JP2001187397A - 水処理装置の洗浄方法および水処理装置 - Google Patents

水処理装置の洗浄方法および水処理装置

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JP2001187397A JP37490399A JP37490399A JP2001187397A JP 2001187397 A JP2001187397 A JP 2001187397A JP 37490399 A JP37490399 A JP 37490399A JP 37490399 A JP37490399 A JP 37490399A JP 2001187397 A JP2001187397 A JP 2001187397A
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寅太郎 峯岸
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Kenichiro Mizuno
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ安全に、しかも低コストで分離膜の
洗浄が可能な水処理装置を提供する。 【解決手段】 被処理水にオゾンを注入してオゾン含有
被処理水を得るオゾン注入手段(4)、前記オゾン含有
被処理水を分離膜により膜ろ過して膜ろ過水を得る膜ろ
過装置(8)、前記膜ろ過水の一部を導入して、酸性水
とアルカリ性水とを得る隔膜式電解装置(20)、およ
び前記膜ろ過装置のろ過水側に前記酸性水を導入する酸
性水導入管(28)を具備すること特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上水道、下水道、
工業用水、または廃水処理等の水処理装置に係り、特
に、オゾン処理と膜ろ過処理とを組み合わせて、精密ろ
過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜および逆浸透膜等の分離
膜を洗浄する方法、およびオゾン処理と膜ろ過処理とを
用いた水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、膜ろ過装置を用いた水処理では、
水中の溶解性有機物を除去するために、生物処理、オゾ
ン処理、および活性炭処理のような高度処理を行う装置
が、前処理装置あるいは後処理装置として組み合わせて
用いられている。上水道における水処理では、原水中の
溶解性有機物であるトリハロメタン前駆物質や臭気物質
を除去するために、膜ろ過処理にオゾン処理と活性炭処
理とを付加することが有効である。オゾン処理では、原
水中の有機物を生物易分解性有機物に変えることができ
るので、オゾン処理を施すことによって、後段での活性
炭処理による有機物の除去率が向上する。また、オゾン
処理により溶存酸素が過飽和になるため、後段での活性
炭処理が生物処理能力をもった生物活性炭となる。した
がって、活性炭処理による有機物等の除去率を長期にわ
たって維持することができ、活性炭の交換コストを低減
することができる。
【0003】このような原水のオゾン処理によって副生
成物が生成されるので、後段の活性炭処理による副生成
物の除去は不可欠である。因みに、水道施設設計指針・
解説(1990版)によれば、浄水処理においてオゾン
処理が用いられた場合は、活性炭処理を併用しなければ
ならないことが掲載されている。
【0004】通常、オゾン処理を用いた浄水処理では、
水処理の組み合わせとして、以下の3方式が主な処理フ
ローであった。その処理フローは、(1)オゾン処理、
活性炭処理、および膜ろ過処理の順に行う方式、(2)
膜ろ過処理、オゾン処理、および活性炭処理の順に行う
方式、(3)オゾン処理、膜ろ過処理、および活性炭処
理の順に行う方式である。これらの処理方式は、いずれ
も何らかの欠点を伴っていた。
【0005】例えば、(1)の処理方式は、原水にオゾ
ンを直接注入してオゾンを処理した後に、活性炭処理を
行って、最後に膜ろ過処理を行うことにより懸濁物質お
よび細菌類を除去するものである。この場合は、原水に
直接オゾンが注入されるため、オゾンの注入量が大きく
なってしまい、経済的ではない。
【0006】また、(2)の処理方式は、膜ろ過処理で
懸濁物質および細菌類を除去した後に、オゾン処理およ
び活性炭処理により有機物質等を除去するものである。
この場合には、原水を直接膜ろ過処理するため、膜ろ過
装置の分離膜の目詰まりの進行が速いという問題があ
る。
【0007】(3)の処理方式は、特開平10−113
659号公報に記載されているように、原水に直接オゾ
ンをインライン注入して膜ろ過処理を行い、懸濁物質、
有機物質および細菌類等を除去した後に、活性炭処理を
行うものである。この場合は、膜ろ過の前段でオゾンが
注入されるため、有機物質による膜の目詰まりが低減さ
れ、膜透過流束を高く維持することが可能である。
【0008】しかしながら、鉄、マンガン等の無機物質
による比較的短時間に膜の目詰まりが生じる。この目詰
まりを解消するために、頻繁に硫酸、硝酸等の酸による
薬品洗浄を行わなければならず、薬品洗浄のための薬品
溶解槽、撹拌機等の薬品溶解設備が必要とされる。しか
も、酸による薬品洗浄を行った場合には、洗浄後に排出
される酸性の洗浄排水を中和するための薬品や設備を設
けなければならない。また、薬品洗浄回数の増加は、薬
品使用量の増加と薬品保管設備面積の増加とにより運転
コストを上昇させることにつながる。薬品洗浄後の膜に
残留した薬品を除去するためには、膜ろ過装置から得ら
れた膜ろ過水をリンス水として使用するので、膜ろ過設
備全体から得られる膜ろ過水量の減少を招くことにな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を克服すべく、鋭意研究の結果完成されたものであ
って、オゾン処理の効果を充分に発揮して膜ろ過処理に
よる安定した処理水量を確保し得るとともに、特別な溶
解設備や排水処理設備を必要とせず、しかも薬品を使用
しないで、安全かつ維持管理の容易な膜ろ過装置の洗浄
方法を提供することを目的とする。
【0010】また本発明は、簡便かつ安全に、しかも低
コストで分離膜の洗浄が可能な水処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、被処理水にオゾンを注入してオゾン含有
被処理水を得る工程、前記オゾン含有被処理水を膜ろ過
装置の分離膜により膜ろ過して、膜ろ過水を得る工程、
前記膜ろ過水の一部を隔膜式電解装置に通水して酸性水
とアルカリ性水とを得る工程、および前記酸性水とを前
記膜ろ過装置のろ過水側に供給して、前記膜ろ過装置の
分離膜を逆圧水洗浄する工程を具備することを特徴とす
る水処理装置の洗浄方法を提供する。
【0012】また本発明は、被処理水にオゾンを注入し
てオゾン含有被処理水を得るオゾン注入手段、前記オゾ
ン含有被処理水を分離膜により膜ろ過して膜ろ過水を得
る膜ろ過装置、前記膜ろ過水の一部を導入して、酸性水
とアルカリ性水とを得る隔膜式電解装置、および前記膜
ろ過装置のろ過水側に前記酸性水を導入する酸性水導入
管を具備することを特徴とする水処理装置を提供する。
【0013】本発明の水処理装置の洗浄方法において
は、前記酸性水を用いて前記膜ろ過装置の分離膜を逆圧
水洗浄して得られた洗浄排水を、膜ろ過装置から導出す
る工程、および前記逆洗排水を、前記隔膜式電解装置か
らのアルカリ性水を用いて中和する工程を具備すること
が好ましい。
【0014】また、膜ろ過装置の分離膜としては、精密
ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜または逆浸透膜を用い
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。
【0016】図1は、本発明の水処理装置の一例の構成
を示すフロー図である。
【0017】図1のフローに示されるように、原水(被
処理水)1は、循環槽または膜供給槽2に導入された
後、膜供給ポンプ3によって膜ろ過装置8に導入され
る。本発明において原水1として処理され得る水として
は、下水、し尿、産業廃水、河川水、および湖沼水等の
汚濁物を含む水が挙げられる。
【0018】原水が循環槽または膜供給槽2から膜ろ過
装置8に送られる過程で、オゾン発生器4からオゾン5
を配管にエジェクター方式等によってインライン注入す
ることによってオゾン処理される。図1に示す水処理装
置においては、オゾン発生器4がオゾン注入手段に相当
する。ここでのオゾン注入は、通常の散気管方式による
注入形式が好ましいが、インジェクタ式、エジェクタ
式、および下降注入式注入等のいずれの形式でも可能で
ある。
【0019】オゾン処理におけるオゾン吹き込み量は、
原水1の水質に応じて任意に選択できるが、膜ろ過装置
8のろ過速度を高く維持するために、通常、膜ろ過装置
8を通過した膜ろ過水13中に残留する残留オゾン量
が、0.01〜10mg/Lとすることが好ましく、
0.1〜3mg/Lとすることがより好ましい。膜ろ過
水中の残留オゾン濃度が10mg/Lを越えると、膜ろ
過装置8の分離膜として耐オゾン性の膜素材を用いて
も、長期的にはオゾンとの反応により膜劣化が起こるお
それがあるが、膜モジュールの交換時期を考え合わせる
と10mg/Lまでは許容される。さらに、残留オゾン
濃度が10mg/Lより高くなると、副生成物量も多く
なるという問題がある。一方、膜ろ過水中の残留オゾン
濃度が0.01mg/L未満の場合には、オゾンの効果
を充分に得ることが困難になる。以上のことから、膜ろ
過水中の残留オゾン濃度は、0.01〜10mg/Lと
することが好ましく、0.01〜3mg/Lとすること
がより好ましい。
【0020】図1に示す例においては、膜ろ過装置8か
らの循環水を循環ライン9により循環槽2に返送してい
るが、膜ろ過装置8をデッドエンドろ過運転する場合に
は、循環ライン9を設ける必要はない。循環槽2から排
出される排オゾン11は、排オゾン処理設備12で処理
される。
【0021】膜ろ過装置8を透過した膜ろ過水13は、
膜ろ過水タンク14に導入され、その過程で、膜ろ過水
中の残留オゾン濃度がオゾン検出器31で検出される。
得られたオゾン濃度の計測値に基づいて、オゾン発生器
4からのオゾン供給量が制御されている。
【0022】膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部
は、配管15を通って活性炭処理装置16に送り込ま
れ、オゾン副生成物等が活性炭に吸着されて、浄化され
た処理水17が得られる。
【0023】膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部
は、配管18を通って供給ポンプ19により隔膜式電解
装置20へ導入される。この隔膜式電解装置20は、陽
極室21と陰極室22とを有しており、それぞれ酸性水
およびアルカリ性水が得られる。これらの酸性水および
アルカリ性水は、酸性水貯槽23およびアルカリ性水貯
槽24へそれぞれ導入される。酸性水貯槽23に収容さ
れた酸性水は、逆洗ポンプ25により導出され、電動弁
27を介して配管28を通って膜ろ過装置8のろ過水側
より逆水洗浄を行う。
【0024】酸性水を用いて逆圧水洗浄を行うことによ
って膜ろ過装置8から排出される洗浄排水は、配管29
を通って洗浄排水槽30へ導入される。この洗浄排水槽
30には、アルカリ性水貯槽24に収容されたアルカリ
性水がポンプ26により導入されるので、洗浄排水を自
然に中和することができる。
【0025】図2は、本発明の水処理装置の一例の構成
を示すフロー図である。
【0026】図2のフローに示されるように、原水(被
処理水)1は、まずオゾン溶解槽6に導入される。この
オゾン溶解槽6では、オゾン発生器4からオゾン5を注
入することによりオゾン処理が行われて、被処理水中に
オゾンが溶解する。本発明において原水1として処理さ
れ得る水としては、下水、し尿、産業廃水、河川水、お
よび湖沼水等の汚濁物を含む水が挙げられる。
【0027】図2に示す水処理装置においては、オゾン
発生器4とオゾン溶解槽6とによってオゾン注入手段が
構成され、オゾン溶解槽6におけるオゾン処理は、すで
に説明したような方式や条件で行うことができる。
【0028】オゾンが溶解した被処理水7は、循環槽ま
たは膜供給槽2に導入され、この膜ろ過槽2の膜ろ過供
給水13は、膜供給ポンプ3によって膜ろ過装置8に供
給される。
【0029】図2に示す例においては、膜ろ過装置8か
らの循環水を循環ライン9により循環槽2に返送してい
るが、膜ろ過装置8をデッドエンドろ過運転する場合に
は、循環ライン9を設ける必要はない。また、オゾン溶
解槽6から排出される排オゾン10、および循環槽2か
ら排出される排オゾン11は、排オゾン処理設備12で
処理される。
【0030】膜ろ過装置8を透過した膜ろ過水13は、
膜ろ過水タンク14に導入され、その過程で、膜ろ過水
中の残留オゾン濃度がオゾン検出器31で検出される。
得られたオゾン濃度の計測値に基づいて、オゾン発生器
4からのオゾン供給量が制御されている。
【0031】膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部
は、配管15を通って活性炭処理装置16に送り込ま
れ、オゾン副生成物等が活性炭に吸着されて、浄化され
た処理水17が得られる。
【0032】膜ろ過水タンク14からの膜ろ過水の一部
は、配管18を通って供給ポンプ19により隔膜式電解
装置20へ導入される。この隔膜式電解装置20は、陽
極室21と陰極室22とを有しており、それぞれ酸性水
およびアルカリ性水が得られる。これらの酸性水および
アルカリ性水は、酸性水貯槽23およびアルカリ性水貯
槽24へそれぞれ導入される。酸性水貯槽23に収容さ
れた酸性水は、逆洗ポンプ25により導出され、電動弁
27を介して配管28を通って膜ろ過装置8のろ過水側
より逆水洗浄を行う。
【0033】酸性水を用いて逆圧水洗浄を行うことによ
って膜ろ過装置8から排出される洗浄排水は、配管29
を通って洗浄排水槽30へ導入される。この洗浄排水槽
30には、アルカリ性貯槽24に収容されたアルカリ性
水がポンプ26により導入されるので、洗浄排水を自然
に中和することができる。
【0034】ここで、酸性水およびアルカリ性水を得る
ための隔膜式電解装置20の基本構造を、図3に示す。
【0035】図3に示すように、隔膜式電解装置20
は、容器40の内部に陽極41を備えた陽極室42と、
内部に陰極43を備えた陰極室44とから構成される電
解室を有し、それぞれに水を供給するための水入り口が
設けられている。また、陽極室42と陰極室44との間
には、電流は通すが、水の自由な移動を制限するための
隔膜45が配置されている。
【0036】隔膜45は、前述の陰極と陽極との間に直
流電流を通すことによって、陽極でH+を発生させると
ともに、陰極でOH-を発生させるものである。こうし
た隔膜としては、具体的には、精密ろ過(MF)膜、限
外ろ過(UF)膜、逆浸透(RO)膜等の分離膜、ある
いはイオン交換膜等が好ましく用いられる。効率的な電
解を行うためには、複数の電極と隔膜とを交互に配置し
て、多数の電解室を配置することも可能である。
【0037】上述したように構成される隔膜式電解装置
は、両電極41および43の間に直流電流を流すととも
に、各室42、44に設けた水入り口から水をそれぞれ
供給することによって、水の電気分解により、陽極室4
2から酸性水、陰極室44からアルカリ性水を得ること
ができるものである。なお、本発明の方法においては、
酸性水を用いて逆圧水洗浄して得られた洗浄排水は、図
1および2に示されるように洗浄排水槽30に導入され
て、ここでアルカリ性水が混合されるので、洗浄排水の
中和が自然に行われる。このため、洗浄排水を中和する
ための特別な設備や薬品を必要としない点で有利であ
る。
【0038】隔膜式電解装置で得られる酸性水およびア
ルカリ性水のpH範囲は、洗浄する分離膜の種類、スケ
ールやスライムの種類によって異なるが、一般的には酸
性水のpHは2〜4、アルカリ性水のpHは9〜11と
なるように電気分解における電流値を調節することが望
ましい。
【0039】なお、本発明の方法により洗浄される分離
膜は特に限定されず、各種の精密ろ過膜、限外ろ過膜、
ナノろ過膜および逆浸透膜等が挙げられる。具体的に
は、精密ろ過膜としては、公称孔径0.01〜0.5μ
mのものが好ましく、限外ろ過膜としては、分画分子量
1,000〜20万ダルトンのものが好ましい。膜モジ
ュールの形式は、中空糸状、スパイラル状、チューブラ
状、または平膜状が用いられる。本発明の洗浄方法にお
いては、膜およびポッティング部はオゾンと接触するた
め、耐オゾン性の素材を使用することが好ましい。具体
的には、膜素材としては、フッ化ビニリデン重合体樹脂
等の耐オゾン性の有機樹脂、またはセラミック等の無機
材料を用いることができる。膜モジュールのろ過方式
は、全量ろ過方式およびクロスフローろ過方式のいずれ
の方式としてもよく、膜ろ過への通水方式は、外圧型お
よび内圧型のいずれでも問題ない。さらに、原水側を加
圧する加圧型のケーシングタイプ、あるいはろ過水側を
減圧する吸引型の槽浸漬タイプのいずれであってもよ
い。
【0040】
【実施例】以下、具体例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、以下の実施例は、本発明に限定を加えるも
のではない。
【0041】(実施例)図1に示した構成の装置によ
り、河川表流水(平均濁度15度)の処理を行った。膜
ろ過装置8の分離膜としては、公称孔径0.1μmのフ
ッ化ビニリデン重合体樹脂製中空糸精密ろ過膜を用い
て、以下の条件でろ過運転を行った。
【0042】膜間差圧:70kPa ろ過時間:20分 物理洗浄時間:20秒 残留オゾン濃度:1mg/L 酸性水pH:2.5 アルカリ性水pH:11.5 こうした運転条件における膜透過流束の経時変化を、図
4のグラフに曲線aとして示す。なお、図4には、従来
の膜ろ過水のみによる逆圧水洗浄方法を用いた場合にお
ける膜透過流束の経時変化を曲線bとして示した。
【0043】図4から明らかなように、膜ろ過水のみに
よる逆圧水洗浄を行った場合(曲線b)には、膜透過流
束は時間の経過とともに確実に低下している。これに対
して、酸性水を用いて物理洗浄を行う本発明(曲線a)
を用いた場合には、膜透過流束は安定して高く維持する
ことができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
オゾン処理の効果を充分に発揮して膜ろ過処理による安
定した処理水量を確保し得るとともに、特別な溶解設備
や排水処理設備を必要とせず、しかも薬品を使用しない
で、安全かつ維持管理の容易な水処理装置の洗浄方法が
提供される。また本発明によれば、簡便かつ安全に、し
かも低コストで分離膜の洗浄が可能な水処理装置が提供
される。
【0045】本発明の洗浄方法においては、膜ろ過装置
に導入される被処理水中にオゾンが溶解されているの
で、オゾンが膜面に常に存在することになる。このた
め、原水中の有機物による目詰まりが抑制され、膜透過
流束を高く設定することが可能である。しかも、膜ろ過
装置の分離膜に付着・閉塞した無機物は、酸性水で洗浄
することによって除去されるため、分離膜の透過流束の
回復を図ることができ、膜の目詰まりを大幅に軽減する
ことが可能である。さらに、塩酸や苛性ソーダ等の危険
物薬品を取り扱う必要がなく、洗浄操作が安全で簡単で
ある。
【0046】また、分離膜の洗浄のために用いられる酸
性水は、隔膜式電解装置から得られるものであり、酸性
水と同時にアルカリ性水が常に生成される。このアルカ
リ性水を単に混合するだけで、洗浄排水は自然に中和さ
れるので、洗浄排水の処理のための特別な中和設備や中
和用薬品は、何等必要とされず、設置面積も小さく省ス
ペース化を図ることができる。本発明は、膜ろ過を用い
た水処理に有効に用いることができ、その工業的価値は
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水処理装置の一例の構成を表す概略
図。
【図2】本発明の水処理装置の他の例の構成を表す概略
図。
【図3】本発明で用いる隔膜式電解装置の基本構成を示
す概略図。
【図4】膜透過流束の経時変化を示すグラフ図。
【符号の説明】
1…原水 2…循環槽または膜供給槽 3…膜供給ポンプ 4…オゾン発生器 5…オゾン 7…オゾン含有被処理水 15,18,28,29…配管 6…オゾン溶解槽 8…膜ろ過装置 9…循環ライン 10,11…排オゾン 12…排オゾン処理設備 13…膜ろ過水 14…膜ろ過水タンク 16…活性炭処理槽 17…処理水 19…供給ポンプ 20…隔膜式電解装置 21…陽極室 22…陰極室 23…酸性水貯槽 24…アルカリ性水貯槽 25…逆洗ポンプ 26…ポンプ 27…電動弁 30…逆洗排水槽 31…オゾン検出器 40…容器 41…陽極 42…陽極室 43…陰極 44…陰極室 45…隔膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 65/06 B01D 65/06 C02F 1/46 C02F 1/46 A 1/78 1/78 (72)発明者 辻 猛志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 水野 健一郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 GA03 GA06 GA07 HA01 HA18 HA19 HA21 HA28 HA41 HA61 HA95 JA39Z JA52Z JA57Z KA01 KA12 KA41 KA72 KB12 KB30 KC03 KC20 KD21 MA01 MA02 MA03 MA04 MA22 MB02 MB05 MC03 MC29 PA01 PA05 PB04 PB08 PB21 4D050 AA02 AA04 AA13 AA15 AA17 AB04 AB07 AB11 AB19 BB02 BD03 CA06 CA09 CA10 CA13 4D061 DA02 DA08 DA09 DB09 EA01 EA09 EB04 EB13 EB17 EB19 EB37 EB39 FA06 FA09 FA11 FA16 GA22 GC12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水にオゾンを注入してオゾン含有
    被処理水を得る工程、 前記オゾン含有被処理水を膜ろ過装置の分離膜により膜
    ろ過して、膜ろ過水を得る工程、 前記膜ろ過水の一部を隔膜式電解装置に通水して酸性水
    とアルカリ性水とを得る工程、および前記酸性水とを前
    記膜ろ過装置のろ過水側に供給して、前記膜ろ過装置の
    分離膜を逆圧水洗浄する工程を具備することを特徴とす
    る水処理装置の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記酸性水を用いて前記膜ろ過装置の分
    離膜を逆圧水洗浄して得られた洗浄排水を、膜ろ過装置
    から導出する工程、および前記逆洗排水を、前記隔膜式
    電解装置からのアルカリ性水を用いて中和する工程を具
    備することを特徴とする請求項1に記載の水処理装置の
    洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記膜ろ過装置の分離膜は、精密ろ過
    膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜または逆浸透膜であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置の洗
    浄方法。
  4. 【請求項4】 被処理水にオゾンを注入してオゾン含有
    被処理水を得るオゾン注入手段、 前記オゾン含有被処理水を分離膜により膜ろ過して膜ろ
    過水を得る膜ろ過装置、 前記膜ろ過水の一部を導入して、酸性水とアルカリ性水
    とを得る隔膜式電解装置、および前記膜ろ過装置のろ過
    水側に前記酸性水を導入する酸性水導入管を具備するこ
    とを特徴とする水処理装置。
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