JP2001245866A - 電気特性測定装置 - Google Patents

電気特性測定装置

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JP2001245866A
JP2001245866A JP2000062117A JP2000062117A JP2001245866A JP 2001245866 A JP2001245866 A JP 2001245866A JP 2000062117 A JP2000062117 A JP 2000062117A JP 2000062117 A JP2000062117 A JP 2000062117A JP 2001245866 A JP2001245866 A JP 2001245866A
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JP2000062117A
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Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Kazutoshi Yamazaki
和俊 山崎
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定ケーブルの容量に関係なく、正確に生体
電気インピーダンス又はそれに関連する電気特性を測定
することができる電気特性測定装置を提供すること。 【解決手段】 電位差を測定するための表面電極Hp,
Lpを保持する導電クリップにインピーダンス変換回路
であるオペアンプ13a,13bが設けられている。し
たがって、測定信号は、人体Bに貼り付けられた表面電
極Hp,Lpからオペアンプ13a,13bを通り、測
定ケーブル11b,11cを介して測定処理部2の差動
増幅器81に入力されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体電気インピー
ダンス法に基づいて、被験者の身体の種々の物理量を測
定する電気特性測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、かつて生体電気インピーダ
ンス測定装置として、M系列信号を使用した装置を出願
した(特開平10−14898号公報)。その発明では
4端子A/Dコンバートされた信号をフーリエ変換する
ことにより、多くの周波数での生体電気インピーダンス
を測定して細胞の内外の水分量情報を算出している。こ
の装置では明細書には記載していないが、信号のSN比
を向上させるため、M系列信号を多数回出力させ、各信
号の同期加算を行っている。
【0003】以下、その従来技術を説明する。近年、人
間や動物の身体組成を評価する目的で、生体の電気特性
に関する研究が行われている。生体の電気特性は、組織
又は臓器の種類によって著しく異なっており、例えば、
ヒトの場合、血液の電気抵抗率は150Ω・cm前後で
あるのに対して、骨や脂肪の電気抵抗率は1〜5kΩ・
cmもある。この生体の電気特性は、生体電気インピー
ダンスと呼ばれ、生体の体表面に装着された複数の電極
間に微小電流を流すことにより測定される。このように
して得られた生体電気インピーダンスから被験者の体水
分分布や体脂肪率、体脂肪量を推計する方法を生体電気
インピーダンス法という(「身体組成の評価法としての
生体電気インピーダンス法」,Baumgartner, R.N., etc.
著、「生体電気インピーダンスとその臨床応用」, 医用
電子と生体工学, 金井寛著,20(3)Jun 1982 、「インピ
ーダンス法による体肢の水分分布の推定とその応用」,
医用電子と生体工学, 波江野誠等著,23(6) 1985 、「イ
ンピーダンス法による膀胱内尿量の長時間計測」, 人間
工学, 口ノ町康夫等著,28(3) 1992 等参照)。
【0004】生体電気インピーダンスは、生体中のイオ
ンによって搬送される電流に対する生体の抵抗(レジス
タンス)と、細胞膜、組織界面、あるいは非イオン化組
織によって作り出される様々な種類の分極プロセスと関
連したリアクタンスとから構成される。リアクタンスの
逆数であるキャパシタンスは、電圧よりも電流に時間的
遅れをもたらし、位相のズレ(フェーズシフト)を作り
出すが、この値はレジスタンスに対するリアクタンスの
比率の逆正接角(アークタンジェント)、すなわち、電
気位相角として幾何学的に定量できる。これら生体電気
インピーダンスZ、レジスタンスR、リアクタンスX及
び電気位相角φは、周波数に依存している。非常に低い
周波数fLでは、細胞膜と組織界面の生体電気インピー
ダンスZは、電気を伝導するには高すぎる。したがっ
て、電気は細胞外液を通してのみ流れ、測定される生体
電気インピーダンスZは純粋にレジスタンスRである。
【0005】次に、周波数が増加するにつれて、電流は
細胞膜を貫通するようになり、リアクタンスXが高くな
って位相角φを広げることになる。生体電気インピーダ
ンスZの大きさは、Z2=R2+X2によって定義される
ベクトルの値に等しい。リアクタンスX及び位相角φが
共に最大になる時の周波数を臨界周波数fCといい、伝
導導体である生体の1つの電気特性値である。この臨界
周波数fCを越えると、細胞膜と組織界面が容量性能力
を失うようになり、これにつれてリアクタンスXが減少
する。非常に高い周波数fHでは、生体電気インピーダ
ンスZは、再び純粋にレジスタンスRと等価になる。
【0006】図9は、人体の電気的等価回路図(等価回
路モデル)である。この図において、Cmkは細胞膜容量
を表し、Rik及びReはそれぞれ細胞内液抵抗及び細胞
外液抵抗を表している。低い周波数fLにおいては、電
流は主に細胞外スペースを流れており、インピーダンス
Zは細胞外液抵抗Reに等しくなる。高い周波数fH
おいては、電流は細胞膜を完全に通るようになり、細胞
膜容量Cmkは、実質的に短絡されているのと等価であ
る。したがって、高い周波数fHでのインピーダンスZ
は、合成抵抗Ri・Re/( Ri+Re)、(1/Ri
=Σ1/Rik)に等しい。
【0007】以上説明した方法により、細胞内液抵抗R
iと細胞外液抵抗Reとを求めることができ、これらに
基づいて、被験者の除脂肪体重等を推計でき、また、こ
れらの抵抗Re, Riの変化により、体水分分布の変化
を推計できる。このような各パラメータの測定・推計を
任意に選択された複数の周波数の微小正弦波電流を生体
に投入し、得られた信号をデジタル信号処理して行う生
体電気インピーダンス測定装置としては、特表平6−5
06854号公報に記載のものが知られている。このよ
うな生体電気インピーダンスを測定する装置において、
従来は複数の電極を保持できる導電クリップと測定装置
本体とを測定ケーブルで電気的に接続し、被験者に粘着
方式により貼り付けられた電極に導電クリップを装着し
て生体電気インピーダンスを測定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電ク
リップと測定装置本体とを接続する測定ケーブルには容
量があるので、測定ケーブルに電流を流すと電圧が落ち
てしまい、正確に生体電気インピーダンスを測定するこ
とができない。この傾向は、測定ケーブルが長くなれば
なるほど顕著になる。本発明はかかる点に鑑みてなされ
たものであり、測定ケーブルの長さに関係なく、正確に
生体電気インピーダンス又はそれに関連する電気特性を
測定することができる電気特性測定装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気特性測定装
置は、被験者の体の表面部位に導電可能に付ける電極を
保持する導電クリップを介して、被験者の体に測定信号
を投入し、被験者の体の表面部位間に生じる電圧値を測
定することにより、生体電気インピーダンスを測定する
ものであって、前記導電クリップの少なくとも1つは、
インピーダンス変換回路を備えるものである。また、前
記インピーダンス変換回路は、オペアンプであること
で、簡易な構成で実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して詳細に説明する。本発明を生体電気インピ
ーダンス測定装置に用いた場合について詳細に説明す
る。図1は、この測定装置の電気的構成を示すブロック
図である。この例の生体電気インピーダンス測定装置
は、図1に示すように、キーボード1と、被験者の体B
にプローブ電流Iaを測定信号として送出し、これによ
り被験者の体Bから得られる電圧電流情報をデジタル処
理するための測定処理部2と、装置各部を制御すると共
に、測定処理部2の処理結果に基づいて人体の生体電気
インピーダンスや体脂肪、体内水分分布に関する各種数
量を算出するためのCPU(中央演算処理装置)3と、
このCPU3によって算出された被験者の体Bの生体電
気インピーダンスや体脂肪量、体内水分量等を表示する
ための表示部4と、CPU3の処理プログラムを記憶す
るROM6と、各種データ(例えば、被験者の身長、体
重、性別、細胞外液や細胞内液の量等)を一時記憶する
データ領域及びCPU3の作業領域が設定されるRAM
5と、から概略構成されている。
【0011】上記キーボード1は、測定者が測定開始を
指示するための測定開始スイッチや、被験者の身長、体
重、性別及び年齢等の人体特徴項目を入力したり、全測
定時間Tや測定間隔t等を測定目的に応じて設定/設定
変更するための各種キーから構成されており、キーボー
ド1から供給される各キーの操作データは、図示しない
キーコード発生回路でキーコードに変換されてCPU3
に供給される。また、上記測定処理部2は、PIO(パ
ラレル・インタフェース)71、測定信号発生器72、
ローパスフィルタ(以下、LPFという)73、カップ
リングコンデンサ74及び身体の所定の部位に貼り付け
られる表面電極Hcからなる出力処理回路と、同じく身
体の所定の部位に貼り付けられる表面電極Hp,Lp,
Lc、カップリングコンデンサ80a,80b,90、
差動増幅器81、I/V変換器(電流/電圧変換器)9
1、アナログのアンチエリアシングフィルタからなるL
PF82,92、A/D変換器83.93及びサンプリ
ングメモリ(リングバッファ)84,94からなる入力
処理回路とから構成されている。
【0012】測定処理部2において、測定信号発生器7
2は、出力抵抗が発生する信号周波数のすべての領域に
わたって10kΩ以上であり、全測定時間Tの間、所定
の周期tで、PIO71を介してCPU3から信号発生
指示信号が供給される度に、最長線形符号(maximal li
near codes)系列(M系列)のプローブ電流Iaを所定
回数繰り返し生成し、生成されたプローブ電流Iaを測
定信号として、その高周波のノイズを除去するLPF7
3及び被験者の体Bに直流分が流れないように除去する
カップリングコンデンサ74を介して、表面電極Hcに
送出する。プローブ電流Iaの値は、例えば、500〜
800μAである。また、信号発生指示信号の供給周期
は、測定者がキーボード1を用いて設定した測定間隔t
に一致する。さらに、この例では、プローブ電流(測定
信号)Iaの繰返回数は、信号発生指示信号1回当た
り、1〜256回である。この繰返回数も測定者がキー
ボード1を用いて任意に設定できるようにしてもよい。
繰返回数は、多いほど精度が高くなるが、微小電流とは
言え、長時間連続して人体に流した場合、人体に悪影響
を及ぼす虞があるので、1〜256回が好ましい。
【0013】ここでM系列信号について説明する。M系
列信号は、スペクトラム拡散通信方式やスペクトラム拡
散測距システムにおいて、一般的に用いられる符号信号
であって、ある長さのシフトレジスタ又は遅延素子によ
って生成される符号系列のうち、最長のものをいう。長
さが(2n−1)ビット(nは正の整数)のM系列信号
を生成する2値のM系列発生器は、n段のシフトレジス
タと、そのn段の状態の論理的結合をシフトレジスタの
入力に帰還する論理回路(排他的論理回路)とから構成
される。あるサンプル時刻(クロック時刻)におけるM
系列発生器の出力及び各段の状態は、直前のサンプル時
刻における帰還段の出力の関数である。なお、この実施
の形態では、シフトレジスタが8段(n=8)のM系列
発生器を用いている。また、シフトレジスタのシフトク
ロックの周波数を2MHzに設定している。
【0014】インパルス信号を用いた場合には少ない時
間間隔(0. 1μ秒)にエネルギーが集中するのに対し
て、M系列信号を用いたプローブ電流は、多くの周波数
成分を含むにもかかわらず1msec程度にエネルギー
が分散するため、生体を損傷することなく、また、脈や
呼吸の周期より十分に短い時間間隔で発生するので、時
間的に測定値を平均すればこれらの影響を受けることも
ない。さらに、例えば、デューティ50%の矩形波信号
の場合、周波数スペクトルの振幅は低周波では大きく、
高周波で小さいので、SN比の周波数特性が高周波領域
で劣化するのに対して、M系列信号は、周波数スペクト
ルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットであるの
で、SN比の周波数特性も略フラットである。なお、M
系列信号の詳細については、R.C.Dixon 著、「スペクト
ラム拡散通信方式」(p56〜p89)を参照された
い。
【0015】図2は、本実施の形態の電気特性測定装置
の使用の状態を模式的に示す図である。表面電極Hc
(第1電極)は、測定時、測定ケーブル11aで接続端
子12aと接続され、被験者の右の手甲部Hに導電可能
に粘着方式により貼り付けられ、表面電極Lc(第2電
極)は、測定ケーブル11bで接続端子12bと接続さ
れ、右の足甲部Lに粘着方式により導電可能に貼り付け
られる。それゆえ、測定信号(プローブ電流)Iaは、
被験者の右手の部分から体Bに入る。また、表面電極H
p(第3電極)は、測定ケーブル11cで接続端子12
cと接続され、被験者の右の手甲部Hに粘着方式によ
り、導電可能に貼り付けられ、表面電極Lp(第4電
極)は、測定ケーブル11dで接続端子12dと接続さ
れ、右の足甲部Lに粘着方式により導電可能に貼り付け
られる。このとき、表面電極Hc,Lcを、表面電極H
p,Lpよりも人体の中心から遠い部位に貼り付ける。
【0016】図3は、表面電極と測定処理部との間のよ
り具体的な構成を示す図である。表面電極Hcと接続端
子12aとの間、及び、表面電極Lcと接続端子12d
との間は、それぞれ測定ケーブル11a、11dで直接
接続する。表面電極Hpと接続端子12bとの間、及
び、表面電極Lpと接続端子12cとの間は、それぞれ
オペアンプ13a、13bを介して測定ケーブル11
b、11cで接続する。このオペアンプ13a、13b
は、インピーダンス変換のためのものであるので、増幅
率は1であっても1より大きくても小さくても構わな
い。このオペアンプ13a、13bがインピーダンス変
換をするので、測定ケーブル11b、11cが長くてケ
ーブルで多少の漏洩電流が流れても表面電極Hp、Lp
での電位差を正確に接続端子12b、12cに伝えるこ
とができる。
【0017】図4は、インピーダンス変換回路の動作を
説明する回路図である。Cb、Ccはそれぞれ測定ケー
ブル11b、11cの容量を示す。オペアンプ13a、
13bが存在しないと、漏洩電流が測定ケーブル11
b、11cの容量Cb、Ccに流れて、定電流源Iaの
電流の一部が側路してしまうので検出電圧Vpは本来の
電圧よりも小さくなってしまう。これに対し、オペアン
プ13a、13bが存在することで、漏洩電流が流れた
としても電圧を維持するので、本来の電圧を忠実に測定
することができる。ここで、容量Cbにかかる電圧は容
量Ccにかかる電圧よりもはるかに大きいので、漏洩電
流もそれだけ大きくなる。このため、オペアンプ13a
のもたらす効果はオペアンプ13bよりも大きく、オペ
アンプ13aだけを設けることにしても相当の効果を奏
することができる。
【0018】図5〜7は、導電クリップ及び表面電極の
詳細を説明する図である。図5(a)は電極シートの導
電性ゲルを分離した状態の上面側の斜視図、(b)は下
面側の斜視図、図6は導電クリップの概略斜視図、図7
は手甲部H及び足甲部Lに電極シートを貼り付けて導電
クリップで接続する前の状態の斜視図である。被験者の
手甲部H及び足甲部Lには、電極シート20が貼り付け
られる。電極シート20はポリエチレンテレフタレート
等の50μm以上の厚さのプラスチックシートから構成
され、中央部には切込みにより接片21,21が形成さ
れ、これらの接片は上方に折り曲げられる。電極シート
20は、長手方向の両端部の下面に電極22,22が形
成され、これらの電極は接片21,21まで延在してい
る。そして、電極22,22の下面に粘着性を有する導
電性ゲル23,23が付着されている。この導電性ゲル
23,23は電気的な導通を得るために、NaCl液を
含有している。電極22、22は例えば導電性ペースト
を印刷することにより形成される。
【0019】前記した電極シート20の接片21,21
に接続する導電クリップ30は、図6に示すように、プ
ラスチックより構成された本体31と、この本体31に
軸32,32により揺動可能に支持された挟み片33,
33を有し、2つの挟み片はばね34により本体31側
に付勢されている。本体の挟み片33,33と対向する
部分には電極部35,35が位置しており、これらの電
極部の一方(電流供給側)は直接測定ケーブル11に接
続され、他方(電圧測定側)はオペアンプ13を介して
測定ケーブル11に接続される。電極部35,35は変
質しにくい導電体で形成され、この実施形態では直径
1.5mm程度のステンレススチールの線材で形成さ
れ、本体31の表面より若干突出していることが接触を
容易にするため望ましい。また、ステンレススチールの
板材より構成してもよい。
【0020】電極シート20は、図7に示されるよう
に、手甲部H及び足甲部Lに導電性ゲル23,23によ
り貼り付けられ、電極22,22は手甲部H及び足甲部
Lと導通状態となる。接片21,21を導電クリップ3
0の挟み片33,33により挟むことにより、電極部3
5,35と接片21,21との導通がとられ、測定ケー
ブル11と手甲部H及び足甲部Lとの導通がとられる。
図7(a)において、手先の方の電極22は表面電極H
cに相当し、測定ケーブル11aが接続し、体Bの中心
方向の電極22は表面電極Hpに相当し、測定ケーブル
11bが接続する。また、図7(b)において、足先の
方の電極22は表面電極Lcに相当し、測定ケーブル1
1dが接続し、体Bの中心方向の電極22は表面電極L
pに相当し、測定ケーブル11cが接続する。そして、
手甲部Hの導電クリップ30は、第1及び第3の電極と
接続する2つの電極部35を有し、足甲部Lの導電クリ
ップ30は、第2及び第4の電極と接続する2つの電極
部35を有し、2つの導電クリップ30,30を2つの
電極シート20,20に接続することにより、4つの表
面電極と測定ケーブルとの導通をとることができる。
【0021】上記構成を有する生体電気インピーダンス
測定装置の動作について説明する。差動増幅器81は、
2つの表面電極Hp,Lp間の電位(電位差)を検出す
る。すなわち、差動増幅器81は、上記プローブ電流I
aが被験者の体Bに投入されると、被験者の右手足間の
電圧Vpを検出し、LPF82へ入力することになる。
この電圧Vpは、表面電極Hpと表面電極Lpとの間に
おける被験者の体Bの生体電気インピーダンスによる電
圧降下である。ここで、表面電極Hpと表面電極Lpに
は、オペアンプ13a,13bがそれぞれ接続されてい
るので、オペアンプ13a,13bによるインピーダン
ス変換作用により、求められた電圧Vpは、測定ケーブ
ル11b,11cの容量の影響が小さいものとすること
ができる。
【0022】LPF82は、上記電圧Vpから高周波の
ノイズを除去し、A/D変換器83へ供給する。LPF
82のカットオフ周波数は、A/D変換器83のサンプ
リング周波数の半分より低い。これにより、A/D変換
器83によるA/D変換処理で発生する折り返し雑音が
除去される。A/D変換器83は、CPU3からデジタ
ル変換信号Sdが供給される度に、上記ノイズが除去さ
れた電圧Vpを所定のサンプリング周期でデジタル信号
に変換し、デジタル化された電圧Vpをサンプリング周
期毎にサンプリングメモリ84へ供給する。
【0023】I/V変換器91は、2つの表面電極H
c,Lc間に流れる電流を検出して電圧に変換する。す
なわち、I/V変換器91は、プローブ電流Iaが被験
者の体Bに投入されると、被験者の右手足間を流れるプ
ローブ電流Iaを検出し、電圧Vcに変換した後、LP
F92へ供給する。LPF92は、入力された電圧Vc
から高周波のノイズを除去し、A/D変換器93へ供給
する。LPF92のカットオフ周波数は、A/D変換器
93のサンプリング周波数の半分より低い。この場合
も、A/D変換器93によるA/D変換処理で発生する
折り返し雑音が除去される。A/D変換器93は、CP
U3からデジタル変換信号Sdが供給される度に、上記
ノイズが除去された電圧Vcを所定のサンプリング周期
でデジタル信号に変換し、デジタル化された電圧Vcを
サンプリング周期毎にサンプリングメモリ94へ供給す
る。
【0024】CPU3は、ROM6に記憶された処理プ
ログラムに従って、上述した測定処理部2による測定を
開始し、所定のサンプリング周期で、検出電圧Vp,V
cを所定の回数サンプリングした後、測定を停止する制
御を行う他、以下の処理を行う。すなわち、CPU3
は、まず、サンプリングメモリ84,94に格納され
た、時間の関数である電圧Vp,Vcを逐次読み出して
それぞれフーリエ変換処理により、周波数の関数である
電圧Vp(f),Vc(f)(fは周波数)に変換した
後、平均化を行い、周波数毎の生体電気インピーダンス
Z(f){=Vp(f)/Vc(f)}を算出する。
【0025】次に、CPU3は、得られた周波数毎の生
体電気インピーダンスZ(f)に基づいて、最小二乗法
の演算手法を駆使して、図8に示されるようなインピー
ダンス軌跡Dを求め、得られたインピーダンス軌跡Dか
ら、被験者の体Bの周波数0時の生体電気インピーダン
スR0と、周波数無限大時の生体電気インピーダンスR
∞とを算出し、算出結果から、被験者の体Bの細胞内液
抵抗と細胞外液抵抗とを算出する。実際の人体の組織で
は、色々な大きさの細胞が不規則に配置されているの
で、実際に近い電気的等価回路は、図9に示すように、
時定数τ=Cmk・Rikを有する容量と抵抗との直列接続
素子が分布している分布定数回路で表される(Reは細
胞外液抵抗、Rikは各細胞の細胞内液抵抗、Cmkは各細
抱の細胞膜容量である)。したがって、人体のインピー
ダンス軌跡Dは、図8に示すように中心が実軸より上が
った円弧となる。
【0026】次に、算出された細胞内液抵抗と細胞外液
抵抗、及びキーボード1から入力された被験者の身長、
体重、性別及び年齢等の人体特徴データ等に基づいて、
予め処理プログラムの中に組み込まれてある身体組成推
定式を駆使して、被験者の体Bの体脂肪率、脂肪重量、
除脂肪体重、細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和
たる体内水分量(体液量)の各量を算出する。そして、
算出された各データを表示コントローラと表示器(例え
ばLCD)とからなる表示部4に表示する。次に、CP
U3は、全測定時間Tが経過したか否かを判断し、経過
したとの結論が得られれば、以後の測定処理を絶了し、
経過していなければ、測定間隔に相当する時間tが経過
するのを待った後、再び同様の測定処理を開始する。そ
して、上述の処理を、全測定時間Tが経過するまで繰り
返す。
【0027】このように本実施の形態に係る生体電気イ
ンピーダンス測定装置は、測定ケーブルの容量に関係な
く、正確に生体電気インピーダンスを測定することがで
きる。したがって、測定ケーブルを比較的長くすること
が可能となる。このような装置は、透析の水分管理・浮
腫の管理に適している。例えば複数の透析患者の水分量
測定する場合、測定処理部を共通として、検出部である
導電クリップを複数の患者分用意し、時分割で複数の検
出部を処理する構成とする。これにより、測定装置を移
動させることなく、一括して複数の患者に対応すること
ができる。その結果、ベッドの周辺ではコードの管理だ
けで済むので、スペース的に有効となる。
【0028】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更があってもこの発明に含まれる。例えば、イ
ンピーダンス変換回路としては、オペアンプ以外のアク
ティブ回路などであっても良い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電気特性
測定装置は、測定ケーブルの容量に関係なく、正確に生
体電気インピーダンス又はそれに関連する電気特性を測
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である生体電気インピー
ダンス測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の生体電気インピーダンス測定装
置の使用の状態を模式的に示す図である。
【図3】表面電極と測定処理部との間のより具体的な構
成を示す図である。
【図4】インピーダンス変換回路の動作を説明する回路
図である。
【図5】(a)は電極シートの導電性ゲルを分離した状
態の上面側の斜視図、(b)は下面側の斜視図である。
【図6】導電クリップの概略斜視図である。
【図7】(a)は導電クリップと手甲部の電極シートと
の接続前の状態を示す概略斜視図、(b)は導電クリッ
プと足甲部の電極シートとの接続前の状態を示す概略斜
視図である。
【図8】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図9】人体の組織内細胞の実際に近い電気的等価回路
図である。
【符号の説明】
1 キーボード 3 CPU 4 表示部 10 生体電気インピーダンス測定装置 11a〜11d 測定ケーブル 12a〜12d 接続端子 13a,13b オペアンプ(インピーダンス変換回
路) 30 導電クリップ 31 差動増幅器 72 測定信号発生器 73 LPF 81 差動増幅器 82 LPF 83 A/D変換器 84,94 サンプリングメモリ 91 I/V変換器 92 LPF Hc,Hp,Lc,Lp 表面電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者の体の表面部位に導電可能に付け
    る電極を保持する導電クリップを介して、被験者の体に
    測定信号を投入し、被験者の体の表面部位間に生じる電
    圧値を測定することにより、生体電気インピーダンスを
    測定する電気特性測定装置であって、 前記導電クリップの少なくとも1つは、インピーダンス
    変換回路を備えることを特徴とする電気特性測定装置。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス変換回路は、オペア
    ンプであることを特徴とする請求項1記載の電気特性測
    定装置。
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