JP5120106B2 - 有機アルカリ排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機アルカリを含む排水を原水として生物処理し、生物処理液を分離膜を用いて固液分離する膜分離生物処理方法及び処理装置に係り、特に、生物処理液の固液分離に用いた分離膜を、原水を用いて洗浄することにより、膜フラックス(透過水量)を安定に維持する有機アルカリ排水の処理方法及び処理装置に関する。
従来、有機性排水の処理方法として、生物処理法が広く採用されており、生物処理で得られる処理液中の懸濁物質(SS)を主体とする汚染物質を除去するために、また、排水からの水回収のために、固液分離性能が汚泥の沈降性に左右されず、SSを高度に除去し得る膜分離処理により、生物処理液を固液分離する膜分離生物処理方法が利用されている(特許文献1)。例えば、半導体製造、液晶製造等の電子産業工場のように、純水を使用し、その排水を排出する設備では、有機物を含む排水を生物処理し、処理液を純水製造の原料として用いる水回収が進んでいるが、このような水回収を行う有機性排水の生物処理において、良好な処理水質を得ることができる膜分離生物処理方法は広く用いられている。
膜分離生物処理法では、膜の目詰まりを防ぎ、安定したフラックスを維持するため、定期的に分離膜を薬品洗浄する必要がある。この場合、生物的な膜汚染に対する薬品としてはアルカリが効果的であり、一般的には次亜塩素酸ナトリウム溶液などが用いられる。なお、超純水製造システムにおける系内のバイオフィルムの洗浄除去にテトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリを用いる提案もなされている(特許文献2)。
膜の薬品洗浄では、膜ユニットを槽外へ取り出して薬液タンク内へ移送して薬品洗浄する方法の他、膜分離装置の水槽内の汚泥を引き抜いた後薬液を満たして分離膜を薬液中に浸漬させる浸漬洗浄の方法もあるが、膜分離水の取り出し配管(膜の二次側)から、洗浄薬液を注入して膜を透過させる方法が、簡便に実施できるため、よく用いられる(例えば、特許文献3)。
しかし、薬品洗浄では、薬剤のコストがかかる上に、薬液が生物処理槽へ流入することで生物処理への悪影響があり、生物処理効率が低下するという問題がある。即ち、膜分離生物処理法では、分離膜による固液分離で得られた分離水を処理水として取り出す一方で、濃縮水は、生物処理槽内の汚泥量の維持のために生物処理槽へ返送することが行われている。この場合、膜の二次側から流入した洗浄薬液は、濃縮水返送配管を経て生物処理槽へ流入することとなる。また、生物処理槽に分離膜を浸漬した浸漬型膜分離装置にあっては、膜の二次側から注入した洗浄薬液は、そのまま生物処理槽内に流入することになる。流路切り替えによって、膜を透過した洗浄薬液を系外へ排出し、生物処理槽内に流入しないようにすることもできるが、この場合には、排出した薬液の処理が問題となる。
なお、上水や排水処理に用いる分離膜を原水で洗浄することも提案されているが(特許文献4)、この原水はアルカリを含むものではなく、また、この原水による洗浄は、分離膜の原水側(一次側)に原水を吹き付けて物理的に洗浄するものである。
また、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含有する溶液で限外濾過膜を洗浄することも提案されているが、この方法は、膜の原水側(一次側)から供給して洗浄するものであり、洗浄効果が劣る(特許文献5および6)。
特開2007−38107号公報 特開2002−52324号公報 特開2007−209964号公報 特開2005−342609号公報 特開昭64−43306号公報 特開昭64−70187号公報
本発明は、上記従来の問題点を解決し、有機アルカリを含む排水を原水として生物処理し、生物処理液を分離膜を用いて固液分離する膜分離生物処理において、分離膜を効率的に洗浄して膜フラックスを安定に維持する有機アルカリ排水の処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の有機アルカリ排水の処理方法は、有機アルカリを含む排水を原水として生物処理する生物処理工程と、該生物処理工程の処理液を分離膜で固液分離する膜分離工程とを有し、該膜分離工程の分離水を処理水として得る有機アルカリ排水の処理方法において、前記原水を前記分離膜の二次側から供給して、該分離膜を洗浄する膜洗浄工程を有することを特徴とする。
請求項2の有機アルカリ排水の処理方法は、請求項1おいて、前記原水が、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水を含むことを特徴とする。
本発明(請求項3)の有機アルカリ排水の処理装置は、有機アルカリを含む排水を原水として生物処理する生物反応槽と、該生物反応槽の処理液を固液分離する膜分離装置とを有し、該膜分離装置の分離水を処理水として取り出す有機アルカリ排水の処理装置において、前記膜分離装置の分離膜の二次側から前記原水を供給して該膜分離装置の分離膜を洗浄する膜洗浄手段を有することを特徴とする。
請求項4の有機アルカリ排水の処理装置は、請求項3において、前記原水が、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水を含むことを特徴とする。
本発明によれば、有機アルカリ含む原水を分離膜の二次側から供給するので、原水に含まれる有機アルカリで分離膜を効果的に洗浄することができる。
このため膜の薬品洗浄のための薬剤が不要となる上に、洗浄に用いた原水は、そのまま生物処理系内に導入しても生物処理に悪影響を及ぼすことはなく、従って、洗浄排液を系外へ排出するための流路切り換えも不要であり、また、洗浄排液の処理の問題もない。
このため、洗浄頻度を高くすることができ、その結果として、高い膜フラックスを安定して維持することができるようになる。
本発明において、原水による分離膜の洗浄は、分離膜の二次側から原水を供給して膜透過させ、膜を透過した水はそのまま生物処理系へ戻すことができる。
本発明は、特に、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水を原水とする膜分離生物処理に有効である(請求項2,4)。即ち、半導体製造排水や、液晶製造排水に含まれるモノエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ性有機物や界面活性剤は、製造プロセスにおいて剥離剤、洗浄剤として用いられるものであり、膜の洗浄においても高い効果を持っている。従って、これらの成分を含んだ原水により、分離膜の洗浄を効率よく行うことができる。
以下に本発明の有機アルカリ排水の処理方法及び処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
[原水]
本発明で処理対象とする原水は、有機アルカリを含む排水であって、特に限定されるものではないが、例えば、電子産業排水、化学工場排水、食品工場排水などが挙げられる。好ましくは、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水であり、これらの排水に含まれるモノエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルカリ性有機物や界面活性剤により、効率的な膜洗浄を行える。
本発明では、このような原水の一部を分取して、膜洗浄を実施するが、原水中に、膜の目詰まりを引き起こすSS等が含まれている場合には、膜洗浄に際して、洗浄用原水流分について予め濾過器等で固液分離を行ってSS分を除去することが好ましい。
また、洗浄に供される原水が、有機アルカリを含む排水と、他系統の排水とを混合した排水である場合には、これらが混合される前の有機アルカリを含む排水を分取して膜洗浄に用いることが好ましい。また、有機アルカリを含む排水についても、有機アルカリの高濃度排水と低濃度排水とが排出される系であれば、高濃度排水を分取して膜洗浄に用いることが好ましい。
膜洗浄に用いる原水中の有機アルカリ濃度は、過度に低いと十分な膜洗浄効果が得られないため、原水に含まれる有機アルカリの種類によっても異なるが、100mg/L以上であることが好ましい。
膜洗浄に用いる原水の有機アルカリ濃度の上限については特に規定されないが、通常、排水として排出される有機アルカリ含有水の有機アルカリ濃度は5,000mg/L以下程度である。
半導体製造工程や液晶製造工程からは、一般にモノエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリを合計で100〜2,000mg/L程度含む、TOC濃度50〜1,000mg/L程度の排水が排出されるため、膜洗浄水として好適である。
[生物処理]
本発明が適用される生物処理の種類は特に限定されるものではなく、好気性生物処理、嫌気性生物処理、硝化脱窒処理、これらの2種以上の組み合わせなどが挙げられる。
これらの生物処理条件についても特に制限はない。
[膜分離装置]
生物処理液の固液分離に用いる膜分離装置についても特に制限はなく、一般的な膜分離装置を採用することができる。この膜分離装置は一次側(原水側)を曝気する手段を有するものであっても良く、分離膜を水槽内に浸漬した浸漬型膜分離装置であっても良い。浸漬型膜分離装置の場合、膜浸漬槽は生物反応槽を兼ねるものであっても良い。
分離膜の種類についても特に制限はなく、UF(限外濾過)膜、MF(精密濾過)膜、RO(逆浸透)膜などが用いられる。膜型式についても平膜型、中空糸膜型、管状膜型等のいずれであっても良い。
この膜分離装置の分離水は処理水として取り出され、濃縮水は通常生物処理系へ返送される。
[膜洗浄]
本発明では、生物処理に供される前述の原水の一部を分取して上述のような分離膜の洗浄を行う。
この膜洗浄は、具体的には、原水を膜の二次側から供給し、膜を透過した原水をそのまま生物処理系に送給する。このようにすることにより、従来の薬品洗浄の場合の薬品を不要とすることができるだけでなく、洗浄薬液が生物処理系に導入されることによる生物処理効率の低下の問題も解決され、また、洗浄排液の処理も不要となる。
なお、このような原水による膜洗浄は、定期的に行っても良く、膜フラックスが低下したときに不定期的に行っても良い。膜洗浄の頻度は、処理系の水質、膜フラックスの上昇度合等に応じて適宜決定されるが、例えば、半日〜10日に1回の頻度で30〜180分程度、原水を単位膜面積当たり3〜20L/m程度の流量で通液することが好ましい。
なお、このような原水による膜洗浄を行った後は、処理水(膜透過水)を膜の二次側から供給する仕上げ洗浄を行うことが好ましく、これにより、膜洗浄後の膜分離運転を再開したときの処理水側への原水の混入を防止することができる。
また、このような処理水側への原水の混入が好ましくない場合には、膜洗浄後の膜分離運転再開時において、運転再開初期の処理水(膜透過水)を生物反応系へ返送し、十分に清澄な処理水が得られるようになってから、処理水を採水するようにしても良い。
[有機アルカリ排水の処理装置]
次に、図1を参照して本発明の有機アルカリ排水の処理装置の実施の形態を示す。図1は本発明の有機アルカリ排水の処理装置の実施の形態の一例を示すものであり、本発明は何ら図示のものに限定されるものではない。
図1の装置は、生物処理として循環式硝化脱窒法を採用したものであり、生物反応槽は、脱窒槽1と硝化槽2とで構成され、硝化槽2には散気管2Aが設けられている。
3は膜分離装置であり、分離膜3Mを備える。この膜分離装置3にも一次側(原水側)を曝気する散気管3Aが設けられている。
原水は、原水ポンプPにより、原水導入配管11を経て脱窒槽1に導入され、脱窒処理液は配管12より硝化槽2に導入される。
硝化槽2からの硝化脱窒処理液は、一部が配管13より脱窒槽1に返送され、残部が配管14より膜分離装置3に導入されて膜分離処理され、分離水は吸引ポンプPで配管15より取り出される。一方、濃縮水は配管16を経て硝化槽2に返送される。
この有機アルカリ排水の処理装置において、膜分離装置3の分離膜3Mの洗浄を行う際には、散気管3Aからの曝気を停止すると共に、吸引ポンプPを停止して、原水ポンプPにより、原水導入配管11から分岐する洗浄用原水配管17を経て、原水を膜分離装置3の二次側配管(処理水取出配管)15より分離膜3Mの二次側に供給する。分離膜3Mを透過した洗浄排液は、配管16を経て硝化槽2に導入される。この際、硝化槽2に導入される洗浄排液は、生物処理に供される原水であり、これが硝化槽2に導入されても、槽内の汚泥活性を阻害することはなく、従って、生物処理効率を低下させることはない。
このような原水による膜洗浄を所定時間行った後は、吸引ポンプPを作動させ、散気管3Aからの曝気を再開して、膜分離装置3の運転を再開する。
なお、この際、運転の再開に先立ち、前述の如く、処理水を二次側配管15から逆流させて膜分離装置3の二次側を洗浄しても良く、また、図1の波線で示す処理水戻り配管18を設けて、運転再開後所定の時間は、処理水を硝化槽2に返送し、その後処理水の採水を再開するようにしても良い。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
図1に示す本発明の有機アルカリ排水の処理装置により、原水の処理と分離膜の洗浄を行った。
用いた装置の各部の仕様は次の通りである。
<生物反応槽(循環式硝化脱窒槽)>
水理学的滞留時間:6hr
槽内MLSS:12,000mg/L(このMLSSを維持するように汚泥を引き抜き抜いた)
循環比(循環水量/原水量):2
脱窒槽容量:0.5m
硝化槽容量:1m
硝化槽DO濃度:2mg/L(槽内のDO(溶存酸素)濃度が2mg/L以上となるように曝気を行った)
<膜分離装置>
直径0.52cmのチューブ状UF膜(PVDF製、孔径0.03μm)104本(膜面積5m)を配置し、硝化槽からの処理液を曝気空気とともに流入させ、濃縮水とガスは硝化槽に戻した。
また、原水水質は次の通りであり、0.25m/hrの原水流量で処理を行った。
<原水水質>
TOC:200mg/L
T−N:70mg/L
T−P:1.0mg/L
有機アルカリの組成:
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド:100mg/L
モノエタノールアミン:250mg/L
ジエチレングリコールモノブチルエーテル:100mg/L
1日に1回の頻度で膜分離装置3の吸引ポンプP及び曝気を停止し、分離膜3Mの二次側配管15より、原水導入配管11から分岐した洗浄用原水配管17を経て、原水を、30分、単位膜面積当り10L/m通液する膜洗浄を行った後、運転を再開した。
このような処理を30日間継続した後の膜分離装置3の膜フラックス、通水抵抗、処理水(膜濾過水)水質を表1に示した。
[比較例1]
図2に示す装置を用いて、実施例1で処理したものと同様の原水を同様に処理した。
図2の装置は、原水を膜分離装置3の二次側に送給する洗浄用配管の代りに、洗浄薬液を分離膜の二次側配管15に注入する洗浄配管20を設けた点が図1に示す装置と異なり、その他の構成は図1に示す装置と同仕様である。
この装置により、1日に1回の頻度で膜分離装置3の吸引ポンプP及び曝気を停止し、分離膜3Mの二次側配管15から洗浄配管20を経て図示しない薬液ポンプにて洗浄薬液を注入した。洗浄薬液としては3,000mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用い、単位膜面積あたり2.0L/mを30分通液して膜洗浄を行った後、運転を再開した。
このような処理を30日間継続した後の膜分離装置3の膜フラックス、通水抵抗、処理水(膜濾過水)水質を表1に示した。
Figure 0005120106
表1の結果より、実施例1も比較例1も膜の洗浄効果としては同等の結果が得られたが、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて薬液洗浄を行った比較例1では、薬品洗浄時に生物反応槽に流入した次亜塩素酸ナトリウムの影響で汚泥の活性が低下し、処理水質が低下した。これに対して、原水で洗浄を行った実施例1では、このような汚泥活性の低下の問題がなく、良好な水質の処理水が得られた。
[比較例2]
比較例1において、膜の薬液洗浄頻度を10日に1回としたこと以外は同様に処理を行った。
その結果、処理水の平均TOCは5.1mg/L(除去率97%)、NO−Nは20.5mg/L(除去率71%)であり、実施例1と大差なかったが、薬品洗浄後、通水抵抗は徐々に増加する傾向があり、最大で70kPaに達するとともに膜フラックスが20%低下し、生物処理槽(循環式硝化脱窒槽)の水理学的滞留時間6hrを維持して原水を処理することができなくなることがあった。
[比較例3]
図3に示す装置を用いて、実施例1で処理したものと同様の原水を同様に処理した。
図3の装置は、原水を膜分離装置3の二次側に送給する洗浄用原水配管17の代りに、原水を膜分離装置3の一次側に送給する洗浄用原水配管19を設けた点が図1に示す装置と異なり、その他の構成は、図1に示す装置と同仕様である。
この装置により、装置の運転中に1日に1回の頻度で膜分離装置3の吸引ポンプP及び曝気を停止し、原水を洗浄用原水配管19を経て、分離膜3Mの一次側配管14より供給し、30分、単位膜面積当り10L/m通液する膜洗浄を行った後、運転を再開した。
その結果、処理水の平均TOCは、4.9mg/L(除去率97%)、NO−Nは19.5mg/L(除去率72%)であり、実施例1と大差はなかったが、通水抵抗は徐々に増加し、運転開始から21日目に70kPaに達するとともにフラックスが20%低下し、生物処理槽(循環式硝化脱窒槽)の水理学的滞留時間である6hrを維持して原水の処理をすることができなくなった。
本発明の有機アルカリ排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。 比較例1,2で用いた装置を示す系統図である。 比較例3で用いた装置を示す系統図である。
符号の説明
1 脱窒槽
2 硝化槽
3 膜分離装置
3M 分離膜

Claims (10)

  1. 有機アルカリを含む排水を原水として生物処理する生物処理工程と、該生物処理工程の処理液を分離膜で固液分離する膜分離工程とを有し、該膜分離工程の分離水を処理水として得る有機アルカリ排水の処理方法において、
    前記原水を前記分離膜の二次側から供給して、該分離膜を洗浄する膜洗浄工程を有することを特徴とする有機アルカリ排水の処理方法。
  2. 請求項1において、前記原水が、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水を含むことを特徴とする有機アルカリ排水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、前記原水が、有機アルカリを含む排水と、他系統の排水とを混合した排水であり、混合される前の有機アルカリを含む排水を分取して前記分離膜の洗浄に用いることを特徴とする有機アルカリ排水の処理方法。
  4. 請求項1又は2において、前記原水として、有機アルカリの高濃度排水と低濃度排水とが排出される系において、該高濃度排水を分取して前記分離膜の洗浄に用いることを特徴とする有機アルカリ排水の処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記膜洗浄後の膜分離運転再開時において、運転再開初期の前記分離水を前記生物反応工程へ返送し、その後、処理水の採水を再開することを特徴とする有機アルカリ排水の処理方法。
  6. 有機アルカリを含む排水を原水として生物処理する生物反応槽と、該生物反応槽の処理液を固液分離する膜分離装置とを有し、該膜分離装置の分離水を処理水として取り出す有機アルカリ排水の処理装置において、
    前記膜分離装置の分離膜の二次側から前記原水を供給して、該膜分離装置の分離膜を洗浄する膜洗浄手段を有することを特徴とする有機アルカリ排水の処理装置。
  7. 請求項において、前記原水が、モノエタノールアミン及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む半導体製造排水又は液晶製造排水を含むことを特徴とする有機アルカリ排水の処理装置。
  8. 請求項6又は7において、前記原水が、有機アルカリを含む排水と、他系統の排水とを混合した排水であり、混合される前の有機アルカリを含む排水が分取されて前記分離膜の洗浄に用いられることを特徴とする有機アルカリ排水の処理装置。
  9. 請求項6又は7において、前記原水として、有機アルカリの高濃度排水と低濃度排水とが排出される系において、該高濃度排水が分取されて前記分離膜の洗浄に用いられることを特徴とする有機アルカリ排水の処理装置。
  10. 請求項6ないし9のいずれか1項において、前記膜洗浄後の膜分離運転再開時において、運転再開初期の前記分離水を前記生物反応槽へ返送し、その後、処理水の採水を再開することを特徴とする有機アルカリ排水の処理装置。
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