JP2001327311A - ステンレス製の台座に宝石を埋め込む方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレス製の台座に宝石を埋め込むこと
を、容易に且つ見栄え良く行なえるようにすることを課
題とする。 【解決手段】 ステンレス材製のむくの台座１を製作す
る工程Ａと、むくの台座１に放電加工を行ってエッチン
グしてむくの台座１の表面に模様１１を形成する工程Ｂ
と、模様が形成された台座１に対して表面処理を行う工
程Ｃと、表面処理された台座１に宝石を嵌める穴１２を
ドリルで形成する工程Ｄと、穴１２に宝石３を嵌め込む
工程Ｅと、宝石３が嵌め込まれた台座１の全体を表面処
理する工程Ｆと、製品を完成させる工程Ｇとを有する。
模様１１を形成するために、放電加工を行ってエッチン
グしているため、手作業で行う場合の困難性が無く、機
械で成型する場合の不自然さが改善される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はステンレス製の台座
に宝石を埋め込む方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来は、ステンレス製のむくの台座の表
面に飾りの模様及び凸粒は、手作業で彫刻を行うことに
よって、及び機械で成型することによって成形してい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】むくの台座はステンレ
ス製であり強い材質であるため、手作業で彫刻を行うこ
とは困難であった。また、機械で成型した場合には、飾
りの模様が不自然な感じを与えてしまうように形成され
てしまう。

【０００４】本発明の主な目的は、一種の放電加工マシ
ンでステンレスの製の台座（基礎材料）の表面に飾り模
様を成型する「ステンレス製の台座に宝石を埋め込む方
法」を提供するものである。それは、成型する飾り模様
の立体形状を放電加工マシンの電極の金型の作用面の上
にエッチングして置いて、放電加工の作業をし始める
と、その電極の金型の作用面をステンレスの台座と接触
することで、基礎材料の飾りの模様及び凸粒を成型する
目的を達成できるものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１に係る発明は、ステンレス材製のむくの台
座を製作する工程と、むくの台座に放電加工を行ってエ
ッチングしてむくの台座の表面に模様を形成する工程
と、模様が形成された台座に対して表面処理を行う工程
と、表面処理された台座に宝石を嵌める穴をドリルで形
成する工程と、穴に宝石を嵌め込む工程と、宝石が嵌め
込まれた台座の全体を表面処理する工程と、製品を完成
させる工程とを有するようにしたものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施例のステン
レス製の台座に宝石を埋め込む方法の工程を示す。ステ
ンレス製の台座に宝石を埋め込む方法は、ステンレス材
製のむくの台座１を製作する工程Ａと、むくの台座１に
放電加工を行ってエッチングしてむくの台座１の表面に
模様１１を形成する工程Ｂと、模様が形成された台座１
に対して表面処理を行う工程Ｃと、表面処理された台座
１に宝石を嵌める穴１２をドリルで形成する工程Ｄと、
穴１２に宝石３を嵌め込む工程Ｅと、宝石３が嵌め込ま
れた台座１の全体を表面処理する工程Ｆと、製品を完成
させる工程Ｇとを有する。

【０００７】ステンレス材製のむくの台座１を製作する
工程Ａでは、ステンレス材を適当に切断して、図３に示
すように、腕時計のバンド及び腕時計の側、ベルトヘッ
ド、眼鏡の縁、ブローチ、指輪のコレット、ペンダント
等に適した形状のむくの台座１を得る。

【０００８】放電加工を行ってエッチングして模様１１
を形成する工程Ｂは、図２に示す放電加工機械の電極の
金型２の作用面２１に、エッチングする飾り模様を成型
するものである。これはなめらかな作用面２１ではな
く、その上に等しい距離をとって、３個又は４個（又は
４個以上）を一セットとしてコンケーブホール２１１を
たくさん形成してある。その作用面２１をむくの台座１
と接触させて、放電加工を開始すると、むくの台座１の
表面には、作用面２１に対応するなめらかな面ではな
い、エッチング模様１１が形成される。エッチング模様
１１は、図４に示すように、金型２の作用面２１のコン
ケーブホール２１１の位置に対応して、３個又は４個
（又は４個以上）を一セットとした凸粒１１よりなる。

【０００９】模様が形成された台座１に対して表面処理
を行う工程Ｃは、エッチングによってなめらかでなくな
った台座１の表面を、研磨機で研磨処理することであ
る。

【００１０】表面処理された台座１に宝石を嵌める穴１
２をドリルで形成する工程Ｄは、ＣＮＣのドリルマシン
を使用して、台座１の表面のうち、隣り合う凸粒１１の
中間の位置に、ドリル加工を自動的に行うことによって
なされる。ドリルヘッドのボトムの形状は、嵌める宝石
３のボトムの形に合わせてあり、よって、台座１の表面
には、図５に示すように、嵌める宝石３のボトムの形と
同じである宝石嵌め込み穴１２が形成される。

【００１１】穴１２に宝石３を嵌め込む工程Ｅでは、図
６に示すように、宝石３を順番に台座１の表面の宝石嵌
め込み穴１２に嵌合させて置いて、台座１をＣＮＣマシ
ンの加工台の上に固定させ、図７に示すように、プレス
バー４を下へ押す。図７に示すように、プレスバー４の
ボトムは錐の形であり、この錐の傾斜度は、宝石３の上
面の外縁の斜めの傾斜度と等しい。よって、プレスバー
４を下へ押すと、図８に示すように、台座１のエッチン
グ模様の面の凸粒１１が押されて宝石３の上面の外縁の
斜めの面側に曲げられ、宝石３は宝石嵌め込み穴１２の
中に確実に固定される。

【００１２】宝石３が嵌め込まれた台座１の全体を表面
処理する工程Ｆでは、ステンレス材製の台座１及びここ
に嵌め込んで固定された宝石３を、研磨機で表面研磨処
理を行う。

【００１３】製品を完成させる工程Ｇでは、上述の工程
で宝石３を確実に定位させ、宝石の台座１及びその他の
パーツを組合わせて、腕時計のバンド及び腕時計の側、
ベルトヘッド、眼鏡の縁、ブローチ、指輪のコレット、
ペンダント等の製品を完成させる。

【００１４】以上は本発明の理想的な実施例であり、本
発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明
と同じ精神でのどんな改善及び変更も本発明によって保
護される範囲に包含されるものである。

【００１５】

【発明の効果】本願の請求項１に係る発明は、ステンレ
ス材製のむくの台座を製作する工程と、むくの台座に放
電加工を行ってエッチングしてむくの台座の表面に模様
を形成する工程と、模様が形成された台座に対して表面
処理を行う工程と、表面処理された台座に宝石を嵌める
穴をドリルで形成する工程と、穴に宝石を嵌め込む工程
と、宝石が嵌め込まれた台座の全体を表面処理する工程
と、製品を完成させる工程とを有するようにしたため、
むくの台座はステンレス製であり強い材質であることに
よって手作業で彫刻を行う場合の困難性が解決出来、機
械で成型する場合の不自然さを改善することが出来、よ
って、容易にしかも見栄えのある完成品を製造すること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のステンレス製の台座に宝石
を埋め込む方法の工程を示す図である。

【図２】電極金型の作用面を詳細に示す図である。

【図３】ステンレス製のむくの台座の外観を示す図であ
る。

【図４】エッチングによってむくの台座の上に飾り模様
及び凸粒が形成された状態を示す図である。

【図５】飾り模様及び凸粒が形成された半完成の台座の
上に宝石を嵌め込む穴をドリルであけた状態を示す図で
ある。

【図６】完成した台座の上に宝石を嵌め込んだ状態を示
す図である。

【図７】プレスバーを下へ押す作動図である。

【図８】プレスバーを下へ押して凸粒を押して曲がらせ
た状態を示す図である。

【符号の説明】

１ ステンレス製の台座 １１ 凸粒 １２ 宝石嵌め込み穴 ２ 電極の金型 ２１ 作用面 ２１１ コンケーブホール ３ 宝石 ４ プレスバー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ステンレス材製のむくの台座（１）を製
   作する工程（Ａ）と、むくの台座（１）に放電加工を行
   ってエッチングしてむくの台座（１）の表面に模様（１
   １）を形成する工程（Ｂ）と、模様が形成された台座
   （１）に対して表面処理を行う工程（Ｃ）と、表面処理
   された台座（１）に宝石を嵌める穴（１２）をドリルで
   形成する工程（Ｄ）と、穴（１２）に宝石（３）を嵌め
   込む工程（Ｅ）と、宝石（３）が嵌め込まれた台座
   （１）の全体を表面処理する工程（Ｆ）と、製品を完成
   させる工程（Ｇ）とを有し、 ステンレス材製のむくの台座（１）を製作する工程
   （Ａ）では、ステンレス材を適当に切断して、腕時計の
   バンド及び腕時計の側、ベルトヘッド、眼鏡の縁、ブロ
   ーチ、指輪のコレット、ペンダント等に適した形状のむ
   くの台座１を得、 放電加工を行ってエッチングして模様（１１）を形成す
   る工程（Ｂ）は、放電加工機械の電極の金型（２）の作
   用面（２１）に、エッチングする飾り模様を成型し、こ
   れはなめらかな作用面（２１）ではなく、その上に等し
   い距離をとって、３個又は４個又は４個以上を一セット
   としてコンケーブホール（２１１）をたくさん形成して
   あり、その作用面（２１）をむくの台座（１）と接触さ
   せて、放電加工を開始すると、むくの台座（１）の表面
   には、作用面（２１）に対応するなめらかな面ではな
   い、エッチング模様（１１）が形成され、エッチング模
   様（１１）は、金型（２）の作用面（２１）のコンケー
   ブホール（２１１）の位置に対応して、３個又は４個又
   は４個以上を一セットとした凸粒（１１）よりなり、 模様が形成された台座（１）に対して表面処理を行う工
   程（Ｃ）は、エッチングによってなめらかでなくなった
   台座（１）の表面を、研磨機で研磨処理を行ってなさ
   れ、 表面処理された台座１に宝石を嵌める穴（１２）をドリ
   ルで形成する工程（Ｄ）は、ＣＮＣのドリルマシンを使
   用して、台座（１）の表面のうち、隣り合う凸粒（１
   １）の中間の位置に、ドリル加工を自動的に行うことに
   よってなされ、ドリルヘッドのボトムの形状は、嵌める
   宝石（３）のボトムの形に合わせてあり、台座（１）の
   表面には、嵌める宝石（３）のボトムの形と同じである
   宝石嵌め込み穴（１２）が形成され、 穴（１２）に宝石（３）を嵌め込む工程（Ｅ）では、宝
   石（３）を順番に台座（１）の表面の宝石嵌め込み穴
   （１２）に嵌合させて置いて、台座（１）をＣＮＣマシ
   ンの加工台の上に固定させ、ボトムが錐の形であり、こ
   の錐の傾斜度は、宝石（３）の上面の外縁の斜めの傾斜
   度と等しいプレスバー（４）を下へ押し、台座（１）の
   エッチング模様の面の凸粒（１１）が押されて宝石
   （３）の上面の外縁の斜めの面側に曲げられ、宝石
   （３）は宝石嵌め込み穴（１２）の中に確実に固定さ
   れ、 宝石（３）が嵌め込まれた台座（１）の全体を表面処理
   する工程（Ｆ）では、ステンレス材製の台座（１）及び
   ここに嵌め込んで固定された宝石（３）を、研磨機で表
   面研磨処理を行い、 製品を完成させる工程（Ｇ）では、宝石（３）を確実に
   定位させ、宝石の台座（１）及びその他のパーツを組合
   わせて、腕時計のバンド及び腕時計の側、ベルトヘッ
   ド、眼鏡の縁、ブローチ、指輪のコレット、ペンダント
   等の製品を完成させるようにしたステンレス製の台座に
   宝石を埋め込む方法。