JP2001304305A - 機械式自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

機械式自動変速機の変速制御装置

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JP2001304305A
JP2001304305A JP2000116834A JP2000116834A JP2001304305A JP 2001304305 A JP2001304305 A JP 2001304305A JP 2000116834 A JP2000116834 A JP 2000116834A JP 2000116834 A JP2000116834 A JP 2000116834A JP 2001304305 A JP2001304305 A JP 2001304305A
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clutch
shift
actuator
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JP2000116834A
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Yoshiaki Sano
喜亮 佐野
Walter Kevin
ウオルター ケビン
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、機械式自動変速機の変速制御装置
に関し、アクセルオフ時に惰行運転を実行できるように
する。 【解決手段】 機械式自動変速機の変速制御装置におい
て、アクセル開度検出手段11で検出されたアクセル開
度が第1の所定値以下で且つ変速段検出手段16で検出
された変速段が所定の変速段以下の場合、又は、アクセ
ル開度検出手段11で検出されたアクセル開度が第1の
所定値よりも大きい第2の所定値以下で且つその変化率
が所定の変化率以下で且つ変速段検出手段16で検出さ
れた変速段が所定の変速段以下の場合には、アクチュエ
ータ作動制御手段30により、摩擦クラッチを切断する
べくアクチュエータ6が駆動されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手動変速機(マニ
ュアルトランスミッション)を自動化した、機械式自動
変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の車両の変速機として、
摩擦クラッチと平行2軸式変速機とからなる手動変速機
を自動化した、いわゆる機械式自動変速機が開発されて
いる。このような機械式自動変速機では、エンジンから
駆動輪までの駆動力伝達系に流体クラッチ(トルクコン
バータ)が介在しないため、トルクコンバータを用いた
自動変速機よりも伝達効率が高く、燃費の向上を図るこ
とができる。また、トルクコンバータ特有のスリップ感
がないためドライバビリティも向上する。
【0003】このような機械式自動変速機では、クラッ
チの断接を行なうクラッチアクチュエータと、スロット
ル開度を調整するスロットルアクチュエータと、変速段
の切り替えを行なうシフトセレクトアクチュエータとが
設けられており、これらの各アクチュエータの作動をそ
れぞれ適宜制御することにより、変速操作が行なわれ
る。
【0004】具体的には、まずスロットルの戻し操作が
行なわれるとともにクラッチの切断操作が行なわれ、そ
の後、ギアチェンジ(変速段の切り換え)が実行され
る。そして、エンジンの回転速度を合わせた後、クラッ
チの接続操作が実行されて変速操作が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の機械式自動変速機の変速制御装置では、ドラ
イバが慣性による惰行運転(コースト運転)を意図して
走行中にアクセルペダルから足を離しても、クラッチが
結合した状態に維持されるため、トルクコンバータをそ
なえた一般的な自動変速機(トルコンA/T)に比べて
強いエンジンブレーキが作用する。このため、アクセル
オフ時にドライバに違和感を与えたり、アクセル操作に
よる車間距離の調整が困難になるという課題がある。
【0006】ところで、実公平3−20581号公報に
は、変速段が低速段の時には、実際のアイドル回転数よ
りも低い回転数でクラッチを切断するようにした技術が
開示されている。しかしながら、この技術は、渋滞路等
において変速段が低速段のときにはエンジンをアイドル
回転に保って極低速で走行できるようにした技術であっ
て、上述した課題を何ら解決するものではなかった。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、アクセルオフ時に惰行運転を実行できるよう
にした、機械式自動変速機の変速制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の機械式自動変速機の変速制御装置では、摩擦
クラッチの接合状態及び変速機構の変速状態をそれぞれ
制御することにより変速操作が実行される。そして、ア
クセル開度検出手段によりアクセル開度が検出されると
ともに、変速機段検出手段により変速機構の変速段が検
出され、アクセル開度が第1の所定値以下であって、且
つ変速段が所定の変速段以下の場合、又は、アクセル開
度が第1の所定値よりも大きい第2の所定値以下であっ
て且つその変化率が所定の変化率以下で且つ所定の変速
段以下の場合には、コースト判定が成立して、アクチュ
エータ作動制御手段によりアクチュエータが駆動されて
該摩擦クラッチが切断される。これにより、スムースに
惰行運転(コースト運転)を行なうことができる。
【0009】また、請求項2記載の本発明の機械式自動
変速機の変速制御装置では、入力軸回転速度検出手段で
検出された変速機構の入力軸回転速度と、エンジン回転
速度検出手段で検出されたエンジン回転速度との偏差
(変速機構の入力軸回転速度−エンジン回転速度)が負
の場合、又は、この偏差が所定偏差以下であって、且つ
偏差の変化率が所定の変化率以下の場合には、上記コー
スト判定が解除されて、アクチュエータ作動制御手段に
よりアクチュエータが駆動されて摩擦クラッチが接続さ
れる。これにより、ドライバがアクセルペダルを踏み込
んだ場合にエンジンの空吹かしが防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態にかかる機械式自動変速機の変速制御装置につい
て説明すると、図1は本装置の全体的な機能に着目した
制御ブロック図、図2はそのクラッチアクチュエータの
構成を示す模式図、図3はそのシフトセレクトアクチュ
エータの構成を示す模式図、図4はその要部構成に着目
した模式的なブロック図、図はその作用を説明するため
のフローチャートである。
【0011】まず、機械式自動変速機の全体構成につい
て説明すると、この機械式自動変速機は、トルクコンバ
ータ等の流体クラッチをそなえた自動変速機とは異な
り、摩擦クラッチと平行2軸式変速機とからなる一般的
な手動変速機に、ドライバの代わりにクラッチ操作及び
変速操作を行なうアクチュエータや電子制御スロットル
(いわゆるドライブバイワイヤシステム)等が付設され
ており、これらのアクチュエータ等の作動を適宜制御す
ることにより、自動変速が実行されるように構成されて
いる。
【0012】ここで、図1に示すように、この自動変速
機のコントローラ(A/T−ECU、又は単にECUと
いう)30には、変速判定部1,変速実行部2,クラッ
チアクチュエータ駆動制御部3,シフトセレクトアクチ
ュエータ駆動制御部4及びスロットルアクチュエータ駆
動制御部5が設けられている。また、車両側には、変速
機本体の入力軸回転速度(クラッチ回転速度)を検出す
るとともに車速センサとして機能する入力軸回転速度セ
ンサ又はクラッチ回転速度センサ(入力軸回転速度検出
手段)10,アクセル開度又はアクセルペダルの踏み込
み量を検出するアクセル開度センサ(アクセル開度検出
手段)11,エンジン回転速度を検出するエンジン回転
速度センサ(エンジン回転速度検出手段)12,スロッ
トルの開度を検出するスロットル開度センサ13,クラ
ッチのレリーズストローク及びレリーズ液圧をそれぞれ
検出するレリーズストロークセンサ(ストロークセン
サ)14及びレリーズ液圧センサ(圧力センサ)15,
変速機の変速段(ギア位置)を検出するギアポジション
センサ(変速段検出手段)16等が設けられているそし
て、上記車速センサ10及びアクセル開度センサ11か
らの検出情報に基づいて、変速判定部1でシフトアップ
又はシフトダウンのタイミングが判定(変速判定)され
るとともに、変速実行部2では、変速判定部1からの変
速指示を受けて各アクチュエータ駆動制御部3〜5に対
して制御信号が設定されるようになっている。
【0013】また、この機械式自動変速機には、クラッ
チの断接を行なうクラッチアクチュエータ6と、変速機
本体の変速断を切り換えるためのシフトセレクトアクチ
ュエータ7と、電子制御スロットルのスロットル開度を
変更するためのスロットルアクチュエータ8が設けられ
ている。なお、このスロットルアクチュエータ8は、例
えばステッパモータにより構成される。
【0014】そして、各アクチュエータ駆動制御部3〜
5では、上記変速実行部2からの制御信号に応じてクラ
ッチアクチュエータ6,シフトセレクトアクチュエータ
7及びスロットルアクチュエータ8の作動を制御するよ
うになっている。つまり、ECU30は、各アクチュエ
ータ6〜8の作動を制御するアクチュエータ作動制御手
段として機能するようになっている。
【0015】具体的には、変速判定部1で変速判定が行
なわれると、スロットルの戻し操作,クラッチ切断
操作,ギアチェンジ(変速段の切り換え),エンジ
ン回転速度合わせ,クラッチ接続操作の順に各操作が
実行されるようになっており、変速実行部2では、変速
操作実行時に最適なタイミングで各アクチュエータ6〜
8が作動するように各駆動制御部3〜5に制御信号を設
定するようになっているのである。
【0016】次に、クラッチアクチュエータ6及びシフ
トセレクトアクチュエータ7の構成についてそれぞれ図
2及び図3を用いて簡単に説明する。図2に示すよう
に、クラッチアクチュエータ6には、クラッチレリーズ
シリンダ61が設けられており、このクラッチレリーズ
シリンダ61のプッシュロッド61bには図示しないレ
リーズフォークが接続されている。そして、このクラッ
チレリーズシリンダ61の室61aに対する作動流体
(本実施形態では作動油)の給排状態を制御することで
プッシュロッド61bを進退させてクラッチの係合状態
を制御するようになっている。なお、ここでは室61a
に作動油が供給されてプッシュロッド61bが図中右方
向に伸長すると、クラッチが切れるように構成されてい
る。
【0017】また、図示するように、室61aとオイル
タンク62の間には、油圧源(オイルポンプ)63,調
圧弁(レギュレータ)64,油圧供給用のソレノイド6
5及び油圧排出用のソレノイド66等が設けられてお
り、上記クラッチアクチュエータ駆動制御部3によりこ
れら2つのソレノイド(開閉弁)65,66がそれぞれ
デューティ制御されるようになっている。そして、この
ように2つのソレノイド65,66をオンオフ制御する
ことにより室61aへの油圧供給状態が変更されて、ク
ラッチの断接が行なわれるようになっている。
【0018】例えば、ソレノイド65をオン(開)にす
るとともにソレノイド66をオフ(閉)として室61a
に作動油を供給することでクラッチが切断される。ま
た、上記とは逆にソレノイド65をオフ(閉)にすると
ともにソレノイド66をオン(開)として室61aの作
動油をオイルタンク62にドレーンすることでクラッチ
が接続される。また、図2に示すように、両ソレノイド
65,66をともにオフ(閉)にした場合には、クラッ
チの状態が保持されるのである。
【0019】なお、上述したように、クラッチアクチュ
エータ6には、クラッチレリーズシリンダ61のプッシ
ュロッド61bのストローク位置(レリーズストロー
ク)を検出するストロークセンサ14と、室61aに供
給される作動油の圧力(レリーズ圧)を検出する圧力セ
ンサ(流体圧検出手段)15とが付設されており、これ
らのセンサ67,68の検出情報はクラッチアクチュエ
ータ駆動制御部3にフィードバックされるようになって
いる。
【0020】次に、図3を用いてシフトセレクトアクチ
ュエータ7について説明すると、このシフトセレクトア
クチュエータ7は、シフトアクチュエータ71とセレク
トアクチュエータ72とをそなえている。このうち、シ
フトアクチュエータ71は、その作動方向が、手動変速
機におけるシフトレバーの前後方向(シフト方向)に対
応するように設けられ、セレクトアクチュエータ72
は、その作動方向が、シフトレバーの左右方向(セレク
ト方向)に対応するように設けられている。
【0021】また、これらのアクチュエータ71,72
は、いずれも3つの位置をとりうる3位置油圧パワーシ
リンダとして構成されており、これらのシフト方向の3
位置とセレクト方向の3位置とを組み合わせることによ
り、手動変速機のシフトパターンに対応した動作で変速
段を切り換えることができるようになっている。ここ
で、アクチュエータ71,72の構成について、シフト
アクチュエータ71を例に簡単に説明すると、アクチュ
エータ71内には受圧面積の異なる2つのピストン71
a,71bが設けられている。ピストン71a,71b
に作用する力は、油圧が一定であれば受圧面積に応じて
大きくなるので、ピストン71a,71bに対してそれ
ぞれ独立して油圧を作用させて各ピストン71a,71
bの位置をそれぞれ変更することにより、アクチュエー
タ71の作動位置を図中の上中下で示すような3位置に
切り換えることができるようになっている。
【0022】また、図示するように、各アクチュエータ
71,72とオイルタンク73との間には、油圧源(オ
イルポンプ)74,調圧弁(レギュレータ)75及びソ
レノイド76〜79等が設けられており、上記のクラッ
チアクチュエータ6と同様に、各ソレノイド76〜79
をデューティ制御することにより上記各ピストン71
a,71bへの作動油供給状態が適宜切り換えられるよ
うになっている。そして、これによりアクチュエータ7
1,72の作動位置が切り換えられて、変速段が切り換
えられるようになっているのである。
【0023】次に、本発明の要部について説明すると、
本装置は、走行中にドライバがアクセルペダルから足を
離しても、エンジンブレーキが発生することなくスムー
スに惰行運転(コースト運転)をできるようにしたもの
である。すなわち、図4に示すように、ECU30の変
速実行部2には、コースト判定部21及びコースト判定
解除部22が設けられており、コースト判定部21でド
ライバが惰行運転しようとしていると判定されると(即
ち、コースト判定が成立すると)、クラッチアクチュエ
ータ駆動制御部3に制御信号を出力して、クラッチアク
チュエータ6によりクラッチを切断するようになってい
るのである。また、コースト判定解除部22でコースト
判定が解除されると、上述とは逆にクラッチが接続され
るようになっている。
【0024】ここで、まずコースト判定について説明す
ると、コースト判定部21には、図示するように、アク
セル開度センサ11及びギアポジションセンサ16が接
続されており、これらのセンサ11,16からの情報に
基づいて、コースト判定が成立したか否かを判定するよ
うになっている。また、コースト判定の成立条件として
は、以下の,が設定されている。 アクセル開度が第1の所定値以下、且つ変速段が所定
変速段(例えば3速)以下のとき。 アクセル開度が第2の所定値(>第1の所定値)以
下、且つアクセル開度変化率が所定の変化率(例えば−
30%/sec)以下、且つ変速段が所定変速段(例え
ば3速)以下のとき。
【0025】ここで、上記の第1の所定値としては、
本実施形態では0%が設定されている。したがって、上
記は、「アクセルオフで、且つ変速段が3速以下のと
き」と言い換えることもできる。また、上記の第2の
所定値としては、本実施形態では5%が設定されてい
る。上記の場合には、アクセル全閉であり、この場合
にはドライバはアクセルペダルから足を離して惰性を利
用して車両を走行させようとしている(コースト運転)
と考えることができる。そこで、この場合に変速段が低
速段であれば、コースト判定が成立してクラッチが切断
されるようになっている。
【0026】また、の場合には、アクセル開度が小さ
く(5%以下)て、さらにアクセルの開度変化率(アク
セルペダルの作動速度)が閉じ側に大きいときであるの
で、現在アクセルが全閉でなくても、この直後にはアク
セル全閉になると推定して、変速段が低速段であれば、
コースト判定が成立してクラッチが切断されるようにな
っている。
【0027】ところで、,の場合とも、変速段をコ
ースト判定のパラメータとして用いているのは、変速段
が高速段(4速以上)の時には、エンジンブレーキ力が
比較的小さくクラッチを切断する必要があまりないから
である。また、高速走行時には、アクセルオフ時に適度
なエンジンブレーキ力が作用した方が車間調整等を行な
い易くなる。したがって、本実施形態では、変速段が高
速段の時にはコースト判定を行なわず、クラッチを切断
しないようになっているのである。
【0028】なお、上述の,において、変速段をコ
ースト判定のパラメータとして用いなくてもよい。この
場合には、以下の′,′のいずれかが成立したとき
にコースト判定してクラッチを切断すればよい。 ′アクセル開度が第1の所定値以下のとき。 ′アクセル開度が第2の所定値(>第1の所定値)以
下、且つアクセル開度変化率が所定の変化率以下のと
き。
【0029】次に、コースト判定の解除条件について説
明すると、コースト判定解除部22には、図示するよう
に、エンジン回転速度センサ12及びクラッチ回転速度
センサ10が接続されており、コースト判定解除部22
では、これらのセンサ12,10からの情報ne,nc
に基づいて、コースト判定の解除条件が成立したか否か
を判定するようになっている。
【0030】そして、コースト判定が成立している状態
下において、以下の又はのうちのいずれか一方が成
立したと判定されると、コースト判定が解除されて、ク
ラッチが接続されるようになっている クラッチ回転速度ncとエンジン回転速度neとの偏
差Ns(=nc−ne)が負の場合。 上記の偏差Nsが所定値(例えば200rpm)以下で
あって、且つ偏差の変化率dNs/dtが所定値(例え
ば−200rpm/sec)以下の場合。
【0031】ここで、コースト運転中はクラッチが切断
されているので、エンジン回転速度はアイドル回転速度
程度まで低下して、クラッチ回転速度(変速機の入力軸
回転速度)の方が相対的に大きくなる。このような状態
でクラッチ回転速度ncとエンジン回転速度neとの偏
差Nsが負になるのは、ドライバに加速の意思があって
アクセルを踏み込んだ場合か、又は車速が極低速まで低
下した場合である。したがって、の条件が成立した場
合には、車両を加速させるべくコースト判定を解除して
クラッチを接続するようになっているのである。
【0032】なお、この場合には、アクセル開度センサ
11からの情報を取り込んで、アクセルペダルが踏み込
まれたと判定されると、コースト判定を解除するように
してもよいが、上述のように、クラッチ回転速度ncと
エンジン回転速度neとの偏差Nsに基づいてコースト
判定を解除することにより、クラッチの接続ショックを
防止することができる。つまり、の場合には、クラッ
チ回転速度ncとエンジン回転速度neとに着目して、
これらの回転速度の偏差Nsが略0となるとクラッチが
接続されるので、ショックを生じることなくクラッチ接
続することができるのである。
【0033】また、の条件が成立するのは、クラッチ
回転速度ncとエンジン回転速度neとの偏差Nsが0
ではないものの、エンジン回転速度neの相対的な上昇
により、上記の回転速度偏差Nsが小さくなりつつとき
である。そこで、この場合には、現在はクラッチ回転速
度ncとエンジン回転速度neとは一致していないもの
の、この直後には、エンジン回転速度neがクラッチ回
転速度ncに追いついて一致すると推定して、コースト
判定を解除するようになっているのである。
【0034】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変
速機の変速制御装置は、上述のように構成されているの
で、車両走行中は、例えば図5に示すようなフローチャ
ートに基づいてコースト判定の成立及びコースト判定の
解除が実行される。まず、ステップS1において、アク
セル開度aps,エンジン回転速度ne,クラッチ回転
速度nc及び現在の変速段nが読み込まれ、ステップS
2において、アクセルオフ(aps=0%)か否かが判
定される。
【0035】アクセルオフの場合には、ステップS3に
進み、現在の変速段nが所定の変速段(3速)以下か否
かが判定され、所定の変速段以下の場合には、ステップ
S4に進み、コースト判定が成立する。そして、このよ
うにして、コースト判定が成立すると、クラッチアクチ
ュエータが切方向に作動して、クラッチが切断される。
【0036】また、ステップS2で、アクセルオフでは
ないと判定されると、ステップS5に進み、アクセル開
度が所定値(5%)以下で且つアクセル開度の微分値
(アクセルペダルの作動速度)が所定値(−30%/s
ec)以下であるか否かが判定される。この条件が成立
した場合には、この直後にアクセル開度apsが0%に
なると予測して、ステップS3以降に進み、やはりコー
スト判定が成立する。また、ステップS5で、上記の条
件を満たさなかった場合には、リターンする。
【0037】一方、コースト判定が成立すると、ステッ
プS6以下に進み、コースト解除条件が成立するか否か
が判定される。まず、ステップS6において、クラッチ
回転速度ncとエンジン回転速度neとの偏差Nsが算
出される。次に、ステップS7で、上記の偏差Nsが所
定値(200rpm)以下であって、且つその変化率dN
s/dtが所定値(例えば−200rpm/sec)以下であ
るか否かが判定される。そして、ステップS7で上記の
条件が成立すると、この直後にはクラッチ回転速度nc
とエンジン回転速度neとが一致すると予測して、ステ
ップS8でコースト判定が解除されて、クラッチが接続
される。
【0038】また、ステップS7の条件が成立しなかっ
た場合には、ステップS9に進んで、上記の偏差Nsが
負の値か否かが算出される。このとき、Nsが負であれ
ば、エンジン回転速度neの方が大きくなっているの
で、やはりステップS8に進み、コースト判定が解除さ
れて、クラッチが接続されるのである。このように、本
装置によれば、アクセル開度やアクセルペダルを戻すと
きの速度に基づいて、アクセル開度が全閉になったとき
や、全閉になることが予測できる場合にはコースト判定
が成立してクラッチが切断されるので、エンジンブレー
キが生じることがなく、スムースな惰行運転(コースト
運転)を実現することができる。また、これによりドラ
イバが違和感を覚えることがなくなり、ドライバビリテ
ィが向上する。また、アクセル操作による車間調整も容
易なものとなり、このような観点からもドライバビリテ
ィが向上する。
【0039】また、変速段が高速段の時にはコースト判
定を行なわないので、高速段で走行中のときには、適度
のエンジンブレーキが作用して、高速走行時の車間調整
の容易性を確保できる。また、本装置によれば、エンジ
ン回転速度がクラッチ回転速度に一致した場合や、クラ
ッチ回転速度に一致することが予測できる場合には、コ
ースト判定が解除されて、クラッチが接続されるので、
コースト運転時のエンジンの空吹かしを防止できるとと
もに、コースト運転による減速感防止して、円滑な再加
速を行なうことができる利点がある。また、クラッチの
接続時のショックを防止することができる。
【0040】なお、本発明の機械式自動変速機の変速制
御装置は、上述のものに限定されるものではなく、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。例
えば、上述した実施形態で用いた数値は、エンジンや車
両の特性,緒元等に応じて種々変更することができる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本請求項1記載の
発明の機械式自動変速機の変速制御装置によれば、アク
セル開度が全閉になったときや、全閉になることが予測
できる場合には摩擦クラッチが切断されるので、エンジ
ンブレーキが生じることがなく、スムースな惰行運転を
実現することができる利点がある。また、これによりド
ライバが違和感を覚えることがなくなり、ドライバビリ
ティが向上する。また、アクセル操作による車間調整も
容易なものとなり、このような観点からもドライバビリ
ティが向上する。また、変速段が高速段の時には摩擦ク
ラッチを切断しないので、高速段で走行中のときには、
適度のエンジンブレーキが作用して、高速走行時の車間
調整の容易も確保できる利点がある。
【0042】また、請求項2記載の発明の機械式自動変
速機の変速制御装置によれば、エンジン回転速度がクラ
ッチ回転速度に一致した場合や、クラッチ回転速度に一
致することが予測できる場合には、摩擦クラッチが接続
されるので、コースト運転時のエンジンの空吹かしを防
止できるとともに、コースト運転による減速感を防止し
て、円滑な再加速を行なうことができる利点がある。ま
た、摩擦クラッチの接続時のショックを防止することが
できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機
の変速制御装置の全体的な機能に着目した制御ブロック
図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機
の変速制御装置のクラッチアクチュエータの構成を示す
模式図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機
の変速制御装置のシフトセレクトアクチュエータの構成
を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機
の変速制御装置の要部構成に着目した模式的なブロック
図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる機械式自動変速機
の変速制御装置の変速制御時の作用を説明するためのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
6 アクチュエータ(クラッチアクチュエータ) 10 入力軸回転速度検出手段(クラッチ回転速度セン
サ) 11 アクセル開度検出手段(アクセル開度センサ) 12 エンジン回転速度検出手段(エンジン回転速度セ
ンサ) 16 変速段検出手段(ギアポジションセンサ) 30 アクチュエータ作動制御手段(ECU)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦クラッチと変速機構とを有し、該摩
    擦クラッチの接合状態及び該変速機構の変速状態をそれ
    ぞれ制御することにより変速操作を行なう機械式自動変
    速機の変速制御装置において、 アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、 該変速機構の変速段を検出する変速段検出手段と、 摩擦クラッチを断接駆動するアクチュエータと、 該アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ作動
    制御手段とをそなえ、 該アクセル開度検出手段で検出されたアクセル開度が第
    1の所定値以下であって且つ該変速段検出手段で検出さ
    れた変速段が所定の変速段以下の場合、 又は、該アクセル開度検出手段で検出されたアクセル開
    度が該第1の所定値よりも大きい第2の所定値以下であ
    って且つその変化率が所定の変化率以下で且つ該変速段
    検出手段で検出された変速段が該所定の変速段以下の場
    合には、 該アクチュエータ作動制御手段により、該摩擦クラッチ
    を切断するべく該アクチュエータが駆動されることを特
    徴とする、機械式自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジン回転速度を検出するエンジン回
    転速度検出手段と、 該変速機構の入力軸の回転速度を検出する入力軸回転速
    度検出手段とをそなえ、 該入力軸回転速度検出手段で検出された入力軸回転速度
    と該エンジン回転速度検出手段で検出されたエンジン回
    転速度との偏差が負の場合、 又は、該偏差が所定偏差以下であって且つ該偏差の変化
    率が所定の変化率以下の場合には、 該アクチュエータ作動制御手段により、該摩擦クラッチ
    を接続するべく該アクチュエータが駆動されることを特
    徴とする、請求項1記載の機械式自動変速機の変速制御
    装置。
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