JP2001286064A - リチウムイオン電池の容量推定方法、劣化判定方法および劣化判定装置ならびにリチウムイオン電池パック - Google Patents

リチウムイオン電池の容量推定方法、劣化判定方法および劣化判定装置ならびにリチウムイオン電池パック

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Abstract

(57)【要約】 【課題】リチウムイオン電池の容量を推定する簡便な方
法、リチウムイオン電池の劣化を判定する簡便な方法お
よび装置、ならびに、電池の容量を推定し、必要に応じ
て電池の劣化を警告する手段を備えたリチウムイオン電
池パックを提供すること。 【解決手段】該リチウムイオン電池を定電流定電圧方式
によって充電する際に、充電電流Icにて定電流(C
C)充電中の充電電圧があらかじめ設定された電圧Vs
に達した時点から、充電条件を定電流(CC)から定電
圧(CV)に切り替える時点までの時間tを求め、該時
間tを用いて該リチウムイオン電池の推定容量Cを算出
することを特徴とするリチウムイオン電池の容量推定方
法と、該方法によってリチウムイオン電池の劣化を判定
する方法および装置と、該容量推定方法を実行する手段
を備えたリチウムイオン電池パックとを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン電
池の容量測定方法、劣化判定方法および劣化判定装置な
らびにリチウムイオン電池パックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器の小型化、高性能
化、携帯型化によって、電池の需要が高まっている。そ
れに応じて電池の改良、開発はますます活発化してい
る。また、電池の新しい適用領域も拡大してきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電池の普及とともに、
これら搭載された電池の信頼性向上の要求も高くなって
きている。特に、従来の鉛電池やニッケルカドミウム電
池(以下、Ni/Cd電池と称す)に比べて体積当た
り、あるいは重量当たり大幅な高エネルギー密度を有す
るニッケル水素電池(以下、Ni/MH電池と称す)や
リチウムイオン電池(以下、Liイオン電池と称す)で
は、その内部に蓄えられているエネルギーが大きいた
め、電池の異常に伴って起こる事故による被害の程度も
より深刻となりうるので、信頼性の確保が重要な課題と
なっている。
【0004】また、鉛電池、Ni/Cd電池、およびN
i/MH電池が過充電による副反応で発生するガスを吸
収する反応機構を有するのに対して、Liイオン電池に
は過充電により発生するガスの吸収反応を持たないなど
安全性維持の点で大きな制約がある。さらに、複数のL
iイオン電池を直列に配置して使用する場合には、電池
の劣化が進行すると個々の電池特性のアンバランスが過
充電や過放電をもたらし、安全性の点で大きな不安要素
となりうる。
【0005】信頼性確保手段のひとつとして、搭載電池
の的確な劣化状態の把握とタイムリーな電池の交換が挙
げられる。Ni/MH電池やLiイオン電池の高エネル
ギー密度電池に関しては、1994年に提唱されたスマ
ートバッテリーシステム(SBS)が充電制御、残存容
量判定などを含めたバッテリーマネジメントシステムと
して、改良を加えながら普及してきている(www.sbs-fo
rum.org 参照)。これらの電池制御・管理は、製造メー
カ、電池種類などの情報の他、常時電池の電流、電圧、
温度などをモニタする膨大な情報データ管理に基づく方
法が採用されているのみであり、このような方式は極め
て高価な方式であり、製品価格の高騰を来していた。
【0006】また、安全性維持の点で重要となる電池の
劣化状態の監視については、Liイオン電池搭載の機器
のモデルチェンジが頻繁に実施されていることもあっ
て、使用時間の確保と監視を重視する余り、なおざりに
されている傾向がある。
【0007】特に、SBSは電池の充電制御、残存容量
などの制御・管理の手段であり、電池の劣化状態まで把
握する機能は有しておらず、電池、または電池パックの
交換は使用者の勘に頼っているのが現状であった。
【0008】SBSとは別に、ビデオカメラに搭載する
Liイオン電池の制御・管理方式などが提案されている
が、その方式においては、電池の劣化は、すでに測定さ
れた容量の表示から判断されるのみであり、充電の後に
使用される電池が劣化しているか否かを正しく判定する
ことは必ずしも可能でない。
【0009】本発明は上記の点に鑑みなされたものであ
り、その課題は、Liイオン電池の容量を推定する簡便
な方法、Liイオン電池の劣化を判定する簡便な方法お
よび装置、ならびに、電池の容量を推定し、必要に応じ
て電池の劣化を警告する手段を備えたLiイオン電池パ
ックを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、請求項1に記載したように、リ
チウムイオン電池の容量推定方法であって、該リチウム
イオン電池を定電流定電圧方式によって充電する際に、
定電流充電中の充電電圧があらかじめ設定された電圧V
sに達した時点から、充電条件を定電流から定電圧に切
り替える時点までの時間tを求め、該時間tを用いて該
リチウムイオン電池の推定容量Cを算出することを特徴
とするリチウムイオン電池の容量推定方法を構成する。
【0011】また、本発明においては、請求項2に記載
したように、請求項1に記載のリチウムイオン電池の容
量推定方法において、上記リチウムイオン電池の公称容
量をCとしたときの上記定電流充電中の充電電流をC
/(30時間)以上C/(1時間)以下として上記時間
tを求め、該時間tを用い、該リチウムイオン電池の上
記推定容量Cを関係式、 C/C=A×t (1) (ここに、A、Bは該リチウムイオン電池と上記電圧V
sと該定電流充電中の充電電流とによって定まる正値定
数である)によってを算出することを特徴とするリチウ
ムイオン電池の容量推定方法を構成する。
【0012】また、本発明においては、請求項3に記載
したように、容量推定の対象となるリチウムイオン電池
あるいは該リチウムイオン電池と同一種類のリチウムイ
オン電池を用い、1回の全充電時間が3時間以上10日
以下である定電流定電圧方式による充電期間と、放電期
間と、必要に応じて該充電期間と該放電期間との間に設
けられる休止期間とを有する充放電サイクルを2回以上
繰り返して、各サイクルにおいて、定電流充電中の充電
電圧があらかじめ設定された電圧Vsに達した時点か
ら、充電条件を定電流から定電圧に切り替える時点まで
の時間t(ここに、nは各サイクルに付した番号であ
る)と、各サイクルごとに放電電流を時間に関して積分
して得られる放電容量Cとを記録し、記録された該時
間tと該放電容量Cとから、上記関係式(1)にお
けるA、Bの値を確定することを特徴とする請求項2に
記載のリチウムイオン電池の容量推定方法を構成する。
【0013】また、本発明においては、請求項4に記載
したように、リチウムイオン電池の劣化判定方法であっ
て、上記リチウムイオン電池の推定比容量Cを請求項
1、2または3に記載のリチウムイオン電池の容量推定
方法によって算出し、該推定容量Cがあらかじめ設定さ
れた限界容量Cminよりも小となったときに該リチウ
ムイオン電池が劣化したと判定することを特徴とするリ
チウムイオン電池の劣化判定方法を構成する。
【0014】また、本発明においては、請求項5に記載
したように、リチウムイオン電池の劣化判定装置であっ
て、該リチウムイオン電池を定電流定電圧方式によって
充電する際の、定電流充電中の充電電圧があらかじめ設
定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を定電流
から定電圧に切り替える時点までの時間tを測定する手
段と、該時間tを用いて、請求項1、2または3に記載
のリチウムイオン電池の容量推定方法によって該リチウ
ムイオン電池の推定容量Cを算出する演算回路と、該演
算回路によって算出された該推定容量Cがあらかじめ設
定された限界容量Cminよりも小となったときに該リ
チウムイオン電池の劣化を意味する信号を出力する手段
とを備えていることを特徴とするリチウムイオン電池の
劣化判定装置を構成する。
【0015】また、本発明においては、請求項6に記載
したように、ICを内蔵した充放電制御手段を備えたリ
チウムイオン電池パックにおいて、該ICあるいは該I
Cに付設して増設されたICが、該リチウムイオン電池
パック中のリチウムイオン電池の上記推定容量Cの算出
に用いる数値を記憶するメモリと、該数値が該メモリに
記憶された場合に該リチウムイオン電池を定電流定電圧
方式によって充電する際の上記時間tと該数値とから請
求項1、2または3に記載のリチウムイオン電池の容量
推定方法によって該推定容量Cを算出する演算回路とを
有していることを特徴とするリチウムイオン電池パック
を構成する。
【0016】また、本発明においては、請求項7に記載
したように、上記演算回路によって算出された上記リチ
ウムイオン電池パック中のリチウムイオン電池の上記推
定容量Cが、該リチウムイオン電池のあらかじめ設定さ
れた限界容量Cminよりも小となったときに、容量劣
化を意味する警告を出力する手段を具備していることを
特徴とする請求項6に記載のリチウムイオン電池パック
を構成する。
【0017】また、本発明においては、請求項8に記載
したように、上記警告が、電気信号による警告、文字ま
たは画像の表示による警告、信号音による警告または音
声による警告であることを特徴とする請求項7に記載の
リチウムイオン電池パックを構成する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係るLiイオン電池の容
量推定方法を図面を用いてさらに詳しく説明する。以下
の説明において、「電池パック」とは、単電池、あるい
は複数個の単電池を直列接続、並列接続、あるいは両者
の併用によって接続したものを、安全制御回路あるいは
充放電制御回路と一体化して「自立電源としての二次電
池」としたものを意味する。
【0019】図1は、Liイオン電池の充電における電
池電圧と電流値の経時変化を示した図である。図1にお
いて、該電池、または電池パック中のLiイオン電池
(以下、これらをLiイオン電池と総称する)を、ま
ず、定電流(CC)モードによって、所定の一定電流I
cで、あらかじめ設定された上限電圧Vc(通常は4.
1V/セル、または4.2V/セルである、ただし、
「セル」は単電池を意味する)まで充電し、該設定電圧
Vcに充電電圧が到達した後、定電圧(CV)モードの
充電が開始され、充電電圧(図1においては電池電圧と
表示)はVcで一定のまま、充電電流値が時間とともに
減衰する。
【0020】本発明に係るLiイオン電池の容量推定方
法においては、上記定電流定電圧(CC−CV)方式の
充電において、定電流(CC)モードの充電中、放電終
止電圧Vd以上で充電上限電圧Vcよりも小となるよう
にあらかじめ設定された任意の電圧Vsに電池電圧が到
達してから、定電流モード充電が定電圧モードに切り替
えられるまでの経過時間tをモニタし、この時間tを該
Liイオン電池の容量の推定に用いる。
【0021】このような推定が可能となる理由につい
て、以下に説明する。
【0022】Liイオン電池の充電過程においては、正
極中のLiが正イオンとなって電解液中を移動して負極
中に入り、放電過程においては、逆に、負極中のLiが
正イオンとなって電解液中を移動して正極中に入る。
【0023】充電・放電の繰り返し、長期間の休止、あ
るいは過充電によって、正極の構成材料であるCo、N
i化合物が電解液中に溶出したり、負極表面でLiと電
解液とが化学反応して分解して不活性膜が生成したり、
電極内にLiの反応物や電極反応に関わらなくなったL
iが残留したり、電極構成物質の粒子の結合が劣化し
て、電子やイオンの移動が円滑に行われなくなる。これ
によって、電池の容量は低下し、それとともに、電池の
内部抵抗は上昇し、充電時におけるLiイオンが正極か
ら離脱して負極に到達し、負極内部に拡散する速度が低
下する。このような状態においては、定電流(CC)モ
ードの充電時間は、電池の内部抵抗が上昇しているの
で、短くなり、定電圧(CV)モード充電では、Liの
負極内拡散が遅くなって、電流値の減少が遅くなる。
【0024】本発明者らは、上記の、容量の減少と定電
流(CC)モード充電時間の短縮との間に成り立つ顕著
な相関関係を発見し、本発明をなすに至った。
【0025】以下に、本発明の実施の形態を具体的に説
明する。 (実施の形態1)まず、請求項1に係る発明の実施の形
態について説明する。本実施の形態においては、リチウ
ムイオン電池を定電流定電圧方式によって充電する際
に、定電流充電中の充電電圧があらかじめ設定された電
圧Vsに達した時点から、充電条件を定電流から定電圧
に切り替える時点までの時間tを求め、該時間tを用い
て該リチウムイオン電池の推定容量Cを算出する。
【0026】このような推定を可能とするためには、あ
らかじめ、上記推定容量Cと上記時間tとの相関関係を
求めておく必要があるが、その方法としては、たとえ
ば、次のような方法がある。すなわち、容量推定の対象
となるリチウムイオン電池と同一構造、同一仕様(本明
細書においては、これを同一種類と称する)のリチウム
イオン電池を用意し、その電池を用いて充放電サイクル
を繰り返し、各サイクルにおける上記時間tと、放電
電流を時間に関して積分して得た電池の放電容量C
の相関関係を求めておく(ここに、nは各サイクルに付
した番号である)。この場合に、放電容量Cの値は広
い範囲にわたっていることがのぞましいので、その範囲
が狭い場合には、同一種類で異なる容量を持つ複数のリ
チウムイオン電池を対象として、上記の方法を実行する
ことがのぞましい。
【0027】上記の相関関係は、かならずしも解析的数
式によって表現される必要はなく、たとえば、相関関係
図における測定点間を直線で結んだ折線によって表現さ
れていてもよい。
【0028】つぎに説明する実施の形態2の場合のよう
に、上記の相関関係として、解析的数式によって表現さ
れる相関関係を採用する場合には、上記の定電流充電中
の充電電流Icに好ましい範囲がある。
【0029】なお、各充電の際に算出した該電池の上記
推定容量Cの値を記録し、該推定容量Cと充電回数との
関係を求めておけば、その関係を用いて、該電池の寿
命、すなわち、劣化前に何回の再充電・再使用が可能で
あるか、を予測することができる。上記リチウムイオン
電池が、同等ないしは類似の使用条件下で、充放電を繰
り返して使用される場合には、この寿命予測は確度の高
いものとなる。 (実施の形態2)つぎに、請求項2に係る発明の実施の
形態について説明する。本実施の形態は、上記の実施の
形態1おける定電流充電中の充電電流Icに制限を設け
たものであり、その他の点に関しては実施の形態1と同
様である。充電電流Icに関する制限は、容量推定の対
象とするリチウムイオン電池の公称容量をCとして、 C/(30時間)≦Ic≦C/(1時間) と表される。この条件を、以下の説明においては、0.
033CmA以上1.0CmA以下、と表す。
【0030】充電電流Icが上記の条件を満足すれば、
上記関係式、すなわち、 C/C=A×t (1) (ここに、A、Bは該リチウムイオン電池と上記電圧V
sと上記充電電流Icとによって定まる正値定数であ
る)が近似的に成立するので、この関係式によって、上
記時間tを用いて上記推定容量Cを算出することができ
る。
【0031】上記充電電流Icが上記条件を満足しない
場合には、上記関係式(1)によって上記推定容量Cを
算出することは好ましくなくなる。すなわち、充電電流
Icが上記制限範囲よりも小さい場合には、充電が十分
に行われなかったり、自己放電の影響が無視できなくな
ったり、上記関係式(1)による算定容量が実際の容量
と異なってしまう。また、充電電流Icが上記制限範囲
よりも大きい場合には、充電所要時間自体が短く、上記
時間tの測定値に大きな誤差を生じたり、劣化による充
電時間の変化が異なる場合があり、同様に、正確な容量
推定が困難となる。
【0032】しかしながら、ほとんどすべてのLiイオ
ン電池搭載機器および充電器に適用されている充電電流
値は上記の条件範囲内にあるので、通常の条件下で使用
されるLiイオン電池に対しては、本実施の形態による
容量推定方法が有効となる。
【0033】これ以外の範囲の電流値を採用する機器お
よび充電器は、特殊な用途、例えば緊急時に使用するた
めに超急速充電を必要とする場合など、きわめて限定さ
れた用途のみに用いられるものであり、本発明の容量推
定方法をほとんど必要としない機器および充電器であ
る。
【0034】上記関係式(1)は、これを適用するLi
イオン電池の搭載機器または充電器の充電条件における
定電流(CC)モード充電中の上記時間tと、その条件
下における推定比容量C/Cとの関係であることを前
提としている。もし、関係式(1)を作成したときのC
Cモードの充電電流値と、電池搭載機器または充電器の
CCモードの充電電流値が異なる場合には、あらかじめ
別途、それぞれの充電条件下において上記時間tを求め
ておき、関係式(1)作成時の条件における上記時間t
eと搭載装置または充電器に相当する条件下での上記時
間tmとの比te/tmを実測された時間に乗じたもの
を上記関係式(1)に代入する。
【0035】なぜならば、CCモード充電における充電
率(全充電期間におけるCCモード充電の充電割合)は
電流値が小さいほど大きくなり、そのため、電流値が小
さいほど充電達成率が大きくなるからである。また、そ
の割合は、電池サイズ、電池形状、製造メーカ、電池構
成材料などによって異なるため、別途、実際に試験を実
施して電流値の影響を把握する必要がある。
【0036】上記関係式(1)を作成するためには、関
係式(1)中の定数AおよびBの値を決定しなければな
らない。そのためには、たとえば実施の形態1で説明し
たように、容量推定の対象となるLiイオン電池と同一
種類の電池または電池パックを用いて上記定数Aおよび
Bの値を決定するのが最も妥当である。なぜならば、市
販のLiイオン電池は、使用する正極活物質、負極カー
ボンおよび電解液の種類が多様であり、電池の劣化に伴
う充電電圧挙動の変化だけでなく、初期の電池の充電挙
動も異なっているからである。
【0037】上記定数AおよびBの値を決定する方法に
関しては、つぎの実施の形態3の記述において、詳細に
説明する。 (実施の形態3)つぎに、請求項3に係る発明の実施の
形態について説明する。本実施の形態においては、容量
推定の対象となるリチウムイオン電池あるいは該リチウ
ムイオン電池と同一種類のリチウムイオン電池を用い、
1回の全充電時間が3時間以上10日以下である定電流
定電圧方式による充電期間と、放電期間と、必要に応じ
て該充電期間と該放電期間との間に設けられる休止期間
とを有する充放電サイクルを2回以上繰り返して、各サ
イクルにおいて、定電流充電中の充電電圧があらかじめ
設定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を定電
流から定電圧に切り替える時点までの時間t(ここ
に、nは各サイクルに付した番号である)と、各サイク
ルごとに放電電流を時間に関して積分して得られる放電
容量Cとを記録し、記録された該時間tと該放電容
量Cとから、上記関係式(1)におけるA、Bの値を
確定し、それらの値を用いて、実施の形態1または2と
同様の方法によって、上記推定容量を算出する。
【0038】より具体的なA、Bの値の確定方法につい
て以下に説明する。
【0039】劣化判定の対象となる同種の電池、または
電池パックを用い、環境温度を10℃以上30℃以下、
および−10℃以上5℃以下の2つとし、それぞれの設
定温度の差が15℃以上となるように設定した2種類の
充放電サイクル試験により、関係式(1)の作成に必要
なデータを取得するものである。
【0040】試験を10℃以上30℃以下、および−1
0℃以上5℃以下の2つとし、それぞれの設定温度の差
が15℃以上となるように設定した2種類の環境下で別
個に実施する理由は、実際にLiイオン電池を搭載し、
劣化判定を行う環境温度、またはそれに極めて近い温度
での特性を関係式(1)に反映して高精度化を確保する
とともに、これより15℃以上の低温での試験を実施す
ることにより、電池の劣化が大きく進行した場合と同様
の極めて低い容量での電池特性データを取得するためで
ある。もし、使用環境、またはそれに近い10℃以上3
0℃以下の1種類のみの温度下での試験では、電池の劣
化が進むまでに膨大な時間を必要とし好ましくない。
【0041】関係式(1)を作成するための該充放電サ
イクル試験は、搭載機器の充電上限電圧Vc、および放
電終止電圧Vdと同一条件の電圧範囲を設定し、搭載機
器の充電電流値と同一か、または、0.033CmA以
上1.0CmA以下の任意の充電電流値を設定して行
う。
【0042】また、1サイクル当たりの充電時間は、試
験環境温度を10℃以上30℃以下に設定した試験では
3時間以上10日以下、好ましくは3日以上10日以下
に設定する。1サイクル当たりの充電時間を3時間以上
10日以下、好ましくは3日以上10日以下に設定する
ことにより、サイクルごとの電池の劣化が適度に進み、
精度の高い関係式(1)を作成するために必要なデータ
を効率的に取得できる。
【0043】3時間未満の充電時間の場合、Liイオン
電池の劣化の進行が遅く、精度の高い関係式(1)を作
成するためのデータ取得に数百サイクルを必要とし、膨
大な時間を浪費することになり、また場合によっては充
電不足となり、劣化と充電不良とが混在して、正しい劣
化と特性の把握が不可能となり、いずれも好ましくな
い。
【0044】また、1サイクル当たりの充電時間を10
日より長く設定すると1サイクル当たりの経過時間が長
くなり、データ取得に時間がかかってしまい、同様に好
ましくない。
【0045】一方、試験環境温度を−10℃以上5℃以
下に設定した場合は、上記10℃以上30℃以下での試
験より1サイクル当たりの充電時間を短く、3時間以上
24時間以下、好ましくは3時間以上12時間以下に設
定する。その理由は、低温下での充放電の場合、室温付
近での充放電と異なり、設定電圧範囲内での充電におけ
る過充電による電池劣化の程度が小さくなるためであ
る。従って、上記低温試験の場合、一定試験期間内での
充放電サイクル数を増加させることにより、電池の劣化
を促進させる。充電時間上限を12時間とすればさらに
その効果が増す。
【0046】充電時間が24時間(1日)より長いとサ
イクル数が減少し、電池の劣化が進まなくなり好ましく
ない。また、充電時間が3時間未満であると充電不足と
なり、電池の劣化が促進されなくなり、同様に好ましく
ない。
【0047】上記充放電サイクル試験における放電電流
値は、0.5CmA以上2.0CmA以下に設定する。下
限電流を1.0CmA以上2.0CmA以下に設定すれば
さらに効率のよいデータ取得が可能となる。0.5Cm
A未満の低放電電流の場合、完全放電に時間がかかり好
ましくない。また、2.0CmAより大きな放電電流で
は、放電時間自体が短くなりすぎ、放電容量の測定値に
ばらつきが生じたり、劣化が進むと、容量が急激に低下
して精度の高い関係式(1)を作成することができなく
なるため好ましくない。
【0048】上記充放電サイクル試験の実施に当たって
は、装置の設定の制約などにより、必要ならば充電と放
電との間に一定時間の休止を設定する。
【0049】上記関係式(1)を作成するために実施す
る充放電サイクル試験においては、各サイクルごとに、
充電の定電流(CC)モード充電における放電終止電圧
Vd以上で充電上限電圧Vcよりも小である使用電圧範
囲内の任意の電圧VsからCCモード充電が終了するま
での時間tと、引き続く放電の際の放電容量C(放
電電流を時間に関して積分して求める)とを各充放電サ
イクルごとに測定する(ここに、nは各サイクルに付し
た番号である)。測定した時間tと容量Cとをプロ
ットし、関係式(1)に適用して定数AおよびBを決定
する。
【0050】上記充放電サイクル試験は、劣化判定結果
を実容量の±20%以内の高精度とするために必要な時
間tと容量Cのデータを充足するため、2サイクル以上
実施する。1サイクルのみであると、関係式(1)の定
数AおよびBの決定に対して、わずか2点のデータのみ
が使用できるだけとなり、高精度の劣化判定が不可能と
なって好ましくない。 (実施の形態4)つぎに、請求項4に係る発明の実施の
形態について説明する。
【0051】上記実施の形態1、2または3における方
法によって、Liイオン電池の推定容量Cを算出し、そ
の推定容量Cを、あらかじめ設定された限界容量C
minと比較して、C<Cminとなった場合に、該L
iイオン電池が劣化したと判定する。ただし、この比較
は、これと同等の、推定比容量C/C(ここに、C
は公称容量である)と限界比容量Cmin/Cとの比
較によって行ってもよい。たとえば、実施の形態2およ
び3においては、C/Cが関係式(1)によって直接
算出されるので、この比較のほうが好都合である。
【0052】限界容量Cminとしては、たとえば、公
称容量Cの60%の値を用いる(この場合には、C
min/C=0.6となる)。 (実施の形態5)つぎに、請求項5に係る発明の実施の
形態について説明する。
【0053】上記実施の形態4における劣化判定方法を
実行可能とする装置全体が本実施の形態を構成する。た
とえば、リチウムイオン電池を定電流定電圧方式によっ
て充電する際の、定電流充電中の充電電圧があらかじめ
設定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を定電
流から定電圧に切り替える時点までの時間tを測定する
手段と、該時間tを用いて、請求項1、2または3に記
載のリチウムイオン電池の容量推定方法によって該リチ
ウムイオン電池の推定容量Cを算出する演算回路と、該
演算回路によって算出された該推定容量C(または推定
比容量C/C)があらかじめ設定された限界容量C
min(または限界比容量Cmin/C)よりも小と
なったときに該リチウムイオン電池の劣化を意味する信
号を出力する手段とを備えている装置が本実施の形態と
なる。
【0054】さらに具体的な本実施の形態を図2に示
す。
【0055】図2は、Liイオン電池を搭載する装置の
一般的な電源部周辺の一構成概念を示したものであり、
1は電源部であり、電源部1には、Liイオン電池2
a、2b、2cが搭載され、これらの電池2a、2b、
2cは電源部1内の電池制御部3で充放電、安全に関す
る制御がなされる。4は電源部1内の充電器であり、電
池制御部3で制御をうけて電池2a、2b、2cを充電
する。5は論理部であり、論理部5には、インターフェ
イス6とCPU7とメモリ8とキーボードコントローラ
9とがあり、電池制御部3はインターフェイス6を介し
てCPU7と繋がり、搭載電池2a、2b、2cに関す
る情報や制御の実施の指示を受け、逆に、電池制御に関
するデータをCPU7に送出する。論理部5内におい
て、CPU7とメモリ8とは、制御の指示、データの演
算、電池の制御に関する情報の蓄積、データの記憶など
を行う。電池2a、2b、2cのID入力などはキーボ
ードコントローラ9を介して行う。キーボードコントロ
ーラ9にはデータ送出のための配線10が接続されてい
る。
【0056】本発明における関係式(1)はCPU7の
空きメモリなどにあらかじめ入力されるか、あるいは必
要ならばCPU7に加えてメモリチップを増設して入力
される。CPU7は、電池制御部3に、定電流(CC)
モード充電における充電電圧が、使用電圧範囲内の電圧
Vsに達してからCCモード充電がCVモード充電に切
り替えられるまでの時間tを測定する指示を行い、逆
に、電池制御部3から充電時間tのデータを受け取る。
さらに、CPU7は、受け取った時間tを関係式(1)
に代入して演算を行い、推定容量C(または推定比容量
C/C)の値を算出する。必要ならば、この推定容量
C(または推定比容量C/C)の値をメモリ8に記憶
させる。この推定容量C(または推定比容量C/C
の値を、あらかじめ設定された限界容量Cmin(また
は限界比容量Cmin/C)の値と比較して、C<C
min(またはC/C<Cmin/C)となった場合
に、該Liイオン電池が劣化したと判定する。劣化判定
結果は、システムマネジメントバスなどの適当な配線1
0を介して装置本体に入力する。装置本体は、その入力
に応じて、劣化判定結果を装置本体の表示部に表示した
り、必要に応じて、信号音または音声などによる警告を
発出する。このようにして、本発明におけるLiイオン
電池の劣化判定機能を有する装置を構成することができ
る。ただし、上記概念になるLiイオン電池の劣化判定
が実施できれば、何ら上記の構成に限定されることはな
い。 (実施の形態6)つぎに、請求項6、7または8に係る
発明の実施の形態について説明する。
【0057】本実施の形態の一例を図3によって説明す
る。図3はLiイオン電池パックの一般的な回路構成を
示した図であり、Liイオン電池(12-1、12-2、
12-3)を3セル直列にして搭載した場合を示してい
る。
【0058】図3において、11は電池パック本体であ
り、12-1、12-2、12-3はLiイオン電池であ
る。13は保護用ICであり、電圧、電流、温度などの
モニタ、ソフト的な安全制御を行う。14-A、14-
B、14-C、14-1、14-2、14-3はパック本体
11内、および各電池の充電電流制御を目的とするFE
Tであり、15は温度ヒューズであるPTC素子、16
は電流ヒューズであり、それぞれ温度上昇時、異常大電
流時に電流を遮断する役目を負う。17はプラス端子、
18はマイナス端子であり、19は情報出力、コントロ
ールのための端子である。
【0059】図3において、上記安全機構の保護用IC
13内にタイマーを搭載し、空きメモリに上記関係式
(1)をあらかじめ入力しておき、図3におけるLiイ
オン電池12-1、12-2、12-3の両端の電圧を端
子VccとVssとにより保護用IC13がモニタし、
充電の定電流(CC)モード充電における充電電圧が、
放電終止電圧Vd以上で充電上限電圧Vcよりも小とな
るようにあらかじめ設定された任意の開始電圧Vsに達
してからCCモード充電がCVモード充電に切り替えら
れるまでの経過時間tをカウントし、この測定された時
間tの値を該関係式(1)に代入、演算して推定容量C
を算出する。必要ならば、保護用IC13とは別にパッ
ク内の適当な位置に増設ICを設けることもできる。算
出された推定容量C(または推定比容量C/C)があ
らかじめ設定された限界容量Cmi (または限界比容
量Cmin/C)よりも小となった場合に、容量劣化
を意味する警告(この場合には電気信号による警告)
を、端子19を通して、適当なディスプレイ、あるいは
警告音などに表示、発出するために、パックを搭載して
いる装置本体に出力する。
【0060】また、Liイオン電池パックを搭載する上
記装置本体に劣化を警告する手段が設けられていない場
合には、パック自体がこの警告を、たとえば、文字また
は画像の表示、信号音あるいは音声などによって出力す
る手段を備えていれば好都合である。そのようなLiイ
オン電池パックは、本発明と従来技術とを併用すること
によって作製可能である。
【0061】このように、既存のLiイオン電池パック
の最小限の変更によって、本発明に係る劣化判定方法を
実行する手段を具備したLiイオン電池パックを提供す
ることが可能となる。ただし、上記概念になるLiイオ
ン電池の劣化判定が実施できれば何ら上記の構成に限定
されることはない。
【0062】本発明におけるLiイオン電池の劣化判定
方法、および該劣化判定機能を具備したLiイオン電池
の適用対象としては、特に高信頼性を必要とする機器が
考えられ、該劣化判定によって的確な電池の劣化状態を
把握しタイムリーな電池の交換を実現することによっ
て、機器のトラブルを回避することができる。しかしな
がら、Liイオン電池を搭載する機器であれば何ら上記
劣化判定の方法、および劣化判定機能を具備したLiイ
オン電池を採用することに問題はなく、しかもムダのな
い電池交換を実現することができるため使用する利点は
きわめて大きい。
【0063】
【実施例】以下に、本発明に係るLiイオン電池の容量
推定方法、劣化判定方法および劣化判定装置ならびにL
iイオン電池パックについて、さらに具体的に、実施例
によって説明するが、本発明は何らこれに限定されるこ
とはない。 (実施例1)角形Liイオン電池(公称容量600mA
h)について、データ収集・保管機能を有する電池充放
電自動試験装置を用いて、試験温度を25℃および0℃
の2種に設定し、充電電流値600mA(充電電流率
1.0C、1.0CmA)、充電上限電圧4.1V、25
℃の試験温度では充電時間7日間、0℃の試験温度では
充電時間3時間の定電流定電圧(CC−CV)方式によ
る充電と、放電電流値600mAh(放電電流率1.0
C、1.0CmA)、放電終止電圧2.75Vの放電と、
充電と放電との間に休止を1時間はさんだ充放電サイク
ル試験を5サイクル実施し、各サイクルにおける充電開
始時からCCモード充電完了までの経過時間tと、公称
容量に対する比容量C/C(ここに、nは各サイク
ルに付した番号である)を測定した(この場合、上記電
圧VsはCCモード充電開始時の充電電圧に等しい、と
している)。
【0064】求めたデータを図4に示す。図4は、上記
充放電サイクル試験の結果を示した経過時間tと比容量
/Cの関係を示した図であり、図中4-Aは25℃
における結果の集団、4-Bは0℃における結果の集団
である。これらのデータから、推定比容量C/Cを表
す時間tの関数関係式(1)の定数AおよびBを求め、
以下の関係式(2)を作成した。
【0065】 C/C=1.067×t0.228 (2) 上式(2)におけるtは、厳密には、t/(1時間)、す
なわち、時間を単位として、tを無次元数で表したもの
でなければならないが、これを、便宜上、単にtで表
す。以下の式においても同様とする。
【0066】上記関係式(2)が表す関係を図4の4-
Cに示す。
【0067】これとは別に、同種の角形Liイオン電池
(公称容量600mAh)を用意し、充電電流600m
A(1.0CmA)、充電上限電圧4.1V、充電時間3
時間の定電流定電圧(CC−CV)方式による充電と、
放電電流600mA/1.0CmA)、放電終止電圧2.
75Vの放電と、充電・放電の間に10分間の休止をは
さんだ充放電サイクルを実施して、各サイクルごとのC
Cモード充電の所要時間t(hr)と、公称容量600
mAhに対する放電容量Cの比、すなわち比容量C
/Cとを記録し、上記に示した関係式(2)の妥当性
を検討した。
【0068】結果を図5に示す。図5は、上記充放電サ
イクルで求めたCCモード充電の所要時間tと比容量C
/Cとの関係を示した図であり、11サイクル目ま
でのデータをプロットしている。また、図5には、図4
により求めた関係式(2)が表す関係を示す曲線を5-
Aで、この関係式の値より20%高い価(すなわち誤差
+20%)を示す曲線を5-Bで、逆に関係式の値より
20%低い値(誤差−20%)を示す曲線を5-Cで併
せて示してある。
【0069】図5に示したように、データは全て誤差±
20%以内に収まり、しかも関係式(2)の曲線5-A
は該データ点に極めて近接しており、優れた劣化判定結
果を示していることが判る。 (実施例2)角形Liイオン電池(公称容量600mA
h)を用いて、データ収集・保管機能を有する電池充放
電自動試験装置により、上記実施例1の関係式作成のた
めの試験と同一条件の充放電サイクル試験を実施し、同
様に各サイクルにおける充電開始時からCCモード充電
完了までの経過時間t(hr)と、公称容量に対する比
容量C/Cを測定した。0℃と25℃の2つの試験
より取得したデータから、それぞれ1データずつを用い
てCCモード充電の所要時間tと比容量C/C の関係
式(1)の係数AおよびBを決定し、関係式、 C/C=1.089×t0.114 (3) を作成した。
【0070】これとは別に、同種の角形Liイオン電池
(公称容貴600mAh)を用いて、充電電流600m
A(1.0CmA)、充電上限電圧4.1V、充電時間3
時間の定電流定電圧(CC−CV)方式による充電と、
放電電流600mA(10CmA)、放電終止電圧2.
75Vの放電と、充電・放電の間に10分間の休止をは
さんだ充放電サイクルを12サイクル実施して、各サイ
クルごとのCCモード充電の所要時間t(hr)と放電
容量Cの公称容量600mAhに対する比容量C/
とを記録した。
【0071】こうして求めた充放電サイクル試験結果
に、作成した関係式(3)を適用し、最大・最小誤差を
求めた。その結果、最大誤差−21.7%、最小誤差−
1.0%であった。
【0072】同様にして、2データずつ、3データず
つ、5データずつ、10データずつ、11データずつ、
および15データずつを用いて作成したそれぞれの関係
式を上記試験結果に適用して、それぞれ最大・最小誤差
を求め、データ数による作成関係式の精度を検討した。
【0073】結果を図6に示す。すなわち、図6は、関
係式作成に用いたデータ数(図中データポイント/試験
と表示)と誤差の絶対値幅を示した図であり、上限が最
大誤差(絶対値)下限が最小誤差(絶対値)を示すもの
である。
【0074】図6から明らかなように、0℃と25℃の
各試験から2データずつ以上で作成した関係式によると
誤差が±20%以内に収まり高精度の関係式が得られる
ことがわかった。各試験1データずつのみで作成した関
係式によると、誤差が±20%を越える場合が生じ、好
ましくない。また、11データずつ以上で作成した関係
式によると2データ以上10データ以下の精度とほとん
ど変わりがないことが明らかとなった。 (実施例3)Liイオン電池の関係式を作成するため
に、実施例1で用いたものと同種のLiイオン電池を用
い、0℃、および25℃における試験とも、充電電流値
600mA(充電電流率1.0C、1.0CmA)、充電
上限電圧4.1V、充電時間7日間の定電流定電圧(C
C−CV)方式による充電とし、放電を、電流値600
mAh(放電電流率1.0C、1.0CmA)、放電終止
電圧2.75Vの放電とし、充電と放電との問に休止を
1時間はさんだ条件下で5サイクル実施し、各サイクル
における充電開始時からCCモード充電完了までの経過
時間t(hr)と、公称容量に対する比容量C/C
を測定した。この結果をもとに関係式を作成したとこ
ろ、 C/C=1.015×t0.0794 (4 ) を得た。
【0075】上記関係式を作成するために用いたものと
同種の使用済みの角形Liイオン電池を回収し、充電電
流600mA(1.0CmA)、充電上限電圧4.1V、
充電時間3時間の定電流定電圧(CC−CV)方式によ
る充電と、放電電流600mA(1.0CmA)、放電
終止電圧2.75Vの放電と、充電・放電の間に10分
間の休止をはさんだ充放電サイクルを3サイクル実施し
て、各サイクルごとのCCモード充電の所要時間t(h
r)と放電容量の公称容量600mAhに対する比容量
/Cとを記録した。
【0076】得られた結果に関係式(4)を適用して、
その精度を検討した。
【0077】結果を図7に示す。すなわち、図7は、上
記劣化電池のCCモード充電所要時間tと比容量C/
との関係を示した図であり、図中、7-Aは上記関
係式(4)を示す曲線であり、7-Bは比較のために示
した実施例1において作成した本発明における関係式
(2)を示す曲線であり、7-Cは、関係式(4)より
20%少ない値を示す曲線、すなわち、誤差−20%を
示す曲線である。
【0078】図7より明らかなように、比較例として示
した本発明における関係式(2)を示す曲線7-Bは、
得られたデータのすべてに極めて近接して存在し、高い
判定精度を示しているのに対して、本実施例で求めた関
係式(4)では、データから大きくはずれており、しか
も誤差−20%を下回る位置にデータが存在することに
なり誤差が大きく好ましくないことがわかる。すなわ
ち、本実施例で求めた関係式(4)よりも、実施例1に
おいて作成した関係式(2)のほうが、容量推定に適し
ていることが判る。 (実施例4)Liイオン電池の関係式を作成するため
に、実施例1で用いたものと同種のLiイオン電池を用
い、0℃、および25℃における試験とも、充電電流値
60mA(充電電流率0.1C)、充電上限電圧4.1
V、充電時間3時間の定電流定電圧(CC−CV)方式
による充電とし、放電を、電流値600mA(放電電流
率1.0C)、放電終止電圧2.75Vの放電とし、充電
と放電との間に休止を1時間はさんだ条件で5サイクル
実施し、各サイクルにおける充電開始時からCCモード
充電完了までの経過時間t(hr)と、公称容量に対す
る比容量C/Cを測定した。この結果をもとに関係
式を作成したところ、 C/C=1.046×t0.219 (5) を得た。
【0079】上記関係式(5)を作成するのに用いたも
のと同種の別の使用済みの角形Liイオン電池を調達
し、充電電流60mA(0.1CmA)、充電上限電圧
4.1V、充電時間30日間の定電流定電圧(CC−C
V)方式による充電と、放電電流600mA/1.0C
mA)、放電終止電圧2.75Vの放電と、充電と放電
との間に1時間の休止をはさんだ充放電サイクルを4サ
イクル実施して、各サイクルごとのCCモード充電の所
要時間t(hr)と放電容量Cの公称容量C(60
0mAh)に対する比容量C/Cとを記録した。
【0080】得られた結果に関係式(5)を適用して、
その精度を検討した。
【0081】結果を図8に示す。すなわち、図8は、上
記劣化電池のCCモード充電所要時間tと比容量C/
との関係を示した図であり、図中、8-Aは上記関
係式(5)を示す曲線であり、8-Bは比較のために示
した実施例1において作成した本発明における関係式
(2)を示す曲線である。
【0082】図8より明らかなように、本実施例で求め
た関係式(5)と実施例1で求めた比較例の関係式
(2)は、ともにデータのすべてに近接して存在し、い
ずれも高い判定精度を示しているが、比較例として示し
た実施例1の関係式(2)の方が本実施例で求めた関係
式(5)より、より高い精度の劣化判定を可能にするこ
とが判る。従って、関係式を求めるために実施する、異
なる2つの設定温度のうち高い温度に設定する試験で
は、充電時間を3時間以上10日以下とするよりも3日
以上10日以下とすることがより好ましいことが判っ
た。 (実施例5)18650サイズ円筒型Liイオン電池
(公称容量1400mAh)を用いて、上限電圧を4.
1Vに設定し、充電電流値を1400mA(1.0Cm
A)に設定した定電流定電圧(CC−CV)方式の充電
を行い、放電終止電圧を2.75Vに設定し、放電電流
値を2800mA(2.0CmA)に設定した放電を行
い、該充電と放電との間にそれぞれ1時間の休止を設定
し、この充放電を繰り返すサイクル試験において、設定
温度を30℃と5℃の2種設定し、設定温度が30℃の
場合には、1サイクル当たりの充電時間を2.5時間以
上11日間以下の、下記表1に示した7つの値に設定
し、設定温度が5℃の場合には1サイクル当たりの充電
時間を5時間に設定して該試験を実施し、各充放電サイ
クルごとに3.50VからCCモード充電完了までの所
要時間t(hr)と放電容量Cの公称容量Cに対す
る比容量C/Cとを記録した。試験の実施期間を2
1日間とし、この期間内に得られた30℃での試験のデ
ータと、それと同数の0℃におけるデータとからtとC
/Cの関係式(1)の定数AおよびBを決定して関係
式を作成した。データ数が各試験5つずつ以上の場合は
それぞれ5つずつのデータから関係式を作成した。
【0083】これに加えて、上記試験条件のうち、試験
温度30℃における充電時間を7日間に設定した場合、
充電電流値を別に46mA(0.033CmA)に設定
した試験を行い、3.5VからCCモード充電完了まで
の所要時間tを求め、1400mA(1.0CmA)の
試験の3.5VからCCモード充電完了までの所要時間
との換算比率を求めたところ、t(1.0)/t(0.03
3)=0.030を得た。
【0084】これとは別に、18650サイズの使用済
み円筒型Liイオン電池(公称容量1350mAh)を
回収し、電池充放電自動試験装置に設定して、上限電圧
を4.1Vに設定し、充電電流値を44.6mA(0.0
33CmA)に設定し、充電時間を7日間に設定した定
電流定電圧(CC−CV)方式の充電を行い、次に、電
流値を2700mA(2.0CmA)に設定し、放電終
止電圧を2.75Vに設定した試験を行い、3.50Vか
らCCモード充電完了までの所要時間t’と放電容量C
の公称容量Cに対す比容量C/Cとを記録し
た。所要時間t’から、 t=t’×(t(1.0)/t
(0.033))=0.030t’として求めたtの値
を、上記で求めた各関係式に代入して推定比容量C/
を算出し、実測比容量C/Cとの差の絶対値、 Err=(C/C−C/C)の絶対値 を求めた。
【0085】結果を表1に示す。
【0086】
【表1】 表1は、本実施例において関係式を作成するための試験
のサイクル当たり各充電時間と作成に使用した試験当た
りのデータ数、作成した関係式、およびそれを適用した
結果である判定誤差の絶対値を示した表である。
【0087】表1から明らかなように、本発明における
関係式の条件である3時間以上10日以下の充電時間に
おいては、判定誤差はいずれも±20%以内にあるとい
う良好な精度を示した。これに対して、3時間未満、お
よび10日を越える充電時間での試験で作成した関係式
では±20%を越える大きな誤差を生じ、判定精度上問
題があることが明らかになった。 (実施例6)18650サイズ円筒型Liイオン電池
(公称容量1400mAh)を用いて、上限電圧を4.
1Vに設定し、充電電流値を1400mA(1.0Cm
A)に設定した定電流定電圧(CC−CV)方式の充電
を行い、放電終止電圧を2.75Vに設定し、放電電流
値を2800mA(2.0CmA)に設定した放電を行
い、該充電と放電との間にそれぞれ1時間の休止を設定
し、この充放電を繰り返すサイクル試験において、高温
側設定温度を20℃とし、低温側設定温度をそれぞれ、
−11℃、−10℃、0℃、5℃、6℃、および15℃
に設定し、高温側設定温度(20℃)では、1サイクル
当たりの充電時間を7日間に設定し、低温側設定温度の
各試験の場合には1サイクル当たりの充電時間を5時間
に設定して該試験を2サイクル実施し、各充放電サイク
ルごとにCCモード充電の所要時間t(hr)と放電容
量Cの公称容量Cに対する比容量C/Cとを記
録した。高温(20℃)での試験と、低温側の1つの試
験より得られたそれぞれ2つずつのデータからtとC/
の関係式(1)の定数AおよびBを決定して6つの
関係式を作成した。
【0088】これに加えて、上記試験条件のうち、20
℃での高温試験において、充電電流値を別に46mA
(0.033CmA)に設定した試験を行い、3.5Vか
らCCモード充電完了までの所要時間tを求め、140
0mA(1.0CmA)の試験の3.5VからCCモード
充電完了までの所要時間との換算比率を求めたところ、
t(1.0)/t(0.033)=0.029を得た。
【0089】これとは別に、回収した18650サイズ
の使用済み円筒型Liイオン電池(公称容量1350m
Ah)を電池充放電自動試験装置に設定して、実施例5
と同様の、上限電圧を4.1Vに設定し、充電電流値を
44.6mA(0.033CmA)に設定し、充電時間を
7日間に設定した定電流定電圧(CC−CV)方式の充
電を行い、次に、電流値を2700mA(2.0Cm
A)に設定し、終止電圧を2.75Vに設定した試験を
行い、3.50VからCCモード充電完了までの所要時
間t’と放電容量Cの公称容量Cに対す比容量C
/Cとを記録した。
【0090】所要時間t’から、上記のように求めた充
電電流値0.033CmAと1.0CmAとの時間の換算
率t(1.0)/t(0.033)=0.029を用いて、 t=t’×(t(1.0)/t(0.033))=0.029
t’ として求めたtの値を、6つの各関係式に代入して推定
比容量C/Cを算出し、実測比容量C/Cとの差
の絶対値、 Err=(C/C−C/C)の絶対値 を求めた。
【0091】結果を表2に示す。すなわち表2は、本実
施例において関係式を求めるために行った低温側試験の
試験温度と求めた関係式、さらにこれを適用して判定し
た結果である誤差の絶対値を示した表である。
【0092】
【表2】 表2から明らかなように、関係式を求めるために実施す
る低温側試験の設定温度が−10℃以上5℃以下であ
り、かつ高温側試験と低温側試験との設定温度の差が1
5℃以上の場合、判定誤差は±20%以内にあるという
良好な結果を示した。 (実施例7)角形Liイオン電池(公称容量600mA
h)3本直列の電池パックの充電のため、充電上限電圧
12.3V、充電電流値600mA(1.0CmA)、充
電を終了するためのしきい値である収束電流値を60m
Aとした定電流定電圧(CC−CV)方式で充電し、充
電時に該電池パックの判定を行う機能を有する充電器を
作製した。
【0093】作製した充電器の構成概念を図9に示す。
すなわち、図9は本実施例において作製した充電器の構
成を示した図であり、図中、充電器20は商用電源21
に端子22、および23で接続される。また、充電器2
0に対し、Liイオン電池パック24が充電のために端
子25および26に接続され装着されるようにした。充
電器20は、商用電源21から供給される電気をAC/
DCコンバータ27によって直流に変換し、充電電流、
パック電圧をモニタし、またサーミスタ28により温度
モニタを行いながら、電源マイコン29、充電制御用マ
イコン30により上述の充電条件と、過充電、過放電、
異常大電流、異常電池温度上昇など危険状態を検知し回
避するための制御を行い、電池パック24を充電する。
充電は、スイッチ31により、充電完了時、あるいは異
常を検知した時、停止される。充電の完了、何らかの異
常は制御用マイコン30から表示部32に表示するよう
にした。表示部32は、充電関係の表示を行うLED
(発光ダイオード、赤は充電中、緑は充電完了をそれぞ
れ表す)と、劣化判定結果を表示するLED(赤は電池
取りかえ、黄はまもなく電池取りかえ、緑は電池は取り
かえ不要をそれぞれ表す)と、劣化判定結果の数値表
示、異常の表示を行うLCD(液晶ディスプレイ)とか
ら構成されている。
【0094】充電関係のLEDでは、充電完了の場合の
み緑のLEDが点灯し、充電中は赤のLEDが点灯し、
それ以外の異常を示す場合には両方とも点灯しない。
【0095】劣化判定結果を示すLEDでは、劣化判定
結果である推定比容量C/Cの値が60%未満の場合
は赤のLEDが点灯し、直ちに新しい電池パックに交換
すべきであることを示す。また、推定比容量C/C
値が60%以上70%未満の場合には、まもなく、すな
わち使用条件にもよるが、数カ月以内に電池パックを交
換すべきであるため黄のLEDを点灯させる。さらに推
定比容量C/Cの値が70%以上の場合は、電池パッ
クは新品か、相当長期間使用が可能で取りかえる必要が
ないため、緑のLEDを点灯させる。
【0096】LCD(液晶ディスプレイ)は文字による
情報を表示させることを目的として設置している。電池
パックの装着不良をはじめ、安全性に関わる警告情報な
ど、正常に充電を行うことが困難であることを示した
り、劣化判定結果を数値で示したりする。また、商用電
源の突然の停止の場合には、装着した電池パックの電圧
が8.25Vより高い場合のみ、装着電池パックから電
流を供給して電源切れを表示するようにしてある。
【0097】本発明になる劣化判定は、充電制御用マイ
コン30に、実施例1において作成した関係式(2)
と、図10に示したフロー手順をプログラムしてあらか
じめ入力しておき、電池電圧のモニタリングを利用しな
がら内蔵タイマによりCC充電時間tを測定し、上記関
係式(2)に適用して、Liイオン電池パックの劣化判
定を行い、表示部32に判定結果を表示するようにし
た。
【0098】なお、本実施例の充電器の場合、充電は必
ずしも完全放電後に行われるとは限らないため、充電制
御用マイコン内にあらかじめ充電電圧の時間変化のデー
タを入力しておき、充電開始時の電池パック電圧をモニ
タし、8.25V(2.75V/セル)以上12V(4.0
V/セル)以下の0.15Vきざみの電圧、 8.25+0.15×n(nは整数、0≦n≦25) で示される、充電開始電圧より高く、この充電開始電圧
に最も近い値から時間計測を開始し、充電上限電圧1
2.3Vに到達しCCモード充電が完了するまでの時間
t”を計測して、上記入力データと比較演算を行って
8.25Vから12.3VまでのCCモード充電所要時間
tに換算して劣化判定を行うようにした。
【0099】図10に示した、充電制御用マイコン30
に入力した劣化判定手順フローは以下の通りである。す
なわち、 手順A:充電器に電池パックを装着して充電を開始し、
パック電圧をモニタする。パック電圧Vが V=8.25+0.15×n(nは整数、0≦n≦25) (6) を満たす値に到達したかどうかを電圧モニタで監視、 手順B:上記式(6)を満たす値にパック電圧Vが到達
したら時間計測を開始。タイマカウンタを充電上限電圧
12.3Vまで継続、 手順C:パック電圧Vが充電上限電圧12.3Vに到達
したら時間計測終了。充電開始電圧が放電終止電圧8.
25Vの場合はそのまま、この時間tを劣化判定に使
用、 手順D:充電開始電圧が8.25Vより高かった場合、
計測した時間は、あらかじめ内蔵しておいた充電電圧の
時間変化のデータと比較演算して、8.25Vから12.
3VまでのCCモード充電所要時間に換算し、この値を
tとして劣化判定に用いる。求めた時間tを関係式
(2)に代入して、推定比容量C/Cを算出、 手順E:算出された結果をLCDとLEDに表示する。
判定結果である比容量の値に応じて、上述したように
赤、黄、緑のいずれかのLEDを点灯させ、同時にLC
Dディスプレイに数値を表示する。LCDディスプレイ
表示は30秒間、LEDは充電器が商用電源に接続され
ている問点灯させる。
【0100】このようにして構成される充電器を用い、
使用済みの同タイプの電池パックを装着し、充電した。
充電開始後4.5分で劣化判定結果が表示され、LCD
ディスプレイには65%と表示され、黄色のLEDが点
灯した。充電は約2.5時間で完了した。充電された該
電池パックを電池充放電自動試験装置に設置し、放電電
流値600mA(1.0CmA)、放電終止電圧8.25
Vに設定して定電流放電を実施し、放電容量を求めたと
ころ、414.2mAhであった。これは、比容量にす
ると69%となり、容量推定の誤差は約4%であった。
【0101】以上の通り、本発明になる充電機能を有す
る充電器では、精度の高い劣化判定を行うことが可能で
あることが明らかになった。 (実施例8)充電上限電圧12.3V、充電電流600
mA(1.0CmA)、収束電流値が60mAの条件で
定電流定電圧(CC−CV)モード充電を行う機能を有
した小型携帯用情報端末機器に搭載する、図3に示す構
成のLiイオン電池パックを作製した。該電池パックは
角形セル(公称容量600mAh)12-1、12-2、
および12-3の3セル直列のパックであり、保護用I
Cに関係式(2)と、実施例7で示したものと同様に、
充電電圧の時間変化の基礎データをあらかじめ入力し
て、放電終止電圧8.25Vより高いパック電圧から充
電された場合でも、8.25Vから12.3Vまでの定電
流(CC)モード充電所要時間を算出可能とするように
してある。
【0102】また、図3に示す構成の該電池パック内の
保護用IC13のメモリには、Liイオン電池12-
1、12-2、12-3各セルの両端の電圧をVccとV
ssによりモニタし、CCモード充電における放電終止
電圧Vd以上充電上限電圧Vcよりも小のあらかじめ設
定された任意の開始電圧Vsから、該Vsより高い、 V=8.25+0.15×n(nは整数、0≦n≦25) (6) を満たす最も近い電圧VからCCモード充電が完了する
充電上限電圧12.3Vに到達するまでの経過時間tを
カウントし、この測定された時間tの値を関係式(2)
に代入、演算して比容量C/Cを算出するプログラム
があらかじめ入力してある。
【0103】演算した結果は端子19を通して該電池パ
ックを搭載する情報端末機器本体の液晶ディスプレイに
表示するために装置本体に出力する機構になっている。
【0104】液晶ディスプレイには、判定結果である数
値がパーセントで表示されるとともに、バーの長さのパ
ーセント数値に相当する割合が塗りつぶしで示されるよ
うになっている。
【0105】劣化判定の指示は、上記機器本体から充電
開始と同時に発出される。劣化判定実施のための手順フ
ローは、図10において、結果の表示が機器本体のディ
スプレイに表示されるために本体に結果を送出する以外
は図10と同様である。
【0106】このような構成になる電池パックを情報端
末機器に装着し、1時間使用した後、商用電源に接続し
て充電を開始し、充電開始後に表示されたディスプレイ
を見たところ、該電池パックの判定結果は87%と表示
された。充電完了のサインがディスプレイ上に現れたの
を確認して、この情報端末機器をOFFにし、該電池パ
ックを脱着し、適当な接続コードを用いて、電池充放電
自動試験装置に接続し、放電電流600mA(1.0C
mA)、放電終止電圧8.25Vで放電させて容量を測
定した。その結果、放電容量は534.6mAh、比容
量にして89.1%であった。
【0107】従って、本発明になる電池パックに搭載し
た劣化判定機能による判定結果は誤差+2.1%と優れ
た判定精度を示すことが明らかになった。
【0108】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の実施によっ
て、Liイオン電池の容量を推定する簡便な方法、Li
イオン電池の劣化を判定する簡便な方法および装置、な
らびに、電池の容量を推定し、必要に応じて電池の劣化
を警告する手段を備えたLiイオン電池パックを提供す
ることが可能になり、Liイオン電池の管理においてき
わめて大きな貢献を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Liイオン電池の一般的な充電方法である定電
流定電圧(CC−CV)方式充電における電池電圧Vと
充電電流値Iの変化の概念を説明した図である。
【図2】本発明におけるLiイオン電池の劣化判定方法
を具体的に適用するLiイオン電池搭載装置の一般的な
電源部周辺の一構成概念を示した図である。
【図3】本発明における劣化判定機能を具備しだLiイ
オン電池パックの一般的な回路構成例を示した図であ
る。
【図4】本発明の実施例1における充放電サイクル試験
の結果を示した経過時間tと比容量の関係を示した図で
ある。
【図5】本発明の実施例1における充放電サイクルで求
めたCCモード充電の所要時間tと比容量との関係を示
した図である。
【図6】本発明の実施例2において実施した関係式作成
に用いたデータ数と誤差の絶対値幅を示した図である。
【図7】本発明の実施例3において実施した試験の結果
である、劣化電池のCCモード充電所要時間tと比容量
との関係を示した図である。
【図8】本発明の実施例4において実施した試験の結果
である、CCモード充電所要時間tと比容量との関係を
示した図である。
【図9】本発明の実施例7において作製した充電器の構
成を示した図である。
【図10】本発明の実施例7において実施した劣化判定
手順を示したフロー図である。
【符号の説明】
1…電源部、2a、2b、2c…Liイオン電池、3…
電池制御部、4…充電器、5…論理部、6…インターフ
ェイス、7…CPU、8…メモリ、9…キーボードコン
トローラ、10…配線、11…電池パック本体、12-
1、12-2、12-3…Liイオン電池、13…保護用
IC、14-A、14-B、14-C、14-1、14-
2、14-3…FET、15…PTC素子、16…電流
ヒューズ、17…プラス端子、18…マイナス端子、1
9…情報出力、コントロールのための端子、20…充電
器、21…商用電源、22、23…商用電源と充電器と
を接続する端子、24…Liイオン電池パック、25、
26…充電器と電池パックとを接続する端子、27…A
C/DCコンバータ、28…サーミスタ、29…電源マ
イコン、30…充電制御用マイコン、31…スイツチ、
32…表示部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02J 7/10 H02J 7/10 B H Fターム(参考) 2G016 CA00 CB12 CB31 CB32 CB33 CC01 CC04 CC06 CC07 CC13 CC27 CC28 CD06 CD14 CE02 CE31 5G003 AA01 BA01 CA03 CB06 EA05 EA08 GA01 GC05 5H030 AA03 AA04 AA06 AA08 AA10 AS11 BB02 BB03 DD05 DD06 DD08 FF41 FF42 FF52 FF66 FF68 5H040 AA06 AA36 AA40 AS11 AT01 AT02 AY08 JJ09 NN05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムイオン電池の容量推定方法であっ
    て、該リチウムイオン電池を定電流定電圧方式によって
    充電する際に、定電流充電中の充電電圧があらかじめ設
    定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を定電流
    から定電圧に切り替える時点までの時間tを求め、該時
    間tを用いて該リチウムイオン電池の推定容量Cを算出
    することを特徴とするリチウムイオン電池の容量推定方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のリチウムイオン電池の容
    量推定方法において、上記リチウムイオン電池の公称容
    量をCとしたときの上記定電流充電中の充電電流をC
    /(30時間)以上C/(1時間)以下として上記時間
    tを求め、該時間tを用い、該リチウムイオン電池の上
    記推定容量Cを関係式、 C/C=A×t (1) (ここに、A、Bは該リチウムイオン電池と上記電圧V
    sと該定電流充電中の充電電流とによって定まる正値定
    数である)によってを算出することを特徴とするリチウ
    ムイオン電池の容量推定方法。
  3. 【請求項3】容量推定の対象となるリチウムイオン電池
    あるいは該リチウムイオン電池と同一種類のリチウムイ
    オン電池を用い、 1回の全充電時間が3時間以上10日以下である定電流
    定電圧方式による充電期間と、放電期間と、必要に応じ
    て該充電期間と該放電期間との間に設けられる休止期間
    とを有する充放電サイクルを2回以上繰り返して、 各サイクルにおいて、定電流充電中の充電電圧があらか
    じめ設定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を
    定電流から定電圧に切り替える時点までの時間t(こ
    こに、nは各サイクルに付した番号である)と、各サイ
    クルごとに放電電流を時間に関して積分して得られる放
    電容量Cとを記録し、記録された該時間tと該放電
    容量Cとから、上記関係式(1)におけるA、Bの値
    を確定することを特徴とする請求項2に記載のリチウム
    イオン電池の容量推定方法。
  4. 【請求項4】リチウムイオン電池の劣化判定方法であっ
    て、上記リチウムイオン電池の推定比容量Cを請求項
    1、2または3に記載のリチウムイオン電池の容量推定
    方法によって算出し、該推定容量Cがあらかじめ設定さ
    れた限界容量Cminよりも小となったときに該リチウ
    ムイオン電池が劣化したと判定することを特徴とするリ
    チウムイオン電池の劣化判定方法。
  5. 【請求項5】リチウムイオン電池の劣化判定装置であっ
    て、該リチウムイオン電池を定電流定電圧方式によって
    充電する際の、定電流充電中の充電電圧があらかじめ設
    定された電圧Vsに達した時点から、充電条件を定電流
    から定電圧に切り替える時点までの時間tを測定する手
    段と、該時間tを用いて、請求項1、2または3に記載
    のリチウムイオン電池の容量推定方法によって該リチウ
    ムイオン電池の推定容量Cを算出する演算回路と、該演
    算回路によって算出された該推定容量Cがあらかじめ設
    定された限界容量Cminよりも小となったときに該リ
    チウムイオン電池の劣化を意味する信号を出力する手段
    とを備えていることを特徴とするリチウムイオン電池の
    劣化判定装置。
  6. 【請求項6】ICを内蔵した充放電制御手段を備えたリ
    チウムイオン電池パックにおいて、該ICあるいは該I
    Cに付設して増設されたICが、該リチウムイオン電池
    パック中のリチウムイオン電池の上記推定容量Cの算出
    に用いる数値を記憶するメモリと、該数値が該メモリに
    記憶された場合に該リチウムイオン電池を定電流定電圧
    方式によって充電する際の上記時間tと該数値とから請
    求項1、2または3に記載のリチウムイオン電池の容量
    推定方法によって該推定容量Cを算出する演算回路とを
    有していることを特徴とするリチウムイオン電池パッ
    ク。
  7. 【請求項7】上記演算回路によって算出された上記リチ
    ウムイオン電池パック中のリチウムイオン電池の上記推
    定容量Cが、該リチウムイオン電池のあらかじめ設定さ
    れた限界容量Cminよりも小となったときに、容量劣
    化を意味する警告を出力する手段を具備していることを
    特徴とする請求項6に記載のリチウムイオン電池パッ
    ク。
  8. 【請求項8】上記警告が、電気信号による警告、文字ま
    たは画像の表示による警告、信号音による警告または音
    声による警告であることを特徴とする請求項7に記載の
    リチウムイオン電池パック。
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