JP2001518231A - 回路基板用同軸コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 印刷回路基板（８，１０）を相互接続するための同軸接続組立体は、第１コネクタ（４）及び第２コネクタ（６）を具備する。第１コネクタ（４）は、相手基板（１０）上の導電性回路トレースに直接当接する、軸線方向に弾性的に移動可能な内部コンタクト（１２）を有する。第２コネクタ（６）は、第１コネクタの外部導体（１６）と嵌め込み接続するために基板（１０）上に表面実装される単一片の導電部品を有する。こうして、小型で低コストで簡単な同軸接続組立体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 回路基板用同軸コネクタ 本発明は、回路基板に相互接続するための同軸接続組立体に関する。 同軸相互接続システムは、外部導体により同心（同軸）状に取り囲まれると共 に誘電体により外部導体から隔離される内部導体を具備するものが代表的である 。外部導体の同心配置は、電磁ノイズの放射を制限する遮蔽効果を有する。印刷 回路基板上の回路トレースに同軸導体を相互接続すると、印刷回路基板の平面性 のため、印刷回路基板上で同軸配置を維持することができなくなる。 にもかかわらず、電磁ノイズの放射を低減するために、相互接続システム内で 可能な限り導体の同軸配置を維持することが望ましい。また、小型であるが寸法 許容差を調節する低コストの相互接続を製造することが望ましい。後者は、回路 基板への接続部において、及び部品の小型化が継続して要求される回路基板間の 相互接続部において重要であり、互いに嵌合する部品間に配置する際の相対的な 許容差がこれにより増大する。 本発明は、回路基板に同軸導体を接続するための改良された同軸接続組立体を 提供することを目的とする。回路基板に対して電気的相互接続を特に効果的にす るために、かかる接続システムが低コスト、小型及び信頼性が高いことが利点で ある。 また、特に小型で効果的な方法で１対の回路基板を相互接続するために、かかる 同軸接続組立体を提供することが有利である。 本発明の目的は、請求の範囲第１項の同軸接続組立体を提供することにより達 成される。本明細書に開示されるのは、中心導体、及び中心導体の周囲に同心状 に配置され誘電性ハウジングにより中心（内部）導体から隔離された外部導体を 有する第１同軸コネクタと、第１同軸コネクタの外部導体と嵌め込み可能に嵌合 するための外部導体を有する第２コネクタを具備し、第２コネクタは、回路基板 の外部回路トレースに電気的接続するために回路基板上に実装可能な外部コンタ クトを有し、第１コネクタの内部導体は、第２コネクタの外部導体に関して略中 心に配置される、回路基板の内部回路トレースに対して、弾性的に偏倚可能であ る同軸電気接続組立体である。 第１コネクタの内部導体を回路基板上に直接接触するので、必要な部品点数が 少ない利点がある。また、内部導体が弾性的に偏倚可能であるので、コネクタ間 の距離の許容差を吸収可能である。 外部導体、例えば第２コネクタの外部導体は、同心状に配置された複数の可撓 性片持ち梁アームを具備し、これによりコネクタの半径方向の所定の許容差を吸 収する。 第２コネクタの外部導体は、例えば表面実装半田付け又はコンプライアントピ ンで回路基板の導電性回路トレースに直接実装される単一部品の導電性材料で構 成されてもよく、これにより特に低コストの配置が達成される。外部導体の可撓 性接触アームは、回路基板の内部導電性トレースが通過できる部分を除き、略分 断されない接続面を有して、円形基部から略直交する方向に立ち上がっている。 基部は、回路基板上の略円形回路パッドへの電気的及び機械的接続部として作用 してもよい。これにより、電磁ノイズ放射を低減した良好な電気的接続と同様に 強力な機械的接続が達成される。 また、第１コネクタの外部導体は、例えば金属板を打抜き加工及び曲げ加工し た略筒状（管状）導体として設けられ、回路基板上の回路トレースの略円形のパ ッド（フットプリント）に対して電気的及び機械的に接続するために略円形の接 続面即ち接触パッドを有してもよい。フットプリントは、円形の内側から外側ま で内部導体が通過できるように分断されてもよい。内部導体は、コネクタの嵌合 方向に沿ってハウジング内を摺動可能な略筒状部品であってもよく、ばね力及び 回路基板上の回路トレースへの付加的な電気接続を得るために、別体の打抜き加 工及び曲げ加工されたばね部材が内部導体に当接する。 本発明の別の利点は、請求の範囲に記載され、又は添付図面及び以下の説明か ら明らかであろう。 以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。 図１は、本発明の接続組立体の嵌合完了状態の断面図である。 図２は、図１の接続組立体の非嵌合状態の断面図である。 図３は、接続組立体の第１コネクタの断面図である。 図４は、図３の矢印４から見た図である。 図５は、図３の矢印５から見た図である。 図６は、第１コネクタに接続する回路トレースを示す印刷回路基板の部分の平 面図である。 図７は、接続組立体の第２コネクタの断面図である。 図８は、図７の８−８線に沿った断面図である。 図９は、図８の矢印９から見た図である。 図１０は、第２コネクタに接続する回路トレースを有する印刷回路基板の部分 の平面図である。 これらの図、特に図１及び図２を参照すると、電気接続組立体２は、第１同軸 コネクタ４及びこれと嵌合可能な第２コネクタ６を具備する。第１同軸コネクタ ４は第１回路基板８上に実装され、第２同軸コネクタ６は第２回路基板１０上に 実装される。 第１コネクタ４は、内部導体１２、誘電性ハウジング１４及び外部導体１６を 具備する。内部導体１２は、ハウジング１４のキャビティ１８内に摺動可能に実 装された略筒状の部品であり、コネクタハウジング１４の嵌合端２２を超えて突 出するコンタクト２０を有する。内部導体１２は、コネクタの接続端２４、即ち 回路基板８に近接又は当接する接続端２４を向くコネクタ４、６の嵌合方向であ る軸線方向Ａに沿って延びている。内部導体１２の実装端２６は、コンタクト２ ０が嵌合面２２を超えて外方に延びるのを制限するハウジング１４の肩３０と当 接するために、保持肩２８を形成する拡大部を有する。コンタクトの実装端２６ の当接面３２は、内部コンタクト１２を相手コネクタ６に付勢するばね部材３４ に当接する。 本実施形態において、弾性金属板を打抜き加工及び曲げ加工したばね部材３４ は、ハウジング１４に固定するための保持部３６と、内部コンタクトに当接する ために保持部３６から延びる弾性片持ち梁のばねアーム３８とを有する。ばね部 材３４は、回路基板８の対応する回路トレースに表面実装半田接続するために、 保持部３６のばねアーム３８とは反対側から延びる表面実装接触パッドの形状の 接触部４０を有する接触部材でもある。このため、接触（ばね）部材３４は、内 部コンタクト１２を回路基板に電気的に相互接続する。キャビティ１８を貫通し て接触アーム３８から軸線方向Ａに沿って延び、円弧状に曲げ加工された接触部 を有する内部コンタクトを一体的に打抜き加工及び曲げ加工することも想起でき るであろう。かかる構造は、本実施形態で示される２体構造より、低コストにな るであろう。 保持部３６は、ハウジング１４内で軸線方向に延びるスロット４８の対向する 側壁４４、４６に係合する１対のランス４２を有するので、接触部材３４を軸線 方向に沿って実装面２４からハウジング１４内に単に押圧するだけで、接触部材 ３４を組み込むことが可能である。図４によく示されるように、保持部３６の斜 め反対向きのランス４２は、接触アーム３４の両縁から横方向に延びる。 外部導体１６も、金属板を打抜き加工及び曲げ加工して形成してもよく、嵌合 面２２近傍から実装面２４まで延びる略筒状をなし、筒状部５２から直交方向に 延びる略円形の接触パッド５０を有する。接触パッド５０は、導電性の回路トレ ース５４（図６参照）と電気的及び機械的に接続するため、回路トレース５４に 表面実装半田接続するためのものである。回路トレース５４は外部回路トレース を形成し、内部接触パッド４０に半田接続するための内部回路トレース５６もあ る。外部回路トレース５４は、内部回路トレース５６の両側に並んでおり、これ によりある程度の遮蔽効果がある。外部コンタクト５０は、ハウジング５４の内 側に内部コンタクトアーム３４が受容されると共に外部導体を貫通するハウジン グ５４の部分により分断されるので、完全な円形を形成しない。嵌合端での外部 導体５２は、内側に曲げられ又は傾斜６０して、相手コネクタを配置すると同時 に外部導体内にハウジングをしっかり保持するための案内面を形成する。 図２及び図８ないし図１０を参照すると、第２コネクタ６は、軸線方向Ａに沿 って実装端６２から嵌合端６４まで延びる外部導体６１を具備し、外部導体６１ は、実装端６２に円形の接触パッド６８を有する略筒状壁６６を具備する。接触 パッド６８は、壁６６から略直交方向（半径方向）に延び、第２回路基板１０上 の円形接触トレース７０に対する電気的及び機械的表面実装接続のためのもので ある。接触パッド６８は、基板７０上の内部回路トレース７４が接触パッドを通 過できるように、凹部７２により分断される。内部回路トレースは、第２コネク タの内部導体又はコンタクトを形成する。 外部壁６６は、嵌合端６４から軸線方向に延びるスロット７６により分断され るので、相手コネクタ４の外部導体１６と弾性接触するために、複数の片持ち梁 状のばねアーム７８に形成される。外部導体は、嵌合端６４で内方に延びる突起 ８０を有し、相手コネクタとの接触面を形成する。また、突起８０は、嵌合初期 に嵌合するコネクタ同士を案内するための傾斜面８２を有する。アーム７８の可 撓性により、嵌合するコネクタ間の半径方向の所定量の許容差を許容する。 こうして、第２コネクタ６は、特に低コスト配置のために単一の導電性部材か ら形成することができる。このため、相手コネクタの中心コンタクト１２は、第 ２コネクタの中心コンタクトを形成する内部回路トレース７４の中心パッド８４ に直接当接する。内部コンタクト１２が軸線方向に弾性的に移動可能であるので 、軸線方向Ａに沿った嵌合位置の所定の許容差が吸収される。さらに、内部コン タクトの接触端２０は、コンタクトアーム３４の可撓性に鑑み、限定され制御さ れた接触力で回路トレース８４に当接する。また、後者の配置は、特に接続組立 体の高さ方向（即ち軸線方向Ａ）及び半径方向（即ち方向Ａに対して直交する方 向）に沿った双方のコンパクトな配置が達成されることを保証する。特に、内部 コン タクトと回路基板との直接接触すること、回路基板上に直接実装される簡単な筒 状部品として第２コネクタ６が設けられること、及びハウジング構造を具備する ことなく相手コネクタに直接接触することにより、後者が達成される。 第２基板１０に小型で低コストで接続する利点を維持しながら、ケーブルに接 続された又は他の構造の第１コネクタ４を具備することも想起できる。このため 、上述の利点が特定実施形態に示された平行な基板対基板配置に特に適用可能で あるが、本発明にとって第１コネクタ４を具備することは必須でない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，Ｅ Ｓ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ，ＩＤ ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ， ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 リテナー、ブレース スイス国 シーエイチ1800 ベベイ アベ ニュー デ ラ プレーリー ９バ (72)発明者 トマス、リオネル スイス国 シーエイチ ブラモア アベニ ュー ドゥ ビラージュ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．中心導体(１２)、及び該中心導体の周囲に同心状に配置され誘電性ハウジン グ（１４）により前記中心導体から隔離された外部導体（１６）を有する第１同 軸コネクタ（４）と、該第１同軸コネクタと嵌め込み可能に嵌合するため第２コ ネクタ（６）を具備し、該第２コネクタは、第２回路基板（１０）上に実装可能 であり、前記第１同軸コネクタの前記外部導体に電気的に接続する外部導体（６ １，７０）と、前記第１コネクタの前記中心導体（１２）に接続する内部導体（ ７４，８４）とを有する電気同軸接続組立体において、 前記第１コネクタの前記内部導体（１２）は、前記第２回路基板上の回路トレ ース（７４，８４）として形成された前記第２コネクタの前記内部導体に対して 直接、弾性的に偏倚可能であることを特徴とする同軸接続組立体。 ２．前記第２コネクタの前記内部導体（７４，８４）は、前記第１コネクタの前 記中心導体（１２）を弾性的に当接させるために、前記外部導体（６１，７０） に対して中心に配置される回路トレースパッド（８４）を有することを特徴とす る請求の範囲第１項記載の同軸接続組立体。 ３．前記第２コネクタの前記外部導体（６１）は、実装端（６２）から嵌合端（ ６４）まで延びる略筒状外部壁（６６）と、前記第２回路基板（１０）上の回路 トレース（７０）と電気的に接続するために前記実装端で前記回路トレース上に 実装可能な接触パッド（６８）とを更に有することを特徴とする請求の範囲第１ 項 又は第２項記載の同軸接続組立体。 ４．前記接触パッド（６８）は、前記内部回路トレース（７４）の通過を可能に する少なくとも１本の通路（７２）を除き、略完全な円形を形成することを特徴 とする請求の範囲第３項記載の同軸接続組立体。 ５．前記第２コネクタの前記外部導体は、嵌合の間に前記第１コネクタの前記外 部導体を嵌め込み可能に受容し且つ保持するために、前記回路基板に実装された 単一の導電性部品から形成されることを特徴とする請求の範囲第１項ないし第４ 項のうちいずれか１項記載の同軸接続組立体。 ６．前記第１同軸コネクタ（４）は、実装部(３６)、接触パッド（４０）、及び 前記内部導体を偏倚するばね部（３８）を有するばね部材（３４）を具備し、 前記ばね部材（３４）の前記接触パッド（４０）は、前記内部導体（１２）を 前記接触パッドに電気的に相互接続するために、相補的な導体に接続するための ものであることを特徴とする請求の範囲第１項ないし第５項のうちいずれか１項 記載の同軸接続組立体。 ７．前記第１同軸コネクタの接触パッド（４０）は、第１回路基板（８）の内部 回路トレース（５６）に表面実装接続するためのものであることを特徴とする請 求の範囲第６項記載の同軸接続組立体。 ８．前記ばね部（３８）は、前記実装部（３６）から延びる片持ち梁状をなすこ とを特徴とする請求項第６項又は第７項記載の同軸接続組立体。 ９．前記第１同軸コネクタ（４）の前記外部導体（１６）は、前記第１回路基板 （８）上の外部回路トレースの略円形部（５４）に電気的及び機械的に半田接続 するために、前記コネクタの実装端（２４）で前記外部導体から半径方向に延び る略円形接触パッド（５０）を有することを特徴とする請求の範囲第１項ないし 第８項のうちいずれか１項記載の同軸接続組立体。 １０．前記ばね部材（３４）は、前記接触パッド（４０）及び前記ばねアーム（ ３８）の中間に前記実装部（３６）を有することを特徴とする請求の範囲第５項 ないし第７項のうちいずれか１項記載の同軸接続組立体。