JP2001255837A - 透視可能な表示物の作製材料、透視可能な表示物の作製材料の製造方法、および透視可能な表示物の作製材料を用いた透視可能な表示物の作製方法 - Google Patents

透視可能な表示物の作製材料、透視可能な表示物の作製材料の製造方法、および透視可能な表示物の作製材料を用いた透視可能な表示物の作製方法

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JP2001255837A JP2000064779A JP2000064779A JP2001255837A JP 2001255837 A JP2001255837 A JP 2001255837A JP 2000064779 A JP2000064779 A JP 2000064779A JP 2000064779 A JP2000064779 A JP 2000064779A JP 2001255837 A JP2001255837 A JP 2001255837A
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JP2000064779A
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Atsunobu Hirozawa
篤信 広沢
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Kimoto Co Ltd
Original Assignee
Kimoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内側から外側を視認することはできる一方、
外側からは内側を視認しにくい透視可能な表示物を容易
に作製することができる材料を提供する。 【解決手段】 透明性基材1上に、多数の貫通孔を有す
る基材2を剥離可能に貼着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内側から外側を視
認することはできる一方、外側からは内側を視認しにく
い透視可能な表示物の作製材料、透視可能な表示物の作
製材料の製造方法、および透視可能な表示物の作製材料
を用いた透視可能な表示物の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、窓貼り用のフィルムの中に
は、内側からは外側を視認することができる一方、外側
からは内側を視認しにくい性能を要求されるものがあ
る。かかる要求に応えるものとして、各種フィルムが提
案されている(実開昭51−86049号、実開平1−
68498号など)。これらは、基材の一方の面に印刷
により画像を一面に形成した後、これを部分的に打ち抜
き多数の貫通孔を設けたものや、透明性基材上に隠蔽性
を有する網点を印刷した後、該網点に重ね合わせて画像
を印刷したものである。即ち、内側からは貫通孔や透明
性基材の非画像部分を通して外側を視認することができ
る一方、外側の面に形成された画像に注意が引きつけら
れることにより、外側から内側を視認しにくくさせる効
果を発揮するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では、印刷により画像などを形成した後に孔あけを行っ
ていたため、これを作製するには微細な孔を均一間隔で
あけるための機械が必要になること、印刷のための製版
工程が必要になることなどから、個人レベルでオリジナ
ルの透視可能な表示物を作製するのは事実上困難であっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は上記
課題を解決すべく鋭意研究した結果、これを解決するに
至った。
【0005】即ち、本発明の透視可能な表示物の作製材
料は、透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基材を剥
離可能に貼着したことを特徴とするものである。
【0006】若しくは、前記透視可能な表示物の作製材
料の多数の貫通孔を有する基材側の面上に、隠蔽性およ
びインク受容性を有してなる層を有することを特徴とす
るものである。
【0007】また、本発明の透視可能な表示物の作製材
料の製造方法は、透明性基材上に、多数の貫通孔を有す
る基材を剥離可能に貼着した後、前記多数の貫通孔を有
する基材側の面に、塗料を散布することにより、隠蔽性
およびインク受容性を有する層を形成することを特徴と
するものである。
【0008】また、本発明の透視可能な表示物の作製方
法は、透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基材を剥
離可能に貼着し、前記多数の貫通孔を有する基材側の面
に、塗料を散布することにより、隠蔽性およびインク受
容性を有する層を形成し、当該面上にインクジェットプ
リンタにより画像を出力した後、前記多数の貫通孔を有
する基材と前記透明性基材とを剥離することを特徴とす
るものである。
【0009】若しくは、透明性基材上に、多数の貫通孔
を有する基材を剥離可能に貼着し、前記多数の貫通孔を
有する基材側の面に、塗料を散布することにより、イン
ク受容性を有する透明樹脂層を形成し、当該面上にイン
クジェットプリンタにより画像を出力し、さらに当該面
上に隠蔽性およびインク受容性を有する層を形成し、当
該面上にインクジェットプリンタにより画像を出力した
後、前記多数の貫通孔を有する基材と前記透明性基材と
を剥離することを特徴とするものである。
【0010】このような透視可能な表示物の作製材料に
よれば、あらかじめ貫通孔が形成されていることから購
入者は穴あけ用の機械を不要とし、また、インクジェッ
トプリンタにより簡易に画像などを形成することができ
るから、製版工程が不要となり、オリジナル画像からな
る透視可能な表示物を容易に作製することができる。ま
た、透明性基材をベースとする透明タイプと、多数の貫
通孔を有する基材をベースとする孔あきタイプといっ
た、異なるタイプの透視可能な表示物を同時に得ること
もできる。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明の透視可能な表示物
の作製材料4について説明する。
【0012】本発明の透視可能な表示物の作製材料4
は、透明性基材1上に、多数の貫通孔を有する基材2を
剥離可能に貼着したことを特徴とするものである(図
1)。
【0013】透明性基材1は、窓ガラス6に貼着した際
に反対側が透視できる程度の透明性を有するものであれ
ば、材質などは特に制限されることはないが、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなどのプラスチックフィルムが好適に
使用される。
【0014】なお、透明性基材1は、後述する多数の貫
通孔を有する基材2と貼着する面とは反対側の面に接着
層12を有するものであることが好ましい(図1参
照)。接着層12を有するようにしておけば、透視可能
な表示物として窓ガラス6に貼着する際に、別途接着剤
を塗布するなどの必要がなくなり作業性を向上させるこ
とができる(図5、6参照)。接着層12を構成する接
着剤としては、従来公知のものを使用することができ
る。なお、インクジェットプリンタへの搬送などを考慮
すると、接着層12上には、離型フィルム13を設けて
おくことが好ましい。
【0015】多数の貫通孔を有する基材2は、透明性基
材1上に剥離可能に貼着されるものであり、特に透明性
は要求されず、プラスチックフィルム、紙、合成紙など
の基材にパンチプレスなどで多数の貫通孔を設けること
によって得ることができる。貫通孔22の形状や分布
は、いずれのタイプの透視可能な表示物を得ようとする
かによって異なる。即ち、透明性基材1をベースとする
透明タイプ(図5、6、8参照)を利用する場合には、
比較的大きい径の孔を多数分布させ、基材2における貫
通孔22の占める面積を60%以上とすることが好まし
い。一方、多数の貫通孔を有する基材2をベースとする
孔あきタイプ(図7、9)を利用する場合には、比較的
小さい径の孔を多数分布させ、基材2における貫通孔2
2の占める面積を40%未満とすることが好ましい。こ
のようにすることで、実際に利用するタイプの透視可能
な表示物の画像5を損なわず、外側から内側の視認を困
難とし、かつ内側から外側を視認しやすくすることがで
きる。両方のタイプの透視可能な表示物を利用する場合
には、同様の観点から、中程度の径の孔を多数分布さ
せ、基材2における貫通孔22の占める面積を40〜6
0%とすることが好ましい。
【0016】なお、多数の貫通孔を有する基材2は、貫
通孔22に対応した孔をもつ接着層23を有するもので
あることが好ましい(図1乃至4参照)。このような接
着層23を有するようにしておけば、上述した透明性基
材1との貼着作業が容易になり(図1乃至4)、また、
透視可能な表示物として窓ガラス6に貼着する際に、別
途接着剤を塗布するなどの必要がなくなり作業性を向上
させることができる(図7参照)。このような接着層2
3を有するものは、基材2上に接着層23を形成した
後、パンチプレスなどで多数の貫通孔22を形成するこ
とによって得ることができる。
【0017】接着層23を構成する接着剤としては、従
来公知のものを使用することができる。なお、貫通孔2
2を形成する際などの作業性を向上させるため、接着層
23上には、離型フィルム24を設けておくことが好ま
しい(図10)。
【0018】透明性基材1上に、多数の貫通孔を有する
基材2を剥離可能に貼着する手段としては、接着剤やテ
ープを利用する方法、多数の貫通孔を有する基材2が接
着層23を有する場合には当該接着層23の接着性を利
用する方法などがあげられる。接着剤を使用する場合に
は、使用する接着剤自体の接着力を調節したり、接着剤
を部分的に被着体に接触させることにより接着力を軽減
する(例えば、接着剤をマトリクス状に形成したマトリ
クス接着層)ことにより、剥離力の調整を行う。このよ
うに両基材が貼着されることから、インクジェットプリ
ンタでの記録中に両基材の位置がずれることがなく、得
られる透視可能な表示物の画像5にムラを生じることも
なくなる。
【0019】このような構成からなる透視可能な表示物
の作製材料4によれば、購入者は、当該作製材料の多数
の貫通孔を有する基材2側の面に、塗料を散布して隠蔽
性およびインク受容性を有する層を形成し(図2、図
3)、当該面上にインクジェットプリンタで画像5を出
力した後、多数の貫通孔を有する基材2と透明性基材1
とを剥離することにより、透視可能な表示物を得ること
ができる(図5乃至9参照)。
【0020】ここで形成する層は、透視可能な表示物の
作製材料4の多数の貫通孔を有する基材2側の面に、隠
蔽性およびインク受容性を付与するものであれば、図2
のように、隠蔽性かつインク受容性を兼ね備えた単層の
ものはもちろんのこと、図3のように、隠蔽層32およ
びインク受容層33からなる2層のもの、若しくは、図
4のように、3層以上からなるものであってもよい。
【0021】これらの層を形成するには、塗料を散布す
ることによって行われるが、塗料の散布手段としては、
スプレー法、エアブラシ法、インクジェットプリンタヘ
ッドからの吹き付けなどがあげられる。
【0022】使用する塗料は、いかなる層を形成するか
によって異なる。即ち、図2のように、単層タイプのも
のであれば、隠蔽性かつインク受容性を同時に付与し得
る塗料となり、図3のように、2層タイプのものであれ
ば、隠蔽性を付与する塗料およびインク受容性を付与す
る塗料の2種類となる。
【0023】隠蔽性を付与する塗料は、主としてバイン
ダー樹脂、着色剤から構成される。バインダー樹脂とし
ては、酢酸ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル
系、アルキッド系樹脂などがあげられる。着色剤は、染
料や有機顔料、無機顔料などが使用できる。例えば、隠
蔽層32を白色にする場合には、酸化チタン、硫酸バリ
ウムなどが、黒色にする場合には、カーボンブラックな
どが使用できる。
【0024】インク受容性を付与する塗料は、従来公知
のインクジェット記録材料のインク受容層に使用される
もので足り、主として水溶性樹脂から構成されるが、必
要に応じ、耐水化された水溶性樹脂または非水溶性樹脂
などの高分子化合物や体質顔料、紫外線吸収剤、レベリ
ング剤などの添加剤を混合したものであってもよい。
【0025】水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシセルロース、ア
クリル酸、アクリル酸エステルなどの合成樹脂やゼラチ
ン、カゼイン、でんぷん、キチン、キトサンなどの天然
樹脂があげられる。耐水化された水溶性樹脂としては、
水溶性樹脂とイオン結合、配位結合、共有結合、水素結
合などにより反応させたものがあげられる。非水溶性樹
脂としては、スチレンマレイン酸共重合物、塩化ビニル
酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、セルロース樹脂、
ポリビニルアセタールなどがあげられる。
【0026】なお、インク受容性を付与する塗料は、ホ
ットメルト樹脂、熱可塑性樹脂、結晶性可塑剤、粘着付
与剤などを含有するものであっても良い。ホットメルト
樹脂などを適宜組み合わせて含有させることにより、こ
れを加熱すればインク受容性を有する層側の面を窓ガラ
ス6に貼着することが可能となり、後処理として接着剤
を塗布してから窓ガラス6に貼着するのに比べ作業効率
を向上させることができる(図8、9)。また、画像5
は窓ガラス6とプラスチックフィルムとの間に挟まれ保
護されることとなるから、別途保護フィルムなどを設け
る必要もなくなる。
【0027】インク受容性を有する層に接着性を発現さ
せるには、インク受容性を有する層中に、「ホットメル
ト樹脂のみ」、「ホットメルト樹脂および粘着付与
剤」、「熱可塑性樹脂および結晶性可塑剤」若しくは
「熱可塑性樹脂、結晶性可塑剤および粘着付与剤」を添
加する方法があげられるが、いずれの場合も添加する樹
脂などの合計含有量が、水溶性樹脂に対し100〜10
00重量%の範囲であることが好ましい。100重量%
以上とすることにより、十分な接着性を得ることがで
き、1000重量%以下とすることにより、インク受容
性能に支障をきたすことがなくなるからである。このよ
うなホットメルト樹脂、熱可塑性樹脂、結晶性可塑剤、
粘着付与剤は、従来公知のものを使用することができ
る。
【0028】隠蔽性かつインク受容性を有する塗料は、
主として水溶性樹脂と着色剤から構成される。水溶性樹
脂および着色剤は、上記例示したものと同様のものを使
用することができる。
【0029】また、本発明の透視可能な表示物の作製材
料4は、多数の貫通孔を有する基材2と透明性基材1と
を剥離可能に貼着してなる積層体の多数の貫通孔を有す
る基材2側の面上に、あらかじめ隠蔽性およびインク受
容性を有してなる層を形成したものであっても良い(図
2、3)。
【0030】あらかじめ隠蔽性およびインク受容性を有
してなる層を形成する手段としては、上述した塗料を散
布する方法に加え、上述した樹脂・着色剤などを溶媒に
溶解又は分散させた塗布液をバーコーティングなどの公
知の塗工方法により塗布・乾燥する方法があげられる。
【0031】透視可能な表示物は、以上説明した透視可
能な表示物の作製材料4があらかじめ隠蔽性およびイン
ク受容性を有してなる層を有さないものである場合には
(図1)、該作製材料の多数の貫通孔を有する基材2側
の面に塗料を散布して隠蔽性およびインク受容性を有す
る層を形成した後に、透視可能な表示物の作製材料4が
あらかじめ隠蔽性及びインク受容性を有してなる層を有
する場合(図2、3)にはそのままで、インクジェット
プリンタにより画像5を出力した後、透明性基材1と多
数の貫通孔を有する基材2を剥離することにより得るこ
とができる(図5乃至9)。
【0032】このようにして得られた透視可能な表示物
は、接着層を有するものである場合は図5乃至7のよう
に、インク受容性を有する層にホットメルト樹脂、ある
いは熱可塑性樹脂および結晶性可塑剤を含有するもので
ある場合は図8、9のように窓ガラス6に貼着して使用
される。透視可能な表示物自体が前記のような接着性能
を有さない場合は、画像5が形成された面又は画像5が
形成された面とは反対側の面に別途粘着剤を塗布するな
どし、窓ガラス6に貼着される。窓ガラス6に貼着され
た透視可能な表示物は、貫通孔22若しくは透明性基材
1の非画像部分の存在により、それを通して内側から外
側は視認することができる一方、外側にいる者は、外側
に向けられている画像5に注意を奪われ、内側を視認し
にくいという効果を発揮する。
【0033】このように、本発明の透視可能な表示物の
作製材料4によれば、購入者はパンチプレスを使用する
ことなく、また、製版作業を不要とし、容易にオリジナ
ル画像5からなる透視可能な表示物を作製することがで
きる。更に、異なるタイプの透視可能な表示物を同時に
得ることもできる。
【0034】次に、本発明の透視可能な表示物の作製材
料4の製造方法について説明する。まず、透明性基材1
上に、多数の貫通孔を有する基材2を剥離可能に貼着す
る(図1)。次いで、前記多数の貫通孔を有する基材2
側の面に、塗料を散布することにより、隠蔽性およびイ
ンク受容性を有する層を形成する(図2、3)。
【0035】このように、本発明の透視可能な表示物の
作製材料4の作製方法によれば、透視可能な表示物の作
製材料4を容易に製造することができる。
【0036】次に、本発明の透視可能な表示物の作製方
法について説明する。以下、第一の方法と第二の方法と
に分けて説明する。
【0037】(1)第一の方法 まず、透明性基材1上に、多数の貫通孔を有する基材2
を剥離可能に貼着する(図1)。次いで、前記多数の貫
通孔を有する基材2側の面に、塗料を散布することによ
り、隠蔽性およびインク受容性を有する層を形成する
(図2、3)。次いで、当該面上にインクジェットプリ
ンタにより画像5を出力する。次いで、前記多数の貫通
孔を有する基材2と前記透明性基材1とを剥離すること
により、透視可能な表示物を得る(図5、7、8、9参
照)。
【0038】(2)第二の方法 まず、透明性基材1上に、多数の貫通孔を有する基材2
を剥離可能に貼着する(図1)。次いで、前記多数の貫
通孔を有する基材2側の面に、塗料を散布することによ
り、インク受容性を有する透明樹脂層34を形成する。
次いで、当該面上にインクジェットプリンタにより画像
5を出力する。次いで、当該面上に隠蔽性およびインク
受容性を有する層を形成する(図4)。次いで、当該面
上にインクジェットプリンタにより画像5を出力する。
次いで、前記多数の貫通孔を有する基材2と前記透明性
基材1とを剥離することにより、透視可能な表示物を得
る(図6参照)。
【0039】このように、本発明の透視可能な表示物の
作製方法によれば、オリジナル画像5からなる表示物を
容易に作製することができる。また、異なるタイプの透
視可能な表示物を同時に得ることもできる。さらに、第
二の方法によれば、透明性基材1をベースとする透視可
能な表示物において、裏表で異なった画像5を有するも
のを得ることができる(図6)。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準と
する。
【0041】[実施例1]厚さ100μmのポリエステ
ルフィルム(ルミラーT60:東レ社)11上に、アクリ
ル系接着剤(SKダイン1501B:綜研化学社)を溶媒に
溶解させた塗布液を、乾燥後の膜厚が5μmとなるよう
に塗布・乾燥して接着層12を形成した。次いで、接着
層12上に離型フィルム(MRF:三菱化学ポリエステ
ルフィルム社)13をラミネートし、接着層12を有し
てなる透明性基材1を得た。次いで、上記透明性基材1
と同様の材料を作製し、これにパンチプレスで多数の貫
通孔(直径1.5mm、基材に占める孔の面積50%)
22を形成し、多数の貫通孔を有する基材2を得た。次
いで、多数の貫通孔を有する基材2の離型フィルム24
を剥離除去し、透明性基材1の接着層12とは反対側の
面と貼り合わせ、透視可能な表示物の作製材料4を得た
(図1)。次いで、得られた材料の多数の貫通孔を有す
る基材2側の面に、市販の白色スプレーを散布し、乾燥
膜厚10μmの隠蔽層32を形成した。次いで、下記の
処方のインク受容性を有する塗料をスプレー缶に収め、
隠蔽層32上に散布し、乾燥膜厚8μmのインク受容層
33を形成した(図3)。
【0042】<インク受容性を有する塗料> ・ポリビニルアルコール(鹸化度71〜75%)10部 (ゴーセノールKP-06:日本合成化学工業社) ・メタノール 10部 ・水 80部
【0043】次いで、インクジェットプリンタ(BJC
−420J:キヤノン社)により画像5を出力し、透明
性基材1と多数の貫通孔を有する基材2を剥離して、透
明タイプと孔あきタイプの両方の透視可能な表示物を得
た。
【0044】[実施例2]厚さ100μmのポリエステ
ルフィルム(ルミラーT60:東レ社)11上に、アクリ
ル系接着剤(SKダイン1501B:綜研化学社)を溶媒に
溶解させた塗布液を、乾燥後の膜厚が5μmとなるよう
に塗布・乾燥して接着層12を形成した。次いで、接着
層12上に離型フィルム(MRF:三菱化学ポリエステ
ルフィルム社)13をラミネートし、接着層12を有し
てなる透明性基材1を得た。次いで、上記透明性基材1
と同様の材料を作製し、これにパンチプレスで多数の貫
通孔(直径1.5mm、基材に占める孔の面積50%)
22を形成し、多数の貫通孔を有する基材2を得た。次
いで、多数の貫通孔を有する基材2の離型フィルム24
を剥離除去し、透明性基材1の接着層12とは反対側の
面と貼り合わせた。次いで、得られた材料の多数の貫通
孔を有する基材2側の面に、下記の処方の隠蔽層用塗布
液を乾燥後の膜厚が20μmとなるようにバーコーティ
ング法により塗布、乾燥し、隠蔽層32を形成した。
【0045】<白色隠蔽層用塗布液> ・ラッカー型ウレタン樹脂 20部 (バーノック16-411:大日本インキ化学工業社) ・二酸化チタン 50部 (タイペークR-900:デュポン社) ・キシレン 30部
【0046】次いで、下記の処方のインク受容性を有す
る塗料を乾燥後の膜厚が8μmとなるようにバーコーテ
ィング法により塗布、乾燥し、インク受容層33を形成
し、あらかじめ隠蔽性およびインク受容性を有してなる
透視可能な表示物の作製材料4を得た(図3)。
【0047】<インク受容層用塗布液> ・ポリビニルアルコール(鹸化度71〜75%) 6部 (ゴーセノールKP-06:日本合成化学工業社) ・ポリビニルアルコール(鹸化度98〜99%) 4部 (ゴーセノールNH-18:日本合成化学工業社) ・水 90部 ・シリカ 10部 (サイリシア435:富士シリシア化学社)
【0048】次いで、インクジェットプリンタ(BJC
−420J:キヤノン社)により画像5を出力し、透明
性基材1と多数の貫通孔を有する基材2を剥離して、透
明タイプと孔あきタイプの両方の透視可能な表示物を得
た。
【0049】[実施例3]貫通孔22を、直径1.5m
m、基材に占める孔の面積75%と変更した以外は、実
施例1と同様の透視可能な表示物の作製材料4を得た。
次いで、得られた透視可能な表示物の作製材料4の多数
の貫通孔を有する基材2側の面に、下記の処方のインク
受容性を有する塗料をスプレー缶に収めて散布し、乾燥
膜厚8μmの透明性を有するインク受容層34を形成し
た。
【0050】<インク受容性を有する塗料> ・ポリビニルアルコール(鹸化度71〜75%)10部 (ゴーセノールKP-06:日本合成化学工業社) ・メタノール 10部 ・水 80部
【0051】次いで、インクジェットプリンタ(BJC
−420J:キヤノン社)により画像5を出力した。次
いで、画像5を形成した面側に、市販の白色スプレーを
散布し、乾燥膜厚10μmの隠蔽層32を形成した。次
いで、隠蔽層32上に、既に形成したインク受容層34
と同様のインク受容層34を形成した。次いで、インク
ジェットプリンタ(BJC−420J:キヤノン社)に
より画像5を出力し、透明性基材1と多数の貫通孔を有
する基材2を剥離して、透明タイプの透視可能な表示物
を得た。
【0052】実施例1乃至3で得られた透視可能な表示
物を、画像5が外側になるように窓ガラス6に貼りつけ
て使用したところ、いずれのものも内側から外側を視認
することができる一方、外側から内側を視認しにくいも
のであった(図5乃至図9参照)。
【0053】このように、実施例1乃至3の透視可能な
表示物の作製材料4によれば、オリジナル画像5からな
る透視可能な表示物を容易に作製することができた。ま
た、得られた透視可能な表示物は、いずれも接着性を有
するものであるから、窓ガラス6への貼着が容易なもの
であった。
【0054】また、実施例1乃至3の方法によれば、透
視可能な表示物の作製材料4を容易に製造することがで
きるものであった。
【0055】また、実施例1乃至3の方法によれば、透
視可能な表示物を容易に作製することができるものであ
った。さらに、実施例1および2の方法によれば、透明
タイプと孔あきタイプの透視可能な表示物を同時に得る
ことができ、実施例3の方法によれば、裏表で異なった
画像5を観察することができる透視可能な表示物を容易
に作製することができるものであった。
【0056】
【発明の効果】本発明の透視可能な表示物の作製材料4
によれば、購入者はパンチプレスを使用することなく、
また、製版作業を要することなく、容易にオリジナル画
像5からなる透視可能な表示物を作製することができ
る。また、透明性基材1をベースとする透明タイプと、
多数の貫通孔を有する基材2をベースとする孔あきタイ
プといった、異なるタイプの透視可能な表示物を同時に
得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透視可能な表示物の作製材料の一実施
例を示す断面図。
【図2】本発明の透視可能な表示物の作製材料の他の実
施例を示す断面図。
【図3】本発明の透視可能な表示物の作製材料の他の実
施例を示す断面図。
【図4】本発明の透視可能な表示物の作製方法の一工程
を示す断面図。
【図5】本発明の透視可能な表示物の一実施例を示す断
面図。
【図6】本発明の透視可能な表示物の他の実施例を示す
断面図。
【図7】本発明の透視可能な表示物の他の実施例を示す
断面図。
【図8】本発明の透視可能な表示物の他の実施例を示す
断面図。
【図9】本発明の透視可能な表示物の他の実施例を示す
断面図。
【図10】本発明の多数の貫通孔を有する基材の一実施
例を示す断面図。
【符号の説明】
1・・・・透明性基材 11・・・プラスチックフィルム 12・・・接着層 13・・・離型フィルム 2・・・・多数の貫通孔を有する基材 21・・・プラスチックフィルム 22・・・貫通孔 23・・・接着層 24・・・離型フィルム 31・・・隠蔽性かつインク受容性を兼ね備えた層 32・・・隠蔽層 33・・・インク受容層 34・・・透明性インク受容層 4・・・・透視可能な表示物の作製材料 5・・・・画像 6・・・・窓ガラス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基
    材を剥離可能に貼着したことを特徴とする透視可能な表
    示物の作製材料。
  2. 【請求項2】前記透視可能な表示物の作製材料の多数の
    貫通孔を有する基材側の面上に、隠蔽性およびインク受
    容性を有してなる層を有することを特徴とする請求項1
    記載の透視可能な表示物の作製材料。
  3. 【請求項3】透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基
    材を剥離可能に貼着した後、前記多数の貫通孔を有する
    基材側の面に、塗料を散布することにより、隠蔽性およ
    びインク受容性を有する層を形成することを特徴とする
    透視可能な表示物の作製材料の製造方法。
  4. 【請求項4】透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基
    材を剥離可能に貼着し、前記多数の貫通孔を有する基材
    側の面に、塗料を散布することにより、隠蔽性およびイ
    ンク受容性を有する層を形成し、当該面上にインクジェ
    ットプリンタにより画像を出力した後、前記多数の貫通
    孔を有する基材と前記透明性基材とを剥離することを特
    徴とする透視可能な表示物の作製方法。
  5. 【請求項5】透明性基材上に、多数の貫通孔を有する基
    材を剥離可能に貼着し、前記多数の貫通孔を有する基材
    側の面に、塗料を散布することにより、インク受容性を
    有する透明樹脂層を形成し、当該面上にインクジェット
    プリンタにより画像を出力し、さらに当該面上に隠蔽性
    およびインク受容性を有する層を形成し、当該面上にイ
    ンクジェットプリンタにより画像を出力した後、前記多
    数の貫通孔を有する基材と前記透明性基材とを剥離する
    ことを特徴とする透視可能な表示物の作製方法。
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