JP2002168183A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

Info

Publication number
JP2002168183A
JP2002168183A JP2000368618A JP2000368618A JP2002168183A JP 2002168183 A JP2002168183 A JP 2002168183A JP 2000368618 A JP2000368618 A JP 2000368618A JP 2000368618 A JP2000368618 A JP 2000368618A JP 2002168183 A JP2002168183 A JP 2002168183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spiral
throttle
throttle passage
lubricating oil
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000368618A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Iida
飯田  登
Atsushi Sakuta
作田  淳
Akira Iwashida
鶸田  晃
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Kiyoshi Sano
潔 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000368618A priority Critical patent/JP2002168183A/ja
Publication of JP2002168183A publication Critical patent/JP2002168183A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール圧縮機構の絞り部の絞り効果を、
潤滑油に存在するゴミにより閉塞するようなことなく、
高められるようにする。 【解決手段】 絞り部24を螺旋状の絞り通路33を持
ったものとすることにより、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍サイクル装置な
どに用いられるスクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の圧縮機は、本発明の実施
例を示す図1を参照して説明すると、固定渦巻羽根53
と固定鏡板54を有する固定渦巻部品10と、旋回渦巻
羽根55と旋回鏡板25を有する旋回渦巻部品11とを
噛み合わせて複数の圧縮室32を持った圧縮機構部2を
構成し、旋回渦巻部品11を自転を拘束して円軌道に沿
って旋回させたとき圧縮室32が容積を変えながら移動
することにより、吸入、圧縮、吐出を行うのに併せ、圧
縮機構部2の旋回渦巻部品11の羽根面と反対側に設け
られてシール部材28により内側領域21と外側領域2
9に区画された背圧室56の前記内側領域21に潤滑油
を供給し、この供給した潤滑油を絞り部24を経由して
前記外側領域29および圧縮機構部2の吸入空間30へ
供給するようにし、内側領域21および外側領域29に
前記潤滑油の供給によって生じる背圧により、旋回渦巻
部品11が固定渦巻部品10から離れて転覆するような
ことがないようにしている。
【0003】絞り部24は内側領域21に供給される高
圧の潤滑油を減圧して外側領域29に適正量供給し自転
拘束部品12などの摺動部を潤滑する一方、外側領域2
9への供給量が増大するにつれそこでの圧力が増大して
前記旋回渦巻部品11の転覆を防止するための所定の圧
力になるようにしている。所定の圧力以上になると背圧
調整機構31が開いて潤滑油を圧縮機構部2の吸入空間
30へ逃がして所定の圧力状態に保つとともに、、圧縮
機構部2の摺動部を潤滑できるようにしている。
【0004】本発明の実施例の絞り部24に対応する従
来の絞り部は、図6に示すように取り付け用のネジ部a
を持つ円筒状のピンbで構成している。ピンbの中心に
ストレートな細孔による絞り通路cが形成されており、
この絞り通路cによって絞り効果を発生させ前記減圧を
行っている。潤滑油を供給する適正量は絞り通路cの内
径を変更することにより調整している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の絞り部では絞り効果を上げようとすると、絞り通路
cがストレートで短いために、孔径をかなり小さくする
必要があり、潤滑油に混在するゴミにより閉塞しやす
く、圧縮機の性能が不安定になる。また、絞り通路cは
孔径が小さくなるほど加工のコストが増大するといった
課題を有している。本発明はこのような従来の課題を解
決するものであり、性能の安定な高効率かつ低コストの
スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のスクロール圧縮機は、固定渦巻羽根と固
定鏡板を有する固定渦巻部品と、旋回渦巻羽根と旋回鏡
板を有する旋回渦巻部品とを噛み合わせて複数の圧縮室
を持った圧縮機構を構成し、旋回渦巻部品を自転を拘束
して円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室が容積を変え
ながら移動することにより、吸入、圧縮、吐出を行うの
に併せ、前記圧縮機構の前記旋回渦巻部品の羽根面と反
対側に設けられてシール部材により内側領域と外側領域
に区画された背圧室の内側領域に潤滑油を供給し、この
供給した潤滑油を絞り部を経由して前記外側領域および
圧縮機構の吸入空間へ供給するようにしたスクロール圧
縮機において、前記絞り部は、螺旋状の絞り通路を持っ
ていることを特徴とするものである。
【0007】このような構成では、旋回渦巻部品が円軌
道に沿って旋回されてこれと噛み合った固定渦巻部品と
の間の圧縮室にて、吸入、圧縮、吐出を繰り返し行うと
き、旋回渦巻部品の羽根面と反対側の背圧室において、
シール部材により区画された内側領域に潤滑油が供給さ
れてその一部を各部の潤滑に供するのに併せ、内側領域
に供給された潤滑油の他の一部を絞り部により減圧して
背圧室の外側領域に適正量供給して各部の潤滑に供しな
がら、背圧室の内側領域が潤滑油の供給圧になり、外側
領域が所定圧となることにより旋回渦巻部品をバックア
ップして、旋回渦巻部品が固定渦巻部品から離れて転覆
するようなことを防止する。
【0008】特に、絞り部が螺旋状の絞り通路を持って
いるので、従来と同じ長さの絞り部であっても、絞り通
路の長さを数倍から数十倍に長くすることができ、長さ
が長くなった割合分だけ孔径を大きくしても同じ絞り効
果が得られるので、従来よりも太い絞り通路にて従来よ
りも高い絞り効果を発揮し、潤滑油に混在しているゴミ
による閉塞の発生なしに絞り効果を十分に高めてスクロ
ール圧縮機の性能を高効率かつ安定なものとすることが
できる。しかも、孔径が大きくてよい分だけ孔径が小さ
い場合よりも加工しやすく低コストなものとなる。
【0009】前記絞り通路が、外周面に螺旋溝が形成さ
れた雄部材と、この雄部材を孔内に挿入された雌部材と
で形成され、あるいは、孔の内周面に螺旋溝が形成され
た雌部材と、前記孔に挿入した雄部材とで形成されてい
ると、嵌め合わされる雌雄各部材の開放された外周面ま
たは内周面に螺旋溝を形成して、前記嵌め合わせを行う
だけで螺旋溝が雌雄各部材間で螺旋状の絞り通路となる
ので、絞り通路の加工がより簡単になりコストがさらに
低減する。
【0010】雄部材の端部に、端面から切り込んだスリ
ットを備えていると、螺旋状の絞り通路が雄部材の端部
で加工不良やその後の潰れなどで不完全になることがあ
っても、螺旋状の絞り通路は端部から内側の部分がスリ
ットを通じ複数箇所で繋がって絞り通路の流路を確保す
るので、信頼性の高いものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るスクロール圧
縮機の幾つかの実施例につき、図1〜図5を参照しなが
ら詳細に説明し、本発明の理解に供する。
【0012】本発明の図1〜図2に示す第1の実施例、
図3に示す第2の実施例、図4に示す第3の実施例、図
5に示す第4の実施例のいずれも、図1に示すような容
器1内に圧縮機構部2とこれを駆動する電動機3とを収
容した冷凍サイクル用の縦型配置されるスクロール圧縮
機の場合の一例である。しかし、本発明はこれに限定さ
れることはなく、図1に示すように固定渦巻羽根53と
固定鏡板54を有する固定渦巻部品10と、旋回渦巻羽
根55と旋回鏡板25を有する旋回渦巻部品11とを噛
み合わせて複数の圧縮室32を持った圧縮機構部2を構
成し、旋回渦巻部品11を自転拘束部品12により自転
を拘束して円軌道に沿って旋回させたとき圧縮室32が
容積を変えながら移動することにより、吸入、圧縮、吐
出を行うのに併せ、前記圧縮機構部2の旋回渦巻部品1
1の羽根面と反対側に設けられてシール部材28により
内側領域21と外側領域29に区画された背圧室56の
内側領域21に潤滑油を供給し、この供給した潤滑油を
絞り部24、34、38、42を経由して前記外側領域
29および圧縮機構部2の吸入空間30へ供給するよう
な基本構成を有した各種のスクロール圧縮機全般に適用
して有効であり、いずれも本発明の範疇に属する。
【0013】図1に示すスクロール圧縮機の具体的な構
造と基本動作について以下さらに説明すると、電動機3
は容器1の内側に焼き嵌めや溶接などして固定されたス
テータ4と、このステータ4の内側に位置するロータ5
とからなり、このロータ5は駆動軸6の外まわりに結合
されている。この駆動軸6の一端は旋回渦巻部品11を
バックアップする固定部材として上記圧縮機構部2の一
部を構成する主軸受部品7に軸受8を介して回転自在に
支持されている。軸受8により支持されている駆動軸6
の先端には駆動軸6に対して偏心運動を行うクランク軸
9が備えられている。一方、固定渦巻部品10と旋回渦
巻部品11を噛み合わせることにより複数の圧縮室32
を形成し、旋回渦巻部品11と主軸受部品7との間に自
転拘束部品12を備えて旋回渦巻部品11の自転を防止
し、クランク軸9により旋回渦巻部品11を旋回軸受1
3を介し円軌道に沿った旋回運動させることによって、
圧縮室32が外周から中央部に向かって容積を減少させ
ながら移動され、容器1の吸入管57、圧縮機構部2の
外周部の吸入ポート14を通じ冷媒ガス等を吸入して圧
縮し、圧縮した冷媒ガス等を中央部の吐出ポート15か
ら圧縮機構部2の上部にあるマフラー50内を経て容器
1内の空間16に吐出される。
【0014】また駆動軸6の他端側は副軸受部品17に
よって支持されており、駆動軸6の他端側の先端には容
積型のポンプ18を備え、駆動軸6は旋回渦巻部品11
の駆動と同時にポンプ18を駆動する。ポンプ18はこ
の駆動によって容器1の下部にある潤滑油溜まり19か
ら潤滑油を吸入して駆動軸6の軸方向の中心に設けられ
た給油経路20を経て背圧室56における内側領域21
に供給する。内側領域21に達した潤滑油の一部は旋回
軸受13および8を染み出すように順次流下してそれら
を潤滑および冷却した後、空間16に出てそこに吐出さ
れた冷媒ガスに合流してロータ5のガス通路51を通っ
て電動機3の下部に旋回流として吹出される。このとき
冷媒ガス中の潤滑油は遠心分離して潤滑油溜まり19に
戻され、再循環する。潤滑油分離後の冷媒ガスはステー
タ4ないしはステータ4と容器1との間にあるガス通路
52を経て容器1の上部に達し容器1の吐出管58から
吐出され冷凍サイクルに供される。
【0015】一方、内側領域21に供給された潤滑油の
他の一部は、旋回渦巻部品11の内部に設けられた長孔
23を経由して絞り部24、34、38、42を通って
減圧された後、旋回鏡板25と主軸受部品7に設けられ
た窪み26と固定渦巻部品10の上面27とシール部材
28で構成された前記外側領域29に前記減圧に基づく
適量にて供給される。
【0016】ここで、内側領域21は潤滑油の供給圧と
なって圧縮機構部2での吐出圧よりも高い高圧部とな
り、外側領域29は供給される潤滑油が増加することに
よって高圧部と吐出圧との中間の圧力に設定される。こ
れら背圧室56における中央部の高圧状態と周辺部の中
間圧状態とで旋回渦巻部品11をバックアップして、旋
回渦巻部品11が固定渦巻部品10から離れて転覆する
ようなことを防止している。シール部材28は高圧部で
ある内側領域21と中間圧部である外側領域29との間
をシールする役割を持っている。また、この外側領域2
9には自転拘束部品12が配設されておりこの外側領域
29に供給される潤滑油により潤滑を行っている。
【0017】外側領域29に供給された潤滑油が過剰に
なって設定圧力を越えると、外側領域29と圧縮室32
を生成する吸入空間30との間に構成された背圧調整機
構31が開いて外側領域29内の潤滑油を吸入空間30
へ逃がして、外側領域29を所定の中間圧に保つ。吸入
空間30に逃がされた潤滑油はそれが形成する油膜によ
って圧縮室32のシール性を高め圧縮中の冷媒ガス等の
漏れを防ぐシールの役割と、固定渦巻部品10と旋回渦
巻き部品11の接触面を潤滑する役割を果たしている。
【0018】上記したように、必要な減圧を行うのに絞
り部24の絞り通路の孔径を小さくして絞り効果を高め
る従来の技術では、潤滑油に混じっているゴミなどで閉
塞して性能低下を招くようなことがあるのを、本発明の
図2、図3(a)、図4(a)、図5(a)に示す第1
〜第4の実施例のいずれも、前記絞り部24、34、3
8、42を、螺旋状の絞り通路33を持った構造とする
ことにより解消している。
【0019】このように、絞り部24、34、38、4
2の絞り通路33が螺旋状であると、従来と同じ長さの
絞り部24であっても、絞り通路33の長さを数倍から
数十倍に長くすることができ、長さが長くなった割合分
だけ孔径を大きくしても同じ絞り効果が得られるので、
従来よりも太い絞り通路33にて従来よりも高い絞り効
果を発揮し、潤滑油に混在しているゴミによる閉塞の発
生なしに絞り効果を十分に高めてスクロール圧縮機の性
能を高効率かつ安定なものとすることができる。しか
も、孔径が大きくてよい分だけ孔径が小さい場合よりも
加工しやすく低コストなものとなる。
【0020】図1、図2に示す第1の実施例では、絞り
部24は1つのプラグ部材24aにて形成し、このプラ
グ部材24aの内部に螺旋状の絞り通路33を形成して
いる。絞り通路33の形成方法はどのような方式によっ
てもよいが、一例として螺旋状の中子を包み込むよう
に、金属製のプラグ部材24aの燒結成形や鋳造、樹脂
製のプラグ部材24aの型成形を行って後、中子を、そ
の抜き出しや溶出などにて除去することにより行える。
プラグ部材24aの円筒形状をした外周には取り付けね
じ61が設けられ、内側領域21から旋回渦巻部品11
の内部を通じて旋回渦巻部品11の外周に延びる前記長
孔23の外周への開口部に外方からねじ合わせて取り付
けるようにしてある。プラグ部材24aの一端には前記
絞り通路33に繋がる潤滑油導入口60が形成され、外
側領域29内の潤滑油を絞り通路33へ案内するように
している。
【0021】図3(a)(b)に示す第2の実施例は、
図3(b)に示すように、外周面に螺旋溝37が形成さ
れた雄部材36と、この雄部材36を挿入する孔35a
が形成された雌部材35とで絞り部34を構成し、図3
(a)に示すように雄部材36を雌部材35の孔35a
に挿入することにより、前記螺旋溝37と孔35aの内
面との間で螺旋状の絞り通路33を形成している。雌部
材35の一端に潤滑油導入口60が設けられ、前記孔3
5aに通じ、孔35aの一部を介して絞り通路33に繋
がるようにしてある。もっとも、直接繋がるようにもで
きる。
【0022】この第2の実施例によると、嵌め合わされ
る雌雄各部材35、36における嵌め合わせ前の雄部材
36の開放された外周面に螺旋溝37を形成して、前記
嵌め合わせを行うだけで螺旋溝37が雌雄各部材35、
36間で螺旋状の絞り通路33となるので、絞り通路3
3の加工がより簡単になりコストがさらに低減する。特
に、雄部材36を円柱体とすることにより、雄部材36
およびその螺旋溝37の加工や、雌部材35の孔35a
の加工が旋盤などにより容易に行える。雌部材35の円
筒形状をした外周面には第1の実施例の場合同様の取り
付けねじ61が形成されている。
【0023】図4(a)(b)に示す第3の実施例は、
図4(b)に示すように、孔39aの内周面に螺旋溝4
1が形成された雌部材39と、前記孔39aに図4
(a)に示すように挿入される雄部材40とで絞り部3
8を構成し、雄部材40を雌部材39の孔39aに挿入
することにより、螺旋溝41と雄部材40の外周面40
aとの間で螺旋状の絞り通路33を形成する。雌部材3
9の一端に潤滑油導入口60が設けられ、前記孔39a
に通じ、孔39aの一部を介して絞り通路33に繋がる
ようにしてある。もっとも、直接繋がるようにもでき
る。
【0024】この第3の実施例でも、嵌め合わされる雌
雄各部材39、40における嵌め合わされる前の雌部材
39の開放された孔39aの内周面に螺旋溝41を形成
して、前記嵌め合わせを行うだけで螺旋溝41が雌雄各
部材39、40間で螺旋状の絞り通路33となるので、
絞り通路33の加工がより簡単になりコストがさらに低
減する。また、第2の実施例と同様に、雄部材40を円
柱体とすることにより、雄部材40の加工や、雌部材3
9の雄部材40を挿入する孔39aおよびその内周面の
螺旋溝41の加工が旋盤などにより容易に行える。雌部
材39の円筒形状をした外周面には第1、第2の実施例
の場合同様の取り付けねじ61が形成されている。
【0025】図5(a)(b)に示す第4の実施例は、
図5(b)に示すように、第2の実施例の場合どうよう
に、外周面に螺旋溝45が形成された雄部材44と、こ
の雄部材44を挿入する孔43aが形成された雌部材4
3とで絞り部42を構成し、図5(a)に示すように雄
部材44を雌部材43の孔43aに挿入することによ
り、前記螺旋溝45と孔43aの内面との間で螺旋状の
絞り通路33を形成し、雄部材44の端部に、端面から
切り込んだスリット46を備えている。雌部材43の一
端に潤滑油導入口60が設けられ、前記孔43aに通
じ、孔43aの一部を介して絞り通路33に繋がるよう
にしてある。もっとも、直接繋がるようにもできる。
【0026】この第4の実施例では、前記第2の実施例
と同様な作用効果を発揮する上に、雄部材44の端部
に、端面から切り込んだスリット46を備えていること
により、螺旋状の絞り通路33が雄部材44の端部で加
工不良やその後の潰れなどで不完全になることがあって
も、螺旋状の絞り通路33は端部から内側の部分がスリ
ット46を通じ複数箇所で繋がって絞り通路33の流路
を確保するので、信頼性の高いものとなる。本実施例で
は雄部材44の潤滑油が流入する潤滑油導入口60側に
形成しているが、反対の潤滑油が流出する側の端部に形
成しても有効であるし、両端部に形成することもでき
る。
【0027】なお、本発明は潤滑油の供給に容積型ポン
プを用いたが、差圧給油型ポンプを使用する場合にも同
様の効果を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項
1に係る発明によれば、圧縮室にて吸入、圧縮、吐出を
繰り返し行いながら、旋回渦巻部品の羽根面と反対側の
背圧室において、シール部材により区画された内側領域
と外側領域とに潤滑油を供給して旋回渦巻部品をバック
アップし、旋回渦巻部品が固定渦巻部品から離れて転覆
するようなことを防止するのに、内側領域からの潤滑油
を減圧して外側領域に通し供給する絞り部が螺旋状の絞
り通路を持っているので、従来と同じ長さの絞り部であ
っても、絞り通路の長さを数倍から数十倍に長くするこ
とができ、長さが長くなった割合分だけ孔径を大きくし
ても同じ絞り効果が得られるので、従来よりも太い絞り
通路にて従来よりも高い絞り効果を発揮し、潤滑油に混
在しているゴミによる閉塞の発生なしに絞り効果を十分
に高めてスクロール圧縮機の性能を高効率かつ安定なも
のとすることができる。しかも、孔径が大きくてよい分
だけ孔径が小さい場合よりも加工しやすく低コストなも
のとなる。
【0029】前記絞り通路が、外周面に螺旋溝が形成さ
れた雄部材と、この雄部材を孔内に挿入された雌部材と
で形成され、あるいは、孔の内周面に螺旋溝が形成され
た雌部材と、前記孔に挿入した雄部材とで形成されてい
ると、嵌め合わされる雌雄各部材の開放された外周面ま
たは内周面に螺旋溝を形成して、前記嵌め合わせを行う
だけで螺旋溝が雌雄各部材間で螺旋状の絞り通路となる
ので、絞り通路の加工がより簡単になりコストがさらに
低減する。
【0030】また、雄部材の端部に、端面から切り込ん
だスリットを備えていると、螺旋状の絞り通路が雄部材
の端部で加工不良やその後の潰れなどで不完全になるこ
とがあっても、螺旋状の絞り通路は端部から内側の部分
がスリットを通じ複数箇所で繋がって絞り通路の流路を
確保するので、信頼性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第4の実施例に共通するスクロ
ール圧縮機の全体構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る絞り部を示す断面
図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る絞り部を示し、そ
の(a)は組み立て状態の断面図、その(b)は雌雄各
部材を分解し雌部材を断面して見た分解図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る絞り部を示し、そ
の(a)は組み立て状態の断面図、その(b)は雌雄各
部材を分解し雌部材を断面して見た分解図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る絞り部を示し、そ
の(a)は組み立て状態の断面図、その(b)は雌雄各
部材を分解し雌部材を断面して見た分解図である。
【図6】従来のスクロール圧縮機の絞り部を示す断面図
である。
【符号の説明】
2 圧縮機構部 3 電動機 6 駆動軸 10 固定渦巻部品 11 旋回渦巻部品 12 自転拘束部品 14 吸入ポート 15 吐出ポート 18 容積型ポンプ 19 潤滑油溜まり 20 給油経路 21 内側領域 23 長孔 24、34、38、42 絞り部 25 旋回鏡板 27 上面 28 シール部材 29 外側領域 30 吸入空間 32 圧縮室 33 絞り通路 35、39、43 雌部材 36、40、44 雄部材 37、41、45 螺旋溝 46 スリット
フロントページの続き (72)発明者 鶸田 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 澤井 清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐野 潔 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AA21 AB03 BB06 BB31 BB36 CC33 CC55 3H039 AA03 AA06 AA12 BB07 BB11 BB16 CC27 CC40 CC42

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定渦巻羽根と固定鏡板を有する固定渦
    巻部品と、旋回渦巻羽根と旋回鏡板を有する旋回渦巻部
    品とを噛み合わせて複数の圧縮室を持った圧縮機構を構
    成し、旋回渦巻部品を自転を拘束して円軌道に沿って旋
    回させたとき圧縮室が容積を変えながら移動することに
    より、吸入、圧縮、吐出を行うのに併せ、前記圧縮機構
    の前記旋回渦巻部品の羽根面と反対側に設けられてシー
    ル部材により内側領域と外側領域に区画された背圧室の
    内側領域に潤滑油を供給し、この供給した潤滑油を絞り
    部を経由して前記外側領域および圧縮機構の吸入空間へ
    供給するようにしたスクロール圧縮機において、 前記絞り部は、螺旋状の絞り通路を持っていることを特
    徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記絞り通路は、外周面に螺旋溝が形成
    された雄部材と、この雄部材を孔内に挿入された雌部材
    とで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    スクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記絞り通路は、孔の内周面に螺旋溝が
    形成された雌部材と、前記孔に挿入した雄部材とで形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロー
    ル圧縮機。
  4. 【請求項4】 雄部材の端部に、端面から切り込んだス
    リットを備えたことを特徴とする請求項2、3のいずれ
    か1項に記載のスクロール圧縮機。
JP2000368618A 2000-12-04 2000-12-04 スクロール圧縮機 Pending JP2002168183A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000368618A JP2002168183A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 スクロール圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000368618A JP2002168183A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 スクロール圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002168183A true JP2002168183A (ja) 2002-06-14

Family

ID=18838812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000368618A Pending JP2002168183A (ja) 2000-12-04 2000-12-04 スクロール圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002168183A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011808A1 (ja) * 2002-07-29 2004-02-05 Daikin Industries, Ltd. 圧縮機
KR100624384B1 (ko) 2005-03-30 2006-09-20 엘지전자 주식회사 스크롤 압축기용 급유나사의 오리피스 구조
JP2006266084A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動圧縮機
KR100696127B1 (ko) 2005-03-30 2007-03-22 엘지전자 주식회사 스크롤 압축기의 급유구조
US7578664B2 (en) * 2006-07-06 2009-08-25 Lg Electronics Inc. Oil supply structure of scroll compressor
US20100215534A1 (en) * 2009-02-20 2010-08-26 Yasunori Kiyokawa Scroll type compressor
US20100215535A1 (en) * 2009-02-20 2010-08-26 Yasunori Kiyokawa Scroll type compressor
KR20120062415A (ko) * 2010-12-06 2012-06-14 한라공조주식회사 스크롤 압축기
CN102678546A (zh) * 2011-03-08 2012-09-19 日立空调·家用电器株式会社 涡旋压缩机
CN103899537A (zh) * 2012-12-26 2014-07-02 株式会社丰田自动织机 涡旋式压缩机
WO2016190490A1 (ko) * 2015-05-26 2016-12-01 한온시스템 주식회사 오일회수 수단을 구비한 압축기
CN107630814A (zh) * 2017-09-04 2018-01-26 珠海格力电器股份有限公司 涡旋压缩机、节流结构及空调器
CN110296078A (zh) * 2018-03-21 2019-10-01 翰昂汽车零部件有限公司 压缩器
WO2023125950A1 (zh) * 2021-12-31 2023-07-06 丹佛斯(天津)有限公司 涡旋压缩机
WO2024025137A1 (en) * 2022-07-27 2024-02-01 Hanon Systems Devices for compressing a gaseous fluid and method of operating a device for compressing a gaseous fluid

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004011808A1 (ja) * 2002-07-29 2004-02-05 Daikin Industries, Ltd. 圧縮機
AU2003244270B2 (en) * 2002-07-29 2006-07-27 Daikin Industries, Ltd. Compressor
US7134853B2 (en) 2002-07-29 2006-11-14 Daikin Industries, Ltd. Scroll compressor having a flow rate controlling member inserted into a high pressure fluid introducing passageway
CN1333171C (zh) * 2002-07-29 2007-08-22 大金工业株式会社 压缩机
JP2006266084A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動圧縮機
KR100624384B1 (ko) 2005-03-30 2006-09-20 엘지전자 주식회사 스크롤 압축기용 급유나사의 오리피스 구조
KR100696127B1 (ko) 2005-03-30 2007-03-22 엘지전자 주식회사 스크롤 압축기의 급유구조
US7318711B2 (en) 2005-03-30 2008-01-15 Lg Electronics Inc. Oil supply structure of scroll compressor
DE102005039345B4 (de) * 2005-03-30 2010-08-05 Lg Electronics Inc. Ölzufuhraufbau für einen Spiralverdichter
US7578664B2 (en) * 2006-07-06 2009-08-25 Lg Electronics Inc. Oil supply structure of scroll compressor
US8585381B2 (en) * 2009-02-20 2013-11-19 Sanyo Electric Co., Ltd. Scroll type compressor having an intercommunication path in which a pin member is inserted
US20100215534A1 (en) * 2009-02-20 2010-08-26 Yasunori Kiyokawa Scroll type compressor
JP2010190168A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Sanyo Electric Co Ltd スクロール型圧縮機
US20100215535A1 (en) * 2009-02-20 2010-08-26 Yasunori Kiyokawa Scroll type compressor
EP2221480A3 (en) * 2009-02-20 2016-10-26 Sanyo Electric Co., Ltd. Scroll type compressor
US8597004B2 (en) * 2009-02-20 2013-12-03 Sanyo Electric Co., Ltd. Scroll type compressor having an intercommunication path in which a pin member is inserted
KR101682251B1 (ko) 2010-12-06 2016-12-02 한온시스템 주식회사 스크롤 압축기
KR20120062415A (ko) * 2010-12-06 2012-06-14 한라공조주식회사 스크롤 압축기
JP2012184743A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Hitachi Appliances Inc スクロール圧縮機
CN102678546B (zh) * 2011-03-08 2016-02-03 日立空调·家用电器株式会社 涡旋压缩机
CN102678546A (zh) * 2011-03-08 2012-09-19 日立空调·家用电器株式会社 涡旋压缩机
CN103899537A (zh) * 2012-12-26 2014-07-02 株式会社丰田自动织机 涡旋式压缩机
DE102013226590B4 (de) * 2012-12-26 2016-04-21 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Scrollkompressor
US10132316B2 (en) 2012-12-26 2018-11-20 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Scroll compressor
CN103899537B (zh) * 2012-12-26 2017-04-12 株式会社丰田自动织机 涡旋式压缩机
CN107076150A (zh) * 2015-05-26 2017-08-18 翰昂汽车零部件有限公司 具有润滑油回收机构的压缩机
WO2016190490A1 (ko) * 2015-05-26 2016-12-01 한온시스템 주식회사 오일회수 수단을 구비한 압축기
CN107076150B (zh) * 2015-05-26 2019-08-13 翰昂汽车零部件有限公司 具有润滑油回收机构的压缩机
US10527041B2 (en) 2015-05-26 2020-01-07 Hanon Systems Compressor having oil recovery means
CN107630814A (zh) * 2017-09-04 2018-01-26 珠海格力电器股份有限公司 涡旋压缩机、节流结构及空调器
CN107630814B (zh) * 2017-09-04 2023-10-03 珠海格力电器股份有限公司 涡旋压缩机、节流结构及空调器
CN110296078A (zh) * 2018-03-21 2019-10-01 翰昂汽车零部件有限公司 压缩器
CN110296078B (zh) * 2018-03-21 2021-05-07 翰昂汽车零部件有限公司 压缩器
WO2023125950A1 (zh) * 2021-12-31 2023-07-06 丹佛斯(天津)有限公司 涡旋压缩机
WO2024025137A1 (en) * 2022-07-27 2024-02-01 Hanon Systems Devices for compressing a gaseous fluid and method of operating a device for compressing a gaseous fluid

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5314316A (en) Scroll apparatus with reduced inlet pressure drop
JP2002168183A (ja) スクロール圧縮機
WO2007066463A1 (ja) スクロール圧縮機
JP7075407B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2005083290A (ja) スクロール圧縮機
JP4104047B2 (ja) スクロール圧縮機
WO2002061285A1 (fr) Compresseur a vis
EP0683321B1 (en) Swinging rotary compressor
US5577903A (en) Rotary compressor
WO1999056020A1 (en) Fluid pump
JP4376554B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2012184709A (ja) スクロール圧縮機
KR100951551B1 (ko) 스크롤 압축기
WO1991006767A1 (en) Scroll compressor
JP3582087B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2002310076A (ja) スクロール圧縮機
JPH086696B2 (ja) 電動圧縮機
JP2006241993A (ja) スクロール型圧縮機
JP3881930B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH1122665A (ja) 密閉型電動スクロール圧縮機
JP2001003883A (ja) スクロール型流体機械
KR100308288B1 (ko) 스크롤압축기의역회전방지구조
JP2018112130A (ja) 圧縮機
JP2002213380A (ja) 圧縮機の給油構造
JP2001073974A (ja) スクロール型圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040526