JP2001262452A - ネット - Google Patents

ネット

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JP2001262452A
JP2001262452A JP2000069516A JP2000069516A JP2001262452A JP 2001262452 A JP2001262452 A JP 2001262452A JP 2000069516 A JP2000069516 A JP 2000069516A JP 2000069516 A JP2000069516 A JP 2000069516A JP 2001262452 A JP2001262452 A JP 2001262452A
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JP
Japan
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strength
dtex
yarn
fiber
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JP2000069516A
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English (en)
Inventor
Akio Tawara
昭夫 田原
Katsunori Futai
克典 二井
Yoshiharu Okumura
由治 奥村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Knitting Of Fabric (AREA)
  • Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Protection Of Plants (AREA)
  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば防波堤の施工の際の土砂の落下によって
も裂傷を生じ難く、施工性のすぐれた計量のネットを提
供する。 【解決手段】単繊維繊度が3.0dtex以下であっ
て、強度が6.0cN/dtex以上、伸度が15〜4
0%、結節強度が3.5cN/dtex以上、交絡度が
20以上であり、少なくとも1種類の顔料を0.1〜
2.0重量%含む熱可塑性合成繊維からなることを特徴
とするネット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の土木・建築
工事や、農林水産業や運送業における被覆・包装材料、
フィルター材料、補強材料に用いることができる。さら
に詳細には、熱可塑性合成繊維よりなる防雪ネット、落
石防止ネット、安全ネット、養生ネット、法面保護ネッ
ト、護岸吸い出し防止ネット等として用いられるネット
に関し、特に、例えば石や土砂の落下または重機の踏み
つけ等、重量物による衝撃に強いネットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば防波堤の施工の際の埋め立
て工事において、石や土砂の流出を防止するために土木
用のネットが敷設される。このような従来のポリエステ
ルまたはポリプロピレン等の合成繊維からなるネットは
施工の際の石の落下や重機等の踏みつぶしによって裂傷
を生じやすく、本来のフィルターとしての役割を十分果
たすことができなかった。
【0003】また例えば堤防の護岸や橋脚の洗堀防止を
目的として、ネットの中に石を詰めて補強材とする工法
があるが、投入される石や上流から流れてくる土砂等に
よって時として破れるという問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、金網が使
用される場合がある。しかしながら金網は剛性が高くて
運搬に労力がかかり、また地面や石等の形状になじみに
くいので局所的にこれらに接した部分に応力が集中して
破断しやすく、また水場の近くでは錆によって著しく強
度が低下してしまう。さらに金網は剛性が高いことに加
えて重量が重いので、施工性に問題がある。
【0005】また、特開平9−78417公報では、銅
化合物とカーボンブラックまたはチタンブラックが微分
散され、単繊維繊度が3〜10デニール、トータル繊度
が420〜2000デニール、固有粘度が0.95〜
1.65、強度が8.0〜10.5g/デニール、破断
伸度が15〜35%であるポリアミド繊維で編成したネ
ットが提案されている。しかしながら施工性は良くなる
ものの、単繊維繊度が大きいために押しつぶし等の圧力
を分散しにくいため破断が起こりやすく、さらに水中で
使用する際にはポリアミド繊維を使用しているために収
縮が起こりネット自体が硬くなり応力が集中しやすくな
るなどの問題がある。
【0006】さらに、特開平11−350293公報で
は、単繊維繊度3.5dtex以下の熱可塑性合成繊維
からなるネットが提案されている。しかしながら、押し
つぶし等の圧力を分散しやすくなるものの、繊維に顔料
が含まれていないため、屋外で使用する際には耐光性が
不十分であり、また単繊維繊度が細いことから製糸毛羽
が発生しやすく生産性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術を背景になされたもので、施工の際の土砂の落
下によって裂傷や破断を生じ難いという特性を、樹脂被
覆なしで、あるいは被覆樹脂量を減らして実現する、も
しくは少ない糸量でも満足な特性を発現するネットを提
供しようとするものである。
【0008】すなわち、本発明者らはネットを構成する
熱可塑性合成繊維について種々研究した結果、特定の構
成を有する繊維を用いることにより、従来では得られな
い格段の耐衝撃圧縮改良効果が発現することを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のネットは、主として次の構成を有する。
すなわち、単繊維繊度が3.0dtex以下であって、
強度が6.0cN/dtex以上、伸度が15〜40
%、結節強度が3.5cN/dtex以上、交絡度が2
0以上であり、少なくとも1種類の顔料を0.1〜2.
0重量%含む熱可塑性合成繊維からなることを特徴とす
るネットである。
【0010】本発明のネットは、以下の(1)〜(2)
が好ましい条件であり、これらの条件の適用によりさら
にすぐれた効果を期待することができる。 (1)目合いが10〜200mmであること、(2)熱
可塑性合成繊維がポリエステル系繊維またはポリアミド
系繊維である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のネットを、例えば防波堤
の施工の際に用いれば、土砂の落下によっても裂傷・破
断を生じにくく、裂傷に起因する土砂や石等の流出を防
止することができる。また例えば堤防の護岸や橋脚の洗
堀防止を目的として、ネットの中に石を詰めて補強材と
する工法に使用する場合は、投入される石や上流から流
れてくる土砂や岩石等によって破れるということが少な
くなり、設備の維持・管理が容易になる。また本発明の
ネットは被覆材料をなくしたり減らしたりして使用でき
るので軽量性・柔軟性に優れ、従って施工性が良好であ
る。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
対象物はネットであり、菱目、亀甲目、角目等公知の網
目を用いることができ、また等辺でなくともよい。網地
種も、結節、無結節、ラッセル編み等いずれをも含む
が、結節点が結び目にならない網地は土砂や石等から加
えられる応力が集中せず破断しにくくなるので、結節を
作らない無結節やラッセル網が好ましい。
【0013】ネットの目合いはその使用目的により異な
るが、目合いは一辺が10〜200mmであることが好
ましく、15〜50mmであるとさらに好ましい。目合
いを10mm以上とすることにより細かい砂が詰まらず
フィルター機能を有効に果たすことができ、またコスト
を下げることができる。また目合いを200mm以下と
することによりネットでの所望の物体の捕捉が確実とな
り、また使用する糸の繊度を不必要に大きくすることが
なくなるため耐衝撃圧縮特性を良好なものとすることが
できる。
【0014】さらに、本発明のネットは網地のみで構成
される必要はない。例えば塩化ビニルやEVA、ウレタ
ン等の樹脂で最小限の被覆が行われても構わず、施工性
を阻害しない範囲での構造体とすればよい。
【0015】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の単繊維繊度は3.0dtex以下であることが必要
であり、さらには2.5dtex以下が好ましい。単繊
維繊度が3.0dtexを超える場合には、十分な耐衝
撃圧縮特性を発現することができない。
【0016】単繊維繊度が小さい場合に耐衝撃圧縮特性
が向上する理由は、以下のように考えられる。すなわ
ち、単繊維繊度が小さい糸条が石等で押しつぶされた場
合、糸条断面の変形が速いために押しつぶし圧力が分散
しやすい。また、単繊維−単繊維間の表面積が広いため
に圧縮変形のエネルギーが摩擦熱へ転換しやすく、発生
した熱も単繊維内へ蓄えられることなく放散しやすい。
【0017】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の強度は、6.0cN/dtex以上であることが必
要である。強度を6.0cN/dtexに満たない場合
には、ネットとしての引張強度や引裂強度を高めること
ができず、また圧縮衝撃特性に劣り、さらにネットの軽
量化は困難で、施工性に劣る。
【0018】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の伸度は15%以上40%以下であることが必要であ
る。伸度が15%未満であると糸条に石等の重量物があ
たった際、糸条の変形を大きくできず、圧縮応力が局部
に集中し、破断に至りやすい。一方、伸度が40%を超
えると、ネットとしての十分な強度を得ることができ
ず、軽量化に寄与できない。
【0019】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の結節強度は、3.5cN/dtex以上であること
が必要である。結節強度が3.5cN/dtex未満で
あると、ネットとしての引張強度や引裂強度に劣る。
【0020】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維は、高い交絡を有していることが必要であり、交絡度
として20以上とするものであり、好ましくは25以
上、さらに好ましくは30以上である。交絡度が20未
満であると、本発明の熱可塑性合成繊維の場合、前述の
ように単繊維が細いため製網時の毛羽・糸切れを起こし
やすく、引張り強力等機械的特性にも寄与しない。
【0021】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維は、少なくとも1種類以上の顔料を含んでいることが
必要である。顔料としては、例えば黒色顔料としてカー
ボンブラック、チタンブラック、鉄黒、四三酸化コバル
ト等、青色顔料として群青、紺青、コバルト青、フタロ
シアニンブルー等から選ばれた少なくとも1種を用いれ
ばよい。全く顔料を含まない場合、耐候性に劣り、さら
に施工前後の景観にも難がある。
【0022】また、該顔料の添加量は0.1〜2.0重
量%であることが必要であり、好ましくは0.3〜1.
5重量%、さらに好ましくは0.5〜1.0重量%であ
る。添加量が0.1重量%未満であると所望の耐候性が
得られ難く、また2.0重量%を越えると引張り強力等
機械的特性が低下してしまう。
【0023】ネットを構成する熱可塑性合成繊維の総繊
度は550dtex以上であることが好ましい。総繊度
が550dtex以上である場合、ネットの引張強度や
引裂強度が十分となり、それに伴って圧縮衝撃特性が高
くなる。総繊度の上限は特になく、施工性に悪影響を与
えない範囲で大きな繊度の繊維を用いればよい。
【0024】本発明のネットは、上記のとおり単繊維繊
度が3.0dtex以下であって、強度が6.0cN/
dtex以上、伸度が15〜40%以下、結節強度が
3.5cN/dtex以上、交絡度が20以上であり、
少なくとも1種類の顔料を0.1〜2.0重量%含む熱
可塑性合成繊維からなるものである。ここで、特定の熱
可塑性合成繊維からなるとは、必ずしも特定の熱可塑性
合成繊維のみからなる必要はなく、本発明の目的を阻害
しない範囲において他の繊維を混用することができる。
【0025】本発明のネットを構成する繊維は、上記の
ように機械的物性を得やすい点や、単繊維繊度を小さく
しやすいこと、また経済的な観点から熱可塑性合成繊維
であり、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリ
フェニレンサルファイド系繊維、ポリエチレン系繊維、
ポリプロピレン系繊維等から選ばれた少なくとも1種で
あり、耐光性や耐熱性、強度等の面からポリエステル系
繊維またはポリアミド系繊維が好ましい。ポリエステル
系繊維としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブ
チレンテレフタレ−ト、ポリエチレン2,6−ナフタレ
−ト、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ−ト、
ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネ
ート等からなる繊維が好ましい。これらの中でも、価
格、耐光性の点からポリエチレンテレフタレートが特に
好ましい。これらポリエステルのジカルボン酸成分の一
部をイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ダイマ−酸、スルホン酸金属塩置換イソフタ
ル酸、トリメリト酸、トリメシン酸等で置き換えても良
く、ジオール成分の一部をジエチレングリコ−ル、ネオ
ペンチルグリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジオ−
ル、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等で
置き換えることができる。また、ポリアミド系繊維とし
ては、ポリカプラミド、ポリヘキサメチレンアジパミ
ド、ポリテトラメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレ
ンセバカミド、ポリドデカミド等からなる繊維が好まし
い。
【0026】さらに、屋外で使用したり、川や海等水の
近くで使用する場合には、耐光性に優れ、水中での強力
低下が少ないポリエステル系繊維が特に好ましい。
【0027】本発明の熱可塑性合成繊維は通常の溶融紡
糸で得られるもので構わない。すなわち、上記熱可塑性
ポリマーを、例えばエクストルーダーやプレッシャーメ
ルター型紡糸機で溶融した後メタリングポンプによって
計量し、紡糸パック内で濾過を行った後、口金から吐出
される。吐出された糸は冷却風によって冷却・固化され
た後、油剤を付与されて、引き取られ、その後延伸され
る。延伸の前に一旦巻き取る2工程法を用いても、紡糸
後巻き取ることなく引き続いて延伸を行う直接紡糸延伸
法を用いてもどちらでも構わないが、生産性の良さから
は直接紡糸延伸法が好ましい。引き取り速度は繊維強度
の観点から5000m/分以下、また生産性の観点から
300m/分以上であることが好ましい。延伸倍率は引
き取り速度によって変わり、得られた繊維の伸度が上記
したような範囲になるように調整されればよい。
【0028】さらに、紡出直下、冷却・固化の前には加
熱帯を設置して糸条をポリマーの融点以上の温度に加熱
し、繊維の強度を高めることが好ましい。延伸は1段延
伸でも2段以上の多段延伸でも構わないが、強度を得る
観点から2〜3段延伸が好ましく、巻き取り前にはポリ
マーの融点より20〜80℃程度低い温度で熱処理が行
われることが好ましく、また寸法安定性の観点から1〜
20%の弛緩処理が行われることが好ましい。
【0029】ネットの必要網地強度は施工現場や用途に
よって異なるが、例えば防波堤や堤防の吸い出し防止に
使われる場合には通常、300N以上、さらには350
N以上が好ましい。かかる好ましい範囲であると、波力
や埋め立て土砂による衝撃や集中応力によっても、裂傷
を生じにくい。このような網地強度は、構成する熱可塑
性合成繊維の強度を高めたり、織り密度を高くする等し
て効率的に得ることが可能であるが、ネットの軽量化の
目的から、前記したように強度の高い原糸を使用するこ
とが好ましい。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明の特徴を具体的に
説明する。本実施例における測定方法を以下に示す。 (a)繊維の強度、伸度 試料を気温20℃、湿度65%の温調室にてテンシロン
引張試験機を用い、糸長25cm、引張速度30cm/
分で測定した。 (b)固有粘度(IV) 試料8gをオルソクロルフェノール100mlに溶解
し、その溶液粘度ηをオストワルド式粘度計を用いて2
5℃で測定し、次の近似式によって求めた。 IV=0.0242η+0.2634 (c)硫酸相対粘度 試料0.25gを98%硫酸25ccに溶解し、オスト
ワルド粘度計を用いて25℃で測定した。 (d)交絡度 JIS L 1013に準じて測定した。 (e)結節強度 JIS L 1013に準じて測定した。 (f)ネットの網地強度および伸長度 図2のように作成した図3に示す試料を定速伸長型引張
試験機によって、気温20℃、湿度65%の室内で、引
張速度20cm/分の条件で矢印の方向に引張試験を行
う。図2は引張試験用サンプルをネットからサンプリン
グする方法を示したものであり、図3はサンプルの引張
試験機への取付け方向及び測定する方向を示したもので
ある。 (g)耐光性試験 JIS L 0842に準じて、カーボンフェードメー
ターによる光照射(63℃×光照射500時間)を行
い、照射後の強力を測定し、強力保持率を求めた。 (h)水中強力保持率試験 網地試料を20℃の水中に24時間浸漬して強力を測定
し、乾強力に対しての強力保持率を求めた。
【0031】[実施例1〜2及び4]固有粘度1.3の
ポリエチレンテレフタレート(PET)の乾燥チップに
カーボンブラックを20重量%添加混合しつつ、2軸押
出機で溶融混練した後、3.0mmφの口金から吐出
し、冷却した後カットして、原着マスターチップを得
た。ただし、実施例4のみ、硫酸相対粘度3.7のポリ
カプラミド(ナイロン6)の乾燥チップにカーボンブラ
ックを20重量%添加した原着マスターチップを作製し
た。さらに原着マスターチップを、温度110℃の回転
式真空乾燥機で12時間以上乾燥し、チップの水分率を
0.004%以下とした。
【0032】該原着マスターチップと、常法の固相重合
によって得られた固有粘度1.3、水分率0.003%
以下のポリエチレンテレフタレート(PET)チップを
1:33となるように連続的に計量、混合したものを準
備し、290℃に加熱したエクストルーダ型紡糸機で溶
融した後、290℃に加熱した紡糸パック中に導き、紡
糸口金より吐出した。ただし、実施例4のみ、ポリカプ
ラミド(ナイロン6)製の原着マスターチップと硫酸相
対粘度3.7のポリカプラミド(ナイロン6)チップを
1:33となるように連続的に計量、混合したものを準
備し、前記同様に紡糸口金より吐出した。
【0033】紡糸口金は全面配孔で、孔径0.3mm
φ、孔数は350であり、口金直下には30cmの加熱
筒を取り付け、筒内雰囲気温度を320℃となるように
加熱した。筒内雰囲気温度は、口金面より10cm下の
位置で、かつ最外周糸条より1cm離れた位置で測定し
た。
【0034】加熱筒の下にはユニフローチムニーを取付
け、糸条の周囲より18℃で40m/分の冷風を糸条に
吹付け冷却固化した。次いで油剤を付与した後、560
m/分で回転する引取ロールにより糸条を引取って、引
取りロールと給糸ロールとの間で3%のストレッチをか
け、引取り糸の引揃えを行った。
【0035】続いて、上記糸条を延伸工程に送り、連続
して延伸熱処理を行った。その延伸熱処理は、2段熱延
伸する方法で行い、その後に1段弛緩処理を行って巻取
った。引取りロールは非加熱、給糸ロールは90℃の加
熱、第1延伸ロールは110℃の加熱、第2延伸ロール
は230℃の加熱とし、延伸後の弛緩ロールは非加熱と
した。ただし、実施例4のみ、給糸ロールは40℃の加
熱、第1延伸ロールは120℃の加熱、第2延伸ロール
は200℃の加熱とし、延伸後の弛緩ロールは150℃
の加熱とした。
【0036】延伸比率は1段目で全延伸倍率の75%の
延伸を行い、残りを2段目で延伸し、弛緩率は5%とし
た。また、引取りロールと給糸ロール間を除く全てのロ
ール間ではエア交絡を付与し、さらに巻取り直前にもエ
ア交絡をかけて巻取った。かくして得られた原糸の特性
について評価し、表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】 また、得られた原糸を8本合わせて網糸とし、目合いが
一辺25mmのラッセル網のネットを作製した。製網さ
れたネットの特性を表2に示す。
【0039】[実施例3]使用した紡糸口金を、孔径
0.3mmφ、孔数350の口金から、孔径0.3mm
φ、孔数250の口金に変更した以外は、実施例1と同
様にして製糸・製網した。その結果も表1及び表2に併
せて記載した。
【0040】[比較例1〜2]総延伸倍率を変更した以
外は、実施例1と同様にして製糸・製網した。その結果
も表1及び表2に併せて記載した。
【0041】[比較例3]エア交絡を、給糸ロールと第
1延伸ロール間、第1延伸ロールと第2延伸ロール間の
みとした以外は、実施例1と同様にして製糸・製網し
た。その結果も表1及び表2に併せて記載した。
【0042】[比較例4]原着マスターチップを混合し
ない以外は、実施例1と同様にして製糸・製網した。そ
の結果も表1及び表2に併せて記載した。
【0043】[比較例5]使用した紡糸口金を、孔径
0.3mmφ、孔数350の口金から、孔径0.3mm
φ、孔数210の口金に変更した以外は、実施例1と同
様にして製糸・製網した。その結果も表1及び表2に併
せて記載した。
【0044】[比較例6]使用した紡糸口金を、孔径
0.3mmφ、孔数350の口金から、孔径0.3mm
φ、孔数210の口金に変更した以外は、実施例4と同
様にして製糸・製網した。その結果も表1及び表2に併
せて記載した。
【0045】[試験例]本発明の効果を実証するため
に、以上の実施例および比較例について、以下のような
衝撃試験を行った。試験の模式図を図1に示す。コンク
リート路地盤の上に、2m四方の実施例1〜4および比
較例1〜6のネットを敷設した。次いで路地盤より高さ
1.5mのところから、径5〜10cmの玉石をネット
の中央部に落下させた。かかる衝撃試験の後、注意して
石を取り除き、ネット中央の60cm四方分を縦15c
m横7.5cmの短冊状に裁断する。こうして取り出し
た32の試験片について網地強度の測定を行い、衝撃試
験前の試験片との引張強度を比較して、残存強度および
引張強度保持率を計算した。その結果を表2に示す。表
2によると、実施例1〜4の各ネットは衝撃試験後の網
地強力が高く、また強力保持率も80%以上と高い。
【0046】本発明によれば、例えば防波堤の施工の際
の土砂の落下によっても裂傷を生じ難く、施工性のすぐ
れた軽量のネットを得ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、例えば防波堤の施行の
際の土砂の落下によっても裂傷を生じ難い、施工性の優
れた軽量ネットを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るネットの衝撃試験状況の模式図。
【図2】本発明に係るネットの網地強度および伸長度特
性の測定に用いるネット試験片の平面図。
【図3】図2に示す試験片を定速伸長型引張試験機で測
定するときの方向を示した側面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E02D 17/20 103 E02D 17/20 103A 4L048 Fターム(参考) 2B024 AA02 DB04 2D001 PA01 PA06 PA07 PA08 PB02 PC03 PD11 2D044 DB01 4L002 AA06 AA07 AB02 AC00 AC07 CB02 EA00 EA05 FA06 4L046 AA15 AA24 4L048 AA20 AA21 AA24 AA34 AA48 AA49 AA56 AB08 AC00 AC09 AC10 BA06 CA00 CA01 CA15 DA30 DA32 DA40 DA41

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維繊度が3.0dtex以下であっ
    て、強度が6.0cN/dtex以上、伸度が15〜4
    0%、結節強度が3.5cN/dtex以上、交絡度が
    20以上であり、少なくとも1種類の顔料を0.1〜
    2.0重量%含む熱可塑性合成繊維からなることを特徴
    とするネット。
  2. 【請求項2】 目合いが10〜200mmであることを
    特徴とする請求項1記載のネット。
  3. 【請求項3】 熱可塑性合成繊維がポリエステル系繊維
    またはポリアミド系繊維である請求項1および2記載の
    ネット。
JP2000069516A 2000-03-13 2000-03-13 ネット Pending JP2001262452A (ja)

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