JP2001248644A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP2001248644A
JP2001248644A JP2000056683A JP2000056683A JP2001248644A JP 2001248644 A JP2001248644 A JP 2001248644A JP 2000056683 A JP2000056683 A JP 2000056683A JP 2000056683 A JP2000056683 A JP 2000056683A JP 2001248644 A JP2001248644 A JP 2001248644A
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press
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JP2000056683A
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Hisaya Nakagawa
久弥 中川
Michiaki Takizawa
道明 滝沢
Masamichi Hayakawa
正通 早川
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、軸受装置の軸受性能及び生産
性の双方を同時に向上させることを可能とする。 【解決手段】 軸受ホルダー11に軸受部材12を圧入
するにあたって、軸受部材12のうちの固定部12Bの
みを圧入固定させて、本来的な軸受機能を有する軸受部
12Aを圧入固定させることがないように、当該軸受部
12Aを固定部12Bから分離して配置し、軸受部12
Aの真円度や同軸度を、軸受ホルダー11の寸法的な仕
上精度や圧入応力の影響をほとんど受けることなく高精
度に維持可能とするとともに、軸受部12A及び軸受ホ
ルダー11の仕上精度を緩和し、軸受装置全体の加工性
を大幅に改善させるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸部材と軸受部材
とを相対的回転可能に支持するようにした軸受装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モータ等の各種装置において、
多孔質の焼結金属材料からなる軸受部材を用いて、軸部
材を相対的回転可能に支持するようにした軸受装置が広
く用いられている。このような軸受装置では、例えば図
8に示されているように、中空円筒状の軸受ホルダー1
に形成された中空状の取付穴1aの内部側に、一対の軸
受部材2,2が圧入により固定されているとともに、上
記各軸受部材2を貫通するように形成された軸受穴2a
内に、図示を省略した軸部材が相対回転可能な状態で挿
入されている。そして、上記各軸受部材2が、多孔質の
焼結金属材料からなる場合には、当該各軸受部材2の気
孔内部に含浸された潤滑油を介在するようにして、上記
軸部材が相対的回転可能に支持されるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな一般の軸受装置では、軸受ホルダー1の内径寸法、
及び軸受部材2の内外径寸法の仕上精度を高精度に設定
する必要があることから、基本的な加工工程に手間がか
かっており、生産性がそもそも良好でないという問題が
ある。特に、長尺状の軸受部材を加工する場合には、加
工精度を維持することが困難になってしまうことから、
軸受装置の生産性は大幅に低下する。また、軸受ホルダ
ー1及び軸受部材2を、たとえ高精度で仕上げたとして
も、軸受ホルダー1の肉厚が軸方向及び円周方向に相違
したものに設計されていることが多いことから、上記両
部材1,2どうしを圧入固定させた際に、上記軸受ホル
ダー1の肉厚の大小に応じて軸受部材2の内径寸法に変
動を来し易く、その結果、軸受面の内径真円度や、上下
一対の軸受部材2,2どうしの同軸度にバラツキを生じ
ることが多い。
【0004】このような問題点は、軸受部材2と軸部材
との間の潤滑流体に動圧を発生させるようにした動圧軸
受装置においては、動圧特性の観点から重大な影響を与
える。特に、テーパ動圧軸受装置、つまり、軸受部材に
設けられた動圧発生手段が潤滑流体を周方向に連続的に
加圧するテーパ状傾斜面からなる場合においては、良好
な動圧特性を得る上で極めて重要な要素となっているテ
ーパ状傾斜面のテーパ傾斜量が、上述した軸受部材と軸
部材との圧入の問題によって、致命的なバラツキを生じ
させることがある。
【0005】そこで本発明は、簡易な構成で、良好な軸
受特性と加工性とを同時に備えることができるようにし
た軸受装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明では、中空円筒状の軸受ホルダー
と、この軸受ホルダー内に圧入により固定された多孔質
焼結金属材料からなる軸受部材と、該軸受部材を貫通す
るように形成された軸受穴内に相対回転可能な状態で挿
入された軸部材とを、含む軸受装置において、上記軸受
部材は、前記軸部材を相対回転可能に支承する軸受部
と、前記軸受ホルダー内に圧入固定された固定部とを、
軸方向に分離した状態で一体に備え、上記軸受部が、前
記固定部よりも外径寸法において小径の部分を有し、当
該軸受部の小径部分における外周壁面と、前記軸受ホル
ダーの内周壁面との間に、非圧入隙間が設けられている
とともに、前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法に
おいて大径の部分を有し、当該固定部の大径部分におけ
る内周壁面と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受
隙間が設けられている一方、上記軸受部材の一対が、前
記軸受ホルダーの内部において軸方向に離間するように
配置され、かつ、それら両軸受部材における固定部どう
しが、前記軸受ホルダー内において軸方向に互いに対面
し合う配置関係になされている。
【0007】また、請求項2記載の発明では、中空円筒
状の軸受ホルダーと、この軸受ホルダー内に圧入により
固定された多孔質の含油焼結金属材料からなる軸受部材
と、該軸受部材を貫通するように形成された軸受穴の内
部側に相対回転可能な状態で挿入された軸部材とを、備
えた軸受装置において、上記軸受部材は、前記軸部材を
相対回転可能に支承する軸受部と、前記軸受ホルダー内
に圧入固定された固定部とを、軸方向に分離した状態で
一体に備えているとともに、当該軸受部の一対が、一個
の固定部を軸方向両側から挟むようにして一体連続的に
設けられたものであって、上記軸受部が、前記固定部よ
りも外径寸法において小径の部分を有し、当該軸受部の
小径部分における外周壁面と、前記軸受ホルダーの内周
壁面との間に、非圧入隙間が設けられているとともに、
前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法において大径
の部分を有し、当該固定部の大径部分における内周壁面
と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受隙間が設け
られている。
【0008】さらに、請求項3記載の発明では、中空円
筒状の軸受ホルダーと、この軸受ホルダー内に圧入によ
り固定された多孔質焼結金属材料からなる軸受部材と、
該軸受部材を貫通するように形成された軸受穴内に相対
回転可能な状態で挿入された軸部材と、を含む軸受装置
において、上記軸受部材が、前記軸部材を相対回転可能
に支承する軸受部と、前記軸受ホルダー内に圧入固定さ
れた固定部とを、軸方向に分離した状態で一体に備えて
いるとともに、上記軸受部は、当該軸受部と前記軸部材
との間に注入された潤滑流体を周方向に向かって連続的
に加圧して動圧を得るテーパ状傾斜面からなる動圧発生
手段と、その動圧とともに発生する負圧を打ち消すよう
に上記動圧発生手段の周方向隣接部位に設けられた凹状
溝の分離給油溝と、を有し、その軸受部が、前記固定部
よりも外径寸法において小径の部分を有し、当該軸受部
の小径部分における外周壁面と、前記軸受ホルダーの内
周壁面との間に、非圧入隙間が設けられているととも
に、前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法において
大径の部分を有し、当該固定部の大径部分における内周
壁面と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受隙間が
設けられている。
【0009】さらにまた、請求項4記載の発明では、前
記請求項3記載の軸受部には、動圧とともに発生する負
圧を打ち消す凹状溝の分離給油溝が、前記テーパ状傾斜
面からなる動圧発生手段の周方向隣接部位に設けられて
いるとともに、前記固定部の外周壁面には、上記軸受部
の分離給油溝と軸方向に対応する部位に、前記軸受ホル
ダーへの圧入凸部が設けられ、かつ、当該固定部の外周
壁面の他の部位には、前記軸受ホルダーと非接触状態と
なるように窪ませられた非圧入凹部が設けられている。
【0010】一方、請求項5記載の発明では、前記請求
項4記載の非圧入凹部が、円周方向に略等ピッチ間隔で
3箇所以上設けられている。
【0011】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項1又は2又は3記載の多孔質焼結金属材料からなる軸
受部材は、軸受部の焼成密度が、固定部の焼成密度より
大きくなるように成形されている。
【0012】さらに、請求項7記載の発明では、前記請
求項1又は2又は3記載の前記軸受部における外周壁面
と、前記軸受ホルダーの内周壁面との間の非圧入隙間の
寸法が、上記軸受部を構成している多孔質焼結金属材料
が有する気孔の最大径より大きくなるように成形されて
いる。
【0013】さらにまた、請求項8記載の発明では、前
記請求項1又は2又は3記載の軸受ホルダーの軸方向両
端部分に相当する各部位に、当該軸受ホルダー又は軸受
部材の少なくとも一方側を半径方向に突出させた圧入接
触部分が設けられている。
【0014】このような構成を有する請求項1記載の発
明によれば、軸受ホルダーに対して軸受部材を圧入する
にあたって、軸受部材のうちの固定部のみが圧入固定さ
れることとなり、本来的な軸受機能を有する軸受部は圧
入固定されることがなく、当該軸受部が固定部から分離
して配置される。その結果、軸受部の真円度や同軸度
が、軸受ホルダーの寸法的な仕上精度や圧入応力の影響
をほとんど受けることなく高精度に維持される。また、
同様に軸受部が圧入されないことから、軸受部の外径寸
法の仕上精度を高める必要がなくなると同時に、軸受ホ
ルダー側の仕上精度は、固定部に対応する圧入部分のみ
を向上させればよくなる。その結果、軸受装置全体の加
工性が大幅に改善されることとなり、特に、長尺状の軸
受部を備えている場合の加工性は大幅に向上される。
【0015】このとき、特に請求項2記載の発明のよう
に、固定部の軸方向両側に、一対の軸受部を一体連続的
に配置しておけば、一対の軸受部どうしの同軸度は更に
向上される。
【0016】また、特に請求項3記載の発明のような、
所謂テーパ動圧軸受装置の場合には、動圧特性に大きな
影響を及ぼすテーパ状傾斜量が、圧入の影響を受けるこ
となく高精度な寸法関係に維持されることから、低コス
トで高性能な軸受装置が得られる。
【0017】同様に、請求項4記載の発明のようなテー
パ動圧軸受装置において、動圧特性に比較的影響が小さ
い分離給油溝に対応して設けられた圧入凸部で、圧入固
定を行うように構成しておけば、動圧特性に大きな影響
を与える動圧発生用テーパ面等の寸法精度が圧入の影響
をうけることなく良好に維持されることとなって、より
一層の性能向上が図られるとともに、固定部の他の部位
に設けられた非圧入凹部によって圧入応力が分散される
こととなり、圧入応力の影響が低減されるようになって
いる。
【0018】このとき、特に請求項5記載の発明のよう
なテーパ動圧軸受装置において、3箇所以上の非圧入凹
部を均等に設けておけば、圧入応力の影響が均質に分散
されることから、より一層良好に応力低減が行われる。
【0019】さらにこのとき、特に請求項6記載の発明
のように、軸受部の焼成密度を大きくする一方、固定部
の焼成密度を小さくしておけば、軸受部の軸受機能が良
好に維持されつつ、固定部における応力吸収性が向上さ
れる。
【0020】さらにまた、特に請求項7記載の発明のよ
うに、軸受部と軸受ホルダーとの間の非圧入隙間を、軸
受部を構成している多孔質の焼結金属材料における最大
気孔径より大きく成形しておけば、軸受部内の潤滑油が
上記隙間内に吸い取られることが防止され、良好な軸受
特性が維持されることとなる。
【0021】また、請求項8記載の発明のように、軸受
装置全体の軸方向両端部分に相当する各部位に圧入接触
部分を設けて、軸方向両端部分における軸受剛性を高め
るようにしておけば、特に、偏心荷重性の高い用途に対
しても良好な軸受特性が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を動圧軸受装置に適
用した場合の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0023】まず、図1に示されている実施形態におけ
る動圧軸受装置は、所謂テーパ動圧軸受装置に対して本
発明を適用したものであって、略中空円筒状に形成され
た軸受ホルダー11の本体円筒部分11aには、当該軸
受ホルダー11を軸方向(図示上下方向)に貫通する取
付穴11bが設けられているとともに、その取付穴11
bの内部側に、一対のテーパ軸受部材12,12が圧入
・固定されている。上記各テーパ軸受部材12の各々
は、粉末冶金工法等により形成された多孔質の含油焼結
金属材料からなり、前記軸受ホルダー11の軸方向両端
から軸方向中心側に向かって圧入されることによって、
軸方向に所定の間隔離した位置にそれぞれ配置されてい
る。また、上記軸受ホルダー11における上記本体円筒
部分11aの図示下端側に設けられた基部には、図示を
省略した本体装置側への取付用の鍔部11cが、半径方
向に厚肉状をなすようにして一体的に形成されている。
【0024】上記両テーパ軸受部材12,12どうし
は、軸受ホルダー11の内部に同心状に配置されてい
て、それらの各テーパ軸受部材12に設けられた軸受穴
12a内に、軸部材13が相対回転可能に挿入され、そ
の軸部材13の外周壁面と、上記テーパ軸受部材12の
軸受穴12aの内周壁面とが、半径方向に所定の狭小隙
間を介して周状に対面配置されるようになっている。そ
して、それら両部材の両対向壁面に形成されたラジアル
動圧軸受面によって、後述するラジアル動圧軸受部が形
成されている。
【0025】具体的には、上記各テーパ軸受部材12
は、図1及び図2に示されているように、軸部材に対す
る軸受機能を備えたラジアル動圧軸受部12Aと、前記
軸受ホルダー11に対して圧入固定される固定部12B
とを備えていて、それらのラジアル動圧軸受部12A及
び固定部12Bどうしは、軸方向(図示上下方向)に一
体的に並設されることによって互いに分離した配置関係
になされている。そして、上記固定部12Bの外周壁面
12B1が、前記軸受ホルダー11の内周壁面に対して
適宜の公差で圧入されることによって、テーパ軸受部材
12の全体が固定されるようになっている。
【0026】このようにして、上述した両テーパ軸受部
材12,12が、軸受ホルダー11内にそれぞれ装着・
固定された状態においては、上述した両固定部12B,
12Bのそれぞれが、前記ラジアル動圧軸受部12A,
12Aよりも軸方向(図示上下方向)内方側に配置され
ていて、当該両固定部12B,12Bどうしは、軸方向
中心側に向かって互いに対面する位置関係になされてい
る。一方、上記両ラジアル動圧軸受部12A,12Aの
それぞれは、軸受ホルダー11の軸方向外端部分に位置
するように配置されていて、それらの両ラジアル動圧軸
受部12A,12Aどうしが、軸受外方側に向かって互
いに反対方向を向く配置関係になされている。
【0027】このとき、上記軸受ホルダー11の本体円
筒部分11aは、当該本体円筒部分11aの半径方向肉
厚T(図1参照)が、約1mm程度となるように形成さ
れているとともに、この軸受ホルダー11の半径方向肉
厚Tに対応して、上述したラジアル動圧軸受部12Aと
固定部12Bとの軸方向の離間距離L(図2参照)が、
上記軸受ホルダー11の肉厚Tの約半分に相当する約
0.5mm程度となるように設定されている。このよう
に、ラジアル動圧軸受部12Aと固定部12Bとの軸方
向の離間距離Lを、軸受ホルダー11の肉厚Tの約半分
に程度に設定しておけば、上記離間距離Lによって、ラ
ジアル動圧軸受部12Aに対する圧入の影響を排除しつ
つ、固定部12Bを過剰に短縮化することがなくなるの
で、当該固定部12Bの圧入保持力を適正に維持するこ
とができる。
【0028】また、上記ラジアル動圧軸受部12A及び
固定部12Bをそれぞれ構成している各多孔質焼結金属
材料は、焼成密度が互いに相違するように成形されてい
る。より具体的には、まず上記ラジアル動圧軸受部12
Aに関しては、軸部材に対する軸支持機能を持たせるた
めに、より大きな焼成密度を備えるように形成されてお
り、気孔が存在しない場合の真密度の約75%程度の焼
成密度となるように設定されている。一方、固定部12
Bに関しては、圧入時における応力を吸収し易くするた
めに、より小さな焼成密度を備えるように形成されてお
り、上述したラジアル動圧軸受部12Aの焼成密度より
約10%以上小さい焼成密度となるように設定されてい
る。
【0029】さらにこのとき、特に図2に示されている
ように、上記ラジアル動圧軸受部12Aの外径寸法DA
1は、前記固定部12Bの外径寸法DB1よりやや小さ
くなるように形成されており、そのような外径寸法の大
小関係によって、上記ラジアル動圧軸受部12Aの外周
壁面12A1と、前記軸受ホルダー11の内周壁面11
bとの間に、適宜の非圧入隙間S(図1参照)が形成さ
れるようになっている。この非圧入隙間Sの半径方向寸
法は、上記ラジアル動圧軸受部12Aを構成している多
孔質焼結金属材料が有する気孔の最大径よりやや大きい
寸法に設定されており、好ましくは10倍以上となるよ
うに成形されている。例えば、テーパ軸受部材12が4
0μmの粉体を用いて形成されている場合には、気孔の
最大径も40μmとなることから、上記ラジアル動圧軸
受部12Aと軸受ホルダー11との間の非圧入隙間S
は、0.4mm以上となるように設けられる。
【0030】一方、上記固定部12Bの内周壁面12B
1は、略真円形状に形成されているが、当該固定部12
Bの内径寸法DB2は、前記ラジアル動圧軸受部12A
の内径寸法DA2よりやや大きくなるように形成されて
いる。そして、そのような内径寸法の大小関係によっ
て、上記固定部12Bの内周壁面12B1と、軸部材1
3の外周壁面との間に比較的大きな非軸受隙間が形成さ
れ、その非軸受隙間内に潤滑油が存在しないように構成
されている。
【0031】また、上述した各ラジアル動圧軸受部12
Aにおいては、当該ラジアル動圧軸受部12Aの内周壁
面12A2と、軸部材13の外周壁面との間、すなわち
これら両対向ラジアル動圧面どうしの間には、軸受空間
を構成している狭小隙間が形成されており、その狭小隙
間内に、図示を省略したオイルや磁性流体等からなる所
定の潤滑油が注入・充填されている。そして、上記対向
両ラジアル動圧面の相対回転時におけるポンピング作用
によって、前記潤滑油が昇圧されて動圧が生じ、その潤
滑油に生じさせられた動圧によって、上記テーパ軸受部
材12と軸部材とが相対的にラジアル方向に浮上した状
態に支持されるようになっている。
【0032】具体的には、上記各ラジアル動圧軸受部1
2Aにおいては、特に図3に示されているように、当該
ラジアル動圧軸受部12Aの内周壁面側に、加圧された
潤滑油によって軸部材を浮上状態に支持する3個の動圧
保持用フラット面121,121,121が、周方向に
沿って互いに適宜の間隔をあけて間欠的に設けられてい
る。これらの各動圧保持用フラット面121は、中心側
に向かって突出する凸状の円弧表面から形成されてい
て、当該各動圧保持用フラット面121が、図示を省略
した軸部材の外周表面に対して数μm〜数十μmの狭小
隙間を介して周状に対面配置され、それによって上述し
たようなラジアル動圧軸受部12Aが構成されている。
【0033】また、これら3個の各動圧保持用フラット
面121どうしの間の間欠部分には、動圧を発生させる
ための3個の動圧発生用テーパ面122,122,12
2と、上記動圧とともに発生する負圧を打ち消すための
3個の分離給油溝123,123,123とが、上記動
圧保持用フラット面121と周方向に交互に配置されて
いる。すなわち、図3中に矢印で示されている潤滑油の
流動方向の上流側から下流側に向かって、動圧発生用テ
ーパ面122、動圧保持用フラット面121、分離給油
溝123が順に配列されており、各々の1個ずつが一組
となって全周では三組が並設されている。
【0034】そして、上記各組における動圧発生用テー
パ面122は、潤滑油を徐々に集めるように、周方向に
向かって内径が連続的に変化するテーパ状傾斜面から形
成されていて、当該動圧発生用テーパ面122を構成し
ているテーパ状傾斜面によって、上記分離給油溝123
から動圧保持用フラット面121にかけての部位が連続
的に繋げられている。すなわち、この動圧発生用テーパ
面122のテーパ状傾斜面は、前記分離給油溝123の
端縁部から動圧保持用フラット面121側に向かって徐
々に中心側に突出する連続面になされている。
【0035】また、前記分離給油溝123は、半径方向
外方側に向かって略コ字状に窪む凹状溝から形成されて
おり、当該分離給油溝123の底部が、前記動圧発生用
テーパ面121の凸状表面に対して適宜の段差を形成し
ている。なお、この分離給油溝123は、V字形状等の
他の種々の断面形状に形成することが可能である。
【0036】このような構成を有する本実施形態では、
軸受ホルダー11に対して両テーパ軸受部材12,12
を圧入するにあたって、各テーパ軸受部材12のうちの
固定部12Bのみが圧入固定されることとなり、本来的
な軸受機能を有するラジアル動圧軸受部12Aは圧入固
定されることがなく、当該ラジアル動圧軸受部12Aが
固定部12Bから分離して配置される。その結果、ラジ
アル動圧軸受部12Aの真円度や同軸度が、軸受ホルダ
ー11の寸法的な仕上精度や圧入応力の影響をほとんど
受けることなく高精度に維持される。
【0037】また、同様にラジアル動圧軸受部12Aが
圧入されないことから、ラジアル動圧軸受部12Aの外
径寸法DA1の仕上精度を高める必要がなくなると同時
に、軸受ホルダー11側の仕上精度は、固定部12Bに
対応する圧入部分のみを向上させればよくなる。その結
果、軸受装置全体の加工性が大幅に改善されることとな
り、特に、長尺状の軸受部を備えている場合の加工性は
大幅に向上される。
【0038】特に、本実施形態のような、所謂テーパ動
圧軸受装置の場合には、動圧特性に大きな影響を及ぼす
動圧発生用テーパ面122のテーパ状傾斜量が、圧入の
影響を受けることなく高精度な寸法関係に維持されるこ
とから、低コストで高性能なテーパ動圧軸受装置が得ら
れる。
【0039】さらに、特に本実施形態のように、ラジア
ル動圧軸受部12Aの焼成密度を大きくする一方、固定
部12Bの焼成密度を小さく成形しておけば、ラジアル
動圧軸受部12Aの軸受機能が良好に維持されつつ、固
定部12Bにおける応力吸収性が向上される。
【0040】さらにまた、特に本実施形態のように、ラ
ジアル動圧軸受部12Aと軸受ホルダー11との間の非
圧入隙間Sを、ラジアル動圧軸受部12Aを構成してい
る多孔質の焼結金属材料における最大気孔径より大きく
成形しておけば、ラジアル動圧軸受部12A内の潤滑油
が上記非圧入隙間S内に吸い取られることが防止され、
良好な軸受特性が維持されることとなる。
【0041】次に、図4に示されている実施形態におけ
るテーパ動圧軸受部材22では、軸方向の中心部分に配
置された固定部22Bの軸方向両側に、一対のラジアル
動圧軸受部22A,22Aが一体連続的に設けられてお
り、上記一対のラジアル動圧軸受部22A,22Aは、
前記固定部22Bを中心にして軸方向両側に配置されて
いる。この実施形態のような構成を採用すれば、一対の
ラジアル動圧軸受部22A,22Aどうしの間の同軸度
が極めて高精度に維持される。
【0042】一方、図5に示されている実施形態におけ
るテーパ動圧軸受部材32も、軸方向の中心部分に配置
された固定部32Bの軸方向両側に、一対のラジアル動
圧軸受部32A,32Aを一体連続的に設けて、一対の
ラジアル動圧軸受部32A,32Aどうしの同軸度を向
上させたものであるが、軸方向中央部分の固定部32B
から、図示上側のラジアル動圧軸受部32Aにかけての
外周壁面は、段差を有しない円筒面に形成されている。
また、軸受ホルダー11’の内周壁面に関しては、上記
一対のラジアル動圧軸受部32A,32Aに対応する両
部位において、半径方向に窪むように形成されている。
このような実施形態においても、上述した各実施形態と
同様な作用・効果を奏することができる。
【0043】さらに、図6に示されている実施形態にか
かるテーパ動圧軸受部材42においても、軸方向中心部
分に配置された固定部42Bの軸方向両側に、一対のラ
ジアル動圧軸受部42A,42Aを一体連続的に設け
て、一対のラジアル動圧軸受部42A,42Aどうしの
同軸度を向上させているが、上記固定部42Bの外周壁
面には、三箇所の圧入凸部42B1が、円周方向に略等
ピッチ間隔で設けられているとともに、それら三箇所の
圧入凸部42B1の間の部位に、三箇所の非圧入凹部4
2B2が、同じく円周方向に略等ピッチ間隔で設けられ
ている。それらのうちの各圧入凸部42B1は、前述し
たテーパ動圧軸受装置を構成している分離給油溝(図3
中の符号123参照)に対応する部位にそれぞれ配置さ
れていて、それらの各圧入凸部42B1が、図示を省略
した軸受ホルダーの内周壁面に対して所定の公差で圧入
され固定されるようになっている。また、上記三箇所の
非圧入凹部42B2は、軸受ホルダーの内周壁面に対し
て非接触状態となるように挿入されるようになってい
る。
【0044】このような実施形態にかかるテーパ動圧軸
受部材42のように、動圧特性に比較的影響が小さい分
離給油溝123に対応して設けられた圧入凸部42B1
において圧入固定を行う構成を採用すれば、動圧特性に
大きな影響を与える動圧発生用テーパ面(図3中の符号
122参照)や、動圧保持用フラット面(図3中の符号
121参照)の寸法精度が、圧入の影響をうけることな
く良好に維持されることとなり、より一層の性能向上が
図られるとともに、固定部42Bの他の部位に設けられ
た非圧入凹部42B2によって圧入の応力が分散される
こととなり、圧入応力の影響が更に低減される。
【0045】そのとき、この図6に示された実施形態の
ように、三箇所の非圧入凹部42B2を、等ピッチ間隔
で配置しておけば、圧入応力の分散が均一に行われるこ
ととなり、圧入の影響がより一層低減される。
【0046】一方、図7に示された実施形態におけるテ
ーパ動圧軸受部材52においても、軸方向中心部分に配
置された固定部52Bの軸方向両側に、一対のラジアル
動圧軸受部52A,52Aを一体連続的に設けて、一対
のラジアル動圧軸受部52A,52Aどうしの同軸度を
向上させているが、このものでは、図示上方側に配置さ
れたラジアル動圧軸受部52Aの外周径が、上記固定部
52Bの外周径と基本的に同一径に設定され、かつ、図
示下方側に配置されたラジアル動圧軸受部52Aの外周
径が、上記固定部52Bの外周径よりも基本的に小さい
径に設定されているとともに、それら両ラジアル動圧軸
受部52A,52Aの軸方向外端部分52A1,52A
2が、軸受ホルダー11”の内周壁面に当接されてい
る。
【0047】より具体的には、図示上方側に配置された
ラジアル動圧軸受部52Aの外周壁面と、軸受ホルダー
11”の内周壁面との間には、上記軸受ホルダー11”
の内周壁面を半径方向に窪ませることによって適宜の非
圧入隙間S’が形成されているが、上記ラジアル動圧軸
受部52Aの外周壁面の上端部分は、半径方向外方側に
向かって凸形状をなす当接部52A1に形成されてい
て、その当接部52A1が、軸受ホルダー11”の内周
壁面に対して圧入・接触されるように構成されている。
また、図示下方側に配置されたラジアル動圧軸受部52
Aの外周壁面と、軸受ホルダー11”の内周壁面との間
には、上記ラジアル動圧軸受部52Aの外周壁面を半径
方向に窪ませることによって適宜の非圧入隙間S”が形
成されているが、上記軸受ホルダー11”の内周壁面の
下端部分は、半径方向内方側に向かって凸状形状なすよ
うに形成されていて、その凸状部分が、それに対面する
ラジアル動圧軸受部52Aの外周壁面52A2に対して
圧入・接触されるように構成されている。
【0048】本実施形態では、上述した各ラジアル動圧
軸受部52A,52Aの外周壁面の図示上下各端部分に
おける各圧入接触部分52A1,52A2が、ラジアル
動圧軸受部52A,52Aの軸方向長さの約1/4程度
の長さを備えるように形成されていて、それらの各圧入
接触部分52A1,52A2が、前記軸受ホルダー1
1”内にテーパ動圧軸受部材52を圧入した際に、マン
ドレル等の圧入治具によって押し潰されるようになって
いる。そして、その押し潰し作用によって、ラジアル動
圧軸受部52Aにおける動圧発生用テーパ面(図3中の
符号122参照)の傾斜テーパ量が、その他の通常構成
部位よりも小さくなされ、あるいは無くなる。それによ
り、上記両圧入接触部分52A1,52A2の配置部位
である軸受装置全体における軸方向両端部分の各ラジア
ル動圧軸受部52Aのそれぞれが、真円形状に近いテー
パ形状に変形されることとなって、軸受装置全体の軸方
向両端部分における軸受剛性が、他の通常構成の部位よ
りも高められ、ラジアル動圧軸受部52Aの全体の剛性
も、通常構成のものより、例えば約9%程度にわたって
高められる。その結果、動圧軸受装置の性能が高めら
れ、例えば光学式ディスク駆動装置のような偏心荷重性
の高い用途に対しても、良好な軸受特性が得られる。
【0049】さらに、このような圧入接触部分52A
1,52A2と同様な構成部分を、各ラジアル動圧軸受
部52Aの軸方向両端部分のそれぞれに設けることとす
れば、ラジアル動圧軸受部52Aの剛性が、通常構成の
ものよりも、例えば約18%程度高められることとな
り、動圧軸受装置の性能が更に向上される。なお、この
場合において、圧入接触部分52A1,52A2の圧入
代を微調整することとすれば、動圧発生用テーパ面を押
し潰す領域の割合を僅かずつ増減させることができる。
【0050】なお、図7に示した実施形態のように、軸
受装置全体における軸方向両端部分に圧入接触部分52
A1,52A2をそれぞれ設けることによって、軸方向
両端部分における軸受剛性を高めるようにした構成は、
前述した図1等の各実施形態に対しても同様に適用する
ことができるものであり、同様な作用・効果を得ること
ができる。
【0051】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0052】例えば、本発明の適用範囲は、上述した実
施形態のような分離給油溝付きのテーパ軸受に限定され
るものではなく、分離給油溝を有しない軸受や、マルチ
ローブ型の軸受や、ステップ型の軸受、あるいは三円弧
型の軸受に対しても同様に適用することができる。また
同様に、動圧軸受装置以外の多種多様な軸受装置に対し
ても本発明は同様に適用することが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように請求項1にかかる発明
は、軸受ホルダーに軸受部材を圧入するにあたって、軸
受部材のうちの固定部のみを圧入固定させて、本来的な
軸受機能を有する軸受部を圧入固定させることがないよ
うに、当該軸受部を固定部から分離して配置し、軸受部
の真円度や同軸度を、軸受ホルダーの寸法的な仕上精度
や圧入応力の影響をほとんど受けることなく高精度に維
持可能とするとともに、軸受部及び軸受ホルダーの仕上
精度を緩和し、軸受装置全体の加工性を大幅に改善させ
るようにしたものであるから、簡易な構成で、軸受装置
の軸受特性を高めつつ良好な加工性を得ることができ、
軸受性能及び生産性の双方を同時に向上させることがで
きる。
【0054】加えて、請求項2記載の発明は、固定部の
軸方向両側に、一対の軸受部を一体連続的に配置するこ
とによって、一対の軸受部どうしの同軸度を更に向上さ
せたものであるから、上述した効果をさらに向上させる
ことができる。。
【0055】加えて、請求項3記載の発明は、所謂テー
パ動圧軸受装置の場合において、動圧特性に大きな影響
を及ぼすテーパ状傾斜量を、圧入の影響を受けることな
く高精度な寸法関係に維持するように構成したものであ
るから、上述した効果をさらに高めることができる。
【0056】加えて、請求項4記載の発明は、所謂テー
パ動圧軸受装置において、動圧特性に比較的影響が小さ
い分離給油溝に対応して設けた圧入凸部で圧入固定を行
うことにより、動圧特性に大きな影響を与える動圧発生
用テーパ面等の寸法精度を圧入の影響をうけることなく
良好に維持させ、より一層の性能向上が図るとともに、
固定部の他の部位に設けた非圧入凹部により圧入応力を
分散させて圧入応力の影響を低減させるように構成した
ものであるから、上述した効果をさらに向上させること
ができる。
【0057】加えて、請求項5記載の発明は、所謂テー
パ動圧軸受装置において、3箇所以上の非圧入凹部を均
等に設けて、圧入応力の影響を均質に分散させたもので
あるから、より一層良好に応力低減を行わせることがで
き、上述した効果をさらに向上させることができる。
【0058】加えて、請求項6記載の発明は、軸受部の
焼成密度を大きくする一方、固定部の焼成密度を小さく
して、軸受部の軸受機能を良好に維持させつつ、固定部
における応力吸収性を向上させるように構成したもので
あるから、上述した効果をさらに高めることができる。
【0059】加えて、請求項7記載の発明は、軸受部と
軸受ホルダーとの間の非圧入隙間を、軸受部を構成して
いる多孔質の焼結金属材料における最大気孔径より大き
く成形することによって、軸受部内の潤滑油が上記隙間
内に吸い取られることを防止し、良好な軸受特性を維持
することができるようにしたものであるから、上述した
効果をさらに向上させることができる。
【0060】加えて、請求項8記載の発明は、軸受装置
全体の軸方向両端部分に相当する部位に、軸方向両端部
分における軸受剛性を高める圧入接触部分をそれぞれ設
けたものであるから、特に、偏心荷重性の高い用途に対
しても良好な軸受特性を得ることが可能となり、上述し
た効果をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるテーパ動圧軸受部
材を用いた動圧軸受装置の全体構造を表した縦断面説明
図である。
【図2】図1に示されたテーパ動圧軸受部材の構造を表
した縦断面説明図である。
【図3】図2に表されたテーパ動圧軸受部材の平面説明
図である。
【図4】本発明の他の実施形態におけるテーパ軸受装置
の全体構造を表した縦断面説明図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態におけるテーパ軸受
装置の全体構造を表した縦断面説明図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態におけるテーパ軸受
部材を表した外観斜視説明図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態におけるテーパ軸受
装置の全体構造を表した縦断面説明図である。
【図8】一般のテーパ軸受装置の全体構造を表した縦断
面説明図である。
【符号の説明】
11,11’,11” 軸受ホルダー 11a 本体円筒部分 11b 取付穴 12 テーパ軸受部材 12a 軸受穴 12A ラジアル動圧軸受部 12B 固定部 121 動圧保持用フラット面 122 動圧発生用テーパ面 123 分離給油溝 22,32,42,52 テーパ動圧軸受部材 22A,32A,42A,52A ラジアル動圧軸受部 22B,32B,42B,52B 固定部 42B1 圧入凸部 42B2 非圧入凹部 52A1,52A2 圧入接触部分 S,S’,S” 非圧入隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 35/02 F16C 35/02 G (72)発明者 早川 正通 長野県諏訪郡原村10801番地の2 株式会 社三協精機製作所諏訪南工場内 Fターム(参考) 3J011 AA01 AA20 BA02 CA02 CA04 JA02 KA03 LA01 MA02 MA04 MA12 SB19 3J017 AA01 CA01 DB07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒状の軸受ホルダーと、この軸受
    ホルダー内に圧入により固定された多孔質焼結金属材料
    からなる軸受部材と、該軸受部材を貫通するように形成
    された軸受穴内に相対回転可能な状態で挿入された軸部
    材とを、含む軸受装置において、 上記軸受部材は、前記軸部材を相対回転可能に支承する
    軸受部と、前記軸受ホルダー内に圧入固定された固定部
    とを、軸方向に分離した状態で一体に備え、 上記軸受部が、前記固定部よりも外径寸法において小径
    の部分を有し、当該軸受部の小径部分における外周壁面
    と、前記軸受ホルダーの内周壁面との間に、非圧入隙間
    が設けられているとともに、 前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法において大径
    の部分を有し、当該固定部の大径部分における内周壁面
    と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受隙間が設け
    られている一方、 上記軸受部材の一対が、前記軸受ホルダーの内部におい
    て軸方向に離間するように配置され、かつ、 それら両軸受部材における固定部どうしが、前記軸受ホ
    ルダー内において軸方向に互いに対面し合う配置関係に
    なされていることを特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】 中空円筒状の軸受ホルダーと、この軸受
    ホルダー内に圧入により固定された多孔質の含油焼結金
    属材料からなる軸受部材と、該軸受部材を貫通するよう
    に形成された軸受穴の内部側に相対回転可能な状態で挿
    入された軸部材とを、備えた軸受装置において、 上記軸受部材は、前記軸部材を相対回転可能に支承する
    軸受部と、前記軸受ホルダー内に圧入固定された固定部
    とを、軸方向に分離した状態で一体に備えているととも
    に、 当該軸受部の一対が、一個の固定部を軸方向両側から挟
    むようにして一体連続的に設けられたものであって、 上記軸受部が、前記固定部よりも外径寸法において小径
    の部分を有し、当該軸受部の小径部分における外周壁面
    と、前記軸受ホルダーの内周壁面との間に、非圧入隙間
    が設けられているとともに、 前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法において大径
    の部分を有し、当該固定部の大径部分における内周壁面
    と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受隙間が設け
    られていることを特徴とする軸受装置。
  3. 【請求項3】 中空円筒状の軸受ホルダーと、この軸受
    ホルダー内に圧入により固定された多孔質焼結金属材料
    からなる軸受部材と、該軸受部材を貫通するように形成
    された軸受穴内に相対回転可能な状態で挿入された軸部
    材と、を含む軸受装置において、 上記軸受部材が、前記軸部材を相対回転可能に支承する
    軸受部と、前記軸受ホルダー内に圧入固定された固定部
    とを、軸方向に分離した状態で一体に備えているととも
    に、 上記軸受部は、当該軸受部と前記軸部材との間に注入さ
    れた潤滑流体を周方向に向かって連続的に加圧して動圧
    を得るテーパ状傾斜面からなる動圧発生手段と、その動
    圧とともに発生する負圧を打ち消すように上記動圧発生
    手段の周方向隣接部位に設けられた凹状溝の分離給油溝
    と、を有し、 その軸受部が、前記固定部よりも外径寸法において小径
    の部分を有し、当該軸受部の小径部分における外周壁面
    と、前記軸受ホルダーの内周壁面との間に、非圧入隙間
    が設けられているとともに、 前記固定部が、前記軸受部よりも内径寸法において大径
    の部分を有し、当該固定部の大径部分における内周壁面
    と、前記軸部材の外周壁面との間に、非軸受隙間が設け
    られていることを特徴とする軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記固定部の外周壁面には、上記軸受部
    の分離給油溝と軸方向に対応する部位に、前記軸受ホル
    ダーへの圧入凸部が設けられ、かつ、 当該固定部の外周壁面の他の部位には、前記軸受ホルダ
    ーと非接触状態となるように窪ませられた非圧入凹部が
    設けられていることを特徴とする請求項3記載の軸受装
    置。
  5. 【請求項5】 前記非圧入凹部が、円周方向に略等ピッ
    チ間隔で3箇所以上設けられていることを特徴とする請
    求項4記載の軸受装置。
  6. 【請求項6】 前記多孔質焼結金属材料からなる軸受部
    材は、軸受部の焼成密度が、固定部の焼成密度より大き
    くなるように成形されていることを特徴とする請求項1
    又は2又は3記載の軸受装置。
  7. 【請求項7】 前記軸受部における外周壁面と、前記軸
    受ホルダーの内周壁面との間の非圧入隙間の寸法が、上
    記軸受部を構成している多孔質焼結金属材料が有する気
    孔の最大径より大きくなるように成形されていることを
    特徴とする請求項1又は2又は3記載の軸受装置。
  8. 【請求項8】 前記軸受ホルダーの軸方向両端部分に相
    当する各部位に、当該軸受ホルダー又は軸受部材の少な
    くとも一方側を半径方向に突出させた圧入接触部分が設
    けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3記
    載の軸受装置。
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