カルシウム水溶液は、流動する種粒
子の表面に付着して乾燥し、種粒子を肥大させて造粒物
を生成する。
【0022】次いで、こうして流動層1において生成さ
れた造粒物は、バケットコンベア13によって上記振動
篩装置14に投入され、傾斜した複数段の振動篩によっ
て篩分けられて、所定の粒度分布の範囲よりも粒度の大
きい粗粒子と、所定の粒度分布範囲内の中粒子と、この
範囲よりも粒度の小さい細粒子とに分別される。そし
て、上述のように粗粒子は第1のダンパー15を介し
て、一部が選択的に製品造粒物として排出され、また残
りは粉砕機16により粉砕されて細粒子および一部の中
粒子とともに流動層1に返送される一方、残りの中粒子
は乾燥冷却機20により固結防止処理が施され、やはり
製品としての塩化カルシウム水和物の造粒物として排出
される。さらに、流動層1から排出された排気は、スク
ラバー22により微細な塩化カルシウム粒子が捕集され
て除去された後に排出され、またこの微細塩化カルシウ
ム粒子が溶け込んだスクラバー22の洗浄水の一部は、
タンク10に返送されて循環させられる。
【0023】しかるに、このような造粒装置によれば、
まず、流動層1内で流動する種粒子に塩化カルシウム水
溶液を噴霧してその表面に付着させ、これを加熱された
流動用ガスによって乾燥することにより造粒物が生成さ
れるので、従来のフレーカーを用いた方法や空気中に飛
散させる方法のように塩化カルシウム水溶液を溶融塩状
態にまで濃縮する必要がなく、希薄な水溶液を用いて造
粒が可能であって、設備の腐食のおそれが少ないととも
に、この水溶液を高濃度に濃縮するような加熱手段も必
要としない。また、一般的に製品として使用される塩化
カルシウム2、4、6水和物に関しては、流動層1内の
温度が例えば60〜150℃程度の比較的低い温度の場
合でもその蒸気圧を適当に設定することによって造粒可
能であり、しかもこの流動層1内の温度は、熱風炉6に
よって空気等の流動用ガスを加熱することにより、比較
的容易に昇温させたり安定的に維持したりすることが可
能である。
【0024】さらに、本実施形態の造粒装置では、流動
層1に供給される流動用ガスの水分は上記水分調整装置
7によって調整されるとともに、流動層1内に噴霧され
る塩化カルシウム水溶液の水分は上記濃度調整装置9に
よって該水溶液の濃度が調整されることにより調整さ
れ、すなわち流動層1に供給される水分量が調整される
ので、これらによって流動層1内における水蒸気分圧が
調整可能となる。そこで、こうして流動層1内における
水蒸気分圧を調整することにより、図4に示すような塩
化カルシウム水和物の水分子数に応じた蒸気圧線図に基
づき、流動層1内の塩化カルシウムの蒸気圧を、該流動
層1内の温度に合わせて、造粒しようとする水分子数の
塩化カルシウム水和物の蒸気圧に設定することができ
る。
【0025】すなわち、例えば流動層1内の温度が90
℃であるときに、塩化カルシウム2水和物(CaCl2
・2H2O)を生成する場合には塩化カルシウム蒸気圧
が5.3kPa(40mmHg)程度に設定されるように、
上記水分調整装置7および濃度調整装置9により流動層
1内の水蒸気分圧をそれぞれ調整する。なお、この水蒸
気分圧の調整による流動層1内の塩化カルシウム蒸気圧
の設定は、本実施形態では上記温度センサT1,T2、湿
度センサH1〜H3、流量センサF1,F2、および濃度セ
ンサD1による測定結果に基づき、望ましくは自動的に
制御される。
【0026】従って、上記構成の造粒装置によれば、こ
のように流動層1内の温度に応じて該流動層1内におけ
る水蒸気分圧を調整することにより、造粒すべき所定の
塩化カルシウム水和物の水分子数に合わせた蒸気圧に流
動層1内の塩化カルシウム水和物の蒸気圧を設定するこ
とができ、これによって所望の水分子数の塩化カルシウ
ム水和物を生成することができる。このため、製品とし
ての用途に応じた適当な水分子数の塩化カルシウム水和
物の造粒物を確実に製造することができ、その後の処理
を効率的かつ簡略に行うことが可能となる。
【0027】そして、上記構成の造粒装置においては、
流動層1に塩化カルシウム水溶液を供給する上記供給系
において、固結防止手段として返送管25や排液管26
が設けられているので、塩化カルシウム水和物の造粒を
一旦停止したり造粒作業が終了したりしたときに、塩化
カルシウム水溶液が滞留することにより固結を生じて次
に造粒を再開する際に支障を生じるような事態を防ぐこ
とができる。すなわち、例えばスプレーノズル8から流
動層1内への塩化カルシウム水溶液の噴霧を中断して造
粒を停止した場合、そのままでは供給管11A内に塩化
カルシウム水溶液が残されて滞留することにより固結し
て詰まりを生じ、次に造粒を再開する際にスプレーノズ
ル8から塩化カルシウム水溶液を噴霧しようとしても、
供給管11Aに塩化カルシウム水溶液を供給することが
できなくなるおそれがあるが、本実施形態においてはこ
のような場合、上記バルブ11Bを閉じることによって
供給管11A内に残された塩化カルシウム水溶液を返送
管25を介してタンク10に返送したり、あるいは供給
管11Aと返送管25とによって塩化カルシウム水溶液
を循環させたりすることにより、供給管11A内の塩化
カルシウム水溶液の滞留を防いでその固結を防止するこ
とができるのである。
【0028】また、このような一時的な造粒の中断では
なく、例えば所定の塩化カルシウム水和物の造粒が完了
して造粒作業を終了し、比較的長い時間当該造粒装置を
停止しておく場合などには、上記タンク10に保持され
た塩化カルシウム水溶液においても滞留により固結が生
じるおそれがある。しかるに、このようなタンク10に
おける固結を防ぐには、この造粒装置が停止している間
でもタンク10に蒸気を与え続けるとともに撹拌を行わ
なければならず、熱的にも動力的にも経済性が損なわれ
ることが避けられないが、本実施形態ではこのような場
合、上述のように供給管11Aに残された塩化カルシウ
ム水溶液を返送管25によってタンク10に返送した上
で、バルブ11Cを閉じて排液管26のバルブ26Aを
開き、タンク10内の塩化カルシウム水溶液をスクラバ
ー22に排液することにより、このタンク10を空にし
て固結を防止することができる。従って、この場合に
は、同じ塩化カルシウム水溶液である塩化カルシウム成
分が溶解した洗浄水とともに、上記タンク10内の塩化
カルシウム水溶液をスクラバー22に保持しておくこと
ができるので、このスクラバー22内の塩化カルシウム
水溶液のみを固結が生じないように加熱したりしておけ
ばよく、タンク10でも固結の防止を図るのに比べて経
済的かつ効率的である。また、次に造粒作業を再開する
際には、このスクラバー22から上述のようにスクラバ
ーポンプ23によってタンク10に塩化カルシウム水溶
液を供給すればよい。
【0029】ところで、このように造粒作業が終了した
後、次に作業を再開するときには、通常まず流動層1内
を洗浄した後に上記熱風炉6から加熱された流動用ガス
を供給して流動層1内を乾燥、昇温させるとともに、上
記タンク10において塩化カルシウム水溶液を濃縮して
その濃度を調整しなければならないが、本実施形態では
上述のようにスクラバー22において洗浄水が循環可能
とされるとともに、その少なくとも一部がタンク10に
供給可能とされており、これにより、この造粒作業再開
前の塩化カルシウム水溶液の濃縮時間を短縮することも
可能となる。すなわち、この造粒作業再開前において、
予めスクラバー22内に例えば35〜37wt%程度の濃
度の塩化カルシウム水溶液を供給して循環させておき、
このスクラバー22に、流動層1の昇温、乾燥時に発生
した高温の排気を導入することで、このスクラバー22
に供給される蒸気の熱と合わせて、該スクラバー22に
供給された塩化カルシウム水溶液を短時間で例えば50
wt%程度の濃度まで濃縮することが可能となるのであ
る。
【0030】従って、本実施形態によれば、このような
造粒作業再開時に必要とされる準備時間の短縮を図るこ
とができるとともに、例えば造粒作業再開当初はタンク
10を介さずにスクラバー22から流動層1に直接的に
濃度調整された塩化カルシウム水溶液を供給して噴霧し
たり、場合によってはタンク10自体を省略したりする
ことも可能となる。しかも、本実施形態では、このよう
に流動層1から排出された排気をスクラバー22で洗浄
したその洗浄水の一部を、流動層1に噴霧する塩化カル
シウム水溶液のタンク10に循環させることにより、排
気中に含まれる塩化カルシウム水和物の微細粒子が溶け
込んである程度の濃度を有した洗浄水をタンク10に供
給することができるので、同じ濃度の塩化カルシウム水
溶液をこのタンク10から流動層1に供給するにして
も、タンク10に供給すべき原料塩化カルシウムの量を
低減することができ、より経済的な塩化カルシウム水和
物の造粒を促すことが可能となる。
【0031】さらに、本実施形態では、このスクラバー
22が、洗浄塔22A内に導入された排気をスプレーノ
ズル22Bから噴霧される洗浄水によって洗浄するスプ
レー式のものとされている。しかるに、このようなスプ
レー式のスクラバー22は、例えばベンチュリ式のスク
ラバー等に比べて処理する排気のガス流速が遅くなり、
これにより圧損が小さくなるので、上記洗浄塔22Aか
ら洗浄された排気を排出するための排気ブロア24の動
力も小さくてすむという利点を有しており、従って本実
施形態によれば、一層経済的な造粒を図ることが可能と
なる。
【0032】一方、上述のように造粒作業を終了する際
には、流動層1内の種粒子は固結を防ぐために排出され
るため、次に造粒作業を再開するときにはシードホッパ
ー12から改めて種粒子を流動層1内に供給しなければ
ならないが、このときに系外から種粒子として塩化カル
シウム水和物の造粒物をシードホッパー12に供給して
流動層1に投入したのでは、非効率的かつ非経済的であ
る。しかるに、これに対して本実施形態では、通常の造
粒作業中は種粒子として流動層1に直接的に供給される
塩化カルシウム水和物の造粒物の粗粒子や中粒子の粉砕
物および細粒子が、上記第2のダンパー17の切り替え
によって選択的にシードホッパー12に供給可能とされ
ている。従って、上述のように造粒作業を終了する際に
は、この第2のダンパー17を切り替えてシードホッパ
ー12に上記粗粒子や中粒子の粉砕物および細粒子を供
給して種粒子として保持しておくことにより、次に造粒
作業を再開するときには系外から種粒子を導入すること
なく流動層1に供給することが可能となり、効率的な造
粒を図ることが可能となる。
【0033】しかも、本実施形態では、上記粉砕機16
により、粗粒子に加えて貯留器21のホッパー21Aか
ら供給管21Cを介して排出された中粒子の一部も粉砕
されてた上で、上記細粒子とともに流動層1に循環させ
られたりシードホッパー12に貯留されたりして種粒子
として利用されることとなるので、この種粒子の粒径が
必要以上に大きくなるのを防ぐことができ、すなわち振
動篩装置14において粗粒子として分別される塩化カル
シウム水和物の造粒物の割合が大きくなるのを防いで、
一層効率的な造粒を促すことが可能となる。ただし、こ
のような造粒装置においては、所定の範囲内の粒径の中
粒子のみを製品として利用する以外にも、場合によって
はそれ以上の粒径の粗粒子が製品として必要とされるこ
ともある。しかるに、そのような場合でも本実施形態で
は、上記第1のダンパー15を切り替えることにより、
振動篩装置14において分別された粗粒子を選択的に乾
燥冷却機20に供給して製品として排出することが可能
であり、上述のような要求にも容易に対応することが可
能であるという利点を有している。
【0034】また、本実施形態では、上述のように流動
層1内における水蒸気分圧を水分調整装置7や濃度調整
装置9によって調整することにより、造粒すべき所定の
塩化カルシウム水和物の水分子数に合わせた蒸気圧に流
動層1内の塩化カルシウム水和物の蒸気圧を設定して、
所望の水分子数の塩化カルシウム水和物を生成可能とし
ているが、この流動層1内における水蒸気分圧を塩化カ
ルシウムの蒸気圧に対して所定の圧力に調整することに
より、所定の形状の粒子を含んだ造粒物を生成すること
も可能となる。すなわち、流動層1内の水蒸気分圧を塩
化カルシウムの蒸気圧に対して十分に低く設定すれば、
表面に突起を有する金平糖形状の粒子が造粒物中に含ま
れる割合が高くなり、これとは逆に流動層1内の水蒸気
分圧を塩化カルシウムの蒸気圧に近づけた場合には、丸
粒状の粒子の割合が高くなる。従って、例えば生成され
た塩化カルシウム水和物の造粒物を吸湿材として使用す
る場合には、前者のような金平糖形状の造粒物により粒
子の周囲に十分な空間を確保して吸湿性の向上を図るこ
とができる一方、後者の丸粒状の造粒物では前者に比べ
て単位容積当たりの容器への充填率を高くして長期に渡
って安定した吸湿性を発揮することができるなど、目的
に合わせた形状の造粒物を得ることが可能となる。
【0035】しかも、上記造粒装置においては、塩化カ
ルシウム水溶液が噴霧されるスプレーノズル8が上述の
ように上下動可能とされており、この塩化カルシウム水
溶液の噴霧高さを適当な高さに設定することによって
も、この噴霧高さに応じて所定の形状の造粒物を生成す
ることができる。すなわち、この噴霧高さが比較的低い
場合には、塩化カルシウム水溶液は種粒子の表面に液状
のまま満遍なく均一に付着するため、造粒物は丸粒状の
粒子に生成される。また、逆に噴霧高さが比較的高い場
合には、噴霧された塩化カルシウム水溶液は飛沫となっ
て種粒子の表面に点々と付着するため、この付着した部
分が種粒子の表面に突起をなし、造粒物は金平糖形状の
粒子に生成される。勿論、上記流動層1内の水蒸気分圧
の調整とこのような噴霧高さの調整とを合わせて行え
ば、それぞれの形状の粒子の割合は一層高くなる。
【0036】なお、この噴霧高さを調整した場合におい
て造粒された粒子が金平糖形状となるか丸粒状となるか
は、塩化カルシウム水溶液の濃度や供給量、スプレーノ
ズル8の形状や大きさ、流動層1内に保持される種粒子
の量や流動用ガスの空塔速度などによっても影響を受け
ることが予想されるが、種々の条件において上記噴霧高
さを変化させた実験の結果、流動層1の静止層高さに対
する上記噴霧高さが300mm以上に設定された場合に金
平糖形状の粒子が顕著に生成されることが確認された。
ただし、これは、噴霧高さが上記範囲に設定された場合
にすべての粒子が金平糖形状になるというわけではな
く、また噴霧高さが上記範囲を1mmでも下回った場合に
金平糖形状の粒子が全く生成されないというわけでもな
く、噴霧高さが上記範囲に設定された場合には、生成さ
れた造粒物中の金平糖形状の粒子の割合が顕著に高くな
ったという結果である。
【0037】一方、本実施形態では、上述のように流動
層1内の水蒸気分圧を調整するに際して、上記水分調整
装置7により流動層1に供給される流動用ガスの水分量
すなわち湿度を調整するとともに、上記濃度調整装置9
により流動層1内に噴霧されて供給される塩化カルシウ
ム水溶液の濃度を調整するようにしているが、例えばこ
れらのうちの一方により単独で流動層1内の水蒸気分圧
を調整するように構成することも可能である。しかしな
がら、特に濃度調整装置9だけで水蒸気分圧の調整を図
ろうとした場合には流動層1内の温度の変動などに対す
る即応性が不十分となるおそれがあるので、流動層1内
の温度に合わせて濃度調整装置9により噴霧される塩化
カルシウム水溶液の濃度を適当な濃度に保持しつつ水分
調整装置7によって流動ガスの水分を調整するように
し、すなわちこれら水分調整装置7と濃度調整装置9と
を併用するようにして、流動層1内の水蒸気分圧の調整
を図るのが望ましい。
【0038】また、本実施形態では、上記水分調整装置
7に供給される蒸気または水の流量や水分調整された流
動用ガスの温度および湿度、濃度調整装置9によって調
整された塩化カルシウム水溶液の濃度および流量、さら
に流動層1内の温度および湿度と流動層1からの排気の
湿度が、それぞれ温度センサT1,T2、湿度センサH 1
〜H3、流量センサF1,F2、および濃度センサD1によ
って測定されている。そして、このうち少なくとも流動
層1内の温度および流動層1からの排気湿度の測定結果
により、上述した塩化カルシウム水和物の蒸気圧線図に
基づいて塩化カルシウム水和物の蒸気圧が最適に設定さ
れるように、水蒸気分圧を確実に調整することが可能と
なる。また、これに加えて本実施形態では、その他のセ
ンサによる測定結果に基づき、流動用ガスの温度や湿度
(水分量)、塩化カルシウム水溶液の濃度や流量をコン
ピュータ等を用いて自動的に制御することにより、一層
正確な水蒸気分圧の調整を図ることが可能となる。
【0039】さらに、本実施形態では、流動層1から排
出された造粒物は振動篩装置14によって粗粒子と中粒
子と細粒子とに分別され、このうち所定の粒度分布範囲
内の中粒子や粗粒子が乾燥冷却機20によって固結防止
処理されて製品とされ、残りの粉砕機16によって破砕
された粗粒子や中粒子と細粒子とが、第2のダンパー1
7により、シードホッパー12に供給可能とされるほ
か、種粒子として流動層1にも直接循環させられるよう
になされている。従って、例えば上記製品として排出さ
れる塩化カルシウム水和物と原料として供給されてる塩
化カルシウム水溶液との塩化カルシウム量をバランスさ
せた場合には、シードホッパー12からは運転初期だけ
種粒子を流動層1に供給すればよく、通常の運転時には
循環する上記粒子によって種粒子をまかなうことが可能
となるので、効率的な運転を図ることができる。
【0040】ただし、このように振動篩装置14によっ
て分別された粒子を流動層1に循環させるに際しては、
この循環させられる粒子の量が製品とされる粒子の量に
対して多くなりすぎると製品の歩留まりの劣化を招く結
果となる一方、逆に循環する粒子量が製品粒子の量に対
して少なすぎると、流動層1における種粒子量が不足し
て頻繁にシードホッパー12から種粒子を補充しなけれ
ばならず、運転操作が煩雑となる。従って、流動層1か
ら排出される塩化カルシウム水和物の総重量と分別され
て製品とされる上記粒子の重量との比、すなわち塩化カ
ルシウム水和物の循環比は、1.5〜10の範囲に設定
されるのが望ましい。なお、本実施形態では、振動篩装
置14によって分別された中粒子の一部を流動層1に循
環させるようにしているが、この中粒子をすべて乾燥冷
却機20に送って製品とするようにしてもよい。
【0041】また、本実施形態では、特にこの振動篩装
置14が水平面に対して傾斜した複数段の篩網を振動装
置によって振動させて造粒物を分別する構成とされてい
て、篩網を傾斜させることによって分別すべき粒子の大
きさに対して目開き量を大きくすることができ、篩網を
振動させることとも相俟って、目詰まりの発生を防止し
て効率的な分別を図ることができる。しかも、本実施形
態では、この振動篩装置14によって分別された粒子の
うち、製品とされる粗粒子や中粒子のみが乾燥冷却機2
0に送られて冷却されるだけであり、残りの破砕された
粗粒子、中粒子と細粒子とは冷却されないまま流動層1
に循環させられるので、これらの粒子の循環によって流
動層1内の温度が大きく低下するのを避けることがで
き、熱的にも効率的な塩化カルシウム水和物の造粒を図
ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塩化カル
シウム水和物の造粒装置によれば、流動層を用いて塩化
カルシウム水和物を造粒するため、希薄な塩化カルシウ
ム水溶液により比較的低温でも造粒物の生成が可能であ
るとともに、流動層内の水蒸気分圧を調整して、流動層
内の塩化カルシウム水和物の蒸気圧を流動層内の温度に
応じて所定の水分子数の塩化カルシウム水和物の蒸気圧
に設定することにより、この水分子数の塩化カルシウム
水和物を確実に造粒することが可能となる。そして、こ
の流動層に塩化カルシウム水溶液を供給する供給系に、
該供給系における塩化カルシウム水溶液の滞留を防ぐこ
とによりその固結を防止する固結防止手段が備えられて
いるので、造粒作業を停止したりしたときでも、この固
結に起因する供給管等の詰まりを防止して、次の作業の
再開を円滑かつ速やかに行うことが可能となる。
【0043】ここで、この固結防止手段としては、第1
に、塩化カルシウム水溶液のタンクから流動層への供給
管に、この供給管内の塩化カルシウム水溶液を上記タン
クに返送する返送管を接続可能とすることにより、この
供給管内における塩化カルシウム水溶液の滞留を防ぐこ
とができ、また第2に、上記タンクをスクラバーに接続
可能としてタンク内の塩化カルシウム水溶液をスクラバ
ーに供給して保持可能とすることにより、タンクにおい
て固結を防止する必要がなくなって経済的である。さら
に、流動層において生成された塩化カルシウム水和物の
造粒物の少なくとも一部を、選択的にシードホッパーに
供給可能とすれば、造粒作業の再開時に改めて種粒子を
準備する必要がなく、より円滑かつ速やかに作業を再開
することができる。
【0044】また、上記流動層に造粒物を分別する振動
篩装置を接続して、粗粒子の少なくとも一部を選択的に
製品造粒物として排出可能とすれば、生成された造粒物
の粒子のうち粒径の大きなこの粗粒子が製品として必要
とされる場合でも速やかに対応することができる。一
方、この流動層にスクラバーを接続し、このスクラバー
において流動層からの排気を洗浄した洗浄水を該スクラ
バーに循環可能とするとともに、その少なくとも一部を
流動層側に供給可能とすれば、造粒作業中には上記タン
ク等における塩化カルシウム水溶液の濃度調整などを容
易にすることができ、また造粒作業再開前の塩化カルシ
ウム水溶液の濃縮も、流動層の乾燥、昇温の際の高温排
気によってこのスクラバーにおいて行うことができ、濃
縮時間の短縮をやエネルギーの有効利用を図ることがで
きる。また、このスクラバーとしてスプレー式のものを
採用すれば、排気ブロアの動力を低減できて一層効率的
である。さらに、このような造粒装置を用いて、上記流
動層内の水蒸気分圧を、この流動層内の塩化カルシウム
の蒸気圧に対して調整することにより、所定の形状の粒
子を含んだ造粒物を生成すれば、その使用目的等に適し
た製品造粒物を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塩化カルシウム水和物の造粒装置の
一実施形態を示す図である。
【図2】 図1に示す実施形態の第1、第2のダンパー
15,17の断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の貯留器21を示す断面
図である。
【図4】 塩化カルシウム水和物の蒸気圧線図である。
【符号の説明】
1 流動層 6 熱風炉 7 水分調整装置 8 スプレーノズル 9 濃度調整装置 10 塩化カルシウム水溶液のタンク 11A タンク10から流動層1への塩化カルシウム水
溶液の供給管 12 シードホッパー 14 振動篩装置 15,17 ダンパー 16 粉砕機 20 乾燥冷却機 22 スクラバー 23 スクラバーポンプ 25 返送管 26 排液管 T1,T2 温度センサ H1,H2,H3 湿度センサ F1,F2 流量センサ D1 濃度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西本 光宏 香川県宇多津町浜一番丁1番地 開成工業 株式会社内 (72)発明者 西本 和仁 香川県宇多津町浜一番丁1番地 開成工業 株式会社内 (72)発明者 市村 敬司 千葉県習志野市袖ヶ浦5丁目7番20号 ア イテック有限会社内 (72)発明者 伊藤 正康 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 (72)発明者 加藤 善二 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 (72)発明者 諏訪 聡 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 (72)発明者 佐藤 澄人 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 Fターム(参考) 4G004 KA02 4G076 AA06 AA21 AB04 BA47 BB01 BC09 BH01 CA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動層において種粒子を流動させつつ塩
    化カルシウム水溶液を噴霧して造粒物を生成する塩化カ
    ルシウム水和物の造粒装置であって、上記流動層に塩化
    カルシウム水溶液を供給する供給系には、この供給系に
    おける塩化カルシウム水溶液の滞留を防ぐことによりそ
    の固結を防止する固結防止手段が備えられていることを
    特徴とする塩化カルシウム水和物の造粒装置。
  2. 【請求項2】 上記供給系において塩化カルシウム水溶
    液はタンクから供給管を介して上記流動層に供給されて
    噴霧されるとともに、上記固結防止手段として、上記供
    給管には、該供給管内の塩化カルシウム水溶液を上記タ
    ンクに返送する返送管が接続可能とされていることを特
    徴とする請求項1に記載の塩化カルシウム水和物の造粒
    装置。
  3. 【請求項3】 上記供給系において塩化カルシウム水溶
    液はタンクから上記流動層に供給されて噴霧されるとと
    もに、上記固結防止手段として、上記タンクが、上記流
    動層から排出される排気を洗浄水によって洗浄するスク
    ラバーに接続可能とされていて、該タンク内の塩化カル
    シウム水溶液が上記スクラバーに供給されて保持可能と
    されていることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の塩化カルシウム水和物の造粒装置。
  4. 【請求項4】 上記流動層には、該流動層に上記種粒子
    を供給するシードホッパーが接続されるとともに、この
    流動層において生成された塩化カルシウム水和物の上記
    造粒物の少なくとも一部が、選択的に上記シードホッパ
    ーに供給可能とされていることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれかに記載の塩化カルシウム水和物
    の造粒装置。
  5. 【請求項5】 上記流動層には、該流動層において生成
    された塩化カルシウム水和物の造粒物を粗粒子と中粒子
    と細粒子とに分別する振動篩装置が接続されており、こ
    のうち上記粗粒子の少なくとも一部が選択的に製品造粒
    物として排出可能とされていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項4のいずれかに記載の塩化カルシウム水
    和物の造粒装置。
  6. 【請求項6】 上記流動層には、該流動層から排出され
    る排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーが接続され
    ており、この排気を洗浄した洗浄水は、該スクラバーに
    循環可能とされるとともに、その少なくとも一部が上記
    流動層側に供給可能とされていることを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のいずれかに記載の塩化カルシウム
    水和物の造粒装置。
  7. 【請求項7】 上記流動層には、該流動層から排出され
    る排気を洗浄水によって洗浄するスクラバーが接続され
    ており、このスクラバーが、上記排気を洗浄塔に導入し
    て該洗浄塔内に噴霧される上記洗浄水により洗浄するス
    プレー式のスクラバーであることを特徴とする請求項1
    ないし請求項6のいずれかに記載の塩化カルシウム水和
    物の造粒装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記
    載の塩化カルシウム水和物の造粒装置により、上記流動
    層内の水蒸気分圧を、該流動層内の塩化カルシウムの蒸
    気圧に対して調整することにより、所定の形状の粒子を
    含んだ造粒物を生成することを特徴とする塩化カルシウ
    ム水和物の造粒方法。
JP2000201538A 2000-07-03 2000-07-03 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法 Expired - Fee Related JP4162837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000201538A JP4162837B2 (ja) 2000-07-03 2000-07-03 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000201538A JP4162837B2 (ja) 2000-07-03 2000-07-03 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002020118A true JP2002020118A (ja) 2002-01-23
JP4162837B2 JP4162837B2 (ja) 2008-10-08

Family

ID=18699212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000201538A Expired - Fee Related JP4162837B2 (ja) 2000-07-03 2000-07-03 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4162837B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003059501A1 (fr) * 2001-12-28 2003-07-24 Kaisei Kogyo Co., Ltd. Appareil et procede de granulation d'hydrates mixtes de chlorure de calcium et de chlorure de sodium et granules de ces hydrates mixtes
JP2007160262A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Fuji Paudal Co Ltd 流動層装置
CN103861525A (zh) * 2014-02-25 2014-06-18 浙江明天机械有限公司 一种干法造粒机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103028343B (zh) * 2012-12-18 2015-07-29 天津大学 一种球粒状二水氯化钙的生产方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003059501A1 (fr) * 2001-12-28 2003-07-24 Kaisei Kogyo Co., Ltd. Appareil et procede de granulation d'hydrates mixtes de chlorure de calcium et de chlorure de sodium et granules de ces hydrates mixtes
JP2007160262A (ja) * 2005-12-15 2007-06-28 Fuji Paudal Co Ltd 流動層装置
CN103861525A (zh) * 2014-02-25 2014-06-18 浙江明天机械有限公司 一种干法造粒机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4162837B2 (ja) 2008-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4459326B2 (ja) 混合肥料造粒方法
JP4852270B2 (ja) 顆粒尿素製品の製造方法
RU2528670C2 (ru) Способ и устройство для гранулирования в псевдоожиженном слое
JP4589225B2 (ja) 顆粒製品の製造方法
JP2007022934A5 (ja)
JP2002020118A (ja) 塩化カルシウム水和物の造粒装置および造粒方法
CN100368282C (zh) 过碳酸钠干法造粒工艺及其设备
JPS6271529A (ja) 造粒装置
CN101302123A (zh) 大颗粒尿素组合转鼓造粒工艺及设备
WO2002004351A1 (fr) Procede de granulation d'hydrate de chlorure de calcium et appareil de granulation
JPH06298527A (ja) シアン化アルカリ顆粒及びその製法
WO2003059501A1 (fr) Appareil et procede de granulation d'hydrates mixtes de chlorure de calcium et de chlorure de sodium et granules de ces hydrates mixtes
CN207210288U (zh) 复合肥造粒***
NO166761B (no) Granuleringsinnretning.
JP2002160919A (ja) 塩化カルシウム造粒物の製造方法、製造装置、および塩化カルシウム造粒物
CN206156760U (zh) 一种多孔硝酸铵造粒装置
SU1081203A1 (ru) Способ получени гранулированного моющего средства
CN1077398A (zh) 颗粒状组合物的制备方法
RU54931U1 (ru) Установка для получения гранулированного перкарбоната натрия
CN1297481C (zh) 氯化钙水合物的造粒方法及造粒装置
JP2017088426A (ja) 塩化カルシウム水和物の造粒方法および塩化カルシウム水和物の造粒装置
JP2002155271A (ja) 融雪剤およびその製造方法
CN107477982B (zh) 应用于钾盐的316钛流化床干燥冷却工艺
CN107531583A (zh) 硫酸铵造粒
JPS63190629A (ja) 噴霧乾燥流動造粒装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041227

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080715

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080723

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees