JP2001247335A - 抗菌性付与用ガラス組成物、抗菌性高分子複合材料及び抗菌性繊維 - Google Patents

抗菌性付与用ガラス組成物、抗菌性高分子複合材料及び抗菌性繊維

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JP2001247335A
JP2001247335A JP2000292965A JP2000292965A JP2001247335A JP 2001247335 A JP2001247335 A JP 2001247335A JP 2000292965 A JP2000292965 A JP 2000292965A JP 2000292965 A JP2000292965 A JP 2000292965A JP 2001247335 A JP2001247335 A JP 2001247335A
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glass composition
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antimicrobial
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Makio Nomura
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Ishizuka Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀等の抗菌作用成分による変色の問題を解消
し、高い抗菌性を付与することが可能な抗菌性付与用ガ
ラス組成物、抗菌性高分子複合材料及び抗菌性繊維を提
供する。 【解決手段】 抗菌性付与用ガラス組成物には、P
を40〜55mol%、Bを1〜10mol
%、Alを5〜15mol%、ZnOを35〜4
5mol%含有するガラス組成物に、AgOが0.4
〜3.5重量%含有される。さらに、上記AgOの含
有(特に1重量%以上の含有)による、樹脂、繊維等の
抗菌性付与対象材料の変色を防止するために、上記ガラ
ス組成物を作製するときの原料中、又は前記ガラス組成
物中には、硝酸塩及び/又は硫酸塩をAgOに対して
10〜100重量%含有されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性付与用ガラ
ス組成物、抗菌性高分子複合材料及び抗菌性繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、無機系抗菌剤、例えば銀を担持し
たリン酸ジルコニウム、銀ゼオライト、溶解性ガラス等
を用いた抗菌樹脂製品や抗菌性繊維製品が多く普及され
ている。
【0003】特に、溶解性ガラスは、制御された溶解速
度を持つように、ガラスの物理的、化学的特性を考慮し
て組成を調整したガラスの総称であり、抗菌性を有する
銀、銅、亜鉛化合物等を含有させたものは、数時間から
数年の任意の期間にわたって定められた一定速度で、前
記銀、銅、亜鉛イオンを溶出させることができるものと
して知られている。そして、溶出した銀、銅、亜鉛イオ
ンは、細菌や微生物の細胞壁へ吸着したり、細胞内に濃
縮したりして、いわゆるオリゴジナミー作用によって細
菌や微生物の成育を阻害し、抗菌作用を発揮するもので
ある。この溶解性ガラスは、抗菌剤を使用するあらゆる
分野で利用されており、合成樹脂製品や繊維製品等に複
合させることも行われている。複合方法は、さまざまに
開発されており、成形前の材料から練り込んで製品化し
たり、製品に後加工で抗菌性の溶解性ガラスを付着させ
たりすることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような溶解性ガラ
ス等の上記無機系抗菌剤を含む水周り製品(例えば抗菌
樹脂製品)は、いずれも水や洗剤と接する機会の多いこ
とから抗菌効果の持続性が保ちにくい。特に溶解性ガラ
スは、水温が高くなるとガラスの溶解量が多くなり抗菌
持続性が劣るものとなる。また、抗菌性繊維製品は、洗
濯等により水や洗剤と接する機会の多いことから抗菌効
果の持続性が保ちにくく、また、繊維染色等の後加工
(抗菌剤を複合した後の加工、例えば酸処理、アルカリ
処理等)によりその抗菌効果が低下する等の問題があ
る。そのため、抗菌剤は高い添加量が必要とされるが、
該添加量を多くすると経済的にコスト高になるだけでな
く、無機系抗菌剤に含有される銀等による変色の問題も
生じやすくなり、製品の外観上好ましくない。
【0005】本発明の課題は、銀等の抗菌作用成分によ
る変色の問題を解消し、高い抗菌性を付与することが可
能な抗菌性付与用ガラス組成物、抗菌性高分子複合材料
及び抗菌性繊維を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の抗菌性付与用ガラス組成物
は、Pを40〜55mol%、Bを1〜1
0mol%、Alを5〜15mol%、ZnOを
35〜45mol%含有するガラス組成物に、Ag
が0.4〜3.5重量%含有されていることを特徴とす
る。
【0007】上記構成のガラス組成物は、一般的に溶解
性ガラスであって、このような溶解性ガラスを含有する
抗菌性付与用ガラス組成物からは、ガラス組成物(溶解
性ガラス)中に含まれるAg成分が任意の期間にわたっ
て定められた一定速度で溶出され、Ag成分により、抗
菌性付与用ガラス組成物は高い抗菌性を備えるものとな
る。そして、本発明の抗菌性付与用ガラス組成物におい
ては、上記ガラス組成物中に、耐酸性、耐アルカリ性及
び耐水性を向上させるための成分として、Al
5〜15mol%含有させたため、該抗菌性付与用ガラ
ス組成物を、樹脂、繊維等の抗菌性付与対象材料に対し
て少量の添加量で抗菌効果を発揮しつつ、耐酸性、耐ア
ルカリ性及び耐水性を備えるものとなり、例えば上記染
色等の後加工(抗菌性付与用ガラス組成物を複合した後
に例えば酸又はアルカリ成分等によって行われる加工)
に対しても高い抗菌耐久性を発揮するものとなる。
【0008】なお、上記後加工としては、酸又はアルカ
リによる減量加工(例えば、アルカリ減量としては、4
%苛性ソーダ水溶液を98℃で40分間浸漬処理する
等)や、染色処理(例えば、水素イオン濃度4以下の酸
による)等を例示することができる。
【0009】Alは耐水性、耐洗剤性、特に耐酸
性、耐アルカリ性を上げるための成分となるが、ガラス
組成物中のAlの含有量が5mol%未満の場
合、耐水性、耐洗剤性、及び耐酸性、耐アルカリ性の向
上効果が十分でなくなる場合がある。また、Al
の含有量が15mol%を超えると、溶解性ガラスのガ
ラス化が困難になる場合がある。なお、Alの含
有量は好ましくは7〜15mol%、さらに好ましくは
9〜13mol%とするのがよい。
【0010】次に、本発明の抗菌性付与用ガラス組成物
中に含有される、各成分の臨界的意味(限定効果)を以
下に説明する。
【0011】Pはガラス組成物(溶解性ガラス)
においてガラス形成の主成分となる。ガラス組成物中の
の含有量が40mol%未満の場合、溶解性ガ
ラスのガラス化が困難になる場合がある。また、P
の含有量が55mol%を超えると、ガラス組成物の
耐水性が低下する場合がある。なお、Pの含有量
は好ましくは43〜53mol%、さらに好ましくは4
6〜52mol%とするのがよい。
【0012】Bはガラス組成物(溶解性ガラス)
において上記Pに次ぐガラス形成の成分となる。
ガラス組成物中のBの含有量が1mol%未満の
場合、溶解性ガラスの溶解速度が遅く、抗菌性付与用ガ
ラス組成物の少量添加での抗菌性付与対象材料への抗菌
付与効果が見込めなくなる場合がある。また、B
の含有量が10mol%を超えると、溶解性ガラスのガ
ラス化が困難になる場合がある。なお、Bの含有
量は好ましくは2〜8mol%、さらに好ましくは2〜
5mol%とするのがよい。
【0013】また、ZnOは抗菌作用を付与する成分で
ある。ガラス組成物中のZnOの含有量が35mol%
未満の場合、ガラス組成物(溶解性ガラス)の抗菌性が
低下する場合がある。ZnOの含有量が45mol%を
超えると、溶解性ガラスのガラス化が困難になる場合が
ある。なお、ZnOの含有量は好ましくは35〜42m
ol%、さらに好ましくは35〜40mol%とするの
がよい。
【0014】本発明の抗菌性付与用ガラス組成物におい
ては、このようなガラス組成物に、AgOが0.4〜
3.5重量%含有されているわけであるが、このAg
Oが抗菌作用を示す主たる成分となる。ガラス組成物に
対するAgOの含有量が0.4重量%未満の場合、当
該抗菌性付与用ガラス組成物の抗菌性付与対象材料への
少量添加での抗菌効果が得られなくなる場合がある。ま
た、AgOの含有量が3.5重量%を超えると、抗菌
性付与対象材料(結果としての抗菌性樹脂製品又は抗菌
性繊維製品)に変色が生じる場合がある。なお、ガラス
組成物に対するAgOの含有量は好ましくは、1.0
〜3.5重量%、さらに好ましくは1.0〜3.0重量
%とするのがよい。
【0015】また、本発明の抗菌性付与用ガラス組成物
においては、上記AgOの含有(特に1重量%以上の
含有)による上記抗菌性付与対象材料の変色を防止する
ために、上記ガラス組成物を作製するときの原料中に
は、硝酸塩及び/又は硫酸塩をAgOに対して10〜
100重量%含有させることができる。この硝酸塩及び
/又は硫酸塩をガラス組成物中に含有させると、該ガラ
ス組成物(溶解性ガラス)が酸化性になり、そのガラス
中で銀がイオンとして安定化するため、樹脂成形中又は
繊維作製工程中(例えば、湿熱による延伸、漂白時の塩
素反応)での変色を防止できる。硝酸塩及び/又は硫酸
塩の含有量が10重量%未満の場合、変色の抑制効果が
十分に発揮されない場合がある。また、100重量%を
超えて含有させても変色抑制の効果は殆ど変わらないた
め経済的でない。硝酸塩及び/又は硫酸塩のAgOに
対する含有量は、好ましくは15〜100重量%、さら
に好ましくは20〜90重量%にするのがよい。なお、
このような硝酸塩及び/又は硫酸塩は、上記ガラス組成
物を作成する際に混合することができ、硝酸塩として
は、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウム等、
硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸亜鉛等を用いる
ことが可能である。
【0016】以上のような構成の抗菌性付与用ガラス組
成物は、微粉砕化して粒子形態とし樹脂、繊維等の抗菌
性付与対象材料に複合化するのがよく、その場合、平均
粒径を0.1〜55μmとすることができる。平均粒径
が0.1μm未満の場合、粒子の製造が困難になる場合
がある他、抗菌性付与対象材料へ複合化した場合に偏在
が生じ、複合を均一にできない場合があるため、抗菌性
付与効果が低下したり、抗菌性付与対象材料(複合化さ
れた結果としての抗菌性製品)の性能が特にその偏在領
域において低下したりする場合がある。また、平均粒径
が55μmを超える場合、抗菌性付与対象材料の特性が
低下したり、抗菌性付与対象材料(抗菌性製品)が外観
不良を起こしたりする場合がある。なお、平均粒径は好
ましくは0.5〜55μm程度とするのがよい。
【0017】なお、平均粒径の測定は、例えばレーザー
回折式粒度計を用いることができる。この場合、レーザ
ー回折式粒度計による測定では、入射レーザー光の凝集
粒子による回折挙動と、孤立した一次粒子による回折挙
動とで大きな差異を生じないため、測定された粒径が、
一次粒子単体で存在するものの粒径なのか、あるいはこ
れが凝集した二次粒子の粒径なのかが互いに区別されな
い。したがって、該方法で測定した平均粒径は、凝集を
起こしていない孤立した一次粒子も広義に含めた二次粒
子の平均粒径を反映した値となる。
【0018】次に、本発明の抗菌性高分子複合材料は、
上記記載の抗菌性付与用ガラス組成物を、高分子材料基
質中に分散、及び/又は該基質表面に定着することによ
り複合化させたことを特徴とする。このような抗菌性高
分子複合材料は、耐酸性、耐アルカリ性を備え、抗菌性
付与用ガラス組成物の添加量が少量であっても、特に水
周りでの抗菌性持続効果が向上する材料となる。また、
抗菌性付与用ガラス組成物には銀による変色を防止する
ための成分として、硝酸塩及び/又は硫酸塩が含有さ
れ、上記ガラス組成物が酸化性になるため、当該抗菌性
高分子複合材料には該変色が生じにくくなっている。上
記高分子材料基質に対する抗菌性付与用ガラス組成物の
複合量は、0.1〜5.0重量%とすることができる。
該複合量が、0.1重量%未満の場合、十分な抗菌性、
及び該抗菌効果の持続性が得られなくなる場合があり、
また、5.0重量%を超えると、抗菌性高分子複合材料
の高分子特有の性質が低下したり、抗菌性高分子複合材
料が外観不良を起こしたりする場合があるほか、コスト
高となる問題が生じる場合がある。なお、複合量は好ま
しくは0.1〜2.5重量%程度とすることができる。
【0019】このような抗菌性高分子複合材料を所定の
形状に成形し、抗菌性高分子複合材料成形体を得ること
ができる。この場合、当該成形体を上記高分子材料基質
の軟化を伴う再成形を前提としない、最終成形体として
構成したり、あるいは該高分子材料基質を軟化させて所
期の二次形状に再成形するための仮成形体(いわゆるマ
スターバッチ)等として構成したりすることができる。
【0020】なお、上記高分子材料基質は特に限定され
るものではないが、熱可塑性高分子からなるものが好ま
しく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリ
ルブタジエンスチレン、ポリアミド、ポリエステル等を
例示することができる。
【0021】一方、本発明の抗菌性繊維は、上記記載の
抗菌性付与用ガラス組成物を、合成繊維又は天然繊維に
複合化させたことを特徴とする。上記抗菌性付与用ガラ
ス組成物は、合成繊維又は天然繊維に対して0.1〜
5.0重量%の割合で複合化するのがよい。このような
範囲の含有量の場合、当該抗菌性繊維は、十分な耐水
性、耐酸性、及び耐アルカリ性を発揮することが可能で
あり、上述の通り、銀による変色の問題も生じにくい繊
維となる。なお、該複合量が、0.1重量%未満の場
合、当該抗菌性繊維が水、酸、アルカリに晒された場合
の抗菌効果の持続性が得られなくなる場合があり、ま
た、5.0重量%を超えると、繊維質高分子が元来有す
る性質が低下したり、抗菌性繊維が外観不良を起こした
りする場合があるほか、コスト高となる問題が生じる場
合がある。なお、この場合も複合量は好ましくは0.1
〜2.5重量%程度とすることができる。
【0022】なお、繊維に抗菌性付与用ガラス組成物を
複合化させる場合、天然繊維については、以下の態様の
1又は2以上の組み合わせによる複合化が可能である。 (1)繊維段階にて、表面に粒子を定着。 (2)繊維を撚糸あるいは繊維完成品とした段階で、粒子
を表面に定着。
【0023】他方、合成繊維の場合は、上記態様に加え
さらに次の態様も可能となる(もちろん、(1)あるいは
(2)との組み合わせが可能)。 (3)繊維基質中に練込み等により分散。
【0024】さらに、本発明が適用可能な繊維の材質に
ついては特に限定はされないが、例えば以下のようなも
のを例示することができる(合成繊維については、繊維
基質の材質特定のために、対応する繊維素材の市販品を
例示した。従って、抗菌性付与用ガラス組成物を複合化
させた本発明の繊維が、これら商品名にて市販されてい
ることを意味しないことは当然である) 天然繊維 ・植物系繊維:麻、パイナップル繊維など。 ・動物系繊維:羊毛、獣毛(モヘア、アルパカ、カシミ
アなど)、絹など。 合成繊維 ・再生繊維:レーヨン、テンセル、キチン、コラーゲン
繊維など。 ・半再生繊維:アセテート、トリアセテートなど。 ・合成繊維: ポリアミド系繊維(商品名:ナイロン、アミラン、グリ
ロン等) ポリエステル系繊維(商品名:テリレン、デークロン、
テトロン、エステル、シルック等) ポリアクリル系繊維(商品名:オーロン、クレスラン、
エクスラン、ボンネル、アクリラン、カネカロン、カシ
ミロン、トレロン、シルバロン、ファイネル等) ポリビニルアルコール系繊維(商品名:ビニロン等) ポリオレフィン系繊維(商品名:パイレン、メラクロン
(以上、ポリプロピレン系)、パイレンE(ポリエチレ
ン系)等) ポリウレタン(スパンデックス)系繊維(商品名:ライ
クラ、パイレーン、スパンデル、エスパ、オベロン、ネ
オロン等) また、繊維基質自体をメタ系アラミド(商品名:コーネ
ックス、ノーメックス等)、パラ系アラミド(商品名:
ケブラー29、テクノーラ等)、ポリベンズイミダゾー
ル(商品名:PBI等)、ポリアミドイミド(商品名:
KERMEL等)、カーボナイズド(商品名:パイロメックス
等)あるいはノボロイド(商品名:カイノール等)等の
耐熱性繊維素材で構成することも、抗菌性向上の上で有
効である。なかでも、ポリエステル、ポリアミド(例え
ばナイロン)、ポリプロピレン、アクリル系の合成繊維
に対しては、特に高い抗菌性能、高い耐久抗菌性能を発
揮する。
【0025】なお、上記抗菌性繊維は、線状に撚り合わ
せて抗菌性撚糸とすることができる。さらに、上記抗菌
性繊維を織布又は不織布として構成し、抗菌性布状物
(繊維完成品)とすることもできる。このような抗菌性
繊維、抗菌性撚糸あるいは抗菌性布状物は、一般衣料品
をはじめ、各種防水衣料など、特殊用途の衣料品に適用
できる。衣料品としては、被服、履き物、帽子類などが
ある。さらには、衣料品以外にも、タオル、毛布、布
団、ベッドリネンなどの寝具類、ロープ、テント、日除
け、帆、袋等の梱包材料、マット、建築用内装部材
(幕、緞帳、テーブルクロス、カーテン、壁クロス、カ
ーペット、フローリング、じゅうたん、リノリウムな
ど)、あるいは自動車、鉄道車両、船舶、航空機などの
乗り物用内装部材(例えば、壁用クロス、フローリン
グ、カーペット、じゅうたん、リノリウム等)など、抗
菌性が要求される分野であれば限定なく使用することが
できる。
【0026】
【実施例】P、B、Al、ZnO、
MgOを表1に示す各組成比(mol%)となるように
それぞれ混合し、これにAgOを表1に示す各重量比
(重量%)にて混するとともに、さらにこれに酸化剤と
して表1に示す硝酸塩及び/又は硫酸塩を混合した。な
お、硝酸塩及び/又は硫酸塩の配合量は、AgO10
0重量部に対する値を、それぞれ表1に示した。このよ
うな組成の混合物を電気炉にて1300℃で1時間溶融
した。その後、電気炉から溶融ガラスを取り出し、カー
ボン板上に流し出して自然放冷させた。放冷後、ロール
クラッシャー、ボールミルを用いて平均粒径が約2μm
となるように微粉砕化し、本発明に属する抗菌性付与用
ガラス組成物(サンプルA〜C)、及び比較例としての
サンプルD〜Fを得た。
【0027】
【表1】
【0028】得られた各サンプルA〜Fを、繊維用ポリ
エステル樹脂に対して20重量%含有させたマスターバ
ッチ(仮成形体)を作製し、各サンプルA〜Fの含有量
が2重量%となるように該マスターバッチと繊維用ポリ
エステルとを配合し、常法により紡糸・延伸して約2デ
ニールの抗菌性繊維を作製した。次いでこの繊維を用い
て抗菌性布状物(織布)を作製して、抗菌テスト用織布
サンプル(実施例1〜3、及び比較例4〜6(表2参
照))とした。
【0029】上記各抗菌性テスト用サンプルについて、
耐光変色試験として、織布状態の抗菌性テスト用サンプ
ルをキセノンランプ450W/mに200時間照射し
た後の、該抗菌性テスト用サンプルの変色度合を分光光
度計にて色差(ΔE)を測定した。耐光変色試験におい
ては、変色評価を試験前後の色差(ΔE)を測定し、1
以下の場合を○、1を超える場合を×として行った。
【0030】さらに、上記各抗菌性テスト用サンプルに
ついて、酸性液浸漬処理、アルカリ性液浸漬処理後にお
いて、繊維製品新機能評価協議会の定める統一試験方法
に基づいて抗菌性試験を行った。すなわち、各抗菌性テ
スト用サンプルを、水素イオン濃度約4の酸性液に13
0℃で90分浸漬処理、又は水素イオン濃度約13のア
ルカリ性液に100℃で50分浸漬処理し、処理後の抗
菌性テスト用サンプルに対して、JIS L 1902
-1998に基づき、黄色ぶどう状球菌を10個含む1/
50普通ブイヨンを滴下し、37℃で18時間培養して
生菌数を計数した。
【0031】一方、抗菌剤としての各サンプルA〜Kを
含有しない繊維用ポリエステルから構成される織状のサ
ンプル(標準サンプル)に対して、JIS L 1902
-199 8に基づき、黄色ぶどう状球菌を10個含む1/
50普通ブイヨンを滴下し、37℃で18時間培養して
生菌数を計数した。抗菌性評価(抗菌効果)は、各サン
プルA〜Kを含有しない標準サンプルについての生菌数
をX、各サンプルA〜Kを含有する抗菌性テスト用サン
プル(実施例及び比較例)についての生菌数をYとした
ときに、X/Yの対数値が2.2以上の場合を○、2.
2未満の場合を×として評価した。以上の各試験結果を
表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】本発明に属するサンプルA〜C(表1参
照)を複合化した実施例1〜3の抗菌性テスト用織布サ
ンプルは、耐光変色、抗菌効果において優れた結果を示
した。
【0034】一方、サンプルD〜Fを含有した比較例1
〜3は、酸、アルカリ処理後において抗菌性を示したも
のの、変色評価において劣な結果を示した。比較例1
は、変色を防止するための硝酸塩及び/又は硫酸塩を含
まないサンプルD(表1参照)を用いたため、銀に由来
する変色が見られた。また、比較例2は、硫酸塩とし
て、AgOに対して硫酸亜鉛を9重量%しか含有しな
いサンプルE(表1参照)を用いたため、変色性の高い
AgOの影響により、該比較例2の抗菌性テスト用織
布サンプルは耐光変色試験にて色差(ΔE)が1以上と
なった。
【0035】さらに、比較例3は、AgOの含有量が
大きい(3.9重量%)サンプルF(表1参照)を用い
たため、硫酸亜鉛を150部、硝酸ナトリウムを30部
含んでいるにも拘らず、その抗菌性テスト用織布サンプ
ルには銀に由来する変色が見られた。
【0036】一方、実施例1〜3の抗菌性テスト用織布
サンプルについて、アルカリ減量処理、及び染色処理を
行い、その処理後の上記統一試験方法に基づく抗菌性試
験を行った。アルカリ減量処理は、4重量%の苛性ソー
ダ水溶液(水素イオン濃度約13.5)を用い、浴比
1:50の条件で、98℃で40分の浸漬処理にて行っ
た。また、染色処理は、まず、染料としてミケトンポリ
エステルブルーFBL(三井化学株式会社製)を2重量
%/owf含有するものを用い、130℃で60分の浸
漬処理にて行った。その後、染色後の還元洗浄を、炭酸
ナトリウムを2g/l、ハイドロサルファイトナトリウ
ムを2g/l、アラミジンDを1g/l含む洗浄液に
て、80℃で20分間行った。
【0037】アルカリ減量又は染色処理後の上記抗菌性
試験において、実施例1〜3のサンプルは、X/Yの対
数値で2.2以上の値を示した。これより、本発明の抗
菌性繊維、抗菌性撚糸及び抗菌性布状物に属する実施例
1〜3のサンプルは、上記のようなアルカリ減量又は染
色処理に対して、抗菌性能について高い耐久性を示すこ
とが分かる。
【0038】なお、本明細書において「主成分」とは、
特に断りがないかぎり、最も重量含有率の高くなる成分
を意味するものとして用いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 6/46 D01F 6/46 B 6/54 6/54 A 6/90 301 6/90 301 6/92 301 6/92 301M D06M 11/36 D06M 101:20 // D06M 101:20 101:28 101:28 101:32 101:32 101:34 101:34 11/06 Fターム(参考) 4C058 AA01 AA03 BB07 JJ03 JJ05 4G062 AA08 AA09 AA15 BB09 CC10 DA01 DB03 DB04 DC03 DD05 DD06 DE05 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GB02 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ02 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM15 NN40 PP14 PP15 4J002 AA001 BB031 BB121 BG001 BN151 CF001 CL001 DL006 FD186 GK00 GK01 4L031 AA01 AA14 AA17 AA18 AA20 BA08 BA09 BA18 BA22 DA12 4L035 JJ05 JJ09 KK01 KK05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Pを40〜55mol%、B
    を1〜10mol%、Alを5〜15mol
    %、ZnOを35〜45mol%含有するガラス組成物
    に、AgOが0.4〜3.5重量%含有されているこ
    とを特徴とする抗菌性付与用ガラス組成物。
  2. 【請求項2】 前記ガラス組成物を作製するときの原料
    中、又は前記ガラス組成物中には、硝酸塩及び/又は硫
    酸塩がAgOに対して10〜100重量%の割合で含
    有されている請求項1記載の抗菌性付与用ガラス組成
    物。
  3. 【請求項3】 平均粒径が0.1〜55μmの粒子形態
    とされている請求項1又は2に記載の抗菌性付与用ガラ
    ス組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の抗
    菌性付与用ガラス組成物を、高分子材料基質中に分散、
    及び/又は該基質表面に定着することにより複合化させ
    たことを特徴とする抗菌性高分子複合材料。
  5. 【請求項5】 前記抗菌性付与用ガラス組成物は、前記
    高分子材料基質に対して0.1〜5.0重量%の割合で
    複合化される請求項4記載の抗菌性高分子複合材料。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかに記載の抗
    菌性付与用ガラス組成物を、合成繊維又は天然繊維に複
    合化させたことを特徴とする抗菌性繊維。
  7. 【請求項7】 前記抗菌性付与用ガラス組成物は、前記
    合成繊維の基質中に分散配合されている請求項6記載の
    抗菌性繊維。
  8. 【請求項8】 前記抗菌性付与用ガラス組成物は、前記
    合成繊維又は天然繊維の表面に定着した請求項6記載の
    抗菌性繊維。
  9. 【請求項9】 前記抗菌性付与用ガラス組成物は、前記
    合成繊維又は天然繊維に対して0.1〜5.0重量%の
    割合で複合化される請求項6ないし8のいずれかに記載
    の抗菌性繊維。
  10. 【請求項10】 前記合成繊維は、ポリエステル、ポリ
    アミド、ポリプロピレン、アクリルのいずれかである請
    求項6ないし9のいずれかに記載の抗菌性繊維。
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