JP2001314229A - 脂取り用の高級化粧紙 - Google Patents

脂取り用の高級化粧紙

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧時或いは化粧直しのときに使用され、顔
面等の皮膚表面から分泌した皮脂や汗を紙に吸収して取
り去る時に用いる化粧用備品で、吸収した皮脂や汗の吸
取り具合を視覚的にはっきりと認識できる脂取り用の高
級化粧紙を提案する。 【解決手段】 本発明の脂取り用の高級化粧紙は、マニ
ラ麻(アバカ)、サイザル麻、ケナフ、エスパルト等の
非木材繊維や木材パルプ等を主な繊維原料とする薄葉紙
に、有機顔料とバインダー樹脂を主な成分とする混合物
を担持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧時或いは化粧
直しのときに使用され、顔面等の皮膚表面から分泌した
皮脂や汗を紙に吸収して取り去る時に用いる化粧用備品
で、吸収した皮脂や汗の吸取り具合を視覚的にはっきり
と認識できる脂取り用の高級化粧紙に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の顔面、特に鼻、額、頬等は皮脂の
分泌が盛んで、この皮脂の分泌により部分的に脂っぽく
なり、照かりや化粧くずれを起し易い。一般に皮脂が浮
き出たまま化粧をしても、化粧料が皮膚に馴染まない為
に、特に洗顔することなく化粧直しを行うときは、油分
や水分をよく吸収する薄葉紙などで押さえて分泌した皮
脂や汗を吸取ってから化粧直しを行う。古くは、金や銀
を打ち伸ばして金箔や銀箔を製造するときに用いた後の
箔打紙や白蓋紙を細かく切断して、脂取り用の化粧紙と
して用いられてきた。この箔打紙は、特産の石粉を混ぜ
て漉き取った雁皮紙で、兵庫県西宮市名塩産の手漉き和
紙であり、白蓋紙は、石川県鶴来町産の楮紙であり、何
回も箔を打ち伸ばした箔打紙や白蓋紙は徐々に薄く密度
が高くなり、非常に柔らかな風合いとなる。この柔らか
な触感と風合いが、特に女性の化粧紙として好まれる所
以である。
【0003】このような化粧紙の需要が伸びた近年では
工業製品として多量に生産されているが、以下に示すよ
うな種々のものが知られている。 マニラ麻(アバカ)パルプや木材パルプ等の植物繊
維に、タルク、カオリン、酸化チタン等の無機填料を添
加して機械抄した後、スーパーカレンダーロールや高加
圧ロール、高圧プレス等で押し潰して箔打紙の触感と風
合いを模倣した薄葉紙が用いられている。 更に、着色した薄葉紙の表面にシリカ、タルク、炭
酸カルシウム等の無機顔料を結合剤と共にコーティング
を施し、吸収した皮脂の状態を確認できる化粧紙はあっ
た(例えば実公昭50−44712号公報等)。 また、平均粒径50〜100μmの多孔質ビーズを
抄造前の繊維原料に混合、若しくは、抄紙中の紙匹上に
散布して紙に付着させて吸脂効果を高めた脂取り用化粧
紙もあった(例えば実用新案登録第1977143号公
報等)。 吸脂効果を高める為に、天然繊維に代えてポリエチ
レンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂繊維を混
抄した事を特徴とする脂取り用化粧紙もあった(例えば
特公昭56−8606号公報、特開平6−319664
号公報等)。 同様に、合成樹脂の吸油及びバインダー効果に着目
し、カチオン性SBRラテックスを繊維原料に対して
0.5〜5重量%の比率で担持させた脂取り用化粧紙も
あった(例えば特開平10−028657号公報等)。 その他に着色、芳香、金属微粉、抗菌剤の担持、模様付
け等の付加価値を付与した脂取り用化粧紙もあった。 また、箔打ちに代えて熱可塑性樹脂をウェットコー
トしたフィルムと原紙を対面させながら高加圧熱ローラ
ーを通し、該熱可塑性樹脂を原紙に熱転写して平滑な脂
取り用化粧紙を製造する技術もあった(例えば特許第2
711997号公報等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の脂取り用化粧紙には、以下に示す問題点があった。 古くからある箔打紙の触感と風合いを模倣するため
に、無機填料を内添して抄造した薄葉紙を加圧処理して
密度を高くした薄葉紙では、坪量が15〜30g/m2
の薄葉紙に20重量%以上の多量の無機填料を担持させ
るため、その製造が困難であり、しかも紙の強度が極端
に低下して皮脂や汗を拭き取るとき紙が破れることがあ
った。更に、加圧処理すると密度が高くなり紙の不透明
度が低下して透明感が増すので、どの程度の皮脂や汗が
吸収されたのか視覚的に認識する事が困難であった。 吸収された皮脂や汗の程度を視覚的に認識し易くす
る為に無機顔料と結合剤を薄葉紙にコーティングした化
粧紙では、表面層の顔料が皮脂や汗を拭き取ったとき、
脱落して皮膚に付着することがあった。 皮脂の吸収を促進する為に多孔質ビーズを付着させ
た脂取り用化粧紙でも、表面層のビーズが皮脂や汗を拭
き取ったとき、脱落して皮膚に付着することがあった。
また、これらやでは無機顔料やビーズの脱落を防止
する為に結合剤を増量すると紙質が硬くなり、古くから
ある箔打紙を用いた脂取り用化粧紙の触感や風合いが得
られなかった。 ポリオレフィン樹脂繊維等を配合した脂取り用化粧
紙では、その繊維形態から微粒子構造よりも表面積が小
さく十分な吸油効果が得られ無い為にその配合率が50
%以上となり、疎水性の全く異質な紙になった。要する
に脂取り用化粧紙では、皮脂もさることながら汗を拭き
取る事も重要な機能なので、吸水性を阻害した構成では
不適当であった。 SBRラテックスを担持させた脂取り用化粧紙で
は、加熱溶融して初めてバインダー機能を発揮するの
で、水分散型のエマルジョン粒子でも加熱溶融して繊維
表面に付着した状態になるので、十分な吸油効果が得ら
れず、過剰に添加した場合は紙質が硬くなり疎水性にな
るという欠点があった。 また、これらの合成樹脂繊維やラテックスを高配合
して高加圧処理を実施した場合、紙の透明度が急激に増
加するので皮脂や汗の拭き取り感が認識しづらくなると
いう欠点もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、皮脂や汗を吸
収したときに、皮脂や汗を吸収した部分とその他の部分
との区分が明瞭であり、皮脂や汗の取り具合を視覚的に
極めてよく認識でき、しかも皮脂や汗の吸収がよく、皮
脂や汗を拭き取るときに紙が濡れても破れにくい化粧用
の脂取り紙を提供するものである。即ち、本発明の脂取
り用化粧紙は、マニラ麻(アバカ)、サイザル麻、ケナ
フ、エスパルト等の非木材繊維や木材パルプ等を主な繊
維原料とする薄葉紙に、有機顔料とバインダー樹脂を主
な成分とする混合物を担持した事を特徴とする顔面等の
皮膚表面から分泌された皮脂又は汗を吸収するときに用
いる高級化粧紙である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による脂取り用の
高級化粧紙を作製(製造)する一例を示す。まず、マニ
ラ麻(アバカ)、サイザル麻、ケナフ等の非木材繊維や
木材パルプを主な繊維原料として、叩解処理した繊維原
料に湿潤紙力増強剤等の内添薬品を後加工ができる程度
に添加した後、円網抄紙機で坪量10〜25g/m2の薄
葉紙を抄造する。このとき、内添薬品を添加した後にタ
ルク、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機
填料を所定量添加して薄葉紙に抄き上げても良い。
【0007】次に、有機顔料とバインダー樹脂を一定の
比率で混合したエマルジョンの形態に調製し、含浸塗工
機を用いて前記薄葉紙に1〜5g/m2の割合で塗工し、
乾燥する。また、含浸塗工に代えて有機溶剤分散型に調
製した有機顔料とバインダー樹脂を用いてグラビア印刷
ロール機を用いて、該混合物を薄葉紙に担持させても良
い。
【0008】本発明に使用される有機顔料としては、プ
ラスチックピグメント、バインダーピグメント、中空重
合体粒子などを用いることができる。尚、プラスチック
ピグメントとは直径が200〜600nm(0.2〜
0.6μm)の球状ポリスチレンである。また、バイン
ダーピグメントとはプラスチックピグメントにバインダ
ー機能を付したものである。さらに、中空重合体粒子と
は粒子の中に内径250〜850nm(0.25〜0.
85μm)の核部分(空隙)を有する直径が300〜
1,500nm(0.3〜1.5μm)のスチレン−ア
クリル系共重合体粒子である。このような有機顔料は、
キャストコート紙、アート紙、コート紙、軽量新聞紙
等、強光沢と不透明性、及び紙の軽量化を必要とする印
刷用紙の塗工用顔料として開発されたものであり、脂取
り用化粧紙のような特殊紙に利用された例は無かった。
また、本発明に使用されるバインダー樹脂としては、上
述の有機顔料の脱落を生じない程度に薄葉紙表面に定着
することができ、汗や皮脂にて容易に溶解しないもので
あって、紙の物性を損なわないものであれば特にその種
類を限定するものではない。このような有機顔料とバイ
ンダー樹脂との比率としては6〜2:1程度が好まし
く、より好ましくは5〜3:1程度であり、これら有機
顔料とバインダー樹脂の混合エマルジョンの塗工量は原
紙に対しては4〜50%程度であり、より好ましくは1
2〜25%である。また、これら有機顔料とバインダー
樹脂とは、前述のようにエマルジョンの形態に調製して
も良いし、バインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液中
に有機顔料を分散させた有機溶剤分散型に調製しても良
い。
【0009】その後、必要に応じてスーパーカレンダー
ロールで加圧処理を行う。このスーパーカレンダーロー
ルの加工を行うことにより、高密度で平滑な表面を有す
る製品とすることができる。
【0010】全ての処理が終わった高級化粧紙用の加工
薄葉紙は、数十枚単位で重ね合わせ、所定寸法に小さく
切断、包装して脂取り用の高級化粧紙に供する。
【0011】このように作製(製造)される本発明の脂
取り用の高級化粧紙は、皮脂や汗の吸収性に優れた植物
繊維を主体とする薄葉紙に、皮膚刺激の無いスチレン−
アクリル系合成樹脂の有機顔料(プラスチックピグメン
ト)とバインダー樹脂を担持しているので、皮脂や汗を
吸収させると吸収した部分が透明になり非吸収部分との
不透明度差が大きく、コントラストが明瞭となるので、
皮脂や汗の吸収具合が視覚的に簡単に認識できる。上述
の内容を図面にて示す。図1は、吸脂前の高級化粧紙の
断面と光線進路略図であり、L0は入射光線、L1は紙表
面で反射された光線、L2は紙層中で反射された光線、
Tは紙を通過した透過光線である。これに対し、図2
は、一部吸脂した高級化粧紙の断面と光線進路略図であ
り、L0は入射光線、L1は紙表面で反射された光線、L
Tは紙を通過した透過光線である。各光線の太さは、光
量に比例し、図1の吸脂前には殆ど光線は反射し、図2
の吸脂後では光線は殆ど透過していることがわかる。
【0012】また、有機顔料は無機填料に比べてバイン
ダー樹脂に馴染みが良いため、脱落して肌に付着する事
が無く、濡れた部分の紙破れも起こりにくい。さらに、
有機顔料は無機填料に比べて粒子径が小さく粒子表面積
が大きいので、例えばスーパーカレンダーロール機にて
加圧処理しても不透明度が低下することがない。バイン
ダー樹脂は、有機顔料を定着させる以外にも湿潤強度を
向上する作用も果たし、皮脂や汗を吸収しても紙破れを
防止することができる。
【0013】
【実施例】本発明を下記の実施例と比較例により具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0014】〔実施例1〕マニラ麻を50重量%、木材
パルプ(NBKP)を50重量%の割合で配合した紙料
を叩解し、湿潤紙力増強剤等の内添薬品を添加して原料
を調成し、円網・ヤンキードライヤー抄紙機で抄造し、
坪量約16g/m2の脂取り用化粧紙の加工原紙を作製
した。次に、スチレン−アクリル系合成樹脂の有機顔料
(プラスチックピグメント)としてボンロンS480
(三井化学(株)製,粒子径0.3〜0.7μm、最低
造膜温度100℃以上)を75部、バインダー樹脂とし
てアクリル酸エステル系のバインダーを25部の水希釈
混合液を調製し、含浸塗工機を用いて上記加工原紙に塗
工した後、乾燥して2次加工原紙とした。有機顔料とバ
インダー樹脂の合計塗布量は2.0g/m2とした。更
に、スーパーカレンダーロール機で加圧処理して、紙表
面を平滑にして、紙の密度を約0.8g/m3とした脂
取り用の高級化粧紙を作製した。この時、加熱や高加圧
処理により有機顔料の粒子形態が溶融、破壊されること
は無いので、紙の不透明度や吸油・吸水性が大きく低下
する事は無かった。
【0015】〔実施例2〕有機顔料(プラスチックピグ
メント)とバインダー樹脂の合計塗布量を4.0g/m
2とした以外は、前記実施例1と同様にして脂取り用の
高級化粧紙を作製した。
【0016】〔実施例3〕マニラ麻の配合率を50重量
%、木材パルプの配合率を47重量%、内添無機填料と
してタルクを3重量%添加した以外は、前記実施例1と
同様にして脂取り用の高級化粧紙を作製した。
【0017】〔比較例1〕プラスチックピグメントの塗
布量を0g/m2とし、バインダー樹脂の塗布量を0.
4g/m2とした以外は、前記実施例1と同様にして化
粧紙を作製した。
【0018】〔比較例2〕マニラ麻の配合率を45重量
%、木材パルプの配合率を45重量%、及びタルクを紙
中無機填料として10重量%になるまで添加し、湿潤紙
力増強剤と填料の定着剤等の内添薬品を過剰に添加して
原料を調成し、円網・ヤンキードライヤー抄紙機で抄造
し、坪量約18g/m2の脂取り用化粧紙の加工原紙を
作製した。次に、スーパーカレンダーロール機で前記実
施例1と同一条件で加圧処理して化粧紙を作製した。
【0019】〔化粧紙の紙質試験方法及び実用試験〕実
施例1〜3及び比較例1〜2の各化粧紙について以下の
紙質特性試験と社外モニターによる実用試験を行い、そ
の試験結果は表1に併せて示した。
【0020】各化粧紙の紙質試験は、以下の紙の試験方
法に従った。紙試験用の標準状態は、JIS P811
1による。但し、2000年3月末までの暫定規格:2
0℃、65%RHによる。 ・ 坪量の測定は、JIS P8124による。 ・ 厚さ及び密度の測定は、JIS P8118によ
る。但し、厚さ測定における加圧面間の圧力は、旧規格
の53.9kPaとする。 ・ 湿潤引張強さは、JIS P8135による。但
し、測定単位は、旧規格のkgf/15mmとした。
【0021】・ 皮脂の吸収性試験は、以下の手順に従
って吸脂率と吸脂前後の不透明度を測定して前後の差を
求めた。この吸脂率が大きい程、皮脂や汗をよく吸取
り、吸脂性がよいと判断され、吸脂前後の不透明度差が
大きい程、吸脂部と非吸脂部のコントラストが大きくな
り、皮脂や汗の吸取り具合を視感的にはっきりと認識で
きると判断される。 吸脂率測定方法 (1)各化粧紙を10×10cmの試験片に採取し、J
IS P8111の条件下で調湿後試験片重量を測定す
る。 (2)疑似皮脂としてヒマシ油:ベンジルアルコール=
80:20の混合油液を用いて試験片を2分間浸漬後、
試験片の一角をピンセットでつかみ10分間吊るす。1
0分間吊るし終わった試験片を計量する。 (3)皮脂の吸収性は以下の式より吸脂率として計算す
る。 吸脂率=(吸脂後重量−吸脂前重量)/吸脂前重量×1
00(%) 擬似皮脂を吸収した時の吸収前後の不透明度差 不透明度差=吸脂前の不透明度−吸脂後の不透明度
【0022】各化粧紙の社外モニターによる実用試験
は、無作為に抽出した男女各10人に使用テストを依頼
してアンケート調査により、肌ざわり、吸脂性、吸脂状
態の確認性を以下の判定基準で評価した。 ◎:使用感が最も良い。 ○:使用感が良い。 △:普
通。 ×:劣る。 また、吸脂後の紙破れの有無も調査した。
【0023】
【表1】
【0024】表1より明らかなように、本発明の実施例
1〜3の高級化粧紙は、何れも吸脂率が高く、吸脂前後
の不透明度の差が大きく、コントラストが明瞭となるの
で、皮脂や汗の吸収具合が視覚的に簡単に認識できるこ
とが確認された。さらに、実用試験においても肌ざわ
り、吸脂性、吸脂状態の確認性の何れの項目も優れてお
り、吸脂後の紙破れも全く発生しなかった。これに対
し、比較例1,2では、吸脂率が低く、吸脂前後の不透
明度の差も小さいため、皮脂や汗の吸収具合を視覚的に
認識しづらかった。特に比較例2では、無機填料の形状
が板状で有機顔料に比べて粒子径が大きく粒子表面積が
小さいので、紙の密度が0.99g/cm3まで高くな
ったが、逆に紙層中の空隙が大きく減少し、吸脂率が大
きく減少した。さらに、バインダー樹脂を含浸していな
いので、湿潤強度も低いため、紙破れが発生した。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の脂取り用
の高級化粧紙は、麻パルプ及び木材パルプを主な繊維原
料とする薄葉紙に有機顔料(プラスチックピグメント)
とバインダー樹脂の混合物を担持して、脂取り紙本体の
不透明性を高めたことによって、皮脂吸収前後の不透明
度の差が大きくなり、皮脂の吸収状態を視覚的に明確に
認識できる。また、紙に染料等を用いて着色した場合や
未晒しの植物繊維を用いた場合には、皮脂吸収状態をさ
らに明瞭に認識できる。さらに、含浸塗工に用いたアク
リル酸エステル系等のバインダー樹脂の担持により、湿
潤強度が強くなり、皮脂や汗を吸収しても紙破れの防止
になる。また、従来の高密度化処理された脂取り用化粧
紙に比較して、皮脂の吸収性が高まり、皮脂や汗を吸収
しても裏抜けが起こりにくく肌あたりも滑らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸脂前の高級化粧紙の断面と光線進路略図であ
る。
【図2】一部吸脂した高級化粧紙の断面と光線進路略図
である。
【符号の説明】
0 入射光線、 L1 紙表面で反射された光線 L2 紙層中で反射された光線 LT 紙を通過した透過光線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩城 薫 高知県吾川郡伊野町3380番地 日本板紙株 式会社高知工場内 Fターム(参考) 4L055 AA01 AA05 AA07 AG63 AG71 AG89 AG97 AH02 AH37 BE02 BE10 FA12 GA29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非木材繊維や木材パルプを主な繊維原料
    とする薄葉紙に、有機顔料とバインダー樹脂を主な成分
    とする混合物を担持した事を特徴とする脂取り用の高級
    化粧紙。
  2. 【請求項2】 有機顔料が、プラスチックピグメント、
    バインダーピグメント、又は中空重合体粒子である事を
    特徴とする請求項1に記載の脂取り用の高級化粧紙。
  3. 【請求項3】 有機顔料とバインダー樹脂を一定の比率
    で混合したエマルジョンの形態に調製し、該エマルジョ
    ンを含浸塗工、乾燥した後、スーパーカレンダーロール
    で加圧処理した事を特徴とする請求項1又は2に記載の
    脂取り用の高級化粧紙。
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