JP2001221266A - バーハンドル車両用ディスクブレーキ装置 - Google Patents

バーハンドル車両用ディスクブレーキ装置

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JP2001221266A
JP2001221266A JP2000031448A JP2000031448A JP2001221266A JP 2001221266 A JP2001221266 A JP 2001221266A JP 2000031448 A JP2000031448 A JP 2000031448A JP 2000031448 A JP2000031448 A JP 2000031448A JP 2001221266 A JP2001221266 A JP 2001221266A
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D55/00Brakes with substantially-radial braking surfaces pressed together in axial direction, e.g. disc brakes
    • F16D2055/0004Parts or details of disc brakes
    • F16D2055/0016Brake calipers
    • F16D2055/002Brake calipers assembled from a plurality of parts

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  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連動式ブレーキ系統を操作した場合に、前・
後輪に好適な制動力を持たせる。 【解決手段】 後輪用ディスクブレーキに4枚2組の分
割摩擦パッド16,16,17,17を対向配置したキ
ャリパボディ15を用いる。単独式ブレーキ系統用の分
割摩擦パッド17,17をそれぞれのパッドスプリング
38にてディスク半径方向内側とディスク回出側とに付
勢する。連動式ブレーキ系統用の分割摩擦パッド16,
16をそれぞれのパッドスプリング38にてディスク半
径方向内側とディスク回出側とに付勢する。これによ
り、連動式ブレーキ系統用の分割摩擦パッド16,16
の作動を後輪用ブレーキよりも遅く立ち上がらせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車や自動
三輪車,三・四輪バギー車等のバーハンドル車両に用い
られるブレーキ装置に関し、詳しくは、単独式ブレーキ
系統と連動式ブレーキ系統との組み合わせからなるバー
ハンドル車両用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等のバーハンドル車両に用い
られるブレーキ装置として、例えば特開平10−231
868号公報に示されるものがある。
【0003】このブレーキ装置は、ディスクブレーキの
ディスクロータとその両側部に配設されるキャリパボデ
ィの両作用部との間に配設される摩擦パッドを、それぞ
れディスク回入側と回出側とに分割された一対の分割摩
擦パッドとし、ディスク回入側で対向する2枚の分割摩
擦パッドと、ディスク回出側で対向する2枚の分割摩擦
パッドとをそれぞれ別々のブレーキ操作子で作動する独
立した二つの液圧系統に分けている。
【0004】各分割摩擦パッドのディスク回出側にそれ
ぞれトルク受け部が、またディスク半径方向外側にはそ
れぞれ専用のパッドスプリングがあって、各パッドスプ
リングがそれぞれの分割摩擦パッドをディスク半径方向
内側へ付勢すると同時に、該分割摩擦パッドを予めディ
スク回出側のトルク受け部に押圧しておくことにより、
制動の立ち後れが生じることのないようにしている。
【0005】そして、このような構成をバーハンドル車
両の前輪ブレーキに適用した場合には、分割摩擦パッド
のディスク回入側と回出側のいずれか一組が、第1ブレ
ーキ操作子の操作で前輪ブレーキを単独に作動する単独
式ブレーキ系統に、また分割摩擦パッドの他方の組が、
第2ブレーキ操作子の操作によって前輪ブレーキと後輪
ブレーキとを連動して作動する連動式ブレーキ系統にそ
れぞれ用いられ、連動式ブレーキ系統の操作では、1つ
のブレーキ操作子の操作により前・後輪ブレーキの双方
を作動して、バーハンドル車両全体の制動を好適に行え
るようにし、また単独式ブレーキの操作では、前輪ブレ
ーキの単独作動によって前輪に対する制動力の追加やコ
ーナリングやちょっとしたスピードの制御に前輪をコン
トロールできるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体前後に
2つのブレーキを持つバーハンドル車両では、前・後輪
が略同時にロック限界に達するよう前後のブレーキ力を
設定することが望ましいことはよく知られているが、上
述の応用例で連動式ブレーキ系統を大きな操作力にて急
激に操作した場合に、前・後輪双方に大きな制動力が瞬
時にかかるので、車体前部方向への急激な荷重移動によ
って前輪ブレーキに早期ロックを生じる虞がある。
【0007】また、バーハンドル車両に、前輪側の制動
を重視した設定の連動ブレーキを適用してこれを作動す
ると、前輪側には加重され後輪側は抜重されて、車体全
体として、前方側へ傾動する傾向がある。このとき、後
輪側に大きな制動力が瞬時にかかると、後輪ブレーキが
ロックし易くなるという不具合を招く。
【0008】そこで本発明は、連動式ブレーキ系統を操
作した場合に、前・後輪に好適な制動力を持たせること
のできるバーハンドル車両用ディスクブレーキ装置を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従って、第
1発明では、前輪用ディスクブレーキのディスクロータ
を挟んでキャリパボディの一対の作用部を対向配置し、
該作用部の間に前記ディスクロータを挟んで対向する複
数組の分割摩擦パッドをディスク周方向に併設し、これ
ら複数組の分割摩擦パッドを独立した2つの液圧系統で
作動する二系統式のバーハンドル車両用ディスクブレー
キ装置であって、前記分割摩擦パッドのいずれかの組を
前記前輪用ディスクブレーキを単独で作動する単独式ブ
レーキ系統用となし、前記分割摩擦パッドの残りの組を
前記前輪用ディスクブレーキと後輪ブレーキとを連動し
て作動する連動式ブレーキ系統用となすと共に、各分割
摩擦パッドのディスク回出側にトルク受け部を配設し、
同じく各分割摩擦パッドのディスク半径方向外側にパッ
ドスプリングを配設したバーハンドル車両用ディスクブ
レーキ装置において、前記単独式ブレーキ系統用の分割
摩擦パッドを、これに対応する前記パッドスプリングに
てそれぞれディスク半径方向内側とディスク回出側とに
付勢し、前記連動式ブレーキ系統用の分割摩擦パッド
を、これに対応する前記パッドスプリングにてそれぞれ
ディスク半径方向内側とディスク回入側とに付勢する。
【0010】本発明では、前輪用ディスクブレーキの連
動式ブレーキ系統に用いた分割摩擦パッドが、予めディ
スク回入側に付勢されているため、制動時における連動
式ブレーキ系統用の分割摩擦パッドは、ディスクロータ
との摺接によってディスク回出方向へ引き摺られて行
き、ディスク回出側に位置するトルク受け部に当接して
制動力を発生するようになる。前輪用ディスクブレーキ
の連動式ブレーキ系統用分割摩擦パッドの制動力は、同
じく連動式ブレーキ系統用の後輪ブレーキよりもディス
ク回出方向へ引き摺られた分だけ立ち後れて発生する。
【0011】即ち、連動式ブレーキ系統用では、まず後
輪ブレーキに制動力が発生したのち、やや遅れて前輪用
ディスクブレーキに制動力が発生する。これにより、連
動式ブレーキ系統の制動では、車体荷重が前部方向へ移
動するよりも前に相応の車体荷重がかかった後輪ブレー
キが作動するので、大きな操作力を急激にかけることが
あっても、車体荷重が急激に前部側へ移動することがな
くなり、前輪用ディスクブレーキの早期ロックが極力抑
制できるようになる。
【0012】また第2発明では、後輪用ディスクブレー
キのディスクロータを挟んでキャリパボディの一対の作
用部を対向配置し、該作用部の間に前記ディスクロータ
を挟んで対向する複数組の分割摩擦パッドをディスク周
方向に併設し、これら複数組の分割摩擦パッドを独立し
た2つの液圧系統で作動する二系統式のバーハンドル車
両用ディスクブレーキ装置であって、前記分割摩擦パッ
ドのいずれかの組を前記後輪用ディスクブレーキを単独
で作動する単独式ブレーキ系統用となし、前記分割摩擦
パッドの残りの組を前記後輪用ディスクブレーキと前輪
ブレーキとを連動して作動する連動式ブレーキ系統用と
なすと共に、各分割摩擦パッドのディスク回出側にトル
ク受け部を配設し、同じく各分割摩擦パッドのディスク
半径方向外側にパッドスプリングを配設したバーハンド
ル車両用ディスクブレーキ装置において、前記単独式ブ
レーキ系統用の分割摩擦パッドを、これに対応する前記
パッドスプリングにてそれぞれディスク半径方向内側と
ディスク回出側とに付勢し、前記連動式ブレーキ系統用
の分割摩擦パッドを、これに対応する前記パッドスプリ
ングにてそれぞれディスク半径方向内側とディスク回入
側とに付勢する。
【0013】本発明では、後輪用ディスクブレーキの連
動式ブレーキ系統に用いた分割摩擦パッドが、予めディ
スク回入側に付勢されているため、制動時における連動
式ブレーキ系統用の分割摩擦パッドは、ディスクロータ
との摺接によってディスク回出方向へ引き摺られて行
き、ディスク回出側に位置するトルク受け部に当接して
制動力を発生するようになる。後輪用ディスクブレーキ
の連動式ブレーキ系統用分割摩擦パッドの制動力は、同
じく第2ブレーキ操作子の操作で作動する前輪ブレーキ
よりもディスク回出方向へ引き摺られた分だけ立ち後れ
て発生する。
【0014】即ち、連動式ブレーキ系統用では、まず前
輪ブレーキに制動力が発生したのち、やや遅れて後輪用
ディスクブレーキに制動力が発生する。これにより、連
動式ブレーキ系統の後輪ブレーキは、大きな操作力を急
激にかけた場合でも、じわじわっとした柔らかく滑らか
な感じの制動となるので、後輪ブレーキの早期ロックを
極力抑えることができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態例を図面に基
づいて詳細に説明する。図中、図1〜図4は第1発明を
適用した第1形態例を示し、図1は図3のI−I断面
図、図2は二系統式のバーハンドル車両用ディスクブレ
ーキ装置の概略図、図3は前輪用ディスクブレーキの平
面図、図4は図2のIV−IV断面図である。
【0016】また、図5及び図6は、第2発明を適用し
た第2形態例を示し、図5は二系統式のバーハンドル車
両用ディスクブレーキ装置の概略図、図6は後輪用ディ
スクブレーキの断面正面図である。
【0017】図1〜図4の第1形態例に示すバーハンド
ル車両用ディスクブレーキ装置1は、第1ブレーキ操作
子2の握り操作にて、前輪用のディスクブレーキ3を単
独で作動する単独式ブレーキ系統4と、第2ブレーキ操
作子5の握り操作にて前輪用ディスクブレーキ3と後輪
用ディスクブレーキ6とを連動して作動する連動式ブレ
ーキ系統7とからなっている。
【0018】単独式ブレーキ系統4は、第1ブレーキ操
作子2と一体の第1液圧マスタシリンダ10が前輪用デ
ィスクブレーキ3と液圧配管11にて接続され、連動式
ブレーキ系統7は、第2ブレーキ操作子5と一体の第2
液圧マスタシリンダ12が前輪用ディスクブレーキ3と
液圧配管13a,13bにて接続されると共に、同じく
第2液圧マスタシリンダ12が後輪用ディスクブレーキ
6と液圧配管13a,13cにて接続されている。
【0019】前輪用ディスクブレーキ3は、第1,第2
ブレーキ操作子2,5のいずれの操作によっても前輪の
制動が可能な二系統の液圧式ディスクブレーキで、図示
しない前輪と共に矢印A方向へ一体に回転するディスク
ロータ14と、該ディスクロータ14の一側部で一方の
作用部15aを車体に片持ち支持されるキャリパボディ
15とを備えており、さらにキャリパボディ15の作用
部15a,15bの間には、ディスクロータ14を挟ん
で対向する4枚2組の分割摩擦パッド16,16,1
7,17がディスク周方向に並設されている。
【0020】また後輪用ディスクブレーキ6は、リアア
クスル20にブラケット21を用いて支持されるキャリ
パボディ22と、図示しない後輪の一側部でリアアクス
ル20に回転可能に支持されるディスクロータ23とか
らなっている。キャリパボディ22には連動式ブレーキ
系統7の液圧配管13cが接続され、第2ブレーキ操作
子5の握り操作によって、第2液圧マスタシリンダ12
で昇圧したブレーキ液を受けてディスクロータ23を制
動する。
【0021】前輪用ディスクブレーキ3のキャリパボデ
ィ15には、作用部15a,15bのそれぞれに、ディ
スクロータ14側へ開口する大小2つのシリンダ孔3
0,31を上述の分割摩擦パッド16,16,17,1
7に対応して備え、これらシリンダ孔30,30,3
1,31にコップ状のピストン32,32,33,33
を液密且つ移動可能に内挿した4ポット対向型が用いら
れている。
【0022】ディスク回入側のシリンダ孔30,30の
底壁とピストン32,32との間にはそれぞれ液圧室3
4が画成され、またディスク回出側のシリンダ孔31,
31とピストン33,33との間にはそれぞれ液圧室
(図示しない)が画成されている。車体取り付け側の作
用部15aにはインポート35,36があって、ディス
ク回入側の両液圧室34,34に連通するインポート3
5には連動式ブレーキ系統7の液圧配管13bが接続さ
れ、またディスク回出側の両液圧室に連通するインポー
ト36には、単独式ブレーキ系統4の液圧配管11が接
続されている。
【0023】前輪用ディスクブレーキ3の分割摩擦パッ
ド16,16,17,17は、ディスクロータ14の側
面に摺接するライニング16a,17aと、ハンガーピ
ン37に吊持される裏板16b,17bとを接合して構
成されている。作用部15a,15bのディスクロータ
側面には、それぞれ3つのトルク受け部15c,15
d,15eがシリンダ孔30,31を挟んで突設されて
おり、該トルク受け部15c,15d,15eの間に、
分割摩擦パッド16,17が適度な間隙を以て配設され
ている。
【0024】分割摩擦パッド16,16,17,17の
ディスク半径方向外側には、それぞれパッドスプリング
38が対応して設けられている。このパッドスプリング
38は、中央にピン係合部38aを湾曲形成した連結片
38bの両端に、掛止め片38cと抑え片38dとを段
違いに連ねたばね板で、連結片38bと略同高に位置す
る掛止め片38cの両側部には止め片38e,38eが
突設され、また連結片38bと掛止め片38cよりも低
部に位置する抑え片38dの中間部はV字状に屈曲して
いる。
【0025】上述のパッドスプリング38は、ディスク
回入側の分割摩擦パッド16とディスク回出側の分割摩
擦パッド17に180度反転して用いられ、ピン係合部
38aをハンガーピン37の下面に包持させ、連結片3
8bの止め片38e,38eをキャリパボディ15の係
止段部15f,15fに係止し、抑え片38dの先端側
を摩擦パッド16,17の裏板16b,17bのディス
ク半径方向外側面に当接させて縮設される。
【0026】ディスク回入側のパッドスプリング38
は、分割摩擦パッド16のディスク回出側をディスク半
径方向内側に弾発して、図1における分割摩擦パッド1
6にハンガーピン37を支点とする反時計方向のモーメ
ントを付与し、分割摩擦パッド16をディスク半径方向
内側とディスク回入側とに付勢すると共に、裏板16b
のディスク回入側面をディスク回入側のトルク受け部1
5cに当接させて、中間部のトルク受け部15dと裏板
16bとの間に僅かな間隙を設定する。
【0027】また、ディスク回出側のパッドスプリング
38は、分割摩擦パッド17のディスク回出側をディス
ク半径方向内側に弾発して、図1における分割摩擦パッ
ド17にハンガーピン37を支点とする時計方向のモー
メントを付与し、分割摩擦パッド17をディスク半径方
向内側とディスク回出側とに付勢すると共に、裏板17
bのディスク回出側面をディスク回出側のトルク受け部
15eに当接させて、中間部のトルク受け部15dと裏
板17bとの間に僅かな間隙を設定する。
【0028】本形態例のバーハンドル車両用ブレーキ装
置1は、以上のように構成されており、単独式ブレーキ
系統4では、第1ブレーキ操作子2の握り操作によって
第1液圧マスタシリンダ10で昇圧されたブレーキ液
が、液圧配管11を通して前輪用のディスクブレーキ3
へ送られ、キャリパボディ15のインポート36からデ
ィスク回出側の双方の液圧室へ入ってピストン33,3
3を押動し、更にピストン33,33がディスク回出側
の分割摩擦パッド17,17をディスクロータ14に押
圧して、前輪の単独制動が行われる。
【0029】また、連動式ブレーキ系統7では、第2ブ
レーキ操作子5の握り操作によって第2液圧マスタシリ
ンダ12で昇圧されたブレーキ液が、液圧配管13a〜
13cを通して前輪用ディスクブレーキ3と後輪用ディ
スクブレーキ6の双方に供給される。前輪用ディスクブ
レーキ3に供給されたブレーキ液は、インポート35か
らディスク回入側の双方の液圧室34,34へ入ってピ
ストン32,32を押動し、更にピストン32,32が
ディスク回入側の分割摩擦パッド16,16をディスク
ロータ14に押圧して、前輪の制動が行われる。また、
後輪用ディスクブレーキ6へ送られたブレーキ液は、前
輪用ディスクブレーキ3と略同様の作動で後輪の制動が
行なわれる。
【0030】前輪用ディスクブレーキ3の分割摩擦パッ
ド16,16,17,17は、それぞれのライニング1
6a,17aをディスクロータ14に摺接させるため、
ディスク回出方向の引き摺り力が作用する。このうち、
ディスク回出側に位置する単独式ブレーキ系統4の分割
摩擦パッド17,17は、前述の如く、その外側に対応
して位置するパッドスプリング38によってディスク半
径方向内側とディスク回出側とに付勢されていて、予め
裏板17bのディスク回出側面をディスク回出側のトル
ク受け部15eに当接させているため、制動力が瞬時に
立ち上がる。
【0031】これに対して、ディスク回入側に位置する
連動式ブレーキ系統7の分割摩擦パッド16,16は、
前述の如く、それぞのディスク外側に対応して位置する
パッドスプリング38によってディスク半径方向内側と
ディスク回入側とに付勢され、裏板16bのディスク回
入側面をディスク回入側のトルク受け部15cに当接さ
せて、中間部のトルク受け部15dと裏板16bとの間
に間隙を設定しているため、分割摩擦パッド16全体が
ディスク回出方向へ引き摺られ、裏板16bのディスク
回出側面が中間部のトルク受け部15dに当接したの
ち、制動力が立ち上がる。
【0032】即ち、連動式ブレーキ系統7の第2ブレー
キ操作子5を握り操作すると、まず後輪用ディスクブレ
ーキ6が先に作動し、次いで前輪用ディスクブレーキ3
がディスク回出方向へ引き摺られた分だけ立ち後れて作
動する。これにより、連動式ブレーキ系統7の制動で
は、車体荷重が前部方向へ移動するよりも前に相応の車
体荷重がかかった後輪用ディスクブレーキ6が作動する
ので、大きな操作力を急激にかけることがあっても、車
体荷重が前部側へ急激に移動することがなくなり、前輪
用ディスクブレーキ3の早期ロックが極力抑制できるよ
うになる。
【0033】次に、図5及び図6に基づいて本発明の第
2形態例を説明する。図中、上述の第1形態例と同一構
成部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省
略する。
【0034】本形態例のバーハンドル車両用ディスクブ
レーキ装置40は、第1ブレーキ操作子2の握り操作に
て、前輪用ディスクブレーキ41と後輪用ディスクブレ
ーキ42とを連動して作動する連動式ブレーキ系統43
と、第2ブレーキ操作子5の握り操作にて後輪用ディス
クブレーキ42を単独で作動する単独式ブレーキ系統4
4とからなっている。
【0035】連動式ブレーキ系統43の第1液圧マスタ
シリンダ10は、前輪用ディスクブレーキ41と液圧配
管45a,45bにて接続され、後輪用ディスクブレー
キ42とは液圧配管45a,45cにて接続されると共
に、単独式ブレーキ系統44の第2液圧マスタシリンダ
12は、後輪用ディスクブレーキ42と液圧配管46に
て接続されている。
【0036】前輪用ディスクブレーキ41は、フロント
フォーク50にブラケット51を用いて支持されるキャ
リパボディ52と、前輪の一側部でアクスル53に回転
可能に支持されるディスクロータ54とからなってい
る。キャリパボディ52には、上述の連動式ブレーキ系
統43の液圧配管45bが接続され、第1ブレーキ操作
子2の握り操作によって、第1液圧マスタシリンダ10
で昇圧したブレーキ液を受けてディスクロータ54を制
動する。
【0037】後輪用ディスクブレーキ42には、第1形
態例で前輪用ディスクブレーキに用いた連動用のディス
クロータ14とキャリパボディ15との組み合わせを用
いている。キャリパボディ15のディスク回入側の液圧
室34,34に連通するインポート35には連動式ブレ
ーキ系統43の液圧配管45cが接続され、またディス
ク回出側の両液圧室に連通するインポート36には、単
独式ブレーキ系統44の液圧配管46が接続されてい
る。
【0038】ディスク回入側の分割摩擦パッド16,1
6とディスク回出側の分割摩擦パッド17,17のディ
スク半径方向外側には、ピン係合部55aと連結片55
b,掛止め片55c,抑え片55dを持つパッドスプリ
ング55が180度反転して用いられている。パッドス
プリング55は、第1形態例と同様のピン係合部55a
と連結片55b,掛止め片55c,抑え片55dとが設
けられており、第1形態例のそれよりも長く形成された
掛止め片55cは、その先端は、ディスク回入側のパッ
ドスプリング55で天井開口部15gのディスク回入側
外面に係止され、またディスク回出側のパッドスプリン
グ55で天井開口部15gのディスク回出側外面に係止
される。
【0039】ディスク回入側のパッドスプリング55
は、分割摩擦パッド16をディスク半径方向内側とディ
スク回入側とに付勢し、裏板16bのディスク回入側面
をディスク回入側のトルク受け部15cに当接させて、
中間部のトルク受け部15dと裏板16bとの間に僅か
な間隙を設定する。また、ディスク回出側のパッドスプ
リング55は、分割摩擦パッド17をディスク半径方向
内側とディスク回出側とに付勢し、裏板17bのディス
ク回出側面をディスク回出側のトルク受け部15eに当
接させて、中間部のトルク受け部15dと裏板17bと
の間に僅かな間隙を設定する。
【0040】以上のように構成される本形態例のバーハ
ンドル車両用ブレーキ装置40は、後輪用ディスクブレ
ーキ42で連動式ブレーキ系統43に用いるディスク回
入側の分割摩擦パッド16,16が、それぞれのパッド
スプリング55によってディスク半径方向内側とディス
ク回入側とに付勢されているため、同じく連動式ブレー
キ系統43の前輪用ブレーキ41よりもやや遅れて作動
する。
【0041】これにより、第1ブレーキ操作子2を操作
する連動式ブレーキ系統43の制動では、車体荷重が前
部方向へ移動したのちに後輪用ディスクブレーキ42が
作動するので、第1ブレーキ操作子2を大きな操作力で
急激に操作することがあっても、じわじわっとした柔ら
かく滑らかな感じの制動となり、後輪用ディスクブレー
キ42の早期ロックを極力抑えることができるようにな
る。
【0042】尚、本発明のパッドスプリングは、連動式
ブレーキ系統用の分割摩擦パッドをディスク半径方向内
側とディスク回入側とに付勢すればよく、上記形態例以
外の形状や設定であっても差し支えない。また上述の形
態例では、連動式ブレーキ系統用のキャリパボディを4
枚で2組の分割摩擦パッド構成としたが、本発明はこれ
以上の複数組の分割摩擦パッドであっても、連動式ブレ
ーキ系統用と単独式ブレーキ系統用とに分けて用いるこ
とができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、第1発明のバーハンドル
車両用ブレーキ装置によれば、連動式ブレーキ系統に大
きな操作力を急激にかけることがあっても、前輪用ディ
スクブレーキの早期ロックを極力抑制することができる
ようになる。また、第2発明のバーハンドル車両用ブレ
ーキ装置によれば、連動式ブレーキ系統に大きな操作力
を急激にかけることがあっても、じわじわっとした柔ら
かく滑らかな感じの制動となり、後輪用ディスクブレー
キの早期ロックを極力抑えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1形態例を示す図3のI−I断面
【図2】 本発明の第1形態例を示す二系統式のバーハ
ンドル車両用ディスクブレーキ装置の概略図
【図3】 本発明の第1形態例を示す前輪用ディスクブ
レーキの平面図
【図4】 本発明の第1形態例を示す図2のIV−IV
断面図
【図5】 本発明の第2形態例を示す二系統式のバーハ
ンドル車両用ディスクブレーキ装置の概略図
【図6】 本発明の第2形態例を示す後輪用ディスクブ
レーキの断面正面図
【符号の説明】
1…バーハンドル車両用のブレーキ装置、2…第1ブレ
ーキ操作子、3…前輪用ディスクブレーキ、4…単独式
ブレーキ系統、5…第2ブレーキ操作子、6…後輪用ブ
レーキ、7…連動式ブレーキ系統、10…第1液圧マス
タシリンダ、11,13a,13b,13c…液圧配
管、12…第2液圧マスタシリンダ、14…ディスクロ
ータ、15…キャリパボディ、15c,15d,15e
…トルク受け部、15f…係止段部、15g…天井開口
部、16,17…分割摩擦パッド、16a,17a…ラ
イニング、16b,17b…裏板、30,31…シリン
ダ孔、32,33…ピストン、34…液圧室、35,3
6…インポート、38…パッドスプリング、38a…ピ
ン係合部、38b…連結片、38c…掛止め片、38d
…抑え片、38e…止め片、40…バーハンドル車両用
ディスクブレーキ装置、41…前輪用ディスクブレー
キ、42…後輪用ディスクブレーキ、43…連動式ブレ
ーキ系統、44…単独式ブレーキ系統、45a,45
b,45c,46…液圧配管、55…パッドスプリン
グ、55a…ピン係合部、55b…連結片、55c…掛
止め片、55d…抑え片、A…ディスクロータ14の回
転方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪用ディスクブレーキのディスクロー
    タを挟んでキャリパボディの一対の作用部を対向配置
    し、該作用部の間に前記ディスクロータを挟んで対向す
    る複数組の分割摩擦パッドをディスク周方向に併設し、
    これら複数組の分割摩擦パッドを独立した2つの液圧系
    統で作動する二系統式のバーハンドル車両用ディスクブ
    レーキ装置であって、前記分割摩擦パッドのいずれかの
    組を前記前輪用ディスクブレーキを単独で作動する単独
    式ブレーキ系統用となし、前記分割摩擦パッドの残りの
    組を前記前輪用ディスクブレーキと後輪ブレーキとを連
    動して作動する連動式ブレーキ系統用となすと共に、各
    分割摩擦パッドのディスク回出側にトルク受け部を配設
    し、同じく各分割摩擦パッドのディスク半径方向外側に
    パッドスプリングを配設したバーハンドル車両用ディス
    クブレーキ装置において、前記単独式ブレーキ系統用の
    分割摩擦パッドを、これに対応する前記パッドスプリン
    グにてそれぞれディスク半径方向内側とディスク回出側
    とに付勢し、前記連動式ブレーキ系統用の分割摩擦パッ
    ドを、これに対応する前記パッドスプリングにてそれぞ
    れディスク半径方向内側とディスク回入側とに付勢した
    ことを特徴とするバーハンドル車両用ディスクブレーキ
    装置。
  2. 【請求項2】 後輪用ディスクブレーキのディスクロー
    タを挟んでキャリパボディの一対の作用部を対向配置
    し、該作用部の間に前記ディスクロータを挟んで対向す
    る複数組の分割摩擦パッドをディスク周方向に併設し、
    これら複数組の分割摩擦パッドを独立した2つの液圧系
    統で作動する二系統式のバーハンドル車両用ディスクブ
    レーキ装置であって、前記分割摩擦パッドのいずれかの
    組を前記後輪用ディスクブレーキを単独で作動する単独
    式ブレーキ系統用となし、前記分割摩擦パッドの残りの
    組を前記後輪用ディスクブレーキと前輪ブレーキとを連
    動して作動する連動式ブレーキ系統用となすと共に、各
    分割摩擦パッドのディスク回出側にトルク受け部を配設
    し、同じく各分割摩擦パッドのディスク半径方向外側に
    パッドスプリングを配設したバーハンドル車両用ディス
    クブレーキ装置において、前記単独式ブレーキ系統用の
    分割摩擦パッドを、これに対応する前記パッドスプリン
    グにてそれぞれディスク半径方向内側とディスク回出側
    とに付勢し、前記連動式ブレーキ系統用の分割摩擦パッ
    ドを、これに対応する前記パッドスプリングにてそれぞ
    れディスク半径方向内側とディスク回入側とに付勢した
    ことを特徴とするバーハンドル車両用ディスクブレーキ
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012225513A (ja) * 2012-08-06 2012-11-15 Toshiba Corp ブレーキシステム
GB2515806A (en) * 2013-07-04 2015-01-07 Malcolm Stewart Chapman A multi-piston brake disc caliper
GB2516531A (en) * 2013-05-31 2015-01-28 Malcolm Stewart Chapman A multi calliper disc brake system

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