JP2001272858A - 現像装置、画像形成装置及び画像形成プロセスユニット - Google Patents

現像装置、画像形成装置及び画像形成プロセスユニット

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JP2001272858A
JP2001272858A JP2000085397A JP2000085397A JP2001272858A JP 2001272858 A JP2001272858 A JP 2001272858A JP 2000085397 A JP2000085397 A JP 2000085397A JP 2000085397 A JP2000085397 A JP 2000085397A JP 2001272858 A JP2001272858 A JP 2001272858A
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toner
carrier
latent image
developing
developing device
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JP2000085397A
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English (en)
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Katsuhiro Aoki
勝弘 青木
Hajime Koyama
一 小山
Takashi Hodoshima
隆 程島
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ローラ上のトナーを摩擦帯電するための
接触部材を設ける必要がなく、ベタ画像を部分的に有す
る画像に続く低コントラスト画像における濃度ムラのな
い高品質トナー像を形成できる現像装置、プリンタ及び
画像形成プロセスユニットを提供する。 【解決手段】 トナーを担持する現像ローラ402と、
二成分現像剤12を担持してトナー供給領域A2に搬送
し、現像剤12よりトナー10のみを現像ローラ402
に供給する磁気ブラシローラ403とを備えた現像装置
において、現像ローラのトナーを担持していない表面が
該トナー供給領域A2を1回通過したときに、現像ロー
ラ表面における単位面積当たりの最大担持量のトナーを
現像ローラ表面に供給して担持させるように、磁気ブラ
シローラ403によるトナー供給条件を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAXなどの画像形成装置、該装置に用いる現像装
置及び画像形成プロセスユニットに係り、詳しくは、無
端移動可能な表面にトナーを担持し潜像担持体に対向す
る現像領域に搬送するトナー担持体と、トナーと磁性粒
子とを含む二成分現像剤を担持して該トナー担持体に対
向するトナー供給領域に搬送し、該二成分現像剤よりト
ナーのみを該トナー担持体に供給するトナー供給部材と
を有する現像装置、該現像装置を備えた画像形成装置及
び画像形成プロセスユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置に用いる現
像装置として、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤
を用いて潜像担持体上の静電潜像を現像する二成分現像
装置と、トナーを一成分現像剤として用いて潜像担持体
上の静電潜像を現像する一成分現像装置が知られてい
る。これらの現像装置のうち後者の一成分現像装置は、
構成が簡易で小型化できるというメリットを有してい
る。また、磁性粒子を用いないため、二成分現像剤の磁
気ブラシが潜像担持体へ当たる状態の影響で、静電潜像
に忠実でなく多少現像ムラが発生してしまう現象、いわ
ゆる磁気ブラシマークが発生しない。更に、二成分現像
装置に比して現像剤層が薄く、いわゆるエッジ効果と呼
ばれる現象も少ない。このため、一成分現像装置は、高
精細な画像の再現性に優れている。なかでも、非磁性一
成分現像剤を用いるものは、カラー化への対応が優れて
おり、高繊細なカラー画像を得る現像装置として適して
いる。
【0003】しかしながら、通常の一成分現像装置で
は、トナー担持体上のトナーの帯電制御は該トナー担持
体に接触するブレードやトナー供給ローラ等の接触部材
による摩擦帯電で行われるため、トナーの帯電制御性の
高速化、高耐久化への対応が難しいという課題がある。
また、上記接触部材の加圧でトナー担持体上のトナーに
ストレスがかかってトナーフィルミングが起ったり、ト
ナー内に外添剤が入り込んだりすることにより、画質の
劣化を招くおそれがある。更に、トナー担持体と上記接
触部材との摩擦により両者が摩耗して現像特性が経時的
に変化するおそれもあった。これらの問題を解決するた
めに、上記従来のブレードやトナー供給ローラ等の接触
部材による摩擦帯電を用いないで、所定極性に帯電した
トナーをトナー担持体上に供給して担持させることが好
ましい。
【0004】上記接触部材による摩擦帯電を用いないで
所定極性に帯電したトナーをトナー担持体上に供給して
担持させることができる現像装置として、二成分現像剤
からなる磁気ブラシを表面に形成したトナー供給部材を
用い、該トナー供給部材上の磁気ブラシよりトナーのみ
をトナー担持体に供給して担持させる現像装置が提案さ
れている(例えば、特開昭56−40862号公報、特
開昭59−172662号公報参照)。これらの現像装
置では、トナー供給部材(磁気ローラー、磁気ブラシ形
成体)上に二成分現像剤を担持して磁気ブラシを形成す
る。この磁気ブラシ中のトナーは磁性粒子との摩擦によ
り所定極性に帯電される。そして、このトナー供給部材
上の磁気ブラシから所定極性に帯電されたトナーのみ
が、トナー担持体(現像ローラ、トナー層保持体)上に
移動して担持される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
56−40862号公報等に記載されているように、ト
ナー供給部材に形成した磁気ブラシからトナーのみがト
ナー担持体上に供給される現像装置を用いて、ベタ画像
と低コントラスト画像とを連続して現像するとき、本来
均一な濃度となるべき該低コントラスト画像に濃度ムラ
が発生する場合があった。具体的には、図16に示すよ
うに、上記現像装置で現像する潜像担持体表面の潜像
が、幅方向(表面移動方向と直交する方向)にベタ画像
300a及び白画像300bを並べて形成した先行画像
部300と、該先行画像部に続く全幅に形成された低コ
ントラストの後続画像部301とにより構成されている
場合に、上記濃度ムラが発生する。図16において、上
記先行画像部300のベタ画像300aの現像によりト
ナー担持体上の該ベタ画像に対応する部分のトナーが多
量に使用されるため、低コントラストの後続画像部30
1のうち該ベタ画像300aに続いて現像される部分3
01aに画像濃度不足が発生し、他の部分301bとの
間に濃度差が生じてしまう。その結果、本来均一な画像
濃度であるべき低コントラストの後続画像部301に濃
度ムラが発生する。なお、上記図16の例では、上記潜
像担持体の幅方向における一部にベタ画像が形成されて
いる場合における低コントラスト画像上の濃度ムラにつ
いて示したが、この濃度ムラは、上記先行画像部におけ
るベタ画像の形成位置に関係することなく、上記先行画
像部の一部にベタ画像を有していれば発生するおそれが
ある。
【0006】そこで、本発明者らが上記低コントラスト
画像における濃度ムラの原因について実験等により調べ
たところ、上記ベタ画像の現像でトナーが多量に消費さ
れたトナー担持体表面部分に対して、トナー供給部材か
らのトナー供給が間に合わず、トナー担持量が部分的に
不足することが、上記低コントラスト画像での濃度ムラ
の原因であることがわかった。
【0007】本発明は以上の背景のもとでなされたもの
であり、その目的は、トナー担持体上のトナーを摩擦帯
電するための接触部材を設ける必要がなく、しかもベタ
画像を部分的に有する画像に続いて画像濃度が均一な低
コントラスト画像を現像する場合でも、該低コントラス
ト画像における濃度ムラのない高品質のトナー像を形成
することができる現像装置、該現像装置を備えた画像形
成装置及び画像形成プロセスユニットを提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の発明は、無端移動可能な表面にト
ナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送する
トナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像
剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領域
に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー担
持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置にお
いて、該トナー担持体のトナーを担持していない表面が
該トナー供給領域を1回通過したときに、該トナー担持
体表面における単位面積当たりの最大担持量のトナーを
該トナー担持体表面に供給して担持させるように、該ト
ナー供給部材によるトナー供給条件を設定したことを特
徴とするものである。
【0009】ここで、上記トナー担持体表面における単
位面積当たりの「最大担持量」とは、表面にトナーを担
持していないトナー担持体を回転させていった場合に、
ある有限の回転数でトナー担持体表面におけるトナーの
単位面積当たりの担持量が最大値をとるようなトナー担
持特性を示すときの該最大値をいう。例えば、図17中
の曲線C1に示すように、トナー担持体がある一定の回
転数だけ回転したときに該トナー担持体表面の単位面積
当たりのトナー担持量が飽和するような飽和特性を示す
場合は、その飽和担持量(図中の「Asat」で示した
量)が、上記「最大担持量」となる。また、図17中の
曲線C2に示すように、トナー担持体がある一定の回転
数だけ回転したときに該トナー担持体表面の単位面積当
たりのトナー担持量がピークとなり、その後の回転では
トナー担持量が若干減少するような特性を示す場合は、
そのピークのときの担持量(図中の「Apeak」で示した
量)が、上記「最大担持量」となる。
【0010】請求項1の現像装置では、トナー供給部材
に担持された二成分現像剤は、トナー担持体に対向する
トナー供給領域に搬送される。このトナー供給領域で、
トナー供給部材の該現像剤よりトナーのみがトナー担持
体に供給され担持される。このトナーの供給は、トナー
担持体のトナーを担持していない表面が該トナー供給領
域を1回通過したときに、該トナー担持体表面における
単位面積当たりの最大担持量のトナーを該トナー担持体
表面に供給して担持するように行われる。よって、トナ
ー担持体の表面のうち部分的なベタ画像の現像でトナー
を多量に消費する部分があったとしても、該多量の消費
があった部分に対して十分な量のトナーを供給して担持
させることができる。したがって、ベタ画像を部分的に
有する画像に続いて画像濃度が均一な低コントラスト画
像を現像する場合でも、該低コントラスト画像に濃度ム
ラが生じない。
【0011】請求項2の発明は、無端移動可能な表面に
トナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送す
るトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現
像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領
域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー
担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置に
おいて、該トナー担持体のトナーを担持していない表面
が該トナー供給領域を1回通過したときに、該トナー担
持体表面における単位面積当たりのトナー担持量が目標
量の−30〜+30%の範囲に入るように、該トナー供
給部材によるトナー供給条件を設定したことを特徴とす
るものである。
【0012】請求項2の現像装置では、トナー担持体の
トナーを担持していない表面がトナー供給領域を1回通
過したときに、該トナー担持体表面における単位面積当
たりのトナー担持量が目標量の−30〜+30%の範囲
に入るように、該トナー担持体にトナーを供給する。こ
のトナー供給により、トナー担持体の表面のうち部分的
なベタ画像の現像でトナーを多量に消費する部分があっ
たとしても、該多量の消費があった部分に対して十分な
量のトナーを供給して担持させることができる。従っ
て、該ベタ画像に続いて低コントラスト画像を現像する
場合でも該低コントラスト画像における残像率を2%以
下に抑えることができる。
【0013】ここで、上記「残像率R」は、ベタ画像及
び白画像の直後に2by2のドットパターンからなる低
コントラスト画像を形成し、該低コントラスト画像のベ
タ画像直後の部分の画像濃度をIDとし、白画像直後
の部分の画像濃度をIDとしたとき、次式で定義され
たものである。
【0014】
【数1】R={(ID−ID)/(ID+I
)}×100 [%]
【0015】請求項3の発明は、無端移動可能な表面に
トナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送す
るトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現
像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領
域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー
担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置に
おいて、該トナー担持体のトナーを担持していない表面
が該トナー供給領域を1回通過したときに、該トナー担
持体表面における単位面積当たりのトナー担持量が0.
35〜0.7[mg/cm]になるように、該トナー
供給部材によるトナー供給条件を設定したことを特徴と
するものである。
【0016】請求項3の現像装置では、トナー担持体の
トナーを担持していない表面がトナー供給領域を1回通
過したときに、該トナー担持体表面における単位面積当
たりのトナー担持量が0.35〜0.7[mg/c
]になるように、該トナー担持体にトナーを供給す
る。このトナー供給により、トナー担持体の表面のうち
部分的なベタ画像の現像でトナーを多量に消費する部分
があったとしても、該多量の消費があった部分に対して
十分な量のトナーを供給して担持させることができる。
【0017】請求項4の発明は、画像を構成する画素の
うちのトナーを付着させるトナー付着画素の単位面積当
たりの密度により該画像の階調を表現するように潜像担
持体に形成された潜像の該トナー付着画素を現像する請
求項1、2又は3の現像装置であって、上記トナー担持
体におけるトナーの単位面積当たりの最大担持量を、上
記潜像担持体の潜像に吸引されて付着し得る単位面積当
たりの最大トナー付着量よりも小さくしたことを特徴と
するものである。
【0018】請求項4の現像装置では、トナー担持体に
おけるトナーの単位面積当たりの最大担持量が、潜像担
持体の潜像に吸引されて付着し得る単位面積当たりの最
大トナー付着量よりも小さいので、該潜像に対する飽和
現像を確実に行うことができる。しかも、前述のように
ベタ画像を現像した後でもトナー担持体上のトナー担持
量が不足することがない。
【0019】請求項5の発明は、画像を構成する画素の
うちのトナーを付着させるトナー付着画素の単位面積当
たりの密度により該画像の階調を表現するように潜像担
持体に形成された潜像の該トナー付着画素を現像する請
求項1、2又は3の現像装置であって、上記潜像担持体
に形成された潜像のトナー付着画素が上記現像領域を通
過しているときに上記トナー担持体上のトナーのうち該
トナー付着画素に対向している部分のトナーが全て該ト
ナー付着画素の現像に用いられるように、現像条件を設
定したことを特徴とするものである。
【0020】請求項5の現像装置では、潜像担持体に形
成された潜像のトナー付着画素が現像領域を通過してい
るときにトナー担持体上のトナーのうち該トナー付着画
素に対向している部分のトナーが全て該トナー付着画素
の現像に用いることにより、該潜像に対する飽和現像を
確実に行うことができる。しかも、前述のようにベタ画
像を現像した後でもトナー担持体上のトナー担持量が不
足することがない。
【0021】請求項6の現像装置では、無端移動可能な
表面にトナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に
搬送するトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二
成分現像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー
供給領域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該
トナー担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像
装置において、該トナー担持体のトナーを担持していな
い表面が該トナー供給領域を1回通過したときの該表面
における単位面積当たりのトナー担持量が、上記潜像担
持体の潜像に吸引されて付着し得る単位面積当たりの最
大トナー付着量よりも多くなるように、該トナー供給部
材によるトナー供給条件を設定したことを特徴とするも
のである。
【0022】請求項6の現像装置では、トナー担持体の
トナーを担持していない表面がトナー供給領域を1回通
過したときの該表面における単位面積当たりのトナー担
持量が、潜像担持体の潜像に吸引されて付着し得る単位
面積当たりの最大トナー付着量よりも多くなるように、
該トナー担持体にトナーを供給する。このトナー供給に
より、トナー担持体の表面のうち部分的なベタ画像の現
像でトナーを多量に消費する部分があったとしても、該
潜像担持体上の潜像に対して上記最大トナー付着量のト
ナーを付着させることができる。
【0023】請求項7の発明は、無端移動可能な表面に
トナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送す
るトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現
像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領
域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー
担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置に
おいて、上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵し
た回転可能なスリーブを用い、上記トナー供給領域にお
ける上記トナー担持体の表面移動方向と該スリーブの表
面移動方向とを逆方向にし、上記二成分現像剤の磁性粒
子のダイナミック抵抗が10Ω以下であり、上記トナ
ー担持体に印加する現像バイアスと上記トナー供給部材
に印加するトナー供給バイアスとの電位差が70V以上
であり、該トナー担持体に対する該スリーブの線速比が
2倍以上である条件下で、上記トナー供給部材上に形成
される二成分現像剤からなる磁気ブラシにおけるトナー
による磁性粒子の被覆率を、36%以上に設定したこと
を特徴とするものである。
【0024】ここで、上記磁性粒子の「ダイナミック抵
抗」は、後述の図9の測定システムを用いて測定したも
のである。また、上記「被覆率」は、二成分現像剤のト
ナー濃度(トナーの磁性粒子に対する重量比)TC[w
t%]、トナーの粒子半径r[μm]、磁性粒子の半径
R[μm]、トナーの真比重ρr及び磁性粒子の真比重
ρc用いて、次式により求めたものである。ただし、磁
性粒子を被覆するトナーは1層であると仮定している。
【0025】
【数2】
【0026】請求項7の現像装置では、上記磁性粒子の
ダイナミック抵抗などの条件下で、上記トナーによる磁
性粒子の被覆率を36%以上に設定することにより、上
記トナー担持体と該トナー供給部材上のトナーとの接触
確率を増加させている。これにより、該トナー供給部材
によるトナー供給能力が高まり、ベタ画像の現像でトナ
ー担持体上のトナーが多量に消費されても、該トナー担
持体上のトナー担持量を速やかに回復することができ
る。
【0027】請求項8の発明は、無端移動可能な表面に
トナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送す
るトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現
像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領
域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー
担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置に
おいて、上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵し
た回転可能なスリーブを用い、上記トナー供給領域にお
ける上記トナー担持体の表面移動方向と該スリーブの表
面移動方向とを逆方向にし、上記二成分現像剤のトナー
濃度が5wt%以上であり、該二成分現像剤の磁性粒子
のダイナミック抵抗が10Ω以下であり、上記トナー
担持体に印加する現像バイアスと上記トナー供給部材に
印加するトナー供給バイアスとの電位差が70V以上で
ある条件下で、該トナー担持体に対する該スリーブの線
速比を、2.5倍以上に設定したことを特徴とするもの
である。
【0028】請求項8の現像装置では、上記二成分現像
剤のトナー濃度などの条件下で、上記トナー担持体に対
する上記トナー供給部材のスリーブの線速比を2.5倍
以上に設定することにより、上記トナー担持体と該トナ
ー供給部材上のトナーとの接触確率を増加させている。
これにより、該トナー供給部材によるトナー供給能力が
高まり、ベタ画像の現像でトナー担持体上のトナーが多
量に消費されても、該トナー担持体上のトナー担持量を
速やかに回復することができる。
【0029】請求項9の発明は、無端移動可能な表面に
トナーを担持し潜像担持体に対向する現像領域に搬送す
るトナー担持体と、トナーと磁性粒子とを含む二成分現
像剤を担持して該トナー担持体に対向するトナー供給領
域に搬送し、該二成分現像剤よりトナーのみを該トナー
担持体に供給するトナー供給部材とを備えた現像装置に
おいて、上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵し
た回転可能なスリーブを用い、上記トナー供給領域にお
ける上記トナー担持体の表面移動方向と該スリーブの表
面移動方向とを逆方向にし、上記二成分現像剤のトナー
濃度が5wt%以上であり、上記トナー担持体に印加す
る現像バイアスと上記トナー供給部材に印加するトナー
供給バイアスとの電位差が70V以上であり、該トナー
担持体に対する該スリーブの線速比が2倍以上である条
件下で、該トナー供給部材に担持される二成分現像剤中
の磁性粒子のダイナミック抵抗を、10Ω以下に設定
したことを特徴とするものである。
【0030】請求項9の現像装置では、上記二成分現像
剤のトナー濃度などの条件下で、二成分現像剤中の磁性
粒子のダイナミック抵抗を10Ω以下に設定すること
により、現像剤の誘電率を高め、上記トナー供給領域に
おいてトナーを上記トナー担持体側に移動させる向きの
供給電界を強める。これにより、上記トナー供給部材に
よるトナー供給能力が高まり、ベタ画像の現像でトナー
担持体上のトナーが多量に消費されても、該トナー担持
体上のトナー担持量を速やかに回復することができる。
【0031】請求項10の発明は、請求項7、8又は9
の現像装置において、上記現像バイアスと上記トナー供
給バイアスとの電位差の絶対値を、150V以下に設定
したことを特徴とするものである。
【0032】請求項10の現像装置では、上記現像バイ
アスと上記トナー供給バイアスとの電位差の絶対値を1
50V以下に設定し、未現像時において上記トナー担持
体上に過剰なトナーが担持されないようにする。このよ
うに該トナー担持体上の過剰なトナー担持を抑えて適正
量以下にしておくことにより、上記ベタ画像の現像で多
量のトナーが消費されても、該トナー担持体上のトナー
担持量を速やかに回復することができる。
【0033】請求項11の発明は、潜像担持体と、該潜
像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持
体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、該潜
像担持体上の該トナー像を転写材に転写する転写手段と
を備えた画像形成装置であって、該現像装置として、請
求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の現
像装置を用いたことを特徴とするものである。
【0034】請求項12の発明は、潜像担持体と、該潜
像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持
体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置と、該潜
像担持体上のトナー像が転写される中間転写体と、該潜
像担持体上のトナー像を該中間転写体に転写する1次転
写装置と、該中間転写体上のトナー像を転写材に転写す
る2次転写装置とを備えた画像形成装置であって、該現
像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、
8、9又は10の現像装置を用いたことを特徴とするも
のである。
【0035】請求項13の発明は、潜像担持体と、該潜
像担持体の表面を一様帯電する帯電装置と、該潜像担持
体上の潜像を現像してトナー像とする現像装置とを、画
像形成装置に対して着脱可能に一体構造物として構成し
た画像形成プロセスユニットであって、該現像装置とし
て、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は1
0の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
【0036】請求項11及び12の画像形成装置並びに
請求項13の画像形成プロセスユニットでは、トナー担
持体上に適正な量で担持されたトナーを用いて潜像担持
体上の潜像を現像できるので、ベタ画像を部分的に有す
る画像の直後に低コントラスト画像を現像する場合で
も、濃度差のない高品質の画像を安定して得ることがで
きる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、画像形成装置と
しての電子写真式レーザプリンタ(以下「プリンタ」と
いう。)及び該プリンタに用いる現像装置に適用した実
施形態について説明する。まず、図1を用いて、本実施
形態に係るプリンタの全体の概略構成について説明す
る。このプリンタは、潜像担持体としてのドラム状の感
光体1の周辺に、感光体1の表面を一様帯電する帯電装
置2、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等を
感光体1に照射する露光装置3、感光体1に形成された
静電潜像に対し現像ローラ402上の帯電トナーを付着
させることでトナー像を形成する現像装置4、感光体1
上に形成されたトナー像を転写材としての転写紙20に
転写する転写装置5、転写後に感光体1上に残ったトナ
ーを除去するクリーニング装置6等が順に配設されてい
る。また、感光体1上に静電潜像を形成する潜像形成手
段は、上記帯電装置2及び露光装置3により構成されて
いる。また、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙
・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転
写されたトナー像を転写紙20に定着する図示しない定
着装置とが備えられている。
【0038】なお、上記プリンタを構成する複数の装置
の一部は、プリンタ本体に対して着脱可能に一体構造物
(ユニット)として構成してもよい。例えば、図2に示
すように、感光体1と帯電装置2と現像装置4とクリー
ニング装置6とを、プリンタ本体に対して着脱可能に、
一体構造物である画像形成プロセスユニット50として
構成してもよい。
【0039】上記構成のプリンタにおいて、矢印a方向
に回転する感光体1の表面は、帯電装置2で一様帯電さ
れた後、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線が
感光体軸方向にスキャンされて照射される。これによ
り、感光体1上に静電潜像が形成される。感光体1上に
形成された静電潜像は、現像領域A1において、現像装
置4により帯電したトナーを付着させることで現像さ
れ、トナー像となる。一方、転写紙20は図示しない給
紙搬送装置で給紙・搬送され、レジストローラ7により
所定のタイミングで感光体1と転写装置5とが対向する
転写部に送出・搬送される。そして転写装置5により、
転写紙20に感光体1上のトナー像とは逆極性の電荷を
付与することで、感光体1上に形成されたトナー像が転
写紙20に転写される。次いで、転写紙20は、感光体
1から分離され、図示しない定着装置に送られ、該定着
装置でトナー像が定着された転写紙20が出力される。
転写装置5でトナー像が転写された後の感光体1の表面
は、クリーニング装置6でクリーニングされ、感光体1
上に残ったトナーが除去される。
【0040】次に、本実施形態における感光体1の構成
及び感光体上の潜像形成について詳しく説明する。上記
感光体1はアルミ等の素管に感光性を有する無機又は有
機感光体を塗布し、感光層を形成したものであるが、厚
みの比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル
等に感光層を形成したベルト感光体を使用することも可
能である。なお、本実施形態では負極性に一様帯電する
感光体1を使用しているが、必要に応じて正極性に一様
帯電する感光体を使用してもよい。また、本実施形態の
感光体1の直径は50mmであり、線速200mm/s
ecで回転駆動している。
【0041】本実施形態のプリンタでは、従来の光書き
込み系に対してビームスポット径を小さくして且つ書き
込みエネルギーを増加した条件になるように、露光装置
3における光書き込み条件を設定している。
【0042】ここでは、上記光書き込み条件を、感光体
1の微分感度Sというパラメータを用いて説明する。こ
の微分感度Sは、露光装置3が照射する光ビームと同等
の波長の光ビームで感光体1を均一露光したときに得ら
れる感光体1の表面電位V(E)と露光量Eとの関係で
定義される。具体的には、感光体1をある露光量Eで露
光し、ここから露光量Eを微小な値ΔEだけ増やしたと
きの感光体表面電位をV(E+ΔE)とした場合、微分
感度Sは、次式で定義される。
【0043】
【数3】S=|V(E+ΔE)−V(E)|/ΔE
【0044】一般に、微分感度Sは露光量Eが増加する
に従い低減する。「微分感度を十分小さくする値」とい
うのは、求める安定性を得るのに十分な感光体1の減衰
特性の領域を使用することができるような露光量の値を
意味する。この場合の「求める安定性」というのは、画
像を構成する画素のうちのトナーを付着させるトナー付
着画素の単位面積当たりの密度により該画像の階調を表
現する2値プロセスにおいて、均一なドット径及び所定
の現像濃度を有した複数のドット画像を形成できること
であり、それが経時的に大きな変化をしないことであ
る。ところが、感光体1の経時劣化に伴う露光後電位の
上昇で現像濃度不足が生じることがある。そこで、この
ような画像品質を低下させないような露光後電位にする
ための露光量の値が「微分感度を十分に小さくする値」
であり、例えば感光層の微分感度Sがその最大値の1/
3以下の値にすることである。また、現像条件の観点か
らは、上記2値プロセスにおいて均一なドット径及び所
定の現像濃度を有した複数のドット画像を形成するため
に、感光体1の静電潜像を飽和現像することが好まし
い。
【0045】図3は、本実施形態における感光体1の感
光層1tの構成を示したものである。感光層1tは電荷
発生層1aと電荷輸送層1bとにより構成され、全体の
膜厚TPが13μmとなっている。そして、感光層1t
の膜厚TPと光ビームの露光径Dbとは、次式の関係を
満足するように設定されている。
【0046】
【数4】2TP<Db<8TP
【0047】ここで、光ビームの露光径Dbは、感光体
1の表面座標を(x、y)としたとき、感光体1上での
光ビームのエネルギー分布P(x、y、t)[W/
]を露光時間で積分した値として定義される次式の
露光量分布E(x、y)[J/m ]のピーク値より1
/eでの最小直径として定義される。
【数5】E(x、y)=∫P(x、y、t)dt
【0048】図4は、感光体1上での露光量分布の説明
図である。本実施形態では、1画素分の静電潜像を感光
体1に形成するために、副走査方向に約20μmだけ露
光すると、露光量分布における光ビームの露光径は、図
4に示すように主走査方向及び副走査方向共に約38μ
mとなる。つまり、主副走査方向とも、近似的に38μ
mのガウス分布を示す。従って、露光量分布のピーク値
より1/eでの最小値径として定義される光ビームの
露光径Dbは38μmである。
【0049】図5は、露光量に対する感光体1の表面電
位の減衰特性を測定した実験結果を示すグラフである。
図5中の記号「◆」が実測データであり、記号「■」、
「△」及びそれらを結ぶ破線は微分感度を説明するため
にプロットしたものである。各破線の傾きが微分感度と
なる。本実施形態における露光装置3は、その光ビーム
の波長が670nmであり、露光パワーが感光体1の表
面で0.23mWになるように調節されている。これに
より、露光量分布のピーク値での露光量、つまり、露光
径Db内での最大露光量が、感光層1tの微分感度を十
分に小さくする値となる。
【0050】図5に示す感光体1の表面電位の減衰特性
では、最大微分感度が28[V・m /mJ]であり、
その1/3以下の微分感度Sに対応する露光量Eが微分
感度を十分に小さくする値である。参考までに述べる
と、図5の感光体1の減衰特性では、露光量分布のピー
ク値(ピーク露光量)の露光量Eが20[mJ/m
であり、これに対応する微分感度Sは5[V・m/m
J]である。従って最大微分感度の約1/5となってい
る。
【0051】また、本実施形態においては現像ローラ4
02の体積固有抵抗は10Ω・cmであり、従来の一
成分現像装置と比較して低い値である。そのため、現像
特性におけるγ曲線(現像ポテンシャルに対する現像
量)をみると、図6の曲線C1で示すようにその立ち上
がり部の傾きが大きく、比較的低電位でも現像しやすく
すぐに飽和してしまう。図6中の曲線C2は、比較例と
して示した従来の一成分現像装置におけるγ曲線であ
る。図6の曲線C1に示すような急峻な立ち上がりを示
す現像特性を有する現像ローラ402を用いることは、
現像ローラ402上のトナー担持量を一定にしてベタ画
像で該現像ローラ402上の全量のトナーを現像するの
は比較的容易ではある。しかし、小径ドットを形成する
には従来の感光体及び書き込みの諸条件では微分感度が
十分下がらない場合は現像量の変化が生じやすい。その
結果、ドット径の変動が見られるが、本実施形態では上
記潜像形成条件が1/eで規定される潜像ドット径の
部分で十分、微分感度が下がっているので均一なドット
径及び現像濃度のドット画像を形成できる。
【0052】次に、現像装置4の構成について詳しく説
明する。図7に示すように、現像装置4のケーシング4
01の内部には、感光体1側から、トナー担持体として
の現像ローラ402、トナー供給部材としての磁気ブラ
シローラ403、攪拌・搬送部材404、405が配設
されている。ケーシング401内のトナー10と磁性粒
子11とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」とい
う。)12は、攪拌・搬送部材404、405で攪拌さ
れ、その一部が、磁気ブラシローラ403上に担持され
る。磁気ブラシローラ403上の現像剤12は、現像剤
規制部材としての規制ブレード406で層厚が規制され
た後、トナー供給領域A2で現像ローラ402に接触す
る。このトナー供給領域A2で磁気ブラシローラ403
上の現像剤12よりトナー10のみ分離されて現像ロー
ラ402に供給される。
【0053】本実施形態の現像装置では、アルミ素管を
ベースとした剛体のドラム状の感光体1を用いているの
で、現像ローラ402はゴム材料が良好で、硬度は10
〜70°(JIS−A)の範囲が良好である。また、現
像ローラ402の直径は10〜30mmが好適である。
本実施形態では直径16mmのものを用いた。また、現
像ローラ402の表面は適宜あらして粗さRz(十点平
均粗さ)を1〜4μmとした。この表面粗さRzの範囲
は、トナー10の体積平均粒径に対して13〜80%と
なり、現像ローラ402の表面に埋没することなくトナ
ー10が搬送される範囲である。ここで、現像ローラ4
02のゴム材料として使用できるものとしてシリコン、
ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げるこ
とができる。また、いわゆるベルト感光体を使用した場
合には現像ローラ402の硬度は低くする必要がないの
で、金属ローラ等も使用可能である。また、上記現像ロ
ーラ402の表面には、経時品質を安定化させるために
適宜コ−ト材料を被覆することが有好である。また、本
実施形態における現像ローラ402の機能はトナーを担
持するためだけのものであり、従来の一成分現像装置の
ようにトナー10と現像ローラ402との摩擦帯電によ
るトナー10への帯電電荷付与の必要がないために、現
像ローラ402は電気抵抗、表面性、硬度と寸法精度を
満たせば良く、材料の選択幅は格段に増えることとな
る。
【0054】上記現像ローラ402の表層コート材料
は、帯電がトナー10と逆極性でも良いし、トナーを所
望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性
でも良い。前者の表層コート材料としては、シリコン、
アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料
を挙げることができる。また後者の表層コート材料とし
ては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フ
ッ素を含んだいわゆるテフロン(登録商標)系材料は表
面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけ
るトナーフィルミングが極めて発生しにくい。また、上
記表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材
料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、
テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニール
エーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサ
フルオロプロピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリ
フルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチ
レン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフル
オロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリ
ビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフル
オライド(PVF)等を挙げることができる。これに導
電性を得るために適宜カ−ボンブラック等の導電性材料
を含有させることが多い。更に均一に現像ローラ402
にコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることも
ある。電気抵抗に関してはコート層を含めてバルクの体
積抵抗率を設定するもので、10〜10Ω・cmに
設定できるようにベース層の抵抗と調整を行う。本実施
形態で使用するベース層の体積抵抗率は10〜10
Ω・cmなので、表層の体積抵抗率は少し高めに設定す
ることがある。
【0055】上記現像ローラ402の表面部の体積抵抗
率は、図8(a)及び(b)に示す方法で測定したもの
である。まず、測定対象の現像ローラ402を、接地さ
れた導電性のベース板300上にセットし、現像ローラ
402の芯金(回転軸)402aの両端にそれぞれにF
=4.9N(=500gf)の荷重をかけ、全体でF=
9.8N(1kgf)の荷重をかける。これにより、図
8(b)に示すようにベース板300との間にニップW
を形成する。現像ローラ402の芯金402aには、電
流計301を介して直流電源302を接続する。そし
て、直流電圧V(=1V)を印加し、そのときの電流値
I[A]を読み取る。この印加電圧値V[V]及び電流
値I[A]の測定値と、各種寸法L1[cm]、L2
[cm]及びW[cm]の測定値とを用いて、次式によ
り現像ローラ402の弾性層402bの体積抵抗率ρv
を求める。
【0056】
【数6】ρv=(V/I)・(L1×W)/L2
【0057】また、上記現像ローラ402のコ−ト層の
厚みは5〜50μmの範囲が良好で、50μmを越える
コート層の硬度とベース層の硬度差が大きい場合で応力
が発生した時にひび割れ等の不具合が生じやすくなる。
また5μmを下回ると表面磨耗が進むとベース層の露出
が発生してトナーが付着しやすくなる。
【0058】上記現像剤12を構成するトナー10は、
ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂
に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであ
り、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加す
ることで流動性を高めている。添加剤の粒径は通常0.
1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブ
ラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミ
ン等を挙げることができる。トナー10は更に場合によ
ってはワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種
類の添加剤を外添しているものも使用することができ
る。トナー10の体積平均粒径は3〜12μmの範囲が
好適である。本実施形態で用いたトナー7の体積平均粒
径は7μmであり、1200dpi以上の高解像度の画
像にも十分対応することが可能である。また、本実施形
態では、帯電極性が負極性のトナー10を使用している
が、感光体1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性
のトナーを使用してもよい。
【0059】上記磁性粒子11は金属もしくは樹脂をコ
アとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリ
コン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒
径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒
子11の抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10Ω以下
が好ましい。ここで、上記磁性粒子11のダイナミック
抵抗DRの測定は、図9に示す測定システムを用いて次
のように行った。まず、接地した台座200の上方に、
固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20mmの回転可
能なスリーブ201をセットする。このスリーブ201
の表面には、幅W=65mm及び長さL=0.5〜1m
mの対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギ
ャップg=0.9mmで対向させる。次に、スリーブ2
01を回転速度600rpm(線速628mm/se
c)で回転駆動し始める。そして、回転しているスリー
ブ201上に測定対象の磁性粒子を所定量(14g)だ
け担持させ、該スリーブ201の回転により該磁性粒子
を10分間攪拌する。次に、スリーブ201に電圧を印
加しない状態で、スリーブ201と対向電極202との
間を流れる電流Ioff[A]を電流計203で測定す
る。次に、直流電源204からスリーブ201に耐圧上
限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400V
から鉄粉キャリアでは数V)の印加電圧E[V]を5分
間印加する。本実施形態では200Vを印加した。そし
て、電圧Eを印加した状態でスリーブ201と対向電極
202との間を流れる電流Ion[A]を電流計203で
測定する。これらの測定結果から、次式を用いてダイナ
ミック抵抗DR[Ω]を算出する。
【0060】
【数7】DR=E/(Ion−Ioff)
【0061】上記磁気ブラシローラ403は、複数の磁
極を有する磁石部材407を内蔵した非磁性の回転可能
なスリーブ408で構成されている。磁石部材407は
固定配置され、現像剤12がスリーブ408上の所定箇
所を通過するときに磁力が作用するようになっている。
本実施形態で用いたスリーブ408は、直径がφ18m
mであり、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20
μmの範囲に入るようにサンドブラスト処理されてい
る。
【0062】磁気ブラシローラ403に内蔵された磁石
部材407は、規制ブレード406による規制箇所から
磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S
極(S1)、N極(N2)、S極(S2)、S極(S
3)の5つの磁極を有する。なお、磁石部材407の磁
極の配置は、図7の構成に限定されるものではなく、磁
気ブラシローラ403の周囲の規制ブレード406等の
配置に応じて他の配置に設定してもよい。例えば図10
に示すように、規制ブレード406による規制箇所から
磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S
極(S1)、N極(N2)、S極(S2)の4つの磁極
を配置してもよい。また、図7の現像装置の例では磁石
部材407を固定配置しスリーブ408を回転駆動する
ように構成したが、スリーブ408を固定配置しその内
側のローラ状の磁石部材を回転させるように構成しても
よい。
【0063】上記磁石部材407の磁力により、スリー
ブ408上にトナー10及び磁性粒子11からなる現像
剤13がブラシ状に担持される。そして、磁気ブラシロ
ーラ403上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性粒子
11と混合されることで規定の帯電量を得る。この磁気
ブラシローラ403上のトナーの帯電量としては、−1
0〜−40[μC/g]の範囲が好適である。
【0064】上記現像ローラ402は、磁気ブラシロー
ラ403内の磁極N2に隣接するトナー供給領域A2で
磁気ブラシローラ4上の磁気ブラシと接触するようにし
て対向するとともに、現像領域A1で感光体1に対向す
るように配設されている。また、本実施形態では規制ブ
レード406と磁気ブラシローラ403の間の最近接部
における間隔が500μmに設定され、また規制ブレー
ド406に対向した磁石部材407の磁極N1を、規制
ブレード406との対向位置よりも磁気ブラシローラ4
03の回転方向上流側に数度傾斜して位置している。こ
れにより、ケーシング401内における現像剤12の循
環流を容易に形成することができる。
【0065】上記規制ブレード406は、磁気ブラシロ
ーラ403との対向部で磁気ブラシローラ4上に形成さ
れた現像剤12の量を規制するように磁気ブラシと接触
し、所定量の現像剤がトナー供給領域に搬送されるよう
にするとともに、現像剤12中のトナー10と磁性粒子
11との摩擦帯電を促進させている。
【0066】また、現像ローラ402及び磁気ブラシロ
ーラ403はそれぞれ、図示しない回転駆動装置により
図8の矢印b方向及びc方向に回転駆動され、トナー供
給領域A2では両ローラの表面が互いに逆方向に移動す
るようになっている。本実施形態では、感光体1の線速
200mm/sに対し、現像ローラ402を線速300
mm/sで回転駆動している。また、トナー供給領域A
2における現像ローラ402と磁気ブラシローラ403の
スリーブとのギャップは0.6mmに設定した。
【0067】また、現像ローラ402の軸部には、現像
領域A1に現像電界を形成するための現像バイアスVb
を印加する電源409が接続されている。また、磁気ブ
ラシローラ403のスリーブ408には、トナー供給領
域A2にトナー供給用電界を形成するためのトナー供給
バイアスVsupを印加する電源410が接続されてい
る。
【0068】次に、上記構成の現像装置4の動作を説明
する。ケーシング401内に収容された現像剤12は、
トナー10と磁性粒子11が混合されたものであり、攪
拌・搬送部材404,405や磁気ブラシローラ403
のスリーブ408の回転力、磁石部材407の磁力によ
って攪拌され、そのときに、トナー10に磁性粒子11
との摩擦帯電により電荷が付与される。
【0069】一方、磁気ブラシローラ403上に担持さ
れた現像剤12は規制ブレード406によって規制さ
れ、現像剤12の一定量がトナー供給バイアスで形成さ
れた電界等により、現像ローラ402に転移し、残りは
ケーシング401内に戻される。
【0070】上記トナー供給領域A2では、磁気ブラシ
中のトナーが分離されて現像ローラ402に転移し、薄
層状のトナー10が担持される。そして、現像ローラ4
02上に担持された薄層状のトナー10は、該ローラ4
02の回転により現像領域A1に搬送される。そして、
上記現像バイアスで形成された現像電界により、感光体
1上の静電潜像に選択的に付着し、該静電潜像が現像さ
れる。
【0071】次に、本実施形態の現像装置における現像
ローラ402へのトナー供給条件と、ベタ画像の残像に
よる低コントラスト画像における濃度差との関係を測定
した複数の実験結果を、より具体的な実施例として説明
する。ベタ画像の残像の評価には、図11に示すような
ベタ画像300aを部分的に有する画像300とその後
ろ側に低コントラスト画像301とを有する元画像を用
いた。
【0072】〔実施例1〕本実施例では、体積平均粒径
が7μmのトナー10を用い、体積平均粒径が50μm
でダイナミック抵抗DRが10Ωのシリコンコートの
磁性粒子11を用いた。また、現像剤12中トナー濃度
TCは5wt%であった。このときのトナーの被覆率
(前述の数2の定義式参照)を計算すると、36.7%
であった。なお、この計算においては、トナーの真比重
ρを1.15とし、磁性粒子の真比重ρを5.2と
した。また、トナー供給領域A2における磁性ブラシロ
ーラ403の現像ローラ402に対する線速比αSuは
2であり、トナー供給ポテンシャルΔVsupは350V
であった。このトナー供給ポテンシャルΔVsupは、現
像バイアスVbとトナー供給バイアスVsupとを用いて
次式で算出したものである。
【数8】ΔVsup=Vb−Vsup
【0073】画像形成条件は、帯電電位VD=−450
V、露光後電位VL=−60V、現像バイアスVb=−
310Vであり、現像ポテンシャル(VL−Vb)を2
50Vに設定している。上記トナー供給ポテンシャルΔ
Vsupは、現像ポテンシャルの1.6倍となっている。
【0074】以上の条件で上記元画像の潜像形成及び現
像を行ったところ、未現像時にも変化の少ない安定した
トナー薄層を現像ローラ402に形成することができ、
上記ベタ画像直後の低コントラスト画像にネガ残像の発
生しない均一な画像が得られた。
【0075】ここで、比較例として、トナー供給ポテン
シャルΔVsupを400Vしてみたところ、前述の図1
6に示すように、該ベタ画像300aの後ろ側に位置す
る部分301aの現像濃度が低下したネガ残像(ゴース
ト)が生じ、該低コントラスト画像のその他の部分30
1bとの間に濃度差が生じた。この低コントラスト画像
の2つの部分301a,301bに対して計算した残像
率(前述の数1の定義式参照)を計算すると、−2%よ
りもマイナス側に大きな値となっていた。
【0076】なお、前述のトナーの被覆率Tnの定義式
からわかるように、トナー被覆率Tnはトナー濃度TC
で変化する。例えば、トナー濃度TCが5wt%、5.
5wt%及び6wt%に対して、トナーの被覆率Tnは
それぞれ3.67%、40.6%及び44.5%とな
る。この3種類の条件で画像を比較したところ5wt%
以上すなわち被覆率が36%以上の場合、上記ネガ残像
のない均一な画像が得られることを確認することができ
た。一方、トナー濃度TCが5wt%より小さいときは
ベタ画像の現像によるトナー消費直後の低コントラスト
画像の濃度が低くなった。
【0077】また、トナーの被覆率Tnは、トナーの粒
径等によっても変化する。ここで、トナーの体積平均粒
径が7μm、6μm及び5μmの場合について、トナー
による磁性粒子の被覆率Tnが40%となる下限トナー
濃度TCminを計算すると、図12のようになる。本実
施例の7μm径のトナーでは上記TCminが5.5wt
%であったのが、6μm径のトナーでは4.6wt%、
5μm径のトナーにいたっては3.8wt%が下限とな
る。このようにトナー粒径を小さくすることで被覆率T
nを維持しつつ、トナーTCを下げることが可能とな
り、トナー飛散等の悪影響が抑えることが可能となる。
各トナーについて被覆率が上記36%を下回ったとき
は、ベタ消費直後の現像能力が低減するためにネガ残像
が発生してしまい、画像品質が劣化したものとなる。
【0078】〔実施例2〕本実施例では、トナー供給ポ
テンシャルΔVsupを150V以下にするとともに、磁
気ブラシローラ403のスリーブの現像ローラ402に
対する線速比を2.5以上に設定した。本実施形態の現
像装置は、磁気ブラシローラ403のスリーブに現像ロ
ーラ402を非接触で配設させたものであり、現像ロー
ラ402に対する部材の当接は一切な無い。そして、現
像ローラ402と磁気ブラシローラ403との間には、
両ローラに印加したバイアス電圧による電位差(トナー
補給ポテンシャル)で電界が形成される。トナー供給ポ
テンシャルΔVsupを150V以下にしないと、未現像
状態で現像ローラ402を作動させると現像ローラ40
2上のトナー付着量が増加してしまう。その場合、必然
的にベタ消費後の現像ローラ3へのトナー供給能力は低
下するので、それを補うために、現像ローラ402に対
する磁気ブラシローラ403のスリーブの線速比を高め
ることが有効である。
【0079】本実施例では、体積平均粒径が7μmのト
ナー10を用い、体積平均粒径が50μmでダイナミッ
ク抵抗DRが10Ωのシリコンコートの磁性粒子11
を用いた。また、現像剤12中トナー濃度TCは5wt
%であった。そして、同一条件で、上記線速比αSuの
みを変化させた場合の上記ネガ残像の発生状態を残像率
で比較したところ、図13に示すように、線速比αSu
>2.5のときに残像率が±2%の範囲内に入り、問題の
無いレベルであった。
【0080】〔実施例3〕上記実施例2で述べたよう
に、磁気ブラシローラ403による未現像時の現像ロー
ラ3への付着量を安定化する条件を設定した場合に、必
然的にベタ消費後の現像ローラ3へのトナー供給能力は
低下する。その場合のトナー供給を補填するために、本
実施例では、磁気ブラシローラ403上の現像剤12中
の磁性粒子のダイナミック抵抗DRは、10Ω以下の
10Ωである。このダイナミック抵抗DRの測定方法は
前述のとおりであるが、印加電圧は数Vのレベルに設定
した。また、本実施例では、体積平均粒径が7μmのト
ナー10を用い、体積平均粒径が50μmの磁性粒子1
1を用いた。また、現像剤12中トナー濃度TCは5w
t%であった。また、現像ローラ402に対する磁気ブ
ラシローラ403のスリーブの線速比は2に設定した。
【0081】図14は、本実施例の条件下で磁性粒子1
1のダイナミック抵抗DRの違いによる現像ローラ40
2へのトナー付着量の時間変化を測定した結果を示して
いる。この結果からわかるように、ダイナミック抵抗D
Rが10Ωの磁性粒子を用いた場合に比較して、本実
施例のようにダイナミック抵抗DRが10Ωの磁性粒子
を用いた方がトナー付着量の立ち上がりが早く、トナー
供給性が安定している。
【0082】〔実施例4〜実施例6〕本実施例では、現
像ローラ402に対する磁気ブラシローラ403のスリ
ーブの線速比、トナー供給ポテンシャルΔVsup、及び
トナーによる磁性粒子の被覆率Tnが異なる条件下で、
現像ローラ402の回転数とトナー付着量との関係を測
定した。表1に、各実施例4〜6と比較例1及び2にお
ける条件を示す。
【0083】表2及び図15は、上記各条件下で現像ロ
ーラ402の回転数とトナー付着量との関係を測定した
結果である。表2におけるトナー付着量の目標値は0.
55mg/cmとした。この結果から、上記ベタ画像
直後の低コンストラスト画像に残像による濃度差が生じ
ないための条件として、次の条件を挙げることができ
る。 (1)現像ローラ402に対する磁気ブラシローラ40
3のスリーブの線速比を×2.5以上にする。 (2)トナー供給ポテンシャルを70V以上にする。 (3)トナーによる磁性粒子の被覆率Tnを36%以上
にする。
【0084】また、以上の結果により、現像ローラ40
2の1回転目におけるトナー付着量(トナー担持量)が
目標量の−30〜+30%の範囲に入るように、トナー
供給条件を設定してもよいことがわかる。また、現像ロ
ーラ402の1回転目におけるトナー付着量(トナー担
持量)が0.35〜0.7[mg/cm]になるよう
に、トナー供給条件を設定してもよい。更に、現像ロー
ラ402の1回転目におけるトナー付着量(トナー担持
量)を基準にしたときの、2回転目以降の現像ローラ上
のトナー付着量の増加比率が+70%以下になるよう
に、トナー供給条件を設定することが好ましい。
【0085】なお、上記実施形態では、感光体上に形成
したトナー像を転写紙に直接転写する場合について説明
したが、本発明は、感光体上のトナー像を一旦中間転写
体に転写し、その後、該中間転写体上のトナー像を転写
紙に転写する画像形成装置及びそれに用いる現像装置に
も適用できるものである。例えば、一つの感光体上に各
色ごとのトナー像を順次形成し、該感光体上の各色トナ
ー像を一次転写装置で中間転写体としての中間転写ベル
トに重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ねト
ナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するカラー画
像形成装置及び該装置に用いる現像装置にも適用するこ
とができる。また例えば、中間転写体としての中間転写
ベルトの直線状の移動経路部分に沿って感光体を含む画
像形成ユニットを複数組並べて配置し、各画像形成ユニ
ットの感光体上に互いに異なる色のトナー像を形成し、
各感光体上のトナー像を一次転写装置で該中間転写ベル
ト上に重ね合わせて転写し、該中間転写ベルト上の重ね
トナー像を2次転写装置で転写紙に一括転写するタンデ
ム型のカラー画像形成装置及び該装置に用いる現像装置
にも適用することができる。
【0086】また、上記実施形態では、プリンタ及びそ
れに用いる現像装置の場合について説明したが、本発明
は、複写機やFAXなど他の画像形成装置及びそれに用
いる現像装置にも適用できるものである。
【0087】
【発明の効果】請求項1乃至13の発明によれば、トナ
ー担持体上のトナーを摩擦帯電するための接触部材を設
ける必要がないので、トナー担持体上のトナーフィルミ
ングや、トナー担持体及び接触部材の摩耗による現像特
性の経時的な変化などの問題がない。しかも、ベタ画像
を部分的に有する画像に続いて画像濃度が均一な低コン
トラスト画像を現像する場合でも、該低コントラスト画
像における濃度ムラのない高品質のトナー像を形成する
ことができるという効果がある。
【0088】特に、請求項4及び5の発明によれば、2
値プロセスでベタ画像に続いて低コントラスト画像を形
成した場合において、該ベタ画像に起因する濃度ムラを
防止できるとともに、該低コントラスト画像を構成する
各トナー付着画素(ドット)の径及び画像濃度を均一に
することができるという効果がある。
【0089】また特に、請求項10の発明によれば、未
現像状態が続いたときでも、上記トナー担持体上の過剰
なトナー担持を抑え、上記低コントラスト画像における
濃度ムラの発生を防止することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタの概略構成
図。
【図2】同プリンタに用いることができるプロセスユニ
ットの部分斜視図
【図3】感光体の感光層の断面図。
【図4】感光体上での露光量分布の説明図。
【図5】露光量と感光体の表面電位との関係を示すグラ
フ。
【図6】現像特性におけるγ曲線(現像ポテンシャルに
対する現像量)のグラフ。
【図7】同プリンタに用いる現像装置の概略構成図
【図8】(a)及び(b)は、現像ローラの表面部の体
積抵抗率測定システムの説明図。
【図9】現像剤の磁性粒子のダイナミック抵抗測定シス
テムの説明図。
【図10】変形例に係る現像装置の概略構成図。
【図11】残像の評価に用いた元画像の説明図。
【図12】トナー粒径と、磁性粒子の被覆率を40%に
するためのトナー濃度との関係を示すグラフ。
【図13】現像ローラに対する磁気ブラシローラのスリ
ーブの線速比と、残像率との関係を示すグラフ。
【図14】現像ローラの回転に伴って変化する、現像ロ
ーラ上のトナー付着量の時間変化を示すグラフ。
【図15】現像ローラの回転数と、現像ローラ上のトナ
ー付着量との関係を示すグラフ。
【図16】ベタ画像直後の低コントラスト画像に発生し
たネガ残像の説明図。
【図17】トナー担持体の回転数とトナー担持体上のト
ナー担持量との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 6 クリーニング装置 10 トナー 11 磁性粒子 12 二成分現像剤 20 転写紙 50 画像形成プロセスユニット 401 ケーシング 402 現像ローラ(トナー担持体) 403 磁気ブラシローラ(トナー供給部材) 404,405 攪拌・搬送部材 406 規制ブレード 407 磁石部材 408 スリーブ 409 電源(現像バイアス用) 410 電源(トナー供給バイアス用) A1 現像領域 A2 トナー供給領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/06 101 G03G 15/09 Z 15/09 15/08 507E 507X (72)発明者 程島 隆 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 EA01 EA07 EA10 FA02 2H031 AC03 AC30 AC33 AD03 BA05 BA09 BB05 CA01 CA13 EA03 2H073 AA01 BA01 BA13 BA21 BA25 BA41 BA45 CA03 2H077 AC04 AC05 AD06 AD13 AD17 AD35 AE06 BA02 BA03 BA09 DB08 EA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 該トナー担持体のトナーを担持していない表面が該トナ
    ー供給領域を1回通過したときに、該トナー担持体表面
    における単位面積当たりの最大担持量のトナーを該トナ
    ー担持体表面に供給して担持させるように、該トナー供
    給部材によるトナー供給条件を設定したことを特徴とす
    る現像装置。
  2. 【請求項2】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 該トナー担持体のトナーを担持していない表面が該トナ
    ー供給領域を1回通過したときに、該トナー担持体表面
    における単位面積当たりのトナー担持量が目標量の−3
    0〜+30%の範囲に入るように、該トナー供給部材に
    よるトナー供給条件を設定したことを特徴とする現像装
    置。
  3. 【請求項3】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 該トナー担持体のトナーを担持していない表面が該トナ
    ー供給領域を1回通過したときに、該トナー担持体表面
    における単位面積当たりのトナー担持量が0.35〜
    0.7[mg/cm]になるように、該トナー供給部
    材によるトナー供給条件を設定したことを特徴とする現
    像装置。
  4. 【請求項4】画像を構成する画素のうちのトナーを付着
    させるトナー付着画素の単位面積当たりの密度により該
    画像の階調を表現するように潜像担持体に形成された潜
    像の該トナー付着画素を現像する請求項1、2又は3の
    現像装置であって、 上記トナー担持体におけるトナーの単位面積当たりの最
    大担持量を、上記潜像担持体の潜像に吸引されて付着し
    得る単位面積当たりの最大トナー付着量よりも小さくし
    たことを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】画像を構成する画素のうちのトナーを付着
    させるトナー付着画素の単位面積当たりの密度により該
    画像の階調を表現するように潜像担持体に形成された潜
    像の該トナー付着画素を現像する請求項1、2又は3の
    現像装置であって、 上記潜像担持体に形成された潜像のトナー付着画素が上
    記現像領域を通過しているときに上記トナー担持体上の
    トナーのうち該トナー付着画素に対向している部分のト
    ナーが全て該トナー付着画素の現像に用いられるよう
    に、現像条件を設定したことを特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 該トナー担持体のトナーを担持していない表面が該トナ
    ー供給領域を1回通過したときの該表面における単位面
    積当たりのトナー担持量が、上記潜像担持体の潜像に吸
    引されて付着し得る単位面積当たりの最大トナー付着量
    よりも多くなるように、該トナー供給部材によるトナー
    供給条件を設定したことを特徴とする現像装置。
  7. 【請求項7】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵した回転可
    能なスリーブを用い、 上記トナー供給領域における上記トナー担持体の表面移
    動方向と該スリーブの表面移動方向とを逆方向にし、 上記二成分現像剤の磁性粒子のダイナミック抵抗が10
    Ω以下であり、上記トナー担持体に印加する現像バイ
    アスと上記トナー供給部材に印加するトナー供給バイア
    スとの電位差が70V以上であり、該トナー担持体に対
    する該スリーブの線速比が2倍以上である条件下で、 上記トナー供給部材上に形成される二成分現像剤からな
    る磁気ブラシにおけるトナーによる磁性粒子の被覆率
    を、36%以上に設定したことを特徴とする現像装置。
  8. 【請求項8】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵した回転可
    能なスリーブを用い、 上記トナー供給領域における上記トナー担持体の表面移
    動方向と該スリーブの表面移動方向とを逆方向にし、 上記二成分現像剤のトナー濃度が5wt%以上であり、
    該二成分現像剤の磁性粒子のダイナミック抵抗が10
    Ω以下であり、上記トナー担持体に印加する現像バイア
    スと上記トナー供給部材に印加するトナー供給バイアス
    との電位差が70V以上である条件下で、 該トナー担持体に対する該スリーブの線速比を、2.5
    倍以上に設定したことを特徴とする現像装置。
  9. 【請求項9】無端移動可能な表面にトナーを担持し潜像
    担持体に対向する現像領域に搬送するトナー担持体と、
    トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を担持して該ト
    ナー担持体に対向するトナー供給領域に搬送し、該二成
    分現像剤よりトナーのみを該トナー担持体に供給するト
    ナー供給部材とを備えた現像装置において、 上記トナー供給部材として、磁石部材を内蔵した回転可
    能なスリーブを用い、 上記トナー供給領域における上記トナー担持体の表面移
    動方向と該スリーブの表面移動方向とを逆方向にし、 上記二成分現像剤のトナー濃度が5wt%以上であり、
    上記トナー担持体に印加する現像バイアスと上記トナー
    供給部材に印加するトナー供給バイアスとの電位差が7
    0V以上であり、該トナー担持体に対する該スリーブの
    線速比が2倍以上である条件下で、 該トナー供給部材に担持される二成分現像剤中の磁性粒
    子のダイナミック抵抗を、10Ω以下に設定したこと
    を特徴とする現像装置。
  10. 【請求項10】請求項7、8又は9の現像装置におい
    て、 上記現像バイアスと上記トナー供給バイアスとの電位差
    の絶対値を、150V以下に設定したことを特徴とする
    現像装置。
  11. 【請求項11】潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形
    成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像し
    てトナー像とする現像装置と、該潜像担持体上の該トナ
    ー像を転写材に転写する転写手段とを備えた画像形成装
    置であって、 該現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9又は10の現像装置を用いたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  12. 【請求項12】潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形
    成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像し
    てトナー像とする現像装置と、該潜像担持体上のトナー
    像が転写される中間転写体と、該潜像担持体上のトナー
    像を該中間転写体に転写する1次転写装置と、該中間転
    写体上のトナー像を転写材に転写する2次転写装置とを
    備えた画像形成装置であって、 該現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9又は10の現像装置を用いたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  13. 【請求項13】潜像担持体と、該潜像担持体の表面を一
    様帯電する帯電装置と、該潜像担持体上の潜像を現像し
    てトナー像とする現像装置とを、画像形成装置に対して
    着脱可能に一体構造物として構成した画像形成プロセス
    ユニットであって、 該現像装置として、請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9又は10の現像装置を用いたことを特徴とす
    る画像形成プロセスユニット。
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JP2005181944A (ja) * 2003-03-13 2005-07-07 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像用キャリア、現像剤、現像剤容器、画像形成方法及びプロセスカートリッジ

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