JP2001200341A - 土砂摩耗特性に優れた工具鋼 - Google Patents

土砂摩耗特性に優れた工具鋼

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JP2001200341A JP2000011163A JP2000011163A JP2001200341A JP 2001200341 A JP2001200341 A JP 2001200341A JP 2000011163 A JP2000011163 A JP 2000011163A JP 2000011163 A JP2000011163 A JP 2000011163A JP 2001200341 A JP2001200341 A JP 2001200341A
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敬介 清水
Nobuhiro Tsujii
信博 辻井
Yukio Tate
幸生 舘
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化物粒径と残留オーステナイト量を適正化
することにより高硬度(耐摩耗性)と高靱性を兼備えた
冷間工具鋼により、超硬合金を用いないため安価で製造
工程が少なく、割れ・欠けによる破損を抑制し、耐土砂
摩耗性に優れた掘削工具用冷間工具鋼を提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.65〜1.40%、
Si:2.0%以下、Mn:0.10〜2.0%、C
r:5.0〜12.0%、MoまたはWのいずれか1種
または2種をMo当量(Mo+1/2W):0.5〜
5.0、および/またはVまたはNbのいずれか1種ま
たは2種をV当量(V+1/2Nb):0.1〜2.
5、残部Feおよび不可避的不純物よりなり、M7 3
型炭化物の粒径を5〜15μmで、マルテンサイト組織
に一部残留オーステナイト組織を体積%で5〜20%残
存させることにより、高硬度と高靱性を持つことを特徴
とする土砂摩耗特性に優れた冷間工具鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘削用の
ディスカカッター、チゼル、リッパーポイント等の掘削
工具用の合金工具鋼に関し、特に炭化物粒径と残留オー
ステナイト量の両方を適正化することにより高硬度(耐
摩耗性)と高靱性が得られ、耐土砂摩耗性に優れた冷間
工具鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷間加工用工具には、JIS−S
KD11が広く使用されている。しかし、塑性加工技術
の進歩や被加工材の高強度化に伴い、使用される工具へ
の応力負荷が大きくなり、500℃焼き戻しで60HR
Cの硬さが得られるSKD11でさえ、粗大なM7 3
型炭化物により耐摩耗性は確保しているが、一方で、M
7 3 型炭化物は型寿命の低下をもたらす一因となって
いる。このような問題に対して、例えば特開平1−20
1442号公報、特開平2−247357号公報、特開
平2−277745号公報、特開平3−134136号
公報、および特開平5−156407号公報の発明が提
案されている。
【0003】この特開平1−201442号公報は、重
量%で、C:0.90〜1.35%、Si:0.70〜
1.40%、Mn:1.0%以下、S:0.004%以
下、Cr:8.0〜10.0、MoとWの1種または2
種をMo+W/2で1.5〜2.5%、VとNbの1種
または2種をV+Nb/2で0.15〜2.5%を含
み、残部Feおよび不可避的不純物からなり、さらに焼
入れ焼もどし組織において、M7 3 型炭化物の面積率
を2%以上9%以下、MC炭化物の面積率を2.5%以
下とした転造ダイス用鋼がある。確かに、この発明には
粒径を規制しているが、しかし、主に靱性の向上、炭化
物の連鎖状分布を経路とした亀裂伝播の抑制を目的とし
たものである。これに対し、本発明は優れた土砂摩耗性
を得るには、適度な硬さと炭化物量および靱性が必要で
ある。しかし、これらの特性を得るための重要な因子で
ある炭化物の粒径と残留オーステナイトの両方を規制し
た点は開示されていない。
【0004】また、特開平2−247357号公報は、
上述の特開平1−201442号公報に、さらに、不純
物であるAs,Sn,Sb,Cu,B,Pb,Biの合
計量が0.13%以下からなる転造ダイス用鋼にある。
さらに、特開平2−277745号公報は、焼入焼もど
し組織において、粒径2μm以上のMC型残留炭化物と
6 C型残留炭化物の1種または2種の合計の面積率が
3%以下、粒径2μm以上のM7 3 型残留炭化物の面
積率が1%以下と規制したものである。
【0005】いずれも、特開平1−201442号公報
と同様に、主に靱性の向上、炭化物の連鎖状分布を経路
とした亀裂伝播の抑制を目的としたものである。これに
対し、本発明は、前述のように、炭化物の粒径と残留オ
ーステナイトの両方を規制した点、特に粒径、M7 3
型炭化物の割れによる亀裂発生、および亀裂伝播が大き
な要因であることを見出し、しかも、M7 3 炭化物の
粒径が15μm以下の場合、土砂摩耗が著しく低減でき
ることを見出したものである。
【0006】特開平3−134136号公報も、上述の
特開平1−201442号公報に、さらに、不可避的不
純物のうち、Pは0.02%以下、Sは0.005%以
下、Oは30ppm以下、Nは300ppm以下であ
り、さらに焼入焼もどし組織において、粒径2μm以上
のM7 3 型残留炭化物の面積率が8%以下、粒径2μ
m以上のMC型残留炭化物およびM6 C型残留炭化物の
1種または2種の合計の面積率が3%以下である高硬
度、高靱性冷間工具である。
【0007】また、特開平5−156407号公報は、
焼入焼もどし後において、M7 3型一次炭化物が面積
率で4.0%以下、MC型一次炭化物が面積率で0.5
%以下、一次炭化物の最大粒径が実質的に20μm以下
で基地中に均一に分散したミクロ組織となり、さらに1
050℃〜1100℃の焼入温度から、500℃までの
焼入冷却速度を25℃/minとして焼入れし、これを
高温焼もどしした場合の硬さがHRC64以上を得るこ
とのできる高性能転造ダイス用鋼にある。
【0008】さらに、特開平6−212253号公報
は、C:0.75〜1.75%、Si:0.5〜3.0
%、Mn:0.1〜2.0%、Cr:5.0〜11.0
%、Mo:1.3〜5.0%、V:0.1〜5.0%を
含有し、残部Feおよび不純物からなる鋼材を450℃
以上の温度で焼もどすことを特徴とする冷間工具鋼の製
造方法にある。すなわち、特開平3−134136号公
報、および特開平5−156407号公報のいずれも、
主に靱性の向上、炭化物の連鎖状分布を経路とした亀裂
伝播の抑制を目的としたものである。
【0009】また、特開平6−212253号公報は、
450℃以上の温度で高温焼もどしすることにより、焼
入れ時の残留応力が除去されて安定組織となるとともに
二次硬化硬さが増加し、硬さおよび靱性が共に優れ、工
具としての使用時のかじりを起こし、あるいは放電加工
時により工具に熱が生ずる場合にも割れを生ずることな
く工具寿命が延長され加工性が大幅に向上する。しかし
焼もどし温度が450℃未満では充分に発揮されないと
いうものである。これに対し、本発明は前述同様に、M
7 3 型炭化物の粒径を5〜15μmとした鋼材を低温
焼戻することで、マルテンサイト組織を体積%で5〜2
0%の残留オーステナイト組織を残存させることにあ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術は、
靱性また強度の点から炭化物サイズを規制したものであ
る。この理由は、一次炭化物の欠落による微少欠損を生
じたり、クラックの進展経路となることを防ぐためであ
る。これに対し、本発明は、高硬度と高靱性を兼備えた
冷間工具鋼により、超硬合金を用いないため安価で製造
工程の少なく、割れ・欠けによる破損を抑制し、耐土砂
摩耗性に優れた掘削工具用の冷間工具鋼を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、日々の鋭意研究の結果、発明者等は耐土砂摩耗性に
は高い硬さと適度な炭化物量および適度な靱性が必要で
あることを見出した。すなわち、掘削工具の破損メカニ
ズムは摩耗のみではなく、工具に土砂が噛み込むことに
より微小亀裂が生じ、礫、岩盤等との衝突により、微小
亀裂を起点として割れ・欠けを起こすことにある。従っ
て、掘削工具用の工具鋼には、耐摩耗性を寄与する硬い
炭化物を含有させるとともに、マトリックスに十分な靱
性を持たせる必要がある。そこで本発明においては、残
留オーステナイトを規制することで適度な硬度と靱性の
両方を得ることにより、耐土砂摩耗性に優れた掘削工具
用の冷間工具鋼である。
【0012】その要旨とするところは、 (1)重量%で、C:0.65〜1.40%、Si:
2.0%以下、Mn:0.10〜2.0%、Cr:5.
0〜12.0%、MoまたはWのいずれか1種または2
種をMo当量(Mo+1/2W):0.5〜5.0、残
部Feおよび不可避的不純物よりなり、M7 3 型炭化
物の粒径を5〜15μmで、マルテンサイト組織に一部
残留オーステナイト組織を体積%で5〜20%残存させ
ることにより、高硬度と高靱性を持つことを特徴とする
土砂摩耗特性に優れた冷間工具鋼。
【0013】(2)重量%で、C:0.65〜1.40
%、Si:2.0%以下、Mn:0.10〜2.0%、
Cr:5.0〜12.0%、VまたはNbのいずれか1
種または2種をV当量(V+1/2Nb):0.1〜
2.5、残部Feおよび不可避的不純物よりなり、M7
3 型炭化物の粒径を5〜15μmで、マルテンサイト
組織に一部残留オーステナイト組織を体積%で5〜20
%残存させることにより、高硬度と高靱性を持つことを
特徴とする土砂摩耗特性に優れた冷間工具鋼。
【0014】(3)重量%で、C:0.65〜1.40
%、Si:2.0%以下、Mn:0.10〜2.0%、
Cr:5.0〜12.0%、MoまたはWのいずれか1
種または2種をMo当量(Mo+1/2W):0.5〜
5.0、VまたはNbのいずれか1種または2種をV当
量(V+1/2Nb):0.1〜2.5、残部Feおよ
び不可避的不純物よりなり、M7 3 型炭化物の粒径を
5〜15μmで、マルテンサイト組織に一部残留オース
テナイト組織を体積%で5〜20%残存させることによ
り、高硬度と高靱性を持つことを特徴とする土砂摩耗特
性に優れた冷間工具鋼。 (4)前記(1)〜(3)記載において、焼入温度10
00〜1080℃、焼戻温度150〜450℃、硬さH
RC55以上からなることを特徴とする土砂摩耗特性に
優れた冷間工具鋼である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明における各種成分の
限定理由について説明する。 C:0.65〜1.40% Cは、焼入焼戻により十分なマトリックス硬さを与える
とともに、Cr,Mo,Vなどと結合して炭化物を形成
し、高温強度、耐摩耗性を与える元素である。耐摩耗性
に寄与する十分な量の炭化物の形成と掘削用工具鋼とし
ての硬さを確保するために0.65%は必要であり、
1.40%を越えると凝固時に粗大炭化物が過剰に析出
し靱性を低下させ、さらに低温焼戻時の残留オーステナ
イト量が多くなりすぎ、逆に硬さが低下するため、Cの
範囲は0.65〜1.40%とする。
【0016】Si:2.0%以下 Siは、主に脱酸剤として添加されるとともに、耐酸化
性、焼入性に有効な元素であるとともに、素地中に固溶
し素地強度を高めるが、2.0%を超えて添加すると、
靱性を低下させるので、その上限を2.0%とする。 Mn:0.10〜2.0% Mnは、Siと同様に脱酸剤として添加し鋼の清浄度を
高めるとともに焼入性を向上させる元素である。しか
し、0.10%以下ではその効果は僅少であり、また、
2.0%を超えて添加すると冷間加工性を阻害する上に
靱性を低下させるので、Mnは0.10〜2.0%とす
る。
【0017】Cr:5.0〜12.0% Crは、Cと結合し硬い炭化物を形成し、耐摩耗性に寄
与し、また焼入性の向上に有効である。しかし、5.0
%未満であると必要とする耐摩耗性、焼入性に対して不
足であり、12.0%を越えて添加すると粗大な炭化物
を形成し靱性が低下する。よって、Crは5.0〜1
2.0%とした。
【0018】MoおよびWは、共に微細な炭化物を形成
し、二次硬化に寄与する重要な元素であると共に、耐軟
化抵抗性を改善する元素である。ただし、その効果はM
oの方がWよりも2倍強く、同じ効果を得るのに、Wは
Moの2倍必要である。この両元素の効果は、Mo当量
(Mo+1/2W)で表すことができる。本発明成分系
においては、Mo当量で少なくとも0.5%以上が必要
である。逆に、Mo当量の過剰添加は、靱性を低下を招
くので、その上限を5.0%とした。
【0019】V、Nbは、共に二次硬化に有効であり、
Cと硬い炭化物を形成して耐摩耗性の向上に大きく寄与
すると共に結晶粒を微細化する。ただし、その効果はV
の方がNbよりも2倍強く、同じ効果を得るのに、Nb
はVの2倍必要である。この両元素の効果はV当量(V
+1/2Nb)で表すことができる。本発明成分系にお
いては、高温焼戻し硬度を得るためには、V当量で少な
くとも0.1%以上が必要である。過剰な添加は靱性を
劣化させるため、その上限を2.5%とした。
【0020】次に、冷間工具鋼において、凝固時に晶出
する共晶炭化物であるが、従来は靱性、または強度の点
から炭化物のサイズを規定していたものである。その理
由は、一次炭化物の欠落による微小欠損を生じたり、ク
ラックの進展経路となることを防ぐために規制したもの
である。しかし、この点を詳しく究明した結果、本発明
の最大の特徴は、特に土砂摩耗性に優れた工具鋼として
の土砂摩耗に起因した破損は、M7 3 型炭化物の粒径
が大きな要因を占めていることを見出し、M73 型炭
化物の粒径が15μm以下の場合に著しく軽減すること
を見出したものである。
【0021】次に、本発明鋼は、焼入温度1000〜1
080℃で焼入れし、且つ150〜450℃での焼戻し
において、靱性に対して有害な巨大炭化物の生成を抑制
し、また、HRC55以上の硬度を有しながら十分な靱
性を得るために適度な残留オーステナイトを残存させる
ために、C、Crのバランスを考慮し、さらに靱性を劣
化させず耐摩耗性を向上させるために、C、Cr、M
o、Vをうまくバランスさせた鋼である。すなわち、十
分な硬さを持ち耐摩耗性に優れ、かつ十分な靱性を兼備
えているため、掘削用工具の用途に最適な冷間工具鋼で
ある。
【0022】
【実施例】以下に、実施例として実験結果に基づき本発
明鋼の特徴を説明する。表1に供試鋼の化学成分を示
す。また、表2には、表1の供試鋼の焼入焼戻硬さ、シ
ャルピー衝撃値、残留オーステナイト量および土砂摩耗
試験の実験結果を示す。なお、土砂摩耗試験では、直径
20mm、長さ100mmに加工した試験片を固定し、
硅砂4号土砂を敷き詰めた容器内に挿入し、容器を回転
数60rpmにて4時間連続して回転させた後、試験片
の摩耗量を測定することにより評価した。また、M7
3 炭化物については、本発明では、2μm以上の炭化物
を全てM7 3 型炭化物とみなした。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】表2に示すように、No.1〜4は本発明
例であり、No.5〜10は比較例である。すなわち、
本発明鋼No1〜4はいずれもM7 3 炭化物粒径5〜
15μmであり、本発明に係る焼戻条件により、HRC
55以上の高硬度が得られ、これらの衝撃値は従来の冷
間工具鋼SKD11に同じ熱処理をした比較鋼(f)の
約7〜9倍程度を得ており、土砂摩耗試験結果である摩
耗量も少なく、耐土砂摩耗性に優れていることが明らか
である。また、比較鋼(a),(b)は、硬さとシャル
ピー衝撃値は異なるが、ともに残留オーステナイト量が
0%であるため、本発明鋼No.1〜4よりも耐土砂摩
耗性が劣っていることが分かる。
【0026】次に、比較鋼(c)では、残留オーステナ
イトが多すぎるため、本発明鋼No.1〜4よりも耐土
砂摩耗性が劣っていることが分かる。さらに、比較鋼
(d)、(e)のように、M7 3 炭化物が小さすぎた
り、大きすぎたりすると、本発明鋼No.1〜4よりも
耐土砂摩耗性が劣っていることが分かる。このように、
優れた土砂摩耗性を有するには、適切な残留オーステナ
イトとM7 3 炭化物粒径の両方が必要不可欠であると
言える。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明鋼は、冷間工
具鋼としての一定範囲のM7 3 炭化物の粒径およびマ
ルテンサイト組織に一部残留オーステナイト組織を残存
させることにより、高硬度と高靱性を持つ土砂摩耗特性
に優れた冷間工具鋼を提供することが可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.65〜1.40%、 Si:2.0%以下、 Mn:0.10〜2.0%、 Cr:5.0〜12.0%、 MoまたはWのいずれか1種または2種をMo当量(M
    o+1/2W):0.5〜5.0、残部Feおよび不可
    避的不純物よりなり、M7 3 型炭化物の粒径を5〜1
    5μmで、マルテンサイト組織に一部残留オーステナイ
    ト組織を体積%で5〜20%残存させることにより、高
    硬度と高靱性を持つことを特徴とする土砂摩耗特性に優
    れた冷間工具鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C:0.65〜1.40%、 Si:2.0%以下、 Mn:0.10〜2.0%、 Cr:5.0〜12.0%、 VまたはNbのいずれか1種または2種をV当量(V+
    1/2Nb):0.1〜2.5、残部Feおよび不可避
    的不純物よりなり、M7 3 型炭化物の粒径を5〜15
    μmで、マルテンサイト組織に一部残留オーステナイト
    組織を体積%で5〜20%残存させることにより、高硬
    度と高靱性を持つことを特徴とする土砂摩耗特性に優れ
    た冷間工具鋼。
  3. 【請求項3】 重量%で、 C:0.65〜1.40%、 Si:2.0%以下、 Mn:0.10〜2.0%、 Cr:5.0〜12.0%、 MoまたはWのいずれか1種または2種をMo当量(M
    o+1/2W):0.5〜5.0、 VまたはNbのいずれか1種または2種をV当量(V+
    1/2Nb):0.1〜2.5、 残部Feおよび不可避的不純物よりなり、M7 3 型炭
    化物の粒径を5〜15μmで、マルテンサイト組織に一
    部残留オーステナイト組織を体積%で5〜20%残存さ
    せることにより、高硬度と高靱性を持つことを特徴とす
    る土砂摩耗特性に優れた冷間工具鋼。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載において、焼入温度1
    000〜1080℃、焼戻温度150〜450℃、硬さ
    HRC55以上からなることを特徴とする土砂摩耗特性
    に優れた冷間工具鋼。
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