JPH11350289A - ネット - Google Patents

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JPH11350289A
JPH11350289A JP10155053A JP15505398A JPH11350289A JP H11350289 A JPH11350289 A JP H11350289A JP 10155053 A JP10155053 A JP 10155053A JP 15505398 A JP15505398 A JP 15505398A JP H11350289 A JPH11350289 A JP H11350289A
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JP
Japan
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net
fiber
strength
yarn
dtex
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JP10155053A
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English (en)
Inventor
Daisuke Kawakami
大輔 川上
Akio Tawara
昭夫 田原
Yuhei Maeda
裕平 前田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えば防波堤の施工の際の土砂の落下によって
も裂傷を生じ難く、施工性のすぐれた軽量のネットを提
供する。 【解決手段】動摩擦係数0.10以下の熱可塑性合成繊
維からなることを特徴とするネット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットに関するも
のである。さらに詳細には、各種の土木・建築工事や、
農林水産業や運送業における被覆・包装材料、フィルタ
ー材料、補強材料に用いることができ、熱可塑性合成繊
維よりなる防雪ネット、落石防止ネット、安全ネット、
養生ネット、法面保護ネット、護岸吸い出し防止ネット
などとして用いられるネットに関し、特に、例えば石や
土砂の落下または重機の踏みつけなど、重量物による衝
撃に強いネットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば防波堤の施工の際の埋め立
て工事において、石や土砂の流出を防止するために土木
用のネットを敷設する。このような従来のポリエステル
またはポリプロピレンなどの合成繊維からなるネットは
施工の際の石の落下や重機などの踏みつぶしによって裂
傷を生じやすく、本来のフィルターとしての役割を十分
果たすことができなかった。
【0003】また例えば堤防の護岸や橋脚の洗堀防止を
目的として、ネットの中に石を詰めて補強材とする工法
があるが、投入される石や上流から流れてくる土砂など
によって時として破れるという問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、金網など
が使用されるなどしてきた。しかしながら金網は剛性が
高くて運搬に労力がかかり、また地面や石などの形状に
なじみにくいので局所的にこれらに接した部分に応力が
集中して破断しやすく、また水場の近くでは錆によって
著しく強度が低下してしまう。さらに金網は剛性が高い
ことに加えて重量が重いので、施工性に問題がある。
【0005】合成繊維を使用する場合は破断しにくいよ
うに使用する糸量を増やしたネットにしたり、塩ビなど
の樹脂を被覆してグリッドにするなどしているが、いず
れも使用する合成繊維や樹脂の量が増えるので、重量の
増加に伴う施工性の悪化やコストの上昇などの問題を避
けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術を背景になされたもので、例えば防波堤の施工
の際の土砂の落下によっても裂傷や破断を生じ難いとい
う特性を、樹脂被覆なしで、あるいは被覆樹脂量を減ら
して実現する、もしくは少ない糸量でも満足な特性を発
現するネットを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のネットは、主として次の構成を有する。すなわ
ち、動摩擦係数0.10以下の熱可塑性合成繊維からな
ることを特徴とするネットである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のネットを、例えば防波堤
の施工の際に用いれば、土砂の落下によっても裂傷・破
断を生じにくく、裂傷に起因する土砂や石などの流出を
防止することができる。また例えば堤防の護岸や橋脚の
洗堀防止を目的として、ネットの中に石を詰めて補強材
とする工法に使用する場合は、投入される石や上流から
流れてくる土砂や岩石などによって破れるということが
少なくなり、設備の維持・管理が容易になる。また本発
明のネットは被覆材料をなくしたり減らしたりして使用
できるので軽量性・柔軟性に優れ、従って施工性が良好
である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のネットは網地であり、菱目、亀甲
目、角目など公知の網目を用いることができまた等辺で
なくともよい。網地種も、結節、無結節、ラッセル網、
もじ網、織網などいずれをも含むが、結節点が結び目に
ならない網地は土砂や石などから加えられる応力が集中
せず破断しにくくなるので、結節を作らない無結節網や
ラッセル網が好ましい。
【0011】本発明において目合いとは一つの網目の長
さをmm単位で示した値を意味する。本発明のネットの
目合いはその使用目的により異なるが、10mm以上、
200mm以下であることが好ましく、15mm以上、
50mm以下であるとさらに好ましい。目合いを10m
m以上とすることにより細かい砂が詰まらずフィルター
機能を有効に果たすことができ、またコストを下げるこ
とができる。また目合いを200mm以下とすることに
よりネットでの所望の物体の捕捉が確実となり、また使
用する糸の繊度を不必要に大きくすることがなくなるた
め耐衝撃圧縮特性を良好なものとすることができる。
【0012】さらに、本発明のネットは網地のみで構成
される必要はない。例えば塩化ビニルやエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体(EVA)、ポリウレタンなどの
樹脂で最小限の被覆が行われても構わず、施工性を阻害
しない範囲での構造体とすればよい。
【0013】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の動摩擦係数は0.10以下である。動摩擦係数が
0.10より大きい場合は十分な耐衝撃圧縮特性を発現
することが難しい。
【0014】動摩擦係数が小さい場合に耐衝撃圧縮特性
が向上する理由は、以下のように考えられる。すなわ
ち、動摩擦係数が小さい糸条が石などで押しつぶされた
場合、糸条を構成する単繊維の移動が素早く起こるため
に糸条断面の変形が速く押しつぶし圧力が分散しやすく
なる。また、単繊維−単繊維間の摩擦が小さいために単
繊維表面の擦過傷などが防止され、糸へのダメージが小
さくなる。
【0015】糸条の動摩擦係数を小さくする方法は様々
であり、1つに限定されるものではないが、例えば有機
ケイ素、有機フッ素化合物や高分子ワックスを繊維表面
に付着させる方法、微粉末を繊維表面に付着させる方
法、ケイ素化合物、フッ素化合物、高分子ワックスなど
を熱可塑性ポリマーに分散して溶融紡糸し繊維とする方
法、あるいは表面に細かい凹凸をつける方法などが挙げ
られる。
【0016】これらの方法の中でも有機ケイ素、有機フ
ッ素や、高分子ワックスのいずれか1種類以上を繊維表
面に付着させる方法が繊維強度を維持したままで耐衝撃
圧縮特性を向上させることができるため好ましく、その
場合は化合物が繊維重量比0.01%以上付着すること
により動摩擦係数を上げる効果が十分となるので好まし
い。この観点から、化合物の重量は繊維重量比0.05
%以上であることがより好ましい。
【0017】有機ケイ素としては特に限定はなく、シロ
キサン系あるいはシリケートエステル系化合物などが挙
げられるが、耐熱性や価格などの面からシロキサン系が
好ましく、特に一次元骨格を持つシリコンオイルが好ま
しい。中でもジメチルシロキサンは特に好ましい。分子
量は化合物によって異なるが、500以上が好ましく、
更に好ましくは1000以上である。
【0018】有機フッ素としても特に限定はないが、例
えばフルオロアルコール誘導体やフルオロカルボン酸、
またはそのエステルが挙げられ、分子量は化合物によっ
て異なるが、100以上が好ましく、更に好ましくは5
00以上である。
【0019】高分子ワックスとしては蜜ロウに代表され
る動物性ロウあるいはカルナウバワックスに代表される
植物性ロウなどの天然ワックスの他、ポリエチレンワッ
クスやポリエステルワックスあるいはエチレン/アクリ
ル酸共重合体ワックスなど合成ワックスが挙げられる
が、摩擦低減効果や繊維へのなじみの良さから、分子量
5000以上のポリエチレンワックスまたはポリエステ
ルワックスが好ましい。ポリエステルワックスとしては
硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド付加物に多塩基酸を
付加し、末端を封鎖するなど嵩高い設計にしたものが特
に効果が高く、好ましい。
【0020】ケイ素化合物、フッ素化合物、高分子ワッ
クスなどを熱可塑性ポリマーに分散して溶融紡糸し、繊
維とする方法の場合は、例えばシリカ粒子やポリテトラ
フルオロエチレン粒子をポリエステル繊維に0.1〜3
重量%程度混合した糸が挙げられる。化合物の含有量が
0.1重量%以上であると動摩擦係数を下げる効果が十
分であり、また3重量%以下とすると繊維の強度が低下
しない。
【0021】表面に細かい凹凸をつける方法は、例えば
繊維断面形状を非円形断面にしたり、シリカなどの微粒
子を含んだポリエステル繊維を溶融紡糸した後、微粒子
を溶出処理する方法などが挙げられるが、繊維の強度が
低下することがある。
【0022】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の強度は6.0cN/dtex以上であることが好ま
しい。強度を6.0cN/dtex以上とすることによ
って、ネットとしての引張強度や引裂強度をより高める
ことができ、また圧縮衝撃特性が向上し、さらにネット
を軽量化し、施工性を良好にすることができる。
【0023】本発明のネットを構成する熱可塑性合成繊
維の伸度は15%以上40%以下であることが好まし
い。伸度が15%以上であると糸条に石などの重量物が
あたった際、糸条の変形をある程度大きくすることがで
き、圧縮応力が局部に集中しにくくなるため破断に至り
にくい。一方、伸度を40%以下とすることによりネッ
トとしての十分な強度を得ることができ、軽量化に寄与
する。
【0024】ネットを構成する熱可塑性合成繊維の総繊
度が550dtex以上であることが好ましい。総繊度
が550dtex以上である場合、ネットの引張強度や
引裂強度が十分となり、それに伴って圧縮衝撃特性が高
くなる。総繊度の上限は特になく、施工性に悪影響を与
えない範囲で大きな繊度の繊維を用いればよい。
【0025】本発明のネットを構成する繊維素材は、上
記のように機械的物性を得やすい点や、単糸繊度を小さ
くしやすいこと、また経済的な観点から熱可塑性合成繊
維であり、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポ
リフェニレンサルファイド系繊維、ポリエチレン系繊
維、ポリプロピレン系繊維などから選ばれた少なくとも
1種であり、耐光性や耐熱性、強度などの面からポリエ
ステル系繊維またはポリアミド系繊維が好ましい。さら
に、屋外で使用したり、川や海など水の近くで使用する
場合には、耐光性に優れ、水中強力の低下が少ないポリ
エステル系繊維が特に好ましい。ポリエステル系繊維と
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポ
リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリカプ
ロラクトン、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなど
からなる繊維が好ましい。これらの中でも、価格、耐光
性の点からポリエチレンテレフタレートが特に好まし
い。これらポリエステルのジカルボン酸成分の一部をイ
ソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマ−酸、スルホン酸金属塩置換イソフタル酸、
トリメリト酸、トリメシン酸などで置き換えても良く、
ジオール成分の一部をジエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物などで置き
換えることができる。また、ポリアミド系繊維として
は、ポリカプラミド、ポリヘキサメチレンアジパミド、
ポリテトラメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセ
バカミド、ポリドデカミドなどからなる繊維が好まし
い。
【0026】本発明の熱可塑性合成繊維は通常の溶融紡
糸で得られるもので構わない。すなわち、上記熱可塑性
ポリマーを、例えばエクストルーダーやプレッシャーメ
ルター型紡糸機で溶融した後メタリングポンプによって
計量し、紡糸パック内などで濾過を行った後、口金から
吐出される。吐出された糸は冷却風などによって冷却・
固化された後、油剤を付与されて、引き取られ、その後
延伸される。延伸の前に一旦巻き取る2工程法を用いて
も、紡糸後巻き取ることなく引き続いて延伸を行う直接
紡糸延伸法を用いてもどちらでも構わないが、生産性の
良さからは直接紡糸延伸法が好ましい。引き取り速度は
繊維強度の観点から4000m/分以下、また生産性の
観点から300m/分以上であることが好ましい。延伸
倍率は引き取り速度によって変わり、得られた繊維の伸
度が上記したような範囲になるように調整されればよ
い。さらに、紡出直下、冷却・固化の前には加熱帯を設
置して糸条をポリマーの融点以上の温度に加熱し、繊維
の強度を高めることが好ましい。延伸は1段延伸でも2
段以上の多段延伸でも構わないが、強度を得る観点から
2〜3段延伸が好ましく、巻き取り前にはポリマーの融
点より20〜80℃程度低い温度で熱処理が行われるこ
とが好ましく、また寸法安定性の観点から1〜20%の
弛緩処理が行われることが好ましい。
【0027】有機ケイ素、有機フッ素化合物、高分子ワ
ックスなどを付与する場合は、繊維の通常の製造工程で
圧縮空気による交絡処理とともに付与したり、油剤付与
とともに付与すればよい。また繊維製造過程で付着させ
る以外に、製織中、あるいは製織後に例えばディップに
より付与しても構わない。
【0028】また例えばシリカ粒子を含む場合には、原
料チップとしてシリカが混練されたものを使用しても良
いし、またチップホッパー中で直接粉体を混合しても、
ベント型エクストルーダーを用いて溶融添加してもよ
い。
【0029】ネットの網地強度は施工現場や用途によっ
て異なるが、例えば防波堤や堤防の吸い出し防止に使わ
れる場合には25kgf以上、好ましくは30kgf以
上である。25kgf以上であると、波力や埋め立て土
砂による衝撃や集中応力によって、裂傷を生じにくい。
このような網地強度は、構成する熱可塑性合成繊維の強
度を高めたり、織り密度を高くするなどして効率的に得
ることが可能であるが、ネットの軽量化の目的から、前
記したように強度の高い原糸を使用することが好まし
い。
【0030】以下、実施例により本発明の特徴を具体的
に説明する。
【0031】
【実施例】本実施例における測定方法を以下に示す。
【0032】(a)繊維の強度、伸度、水中強度保持率 試料を気温20℃、湿度65%の温調室にてテンシロン
引張試験機を用い、糸長25cm、引張速度30cm/
分で測定した。
【0033】また水中強度については、20℃の水中に
24時間浸漬して強力を測定し、前述の測定で得られた
強度との比から強力保持率を求めた。
【0034】(b)ネットの網地強度および伸長度 図2のように作製した図3に示す試料を定速伸長型引張
試験機によって、気温20℃、湿度65%の室内で試験
片を引張速度20cm/分の条件で矢印の方向に引張試
験を行った。図2は引張試験用サンプルを、ネットから
サンプリングする方法を示すものであり、図3はサンプ
ルを引張試験機に取り付け、矢印の方向に強力を測定す
る状況を示すものである。
【0035】(c)耐光性験 JIS L 0842の規定により、カーボンフェード
メーターによる光照射(63℃×光照射500時間)を
行い、照射後の強力を測定し、強力保持率を求めた。
【0036】(d)動摩擦係数 東レエンジニアリング(株)製走糸法摩擦試験機YF−
870にて、走糸速度20m/分、温度20℃、加重
0.9cN/dtexの条件で測定した。
【0037】実施例1 ネットを構成する原糸として、引張強度6.2cN/d
tex、伸度35%、動摩擦係数0.085のポリエチ
レンテレフタレートフィラメントを使用した。製糸時の
油剤は、平滑剤としてジオレイルアジペート60重量
部、乳化剤として硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド付
加物40重量部を20%の水エマルジョンとして糸に付
与した。そして巻き取った繊維の表面にはポリエステル
ワックスを1.0重量%付着せしめた。これを8本合わ
せて網糸とし、一辺が25mmのラッセル網ネットを作
製した。糸使いを表1に、製織されたネットの特性を表
2に示す。
【0038】
【表1】
【表2】 実施例2 引張強度8.0cN/dtex、破断時の伸度が17
%、動摩擦係数0.085のポリエチレンテレフタレー
トフィラメントを使用した。表面にはポリエステルワッ
クスを1.0重量%付着せしめた。糸使いを表1に、製
織されたネットの特性を表2に併せて示す。
【0039】実施例3 引張強度6.2cN/dtex、破断時の伸度が35
%、動摩擦係数0.058のポリエチレンテレフタレー
トフィラメントを使用した。表面にはポリテトラフルオ
ロエチレンを1.0重量%付着せしめた。糸使いを表1
に、製織されたネットの特性を表2に併せて示す。
【0040】実施例4 引張強度7.0cN/dtex、破断時の伸度が35
%、動摩擦係数0.095のポリヘキサメチレンアジパ
ミドフィラメントを使用した。表面にはポリエステルワ
ックスを1.0重量%付着せしめた。糸使いを表1に、
製織されたネットの特性を表2に併せて示す。
【0041】比較例1 引張強度6.2cN/dtex、破断時の伸度が35
%、動摩擦係数0.120のポリエチレンテレフタレー
トフィラメントを使用した。繊維表面は特別に処理しな
かった。糸使いを表1に、製織されたネットの特性を表
2に併せて示す。
【0042】実施例5 引張強度8.0cN/dtex、破断時の伸度が12
%、動摩擦係数0.085のポリエチレンテレフタレー
トフィラメントを使用した。表面にはポリエステルワッ
クスを1.0重量%付着せしめた。糸使いを表1に、製
織されたネットの特性を表2に併せて示す。
【0043】実施例6 引張強度5.0cN/dtex、破断時の伸度が45
%、動摩擦係数0.085のポリエチレンテレフタレー
トフィラメントを使用した。表面にはポリエステルを
1.0重量%付着せしめた。糸使いを表1に、製織され
たネットの特性を表2に併せて示す。
【0044】試験例 本発明の効果を実証するために、上記の実施例および比
較例について、以下の衝撃試験を行った。衝撃試験状況
の模式的側面図を図1に示す。
【0045】コンクリート路地盤の上に、2m四方のネ
ットを敷設した。次いで路地盤より高さ1.5mのとこ
ろから、径5〜10cmの玉石をネットの中央部に落下
させた。かかる衝撃試験の後、注意して石を取り除き、
ネット中央の60cm四方分を縦15cm横7.5cm
の短冊状に裁断する。こうして取り出した32個の試験
片について網地強度の測定を行い、衝撃試験前の試験片
との引張強度を比較して、衝撃試験後強力および衝撃試
験後強力保持率を計算した。その結果を表2に併せて示
す。表2によると、実施例1〜6の各ネットは衝撃試験
後強力保持率が70%以上と高いことがわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、例えば防波堤の施工の
際の土砂の落下によっても裂傷を生じ難く、施工性のす
ぐれた軽量のネットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】衝撃試験状況の模式的側面図。
【図2】引張試験用サンプルを、ネットからサンプリン
グする方法を示す平面図。
【図3】引張試験機により、矢印の方向に強力を測定す
る状況を示す側面図。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動摩擦係数0.10以下の熱可塑性合成
    繊維からなることを特徴とするネット。
  2. 【請求項2】 熱可塑性合成繊維の単繊維繊度が3.0
    dtex以下であることを特徴とする請求項1のネッ
    ト。
  3. 【請求項3】 可塑性合成繊維の強度が6.0cN/d
    tex以上、かつ伸度が15%以上40%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のネット。
  4. 【請求項4】 熱可塑性合成繊維がポリエステル系繊維
    またはポリアミド系繊維である請求項1〜3記載のネッ
    ト。
  5. 【請求項5】 目合いが10mm以上200mm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜4記載のネット。
  6. 【請求項6】 熱可塑性合成繊維の表面に繊維重量に対
    して0.01%以上の有機ケイ素、有機フッ素、または
    高分子ワックスのいずれか1種以上が付着していること
    を特徴とする請求項1〜5記載のネット。
JP10155053A 1998-06-03 1998-06-03 ネット Pending JPH11350289A (ja)

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