JP2002004195A - 偽造防止用紙及びこれを用いた有価証券 - Google Patents
偽造防止用紙及びこれを用いた有価証券Info
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Abstract
印刷したスレッドを用いることで製造コストが低く、且
つ真偽判定が容易である偽造防止用紙を提供する。 【解決手段】透明支持体フィルム11上に光輝性を有す
る蒸着層12、該蒸着層に印刷層13を設けたスレッド
10をパルプ基紙14に抄き込んだことを特徴とする偽
造防止用紙。
Description
る種種の有価証券類に使用される用紙に係わり、詳しく
は、カラー複写機等の光学的手段を用いて複写をした場
合、原稿と異なる発色を呈し、且つ擬似的なすかし模様
を入れることにより安価な方法で偽造、改竄が困難にな
る偽造防止用紙に関するものである。
は著しく、各種の有価証券類等の偽造を容易にしてい
る。これを防止するため各種の偽造防止手段が施されて
いる。例えば、有価証券類の表面に複写機が複写できな
いサイズのマイクロ文字を印刷したり、ホログラムシー
ルを貼りつけたり、金属色調顕著なアルミニウムなどの
光輝性を有する細片を基紙面上に設けたり或いはスレッ
ドを漉き込んだりする偽造防止手段が取られている。こ
れらの偽造防止手段をこうじた有価証券類をカラー複写
機で偽造すると、マイクロ文字が潰れたり、色が再現で
きなく異なった色に発色してしまう。また、すかし模様
を偽造防止用紙に漉き込み、透かしてみることですかし
模様の有無、形状を識別し真偽が判別できるようにして
いる。
高い反面、ホロクラムは高度な技術と設備を必要とし作
成コストが高い。また、偽造、改竄の手口もますます巧
妙になってきており、これら単独の偽造防止方法では充
分な偽造防止効果が得られなくなってきている。
に鑑みてなされたものであり、光輝性を有する蒸着部に
擬似的な透かし模様を印刷したスレッドを用いることで
製造コストが低い偽造防止用紙、及び、この偽造防止用
紙を使用することで、素人にも真偽の判定が容易である
紙幣、商品券、株券、小切手、手形等の有価証券を提供
することを課題としている。
めになされた請求項1に記載の発明は、透明支持体フィ
ルム(11)上に光輝性を有する蒸着層(12)、該蒸
着層に印刷層(13)を設けたスレッド(10)をパル
プ基紙(14)に抄き込んだことを特徴とする偽造防止
用紙である。
ッドが表面及び表面近傍に埋設され、ミシン目状にスレ
ッドを部分的に露出させるための窓空き部を有したこと
を特徴とする請求項1に記載の偽造防止用紙である。
層を設けたスレッドの光線透過率が5〜15%の範囲で
あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偽
造防止用紙である。透過率が15%を越えるとパルプ基
紙に抄き込んだ場合であっても、光輝性を有する蒸着層
に印刷した疑似透かし模様が通常の状態でも普通に見え
てしまい隠蔽性が悪くなり、5%未満であると用紙に光
を照射しても、印刷された透かし模様が確認できなくな
る。
〜請求項3のいずれか1項に記載の偽造防止用紙を用い
たことを特徴とする有価証券である。
詳細に説明する。図1は、パルプ基紙中にスレッド全体
を抄き込んだ本発明の偽造防止用紙で商品券を作製した
場合の概略図であり、(A)は外観正面図、(B)はx
−x線部に於ける断面図である。図1においては、通
常、偽造防止技術として用いられている彩紋やマイクロ
文字に加えて、図4に示すように透明支持体フィルム
(11)に光輝性を有する金属蒸着層(12)が設けら
れ、この上に疑似すかし模様となる印刷層(13)が設
けられたスレッド(10)がスレッド埋設部(1)に完
全に埋め込まれている。この商品券を透かして見ると図
2に示す如くスレッド埋設部(1)に印刷されたすかし
模様を確認することができる。このすかし模様を確認で
きるか否かで真偽判定の一手段となり得る。
パルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、サー
モメカニカルパルプ(TMP)等の製紙用パルプを主体
とし、これに紙力増強剤、サイズ剤、濾水性向上剤、消
泡剤等を適宜併用し、スリットされたスレッドを繰り出
しながら長網抄紙機や円網抄紙機等の公知の抄紙機を使
用して用紙を製造し、マシンカレンダー処理やスーパー
カレンダー処理を施し、表面平滑性を向上させて偽造防
止用紙を作製する。
基紙(14)の表面に部分的に窓空き部(15)を設け
ミシン目状に露出させた有価証券を、カラー複写機で複
写すると金属光沢が再現されず、更に、この有価証券を
光を照射して透かして見ると図2の有価証券と同様に蒸
着層に印刷されたすかし模様が確認でき、すかし模様の
有無で真偽判定の一手段となると同時に偽造、改竄を一
層困難にする。
く、透明支持体フィルム(11)に金属蒸着層(12)
を形成し、この蒸着層にすかし模様となる印刷を施して
いる。
して用いられるもの材質は、特に限定されることはなく
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニ
ール(PVC),ポリプロピレン(PP),ポリエチレ
ン(PE)等の汎用樹脂フィルムが使用される。この中
でも、耐熱性、引っ張り強度、剛性の優れたポリエステ
ルであるポリエチレンテレフタレート(PET)が好適
であり、フィルムの厚みは10〜30μm程度が適当で
ある。
i、Ag、Au、Ti、Al−Sn合金、Sn−Ni合
金を真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング
等の薄膜形成法を用いて、透過率が5〜15%の範囲に
なるようにする。透過率が15%を越えるとパルプ基紙
に抄き込んだ場合であっても、光輝性を有する蒸着層に
印刷した疑似すかし模様が通常の状態でも普通に見えて
しまい隠蔽性が悪くなり、5%未満であると用紙に光を
照射しても、印刷されたすかし模様が確認できなくなる
ためである。
オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷(フレキソ印
刷)、スクリーン印刷等でロゴ、会社名、標章等の疑似
透かし模様となる絵柄が印刷される。
程度が適当であり、1mm以下であると印刷する絵柄を
小さくしなければならず、透かして確認する場合、確認
しずらくなり、5mm以上になるとパルプ基紙(14)
とスレッド(10)の伸縮率の違いからカールが大きく
発生する恐れがある。
れている偽造防止手段と併せて本発明を使用することで
一層偽造防止効果を高めることが可能である。
る蒸着層に疑似すかし模様となる印刷層を設けたスレッ
ドをパルプ基紙に抄き込むことで、この偽造防止用紙に
光を照射すると上記の疑似透かし模様が確認でき、真偽
判定が容易となる。また、スレッドの一部をミシン目状
に表面に露出させることで、カラー複写機で複製を試み
ても金属光沢が再現できなく、偽造防止対策となる。ホ
ログラムも金属光沢を有しており、有力な偽造防止手段
であるが、コストが高いと言う難点がある。しかし、本
発明の偽造防止手段は蒸着層の透過率を5〜15%にす
ることで偽造防止でき、コストの面でも優れている。
の概略図であり、(A)は外観正面図、(B)はx−x
線部に於ける概略構成断面図である。
レッド埋設部にすかし模様が観察されることを説明する
平面図である。
た外観正面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】透明支持体フィルム上に光輝性を有する蒸
着層、該蒸着層に印刷層を設けたスレッドをパルプ基紙
に抄き込んだことを特徴とする偽造防止用紙。 - 【請求項2】前記スレッドが表面及び表面近傍に埋設さ
れ、ミシン目状にスレッドを部分的に露出させるための
窓空き部を有したことをを特徴とする請求項1に記載の
偽造防止用紙。 - 【請求項3】前記蒸着層を設けたスレッドの光線透過率
が5〜15%の範囲であることを特徴とする請求項1又
は請求項2に記載の偽造防止用紙。 - 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載
の偽造防止用紙を用いたことを特徴とする有価証券。
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---|---|---|---|
JP2000189379A JP4356199B2 (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 偽造防止用紙及びこれを用いた有価証券 |
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JP2000189379A JP4356199B2 (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | 偽造防止用紙及びこれを用いた有価証券 |
Publications (2)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004142175A (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-20 | Tokushu Paper Mfg Co Ltd | 真贋判定機能を有するスレッド、及びそれを使用した偽造防止用紙 |
JP2005015963A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Toppan Printing Co Ltd | 偽造防止用紙 |
JP2006095968A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Kyodo Printing Co Ltd | 記録媒体 |
JP2013510737A (ja) * | 2009-11-13 | 2013-03-28 | ジエマルト・エス・アー | 本人確認書類および製造方法 |
-
2000
- 2000-06-23 JP JP2000189379A patent/JP4356199B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2005015963A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Toppan Printing Co Ltd | 偽造防止用紙 |
JP2006095968A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Kyodo Printing Co Ltd | 記録媒体 |
JP4537164B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2010-09-01 | 共同印刷株式会社 | 記録媒体 |
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JP4356199B2 (ja) | 2009-11-04 |
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