JP2001295782A - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2001295782A
JP2001295782A JP2000111192A JP2000111192A JP2001295782A JP 2001295782 A JP2001295782 A JP 2001295782A JP 2000111192 A JP2000111192 A JP 2000111192A JP 2000111192 A JP2000111192 A JP 2000111192A JP 2001295782 A JP2001295782 A JP 2001295782A
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oil hole
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pressure
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Hiroaki Sekiguchi
洋明 関口
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の無駄な運転動力の削減にあたり、軸
受クリアランスの縮小化等によることなく、ベーンの背
圧低減を図ることができるようにした気体圧縮機を提供
する。 【解決手段】 高圧オイルの絞り部50を形成する手段
として、CY油穴21−2の一部を拡幅して拡幅通路5
1とするとともに、この拡幅通路51内に、それより小
径の柱状体52をCY油穴21−2と同軸状に配置し、
拡幅通路51と柱状体52との間に形成される隙間53
が絞りとして機能するものとする。この場合、CY油穴
21−2内を流れるオイルは、上記隙間53を通過し絞
られ減圧された後、FB油穴21−3を経由してフロン
トサイドブロック2の軸受クリアランスに供給され、そ
こから最終的にベーン底部の背圧室へ供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等のエアコン
システム中に組み込まれる、または空調システムの一部
として室外機に搭載される気体圧縮機に関し、特に、そ
の圧縮機の無駄な運転動力の削減にあたり、軸受クリア
ランスの縮小化等によることなく、ベーン背圧の低減を
図れるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の気体圧縮機は、たとえば
図5に示すように、内周楕円状のシリンダ1を有し、シ
リンダ1の両端面にはサイドブロック2、3がそれぞれ
取り付けられている。また、シリンダ1の内側にはロー
タ4が配設されており、このロータ4は、その軸心に一
体に設けられているロータ軸5と、これを支持するサイ
ドブロック2、3の軸受6、7とを介して回転可能に横
架されている。
【0003】図6に示すように、ロータ4にはその径方
向にスリット状のベーン溝8が複数切り込み形成され、
その各ベーン溝8にはベーン9がそれぞれ装着されてお
り、これらのベーン9はそれぞれロータ4外周面からシ
リンダ1内壁に向かって出没自在に設けられている。
【0004】シリンダ1の内側は、シリンダ1内壁、サ
イドブロック2、3内面、ロータ4外周面およびベーン
9先端側両側面によって複数の小室に仕切られ、この仕
切り形成された小室が圧縮室10であり、圧縮室10は
ロータ4が図中矢印イの方向に回転することにより容積
の大小変化を繰り返す。
【0005】圧縮室10の容積変化が生じると、その容
積増加時に、吸入室11内の低圧冷媒ガスが、シリンダ
1等の吸入通路12とサイドブロック2、3の吸入口1
3を介して圧縮室10へ吸入される。そして、圧縮室1
0の容積が減少し始めると、その容積減少効果により圧
縮室10の冷媒ガスが圧縮され始める。その後、圧縮室
10の容積が最小付近に近づくと、圧縮された高圧冷媒
ガスの圧力により、シリンダ1楕円短径部付近に位置す
るシリンダ吐出孔14のリードバルブ15が開く。これ
により、圧縮室10内の高圧冷媒ガスは、シリンダ吐出
孔14からシリンダ1外部空間の吐出チャンバ16へ吐
出し、さらに吐出チャンバ16から油分離器18等を経
て吐出室19側へ導かれる。
【0006】吐出チャンバ16内に吐出した高圧冷媒ガ
ス中には、潤滑油がミストの状態で含まれており、この
高圧冷媒ガス中の潤滑油成分は、油分離器18を通過す
る際に分離され、吐出室19底部のオイル溜まり20に
滴下し貯留される。
【0007】また、図5の気体圧縮機では、吐出室19
内へ吐出した高圧冷媒ガスの圧力が上記オイル溜まり2
0に作用しており、このような吐出圧力Pdの作用する
オイル溜まり20の高圧オイルは、サイドブロック2、
3やシリンダ1の油穴21を通って軸受6、7クリアラ
ンス側に導かれ、そのクリアランス通過時に絞られ減圧
される。そして、このように減圧された中圧オイルの圧
力が、サイドブロック2、3のシリンダ対向面側に形成
されたサライ溝22を介してベーン9底部の背圧室23
に作用し、ベーン9をシリンダ1内壁に向かって押し上
げる力(以下「背圧」という。)となる。
【0008】ところで、ベーン9のチャタリング現象を
抑制する観点からみると、ベーン9の背圧は高い方がよ
いが、背圧が高すぎると、ベーン9先端とシリンダ1内
壁との摺動抵抗が増大し、運転動力が大きくなるという
不具合がある。したがって、ベーン9の背圧はチャタリ
ング現象を抑制するのに必要最低限あればよい。
【0009】しかしながら、従来の気体圧縮機では、上
記のように高圧オイルの圧力を軸受6、7クリアランス
で絞り、この絞られ減圧された中圧オイルの圧力をベー
ン9の背圧として用いているが、その背圧はベーン9の
チャタリングを抑制するのに必要最低限の背圧(以下
「背圧理想値」ともいう。)よりも高く、それだけ運転
動力が余分に必要となっている。
【0010】また、ベーン9の背圧を背圧理想値まで引
き下げ運転動力の削減を図るためには、軸受6、7クリ
アランスをさらに小さくすればよいのであるが、軸受
6、7クリアランスの縮小化を図ると、ロータ軸5が焼
きつきロックしやすくなる、いわゆる軸ロックの問題が
生じる。
【0011】この軸ロック問題は特にフロント側のサイ
ドブロック2に設けられている軸受9とロータ軸5との
間で生じやすい。このような部位において軸ロック問題
が発生しやすいのは、従来の気体圧縮機における運転動
力の伝達構造に原因があると考えられる。すなわち、従
来の気体圧縮機では、フロント側のサイドブロック2か
ら外部に突出したロータ軸5の先端に、図示しないプー
リーやベルトを介して車両エンジン等の回転力を伝達す
るので、ロータ軸5に加わるラジアル方向の負荷がフロ
ント側のサイドブロック2に近い部位で特に大きくなる
ためである。
【0012】さらに、ベーン9の背圧を低減する方法に
ついては、上記のような軸受6、7クリアランスを縮小
化する手段のほか、油穴21の途中に、その油穴径を小
さくして絞り部を形成する手段もあるが、このような絞
り部構造の場合、ベーン9の背圧を背圧理想値まで引き
下げるには、絞り部として油穴21の途中にその油穴径
より極細の穴加工を施さなければならず、特に、絞り部
の形成部位が鉄系材料であると、そのような極細の穴を
ドリル等の刃物で穿孔するのは極めて困難であり、ベー
ン9の背圧を背圧理想値まで引き下げることのできる狭
小の絞り部を得ることは難しい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたもので、その目的とするところ
は、圧縮機の無駄な運転動力の削減にあたり、軸受クリ
アランスの縮小化や極細の穴加工によることなく、ベー
ンの背圧低減を図ることができるようにした気体圧縮機
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フロントおよびリア側のサイドブロック
間に介挿されたシリンダと、上記両サイドブロックにそ
れぞれ設けられた軸受とこれに支持されるロータ軸とを
介して上記シリンダ内側に回転可能に横架されたロータ
と、上記ロータ外周面から上記シリンダ内壁に向かって
出没自在に設けられたベーンと、上記シリンダ、両サイ
ドブロック、ロータおよびベーンによって仕切り形成さ
れるとともに、上記ロータの回転により容積の大小変化
を繰り返し、この容積変化により冷媒ガスを吸気し圧縮
して吐出する圧縮室と、上記冷媒ガスの吐出圧力が作用
するオイル溜まりから高圧オイルを上記両サイドブロッ
クの軸受クリアランスへ導く油穴とを備え、その軸受ク
リアランスを通過して絞られた減圧オイル圧により上記
ベーンの背圧を得る気体圧縮機において、上記高圧オイ
ルを絞り減圧するための絞り部を形成する手段として、
上記油穴の一部を拡幅して拡幅通路とするとともに、こ
の拡幅通路内に、それより小径の柱状体を上記油穴と同
軸状に配置したことを特徴とするものである。
【0015】本発明は、上記拡幅通路と柱状体とからな
る絞り部が、フロント側のサイドブロックの軸受クリア
ランスに通じる油穴の途中に設けられていることを特徴
とするものである。
【0016】本発明は、上記油穴が、少なくとも、サイ
ドブロックとシリンダとの取付け接合面に向かって楕円
状に開口したFB油穴と、このFB油穴の楕円開口端に
向かって円形状に開口したCY油穴とを備え、上記拡幅
通路が、上記CY油穴の円形開口端側を拡幅して形成さ
れ、上記拡幅通路と柱状体との間に形成される隙間の一
部が、FB油穴の楕円開口端の縁部により塞がれる構造
であることを特徴とするものである。
【0017】本発明では、高圧オイルの絞り部を形成す
るのにあたり、従来のように軸受クリアランスを縮小し
たり、極細の穴加工を必要とせず、油穴の一部を拡幅す
る作業と、その拡幅通路内に柱状体を配置する作業だけ
で簡単に絞り部を形成することができる。このように形
成された絞り部は、拡幅通路と柱状体の間の隙間が高圧
オイルの絞りとして機能する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る気体圧縮機の
実施形態について図1乃至図4を基に詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明に係る気体圧縮機の一実施
形態を示した断面図であり、この図の気体圧縮機の基本
的な構成、たとえば一対のサイドブロック2、3(以
下、一方のサイドブロック2を「フロントサイドブロッ
ク」といい、他方のサイドブロック3を「リアサイドブ
ロック」という。)間にシリンダ1が介挿され、該シリ
ンダ1内側にロータ4が回転可能に横架され、またロー
タ4にはその外周面からシリンダ1内壁に向かってベー
ン8が出没自在に設けられていること、シリンダ1の内
側にはベーン8等で仕切り形成された圧縮室10(図6
参照)が設けられており、この圧縮室10はロータ4の
回転により容積の大小変化を繰り返すとともに、その容
積変化により冷媒ガスを吸入し圧縮して吐出する構造で
あること等は従来と同様なため、それと同一部材には同
一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0020】本実施形態の気体圧縮機においても、図1
に示したように、冷媒ガスの吐出圧力Pdが作用するオ
イル溜まり20からフロントおよびリアサイドブロック
2、3の軸受6、7クリアランスへ高圧オイルを導く手
段として、油穴21を備えており、この油穴21はリア
サイドブロック3に穿孔された穴21−1(以下「RB
油穴」という。)、シリンダ1に穿孔された穴21−2
(以下「CY油穴」という。)、および、フロントサイ
ドブロック2に穿孔された穴21−3(以下「FB油
穴」という。)から構成されている。
【0021】RB油穴21−1は、リアサイドブロック
3に穿孔形成され、かつ、オイル溜まり20からリアサ
イドブロック3の軸受7クリアランス側へ直接高圧オイ
ルを圧送する油路と、オイル溜まり20からCY油穴2
1−2側へ高圧オイルを圧送する油路を形成する。
【0022】CY油穴21−2は、シリンダ1の肉厚部
に穿孔形成され、かつ、RB油穴21−1のオイルをF
B油穴21−3側へ導く油路を形成する。
【0023】FB油穴21−3は、フロントサイドブロ
ック2に穿孔形成され、かつ、CY油穴21−2のオイ
ルをフロントサイドブロック2の軸受7クリアランス側
へ圧送する油路を形成する。
【0024】図2に示したように、CY油穴21−2と
FB油穴21−3は、フロントサイドブロック2とシリ
ンダ1との取り付け接合面24において連通接続されて
いるが、そのFB油穴21−2の連通接続端は、上記取
り付け接合面24に向かって縦長の楕円状に開口してな
る楕円開口端21−3aとして形成され、また、CY油
穴の連通接続端は、上記FB油穴楕円開口端21−3a
に向かって円形状に開口してなる円形開口端21−2a
として形成されている。なお、FB油穴楕円開口端21
−3aの短軸は、CY油穴円形開口端21−2aの径よ
り短くなるように設けられている。
【0025】つまり、本実施形態の場合、フロントサイ
ドブロック2とシリンダ1との取り付け接合面24で
は、FB油穴21−3の楕円開口端21−3aとCY油
穴21−2の円形開口端21−2aとが対向するように
接続されている。
【0026】上記のような油穴21の途中には絞り部5
0が設けられており、この絞り部50は、フロントサイ
ドブロック2の軸受7クリアランスに通じる油穴の途
中、すなわちCY油穴21−2とFB油穴21−3から
なる油路のうち、CY油穴21−2側に設置されてい
る。
【0027】絞り部50は、CY油穴21−2の一部を
拡幅して拡幅通路51とするとともに、この拡幅通路5
1内に、それより小径の柱状体52をCY油穴21−2
と同軸状に配置した構造である。
【0028】本実施形態の場合、上記拡幅通路51はC
Y油穴円形開口端21−2a側を拡幅して形成されてい
る。また、上記柱状体52の先端面52aは、油穴21
のオイルの流れを正面から直に受けるように配置されて
いる一方、上記柱状体52の後端面52bは、その両側
部52b1、52b2だけがFB油穴楕円開口端21−3a
の縁部、具体的にはその楕円短軸付近の縁部に当接する
とともに、その両側部を除く中央部52b3が、FB油穴
楕円開口端21−3aと対向するように構成されてい
る。
【0029】上記のような柱状体52の配置構造を採る
と、柱状体先端面52aにはCY油穴21−2のオイル
圧が作用するが、このオイル圧により、柱状体52はF
B油穴楕円開口端21−3aの縁部に押し付けられ位置
決め固定される。つまり、この種の柱状体52の固定構
造については各種考えられるが、本実施形態では、特別
な固定具等を用いず、CY油穴21−2を流れるオイル
の圧力により柱状体52を位置決め固定するという構造
を採用している。
【0030】また、本実施形態の場合、拡幅通路51と
柱状体52の両径および両断面形状との関係から、拡幅
通路51と柱状体52との間には環状の隙間53が形成
されるが、この環状の隙間53の一部、具体的にはFB
油穴楕円開口端21−3aの楕円短軸付近との対向部分
が、そのFB油穴楕円開口端21−3aの縁部で塞がれ
るように構成されている。つまり、環状の隙間53は部
分的に塞がれ、その一部だけが微小な開部53aとして
開いた状態となっており、このような隙間53の微小な
開部53aが高圧オイルの絞りとして機能する。
【0031】次に、上記の如く構成された本実施形態の
気体圧縮機の動作について図1および図2を基に説明す
る。
【0032】本実施形態の気体圧縮機においても、運転
を開始すると、図1に示したシリンダ1内側の圧縮室1
0(図6参照)において冷媒ガスが圧縮され、この圧縮
された高圧冷媒ガスが油分離器18等を経て吐出室19
側へ吐出する。また、吐出室19底部のオイル溜まり2
0には高圧冷媒ガスの吐出圧力Pdが作用している。
【0033】そして、吐出圧力Pdの作用するオイル溜
まり20の高圧オイルは、RB油穴21−1を通過して
リアサイドブロック3の軸受10側へ圧送供給されると
同時に、CY油穴21−2とFB油穴21−3を通って
フロントサイドブロック2のの軸受9クリアランス側に
も圧送供給される。
【0034】このとき、CY油穴21−2を流れるオイ
ルは、図2に示したように、絞り部50における隙間5
3の微小な開部53aを通過し絞られ減圧された後、F
B油穴21−3を経由してフロントサイドブロック2の
軸受6クリアランスに供給される。
【0035】したがって、リアサイドブロック3の軸受
7クリアランス側へ供給されるオイルは、オイル溜まり
20からRB油穴21−1を経て直接圧送された高圧オ
イルであるが、フロントサイドブロック2の軸受6クリ
アランス側へ供給されるオイルは、CY油穴21−2の
絞り部50によりきつく絞られ減圧されたオイルとな
る。
【0036】なお、本実施形態の気体圧縮機において
も、上述の軸ロック問題との関係からフロントサイドブ
ロック2の軸受6クリアランスは余り小さくできない
が、リアサイドブロック3の軸受7クリアランスについ
ては比較的小さくすることができる。そこで、本実施形
態の気体圧縮機では、ベーンの背圧低減を図るため、フ
ロントサイドブロック2の軸受6クリアランスに比し、
リアサイドブロック3の軸受7クリアランスを小さくし
ている。
【0037】したがって、リアサイドブロック3の軸受
7クリアランス側から最終的にベーン9底部の背圧室2
3へ供給されるオイルは、リアサイドブロック3の狭い
軸受7クリアランスを通過するときに強く絞られ減圧さ
れる。一方、フロントサイドブロック2の軸受6クリア
ランスは比較的大きいので、フロントサイドブロック2
の軸受6クリアランス側から最終的にベーン9底部の背
圧室23へ供給されるオイルは、主にCY油穴21−2
の絞り部50を通過するときに強く絞られ減圧されるこ
とになる。この絞り部50における減圧効果は、隙間5
3の寸法と柱状体52のスラスト方向の長さを変更する
ことにより調節できる。
【0038】以上のように、本実施形態の気体圧縮機に
よると、絞り部50を形成する手段として、油穴21の
一部を拡幅して拡幅通路51とし、この拡幅通路51内
に柱状体52を配置してなる構造を採用したものであ
る。このため、高圧オイルの絞り部50を形成するのに
あたり、従来のように軸受クリアランス6、7を縮小し
たり、極細の穴加工を必要とせず、油穴21の一部を拡
幅する作業と、その拡幅通路51内に柱状体52を配置
する作業だけで簡単に絞り部50を形成することができ
るとともに、このような絞り部50によりベーン9のチ
ャタリング抑制に最低限必要な値までベーン9の背圧を
低減することが可能となり、過剰なベーン背圧による圧
縮機の無駄な運転動力を削減できる。
【0039】また、上記絞り部50は気体圧縮機への組
付け作業性にも優れている。すなわち、本実施形態の気
体圧縮機を組み立てる場合には、シリンダ1にリア側の
サイドブロック3をネジ止めし、これを逆さにしてロー
タ4をシリンダ1内に組付けた後、該ロータ4のベーン
溝8にベーン9を組付けてから、フロント側のサイドブ
ロック2をシリンダ1にネジ止めするが、このフロント
側のサイドブロック2を組む前に、柱状体52をシリン
ダ1の端面側から拡幅通路51内に入れるだけで絞り部
50の組付けが済むためである。
【0040】なお、上記実施形態では、絞り部50をC
Y油穴21−2に設置した例について説明したが、この
絞り部50の設置場所は必要に応じて適宜変更すること
ができる。
【0041】また、上記実施形態においては、柱状体5
2として円柱形状のものを採用したが、この種の柱状体
52については、たとえば図3に示したように、円柱の
外周面に、その円柱軸方向に沿って溝54を直線的に複
数形成してなるものや、図4に示したように、円柱の外
周面に螺旋状に溝54を形成してなるものを採用するこ
ともできる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る気体圧縮機にあっては、上
記の如く、絞り部を形成する手段として、油穴の一部を
拡幅して拡幅通路とし、この拡幅通路内に柱状体を配置
してなる構造を採用したものである。このため、従来の
ような軸受クリアランスの縮小化や極細の穴加工等によ
ることなく、高圧オイルの絞り部を容易に形成すること
ができ、この絞り部によりチャタリングの抑制に最低限
必要な値までベーンの背圧を低減することと、過剰なベ
ーン背圧による圧縮機の無駄な運転動力の削減を図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気体圧縮機の一実施形態を示した
断面図。
【図2】図2(a)は図1中のA部拡大図、同図(b)
は(a)中のB−B線断面図である。
【図3】図3は本発明の要部(柱状体)についての他の
実施形態の説明図であり、同図(a)は柱状体の正面
図、同図(b)はその左側面図である。
【図4】図4は本発明の要部(柱状体)についての他の
実施形態の説明図であり、同図(a)は柱状体の正面
図、同図(b)はその左側面図である。
【図5】従来の気体圧縮機の断面図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 フロント側のサイドブロック 3 リア側のサイドブロック 4 ロータ 5 ロータ軸 6、7 軸受 8 ベーン溝 9 ベーン 10 圧縮室 11 吸入室 12 吸入通路 13 吸入口 14 シリンダ吐出孔 15 リードバルブ 16 吐出チャンバ 18 油分離器 19 吐出室 20 オイル溜まり 21 油穴 21−1 RB油穴 21−2a CY油穴の円形開口端 21−2 CY油穴 21−3 FB油穴 21−3a FB油穴の楕円開口端 22 サライ溝 23 背圧室 24 取り付け接合面 50 絞り部 51 拡幅通路 52 柱状体 52a 柱状体の先端面 52b 柱状体の後端面 52b1、52b2 柱状体後端面の両側部 52b3 柱状体後端面の中央部 53 隙間 53a 隙間の開部 54 溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントおよびリア側のサイドブロック
    間に介挿されたシリンダと、上記両サイドブロックにそ
    れぞれ設けられた軸受とこれに支持されるロータ軸とを
    介して上記シリンダ内側に回転可能に横架されたロータ
    と、上記ロータ外周面から上記シリンダ内壁に向かって
    出没自在に設けられたベーンと、上記シリンダ、両サイ
    ドブロック、ロータおよびベーンによって仕切り形成さ
    れるとともに、上記ロータの回転により容積の大小変化
    を繰り返し、この容積変化により冷媒ガスを吸気し圧縮
    して吐出する圧縮室と、上記冷媒ガスの吐出圧力が作用
    するオイル溜まりから高圧オイルを上記両サイドブロッ
    クの軸受クリアランスへ導く油穴とを備え、その軸受ク
    リアランスを通過して絞られた減圧オイル圧により上記
    ベーンの背圧を得る気体圧縮機において、 上記高圧オイルを絞り減圧するための絞り部を形成する
    手段として、 上記油穴の一部を拡幅して拡幅通路とするとともに、こ
    の拡幅通路内に、それより小径の柱状体を上記油穴と同
    軸状に配置したことを特徴とする気体圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記拡幅通路と柱状体とからなる絞り部
    が、フロント側のサイドブロックの軸受クリアランスに
    通じる油穴の途中に設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 【請求項3】 上記油穴が、 少なくとも、サイドブロックとシリンダとの取付け接合
    面に向かって楕円状に開口したFB油穴と、このFB油
    穴の楕円開口端に向かって円形状に開口したCY油穴と
    を備え、 上記拡幅通路が、上記CY油穴の円形開口端側を拡幅し
    て形成され、 上記拡幅通路と柱状体との間に形成される隙間の一部
    が、FB油穴の楕円開口端の縁部により塞がれる構造で
    あることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
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