JP2001357569A - 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置 - Google Patents

光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置

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JP2001357569A
JP2001357569A JP2000176592A JP2000176592A JP2001357569A JP 2001357569 A JP2001357569 A JP 2001357569A JP 2000176592 A JP2000176592 A JP 2000176592A JP 2000176592 A JP2000176592 A JP 2000176592A JP 2001357569 A JP2001357569 A JP 2001357569A
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substrate
cleaning
recording medium
optical recording
sheet
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JP2000176592A
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Inventor
Minoru Kikuchi
稔 菊地
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置合わせ治具を常に清浄に保ち、光透過層
への汚れの付着を防止し、記録/再生時の対物レンズの
高NA化に対応可能で、小複屈折、透明性良好で均一な
膜厚の光透過層を有する光学記録媒体を製造する。 【解決手段】 ディスク基板1上に情報信号部1cを形
成する。ディスク基板1上にシート中心位置出し治具3
を載置した後、紫外線硬化型樹脂4を供給する。ディス
ク基板1上に、位置出し治具3に貫通孔2aを嵌めるよ
うにして、光透過性シート2を載置する。ディスク基板
1と光透過性シート2とを面内方向に回転させて、紫外
線硬化型樹脂4を行き渡らせる。その後、位置出し治具
3を、治具載置部8の先端部8aに凹部3aを嵌め合わ
せて載置する。その後、第1の払拭部10と第2の払拭
部20を用いて、位置出し治具3の側面および底面の付
着樹脂4bをふき取り、位置出し治具3のクリーニング
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学記録媒体の
製造方法および光学記録媒体の製造装置に関し、特に、
ディスク基板上の光透過層を、光透過性シートを用いて
構成した光学記録媒体に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報記録の分野において、光学情
報記録方式に関するさまざまな研究、開発が進められて
いる。この光学情報記録方式は、非接触で記録および/
または再生を行うことができるとともに、磁気記録方式
に比して一桁以上高い記録密度を達成可能であるという
利点を有している。また、この光学情報記録方式は、再
生専用型、追記型、書換可能型などのそれぞれのメモリ
形態に対応可能であるという、さらなる利点をも有す
る。そのため、安価な大容量ファイルの実現を可能とす
る方式として、産業用から民生用まで幅広い用途への適
用が考えられている。
【0003】その中でも、特に再生専用型のメモリ形態
に対応した光ディスクである、ディジタルオーディオデ
ィスク(DAD)や光学式ビデオディスクなどは広く普
及している。
【0004】ディジタルオーディオディスクなどの光デ
ィスクは、情報信号を示すピットやグルーブなどの凹凸
パターンが形成された透明基板の光ディスク基板上にア
ルミニウム(Al)膜などの金属薄膜よりなる反射膜が
形成され、さらに、この反射膜を大気中の水分(H
2O)、酸素(O2)から保護するための保護膜が反射膜
上に形成された構成を有する。そして、この光ディスク
における情報信号の再生時には、光ディスク基板側から
凹凸パターンに向けてレーザ光などの再生光を照射し、
この再生光による入射光と戻り光との反射率の差によっ
て情報信号を検出する。
【0005】そして、このような光ディスクを製造する
際には、まず、射出成形法により凹凸パターンを有する
光ディスク基板を形成する。次に、真空蒸着法により、
光ディスク基板上に金属薄膜からなる反射膜を形成す
る。次に、さらにその上層に紫外線硬化型樹脂を塗布す
ることにより保護膜を形成する。
【0006】このような光学情報記録方式においては、
近年、さらなる高記録密度化が要求されている。そし
て、この高記録密度化の要求に対応するために、光学ピ
ックアップの再生光の照射時に用いられる対物レンズの
開口数(NA)を大きくすることによって、再生光のス
ポット径の小径化を図る技術が提案された。従来のディ
ジタルオーディオディスクの再生時に用いられる対物レ
ンズのNAが0.45であるのに対し、この従来のディ
ジタルオーディオディスクの6〜8倍の記録容量を有す
るDVD(Digital Versatile Disc)などの光学式ビデ
オディスクの再生時に用いられる対物レンズのNAを
0.60程度として、スポット径の小径化を図る。
【0007】このような対物レンズにおける高NA化を
進めていくと、照射される再生光を透過させるために、
光学記録媒体におけるディスク基板の厚さを薄くする必
要が生じる。これは、光学ピックアップの光軸に対して
ディスク面の垂直からずれる角度(チルト角)の許容量
が小さくなるためであり、このチルト角が基板の厚さに
よる収差や複屈折の影響を受け易いためである。したが
って、基板を薄くすることにより、チルト角がなるべく
小さくなるようにする。例えば、上述したディジタルオ
ーディオディスクにおいては、基板の厚さは1.2mm
程度とされている。これに対し、DVDなどのディジタ
ルオーディオディスクの6〜8倍の記録容量を有する光
学式ビデオディスクにおいては、基板の厚さは0.6m
m程度とされている。
【0008】ところが、今後のさらなる高記録密度化の
要求を考慮すると、基板のさらなる薄型化が必要にな
る。そこで、基板の一主面に凹凸を形成して情報信号部
とし、この情報信号部上に、反射膜と光を透過する薄膜
である光透過層とを順次積層し、光透過層側から再生光
を照射することにより情報信号の再生を行うように構成
された光学記録媒体が提案されている。光透過層側から
再生光を照射して情報信号の再生を行うようにした光学
記録媒体においては、光透過層の薄膜化を図ることによ
って対物レンズの高NA化に対応することができる。
【0009】ところが、この光透過層の薄膜化を行う
と、光ディスクの製造において一般的に用いられてい
る、熱可塑性樹脂を用いた射出成形法による光透過層の
形成が困難になる。すなわち、従来の技術において、複
屈折を小さく保ちつつ、良好な透明性が維持された、
0.1mm程度の光透過層を形成することは、非常に困
難を極める。
【0010】そこで、光透過層を紫外線硬化型樹脂によ
り形成する方法が考案された。しかしながら、光透過層
を紫外線硬化型樹脂により形成する際に、光透過層を基
板表面において均一な膜厚にすることは非常に困難であ
る。そのため、情報信号の再生を安定して行うことが難
しくなってしまう。
【0011】また、膜厚が0.1mmで、熱可塑性樹脂
からなるシートを、接着剤を用いたローラー圧着により
基板表面に貼り付けることにより、光透過層を形成する
方法も考えられた。ところが、圧着時のシートの変形や
接着剤の読み出し面側へのはみ出しが発生してしまい、
やはり、光透過層を均一な膜厚に形成することは困難で
あり、さらに情報信号の再生を安定して行うことは、よ
り困難になってしまう。
【0012】そこで、これらの問題に対処するために、
紫外線硬化型樹脂と光透過性シートとを用いて光透過層
を形成する方法が提案された(特開平10−28368
3号公報)。
【0013】すなわち、まず、基板の一主面上に紫外線
硬化型樹脂を供給する。次に、この紫外線硬化型樹脂上
にレーザ光を透過可能に構成された光透過性シートを載
置する。次に、紫外線硬化型樹脂を介して積層された基
板と光透過性シートとを面内方向に回転させることによ
り、紫外線硬化型樹脂を基板と光透過性シートとの間に
行き渡らせる。紫外線硬化型樹脂が行き渡った段階で、
この樹脂に紫外線を照射して硬化させることにより、基
板と光透過性シートとを接着させる。以上により、硬化
した紫外線硬化型樹脂と光透過性シートとからなる光透
過層が形成される。
【0014】このようにして形成された光透過層は、再
生時に用いられる対物レンズの高NA化に対応可能であ
るという利点を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が、上述の光ディスクの製造を繰り返し行い、この光
ディスクに関して種々実験を行い、この実験結果に基づ
いて種々検討を行った結果、次のような問題が存在する
ことを知見するに至った。
【0016】すなわち、ディスク基板上に光透過性シー
トを有する光透過層を形成する際に、ディスク基板の中
心に設けられたセンターホールと、光透過性シートの中
心に設けられた貫通孔との間において、それらの中心の
位置合わせを行う必要がある。このような位置合わせを
行うために、位置合わせ治具が用いられる。この位置合
わせ治具は、ディスク基板のセンターホールに合わせ
て、その一主面上に載置する。そして、この位置合わせ
治具に光透過性シートの貫通孔を嵌め合わせて中心の位
置合わせを行う。
【0017】そのため、温度変化などにより紫外線硬化
型樹脂の吐出量が多くなったり、樹脂の吐出位置が、通
常に比してディスク基板のセンターホール側(ディスク
基板内側)にきた場合、この位置合わせ治具と紫外線硬
化型樹脂とが接触してしまうという問題があった。さら
に、この樹脂が付着した位置合わせ治具を、次のディス
ク基板上に載置すると、このディスク基板の表面が、位
置合わせ治具に付着した樹脂により汚されてしまい、製
造歩留まりが低下してしまうという問題が生じることを
知見するに至った。
【0018】したがって、この発明の目的は、位置合わ
せ治具に余分な接着樹脂が付着した場合であっても、こ
の余分な接着樹脂を除去することができ、位置合わせ治
具を常に清浄な状態に保つことができ、これによって、
光透過層に接着樹脂などが付着し汚れが生じるのを防止
することができ、光透過層表面において接着樹脂による
汚れが防止された光学記録媒体を得ることができるとと
もに、記録/再生時に用いられる対物レンズの高NA化
に対応可能で、小複屈折、透明性良好で均一な膜厚の光
透過層を有する光学記録媒体を製造することができる光
学記録媒体の製造方法および光学記録媒体の製造装置を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の第1の発明は、基板の一主面上に、情報
信号の記録可能および/または再生可能に構成された情
報信号部と、接着層および光透過性を有するシートから
構成された光透過層とが設けられた光学記録媒体の製造
方法において、基板上に接着層を構成する接着樹脂を供
給する樹脂供給工程と、接着樹脂を介して基板の一主面
とシートとを接着する接着工程と、シートと基板とを位
置合わせ可能に構成された位置合わせ治具を用いて、基
板とシートとの位置合わせを行う位置合わせ工程と、位
置合わせ治具の表面の部分をクリーニングするクリーニ
ング工程とを有することを特徴とするものである。
【0020】この第1の発明において、少なくとも、位
置合わせ治具の表面における基板に対向する部分の端部
を払拭することにより、位置合わせ治具のクリーニング
を行うようにする。
【0021】この第1の発明において、典型的には、位
置合わせ治具は、基板を載置する載置台に着脱可能に構
成されている。
【0022】この第1の発明において、典型的には、位
置合わせ治具の表面部分に布状の払拭手段を押し当てる
とともに、位置合わせ治具を回転させることにより、ク
リーニングを行うようにする。
【0023】この第1の発明において、典型的には、布
状の払拭手段がロール状に構成されているとともに、布
状の払拭手段が巻き出し可能に構成されている。
【0024】この第1の発明において、典型的には、布
状の払拭手段が、位置合わせ治具の表面における側部の
クリーニングを行う第1のクリーニング部と、位置合わ
せ治具の表面における基板に対向する面のクリーニング
を行う第2のクリーニング部とを有する。
【0025】この第1の発明において、典型的には、位
置合わせ治具の表面部分にスポンジ状の払拭手段を押し
当てるとともに、位置合わせ治具を回転させることによ
り、クリーニングを行うようにする。そして、この第1
の発明において、好適には、布状の払拭手段が、位置合
わせ治具の表面における側部のクリーニングを行う第1
のクリーニング部と、位置合わせ治具の表面における基
板に対向する底面のクリーニングを行う第2のクリーニ
ング部とを有して構成されている。
【0026】この発明の第2の発明は、基板の一主面上
に、情報信号の記録可能および/または再生可能に構成
された情報信号部と、接着層および光透過性を有するシ
ートから構成された光透過層とが設けられた光学記録媒
体の製造に用いられる光学記録媒体の製造装置におい
て、基板を保持可能に構成された基板保持手段と、基板
の一主面上に接着樹脂を供給可能に構成された樹脂供給
手段と、基板とシートとを位置合わせ可能に構成された
位置合わせ手段と、位置合わせ手段の表面をクリーニン
グ可能に構成されたクリーニング手段とを有することを
特徴とするものである。
【0027】この第2の発明において、典型的には、ク
リーニング手段は、位置合わせ手段の表面における側部
のクリーニングを行う第1のクリーニング部(第1の払
拭部)と、位置合わせ手段の表面における基板に対向し
た部分のクリーニングを行う第2のクリーニング部(第
2の払拭部)とからなる。また、この第2の発明におい
て、好適には、クリーニング手段は、布状の払拭部から
構成されている。そして、布状の払拭部は、ロール状に
巻かれた状態から巻き出されるように構成されている。
また、好適には、第1のクリーニング部が布状の払拭部
から構成されているとともに、第2のクリーニング部が
布状の払拭部から構成されている。
【0028】この第2の発明において、典型的には、ク
リーニング手段は、スポンジ状の払拭部から構成されて
いる。また、好適には、クリーニング手段は、第1のク
リーニング部と第2のクリーニング部とからなり、第1
のクリーニング部がスポンジ状の払拭部から構成されて
いるとともに、第2のクリーニング部がスポンジ状の払
拭部から構成されている。
【0029】この第2の発明において、典型的には、光
学記録媒体の製造装置は、位置合わせ手段を回転させる
ことができるように構成されているとともに、クリーニ
ング手段を位置合わせ手段の表面に押圧可能に構成され
ている。そして、この第2の発明において、好適には、
位置合わせ手段を回転させるとともに、クリーニング手
段を位置合わせ手段の露出面に押圧可能に構成されてい
る。
【0030】この発明において、典型的には、接着樹脂
は、紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型
樹脂からなる。具体的には、接着樹脂として、アクリレ
ート系、チオール系、エポキシ系、シリコン系などの紫
外線硬化樹脂を用いることが可能である。そして、接着
樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、典型的
には、少なくとも接着樹脂に紫外線を照射することによ
り、接着樹脂を硬化させ、好適には、紫外線を、フィル
ムを介して接着樹脂に照射することにより、この接着樹
脂を硬化させるようにする。また、この発明において、
接着樹脂の材料として選択された材料において、好適な
硬化方法が選択される。
【0031】この発明において、典型的には、基板上に
接着樹脂を塗布した後、基板上に接着樹脂を介してシー
トを載置する。また、この発明において、接着樹脂に用
いられる材料は、典型的には、紫外線硬化樹脂である
が、その他の材料を用いることも可能である。また、こ
の発明において、典型的には、基板が平面円環形状を有
するとともに、シートが平面円環形状を有する。そし
て、この発明において、光透過性シートを有する光透過
層を形成するために、典型的には、基板上に接着樹脂を
塗布した後、基板上に、接着樹脂を介してシートを載置
する。また、この発明において、接着樹脂を硬化させた
後に基板からシートを剥離困難とするために、好適に
は、平面円環形状を有するシートの内径は、平面円環形
状を有する基板の内径より大きく構成されるとともに、
平面円環形状を有するシートの外径は、平面円環形状を
有する基板の外径より小さく構成される。また、この発
明において、基板とシートとの間に接着樹脂を隙間なく
行き渡らせるために、好適には、基板上に接着剤を介し
てシートを載置した後、基板およびシートを、平面円環
形状の面に対して垂直で、かつ平面円環形状における中
心の軸の周りを回転させるようにする。このようにシー
トおよび基板を接着樹脂を介して回転(自転)させるこ
とにより、接着樹脂に生じる遠心力により、接着樹脂を
基板とシートとの間に隙間なく行き渡らせることができ
る。
【0032】この発明において、製造される光学記録媒
体における反りや歪みを最小限にするために、好適に
は、光透過性シートは、基板に用いられる材料と同種の
材料から構成される。また、光透過性シートの厚さは、
典型的には、基板の厚さより小さくなるように構成さ
れ、具体的には、30μm以上150μm以下から選ば
れる。また、この発明において、典型的には、基板およ
び光透過性シートは、光透過性を有する熱可塑性樹脂か
らなり、具体的には、ポリカーボネートやシクロオレフ
ィンポリマーなどの低吸水性の樹脂が用いられる。な
お、基板に用いられる材料としては、例えばアルミニウ
ム(Al)などの金属からなる基板や、ガラス基板、あ
るいは、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレー
トなどの樹脂からなる基板を用いることも可能である。
【0033】この発明は、好適には、2個のレンズを直
列に組み合わせることによりNAを0.85程度にまで
高めた対物レンズを用いて、情報の記録を行うように構
成された、DVR(Digital Video Recording system)な
どの光透過層を有する光学記録媒体に適用することがで
き、発光波長が650nm程度の半導体レーザを用い
た、いわゆるDVR−redや、発光波長が400nm
程度の半導体レーザを用いた、いわゆるDVR−blu
eなどの光学記録媒体に適用することが可能である。
【0034】上述のように構成されたこの発明によれ
ば、シートと基板とを位置合わせ可能に構成された位置
合わせ治具の表面の部分を、位置合わせ治具のクリーニ
ング手段によりクリーニングするようにしていることに
より、位置合わせ治具の表面を常に清浄な状態に保つこ
とができるので、この位置合わせ治具を再度使用する際
においても、基板に付着樹脂が転写するのを防止するこ
とができ、基板における汚れの発生を防止することがで
きる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態
の全図においては、同一または対応する部分には同一の
符号を付す。
【0036】まず、この発明の一実施形態による光学記
録媒体における光透過層の形成方法について説明する。
図1に、この光透過層の形成が行われる状態のディスク
基板を示す。
【0037】この一実施形態による光透過層の形成方法
においては、まず、図1に示すように、光透過層の形成
が行われるディスク基板1を用意する。このディスク基
板1は、レプリカ基板1aの中心部にセンターホール1
bが形成されており、凹凸が形成された一主面上に情報
信号部1cが設けられている。
【0038】レプリカ基板1aは、所定のスタンパを用
いた射出成形法により作製されたものである。このレプ
リカ基板1aの厚さは、例えば0.6〜1.2mmであ
る。また、レプリカ基板1aの材料としては、例えばポ
リカーボネートやシクロオレフィンポリマー(例えば、
ゼオネックス(登録商標))などの低吸水性の樹脂が用
いられる。なお、レプリカ基板1aとして、例えばAl
などの金属からなる基板や、ガラス基板、あるいは、ポ
リオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどの樹
脂からなる基板を用いることも可能である。また、レプ
リカ基板1aの一主面に形成された凹凸部上に、記録膜
や反射膜などが製膜されており、これにより情報信号部
1cが形成されている。この情報信号部1cは、反射
膜、光磁気材料からなる膜、相変化材料からなる膜、ま
たは有機色素膜などからなる。これらのうち、反射膜の
材料としては、例えばAlなどが用いられる。具体的に
は、最終製品としての光ディスクが再生専用(ROM(R
ead Only Memory))の光ディスクである場合、情報信号
部1cは、例えばAlなどからなる反射層を少なくとも
有する単層膜または積層膜から構成される。他方、最終
製品としての光ディスクが書換可能型光ディスクである
場合には、情報信号部1cは、光磁気材料からなる膜や
相変化材料からなる膜を少なくとも有する、単層膜また
は積層膜から構成され、追記型光ディスクの場合には、
有機色素材料からなる膜を少なくとも有する単層膜また
は積層膜から構成される。
【0039】ここで、この一実施形態によるディスク基
板1は、具体的には、レプリカ基板1aとして、例え
ば、厚さが1.1mmで円盤状のPC基板を用い、この
PC基板の直径(外径)を例えば120mm、センター
ホール1bの開口径(内口径)を例えば15mmとす
る。また、情報信号部1cとして、膜厚が100nmの
Al合金からなる反射層上に、膜厚が18nmの、硫化
亜鉛(ZnS)と酸化シリコン(SiO2)との混合物
(ZnS−SiO2)からなる第1の誘電体層、膜厚が
24nmのGeSbTe合金層からなる相変化記録層、
および膜厚が100nmの、ZnS−SiO2からなる
第2の誘電体層を順次積層した積層膜が用いられる。
【0040】次に、この一実施形態による光透過層の形
成に用いられるシートについて説明する。図2に、この
一実施形態による光透過性シート2を示す。
【0041】図2に示すように、この一実施形態に用い
られる光透過性シート2は、ディスク基板1と同様に、
平面円環状に打ち抜かれて形成された構造を有するとと
もに、その中心に貫通孔2aが形成されている。ここ
で、この光透過性シート2の寸法において、光透過性シ
ート2の直径(外径)は、レプリカ基板1aの外径より
小さく例えば119mmとし、貫通孔2cの径(内孔
径)は、センターホール1bの内口径より大きく例えば
40mmとする。また、光透過性シート2は、例えば、
少なくとも紫外線を透光可能な光学特性を満足した、光
透過性を有する熱可塑性樹脂からなる。この熱可塑性樹
脂は、具体的には、例えばポリカーボネート(PC)
や、またはポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル
酸メチル)などのメタクリル樹脂である。また、光透過
性シート2の厚さは、例えば95μmである。この光透
過性シート2の厚さは、後述する光透過層の膜厚を考慮
して決定される。
【0042】次に、以上のようにして構成されたディス
ク基板1および光透過性シート2を用いた光透過層の形
成方法について説明する。図3〜図10に、この一実施
形態による光透過層の形成工程を示す。
【0043】まず、図3に示すように、ディスク基板1
の情報信号部1cが形成される一主面に、ディスク基板
1の中心と光透過性シート2の中心との位置合わせを行
うための、中心位置出し治具3を載置する。
【0044】次に、図4に示すように、ディスク基板1
の情報信号部1cが形成された一主面上に、紫外線硬化
型樹脂4を供給し、塗布する。紫外線硬化型樹脂4の供
給は、紫外線硬化型樹脂供給部5のノズル口から、ディ
スク基板1の内周側に、例えば平面円環状になるように
して行われる。このとき、紫外線硬化型樹脂4として
は、粘度が0.02〜0.2Pa・s(20〜200c
ps)のもの、具体的には、粘度が例えば0.1Pa・
s(100cps)のものが用いられる。
【0045】次に、図5に示すように、ディスク基板1
のセンターホール1bと、光透過性シート2の中心の貫
通孔2aとの位置合わせを行った後、紫外線硬化型樹脂
4が供給されたディスク基板1の一主面上に、平面円環
状の光透過性シート2を載置する。
【0046】すなわち、図3〜図5の詳細図である図6
に示すように、まず、ディスク基板1をターンテーブル
6上に載置する。ここで、このターンテーブル6は、デ
ィスク基板1を載置可能に構成されているとともに、中
心に回転軸6aを有し、この回転軸6aを中心として、
ディスク基板1を面内方向に回転可能に構成されてい
る。また、ターンテーブル6上には、ディスク基板1を
載置する際の位置あわせに用いられる基板位置出しピン
7が設けられている。なお、この基板位置出しピン7
は、ディスク基板1の内径(センターホール1bの径)
よりも細い径の軸部とされており、その内部に永久磁石
(図示せず)が埋設されているとともに、その上部に
は、後述するシート中心位置出し治具に嵌め合わせ可能
な先端部7aが設けられている。そして、この基板位置
出しピン7にセンターホール1bを嵌め合わせるように
して、ディスク基板1をターンテーブル6上に載置す
る。
【0047】次に、シート中心位置出し治具3を用意す
る。このシート中心位置出し治具3は、例えば強磁性体
からなり、基板位置出しピン7の先端部7aに嵌め合わ
せ可能な凹部3aが設けられている。また、このシート
中心位置出し治具3は、永久磁石が設けられた吸着アー
ム(図示せず)により、基板位置出しピン7に脱着可能
に構成されている。このシート中心位置出し治具3は、
光透過性シート2の内径に嵌め合わせ可能に構成されて
おり、ディスク基板1のセンターホール1bと光透過性
シート2の貫通孔2aとの位置合わせを行うためのもの
である。そして、ディスク基板1をターンテーブル6上
に載置した後、シート中心位置出し治具3の凹部3aと
基板位置出しピン7の先端部7aとを嵌め合わせる。こ
れにより、シート中心位置出し治具3が、基板位置出し
ピン7に埋設された永久磁石により、凹部3aと先端部
7aとが嵌め合わされた状態で、基板位置出しピン7に
吸着固定される。
【0048】そして、ディスク基板1を、基板位置出し
ピン7に嵌め合わせてターンテーブル6上に載置し、さ
らにシート中心位置出し治具3を基板位置出しピン7に
吸着固定させた状態において、光透過性シート2を、そ
の貫通孔2aをシート中心位置出し治具3の外周部に嵌
め合わせる。これにより、ディスク基板1と光透過性シ
ート2との位置合わせが行われつつ、ディスク基板1上
に紫外線硬化型樹脂4を介して光透過性シート2が重ね
合わされ、載置される。
【0049】次に、図7に示すように、ディスク基板1
および光透過性シート2を、回転軸6aを中心として面
内方向(図7中、M方向)に回転させる。これにより、
ディスク基板1上の紫外線硬化型樹脂4がディスク基板
1と光透過性シート2との間に行き渡る。また、余分な
紫外線硬化型樹脂4は振り切られる。ここで、これらの
ディスク基板1と光透過性シート2の回転速度は、例え
ば83.3s-1(5000rpm)であり、回転時間
は、例えば20sである。なお、このディスク基板1の
光透過性シート2が接着された側とは反対側の面に紫外
線硬化型樹脂4を供給して、紫外線硬化型樹脂4からな
る保護層(図示せず)を形成する場合、この保護膜を形
成する紫外線硬化型樹脂においても面内方向の回転によ
り余分な紫外線硬化型樹脂4が振り切られて均一に塗布
され、均一な厚さの保護膜(図示せず)が形成される。
【0050】次に、紫外線硬化型樹脂4をディスク基板
1と光透過性シート2との間で行き渡らせ、余分な紫外
線硬化型樹脂を振り切った後、図8に示すように、磁性
体を有する吸着アーム(図示せず)などを用いて、シー
ト中心位置出し治具3を、基板中心位置出しピン7の先
端部7aから外す。このとき、図9に示すように、シー
ト中心位置出し治具3における、ディスク基板1および
光透過性シート2との接触部分、具体的には、シート中
心位置出し治具3の底部および側部に紫外線硬化型樹脂
4が付着する場合がある。
【0051】そこで、シート中心位置出し治具3の表面
に付着した紫外線硬化型樹脂4を払拭するクリーニング
工程を行う。ここで、このシート中心位置出し治具3の
クリーニングに用いられるクリーニング装置について説
明する。
【0052】すなわち、図11に示すように、このクリ
ーニング装置は、治具載置部8、第1の払拭部10と第
2の払拭部20とからなる。
【0053】治具載置部8は、シート中心位置出し治具
3の凹部3aを先端部8aに嵌め合わせ可能に構成する
ことにより、シート中心位置出し治具3を載置可能に構
成されているとともに、回転軸8bの周りを自転可能に
構成されている。これによって、シート中心位置出し治
具3を載置して、このシート中心位置出し治具3を回転
軸8bの周りに自転させることができるように構成され
ている。
【0054】また、第1の払拭部10は、ロール状の払
拭布11が巻き付けられて構成されているとともにこの
払拭布11を巻き出し可能に構成された巻き出し部12
と、払拭布11を巻き取り可能に構成された巻き取り部
13とを有している。この払拭布11は、シート中心位
置出し治具3の側面に対して平行方向(図10中、矢印
A方向)に走行可能に構成されており、払拭布11の走
行面とシート中心位置出し治具3の側面とをほぼ平行に
することができるように構成されている。また、第1の
払拭部10は、シート中心位置出し治具3の側面に対し
てほぼ垂直方向(図10中、矢印(a)方向)に移動可
能に構成されている。なお、払拭布の代わりにこの布の
部分にスポンジが取り付けられたものを用いることも可
能である。
【0055】また、第2の払拭部20は、第1の払拭部
10におけると同様に、ロール状の払拭布21が巻き付
けられて構成されているとともに、払拭布21を巻き出
し可能に構成された巻き出し部22と、払拭布21を巻
き取り可能に構成された巻き取り部23とを有してい
る。この払拭布21は、シート中心位置出し治具3の底
面(凹部3aが設けられた側の面)に対して平行方向
(図10中、矢印B方向)に走行可能に構成されてお
り、払拭布21の走行面とシート中心位置出し治具3の
底面とをほぼ平行にすることができるように構成されて
いる。また、第2の払拭部20は、シート中心位置出し
治具3の底面に対してほぼ平行方向(図10中、矢印
(b)方向)に移動可能に構成されている。なお、払拭
布の代わりにこの布の部分にスポンジが取り付けられた
ものを用いることも可能である。
【0056】そして、以上のように構成されたクリーニ
ング装置を用いて、シート中心位置出し治具3のクリー
ニングを行う。
【0057】すなわち、図10に示すように、磁性体を
有する吸着アーム(図示せず)により保持されているシ
ート中心位置出し治具3を治具載置部8にまで搬送し、
その先端部8aとシート中心位置出し治具3の凹部3a
とを嵌め合わせる。その後、回転軸8bを中心としてシ
ート中心位置出し治具3を回転させる。これとともに、
第1の払拭部10において、ロール状の払拭布11を、
巻き出し部12から供給するとともに巻き取り部13に
より巻き取る。これにより、払拭布11が矢印A方向に
走行する。また、第2の払拭部20において、ロール状
の払拭布21を、巻き出し部22から供給するととも
に、巻き取り部23により巻き取る。これにより、払拭
布21が矢印B方向に走行する。
【0058】そして、第1の払拭部10を矢印(a)方
向に移動させ、低速回転しているシート中心位置出し治
具3の側面に押し当て、側面端部に付着した付着樹脂4
bをふき取り、クリーニングを行う。同様にして、第2
の払拭部20を矢印(b)方向に移動させ、低速回転し
ているシート中心位置出し治具3の底面に押し当て、底
面端部に付着した付着樹脂4bをふき取り、クリーニン
グを行う。
【0059】以上のようにして、シート中心位置出し治
具3の付着樹脂4bをふき取り、クリーニングを行った
後、このシート中心位置出し治具3は、吸着アーム(図
示せず)を用いて光透過層の形成が行われる次のディス
ク基板1にまで搬送され、この次のディスク基板1上に
載置される。
【0060】また、ディスク基板1上に紫外線硬化型樹
脂4を介して光透過性シート2を載置した後、図11に
示すように、紫外線を発光可能に構成された紫外線光源
31の照射範囲内に、ディスク基板1を載置する。この
とき、ディスク基板1は、その光透過性シート2の存在
する側が紫外線光源31の設置側に対向するように配置
される。その後、紫外線を、紫外線光源31から光透過
性シート2を介して、ディスク基板1の一主面上の紫外
線硬化型樹脂4に照射する。このときの積算強度は例え
ば500mJ/cm2とする。この紫外線の照射によ
り、ディスク基板1と光透過性シート2との間におい
て、紫外線硬化型樹脂4が硬化し、接着層としての紫外
線硬化型樹脂層4aが形成される。
【0061】以上により、図12に示すように、ディス
ク基板1表面の情報信号部1cの上層に、紫外線硬化型
樹脂層4aを介して光透過性シート2が接着される。そ
して、レプリカ基板1a上に、情報信号部1c、および
紫外線硬化型樹脂層4aと光透過性シート2とからなる
光透過層9が順次設けられた光ディスクが製造される。
【0062】このとき、図6に示す紫外線硬化型樹脂4
の塗布位置(供給位置)が最適な位置よりも外周側にな
った場合、ディスク基板1と光透過性シート2との界面
に気泡が入る可能性がある。そこで、紫外線硬化型樹脂
4の塗布位置を最適な位置よりも内周側にする。このよ
うにすることによって、気泡の混入を防ぐことができ
る。ところが、紫外線硬化型樹脂4の塗布位置を内周側
にすると、シート中心位置出し治具3と光透過性シート
2の貫通孔2aとの隙間から、紫外線硬化型樹脂4が上
方に噴出する。噴出し漏れ出た紫外線硬化型樹脂4は、
シート中心位置出し治具3の側面や底面に付着するが、
上述したクリーニング工程により、シート中心位置出し
治具3を常に清浄な状態に保つことができる。
【0063】以上説明したように、この一実施形態によ
る光学記録媒体の製造方法によれば、一主面に情報信号
部1cが設けられたディスク基板1上に紫外線硬化型樹
脂4を供給し、その上層にシート中心位置出し治具3を
用いて光透過性シート2を載置した後、ディスク基板1
と光透過性シート2とを、それらの間に紫外線硬化型樹
脂4を挟んで回転させた後、シート中心位置出し治具3
の側面および底面をクリーニングするようにしているこ
とにより、回転時にシート中心位置出し治具3の表面
に、余分な紫外線硬化型樹脂4が付着した場合であって
も、その樹脂を除去することができるので、シート中心
位置出し治具3を常に清浄な状態に保つことができ、こ
のシート中心位置出し治具3を、光透過層を形成する次
のディスク基板1に用いた場合においても、紫外線硬化
型樹脂4による、光透過性シート2表面の汚れを防止す
ることができる。また、光透過層9を、光透過性シート
2と紫外線硬化型樹脂層4aとにより構成していること
により、薄型化され、小複屈折、透明性良好で、かつ、
厚さも均一な光透過層9を有し、対物レンズの高NA化
に十分対応可能な、高信頼性を有する光学記録媒体を得
ることができる。
【0064】以上、この発明の一実施形態について具体
的に説明したが、この発明は、上述の一実施形態に限定
されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各
種の変形が可能である。
【0065】例えば、上述の実施形態において挙げた数
値、材料、情報信号部の構成はあくまでも例に過ぎず、
必要に応じてこれと異なる数値、材料、情報信号部の構
成を用いてもよい。
【0066】例えば、上述の一実施形態により光ディス
クを作製した後、必要に応じて、ディスク基板1の他主
面、すなわちレプリカ基板1aの光透過性シート2が設
けられていない側の主面に、上述におけると同様にし
て、紫外線硬化型樹脂4を供給し、この紫外線硬化型樹
脂4を介して光透過性シート2をディスク基板1の他主
面に接着させた後、回転させることにより、ディスク基
板1の他主面上に光透過層を形成することも可能であ
る。
【0067】また、上述の一実施形態においては、紫外
線硬化型樹脂4を介して積層されたディスク基板1と光
透過性シート2とを面内方向に回転させて紫外線硬化型
樹脂4をディスク基板1と光透過性シート2との間に行
き渡らせるため、圧着などを行う必要がなく、均一な膜
厚の光透過層を短時間で容易に形成することができるの
で、生産性の向上を図ることができる。そして、このよ
うな均一な膜厚の光透過層を有する光記録媒体において
は、安定した再生特性が得られる。さらには、非常に薄
い接着層が形成されることとなるため、レプリカ基板1
aの初期の反りや経時変化による変形が抑えられ、長時
間にわたって安定した特性を確保することができる。
【0068】また、上述の一実施形態において、ディス
ク基板1を平面円環状に構成するとともに、光透過性シ
ート2をほぼ同様の平面円環状に構成し、さらに光透過
性シート2の内径をディスク基板1の内径よりも大きく
していることにより、これらの位置合わせを容易に行う
ことができ、生産性の向上を図ることが可能になる。さ
らに、光透過性シート2の外径をディスク基板1の外径
よりも小さくしていることにより、光透過性シート2の
ディスク基板1からの剥離を防止することができる。
【0069】また、上述の一実施形態において、情報信
号部1cがディスク基板1に形成されている例について
述べたが、この情報信号部1cは、光透過性シート2の
ディスク基板1との対向面に形成されていてもよい。
【0070】また、上述の一実施形態において、さら
に、ディスク基板1と光透過性シート2とを接着した
後、ディスク基板1の光透過性シート2が接着された主
面と反対側の主面上に、これまでと同様に紫外線硬化型
樹脂4を供給し、紫外線硬化型樹脂4上に光透過性シー
ト2を載置し、紫外線硬化型樹脂4を介して積層された
ディスク基板1と光透過性シート2を面内方向に回転さ
せて紫外線硬化型樹脂4をディスク基板1と光透過性シ
ート2との間に行き渡らせ、紫外線硬化型樹脂に紫外線
を照射し硬化させて、ディスク基板1と光透過性シート
2との間を接着するようにすれば、ディスク基板1の表
裏両面に光透過性シート2が接着される構造の光学記録
媒体を容易に製造することができる。さらに、この際
に、レプリカ基板1aの相対向する表裏両面に凹凸を形
成し、さらにこれらの両面に情報信号部1cを形成する
ようにすれば、両面において、記録および/または再生
可能な光学記録媒体を得ることができる。
【0071】また、この場合において、情報信号部1c
を、ディスク基板1ではなく、光透過性シート2に形成
することも可能である。さらには、ディスク基板1の一
主面にのみ情報信号部1cを形成しておき、この上層に
光透過性シート2を接着し、ディスク基板1における、
この光透過性シート2が接着された側とは反対側の他主
面に接着する第2のシートを、ディスク基板1の他主面
に情報信号部が形成されたシートとし、この第2のシー
トをディスク基板1の他主面に接着することも可能であ
る。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、基板上に接着層を構成する接着樹脂を供給する樹脂
供給工程と、接着樹脂を介して基板の一主面とシートと
を接着する接着工程と、シートと基板とを位置合わせ可
能に構成された位置合わせ治具を用いて、基板とシート
との位置合わせを行う位置合わせ工程と、位置合わせ治
具の表面の部分をクリーニングするクリーニング工程と
を有することにより、位置合わせ治具に余分な接着樹脂
が付着した場合であっても、この余分な接着樹脂を除去
することができ、位置合わせ治具を常に清浄な状態に保
つことができるので、光透過層に接着樹脂などが付着し
汚れが生じるのを防止することができる。したがって、
光透過層表面において接着樹脂による汚れが防止された
光学記録媒体を得ることができるとともに、記録/再生
時に用いられる対物レンズの高開口数化に対応可能で、
小複屈折、透明性良好で均一な膜厚の光透過層を有する
光学記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による、光透過層が形成
されるディスク基板を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態による光透過層の形成に
用いられる光透過性シートを示す断面図である。
【図3】この発明の一実施形態によるシート中心位置出
し治具の取り付けを説明するための略線図である。
【図4】この発明の一実施形態による紫外線硬化型樹脂
の塗布方法を説明するための略線図である。
【図5】この発明の一実施形態によるディスク基板とシ
ートとの接着工程を説明するための略線図である。
【図6】この発明の一実施形態によるディスク基板とシ
ートとの接着工程を説明するための断面図である。
【図7】この発明の一実施形態によるディスク基板とシ
ートとの接着工程を説明するための略線図である。
【図8】この発明の一実施形態によるシート中心位置出
し治具の取り外しを説明するための略線図である。
【図9】この発明の一実施形態による樹脂が付着したシ
ート中心位置出し治具を示す断面図である。
【図10】この発明の一実施形態によるクリーニング工
程を説明するための略線図である。
【図11】この発明の一実施形態による紫外線硬化型樹
脂の硬化工程を説明するための略線図である。
【図12】この発明の一実施形態による製造される光デ
ィスクを示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・ディスク基板、1a・・・レプリカ基板、1b
・・・センターホール、1c・・・情報信号部、2・・
・光透過性シート、2a・・・貫通孔、3・・・シート
中心位置出し治具、3a・・・凹部、4・・・紫外線硬
化型樹脂、4a・・・紫外線硬化型樹脂層、4b・・・
付着樹脂、5・・・紫外線硬化型樹脂供給部、6・・・
ターンテーブル、6a、8b・・・回転軸、7・・・基
板中心位置出しピン、7a、8a・・・先端部、8・・
・治具載置部、9・・・光透過層、10・・・第1の払
拭部、11、21・・・払拭布、12、22・・・巻き
出し部、13、23・・・巻き取り部、20・・・第2
の払拭部、31・・・紫外線光源

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一主面上に、情報信号の記録可能
    および/または再生可能に構成された情報信号部と、光
    透過性を有するシートおよび接着層から構成された光透
    過層とが設けられた光学記録媒体の製造方法において、 上記基板上に上記接着層を構成する接着樹脂を供給する
    樹脂供給工程と、 上記接着樹脂を介して上記基板の一主面と上記シートと
    を接着する接着工程と、 上記シートと上記基板とを位置合わせ可能に構成された
    位置合わせ治具を用いて、上記基板と上記シートとの位
    置合わせを行う位置合わせ工程と、 上記位置合わせ治具の表面の部分をクリーニングするク
    リーニング工程とを有することを特徴とする光学記録媒
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記接着樹脂が紫外線硬化型樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 少なくとも、上記位置合わせ治具の表面
    における上記基板に対向する部分の端部を払拭すること
    により、上記位置合わせ治具の上記クリーニングを行う
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記位置合わせ治具が、上記基板を載置
    する載置台に着脱可能に構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の光学記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記位置合わせ治具の表面部分に布状の
    払拭手段を押し当てるとともに、上記位置合わせ治具を
    回転させることにより、上記クリーニングを行うように
    したことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒体の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 上記布状の払拭手段がロール状に構成さ
    れているとともに、上記布状の払拭手段が巻き出し可能
    に構成されていることを特徴とする請求項5記載の光学
    記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記布状の払拭手段が、上記位置合わせ
    治具の表面における側部のクリーニングを行う第1のク
    リーニング部と、上記位置合わせ治具の表面における上
    記基板に対向する底面のクリーニングを行う第2のクリ
    ーニング部とからなることを特徴とする請求項5記載の
    光学記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記位置合わせ治具の表面部分にスポン
    ジ状の払拭手段を押し当てるとともに、上記位置合わせ
    治具を回転させることにより、上記クリーニングを行う
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載の光学記録媒
    体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記布状の払拭手段が、上記位置合わせ
    治具の表面における側面のクリーニングを行う第1のク
    リーニング部と、上記位置合わせ治具の表面における上
    記基板に対向する底面のクリーニングを行う第2のクリ
    ーニング部とを有することを特徴とする請求項8記載の
    光学記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 基板の一主面上に、情報信号の記録可
    能および/または再生可能に構成された情報信号部と、
    接着層および光透過性を有するシートから構成された光
    透過層とが設けられた光学記録媒体の製造に用いられる
    光学記録媒体の製造装置において、 上記基板を保持可能に構成された基板保持手段と、 上記基板の一主面上に接着樹脂を供給可能に構成された
    樹脂供給手段と、 上記基板と上記シートとを位置合わせ可能に構成された
    位置合わせ手段と、 上記位置合わせ手段の表面をクリーニング可能に構成さ
    れたクリーニング手段とを有することを特徴とする光学
    記録媒体の製造装置。
  11. 【請求項11】 上記接着樹脂が紫外線硬化型樹脂であ
    ることを特徴とする請求項10記載の光学記録媒体の製
    造装置。
  12. 【請求項12】 上記クリーニング手段が、上記位置合
    わせ手段の表面における側部のクリーニングを行う第1
    のクリーニング部と、上記位置合わせ手段の表面におけ
    る上記基板に対向した部分のクリーニングを行う第2の
    クリーニング部とからなることを特徴とする請求項10
    記載の光学記録媒体の製造装置。
  13. 【請求項13】 上記クリーニング手段が、布状の払拭
    部から構成されていることを特徴とする請求項10記載
    の光学記録媒体の製造装置。
  14. 【請求項14】 上記布状の払拭部がロール状に巻かれ
    た状態から巻き出し可能に構成されていることを特徴と
    する請求項13記載の光学記録媒体の製造装置。
  15. 【請求項15】 上記クリーニング手段が、スポンジ状
    の払拭部から構成されていることを特徴とする請求項1
    0記載の光学記録媒体の製造装置。
  16. 【請求項16】 上記位置合わせ手段を回転させること
    ができるように構成されているとともに、上記クリーニ
    ング手段を上記位置合わせ手段の表面の部分に押圧可能
    に構成されていることを特徴とする請求項10記載の光
    学記録媒体の製造装置。
  17. 【請求項17】 上記位置合わせ手段を回転させるとと
    もに、上記クリーニング手段を上記位置合わせ手段の露
    出面に押圧可能に構成されていることを特徴とする請求
    項16記載の光学記録媒体の製造装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7288154B2 (en) 2004-06-18 2007-10-30 Lg Chem. Ltd. Apparatus for optical disc spin-coating and method of coating optical disc

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