JP2001187306A - ろ材およびそれを用いたエアフィルター - Google Patents

ろ材およびそれを用いたエアフィルター

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JP2001187306A JP2000000396A JP2000000396A JP2001187306A JP 2001187306 A JP2001187306 A JP 2001187306A JP 2000000396 A JP2000000396 A JP 2000000396A JP 2000000396 A JP2000000396 A JP 2000000396A JP 2001187306 A JP2001187306 A JP 2001187306A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルターとして加工する際の折り適性が良
好であって、難燃性を有し、かつガス発生量の少ないろ
材、およびそれを用いたエアフィルターを提供する。 【解決手段】 難燃性繊維と熱接着性繊維を湿式抄紙し
てなるシートと、PTFE多孔質膜との積層体であっ
て、JIS L1091A−1法による難燃性が区分3
であり、かつ120℃で20分間加熱した際のBHTと
DBPの合計ガス発生量が、ガスクロマトグラフィー質
量分析法に基づき、10μg/g以下であるろ材、およ
びそれを用いてなるエアフィルターである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はろ材およびそれを用
いたエアフィルターに関する。さらに詳しくは、本発明
は、湿式抄紙シートとポリテトラフルオロエチレン多孔
質膜との積層体からなる、難燃性でガス発生量の少ない
ろ材、およびこのものを用いてなるクリーンルームなど
のHEPA(High Efficiency Particulate Air)フィ
ルターやULPA(Ultra Low Penetration Air)フィ
ルターなどとして好適なエアフィルターに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】クリーンルーム等のHEPAフィルター
やULPAフィルターなどに用いられる高性能エアフィ
ルターろ材は、従来、チョップドストランドガラス繊維
およびマイクロガラス繊維を混合して湿式抄紙法で抄造
した後、バインダーを付与して強度を強くする方法で作
製されていたが、この方法で作製されたろ材は、ガラス
繊維で構成されているために、半導体分野やバイオ分野
などで使用される場合、微量の酸、アルカリなどとの接
触によりガラス繊維表面が侵食され、ろ材から微量のホ
ウ素やリンなどが漏出し、半導体等の電子分野における
製品やバイオ系製品の性能悪化を招くことが問題視され
ている。また、ろ材に弾性がなく、折り加工時や衝撃が
加わった際にガラス繊維が折れて脱落するという欠点が
ある。さらに、使用済みのろ材を廃棄する場合、焼却し
てもほとんど減容しないことから不燃ゴミ問題も深刻で
ある。
【0003】そこで、このような問題を解決するため
に、ガラス繊維を一切使用せずにポリプロピレン等を原
料としてメルトブロー法で作製した不織布に、直流高電
圧を印加してエレクトレット化することにより捕集効率
を高めたエレクトレットろ材が開示されている(特開平
5−7713号公報、特開平6−128858号公報、
特公平5−10962号公報)。この方法で作製された
エレクトレットろ材は、静電気引力により捕集効率を高
めていることから圧力損失を低く抑えることが可能であ
り、かつ燃焼可能というメリットもある。しかしなが
ら、次に示すような条件下では捕集効率の低下が懸念さ
れている。 高温高湿度条件下 アルコールなどの有機溶剤にさらされた場合 ろ材に粉塵が堆積した場合 そのため半導体産業などにおいては、重要な部位に使用
されるには至っていないのが実状である。
【0004】上記問題を解決するために、ポリテトラフ
ルオロエチレン(以下、PTFEと略記する)多孔質膜
を用いたろ材が開発されている。しかしながら、このP
TFE多孔質膜は、厚みが1〜50μmと非常に薄くて
柔軟であるために、単独でろ材として使用することは極
めて困難である。したがって、通常補強用の支持体層を
積層して使用している。例えば特開平9−206568
号公報、特開平10−211409号公報ではPTFE
多孔質膜に補強材、補強用支持体層を積層している。
【0005】しかしながら、これらの公報においては、
補強材や補強用支持体の難燃性及びそれらからのガス発
生量を抑えることについては全く触れておらず、通気性
を悪化させないことと、フィルターとして加工する際の
折り適性を向上させるために、該補強材や補強用支持体
が使用されており、その結果、難燃性に劣ったり、フィ
ルターからのガス発生量が多かったりするなどの問題が
生じる。そこで、不織布からなる補強材を使用し、熱処
理することによりガス発生量を抑えるろ材が提案されて
いるが(特開平11−137931号公報)、難燃性に
ついては全く触れておらず、実施例のエアフィルターろ
材では難燃性は得られていない。
【0006】一方、厨房用のレンジフードや換気扇フィ
ルター用として、難燃性繊維を使用し、かつ難燃剤を含
浸付与した難燃性フィルターが開示されている(特開平
11−169617号公報)。しかしながら、このフィ
ルターは用途が全く異なるものであり、ガスの発生につ
いては触れていない。このように、難燃性を有すると共
に、ガス発生量の少ないろ材およびフィルターは、まだ
見出されていないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、フィルターとして加工する際の折り適性
が良好であって、難燃性を有すると共に、ガス発生量の
少ないろ材、およびこのものを用いてなるエアフィルタ
ーを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、難燃性繊維と
熱接着性繊維を必須成分として含む繊維混合物を湿式抄
紙してなるシートと、PEFE多孔質膜との積層体であ
って、特定の難燃性状とガス発生性状を有するろ材によ
り、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、難燃性繊維と熱接着
性繊維を必須成分として含む繊維混合物を湿式抄紙して
なるシートと、PTFE多孔質膜との積層体であって、
JIS L1091A−1法による難燃性が区分3であ
り、かつ120℃で20分間加熱した際の2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェノール(以下、BH
Tと略記する)とフタル酸ジブチル(以下、DBPと略
記する)の合計ガス発生量が、ガスクロマトグラフィー
質量分析法に基づき、10μg/g以下であることを特
徴とするろ材を提供するものである。本発明はまた、上
記ろ材を用いてなるエアフィルターをも提供するもので
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のろ材は、難燃性繊維と熱
接着性繊維を必須成分として含む繊維混合物を湿式抄紙
してなるシートと、PTFE多孔質膜との積層体からな
るものである。そして、本発明においては、該ろ材は、
JIS L1091A−1法(45°ミクロンバーナ
法)により、炭化時間、残炎時間、残じん時間および炭
化面積を測定して判定した難燃性が、区分3である。さ
らに120℃で20分間加熱した際のBHTとDBPの
合計ガス発生量が、ガスクロマトグラフィー質量分析法
に基づき、10μg/g以下である。なお、ガス発生量
の測定方法については、後で詳細に説明する。
【0011】本発明のろ材における湿式抄紙シートにお
いて、必須成分の1つとして用いられる難燃性繊維とし
ては、難燃性試験法JIS K7201A−1法に従っ
て測定したLOI値が26以上であればよく、特に制限
されず、様々なものを用いることができる。
【0012】このような難燃性繊維としては、例えばポ
リ−p−フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベン
ズアミド、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾー
ル、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール、ポ
リアミドヒドラジン、ポリヒドラジンおよびポリ−p−
フェニレンテレフタルアミド−3、4−ジフェニルエー
テルテレフタルアミド繊維の中から選ばれる少なくとも
1種、あるいは塩化ピニルおよび/または塩化ビニリデ
ンを共重合させてなる難燃性アクリル系繊維、ポリクラ
ール繊維およびポリ塩化ビニル繊維の中から選ばれる少
なくとも1種が好ましく挙げられる。これらの中で、特
に好ましい難燃性繊維は、塩化ビニルおよび/または塩
化ビニリデンを共重合させてなる難燃性アクリル系繊
維、ポリクラール繊維およびポリ塩化ビニル繊維であ
る。
【0013】塩化ビニルおよび/または塩化ビニリデン
を共重合させてなる難燃性アクリル系繊維は、アンチモ
ン系化合物やハロゲン原子を含んだものがさらに好まし
い。その理由として、ポリマー中にハロゲン原子が存在
するとポリマー自身の加熱分解によってハロゲン化水素
を発生し、このハロゲン化水素がOHラジカルをトラッ
プして難燃効果を発現すると同時に発生する水により難
燃性が高まる。また、アンチモン系化合物として、例え
ば五酸化アンチモンが存在するとポリマーとの反応によ
って生成する二酸化炭素が難燃性を更に向上させる。こ
のため可燃性の熱接着性繊維と併用しても難燃性を保つ
ことができる。
【0014】この難燃性繊維の繊維径および繊維長につ
いては特に制限はないが、繊維径は、通常0.5〜5.
0デニール、好ましくは1.0〜2.0デニールであ
り、繊維長は、通常1〜10mm、好ましくは3〜7m
mの範囲である。また、シート中の難燃性繊維の含有量
は、通常30〜90重量%、好ましくは50〜85重量
%の範囲である。この含有量が30重量%未満では良好
な難燃性が得られないし、90重量%を超えるとシート
の引張強度や腰が不十分となる。
【0015】該湿式抄紙シートにおいて、もう1つの必
須成分として用いられる熱接着性繊維は、通常シートの
引張強度、引き裂き強度、腰(硬さ)を向上させるため
に使用されるが、本発明ではPTFE多孔質膜との積層
体を作製する場合の接着強度を高める役割も同時に果た
す。
【0016】シートを作製する段階では、乾燥工程にて
熱接着性繊維同士及びその他の繊維との交点を接着する
ことにより各種強度を高める働きをする。乾燥工程では
熱接着性繊維の融点以上に加温する必要があり、シリン
ダードライヤーを使用した乾燥機では、通常90〜15
0℃の範囲内である。しかし、エアドライヤー方式の乾
燥機の場合には、熱風温度が200℃以上に達する装置
もあるが、シート全体の温度が90〜150℃程度にな
るようにコントロールできれば何ら差し支えない。
【0017】下記に示すメルティ4080の場合、芯の
融点が約260℃、鞘の融点が約110℃である。した
がって110℃以上の温度で鞘部の低融点ポリエステル
が軟化し溶融する。軟化や溶融した鞘部に接する繊維が
接着することによりシートの強度を向上させるものであ
る。シートの生産性や経済性を考慮すると、乾燥用のシ
リンダードライヤー温度は、鞘部の融点よりも10〜2
0℃程度高いのが好ましく、この場合120〜130℃
が望ましい。
【0018】熱接着性繊維の融点は、ドライヤーへの負
荷を小さくし、かつ少ない熱エネルギーで融着すること
が望ましいことから、おおむね70〜130℃であるた
め、ドライヤーの温度は90〜150℃の範囲が好まし
い。150℃を超えた過剰な加熱は熱エネルギーの無駄
になるばかりでなく、熱接着性繊維から溶融した部分が
滴下して繊維の交点に留まりにくくなり、逆にシートの
強度低下を招く場合がある。また、過剰な溶融によりシ
ートがシリンダードライヤーに貼り付いたり、ドライヤ
ー直後のロールに溶融物が貼り付くなどのトラブルが発
生する。
【0019】熱接着性繊維は、シートの強度等を向上さ
せる役割ばかりでなく、シートとPTFE多孔質膜との
積層体を形成させる際に行う熱ラミネートや熱エンボス
加工時に、熱接着性繊維が軟化、溶融して該多孔質膜と
の接着力を高める働きをする。
【0020】熱接着性繊維としては、芯鞘タイプ(コア
シェルタイプ)、並列タイプ(サイドバイサイドタイ
プ)などの複合繊維が挙げられる。例えば、ポリプロピ
レン(芯)とポリエチレン(鞘)の組み合わせ(商品
名:ダイワボウNBF−H:大和紡績社製)、ポリプロ
ピレン(芯)とエチレンビニルアルコール(鞘)の組み
合わせ(商品名:ダイワボウNBF−E:大和紡績社
製)、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の組
み合わせ(商品名:チッソESC:チッソ社製)、高融
点ポリエステル(芯)と低融点ポリエステル(鞘)の組
み合わせ(商品名:メルテイ4080:ユニチカ社製)
などが挙げられる。また、ビニロンバインダー繊維(V
PB107−1:クラレ社製)などの熱水溶融タイプな
ども使用できる。
【0021】熱接着性繊維の繊維径は特に限定されない
が、0.3〜5デニールであることが好ましく、より好
ましくは0.5〜2デニールである。繊維径が0.3デ
ニール未満ではシートの圧力損失が高くなり、フィルタ
ーの寿命が短くなる原因となる。また、繊維径が5デニ
ールを超えるとシート中の繊維の段階的な繊維径分布に
空洞部ができ、ろ材の圧力損失は低くなるものの、捕集
効率が低下するおそれがある。また、その他の繊維との
融着面積が少なくなりシートの強度向上が少ない。この
熱接着性繊維の繊維長は、通常1〜10mm、好ましく
は3〜7mmの範囲である。シート中の熱接着性繊維の
含有量は、通常5〜60重量%、好ましくは10〜50
重量%の範囲である。この含有量が5重量%未満では良
好な引張強度、腰が得られないし、60重量%を超える
とシートの難燃性が不十分となる。
【0022】本発明においては、前記の難燃性繊維と熱
接着性繊維を含む繊維混合物を湿式抄紙してシートを作
製するが、該繊維混合物としては、繊維径10μm以下
の繊維を含むものが好ましい。そのためには、例えば前
記難燃性繊維の一部を繊維径10μm以下とするのが有
利である。繊維径10μm以下の繊維は、湿式抄紙の際
にその他の繊維とのネットワークを形成することにより
湿式抄紙後の未乾燥のシートに適度な引張強度を与え、
スムーズに乾燥ゾーンへと送ることを可能とするばかり
でなく、乾燥後のシートの捕集効率を高める効果があ
る。特にポリ−p−フェニレンテレフタルアミド、ポリ
−p−ベンズアミド、ポリ−p−フェニレンベンゾビス
チアゾール、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾ
ール、ポリアミドヒドラジン、ポリヒドラジン、ポリ−
p−フェニレンテレフタルアミド−3、4−ジフェニル
エーテルテレフタルアミド、PTFE等からなる繊維
は、非常に剛直であることから、均質化装置等で叩解し
た場合でも繊維が寸断されることなく縦方向に裂かれて
細繊化(フィブリル化)が進むため、ろ材に適用した場
合に圧力損失を低く抑えると共に、捕集効率を高めるこ
とが可能となる。また素材が難燃性であるために難燃性
ろ材には好適である。
【0023】また、難燃性はないものの捕集効率を高め
るために繊維径10μm以下のレーヨン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニト
リル、ナイロン、木材パルプ等からなる繊維であって
も、難燃性を阻害しない範囲内で配合することができ
る。
【0024】繊維径10μm以下の繊維の具体的な例と
しては、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維を
均質化装置でフィブリル化したKY−400S(ダイセ
ル化学工業製)、パルプを均質化装置でフィブリル化し
たセリッシュKY−100S(ダイセル化学工業製)、
リンターを均質化装置でフィブリル化したPC−310
S(ダイセル化学工業製)、アクリル繊維を均質化装置
でフィブリル化したKY−410S(ダイセル化学工業
製)、ポリエチレン繊維を均質化装置でフィブリル化し
たKY−420S(ダイセル化学工業製)、ポリプロピ
レン繊維を均質化装置でフィブリル化したKY−430
S(ダイセル化学工業製)などが挙げられる。さらに
は、コートルズ社のセルロースステープル(商品名:リ
ヨセル)をビーターやディスクリファイナー、PFIミ
ルなどの叩解機でフィブリル化した繊維などが挙げられ
る。シート中の繊維径10μm以下の繊維の含有量は、
1〜40重量%の範囲が好ましく、より好ましくは、3
〜35重量%である。
【0025】本発明においては、前記の難燃性繊維と熱
接着性繊維を必須成分として含む繊維混合物を湿式抄紙
してシートを作製するが、上記繊維混合物には、一般の
不織布に通常用いられる他の繊維を、所望により、本発
明の目的が損なわれない範囲で配合することができる。
【0026】湿式抄紙法については特に制限はなく、従
来公知の方法を用いることができる。まず、該繊維混合
物を、固形分濃度が、好ましくは2重量%以下、より好
ましくは1重量%以下になるように、パルパーなどの分
散タンク内で分散水に投入し、十分に撹拌して均一に分
散させる。この撹拌、分散処理は、集束している繊維を
開繊する目的も有するが、同時にBHTやDBP等の発
生ガスの根源となる繊維表面付近に残存する油剤、可塑
剤、酸化防止剤等を繊維から離脱させるものである。
【0027】この分散処理においては、繊維を均一に分
散させるために、界面活性剤を用いることが望ましい
が、シート作製後のガス発生量に対する影響を考慮して
使用量、種類を選択することが肝要である。
【0028】均一に混合分散した繊維の分散安定性を向
上させるために、アニオン性のポリアクリルアミド系粘
剤を繊維分散液中に添加することにより、湿式抄造後の
シートの地合はさらに向上する。
【0029】次に、このようにして分散処理したのち、
水中に分散した繊維を、さらに水で0.01〜0.5重
量%程度に希釈してから、従来一般紙や湿式不織布の製
造において慣用されている各種抄紙機、例えば長網抄紙
機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機などを用いて抄
造する。上記のようにさらに希釈することにより繊維の
洗浄効果が高くなり、例えば、0.01重量%で抄造し
た場合は未処理の場合と比較して約10000倍の水で
洗浄していることになり、繊維表面付近の離脱しやすい
油剤、可塑剤等は洗い流される。抄造する場合、通常白
水(脱水した水)は循環して使用するが、循環により白
水中の油剤、可塑剤等の濃度が上昇し繊維に再度付着す
ることもあるため、この場合、極力新水を使用すること
が望ましい。
【0030】抄造した後の乾燥は、シートに配合した熱
接着性繊維の融点以上に加熱して接着させシート強度を
高めることが目的であるが、乾燥後にシートから発生す
るガスの量を低減させる役割も果たす。シートがろ材や
フィルターに加工されて使用される場合の温度条件、例
えば、クリーンルーム等であれば極端に過酷な条件であ
っても80℃以下であると考えられる。その場合、シー
トを80℃を超える温度で加熱することにより繊維内部
に残存する油剤、可塑剤、酸化防止剤等を予めこの段階
で放出させることにより、実際に使用する条件下でのガ
ス発生量を少なくする役割を果たすものである。乾燥す
る温度は、前述したように熱接着性繊維の融点以上であ
ることが肝要であり、90℃〜150℃の範囲が好まし
い。しかし、エアフード型のドライヤー等の場合や抄造
速度が非常に速くシートに十分な熱量を与えられない場
合等は加熱が150℃を超えても何ら差し支えない。乾
燥機としては、例えばシリンダードライヤー、スルード
ライヤー、赤外線ドライヤーなどを用いることができ
る。このようにして得られたシートの坪量は、通常10
〜100g/m2、好ましくは15〜50g/m2の範囲
である。
【0031】本発明のろ材に用いられる該シートは、用
途によりさらに強度、腰を向上させるために、湿式抄紙
し、乾燥した後、難燃性やガス発生量の影響を考慮した
上で各種バインダーを付与することが可能である。
【0032】このバインダーとしては、例えば、アクリ
ル系ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス、ウレタン系
ラテックス、エポキシ系ラテックス、ポリエステル系ラ
テックス、SBR系ラテックス、NBR系ラテックス、
エポキシ樹脂系バインダー、フェノール樹脂系バーンダ
ー、ポリビニルアルコール、デンプン、一般的に製紙工
程で使用される紙力剤などが挙げられ、これらを単独、
あるいは架橋剤と併用して使用することができる。
【0033】湿式抄紙して乾燥処理した後、付与するバ
インダー量は、シートの坪量に対して、通常20重量%
以下である。20重量%を超えると、強度、腰は強くな
るものの捕集性能が低下すると共に、圧力損失が高くな
り、寿命が短くなるおそれがある。また、用途に応じて
さらにシートに撥水性、さらなる難燃性を付与させるた
めに、撥水剤、難燃剤を付与してもよい。
【0034】本発明のろ材は、このようにして得られた
シートとPTFE多孔質膜との積層体からなるものであ
って、積層数としては2層以上であればよく、特に制限
されず、用途に応じて適宜選択することができる。例え
ば超高性能エアフィルター(ULPA)用ろ材の場合、
シート/PTFE多孔質膜/シート/PTFE多孔質膜
/シートとで5層を積層して使用することができる。
【0035】また、該PTFE多孔質膜の厚さ、孔の径
および空孔率などについては特に制限はなく、得られる
ろ材の用途に応じて適宜選択されるが、厚さは、通常1
〜100μm、好ましくは1〜50μmの範囲である。
【0036】積層方法としては、接着剤を使用する方法
もあるが、接着剤を使用した場合、ろ材のミクロポアを
埋めてしまい、その結果圧力損失が上昇し寿命が短くな
るおそれがあるため、熱ラミネート法が好ましい。本発
明に係るシートに配合されている熱接着性繊維はシート
作製時の乾燥工程(90〜150℃)で一度軟化、溶融
して繊維同士またはその他の繊維との交点が接着してい
るが、熱ラミネートの際に乾燥工程で加熱された以上の
温度が加わると再度軟化、溶融することから熱融着繊維
と多孔質膜との交点で接着する。そのため、熱ラミネー
トの温度は、シート作製時の乾燥工程の温度より高くす
るのがよい。熱エネルギーコストと接着性を考慮し、1
50〜180℃の範囲が好ましい。しかし、接着性が不
良の場合やラミネート速度が非常に早くシートに熱が伝
導しにくい場合には、180℃を超えた温度で処理する
のが有利である。
【0037】本発明のエアフィルターは、このようにし
て作製されたろ材を用いて得られたものであり、例えば
中性能エアフィルター、HEPAフィルター、ULPA
フィルターなどとして用いられる。本発明のエアフィル
ターは、難燃性で、かつガス発生量が少なく、例えばク
リーンルームなどに好適に用いることができる。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0039】実施例1 繊維の一部が繊維径10μm以下であるポリ−p−フェ
ニレンテレフタルアミド繊維(日本アラミド社製:トワ
ロン1097)、難燃性アクリル繊維(スーパーバルザ
ー:三菱レイヨン社製)、熱接着性繊維(商品名:メル
テイ4080、2d×5mm:ユニチカ社製)、ビニロ
ンバインダー繊維(VPB107−1:クラレ社製)を
各々重量比10:65:20:5で配合し、分散水に対
する繊維の固形分濃度0.2重量%で30分間分散した
後、更に0.04重量%に水で希釈して乾燥重量で30
g/m2になるように25cm角の角型手抄き器で抄紙
後、温度130℃のシリンダードライヤーで乾燥させて
積層用シートを得た。
【0040】次いで、得られた積層用シート2枚の間に
厚さ10μmのPTFE多孔質膜(ミクロテックスNT
F1432:日東電工社製)を挟み、熱ラミネートして
ろ材を得た。
【0041】比較例1 市販のポリエステル/ポリエチレンの芯鞘繊維(芯:ポ
リエステル、鞘:ポリエチレン)からなるスパンボンド
不織布(ユニチカ社製エルベスS0303WDO、坪量
30g/m2)2枚の間にPTFE多孔質膜(ミクロテ
ックスNTF1432:日東電工社製)を挟み、熱ラミ
ネートしてろ材を得た。
【0042】上記の実施例1および比較例1で作製した
ろ材について、下記の評価方法により評価し、その結果
を表1に示した。 <難燃性>繊維製品の燃焼性試験方法(JIS L 10
91)のA−1法(45゜ミクロバーナ法)により、炭
化時間、残炎時間、残じん時間、炭化面積を測定して区
分1、区分2,区分3を判定した。(区分1が難燃性が
不良であり、区分3が難燃性が最も良い)
【0043】<ガス発生量> 発生ガスサンプリング方法 加熱装置には日本分析工業社製JHS−100パージ&
トラップ式キューリーポイントヘッドスペースサンプラ
ーを用い、120℃で20分間試料を加熱して発生させ
たガスを吸着剤(テナックスTA:GLサイエンス社
製)に吸着させ、吸着したガスを358℃で10秒間加
熱して脱着させ、このガスをガスクロマトグラフィー
(HP社製GC6890及び5890)を用いて分析
し、BHTとDBPのトータル量(μg/g)を算出し
た。
【0044】 ガスクロマトグラフィー測定条件 カラム:J&W社製DB−1 0.25mmφ×30m カラム温度:45℃(3分)→10℃(1分)→260
℃(10分) 注入口温度:200℃ 検出器:FDI パージガス:ヘリウム
【0045】<圧力損失>圧力損失(Pa)は、ろ材に
空気を風速5.3cm/秒で通気させた際の通気抵抗を
水中マノメーターで測定した。
【0046】<捕集効率>捕集効率(%)は、DOPエ
アロゾル(フタル酸ジオクチル、粒径0.3μm)粒子
を発生させ、この粒子を含有する空気を風速5.3cm
/秒で通気させ、ろ材の前後で空気をサンプリングし、
それぞれの粒子濃度をマルチダストカウンターで測定し
下記式1より算出した。 A(%)={(B−C)/B}×100 ・・・(式1) A:捕集効率 B:ろ過前の粒子数 C:ろ過後の粒子数
【0047】
【表1】
【0048】上記実施例1で作製したろ材に用いられた
積層用シートは、繊維状態の段階で湿式抄紙の特徴であ
る水への分散工程があるため、ここで約500倍の水で
分散することにより希釈洗浄され、更に5倍(トータル
2500倍)に希釈されてシート化されていることか
ら、繊維表面付近の離脱し易い油剤、可塑剤等は洗い流
される。更に乾燥工程で水分の蒸発と共にBHT、DB
P等のガスもシート内から放出され、得られたシート内
に残存するBHT、DBP等が減少しており、積層用シ
ート2枚の間にPTFE多孔質膜を挟み熱ラミネートし
てろ材とした場合でも、ガス発生量の少ない積層用シー
トに挟まれているため難燃性が区分3であり、ガス発生
量も非常に少なかった。
【0049】比較例1のろ材は、市販のポリエステル/
ポリエチレン芯鞘繊維からなるスパンボンド不織布2枚
の間にPTFE多孔質膜を挟み熱ラミネートしたろ材で
ある。難燃性は区分1で非常に悪かった。また、スパン
ボンド不織布は水への分散工程がないため、ガス発生量
が多かった。
【0050】実施例2 実施例1の配合で幅450mmの円網テスト抄紙機で作
製した坪量30g/m 2の積層用シート2枚の間にPT
FE多孔質膜(ミクロテックスNTF1432:日東電
工社製)を挟み、熱ラミネートして得たろ材を(縦30
5mm)×(横305mm)×(奥行き150mm)の
フィルターにプリーツ数61で組み込んだ。フィルター
に組み込む際のプリーツ加工性、形態安定性は良好であ
った。
【0051】
【発明の効果】本発明のろ材は、繊維状態の段階で湿式
抄紙の特徴である水への分散工程、抄紙工程トータルで
約2500〜10000倍に希釈されてシート化されて
いることから、繊維表面付近の離脱し易い油剤、可塑剤
等は洗い流される。更に乾燥工程で水分の蒸発と共にB
HT、DBP等のガスもシート内から放出され、したが
ってろ材内に残存するBHT、DBP等が減少する。ま
た、難燃性繊維を必須とするシートとPTFE多孔質膜
とを用いているため、難燃性が区分3で良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長塚 孝二郎 東京都東村山市恩多町5丁目33番1号 株 式会社忍足研究所内 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA13 BB05 BB08 BB10 BC11 BD01 CA02 DA03 DA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性繊維と熱接着性繊維を必須成分と
    して含む繊維混合物を湿式抄紙してなるシートと、ポリ
    テトラフルオロエチレン多孔質膜との積層体であって、
    JIS L1091A−1法による難燃性が区分3であ
    り、かつ120℃で20分間加熱した際の2,6−ジ−
    tert−ブチル−4−メチルフェノールとフタル酸ジ
    ブチルの合計ガス発生量が、ガスクロマトグラフィー質
    量分析法に基づき、10μg/g以下であることを特徴
    とするろ材。
  2. 【請求項2】 難燃性繊維が、ポリ−p−フェニレンテ
    レフタルアミド、ポリ−p−ベンズアミド、ポリ−p−
    フェニレンベンゾビスチアゾール、ポリ−p−フェニレ
    ンベンゾビスオキサゾール、ポリアミドヒドラジン、ポ
    リヒドラジンおよびポリ−p−フェニレンテレフタルア
    ミド−3、4−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊
    維の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記
    載のろ材。
  3. 【請求項3】 難燃性繊維が、塩化ビニルおよび/また
    は塩化ビニリデンを共重合させてなる難燃性アクリル系
    繊維、ポリクラール繊維およびポリ塩化ビニル繊維の中
    から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のろ
    材。
  4. 【請求項4】 繊維混合物が、繊維径10μm以下の繊
    維を含む請求項1、2または3に記載のろ材。
  5. 【請求項5】 湿式抄紙における乾燥温度が90〜15
    0℃である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のろ
    材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    のろ材を用いてなるエアフィルター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136809A (ja) * 2004-11-12 2006-06-01 Toray Ind Inc エアフィルター用非ハロゲンおよび非リン難燃性濾材並びにその製造方法
JP2008507434A (ja) * 2004-07-22 2008-03-13 ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド フィルター媒体
CN106568883A (zh) * 2016-10-21 2017-04-19 云南中烟工业有限责任公司 一种同时测定热熔胶中苯酚和bht的方法

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