JP2002013608A - 回転阻止機構及びこの回転阻止機構が用いられたギアードモータ装置 - Google Patents

回転阻止機構及びこの回転阻止機構が用いられたギアードモータ装置

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JP2002013608A JP2000194167A JP2000194167A JP2002013608A JP 2002013608 A JP2002013608 A JP 2002013608A JP 2000194167 A JP2000194167 A JP 2000194167A JP 2000194167 A JP2000194167 A JP 2000194167A JP 2002013608 A JP2002013608 A JP 2002013608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転部材の係合部と回転阻止部材の阻止部と
の摩擦摺動による経時的な磨耗を防止し、長期的な劣化
が起こりにくい回転阻止機構及びこの回転阻止機構を用
いたギアードモータ装置を提供する。 【解決手段】 回転軌跡の異なる複数種の係合部27
a,27bを備えた回転部材27と、複数種の係合部2
7a,27bの各々の回転軌跡x1,x2に進退可能
で、その進入動作により回転部材27の回転動作を阻止
する阻止部26を備えた回転阻止部材25とを有し、阻
止部26は、各係合部27a,27bとの係合部位が複
数種の係合部27a,27bの各回転軌跡x1,x2に
応じて複数設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、ギアードモ
ータ装置のクラッチ手段の切り換え等に用いられる回転
阻止機構及びギアードモータ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、他部材との係合部を備えた回
転部材の上記係合部の回転軌跡内に、突起等で形成され
た他部材(阻止部)を進入/退出させることにより、回
転部材の回転を阻止したりあるいは継続したりする回転
阻止機構が種々提案されている。このような回転阻止機
構は、例えば、クラッチ手段を要するギアードモータ装
置等の駆動機構内に設けられ、クラッチ手段を継断する
ための機構の一部となる。その一例として、例えば、回
転部材の回転を阻止することによりクラッチ手段を連結
し、回転部材の回転を継続することによりクラッチ手段
を断つように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転阻止機構に
おいては、回転部材に上述の係合部が1つのみ形成され
ている。そのため、回転部材の回転が上述の阻止部によ
って阻止される場合、回転部材の係合部の所定の同じ位
置に、やはり阻止部の所定の同じ位置が常にぶつかるこ
ととなる。このため、係合部及び阻止部の所定のぶつか
り位置が、激しく磨耗してしまい、これが製品の寿命を
短縮化してしまうおそれがある。
【0004】また、回転部材の回転が高速で、一方、上
述の阻止部を係合状態から開放する際の動作速度が遅い
場合においては、阻止部が係合部と係合する際及び係合
状態から解除される際にその速度が遅いため、阻止部が
回転部材の外周面等、係合部との所定の当接部位以外の
部位とも摺接し易い。このため、阻止部は、さらに激し
く、しかも他の部位が磨耗することとなる。なお、モー
タ駆動等により上述の阻止部の係合部への係脱動作を素
早くすれば、このような問題は軽減されるが、これを実
現するには特別な駆動制御部等を備えた制御回路が必要
となる。このため、製品のコストが上昇してしまうと共
に装置が大型化してしまうという問題が生じる。
【0005】本発明は、回転部材の係合部と回転阻止部
材の阻止部との摩擦摺動による経時的な磨耗を防止し、
長期的な劣化が起こりにくい回転阻止機構及びこの回転
阻止機構を用いたギアードモータ装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の回転阻止機構
は、回転軌跡の異なる複数種の係合部を備えた回転部材
と、複数種の係合部の各々の回転軌跡に進退可能となっ
ており、進入しかつ係合部のいずれかに係合することに
より回転部材の回転動作を阻止する阻止部を備えた回転
阻止部材とを有し、阻止部は、各係合部との係合部位が
複数種の係合部の各回転軌跡に応じて複数設けられてい
ることを特徴としている。
【0007】このように、回転部材に回転軌跡の異なる
複数種の係合部が設けられているため、回転阻止部材が
所定の駆動をされることにより、阻止部が複数ある係合
部のいずれか1つと、その都度それぞれ所定の位置にて
係合することとなる。すなわち、従来の回転阻止機構で
あれば、回転部材の係合部は1つしかないため、阻止部
の所定位置が毎回係合部の同じ位置と繰り返しぶつかる
こととなるが、本発明では回転軌跡の種類の数だけ阻止
部の係合部との当接位置が分散する構成となっている。
このため、回転阻止部材の阻止部の所定の位置における
磨耗が低減される。また、回転部材の係合部において
は、その設置された個数分だけ阻止部との当接回数が分
散する可能性を有することとなるため、やはりその当接
位置における磨耗が低減される。この結果、回転阻止時
においてぶつかり合う両部材の当接位置における磨耗が
低減され、磨耗を原因とする回転阻止時における係合不
良等の不具合が防止可能となり、長期的な使用に耐え得
る構造となる。
【0008】また、他の発明は、上述の回転阻止機構に
おいて、複数種の係合部は、回転部材の回転中心から等
距離であって軸方向に異なる位置にそれぞれ配置されて
いることを特徴としている。そのため、各係合部は、回
転阻止部材の阻止部に係合する際の回転モーメントが等
しく設定されていることとなり、どの係合部もその係合
時において阻止部に対して同様の力でぶつかることとな
る。このため、阻止部の複数の係合部位が、その係合時
において各々等しい力を受けることとなり、バランスの
良いものとなる。
【0009】また、他の発明は、上述の回転阻止機構に
おいて、阻止部は、各係合部との係合部位を半径方向に
おいて同位置でかつ軸方向において異なる位置に複数備
えた一連の部位で形成したものとなっていることを特徴
としている。このように、複数の係合部位を備えた阻止
部が一連の部位で形成されることにより、この阻止部の
強度が向上することとなる。
【0010】また、他の発明は、上述の回転阻止機構に
おいて、阻止部は、付勢部材によって常時回転軌跡から
退出する方向に付勢されると共に、他部材からの回転力
を受けて回転阻止部材が駆動されることにより付勢部材
の付勢力に打ち勝って回転軌跡内に進入するように構成
され、他部材からの回転力が消滅することにより付勢部
材の付勢力によって回転軌跡から退出するようになって
いることを特徴としている。
【0011】上述の発明によれば、その構成上、他部材
からの回転力が消滅し阻止部が回転部材の係合部の回転
軌跡から退出する際に、その退出させるための付勢手段
の付勢力は弱く設定されている。その理由は、非回転阻
止状態から回転阻止状態に移行する場合に、回転阻止部
材を付勢手段の付勢力に打ち勝って駆動する必要がある
からである。したがって、この発明では、付勢部材の付
勢力が弱く設定されており、本来、回転部材の係合部と
回転阻止部材の阻止部との離脱時における摩擦係合は多
大なものとなる。しかし、この発明では、上述したよう
に、係合部を複数備え、かつ阻止部の係合部位も複数設
けられており、このような多大な摩擦係合を分散させる
ようになっている。
【0012】また、他の発明は、上述の回転阻止機構に
おいて、回転阻止部材は、駆動源となるロータに対して
磁気誘導を利用して連動するものとなっていることを特
徴としている。この発明では、回転阻止部材が磁気誘導
を利用してロータに従動する構成となっているため、回
転阻止部材が回転部材の回転を阻止するために駆動され
る際の駆動力は非常に弱いものとなっている。回転阻止
部材は、この弱い駆動力で付勢部材の付勢力に打ち勝っ
て回動される必要があるため、付勢部材の係合を外す方
向への付勢力はさらに非常に弱い設定となっている。こ
のため、本来、回転部材の係合部と回転阻止部材の阻止
部との離脱時における摩擦係合はさらに多大なものとな
るが、この発明では、上述したような構成となっている
ため、このような多大な摩擦係合を分散させるようにな
っている。
【0013】また、他の発明は、上述の回転阻止機構に
おいて、回転阻止部材と回転部材とを同種の金属部材も
しくは同種の樹脂部材で構成している。本来的には、摩
擦し合う部材同士を同種の部材で構成すると、摩擦摺動
が激しくなってしまうが、本発明では上述したように摩
擦係合を分散した構成となっているため、このように摩
擦し合う部材同士を同種の部材で構成しても、それ程摩
擦によって部材にダメージが生じない。
【0014】また、本発明のギアードモータ装置は、ロ
ータと出力軸との間に配置される駆動輪列内に、遊星歯
車を支持する遊星歯車支持歯車と、遊星歯車と噛合する
太陽歯車及びリング歯車とからなる遊星歯車機構で構成
されたクラッチ手段と、このクラッチ手段の継断操作を
行うためのクラッチ操作機構とを備え、このクラッチ操
作機構の一部として請求項1から6のいずれか1項記載
の回転阻止機構が用いられ、この回転阻止機構における
回転部材の阻止動作によって、太陽歯車、リング歯車及
び遊星歯車支持歯車のいずれか1つの回転を阻止するこ
とにより他の2つの歯車を介してロータの回転を出力軸
へ伝達するようにしたことを特徴としている。そのた
め、クラッチ操作機構の一部として機能する回転阻止機
構部分の摩擦摺動部位が適度に分散し、所定の部分のみ
を摩擦により消耗することなく、長期的な使用に耐え得
るものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、まず、本発明の回転阻止機
構における実施の形態の例を図1から図3に基づき説明
する。図1は、本発明の回転阻止機構Aの構成及び動作
を説明するための平面図である。図2は、図1のII−
II断面図である。図3は、回転部材の主要部の斜視図
である。
【0016】図1及び図2に示すように、回転阻止機構
Aは、後述するモータ1の駆動力によって矢示R1方向
(図1参照)に回転する回転部材27と、この回転部材
27の外周面に形成された2種類の係合部27a,27
b(各係合部27a,27b共に4つずつ設けられてい
るため計8つの係合部が設けられている)のいずれかの
回転軌跡x1,x2に進入して回転部材27の回転を阻
止する阻止部26を備えた回転阻止部材となる扇歯車2
5から構成されている。
【0017】回転部材27は、軸27dに回転自在に挿
通されていると共に、歯車輪列の前段の歯車(図示省
略)から回転を受けるための受け歯車27cを備えてい
る。さらに、回転部材27は、この受け歯車27cより
外径の大きい係合回転部27eを有している。そして、
この係合回転部27eの外周面には、図1及び図3に示
すように、回転軌跡の異なる2種類の係合部27a,2
7bが形成されている。
【0018】係合部27aは、係合回転部27eの外周
面の図2における上側半分に、約90度間隔で4箇所形
成されている。そのため、回転部材27が矢示R1方向
に回転する際の各係合部27aの回転軌跡x1は、係合
回転部27の外周面における上側半分に形成されること
となる。なお、この係合部27aの回転方向R1におけ
る前方には、阻止部26と係合した状態から係合を外す
際に、よりスムーズに外れるための傾斜面27aaが形
成されている。
【0019】一方、係合部27bは、係合回転部27e
の外周面の図2における下側半分、すなわち上述の係合
部27aとは軸方向において異なる位置に約90度間隔
でかつ周方向において上述の各係合部27aと交互に千
鳥状となるように4箇所形成されている。そのため、回
転部材27が矢示R1方向に回転する際の各係合部27
bの回転軌跡x2は、係合回転部27の外周面における
下側半分に形成されることとなる。なお、この係合部2
7bの回転方向R1における前方には、阻止部26と係
合した状態から係合を外す際に、よりスムーズに外れる
ための傾斜面27bbが形成されている。なお、上述し
た4つずつ2種類、計8個の係合部27a,27bは、
回転部材27の回転中心から半径方向において等距離に
配置されている。
【0020】また、上述の回転部材27の回転を阻止す
る回転阻止部材となる扇歯車25は、上述の回転部材2
7を回転駆動する駆動輪列とは別系列の駆動輪列によっ
て回動されるようになっている。すなわち、扇の要とな
る回転中心部25aが軸25dに回転自在に挿通されて
いると共に、扇形状の歯車部25bを有している。そし
て、歯車部25bが、駆動輪列に配置された歯車(図示
省略)に噛合するように構成されており、上記歯車が回
転することにより、扇歯車25が図1において矢示R2
方向に回転するようになっている。
【0021】扇歯車25の回転中心部25aは、軸25
dに挿通される中空軸形状となっており、この回転中心
部25aの図2における上側に上述の阻止部26が形成
されている。この阻止部26は、回転中心部25から半
径方向外側に突出するように形成されている。この阻止
部26は、上述したように駆動輪列に配置された歯車が
回転し扇歯車25が矢示R2方向に回転することによ
り、その先端部分が図1において矢示R3方向に回動す
る。すなわち、阻止部26の先端部分は、駆動輪列に配
置された歯車の回転を受けて、回転部材27の外周面に
近づくように駆動される。
【0022】阻止部26は、上述の動作により回転部材
27の2種類の係合部27a,27bの回転軌跡x1,
x2に同時に進入するようになっている。すなわち、阻
止部26は、軸方向における寸法が上述した回転部材2
7の回転係合部27eの軸方向における寸法とほぼ同様
となっており、回転部材27の外周面に当接するように
移動すると、軸方向にずれた位置に形成される上述の両
回転軌跡x1,x2の双方に同時に進入することができ
るようになっている。このように構成された阻止部26
は、回転軌跡x1を有する上側の各係合部27aと係合
する係合部位26aを軸方向上側半分に、また回転軌跡
x2を有する下側の各係合部27bと係合する係合部位
26bを軸方向下側半分に、それぞれ備えたものとなっ
ている。そして、回転軌跡x1,x2内に同時に進入中
の阻止部26に、回転中の回転部材27の各係合部27
a,27bのいずれか(8つの係合部のうちのいずれ
か)が係合することにより、回転部材27の回転が阻止
されるようになっている。
【0023】また、扇歯車25は、回転中心部25aか
ら半径方向外側に突出されたバネ係止部25eを備えて
いる。このバネ係止部25eには、扇歯車25を矢示R
5方向(図1参照)へ付勢する付勢手段となる回動力付
与用バネ(図示省略)の一端が係止される。このため、
扇歯車25は、常時回動力付与用バネによって矢示R5
方向に付勢される。すなわち、扇歯車25は、上述した
駆動輪列の歯車による駆動方向(矢示R2参照)とは、
常に反対方向に付勢されている。そのため、上述した矢
示R2方向への駆動時は、この回動力付与用バネの付勢
力に打ち勝ってそれ以上の力で扇歯車25が回動されて
いることとなる。このような構成となっているため、回
動力付与用バネの付勢力は、駆動輪列の歯車の駆動力に
比して弱く設定されている。
【0024】上述の構成により、駆動輪列に配置された
歯車からの駆動力が消滅すると、扇歯車25は上述の回
動力付与用バネの弱い付勢力によって矢示R5方向に駆
動される。このため、扇歯車25に一体的に形成された
阻止部26は、係合している係合部27a,27bの傾
斜面27aa,27bbに摺動しながら、回転部材27
の外周面から離れる方向(図1の矢示R4参照)に移動
する。この結果、阻止部26は、上述の両回転軌跡x
1,x2から退出し、回転部材27はこの阻止部26に
よって回転を阻止されない状態となる。
【0025】なお、本実施の形態の回動阻止機構Aにお
いては、回転部材27の外周面の軸方向において異なる
位置にそれぞれ4つずつの係合部27a,27bが設け
られている。一方、回転部材27の回転を阻止する阻止
部26は、上述の計8つの係合部27a,27bの2つ
の回転軌跡x1,x2に対応する2箇所の係合部位26
a,26bが設けられている。
【0026】そのため、従来の常に同じ位置に係合部が
摩擦係合する回転阻止機構と比べると、本実施の形態の
回転阻止機構Aの阻止部26の各係合部位26a,26
bに各係合部27a,27bがそれぞれ摩擦係合する確
率は1/2となる。このように摩擦係合する確率が従来
に比べて減少することにより、阻止部26の磨耗による
損傷の度合いが低減され、部品が長寿となる。
【0027】また、回転部材27側においては、従来の
係合部が1つしかない回動阻止機構と比べると、本発明
の実施の形態では、係合部が8倍の数となるため、各係
合部27a,27bが上述の阻止部26とそれぞれ摩擦
係合する確率は1/8となる。このように摩擦係合する
確率が従来に比べて減少することにより、各係合部27
a,27bの磨耗による損傷の度合いが低減され、部品
が長寿となる。
【0028】なお、上述の実施の形態では、阻止部26
を備えた回転阻止部材を扇歯車25で構成したが、回転
阻止部材の形状は扇歯車に限定されるものではない。す
なわち、図4に示すように、上述の回転部材27を回転
駆動する駆動輪列とは別系列の駆動輪列の回転を受ける
ための歯車部25Bを備えた円形の歯車25Aとしても
良い。
【0029】この円形の歯車25Aの外周面の周方向約
半分の部分には、図1から図3に示した回転部材27の
回転を阻止する阻止部が設けられておらず、残りの周方
向約半分の区間に各係合部27a,27bに係合して回
転部材27の回転を阻止する阻止部26A,26Bが集
中的に5つ形成されている(この図4に示された回転部
材27は、図1から図3に示した回転部材27であ
る)。すなわち、この円形の歯車25Aの外周面の残り
半分の区間には、上記係合部27aと係合離脱可能な阻
止部26Aが90度ごとに3つ設けられていると共に、
両外側の各阻止部26Aと中間位置に配置された阻止部
26Aとの各中間部分に上記係合部27bと係合離脱可
能な阻止部26Bが計2つ設けられている。
【0030】そして、上記5つの阻止部26A,26A
bのいずれかが上記係合部27a,27bの回転軌跡x
1,x2のいずれかに入り込むように、円形の歯車25
Aの回転位置を調節することにより、阻止部26A,2
6Bのいずれかが係合部27a,27bのいずれかと係
合して回転部材27の回転が阻止されるようになってい
る。また、円形の歯車25Aを、例えば、この状態から
約180度回転させることにより、全ての阻止部26
A,26Bを上述の回転軌跡x1,x2から退出させる
ことにより、回転部材27の回転をフリーにさせるよう
になっている。
【0031】上述した図1から図3に示す扇歯車25で
は阻止部26を1つとし、この1つの阻止部26の異な
る位置をそれぞれ各係合部27a,27bとの係合位置
26a,26bとしたが、図4では、阻止部自体を複数
設けている。このような構成としても、阻止部の特定位
置に過剰な磨耗を生じさせないという本発明の効果を持
たせることが可能となる。
【0032】次に、上述の図1から図3に示した回転阻
止機構Aをクラッチ操作機構の一部として利用している
ギアードモータ装置の実施の形態の例を図5及び図6に
基づき説明する。なお、以下には、上述の回転阻止機構
Aをクラッチ操作機構の一部としてギアードモータ装置
内に配置する例を説明するが、上述の回転阻止機構Aは
特にこのようなギアードモータ装置に利用するものに限
定されるものではない。すなわち、上述の回転阻止機構
Aは、回転部材27の回転を阻止部26によって阻止す
る機構を利用する構成のものであれば、他の構成の装置
にも種々応用可能なものである。
【0033】なお、図5は、ギアードモータ装置の内部
機構を説明するための図で、特に駆動輪列及びクラッチ
操作機構を構成する各歯車同士の関係を詳細に示すため
の展開断面図である。図6は、レバーを覆うためのカバ
ー及び駆動機構部を覆うためのケース上蓋を取り外して
示した平面図である。
【0034】本発明の実施の形態のギアードモータ装置
は、図5に示すように、駆動源となるモータ1と、モー
タ1のロータ11に駆動輪列2を介して連結されて回転
駆動される出力軸3と、出力軸3とロータ11との連結
を継断する第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22
と、第1のクラッチ手段を継断操作するクラッチ操作機
構5と、出力軸3とロータ11との連結を継断する第2
のクラッチ手段4と、を有している。なお、上述した回
転阻止機構Aは、クラッチ操作機構5の一部としてこの
ギアードモータ装置内に組み込まれている。
【0035】このギアードモータ装置は、第2のクラッ
チ手段4を連結することによりモータ1の駆動力を出力
軸3側へ伝達し、出力軸3を回転させることによりレバ
ー8を引っぱるようになっている。そして、上述の第2
のクラッチ手段4を切断してロータ11と出力軸3との
間の連結を断ち、かつロータ11に対してフリーとなっ
たクラッチピニオン21をクラッチレバー41でロック
することにより、駆動輪列2の各部が逆方向(レバー8
を引き上げるのと反対方向の意味)へ回転するのを阻止
し、レバー8を所定位置まで引き上げた後の位置でレバ
ー8を保持するようになっている。なお、この状態は、
モータ1への通電を維持することによりなされる。ま
た、この状態からさらにモータ1への通電を停止するこ
とにより、クラッチピニオン21のロックを解除して上
述の駆動輪列2の逆方向への回転を促し、レバー8を引
き上げ前の位置まで戻すようになっている。
【0036】以下、その動作を実現するための構成につ
いて詳述する。モータ1、駆動輪列2及び駆動輪列2中
に設けられた第1のクラッチ手段を切り換えるクラッチ
操作機構5等から構成される駆動機構部は、ケース体1
2内に収納されている。このケース体12は、ケース本
体12aとこのケース本体12aに被せられたケース上
蓋12bによって構成されている。さらに、このケース
上蓋12bには、レバー8を覆うようにカバー12dが
被せられている。
【0037】ケース体12内の底面側には、レバー8を
動作させるための駆動源となるモータ1が配置されてい
る。モータ1は、カップ状に形成されたモータケース1
3内に配置されたステータ部14と、このステータ部1
4のさらに内周にステータ部14に対して対向配置され
たロータ11と、このロータ11を回転自在に支承する
ロータ軸15を備えている。そして、ステータ部14の
コイル14aに電力を供給することにより、ロータ11
がロータ軸15を回転中心として回転するようになって
いる。なお、ロータ軸15は、その一端がモータケース
13の底面を貫いてケース本体12aの底面に当接して
いると共に、他端がモータ1の上方に突き出てケース上
蓋12bに形成された軸受け孔12e内にはまり込んで
いる。
【0038】ロータ11は、ロータ軸15を挿通する孔
を備えた樹脂製の回転支承部11aと、この回転支承部
11aの外周側に上端側が上方へ突出するように固定さ
れた略リング状の本体マグネット部11bと、この本体
マグネット部11bの内周空間部側の面にはめ込まれた
本体マグネット部11bと一体的に回転するリング状マ
グネット部11cとから構成されている。
【0039】回転支承部11aの上端部分には、爪11
dが形成されている。この爪11dは、後述するように
駆動輪列2の一部を構成しかつ第2のクラッチ手段4の
一部となるクラッチピニオン21の下端に形成された爪
21dと係合し、ロータ11の回転力をクラッチピニオ
ン21に伝達するためのものとなっている。そして、こ
れらの爪11d,21dが係合し、ロータ11の回転力
がクラッチピニオン21を介して出力軸3側に伝達され
た状態を第2のクラッチ手段4が継の状態とする。一
方、これらの爪11d,21dが非係合で、ロータ11
の回転力がクラッチピニオン21に伝達されず、よって
ロータ11の回転力が出力軸3側へ伝達されない状態を
第2のクラッチ手段4が断の状態とする。すなわち、ロ
ータ11の上端部の爪11dとクラッチピニオン21の
下端の爪21dと、これら両爪11d,21dを係脱さ
せる機構が、第2のクラッチ手段4となっている。
【0040】回転支承部11aの上端内周側部分には、
ロータ11とクラッチピニオン21とを係脱させるため
の第2のクラッチ手段4の一部となる圧縮コイルバネ1
8がはめ込まれている。さらに、回転支承部11aの上
端外周側部分には、誘導ピニオン16の下端部分を案内
する案内用段部11eが設けられている。誘導ピニオン
16は、リング状となっている下端部分をこの案内用段
部11e上に載置することにより、ロータ11の上方に
同軸配置される。
【0041】そして、リング状マグネット11cの内周
側には、誘導リング16aが配置され、そのさらに内周
部分にバックヨークリング16bが配置されている。誘
導リング16a及びバックヨークリング16bは、樹脂
成形で形成された誘導ピニオン16の外周部分にそれぞ
れ一体的に固定されている。誘導ピニオン16は、クラ
ッチピニオン21の歯車部21aの下方に延出された胴
部21bの外側に、クラッチピニオン21に対して遊嵌
されている。
【0042】誘導リング16aは、誘導ピニオン16を
磁気誘導力によってロータ11に追従回転させるための
部材となっており、非磁性でかつ導電性を有する非磁性
誘導部材、具体的には銅やアルミ等の金属で形成された
部材で構成されている。そのため、ロータ11が回転す
ると、この誘導リング16aとこの誘導リング16aに
対向配置された上述のリング状マグネット11cとの間
に渦電流が発生する。これにより、ロータ11のリング
状マグネット11cに誘導リング16aを従動回転させ
る磁気誘導力が発生し、誘導リング16aが外周面に固
定された誘導ピニオン16がロータ11の回転に追随し
てロータ11と同方向に回転するようになっている。な
お、このように構成された誘導ピニオン16は、クラッ
チ操作機構5の一部で、かつ上述した回転阻止機構Aの
一部となる扇歯車25の歯車部25bに噛合している。
【0043】次に、モータ1の駆動力を出力軸3に伝達
する駆動輪列2及びこの駆動輪列2中に配置された第1
のクラッチ手段の切り替えを行うためのクラッチ操作機
構5について、図5及び図6を用いて説明する。
【0044】駆動輪列2は、モータケース13の上端部
分を外方に延出して形成した地板とケース上蓋12bと
に両端を支承された複数の軸にそれぞれ回転自在に支承
された各歯車により構成されている。すなわち、駆動輪
列2は、展開断面図である図5の右側半分に記載されて
おり、クラッチピニオン21と、このクラッチピニオン
21と係合する受け歯車32bを備えた遊星歯車機構2
2と、この遊星歯車機構22の回転力を受ける伝達歯車
23と、伝達歯車23と噛合する出力歯車部3aを備え
た出力軸3から構成されている。この駆動輪列2は、ロ
ータ11の回転を減速して出力軸3に伝達する減速輪列
となっており、通電がなされていない初期状態から上述
したレバー8が所定の位置に引き上げられるまでの間に
おいて、上述の第2のクラッチ手段4を介して連結され
ている。
【0045】駆動輪列2を構成する各部についてさらに
詳述する。クラッチピニオン21は、ロータ11と同軸
上にロータ軸15に回動自在に遊嵌されている。このク
ラッチピニオン21は、図5における下方に配置される
胴部21bが誘導ピニオン16の内周面側に挿通され、
ロータ11の上端面に対向配置されている。このクラッ
チピニオン21の胴部21bの下端面には、ロータ11
の上端に形成された爪11dに係脱自在な爪21dが形
成されている。また、クラッチピニオン21の胴部21
bの下端面中央側には、圧縮コイルバネ18の一端をは
め込むための溝が形成されている。この構成により、ク
ラッチピニオン21は、圧縮コイルバネ18を挟んでロ
ータ11上に載置されるようになっており、圧縮コイル
バネ18のバネ付勢力によって図5における上方に付勢
されている。
【0046】このクラッチピニオン21の上端部分に
は、クラッチレバー41のカム面41aが臨んでいる。
このため、クラッチピニオン21は、常時、圧縮コイル
バネ18の付勢力によってカム面41aに押し付けられ
ている。クラッチレバー41は、一端側が伝達歯車23
を支承している軸に回動自在に支承されていると共にこ
の部分の上側の面は伝達歯車23を支承する軸が嵌まっ
ている軸受けに当接している。また、クラッチレバー4
1の他端側、すなわちカム面41aを備えた側は、ロー
タ軸15に揺動自在に支承されていると共にこの部分の
上側の面はロータ軸15が嵌まっている軸受けに当接し
ている。なお、このクラッチレバー41のカム面41a
を備えた側には、ロータ軸15に遊嵌される長孔41b
(図6参照)が形成されており、クラッチレバー41
は、この長孔41bの内周面の端部がロータ軸15にぶ
つからない範囲で伝達歯車23を支承する軸を回動中心
として回動するようになっている。
【0047】また、さらに、クラッチレバー41は、出
力歯車部3aの一側の面に形成されたクラッチレバー操
作溝3b内に入り込む操作用突起41e(図5参照)を
備えている。このため、ロータ11の回転力がクラッチ
ピニオン21から遊星歯車機構22及び伝達歯車23を
介して出力歯車部3aへ伝達されて出力軸3が所定の回
転(この回転によりレバー8を引き上げる)をすると、
操作用突起41eがクラッチ操作溝3bに案内され、こ
れによってクラッチレバー41が回動するようになって
いる。すなわち、第2のクラッチ手段4の主要な部材で
あるクラッチレバー41は、出力軸3の回動角度に依存
して継断切り換え動作を行うように構成されている。
【0048】なお、上述のカム面41aは、クラッチピ
ニオン21を圧縮コイルバネ18のバネ付勢力に抗して
押し下げる押し下げ部41cを備えている。この押し下
げ部41cは、通電がなされていない初期状態から通電
がなされてレバー8を所定の位置に引き上げるまでの間
においてクラッチピニオン21をロータ11側に押し下
げるものとなっている。このようにクラッチレバー41
のカム面41aがクラッチピニオン21をロータ11側
に押し下げると、クラッチピニオン21の爪21dがロ
ータ11の爪11dに係合し、ロータ11とクラッチピ
ニオン21とが一体的に回動するようになっている。す
なわち、第2のクラッチ手段4が継状態となる。
【0049】そして、出力歯車部3aが所定の回転を終
えると、クラッチレバー操作溝3bの案内によりクラッ
チレバー41のカム面41aの押し下げ部41cがクラ
ッチピニオン21の上端面部分から外れた位置へ移動す
る。これにより、クラッチピニオン21は圧縮コイルバ
ネ18のバネ付勢力により上方へ移動し、クラッチピニ
オン21とロータ11との連結が外れるようになってい
る。すなわち、第2のクラッチ手段4が断状態に切り換
わる。これにより、ロータ11と出力軸3間の連結は断
たれる。このため、駆動輪列2を構成する各歯車は、レ
バー8の負荷力を受けて逆方向に回転しようとする。
【0050】なお、クラッチレバー41は、クラッチピ
ニオン21がバネ付勢力によって上方へ移動した際にこ
の上方位置においてクラッチピニオン21の回転を阻止
することが可能な阻止部材(図示省略)を有している。
そのため、クラッチピニオン21は、第2のクラッチ手
段4が断となり、ロータ11に対してフリーになった後
においては、クラッチレバー41の上述の阻止部材によ
って回転を阻止される。これによって、駆動輪列2の各
歯車はロックされるため、レバー8の負荷力を受けても
逆方向に回転しない。すなわち、磁気誘導力を利用して
クラッチ操作機構5を作動させ遊星歯車機構22の太陽
歯車32をロックしておけば、遊星歯車機構22の他の
歯車もクラッチピニオン21をロックされていることに
よりロックされるため、遊星歯車機構22の全ての歯車
がロックされる。このため、出力軸3が所定の回転を終
えた後で、かつ第1のクラッチ手段が継状態が維持され
ている状況においては、出力軸3がその回転を終えた位
置にて保持される。
【0051】そして、モータ1への通電を断つと、第1
のクラッチ手段が断となり後述するように遊星歯車機構
22を構成する全ての歯車がフリーに回転することとな
る。これによって、駆動輪列2を構成する各歯車が、レ
バー8の負荷力によってレバー8を引き出す方向、すな
わちモータ駆動時とは逆方向に回転される。このとき、
駆動輪列2中の伝達歯車23の逆回転に追従して上述の
クラッチレバー41がレバー8を引き上げる前の位置側
へ回動する。この結果、クラッチレバー41の押し下げ
部41cがクラッチピニオン21をロータ11側へ押し
下げ、第2のクラッチ手段4が継となる。すなわち、モ
ータ1への通電を断ち、レバー8を引き上げ保持位置か
ら開放することにより、第2のクラッチ手段4が継(=
クラッチピニオン21の爪21dとロータ11の爪11
dとが係合)となる。
【0052】また、遊星歯車機構22は、クラッチピニ
オン21に噛合しロータ11側からの駆動力を受ける受
け歯車32b及び外周に複数の遊星歯車36が噛合され
遊星歯車36に駆動力を伝達する伝達歯車32aを備え
た太陽歯車32と、遊星歯車36に噛合する内周歯車部
33a及びクラッチ操作機構5の最終部の増速歯車28
に噛合する外周歯車部33bを備えたリング歯車33
と、遊星歯車36をそれぞれ回転自在に支承する支承板
34a及び伝達歯車23と噛合するピニオン部34bを
備えた遊星歯車支持歯車34から構成されている。この
ように構成された遊星歯車機構22は、クラッチピニオ
ン21の回転を受けて太陽歯車32が回転し、この太陽
歯車32の回転により複数の遊星歯車36が太陽歯車3
2の回転方向と反対方向へそれぞれ自転し、これらの各
遊星歯車36の反対方向への自転を受けてリング歯車3
3が回転するようになっている。
【0053】このため、クラッチ操作機構5内に配置さ
れた上述の回転阻止機構Aを作動し、回転部材27の回
転を阻止してクラッチ操作機構5の各部材の動作を停止
させると、増速歯車28に噛合するリング歯車33の回
転が停止する。これにより、各遊星歯車36が太陽歯車
32に対して公転する。すなわち、各遊星歯車36を回
転自在に支承している遊星歯車支持歯車34が回転す
る。これによって、クラッチピニオン21を介して遊星
歯車機構22に伝達されたロータ11の回転力が、遊星
歯車支持歯車34に噛合している伝達歯車23を介して
出力歯車部3aに伝達され、レバー8がモータ1の駆動
力によって引き上げられる。すなわち、本実施の形態の
ギアードモータ装置においては、上述の回転阻止機構A
が第1のクラッチ手段の切り換え動作をなすためのもの
として利用されている。
【0054】上述したように、クラッチ操作機構5は、
上述した駆動輪列2中に配置された第1のクラッチ手段
となる遊星歯車機構22の切り替えを行うためのものと
なっている。すなわち、クラッチ操作機構5は、展開断
面図である図5の左側半分に記載されており、磁気誘導
力によってロータ11に連動する誘導ピニオン16によ
って駆動される阻止部26を備えた扇歯車25及び阻止
部26と係合することにより回転を阻止される回転部材
27で構成された回転阻止機構Aと、回転部材27の受
け歯車27cと噛合すると共に遊星歯車機構22のリン
グ歯車33に噛合する増速歯車28から構成されてい
る。
【0055】なお、回転阻止機構Aの構成については、
ほぼ図1から図3を用いて説明したが、図6を用いて若
干補足説明をする。図6に示すように、扇歯車25のバ
ネ係止部25eには、モータケース13に立設されたピ
ン38に一端が固定された回動力付与用バネ39の他端
が固定されている。扇歯車25は、回動力付与用バネ3
9の付勢力によってモータ1の駆動力による回動と反対
方向(図6において矢示R5方向)へ回動する回動力を
与えられている。しかしながら、モータ1のロータ11
に追従回動する誘導ピニオン16の回転トルクが、回動
力付与用バネ39の駆動トルクに勝るため、誘導ピニオ
ン16がロータ11に追従して回動する場合は回動力付
与用バネ39の付勢力に抗して扇歯車25は上述の矢示
R5方向と反対方向へ回動するようになっている。な
お、このように構成された扇歯車25の回動範囲は、一
方が回動力付与用バネ39の最収縮時によって、また他
方が阻止部26が回転部材27の外周面に当接すること
によってこの範囲に規制されている。
【0056】上述したような回転阻止機構Aを利用した
クラッチ操作機構5は、モータ1の通電時には磁気誘導
を利用して扇歯車25を回転させ、阻止部26を回転部
材27の係合部27a,27bのいずれか1つと係合さ
せるように構成されている。そして、この係合により、
回転部材27の回転が阻止され、クラッチ操作機構5を
構成する各部材はそれまでの動作がロックされる。する
と、第1のクラッチ手段となる遊星歯車機構22では、
リング歯車33の回転にロックがかかり第1のクラッチ
手段は継となる。
【0057】なお、このように第1のクラッチ手段を継
とした状態において、上述した第2のクラッチ手段4も
継となっている場合は、ロータ11の回転が遊星歯車機
構22の太陽歯車32及び遊星歯車34を介して出力軸
3側に伝達されるようになっている。また、この状態か
ら第2のクラッチ手段4だけが断となり第1のクラッチ
手段が継状態を維持すると、ロータ11との出力軸3と
の連結は外れた状態となるが、上述したようにレバー8
は巻き上げ位置で保持される。
【0058】そして、この状態からさらに、モータ1へ
の通電を断ち、ロータ11と誘導ピニオン16間の磁気
誘導力が消滅すると、扇歯車25が後述する回動力付与
用バネ39の付勢力によって回動し、阻止部26と回転
部材27の係合部27a,27bとの係合が外れる。こ
れによって、クラッチ操作機構5の各部のロック状態が
解除となる。このため、外部負荷により逆回転しようと
する出力軸3の回転力が、駆動輪列2を逆行するように
伝達されて遊星歯車機構22及び増速歯車28を介して
回転部材27と伝達され、回転部材27がフリーに回転
することとなる。この結果、レバー8の保持状態が解除
される。
【0059】次に、上述の実施の形態のギアードモータ
装置の動作について説明する。
【0060】このギアードモータ装置は、モータ1へ電
力を供給していない初期状態において、上述のクラッチ
レバー41のカム面41aの押し下げ部41cが、クラ
ッチピニオン21を圧縮コイルバネ18のバネ力に抗し
て押し下げる位置にある。このため、クラッチピニオン
21は、図5において下方向に押し下げられ、クラッチ
ピニオン21の下端の爪21dとロータ11の上端の爪
11dとが係合した状態となっている。すなわち、第2
のクラッチ手段4が継状態となり、ロータ11と出力軸
3とをクラッチピニオン21を介して連結する駆動輪列
2が連結された状態となっている。
【0061】このような状態からモータ1の駆動力によ
って、ロータ11と共にクラッチピニオン21が回転す
ると、その回転が遊星歯車機構22の太陽歯車32、複
数の遊星歯車36と伝達され、各遊星歯車36が遊星歯
車支持歯車34上で自転する。このため、この遊星歯車
36と噛合する内周歯車部33aを備えたリング歯車3
3が回転する。
【0062】一方、このような状態時において、クラッ
チ操作機構5側では、ロータ11の回転に従動して誘導
ピニオン16が回転する。なお、回転初期時において
は、扇歯車25に形成された阻止部26が回転部材27
の各係合部27a,27bのいずれとも係合しない位置
にある。すなわち、回転阻止機構Aがまだ働いておら
ず、阻止部26が回転部材27の回転を阻止していない
状態となっている。
【0063】このため、遊星歯車機構22は、上述した
リング歯車33の回転を止めることができない。リング
歯車33の回転を停止できないと、ロータ11側の回動
力がクラッチピニオン21を介して遊星歯車機構22に
入力した後、この遊星歯車機構22から出力軸3側と回
転部材27側とに分散して伝達される。この回転部材2
7側に伝達される回転トルクは、駆動輪列2側の回転ト
ルクに比して非常に小さいため、この間の駆動力では出
力軸3を回動させることができない。本実施の形態で
は、このような状態を、第1のクラッチ手段が断の状態
という。
【0064】このような第1のクラッチ手段が断の状態
においては、レバー8の巻き上げ動作がなされず、ロー
タ11の回転によって誘導ピニオン16を回動させ、こ
れによって扇歯車25と阻止部26とを一体的に回動さ
せるのみの動作となる。なお、遊星歯車機構22から分
割されて回転部材27へ向かう伝達経路は、増速輪列と
なっているため、次の動作の基点となる阻止部26と回
転部材27との係合までの時間は極めて短時間となる。
【0065】そして、この動作で扇歯車25が誘導ピニ
オン16の回転を受けることにより阻止部26が所定角
度回動すると、阻止部26は回転部材27の係合部27
a,27bのいずれか1つと係合可能な位置へ移動す
る。これによって、回転阻止機構Aが機能し、回転部材
27の回転が阻止される。これにより、クラッチ操作機
構5を構成する各部が全て連結されて回転が停止され、
クラッチ操作機構5の最終部となっている増速歯車28
の停止を受けて遊星歯車機構22のリング歯車33が停
止する。
【0066】このように、回転阻止機構Aが機能するこ
とにより、クラッチ操作機構5の各部(ロータ11に設
けられたリング状マグネット11cを除く)及び第1の
クラッチ手段となる遊星歯車機構22のリング歯車33
の回転が停止する。この結果、ロータ11と一体的に回
動するクラッチピニオン21の回転力は、遊星歯車機構
22を介して伝達歯車23のみに伝達され、伝達歯車2
3から出力歯車部3aを介して回転力を受けた出力軸3
が回動する。すなわち、上述の第1のクラッチ手段が継
となり、ロータ11の回転力が駆動輪列2を介して効率
的に出力軸3に伝達されて、出力軸3が回動しレバー8
が引き上げられる。
【0067】そして、出力軸3が所定角度回転し、レバ
ー8を所定位置まで引き上げると、この間にクラッチレ
バー41のカム面41aの押し下げ部41cがクラッチ
ピニオン21の上端面部分から外れた位置へ移動する。
これにより、クラッチピニオン21は、圧縮コイルバネ
18のバネ付勢力により図5における上方へ移動し、ク
ラッチピニオン21とロータ11との係合が外れ、第1
のクラッチ手段4が断となる。
【0068】この引き上げ動作終了時において通電状態
を維持すると、当然ながらロータ11は回転を継続す
る。また、誘導ピニオン16は磁気誘導力によってすべ
りを発生させながらこのロータ11の回転動作に追従回
転しようとするため、上述した回転阻止部材Aの回転阻
止機能は維持される。この結果、上述の第1のクラッチ
手段の継状態は維持される。
【0069】一方、レバー8は、自身に課せられた負荷
力によって元の位置に戻ろうとする。しかし、このレバ
ー8の戻り動作は、上述したクラッチレバー41による
クラッチピニオン21のロックにより阻止され、レバー
8は引き上げ位置で保持される。すなわち、クラッチレ
バー41に設けられた阻止部材(図示省略)が、クラッ
チレバー41の回動により上下動するクラッチピニオン
21に設けられた当接部材(図示省略)と当接しクラッ
チピニオン21をロックするように機能する。
【0070】なお、このクラッチピニオン21は、上述
したように、クラッチレバー41のカム面41aのスロ
ープに従動して上下動するようになっている。そして、
通電が切られて出力歯車部3aが負荷力によって通常の
駆動時と反対方向に回転すると、出力歯車部3aのクラ
ッチレバー操作溝3bの案内によりクラッチレバー41
のカム面41aの押し下げ部41cがクラッチピニオン
21の上端面部分から外れた位置へ移動する。このと
き、同時に、クラッチレバー41に設けられた阻止部材
(図示省略)が、クラッチピニオン21に設けられた当
接部材(図示省略)から離れる。このため、通電が切ら
れた初期状態に戻ると、クラッチピニオン21はクラッ
チレバー41によって押し下げられ、かつ回転阻止はな
されず、ロータ11と一体的に回転可能となる。
【0071】このように引き上げ動作終了時において通
電状態を維持すると、クラッチ操作機構5内の回転阻止
機構Aが機能して遊星歯車機構22のリング歯車33の
回転が阻止され、他方でクラッチピニオン21の逆回転
が阻止されることによりこのクラッチピニオン21に噛
合している遊星歯車機構22の太陽歯車32の回転が阻
止されている。すなわち、このような状態時において
は、遊星歯車機構22を構成する主要な3つの歯車のう
ちの2つが停止されており、このため駆動輪列2全体が
全く動作しないため、レバー8を引き上げ位置で保持す
ることができる。このため、レバー8は、自身に課され
た負荷力によってケース外側に引き出されず、引き上げ
られた位置でその状態を維持する。
【0072】そして、この状態からモータ1への通電を
停止すると、ロータ11の回転が停止する。このため、
誘導ピニオン16とロータ11との間の磁気誘導力が消
滅する。このため、誘導ピニオン16側からの駆動力を
失った扇歯車25は、阻止部26と共に回動力付与用バ
ネ39の付勢力により誘導ピニオン16から受ける駆動
力による回転方向と反対方向(図6における矢示R5方
向)へ回動する。これにより、阻止部26と回転部材2
7の係合部27a,27bのいずれか1つとの係合が外
れ、回転部材27は阻止部26に対してフリーとなる。
すなわち、上述の第1のクラッチ手段が断状態となる。
【0073】このようにロータ11とリング歯車33と
の間の磁気誘導力による連結が解かれ回転部材27がフ
リーとなると、出力軸3の回転に連動するレバー8の復
帰力は、リング歯車33を回転させる力となり、リング
歯車33と増速歯車28と回転部材27とが回転する。
このため、レバー8は自身に課された負荷によりケース
外側方向へ引き出される。すなわち、レバー8は、引き
出される前の位置まで戻る。このときのレバー8のスラ
イド動作により、出力軸3は一体的に先述した引き上げ
駆動時とは反対方向へ回転する。そして、出力軸3の回
転によって出力歯車部3aが出力軸3と一体的に回転
し、この出力歯車部3aに形成されたクラッチレバー操
作溝3bの案内によりクラッチレバー41が回動する。
これにより、クラッチレバー41は、カム面41aをク
ラッチピニオン21の上端面に当接させ、クラッチピニ
オン21を圧縮コイルバネ18のバネ付勢力に抗してロ
ータ11方向に押し下げる位置で停止する。この結果、
クラッチピニオン21の爪21dとロータ11の爪11
dとが係合可能な位置同士に配置され、第1のクラッチ
手段4が継となる初期状態に復帰する。
【0074】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これらに限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種
々変形実施可能である。例えば、上述の各実施の形態で
は、回転阻止部材となる扇歯車25の阻止部26に係合
する係合部27a,27bを、回転部材27の外周面に
千鳥状に交互に4つずつ配置したが、係合部27a,2
7bの並び方は千鳥状でなくランダムでも良い。また、
4つずつではなく、3つ以下ずつあるいは5つ以上ずつ
としても良いし、係合部27a,27bの数は同数でな
くても良い。
【0075】また、上述の各実施の形態では、回転部材
27の係合部の回転軌跡は2種類で構成されているが、
回転軌跡の種類は3種類以上としても良い。例えば、回
転部材27の外周面に軸方向において異なる位置に3つ
の係合部をそれぞれ設け、これらの3種類の係合部を螺
旋状に配置したり、あるいはランダムに配置するように
しても良い。
【0076】また、上述の各実施の形態では、各係合部
27a,27bを回転部材27の外周面に形成すること
により、全ての係合部27a,27bを回転部材27の
回転中心から半径方向において等距離の位置に配置した
が、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、
回転部材27の軸方向における一側の面の回転中心部か
ら異なる2種類以上の位置にそれぞれ係合部を設け、各
係合部の回転軌跡が2種類以上形成されるようにしても
良い。このように構成しても、阻止部の異なる部位に各
係合部がそれぞれ係合するため、阻止部の特定の位置の
極度な摩擦係合を防止する効果を奏する。
【0077】また、上述の各実施の形態では、回転阻止
機構Aの回転阻止部材となる扇歯車25を、回動力付与
用バネ39によって阻止部26が回転部材27から離れ
る方向に付勢しているが、この付勢力は無くても良い。
このような付勢力を無くすと、阻止部26は扇歯車25
の歯車部25bに噛合している歯車(上述のギアードモ
ータ装置においては遊星ピニオン16)からの駆動力が
消滅した場合においても、すぐには回転部材27の各係
合部27a,27bの回転軌跡x1,x2から退出しな
い。しかしながら、回転部材27が各係合部27a,2
7bを阻止部26に対してぶつけながら回転し続けるこ
とにより、この回転の勢いで阻止部26が弾き飛ばされ
て回転部材27から離れる方向に回動する。
【0078】また、上述のギアードモータ装置における
実施の形態では、回転阻止機構Aの一部となる扇歯車2
5が、ロータ11に対して磁気誘導を利用して連動する
構成としたが、本発明の回転阻止機構の回転阻止部材
は、磁気誘導を利用してロータ11に連動するものに限
定されない。例えば、粘性流体や空気等の流体誘導力等
を利用して、回転阻止部材がすべり可能にロータ11に
連動する構成となっていても良い。
【0079】また、上述のギアードモータ装置における
実施の形態では、第1のクラッチ手段を遊星歯車機構2
2で構成したが、第1のクラッチ手段は特にこのような
構成のものに限定されない。また、上述のギアードモー
タ装置における実施の形態では、クラッチ手段を2つ用
いた例を説明したが、クラッチ手段は1つでもまた3つ
以上でも良い。また、上述のギアードモータ装置におけ
る実施の形態では、回転阻止機構Aを、クラッチ手段を
継断切り替えするクラッチ操作機構5の一部として利用
したが、上述したように、回転阻止機構Aは特にこのよ
うな装置に組み込まれるものに限定されるものではな
く、種々のモータアクチュエータ等に適用可能となって
いる。
【0080】また、上述の各実施の形態では、回転阻止
機構Aを構成する回転部材27と阻止部26の各々の材
質については特に説明していないが、上述した回転阻止
機構Aによれば、摩擦摺動部位が分散したことにより所
定部位における摩擦摺動回数が低減されるため、摩擦摺
動が発生する両部材27,26を、本来的には摩擦摺動
による劣化が生じやすい同材質の部材で構成するように
しても良いし、異なる材質で構成しても良い。同材質の
部材で構成すると、材料の調達が合理的にでき、製造コ
ストを低減することが可能となる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回転阻止
機構及びこれを用いたギアードモータ装置によれば、回
転部材に回転軌跡の異なる複数種の係合部が設けられて
いるため、回転阻止部材が所定の駆動をされることによ
り、阻止部が複数ある係合部のいずれか1つと、その都
度それぞれ所定の位置にて係合することとなる。すなわ
ち、本発明では、回転軌跡の種類の数だけ阻止部の係合
部との当接位置が分散する構成となっている。このた
め、回転阻止部材の阻止部の所定の位置における磨耗が
低減される。また、回転部材の係合部においては、その
設置された個数分だけ阻止部との当接回数が分散する可
能性を有することとなるため、やはりその当接位置にお
ける磨耗が低減される。この結果、回転阻止時において
ぶつかり合う両部材の当接位置における磨耗が低減さ
れ、磨耗を原因とする回転阻止時における係合不良等の
不具合が防止可能となり、長期的な使用に耐え得る構造
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転阻止機構における実施の形態を示
した平面図である。
【図2】図1の矢示II−II断面図である。
【図3】図1の回転阻止機構の回転部材を示した斜視図
である。
【図4】本発明の回転阻止機構における他の実施の形態
をしめした平面図である。
【図5】本発明の回転阻止機構を用いたギアードモータ
装置の内部機構を説明するための展開縦断面図である。
【図6】図5のギアードモータ装置のからカバー及びケ
ース上蓋を外した状態の平面図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 駆動輪列 3 出力軸 5 クラッチ操作機構 11 ロータ 16 誘導ピニオン 22 遊星歯車機構(クラッチ手段) 25 扇歯車(回転阻止部材) 26 阻止部 27 回転部材 27a,27b 係合部 39 回転力付与用バネ(付勢部材) x1,x2 回転軌跡

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軌跡の異なる複数種の係合部を備え
    た回転部材と、上記複数種の係合部の各々の回転軌跡に
    進退可能となっており、進入しかつ上記係合部のいずれ
    かに係合することにより上記回転部材の回転動作を阻止
    する阻止部を備えた回転阻止部材とを有し、上記阻止部
    は、上記各係合部との係合部位が上記複数種の係合部の
    各回転軌跡に応じて複数設けられていることを特徴とす
    る回転阻止機構。
  2. 【請求項2】 前記複数種の係合部は、前記回転部材の
    回転中心から等距離であって軸方向に異なる位置にそれ
    ぞれ配置されていることを特徴とする請求項1記載の回
    転阻止機構。
  3. 【請求項3】 前記阻止部は、前記各係合部との係合部
    位を半径方向において同位置でかつ軸方向において異な
    る位置に複数備えた一連の部位で形成したものとなって
    いることを特徴とする請求項2記載の回転阻止機構。
  4. 【請求項4】 前記阻止部は、付勢部材によって常時前
    記回転軌跡から退出する方向に付勢されると共に、他部
    材からの回転力を受けて前記回転阻止部材が駆動される
    ことにより上記付勢部材の付勢力に打ち勝って前記回転
    軌跡内に進入するように構成され、上記他部材からの回
    転力が消滅することにより上記付勢部材の付勢力によっ
    て前記回転軌跡から退出するようになっていることを特
    徴とする請求項1,2または3記載の回転阻止機構。
  5. 【請求項5】 前記回転阻止部材は、駆動源となるロー
    タに対して磁気誘導を利用して連動するものとなってい
    ることを特徴とする請求項4記載の回転阻止機構。
  6. 【請求項6】 前記回転阻止部材と前記回転部材とを同
    種の金属部材もしくは同種の樹脂部材で構成したことを
    特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の回転阻
    止機構。
  7. 【請求項7】 ロータと出力軸との間に配置される駆動
    輪列内に、遊星歯車を支持する遊星歯車支持歯車と、上
    記遊星歯車と噛合する太陽歯車及びリング歯車とからな
    る遊星歯車機構で構成されたクラッチ手段と、このクラ
    ッチ手段の継断操作を行うためのクラッチ操作機構とを
    備え、このクラッチ操作機構の一部として請求項1から
    6のいずれか1項記載の回転阻止機構が用いられ、この
    回転阻止機構における回転部材の阻止動作によって、上
    記太陽歯車、上記リング歯車及び上記遊星歯車支持歯車
    のいずれか1つの回転を阻止することにより他の2つの
    歯車を介して上記ロータの回転を上記出力軸へ伝達する
    ようにしたことを特徴とするギアードモータ装置。
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JP2015132286A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 日本電産サンキョー株式会社 クラッチ付きモータ駆動装置
WO2017150180A1 (ja) * 2016-03-04 2017-09-08 日本電産サンキョー株式会社 クラッチ機構および排水弁駆動装置

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