JP2001220551A - 画面品位向上機能を有する組成物 - Google Patents

画面品位向上機能を有する組成物

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JP2001220551A
JP2001220551A JP2000034349A JP2000034349A JP2001220551A JP 2001220551 A JP2001220551 A JP 2001220551A JP 2000034349 A JP2000034349 A JP 2000034349A JP 2000034349 A JP2000034349 A JP 2000034349A JP 2001220551 A JP2001220551 A JP 2001220551A
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carbon atoms
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film
screen quality
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JP2000034349A
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English (en)
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Shoichi Sasaki
晶市 佐々木
Seiji Tai
誠司 田井
Takeshi Nojiri
剛 野尻
Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Mariko Shimamura
真理子 島村
Masami Yusa
正己 湯佐
Mitsugi Fujinawa
貢 藤縄
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明基材の表面上に、画像解像度の低下を防
止し、充分な画面品位を保持した状態で、色純度向上、
コントラスト向上に寄与する膜を形成できる画面品位向
上機能を有する組成物を提供する。 【解決手段】 (A)下記一般式(I)で表されるテト
ラアザポルフィン化合物、(B)接着剤組成物及び
(C)下記一般式(II)で表されるフタロシアニン化合
物を含有してなる画面品位向上機能を有する組成物。 【化1】 〔一般式(I)中、MはSi、Ge又はSnを示し、2
個のYは各々独立に、炭素数6〜18のアリールオキシ
ル基、炭素数1〜22のアルコキシル基等を示し、
1、A2、A3及びA4は各々独立に、特定の芳香環を示
し、一般式(II)中、MはH2又はZn、Mn、Ti、
Cu、Ni、Mg、Pb、Pd、V、Co、Nb、A
l、Sn、In、Feよりなる群から選択される金属、
金属酸化物又は金属ハロゲン化物を示し、A5、A6、A
7及びA8は各々独立に、特定の芳香環を示す〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長選択吸収膜を
形成するための、画面品位向上機能を有する組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイ装置の表示面、その
表面カバー材料、窓ガラス、ショーウィンドー用ガラ
ス、TVブラウン管の表示面、カラープラズマディスプ
レイの表示面、FEDの表示面、液晶装置の表示面、計
器のカバーガラス、時計のカバーガラス又は陰極線管の
画像表示面等のように、色純度向上、コントラスト向上
を要求される製品が増加してきている。このため、色純
度向上、コントラスト向上を必要とする透明基材表面に
形成される色純度向上、コントラスト向上の機能を有す
る膜が注目されるようになってきた。一般に、画像表示
用透明基材は、例えば、TVブラウン管の画像表示面か
らの発光の色純度が低く、表示面の画像を不明瞭にする
などの問題点が知られている。
【0003】上記の問題点を解決するために、従来、透
明基材の表面に、赤紫色顔料とシリコンアルコキシドの
加水分解生成物(以下、「シリカゾル」という)との非
水分散液を塗布・乾燥して波長選択吸収膜を形成するこ
とが行われていた。即ち、前述の上記の赤紫色顔料とシ
リカゾルの混合物を含む非水分散液からなる塗料を用い
て波長選択吸収膜を形成するものである。また、赤紫色
顔料と二酸化ケイ素(SiO2)微粒子を含有する分散
液を用いて、波長選択吸収効果を付与させるものもあ
る。
【0004】従来から提案されているこれら赤紫色顔料
とシリコンアルコキシド又は二酸化ケイ素微粒子を含有
する分散液を用いて表示面に吹き付けて形成された波長
選択吸収膜は、透明基材表面が赤紫色となり、ディスプ
レイとしての画面品位が低下すると同時に、表面の粗さ
が大きいため画像の解像度が著しく低下するといった問
題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、透明基材の表面上に、画像解像度の低下を防止し、
充分な画面品位を保持した状態で、色純度向上、コント
ラスト向上に寄与する膜を形成できる画面品位向上機能
を有する組成物を提供するものである。請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに画
像解像度に優れる画面品位向上機能を有する組成物を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(I)
【化7】 〔式中、MはSi、Ge又はSnを示し、2個のYは各
々独立に、炭素数6〜18のアリールオキシル基、炭素
数1〜22のアルコキシル基、
【化8】 (但し、Z1、Z2及びZ3は各々独立に、炭素数1〜2
2のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数
1〜22のアルコキシル基又は炭素数6〜18のアリー
ルオキシル基を示す)で表される基、トリチルオキシル
基又は炭素数2〜13のアシロキシル基を示し、これら
のYを示す基は親水性基を有していてもよく、A1
2、A3及びA4は各々独立に、
【化9】 で表される芳香環を示し、A1、A2、A3及びA4で示さ
れる芳香環には、下記一般式
【化10】 (式中、R1は炭素数1〜22のアルキル基、置換基を
有する炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数6〜18
のアリール基を示し、R2、R3、R4、R5、R6、R7
8、R9、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は各
々独立に、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、置
換基を有する炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数6
〜18のアリール基を示し、R1〜R15を示す基は親水
性基を有していてもよく、X1はハロゲン原子を示す)
で表される基より選択される基が芳香環の置換可能な位
置に1個以上置換されていてもよい〕で表されるテトラ
アザポルフィン化合物、(B)接着剤組成物及び(C)
一般式(II)
【化11】 〔式中、MはH2又はZn、Mn、Ti、Cu、Ni、
Mg、Pb、Pd、V、Co、Nb、Al、Sn、I
n、Feよりなる群から選択される金属、金属酸化物又
は金属ハロゲン化物を示し、A5、A6、A7及びA8は各
々独立に、
【化12】 で表される芳香環を示す〕で表されるフタロシアニン化
合物を含有してなる画面品位向上機能を有する組成物に
関する。
【0007】また、本発明は、(B)接着剤組成物が、
(D)加熱により遊離ラジカルを発生する硬化剤、
(E)ポリウレタン樹脂及び(F)ラジカル重合性物質
を含有する組成物である前記画面品位向上機能を有する
組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の画面品位向上機能を有す
る組成物は、(A)前記一般式(I)で表されるテトラ
アザポルフィン化合物、(B)接着剤組成物及び(C)
前記一般式(II)で表されるフタロシアニン化合物を含
有してなるものである。
【0009】本発明における(A)前記一般式(I)で
表されるテトラアザポルフィン化合物としては、例え
ば、米国特許第5428152号明細書、米国特許第4
927735号明細書、米国特許第5021563号明
細書、米国特許第5219706号明細書、米国特許第
5034309号明細書、米国特許第5284943号
明細書、米国特許第5075203号明細書、米国特許
第5484685号明細書、米国特許第5039600
号明細書、米国特許第5438135号明細書、米国特
許第5665875号明細書等に記載されている化合物
などが挙げられる。
【0010】これらの(A)テトラアザポルフィン化合
物の中で、A1、A2、A3及びA4全てがナフタレン環を
形成するものである(A)テトラアザポルフィン化合物
が好ましい。なお、前記一般式(I)における親水性基
としては、特に制限はないが、例えば、ポリアルキレン
オキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホニ
ル基、チオール基、アミノ基等が挙げられ、これらの基
は、塩の形態であってもよい。
【0011】本発明における(A)前記一般式(I)で
表されるテトラアザポルフィン化合物の具体例を、以下
の表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】本発明における(D)加熱により遊離ラジ
カルを発生する硬化剤としては、過酸化化合物、アゾ系
化合物などの加熱により分解して遊離ラジカルを発生す
る有機過酸化物が好ましい。具体的には、ジアシルパー
オキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボ
ネート、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイ
ド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドな
どから選定できる。
【0014】パーオキシエステル類としては、例えば、
クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,
−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1
−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシノエデ
カノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエー
ト、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,
3,−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサ
ノネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチル
ヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシ
ル−1−メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノネ
ート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノネー
ト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノネート、
t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ヘキシ
ルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチ
ルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノネー
ト、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカー
ボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−
ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。
【0015】ジアルキルパーオキサイド類としては、例
えば、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソ
プロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(tーブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。
ハイドロパーオキサイド類としては、例えば、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド等が挙げられる。ジアシルパーオキサ
イド類としては、例えば、イソブチルパーオキサイド、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,
5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノ
イルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステ
アロイルパーオキサイド、スクシニックパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキシトルエン、ベンゾイルパーオ
キサイド等が挙げられる。
【0016】パーオキシジカーボネート類としては、例
えば、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t
−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネト、ジ
−2−エトキシメトキシパーオキシジカーボネート、ジ
(2−エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネート、ジ
メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メ
チル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート
等が挙げられる。パーオキシケタール類としては、例え
ば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t
−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,1−(t−ブチルパーオキシ)シク
ロドデカン、2,2ービス(tーブチルパーオキシ)デ
カン等が挙げられる。
【0017】シリルパーオキサイド類としては、例え
ば、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、ビス
(t−ブチル)ジメチルシリルパーオキサイド、t−ブ
チルトリビニルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチ
ル)ジビニルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチ
ル)ビニルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリアリ
ルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジアリル
シリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)アリルシ
リルパーオキサイド等が挙げられる。これらの遊離ラジ
カル発生剤は、単独又は混合して使用することができ、
分解促進剤、抑制剤等を混合して用いても良い。
【0018】本発明における(D)加熱により遊離ラジ
カルを発生する硬化剤の配合量は、(B)接着剤組成物
の総量を100重量部として、充分な反応率を得るため
に、2.0〜10重量部程度とするのが好ましく、4.
0〜8.0重量部がより好ましい。また、これらの硬化
剤を、ポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等
で被覆してマイクロカプセル化したものを使用すると、
可使時間が延長されるために好ましい。
【0019】本発明における(E)ポリウレタン樹脂と
しては、例えば、分子内に2個以上の水酸基を有するポ
リオールと2個以上のイソシアネート基を有するイソシ
アネート類の反応により得られる、重量平均分子量が1
0,000以上の樹脂であることが、硬化時の応力緩和
に優れ、画面品位が向上する点から好ましい。なお、本
発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン
検量線を用いて換算した値である。
【0020】ポリオールとしては、線状の末端水酸基を
有する、好ましくは分子量500〜6,000のジオー
ル類を、単独でも良いし、2種以上を混合して使用して
も良い。また、多価アルコールを併用しても良い。線状
の末端水酸基を有する分子量500〜6,000のジオ
ールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリ
エーテルポリオール等が挙げられる。
【0021】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、多価アルコールと多塩基性カルボン酸やヒドロキシ
カルボン酸の重縮合やε‐カプロラクロンの開環付加重
合により得られるポリエステルポリオールが挙げられ
る。ポリエーテルポリオールとしては、例えば、アルキ
レンオキサイドの1種又は2種以上を2個以上の活性水
素を持つ化合に付加重合せしめたものやテトラヒドロフ
ランを開環重合したものが挙げられる。
【0022】具体的には、ポリエチレンアジペート、ポ
リジエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、
ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペー
ト、ポリネオペンチルアジペート、ポリカプロラクトン
ポリオール、ポリヘキサメチレンカーボネート、シリコ
ーンポリオール、アクリルポリオール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール等が挙げられ、これらは単独あるいは混
合して用いても良い。
【0023】イソシアネート類としては、例えば、イソ
ホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチ
レン−1,5−ジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート等が挙げられ、これらは単独あるいは混合
して用いても良い。
【0024】また、水酸基含有樹脂とイソシアネート基
含有樹脂のほかに、アミン類、酸無水物等を反応させて
も良い。また、ポリウレタン樹脂は、ラジカル重合性の
官能基などによって変性されていても良い。
【0025】本発明における(E)ポリウレタン樹脂の
重量平均分子量は、10,000〜1,000,000
とすることが好ましい。この重量平均分子量が、10,
000未満では、硬化時の残存応力が大きくなる傾向が
あり、画面品位の向上が得られない傾向がある。また、
1,000,000を超えると、混合性、流動性が悪く
なる傾向がある。
【0026】また、本発明における(E)ポリウレタン
樹脂には、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラー
ル、ポリエステル、ポリアミド、キシレン樹脂、フェノ
キシ樹脂等の水酸基含有樹脂を併用して用いることがで
きる。
【0027】本発明における(E)ポリウレタン樹脂の
配合量は、(B)接着剤組成物の総量100重量部に対
して、2〜70重量部とすることが好ましく、5〜40
重量部とすることがより好ましく、10〜20重量部と
することが特に好ましい。この配合量が、2重量部未満
では、硬化後の皮膜形成性が低下する傾向があり、ま
た、70重量部を超えると、取り扱い性が低下する傾向
がある。
【0028】本発明における(F)ラジカル重合性物質
としては、ラジカルにより重合する官能基を有する物質
であり、例えば、アクリレート、メタクリレート、マレ
イミド化合物等が挙げられる。ラジカル重合性物質はモ
ノマー、オリゴマーいずれの状態で用いることが可能で
あり、モノマーとオリゴマーを併用することも可能であ
る。
【0029】アクリレート(メタクリレート)の具体例
としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリ
レート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアク
リレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプ
ロパン、2,2−ビス〔4ー(アクリロキシメトキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキ
シポリエトキシ)フェニル〕プロパン、ジシクロペンテ
ニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、
トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート等
がある。これらは単独または併用してもちいることがで
き、必要によっては、ハイドロキノン、メチルエーテル
ハイドロキノン類などの重合禁止剤を適宜用いてもよ
い。また、ジシクロペンタニル基又はトリシクロデカニ
ル基又はトリアジン環を有していても良い。
【0030】マレイミド化合物としては、分子中にマレ
イミド基を少なくとも2個以上含有するもので、例え
ば、1−メチル−2,4−ビスマレイミドベンゼン、
N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、N,N′−
P−フェニレンビスマレイミド、N,N′−m−トルイ
レンビスマレイミド、N,N′−4,4−ビフェニレン
ビスマレイミド、N,N′−4,4−(3,3′−ジメ
チルービフェニレン)ビスマレイミド、N,N′−4,
4−(3,3′−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレ
イミド、N,N′−4,4−(3,3′−ジエチルジフ
ェニルメタン)ビスマレイミド、N,N′−4,4−ジ
フェニルメタンビスマレイミド、N,N′−4,4−ジ
フェニルプロパンビスマレイミド、N,N′−4,4−
ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N′−3,
3′−ジフェニルスルホンビスマレイミド、2,2−ビ
ス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−s−ブチル−4−(4−マレ
イミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)デカ
ン、4,4′−シクロヘキシリデン−ビス(1−(4マ
レイミドフェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、
2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン等を挙げることができ
る。
【0031】本発明における(F)ラジカル重合性物質
の配合量は、十分な反応効率を得るために、(B)接着
剤組成物の総量100重量部に対して、0.1〜10重
量部とすることが好ましく、0.5〜5重量部とするこ
とがより好ましい。
【0032】本発明における(A)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部とし
て、0.01〜40重量部とすることが好ましく、0.
02〜30重量部とすることがより好ましい。この配合
量が0.01重量部未満では、画面品位向上の効果を発
現できない傾向があり、40重量部を超えると、画面の
輝度が低下する傾向がある。
【0033】本発明における(B)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部とし
て、1〜99.99重量部とすることが好ましく、2〜
90重量部とすることがより好ましい。この配合量が1
重量部未満では、充分な塗膜が形成できない傾向があ
り、99.99重量部を超えると、画面品位向上の効果
を発現できない傾向がある。
【0034】本発明の画面品位向上機能を有する組成物
には、必要に応じてシリコンアルコキシド類を添加する
ことができる。
【0035】ここで用いることのできるシリコンアルコ
キシド類としては、例えば、テトラアルコキシシラン系
化合物、アルキルトリアルコキシシラン系化合物、ジア
ルキルジアルコキシシラン系化合物等から選択すること
ができ、これら化合物を加水分解して得られるシリカゾ
ルからなるものを使用することが好ましい。
【0036】シリコンアルコキシド類を使用する際の配
合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100重量部
に対して、0.1〜10重量部とすることが好ましく、
0.2〜8重量部とすることがより好ましい。この配合
量が0.1重量部未満では、安定な塗膜を形成できない
傾向があり、10重量部を超えると画面の輝度が低下す
る傾向がある。
【0037】また、本発明の画面品位向上機能を有する
組成物に含有される(C)前記一般式(II)で表される
フタロシアニン化合物としては、前記一般式(II)で表
される化合物であれば、いずれでも良いが、MはCu、
Ni又はCoが好ましく、A5、A6、A7及びA8は、
【化13】 であるフタロシアニン化合物が好ましい。
【0038】本発明における(C)成分の配合量は、
(A)成分及び(B)成分の総量を100重量部とし
て、0.01〜40重量部とすることが好ましく、0.
02〜30重量部とすることがより好ましい。この配合
量が0.01重量部未満では、色純度向上の効果を発現
できない傾向があり、40重量部を超えると、画面の輝
度が低下する傾向がある。
【0039】また、本発明の画面品位向上機能を有する
組成物には、その他の分散剤、結着剤、公知の染料、顔
料、発色剤、可塑剤、重合禁止剤、表面改質剤、安定
剤、密着性付与剤等を必要に応じて添加することができ
る。
【0040】本発明の画面品位向上機能を有する組成物
は、透明基材表面上に塗布して使用される。
【0041】本発明における透明基材としては、透明で
あれば特に制限はなく、例えば、カラーフィルタ製造用
基板(透明ガラス基板、プラスチック基板等)、プラズ
マディスプレイパネル製造用基板(PDP用基板:透明
な接着のための表面処理を施していてもよいガラス板、
合成樹脂板等の基板に、電極及びバリアリブが形成され
た基板等)、有機EL製造用基板(透明ガラス基板、プ
ラスチック基板、電極が形成された基板等)、フィール
ドエミッションディスプレイの蛍光体層形成用基板(透
明ガラス基板、プラスチック基板等)などが挙げられ
る。ガラス基板としては、例えば無アルカリガラス、ア
ルカリホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸ガラス、鉛ガ
ラス、その他のガラスよりなるものが用いられる。
【0042】次に、本発明の画面品位向上機能を有する
組成物を用いた塗膜の形成方法について説明する。本発
明における透明基材表面上に画面品位向上機能を有する
組成物を塗布する方法としては、特に制限はなく、例え
ば、前記本発明の画面品位向上機能を有する組成物を構
成する各成分を、溶解又は分散可能な溶剤に、溶解又は
混合させることにより、均一に分散した溶液とし、透明
基材表面上に、直接塗布し、乾燥して形成する方法、本
発明の画面品位向上機能を有する組成物を含むフィルム
状エレメントを用いて、透明基材表面上に形成する方法
等が挙げられる。
【0043】前記画面品位向上機能を有する組成物を構
成する前記各成分を、溶解又は分散可能な溶剤に、溶解
又は混合させることにより、均一に分散した溶液とし、
透明基材表面上に、直接塗布し、乾燥して形成する方法
において、前記各成分を、溶解又は分散可能な溶剤とし
ては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、γ−ブチロ
ラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、テトラメチルスルホン、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、クロロホルム、塩化メチレン、メチルアルコール、
エチルアルコール等があげられる。これらは単独で又は
2種類以上を組み合わせて使用される。
【0044】塗布方法としては、公知の方法を用いるこ
とができ、例えば、ドクターブレードコーテイング法、
マイヤーバーコーテイング法、ロールコーテイング法、
スクリーンコーテイング法、スピナーコーテイング法、
インクジェットコーテイング法、スプレーコーテイング
法、ディップコーテイング法、グラビアコーティング
法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
乾燥方法としては、公知の乾燥方法を用いて、乾燥する
ことができ、乾燥温度は、40〜180℃とすることが
好ましく、また、乾燥時間は、10〜90分間とするこ
とが好ましい。
【0045】乾燥後の画面品位向上機能を有する組成物
の膜の厚さは、特に制限はないが、0.1〜100μm
とすることが好ましく、0.2〜80μmとすることが
より好ましく、0.3〜50μmとすることが特に好ま
しい。この厚さが、0.1μm未満では、画面品位向上
特性が低下する傾向があり、100μmを超えると、発
光特性が低下する傾向がある。
【0046】また、画面品位向上機能を有する組成物を
含むフィルム状エレメントを用いて、透明基材表面上に
塗膜を形成する方法において使用するフィルム状エレメ
ントは、画面品位向上機能を有する組成物を構成する各
成分を、溶解又は分散可能な溶剤に、溶解又は混合させ
ることにより、均一に分散した溶液とし、支持体フィル
ム上に、塗布、乾燥することにより得ることができる。
前記各成分を、溶解又は分散可能な溶剤としては、例え
ば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、γ−ブチロラクトン、
N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、テトラ
メチルスルホン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、クロロ
ホルム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアル
コール等があげられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用される。
【0047】支持体フィルムとしては、化学的及び熱的
に安定であり、また、可とう性の物質で構成された、例
えポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、その中で
も、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンが好ま
しく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。支
持体フィルムは、前記材質の層が複数積層されたもので
あってもよく、表面処理されたものでも良い。支持体フ
ィルムの厚さは、5〜100μmとすることが好まし
く、10〜30μmとすることがより好ましい。
【0048】塗布方法としては、公知の方法を用いるこ
とができ、例えば、ナイフコート法、ロールコート法、
スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、
カーテンコート法等が挙げられる。乾燥温度は、60〜
150℃とすることが好ましく、乾燥時間は、1分〜1
時間とすることが好ましい。
【0049】フィルム状エレメントの画面品位向上機能
を有する組成物の膜の厚さは、特に制限はないが、0.
1〜100μmとすることが好ましく、0.2〜80μ
mとすることがより好ましく、0.3〜50μmとする
ことが特に好ましい。この厚さが、0.1μm未満で
は、画面品位向上特性が低下する傾向があり、100μ
mを超えると、発光特性が低下する傾向がある。
【0050】フィルム状エレメントの画面品位向上機能
を有する組成物の膜の上には、さらに剥離可能なカバー
フィルムを積層することができる。カバーフィルムとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート等が挙げられ、支持体
フィルムと画面品位向上機能を有する組成物との接着力
よりも、カバーフィルムと画面品位向上機能を有する組
成物との接着力の方が小さいものであることが好まし
い。このようにして得られるフィルム状エレメントは、
ロール状に巻いて保管可能とすることができる。
【0051】前記フィルム状エレメントを用いて、画面
品位向上機能を有する組成物の塗膜を透明基材表面上に
形成する方法としては、例えば、フィルム状エレメント
の画面品位向上機能を有する組成物を、透明基材表面の
上に積層し、加熱、圧着等で透明基材表面上に画面品位
向上機能を有する組成物の膜を形成する方法などが挙げ
られる。
【0052】加熱圧着時の加熱温度は、10〜160℃
とすることが好ましく、20〜150℃とすることがよ
り好ましく、30〜140℃とすることが特に好まし
い。この加熱温度が、10℃未満では、画面品位向上機
能を有する組成物が、透明基材の上に充分に密着できな
い傾向があり、160℃を超えると、画面品位向上機能
を有する組成物が炭化する傾向がある。また、加熱圧着
時の圧着圧力は、ゲージ圧(常圧1atmが0である)
で、1×104〜1×107Paとすることが好ましく、2
×104〜5×106Paとすることがより好ましく、4×
104〜1×106Paとすることが特に好ましい。この圧
着圧力が、1×104Pa未満では、画面品位向上機能を
有する組成物が、透明基材表面の上に充分に密着できな
い傾向があり、1×107Paを超えると、透明基材が破
壊される傾向がある。
【0053】フィルム状エレメントを前記のように加熱
すれば、透明基材を予熱処理することは必要ではない
が、画面品位向上機能を有する組成物の透明基材表面へ
の密着性をさらに向上させる点から、前記透明基材の予
熱処理を行うことが好ましい。さらに、同様の目的で、
5×104Pa以下の減圧下で、上記した圧着及び加熱圧
着の操作を行うこともできる。また、画面品位向上機能
を有する組成物の透明基材表面への密着性をさらに向上
させる点から、上記圧着ロールの表面が、ゴム、プラス
チック等の柔軟性に富んだ材質のものを使用することも
できる。なお、柔軟性に富んだ材質の層の厚さは、20
0〜400μmとすることが好ましい。
【0054】また、画面品位向上機能を有する組成物の
透明基材表面への密着性をさらに向上させる点から、加
熱ロール等によりフィルム状エレメントを加熱しなが
ら、積層することもできる。また、本発明の画面品位向
上機能を有する組成物は、透明基材表面上に積層した
後、熱硬化を充分に行なう点から、必要に応じて、30
〜150℃の範囲で、1〜120分間、加熱することも
できる。この際、支持体フィルムを必要に応じて除去す
ることもできる。
【0055】このようにして得られる本発明の画面品位
向上機能を有する組成物から形成された塗膜は、充分な
画面品位向上機能を有しており、ディスプレイ装置の表
示面、その表面カバー材料、窓ガラス、ショーウィンド
ー用ガラス、TVブラウン管の表示面、カラープラズマ
ディスプレイの表示面、FEDの表示面、液晶装置の表
示面、計器のカバーガラス、時計のカバーガラス又は陰
極線管の画像表示面等に好適に用いられる。
【0056】なお、前記表示面を覆う塗膜は、本発明の
画面品位向上機能を有する組成物により形成される膜の
単層でもよいが、さらに帯電防止機能あるいは反射防止
機能の良好な膜を積層した複層であってもよく、各々の
膜の個数、位置関係は、種々の場合をとりうる。
【0057】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0058】製造例1 〔接着剤溶液(b−1)の作製〕平均分子量2000の
ポリブチレンアジペートジオール450重量部、平均分
子量2000のポリオキシテトラメチレングリコール4
50重量部、1,4−ブチレングリコール100重量部
を混合し、メチルエチルケトン4000重量部を加えて
均一に混合した後、ジフェニルメタンジイソシアネート
390重量部を加えて70℃にて反応し、ポリウレタン
樹脂溶液(固形分20重量%)を得た。
【0059】このポリウレタン樹脂溶液を60重量部、
ラジカル重合性物質として、ジメチロールトリシクロデ
カンジアクリレート(共栄社油脂株式会社製、商品名D
CP−A)を39重量部、リン酸エステル型アクリレー
ト(共栄社油脂株式会社製、商品名P2M)を1重量
部、遊離ラジカル発生剤として、tーヘキシルパーオキ
シ2−エチルヘキサノネートの50重量%DOP溶液
(日本油脂株式会社製、商品名パーキュアHO)を5重
量部となるように配合して、接着剤溶液(b−1)(固
形分52重量%)を得た。
【0060】製造例2 〔接着剤溶液(b−2)の作製〕平均分子量800のポ
リカプロラクトンジオール400重量部と、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート131重量部、触媒として、
ジブチル錫ジラウレート0.5重量部、重合禁止剤とし
て、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.0重量部を
攪拌しながら50℃に加熱して混合した。次いで、イソ
ホロンジイソシアネート222重量部を滴下し、更に攪
拌しながら80℃に昇温してウレタン化反応を行った。
NCOの反応率が99%以上になったことを確認後、反
応温度を下げてウレタンアクリレートを得た。
【0061】製造例1で得られたポリウレタン樹脂/ウ
レタンアクリレート/リン酸エステル型アクリレートを
60/38/1(固形分重量部比)とした他は、実施例
1と同様にして接着剤溶液(b−2)(固形分30重量
%)を得た。
【0062】実施例1 〔画面品位向上機能を有する組成物溶液(D−1)の作
製〕表2に示す材料を、ライカイ機を用いて15分間混
合し、続いて超音波ホモジナイザー(セントラル科学貿
易(株)製:ソニファイヤ450)で20分間分散させ、
画面品位向上機能を有する組成物溶液(D−1)を調製
した。
【0063】
【表2】
【0064】実施例2 〔画面品位向上機能を有する組成物溶液(D−2)の作
製〕表3に示す材料を、ライカイ機を用いて15分間混
合し、続いて超音波ホモジナイザー(セントラル科学貿
易(株)製:ソニファイヤ450)で20分間分散させ、
画面品位向上機能を有する組成物溶液(D−2)を調製
した。
【0065】
【表3】
【0066】比較例1 〔画面品位向上機能を有する組成物溶液(X−1)の作
製〕表4に示す材料を、ライカイ機を用いて15分間混
合し、続いて超音波ホモジナイザー(セントラル科学貿
易(株)製:ソニファイヤ450)で20分間分散させ、
画面品位向上機能を有する組成物溶液(X−1)を調製
した。
【0067】
【表4】
【0068】試験例1 〔フィルム状エレメント(i)の作製〕30μmの厚さ
のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、実施例1
で得られた画面品位向上機能を有する組成物の溶液(D
−1)を均一に塗布し、80〜110℃の熱風対流式乾
燥機で10分間乾燥して溶剤を除去し、画面品位向上機
能を有する組成物の層を形成した。得られた画面品位向
上機能を有する組成物の層の乾燥後の厚さは、5μmで
あった。さらに、このうえに25μmの厚さのポリエチ
レンフィルムを、カバーフィルムとして貼りあわせて、
フィルム状エレメント(i)を作製した。
【0069】試験例2 〔フィルム状エレメント(ii)の作製〕試験例1におい
て、実施例1で得られた画面品位向上機能を有する組成
物の溶液(D−1)を、実施例2で得られた画面品位向
上機能を有する組成物溶液(D−2)に代えた以外は、
試験例1と同様にして、フィルム状エレメント(ii)を
作製した。なお、フィルム状エレメント(ii)の画面品
位向上機能を有する組成物の層の厚さは5μmであっ
た。
【0070】比較試験例1 〔フィルム状エレメント(iii)の作製〕試験例1にお
いて、実施例1で得られた画面品位向上機能を有する組
成物の溶液(D−1)を、比較例1で得られた画面品位
向上機能を有する組成物溶液(X−1)に代えた以外
は、実施例1と同様にして、フィルム状エレメント(ii
i)を作製した。なお、フィルム状エレメント(iii)の
画面品位向上機能を有する組成物の層の厚さは5μmで
あった。
【0071】試験例3 〔画面品位向上機能を有する組成物の膜(Z−1)の作
製〕透明ガラス基板上に、試験例1で得られたフィルム
状エレメント(i)のカバーフィルムを剥離・除去しな
がら、ラミネート温度が120℃、ラミネート速度が
0.5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)が4×105P
a(幅10cmの基板を用いたため、このときの線圧は
9.8×103N/m)で、フィルム状エレメント(i)を
積層した。その後、支持体フィルムを剥離除去し、さら
に、150℃で1時間、乾燥器中で加熱して、画面品位
向上機能を有する組成物の膜(Z−1)を作製した。
【0072】試験例4 〔画面品位向上機能を有する組成物の膜(Z−2)の作
製〕試験例3と同様にして、フィルム状エレメント(i
i)を基板に積層した後、試験例3と同様に処理して、
画面品位向上機能を有する組成物の膜(Z−2)を作製
した。
【0073】比較試験例2 〔画面品位向上機能を有する組成物の膜(X−2)の作
製〕試験例3と同様にして、フィルム状エレメント(ii
i)を基板に積層した後、試験例3と同様に処理して、
画面品位向上機能を有する組成物の膜(X−2)を作製
した。
【0074】〔塗膜の評価〕試験例3で得られた膜(Z
−1)、試験例4で得られた膜(Z−2)及び比較試験
例2で得られた膜(X−2)について、それぞれの膜の
可視光領域の光透過性及び耐候性(1カ月室内放置後の
色調)を測定した。その評価結果を表5に示した。な
お、可視光領域の光透過性の評価基準は下記のとおりで
ある。 《可視光領域の光透過性》 ○:透過率80%超(600nm) △:透過率50〜80%(600nm) ×:透過率50%未満(600nm)
【0075】
【表5】
【0076】表5の評価結果から明らかなように、本発
明の画面品位向上機能を有する組成物から得られた塗膜
Z−1及び塗膜Z−2は、優れた可視光領域の光透過性
及び耐候性を示すが、比較試験例2で得られた塗膜X−
2は、耐候性が著しく低いことが分かった。
【0077】
【発明の効果】請求項1記載の画面品位向上機能を有す
る組成物は、透明基材の表面上に、画像解像度の低下を
防止し、充分な画面品位を保持した状態で、色純度向
上、コントラスト向上できる。請求項2記載の色純度向
上機能を有する膜を形成するための組成物は、請求項1
記載の画面品位向上機能を有する組成物の効果を奏し、
さらに画像解像度に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 7/00 C09J 7/00 175/04 175/04 201/00 201/00 // C09B 67/20 C09B 67/20 G (72)発明者 野尻 剛 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 川上 広幸 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 島村 真理子 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 湯佐 正己 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 藤縄 貢 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J004 AA14 AA17 4J038 DG001 EA011 FA092 FA112 JA66 JB16 JB27 KA08 PC03 4J040 EF001 HD41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 〔式中、MはSi、Ge又はSnを示し、2個のYは各
    々独立に、炭素数6〜18のアリールオキシル基、炭素
    数1〜22のアルコキシル基、 【化2】 (但し、Z1、Z2及びZ3は各々独立に、炭素数1〜2
    2のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数
    1〜22のアルコキシル基又は炭素数6〜18のアリー
    ルオキシル基を示す)で表される基、トリチルオキシル
    基又は炭素数2〜13のアシロキシル基を示し、これら
    のYを示す基は親水性基を有していてもよく、A1
    2、A3及びA4は各々独立に、 【化3】 で表される芳香環を示し、A1、A2、A3及びA4で示さ
    れる芳香環には、下記一般式 【化4】 (式中、R1は炭素数1〜22のアルキル基、置換基を
    有する炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数6〜18
    のアリール基を示し、R2、R3、R4、R5、R6、R7
    8、R9、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は各
    々独立に、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、置
    換基を有する炭素数1〜22のアルキル基又は炭素数6
    〜18のアリール基を示し、R1〜R15を示す基は親水
    性基を有していてもよく、X1はハロゲン原子を示す)
    で表される基より選択される基が芳香環の置換可能な位
    置に1個以上置換されていてもよい〕で表されるテトラ
    アザポルフィン化合物、(B)接着剤組成物及び(C)
    一般式(II) 【化5】 〔式中、MはH2又はZn、Mn、Ti、Cu、Ni、
    Mg、Pb、Pd、V、Co、Nb、Al、Sn、I
    n、Feよりなる群から選択される金属、金属酸化物又
    は金属ハロゲン化物を示し、A5、A6、A7及びA8は各
    々独立に、 【化6】 で表される芳香環を示す〕で表されるフタロシアニン化
    合物を含有してなる画面品位向上機能を有する組成物。
  2. 【請求項2】 (B)接着剤組成物が、(D)加熱によ
    り遊離ラジカルを発生する硬化剤、(E)ポリウレタン
    樹脂及び(F)ラジカル重合性物質を含有する組成物で
    ある請求項1記載の画面品位向上機能を有する組成物。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6824712B1 (en) * 1999-08-04 2004-11-30 Skc Co. Ltd. Selectively light-absorptive material, coating composition containing the same, and filter manufactured using the coating composition for color displays
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