JP2001246319A - 超音波発振装置及び超音波発振方法 - Google Patents

超音波発振装置及び超音波発振方法

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JP2001246319A
JP2001246319A JP2000065065A JP2000065065A JP2001246319A JP 2001246319 A JP2001246319 A JP 2001246319A JP 2000065065 A JP2000065065 A JP 2000065065A JP 2000065065 A JP2000065065 A JP 2000065065A JP 2001246319 A JP2001246319 A JP 2001246319A
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oscillator
switch
power
oscillation
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JP2000065065A
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Akinori Iso
明典 磯
Osamu Sato
佐藤  修
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Shibaura Mechatronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は被洗浄物の洗浄効果を高めるため
に、種々の発振波形を組み合わせることができるように
した超音波発振装置を提供することにある。 【解決手段】 高周波振動子24を振動させる高周波電
力を出力する高周波発振器31を備えた超音波発振装置
において、上記高周波発振器には、この高周波発振器か
ら出力される高周波電力の波形を連続波とパルス波とに
選択的に設定する第1のスイッチ48が設けられている
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は高周波振動子を高
周波振動させるための高周波発振置及び高周波発振方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶表示装置や半導体装置の
製造工程においては、ガラス基板や半導体ウエハなどの
被洗浄物を高い清浄度で洗浄することが要求される工程
がある。上記被洗浄物を洗浄する方式としては、洗浄液
中に複数枚の被洗浄物を浸漬するデイップ方式や被洗浄
物に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式
があり、最近では高い清浄度が得られるとともに、コス
ト的に有利な枚葉方式が採用されることが多くなってき
ている。
【0003】枚葉方式の1つとして被洗浄物に噴射され
る洗浄液に高周波振動を付与し、その振動作用によって
上記被洗浄物からパーティクルを効率よく除去するよう
にした洗浄方式が実用化されている。
【0004】洗浄液に付与する振動は、従来は20〜5
0kHz程度の高周波であったが、最近では600〜2
000kHz程度の極高周波帯域の音波を付与する高周
波洗浄装置が実用化されている。
【0005】高周波洗浄装置は高周波電力を出力する高
周波発振器を備えており、この高周波発振器から出力さ
れる高周波電力によって高周波振動子が駆動されるよう
になっている。高周波振動子の振動は洗浄液に付与され
る。それによって、被洗浄物が高周波洗浄されるように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波発振装置
は、出力される高周波電力の波形が連続波もしくはパル
ス波のどちらか一方に設定されていた。高周波電力の波
形が連続波もしくはパルス波のいずれであっても、ある
程度の洗浄効果を得ることができる。
【0007】しかしながら、被洗浄物の汚れ状態、つま
り被洗浄物に付着したパーティクルの付着度合や大きさ
などによっては、洗浄液に連続波やパルス波のどちらか
一方だけを付与したのでは十分な洗浄効果が得られない
ということがあった。
【0008】たとえば、被洗浄物に付着力の強いパーテ
ィクルが多く付着している場合には、連続波よりも被洗
浄物に与える衝撃力の大きなパルス波で洗浄した方がよ
い。
【0009】しかしながら、パルス波だけによって被洗
浄物を洗浄しつづけると、被洗浄物に形成された微細な
回路パターンを損傷させる虞がある。そこで、被洗浄物
をパルス波によって短時間だけ洗浄することが考えられ
るが、洗浄時間が短いと洗浄効果も低くなるということ
があるから、そのような場合にはパルス波よりも被洗浄
物に与える衝撃力が低い連続波によって一定時間以上の
洗浄を行い、所定の洗浄効果を得ることが要求される。
【0010】つまり、洗浄効果を高めるためには、被洗
浄物に付着したパーティクルの付着度合や大きさなどの
汚染状態に応じてパルス波と連続波とを選択するだけで
なく、パルス波と連続波とを適宜組み合わせて被洗浄物
を洗浄することが効果的であるが、従来の超音波発振装
置では上述したようにパルス波と連続波とのどちらか一
方だけしか得ることができなかったので、被洗浄物の汚
染状態に応じて最適の状態で被洗浄物を洗浄するという
ことができなかった。
【0011】この発明の目的は、被洗浄物に付着したパ
ーティクルの種類や形状など、被洗浄物の汚染状態に応
じて連続波とパルス波とを選択したり、組み合わせるこ
とで、洗浄効果を向上させることができるようにした超
音波発振装置および高周波発振方向を提供することにな
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、高周
波振動子を振動させる高周波電力を出力する高周波発振
器を備えた超音波発振装置において、上記高周波発振器
には、この高周波発振器から出力される高周波電力の波
形を連続波とパルス波とに選択的に設定する第1のスイ
ッチが設けられていることを特徴とする超音波発振装置
にある。
【0013】請求項2の発明は、上記高周波発振器は制
御部を有し、この制御部は、上記第1のスイッチの切り
換えを制御して出力される高周波電力の波形の連続波と
パルス波との組み合わせを設定することを特徴とする請
求項1記載の超音波発振装置にある。
【0014】請求項3の発明は、上記高周波発振器に
は、上記高周波振動子のインピーダンス特性に応じて発
振周波数を設定する第2のスイッチと、上記高周波発振
器から出力される高周波電力の発振時間及び発振間隔を
設定する第3のスイッチとが設けられていることを特徴
とする請求項1記載の超音波発振装置にある。
【0015】請求項4の発明は、上記高周波発振器に
は、高周波電力の振動の周波数を周波数変調する第4の
スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1記
載の超音波発振装置にある。
【0016】請求項5の発明は、高周波振動子を振動さ
せる高周波電力を出力する高周波発振器を備えた超音波
発振装置において、上記高周波発振器には、高周波振動
子のインピーダンス特性に応じて高周波電力の振動の周
波数を周波数変調するスイッチが設けられていることを
特徴とする超音波発振装置にある。
【0017】請求項6の発明は、高周波振動子を振動さ
せるための高周波電力を発生する高周波発振方法におい
て、高周波電力の波形を連続波とパルス波とに選択的に
設定する工程と、高周波電力の波形の連続波とパルス波
との組み合わせを設定する工程とを特徴とする高周波発
振方法にある。
【0018】請求項1の発明によれば、第1のスイッチ
によって高周波電力の波形を連続波とパルス波とに選択
的に設定し、被洗浄物を所望する波形の高周波振動で洗
浄することができる。
【0019】請求項2の発明によれば、第1のスイッチ
の切り換え制御部によって制御するようにしたことで、
高周波電力の波形の連続波とパルス波との組み合わせ自
動的に、しかも任意に行うことができる。
【0020】請求項3の発明によれば、第2のスイッチ
によって高周波振動子のインピーダンス特性に応じた発
振周波数を設定することができ、第3のスイッチによっ
て高周波電力のレベルを設定することができる。
【0021】請求項4と請求項5の発明によれば、第4
のスイッチによって高周波電力の振動の周波数を周波数
変調できるから、高周波振動子の発振効率を向上させる
ことができる。
【0022】請求項6の発明によれば、高周波電力の波
形を、連続波とパルス波とを任意に組み合わせることが
できるから、被洗浄物の汚れ状態に応じて最適な波形の
高周波振動で洗浄することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面を参照して説明する。
【0024】図1と図2に示すこの発明の超音波発振装
置は高周波発振器31を有し、この高周波発振器31に
はマッチング回路部27を介して高周波洗浄機10が接
続されている。
【0025】図2に示すように、上記高周波洗浄機10
は本体11を有する。この本体11は上面が開放した凹
部12が長手方向に沿って形成された上部材13と、こ
の上部材13の下面に第1のシ−ル材14を介して液密
に接合固定された下部材15とによって細長い角柱状に
形成されている。
【0026】上記上部材13の下部壁の幅方向中央部分
には長手方向に沿って嵌合孔16が穿設され、上記下部
材15の上面の幅方向中央部分には上記嵌合孔16に嵌
合する凸部17が形成されている。
【0027】上記下部材15の凸部17が形成された幅
方向中央部分には、一端を上面に開口させ、他端を下面
に開口させた空間部18が長手方向に沿って形成されて
いる。この空間部18の断面形状は、一端(上端)から
他端(下端)にゆくにつれて幅寸法が小さくなるテ−パ
状をなしていて、その下端開口は上端よりも狭幅となっ
たノズル口19に形成されている。上記空間部18に
は、上記下部材15に形成された一対の供給路20から
洗浄液が供給されるようになっている。
【0028】上記空間部18の開口した上端はタンタ
ル、チタンあるいはそれらの合金などによって矩形板状
に形成された振動板21によって液密に閉塞されてい
る。つまり、この振動板21は、その下面周辺部が所定
の厚さを有する枠状の第2のシ−ル材22を介して上記
上部材13の凹部12の内底面に接合されている。
【0029】上記振動板21の上面には同じく枠状の押
え板23が接合され、上記上部材13にねじ20aによ
って固定されている。それによって、上記空間部18の
上端開口は液密に閉塞されている。
【0030】上記振動板21の上面の幅方向中央部分、
つまり上記空間部18と対応する部位には高周波振動子
24が上記振動板21の長手方向に沿って取着されてい
る。この高周波振動子24には、たとえば抵抗が50Ω
の第1の同軸ケ−ブル25aの芯線の一端が電気的に接
続されている。この第1の同軸ケ−ブル25aの他端に
は第1のソケット26aが設けられ、この第1のソケッ
ト26aはマッチング回路部27の一端に設けられた第
1のポ−ト27aに着脱自在に接続される。なお、第1
の同軸ケ−ブル25aの被覆線はア−スされている。
【0031】上記マッチング回路部27の他端には第2
のポ−ト27bが設けられ、この第2のポ−ト27bに
は第2の同軸ケ−ブル25bの一端に設けられた第2の
ソケット26bが着脱自在に接続される。この第2の同
軸ケ−ブル25bの他端は上記高周波発振器31に接続
される。この高周波発振器31は図3に示すように周波
数シセサイザ32を有する。この周波数シンセサイザ3
2からは所定の周波数の波形が出力されるようになって
いて、その周波数は制御部としてのCPU33によって
変換制御されるようになっている。
【0032】上記周波数シンセサイザ32から出力され
た所定周波数の波形は、高周波パワ−アンプ34で増幅
され、上記第2の同軸ケ−ブル25bの電圧、電流をモ
ニタするCMカップラ−(通過形電力計)35で出力が
モニタ−されて上記マッチング回路部27へ出力され
る。
【0033】図4に上記高周波発振器31の詳細な構成
を示す。つまり、電源41からの交流100Vはフィル
タ42によって雑音を除去されてからヒューズ43、ス
イッチ44、ブレーカー45を介して交流100Vを全
波整流する整流器46に入力する。
【0034】整流器46で全波整流された電力は電解コ
ンデンサー47に入力する。この電解コンデンサー47
には第1のスイッチ48が設けられている。この第1の
スイッチ48は上記CPU33によって連続側とパルス
側とに自動的に切り換え操作されるようになっていて、
パルス側に切り換えると全波整流された電力は電解コン
デンサー47をパスするため、パルス波形となって上記
パワーアンプ34に入力し、連続側に切り換えると電解
コンデンサー47によって連続波形に変換されて上記パ
ワーアンプ34に入力するようになっている。
【0035】上記パワーアンプ34はボリューム34a
を有するとともに、高周波成分を作り出すPLL回路5
1が接続されている。このPLL回路51には第2のス
イッチ52が接続されている。この第2のスイッチ52
は上記パワーアンプ34から出力される高周波電力の発
振周波数を設定するためのもので、この実施の形態では
上記電力の発振周波数を1600kHzの高周波電力に
設定するようになっている。
【0036】上記PLL回路51が接続されたCPU3
3には、上記パワーアンプ34から出力される高周波電
力の発振時間及び発振間隔(デューティ比)を制御する
第3のスイッチ53が設けられている。この第3のスイ
ッチ53によって高周波電力のデューティ比を制御する
ことができる。
【0037】つまり、パワーアンプ34から連続波を出
力するときに、第3のスイッチ53によって設定される
デューティ比が0であれば連続波となるが、デューティ
比を所定の値に設定すれば、図5(f)に示すように連
続波を所定の周期で分割したバースト波を得ることがで
きる。また、パワーアンプ34からパルス波を出力する
ときに、第3のスイッチ53によってデューティ比を変
化させれば、このパルス波のパワーレベルを調整するこ
とができるようになっている。
【0038】上記パワーアンプ34から出力される高周
波電力の進行波と反射波はVSWR検出器54によって
検出される。このVSWR検出器54からの検出信号は
演算回路55で演算処理されて上記パワーアンプ34及
びCPU33にフィードバックされる。パワーアンプ3
4では、演算回路55からの信号によってボリューム3
4aの設定に基づき上記パワーアンプ34から発振され
る高周波電力の電力を補正するようになっている。
【0039】さらに、上記PLL回路51には第4のス
イッチ56を介して低周波発振回路57が接続されてい
る。上記第4のスイッチ56をオンすると、上記PLL
回路51を介して上記パワーアンプ34から発振出力さ
れる高周波電力が上記低周波発振回路57で作られた周
波数に基づいて周波数変調されるようになっている。こ
の実施の形態では、第2のスイッチ52で設定された1
600kHzの高周波電力の出力周波数を1590〜1
610kHzの範囲で周波数変調する。
【0040】それによって、高周波振動子24のインピ
ーダンス特性が部分的に不均一であっても、この高周波
振動子24から出力される高周波振動の音圧を均一化で
きるようになっている。
【0041】つまり、高周波振動子24は、通常、粉末
のセラミック原料を圧縮成形してから焼成して製造され
るため、その全領域においてインピーダンス特性が一定
になりにくい。そのため、高周波振動子24の全領域に
所定の周波数の高周波電力を一様に供給しても、出力が
一定にならないということがある。
【0042】しかしながら、高周波振動子24に供給す
る高周波電力を所定の周波数の範囲で周波数変調するこ
とで、高周波振動子24の全領域におけるインピーダン
ス特性が一定でなくとも、各領域にインピーダンス特性
に応じた周波数の高周波電力を供給することができるた
め、高周波振動子24から出力される超音波の強さをほ
ぼ均一化することができる。
【0043】なお、上記低周波発振回路57で作られる
周波数はポテンショメータ58によって設定できるよう
になっている。
【0044】図4に示すように、上記高周波発振器31
には時間計61及びリレー回路62が設けられている。
時間計61は発振時間を計測するとともに、その計測時
間をリセットするリセットスイッチ63が設けられ、リ
レー回路62は複数のランプ64によって各種の表示を
行うようになっている。
【0045】なお、上記第1乃至第4のスイッチ48,
52,53,56の動作は、上記CPU33によって自
動的に動作させることができるようになっている。
【0046】また、上記電源41からの電力の一部は、
高周波発振器31を冷却するためのファン65及びCP
U33を駆動するために交流電圧を直流電圧に変換する
コンバータ66に入力されるようになっている。
【0047】つぎに、上記超音波発振装置を用いて図5
(a)〜(f)に示す波形の高周波電力を発振出力する
場合について説明する。
【0048】まず、図5(a)に示す第1の波形の高周
波電力を出力する場合には、スイッチ44をオンにして
電源を入れたならば、CPU33によって第1の波形が
出力される状態に設定する。CPU33の設定に基づ
き、第1のスイッチ48は発振動作が開始される発振初
期時にはパルス側に切り換わり、パルス発振(この実施
の形態では1パルス発振)が終了すると同時に連続側に
切り換わる。
【0049】それによって、第1のスイッチ48がパル
ス側に切り換わった発振初期時には整流器46で全波整
流された電力が電解コンデンサー47をパスするため、
パワーアンプ34からは第2のスイッチ52によって設
定された周波数の高周波電力がパルス発振されることに
なる。
【0050】高周波電力のパルス発振が終了すると、第
1のスイッチ48が連続側に切り換わるから、整流器4
6で全波整流された電力は電解コンデンサー47で平滑
化されてパワーアンプ34に入力する。
【0051】それによって、電解コンデンサー47から
の電力は、パルス発振よりも低いパワーレベルで、しか
も第2のスイッチ52の設定に基づく周波数で連続発振
することになる。つまり、第1の波形は発振の初期には
パルス発振で、その後は連続発振となる。
【0052】このような第1の高周波電力の波形を高周
波振動子24に入力すれば、被洗浄物を最初は高いパワ
ーのパルス発振で洗浄でき、その後はパワーの低い連続
発振で所定時間洗浄することができる。
【0053】そのため、最初のパルス発振によって被洗
浄物からは比較的強固に付着して落ち難い状態であった
り、粒径が大きなパーティクルを除去することができ、
次に連続発振を所定時間継続して行うことで、被洗浄物
に通常の状態で付着したり、比較的粒径の小さなパーテ
ィクルなど、短時間で除去できなかったパーティクルを
確実に除去することができる。
【0054】図5(b)に示す第2の波形の高周波電力
の波形を出力する場合には、CPU33によって第2の
波形が出力される状態に設定する。CPU33の設定に
基づき発振動作が開始されると、まず、第1のスイッチ
48は発振動作が開始してから所定時間経過するまでは
連続側に切り換えられる。
【0055】それによって、整流器46で全波整流され
た電力は、第2のスイッチ52で設定された周波数に基
づいて連続発振する。連続発振が所定時間行われると、
第1のスイッチ48がパルス側に切り換えられるから、
整流器46で全波整流された電力は電解コンデンサー4
7をパスして所定の周波数でパルス発振する。
【0056】したがって、このような発振波形によれ
ば、所定時間の連続発振によって被洗浄物に付着したほ
とんどのパーティクルは除去されるものの、連続発振で
は除去されないパーティクルが最後のパルス発振によっ
て除去されることになるから、この場合も第1の波形と
同様、被洗浄物に付着したパーティクルの付着状態や大
きさなどが一定でなくとも、十分な洗浄効果を得ること
ができる。
【0057】図5(c)に示す第3の波形の高周波電力
の波形を出力する場合には、CPU33によって第3の
波形が出力される状態に設定する。CPU33の設定に
基づき発振が開始されると、第1のスイッチ48は上記
CPU33からの制御信号によって所定時間ごとに連続
側からパルス側に切り換えられる。
【0058】それによって、第3の高周波電力の波形
は、パルス発振と連続発振とが繰り返されることになる
から、被洗浄物に比較的除去し難いパーティクルが多く
付着している場合に、この第3の波形を適用すれば、パ
ルス発振だけで被洗浄物を洗浄する場合に比べて被洗浄
物に衝撃を与え過ぎることなく、洗浄効果を高めること
ができる。
【0059】図5(d)に示す第4の波形は連続波であ
って、この波形を出力するよう、CPU33を設定する
と、第1のスイッチ48は連続側に切り換えられる。そ
れによって、整流器46で全波整流された電力は電解コ
ンデンサー47で平滑化されてパワーアンプ34に入力
するから、第2のスイッチ52によって設定された周波
数に基づいた連続発振が行われる。
【0060】第4の波形である連続波を発振させる場合
に、第3のスイッチ53によってデューティ比を0から
所定の値に設定すれば、図5(f)に示すように、連続
波が所定の周期で分断されたバースト波を得ることがで
きる。この周期はデューティ比によって任意に設定する
ことができる。なお、図5(f)の波形を第6の波形と
する。
【0061】図5(e)に示す第5の波形はパルス波で
あって、この波形を出力するよう、CPU33を設定す
ると、第1のスイッチ48はパルス側に切り換えられ
る。それによって、整流器46で全波整流された電力は
電解コンデンサー47をパスしてパワーアンプ34に入
力するから、第2のスイッチ52によって設定された周
波数に基づいたパルス発振が行われる。
【0062】第5の波形であるパルス波を発振させる場
合に、第3のスイッチ53によってデューティ比を所定
の値に設定すれば、パルス波の出力レベルを調整するこ
とができるから、被洗浄物の汚れ状態に適した出力レベ
ルで被洗浄物を洗浄することができる。
【0063】このように、第1のスイッチ48の切り換
えをCPU33によって制御することで、パルス波と連
続波を組み合わせた発振波形を得ることができるから、
被洗浄物に付着したパーティクルの種類や大きさなどに
応じて発振波形を設定すれば、洗浄効果を向上させるこ
とができる。
【0064】しかも、パルス波と連続波とを組み合わせ
た第1乃至第3の波形だけでなく、連続波だけの第4の
波形やパルス波だけの第5の波形を発振させることがで
きるから、第1乃至第3の波形で対応できない場合に
も、対応することが可能となる。
【0065】さらに、第3のスイッチによってデューテ
ィ比を設定すれば、連続波を発振させるときには、連続
波からバースト波を得ることができ、パルス波を発振さ
せるときには、そのパルス波の出力レベルを変ええるこ
とができるから、そのことによっても種々の洗浄条件に
対応した発振波形を設定することができる。
【0066】第1乃至第6の波形で高周波電力を発振さ
せる場合、CPU33によって第4のスイッチ56をオ
ンにすれば、パワーアンプ34から発振出力される高周
波電力をFM変調することができる。この実施の形態の
場合、1600kHzの周波数で発振される高周波電力
を1590〜1610kHzの範囲で変調させることが
できる。
【0067】そのため、高周波電力が供給される高周波
振動子24のインピーダンス特性が全領域で均一でなく
とも、高周波振動子24から出力される振動の強さをほ
ぼ一定にすることができるから、そのことによって被洗
浄物を均一に洗浄することが可能となる。
【0068】周波数変調の周波数を作る低周波発振回路
57にはポテンショメータ58が接続されているから、
この低周波発振回路57で作られる周波数をポテンショ
メータ58によって設定することができる。つまり、高
周波電力を1590〜1610kHz以外の範囲でも周
波数変調することができる。
【0069】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、高周波発振器
から出力される高周波電力を連続波とパルス波とのどち
らか一方または組み合わせによって発振させることがで
きる。
【0070】そのため、被洗浄物の汚染状態に応じて高
周波振動子に供給する高周波電力の発振波形を制御する
ことで、洗浄効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す超音波発振装置
の構成図。
【図2】高周波洗浄機の断面図。
【図3】高周波発振器の概略図。
【図4】高周波発振器の回路図。
【図5】高周波発振器によって得られる波形の説明図。
【符号の説明】
31…高周波発振器 33…CPU(制御部) 48…第1のスイッチ 52…第2のスイッチ 53…第3のスイッチ 56…第4のスイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波振動子を振動させる高周波電力を
    出力する高周波発振器を備えた超音波発振装置におい
    て、 上記高周波発振器には、この高周波発振器から出力され
    る高周波電力の波形を連続波とパルス波とに選択的に設
    定する第1のスイッチが設けられていることを特徴とす
    る超音波発振装置。
  2. 【請求項2】 上記高周波発振器は制御部を有し、この
    制御部は、上記第1のスイッチの切り換えを制御して出
    力される高周波電力の波形の連続波とパルス波との組み
    合わせを設定することを特徴とする請求項1記載の超音
    波発振装置。
  3. 【請求項3】 上記高周波発振器には、上記高周波振動
    子のインピーダンス特性に応じて発振周波数を設定する
    第2のスイッチと、上記高周波発振器から出力される高
    周波電力の時間及び発振間隔を設定する第3のスイッチ
    とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の超
    音波発振装置。
  4. 【請求項4】 上記高周波発振器には、高周波電力の振
    動の周波数を周波数変調する第4のスイッチが設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の超音波発振装
    置。
  5. 【請求項5】 高周波振動子を振動させる高周波電力を
    出力する高周波発振器を備えた超音波発振装置におい
    て、 上記高周波発振器には、高周波振動子のインピーダンス
    特性に応じて高周波電力の波形の周波数を周波数変調す
    るスイッチが設けられていることを特徴とする超音波発
    振装置。
  6. 【請求項6】 高周波振動子を振動させるための高周波
    電力を発生する高周波発振方法において、 高周波電力の波形を連続波とパルス波とに選択的に設定
    する工程と、 高周波電力の波形の連続波とパルス波との組み合わせを
    設定する工程とを特徴とする高周波発振方法。
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