JPH1170305A - 濾材及びエアフィルタ− - Google Patents

濾材及びエアフィルタ−

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JPH1170305A
JPH1170305A JP24785897A JP24785897A JPH1170305A JP H1170305 A JPH1170305 A JP H1170305A JP 24785897 A JP24785897 A JP 24785897A JP 24785897 A JP24785897 A JP 24785897A JP H1170305 A JPH1170305 A JP H1170305A
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fiber
filter medium
filter
fibers
organic
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Toyohisa Mori
豊寿 毛利
Keiichi Tsuchikawa
圭一 土川
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Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体中に含有される粒子を効率
よく除去し、清浄な液体を得ることができる液体濾過用
フィルタ−、および空気中の粉塵を捕集するエアフィル
タ−の両用途に好適に使用できる濾材、およびこの濾材
を用いたエアフィルターを提供する。 【解決手段】 有機繊維を主成分とし、ガラス
繊維を含有しない濾材であって、前記有機繊維の少なく
とも一部が剪断力を加えてフィブリル化した、叩解度が
150mlC.S.F以下のリヨセル繊維であることを
特徴とする濾材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式抄紙法によってシ
−ト化された濾材に関するものであり、さらに詳しく
は、液体中に含有される粒子を効率よく除去し、清浄な
液体を得ることができる液体濾過用フィルタ−、および
空気中の粉塵を捕集するエアフィルタ−の両用途に好適
に使用できる濾材、およびこの濾材を用いたエアフィル
ターに関する。
【従来の技術】
【0002】液体あるいは気体のための高性能濾材に
は、流体中の不純物微粒子あるいは菌体等を高効率で除
去することが要求され、このため繊維径の非常に小さな
濾材が必要とされている。このようなフィルターは、従
来から、ポリエステルのような有機繊維の不織布や、チ
ョップドストランドガラス繊維およびメルトブロ−方式
によるマイクロガラス繊維を混合し、場合によってはバ
インダ−繊維等の接着剤を使用して湿式抄紙法で抄造す
る方法で製造されている。また、さらに大きい強度を必
要とする場合には、抄造された後にフィルターにバイン
ダ−を付与することも行われている。いずれにしても、
この種のフィルターには、ガラス繊維が必須の成分とし
て含有されている。
【0003】このようなガラス繊維を含有する濾材で構
成されたフィルターが、たとえば半導体産業で使用され
た場合、浄化すべき空気中に含まれている微量の酸、ア
ルカリとの接触により、ガラス繊維表面が浸食されて、
微量の金属イオンが発生することがあり、これを除去す
るために別の処理が必要になるという問題が生じる。ま
た、濾材を折り曲げたり衝撃を加えるとガラス繊維が折
れて脱落すること、使用済みの濾材を焼却してもほとん
ど減容しないこと等、取扱いや廃棄にも問題が多い。さ
らにガラス繊維表面に帯電が起こりやすく、また親水性
に乏しいために水洗してもダストの除去が十分に行えな
いほか、地合の良好なフィルターを製造することが困難
であることも知られている。
【0004】これらの問題を解決するために、ガラス繊
維の使用量を削減したタイプとして、マイクロガラス繊
維と有機繊維状フィブリルを混合した濾材が、たとえば
特開昭57−132522号公報、特開昭58−205
520号公報、特開昭59−228918,特開平8−
323121号公報等に開示されている。
【0005】しかしながら、特に近年、一般ビルの空調
や一般産業用の空調などのために空調ダクトや端末機器
内に設けられるエアフィルター用として、空気中の粉塵
の捕集効率が良好であり、また今後ますます問題視され
る環境問題を考慮して、ガラス繊維等の無機繊維を使用
しない濾材の開発が強く望まれている。
【0006】ガラス繊維を全く使用しない濾材として、
特開昭58−208498号公報等に開示されているも
のが知られている。この濾材は、捕集効率を有機繊維状
フィブリルで補ったもので、有機繊維状フィブリルの素
材として、線状芳香族ポリエステルが好ましいと記述さ
れているが、この種の繊維は結晶化度が低いため、ディ
スクリファイナ−で叩解した際に短繊維化が進みワイヤ
−抄紙上での繊維歩留まりが低くなる問題点があった。
【0007】また、剛直鎖合成高分子繊維をフィブリル
化してエアフィルタ−用濾材に適用した例が特開昭63
−236512号公報、特開平2−99108号公報に
開示されている。ここで用いられているフィブリル化有
機繊維の原料としては、芳香族ポリアミドが使用されて
おり、高結晶化度のため叩解に対するフィブリル化が効
果的に作用し、高性能濾材に適用した場合に有効である
と記載されている。
【0008】さらにガラス繊維を使用せず、しかもフィ
ブリル化有機繊維の配合率を押さえた形で濾過抵抗を減
らし、捕集効率を高めたフィルタ−濾材の例が特開平3
−12208号公報で開示されている。フィブリル化さ
れた有機繊維、特定の繊維径の極細有機繊維、およびバ
インダ−である有機繊維の各特定割合からなるフィルタ
−濾材を形成することにより、濾過抵抗を小さくし捕集
効率を高くし、併せて熱カレンダ−等で加熱加圧処理を
行い、濾材密度をコントロ−ルすることで表面濾過機能
を有し、大小の粒子を濾材の表面、内部に選択的に捕集
できるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
繊維に代えてフィブリル化繊維を含有させた従来のフィ
ルターにおいて、使用された繊維は、確かにフィブリル
化することは可能であるが、線状芳香族ポリエステルを
使用した場合には、この種の繊維の結晶化度が低いため
に、ビーターやリファイナーで叩解した際に短繊維化が
進み、抄紙機のワイヤ上での繊維歩留りが低くなるとい
う問題点がある。また芳香族ポリアミドを用いた場合、
フィブリル化に大きなエネルギーや大きな衝撃が必要な
ために、通常製紙工程では使用することのないホモジナ
イザーを用いなければならないという大きな問題点を有
している。ホモジナイザーは、製紙工程で使用されるビ
ーターやリファイナーに比べて効率が悪く、繊維自体高
価であることも加わって、得られるフィブリル化繊維が
非常に高価なものとなる欠点もある。
【0010】本発明は、上記したこのような課題を解決
し、ガラス繊維を使用せずに、捕集効率と圧力損失のバ
ランスに優れ、製造が容易で、かつ安価な濾材を提供す
ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガラス繊
維に代えて、前述の公知文献に記載されているようなフ
ィブリル化有機繊維を使用した従来の濾材が有している
上記のような課題を解決するために、種々の繊維のフィ
ルターへの応用について鋭意検討を重ねた結果、特定の
繊維、すなわちフィブリル化されたリヨセル繊維を用い
ることにより、良好なフィルタ−特性を有する濾材が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明の濾材は、有機繊維を主成
分とし、ガラス繊維を含有しない濾材であって、前記有
機繊維の少なくとも一部が、剪断力を加えてフィブリル
化した、叩解度150mlC.S.F以下のリヨセル繊
維であることを特徴とする。
【0013】この濾材は、抄紙ワイヤ上での微細繊維の
歩留りの低下、緻密な構造による圧力損失の増大、並び
に不燃ゴミの増加等の問題を解決することが可能であ
り、また捕集効率と握力損失のバランスがとれ、製造も
容易であり、かつ安価であるという特徴を有している。
さらに有機繊維の10〜50重量%を、1種類以上の熱
溶融性バインダー繊維とすることで、強度、さらには製
品ライフが改善される。
【0014】以上のように本発明の濾材は、ガラス繊維
を使用しないことから、不燃ゴミ減量を可能とし、しか
も一般的な抄紙機およびその付帯設備で容易に製造が可
能であることから、安価な濾材の提供が可能となる。本
発明はさらに、前述の濾材を使用したフィルターをも提
供する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、「リヨセル」と
いう用語は、人造繊維の標準化のための国際事務局(B
ISFA)により定義された属名「リヨセル」に含まれ
る全ての繊維を意味する。リヨセルは、有機溶剤紡糸法
により得られたセルロ−ス繊維である。この製造時に使
用する有機溶剤は、有機化学物質と水の混合物であり、
有機溶剤紡糸法は誘導体を形成しないで溶解して紡糸で
きる特徴がある。従ってリヨセルは、他の公知の方法で
作られたセルロ−ス繊維、たとえばセルロ−スの可溶性
化学誘導物質の形成後、これを分解してセルロ−スを再
生する、たとえばビスコ−ス法による繊維とは明確に区
別される。
【0016】溶剤紡糸の一例は、米国特許第4,24
6,221号明細書に記載されており、その内容を引用
して簡単に説明する。セルロ−スは、まず有機溶媒と水
との混合物、たとえばN−メチルモルホリンのような第
4級アミン−オキシドの水溶液に溶解される。次いで、
この溶液は、適当なダイを通して水性浴に押出され、生
成されたフィラメント群は水洗により溶剤を除去され、
乾燥される。
【0017】リヨセル繊維の特徴としては、湿潤強度に
優れていること、フィブリル化し易いこと、および水素
結合によりシート化したときの強度が得やすいこと、等
が挙げられる。通常、易フィブリル化という性質は欠点
とされるため、特開平8−49167号公報、特表平8
−505441号公報などに開示されているように、フ
ィブリル化傾向を抑える工夫が種々試みられているが、
本発明ではフィブリル化し易いことが利点となってい
る。
【0018】リヨセル繊維は、芳香族ポリアミド繊維に
比べて繊維自体が安価であるし、ホモジナイザーを用い
ずとも、湿式抄紙設備に付帯するビーターやリファイナ
ー等の叩解設備でフィブリル化可能なため、フィブリル
化処理にかかるコストも低い。また、高結晶化度である
ために、微細化した部分が短繊維化し難いので、抄紙時
の歩留りも良好である。
【0019】リヨセル繊維はセルロース繊維であるの
で、湿式法でのシート化時には水素結合により繊維同士
が結合する。それによって、バインダー繊維の使用量を
減らすことができるので、バインダー繊維を多く含む他
の濾材と比較して、圧力損失を低くすることが可能とな
る。
【0020】また、従来の濾材のように芳香族ポリアミ
ドをフィブリル化繊維として用いた場合は、抄紙機のド
ライヤで加熱される前までの湿紙強度が弱く、この点が
製造上の難点となり、抄紙機に特別の工夫をするか、あ
るいは水素結合可能なリンター、コットンなどの天然セ
ルロース繊維の配合が必要であった。しかし、これら天
然セルロース繊維はフィルター性能を低くする傾向があ
った。ところがリヨセル繊維をフィブリル化繊維として
使うと、それ自体が水素結合で結びつくので、湿紙強度
も十分に発現される。本発明は、以上のようなリヨセル
繊維の特徴を最大限に活用している。
【0021】本発明らが種々検討した結果では、リヨセ
ル繊維のフリーネス(カナディアンスタンダード フリ
ーネス)が150mlC.S.Fを越えると、フィブリ
ル化が不十分であるために補修効率が低くなり、濾材と
しての用途を満たさないことが判明した。一般的にはフ
リーネスが低い方が望ましいが、たとえば40mlC.
S.F以下にまで叩解を進めるた場合でも、性能上は問
題ないが、性能とエネルギー効率のバランスから考えて
意味がないので、工業的観点から、通常リヨセル繊維の
叩解度は40〜150mlC.S.Fの範囲とする。
【0022】本発明では、リヨセル繊維の含有率は、2
0〜60重量%の範囲であるのが好ましい。叩解度が1
50mlC.S.F以下であっても、フィブリル化リヨ
セル繊維の配合量が20重量%未満では、粉塵の大きさ
によっては、除去効果が低下する場合があり、60重量
%を越すと、圧力損失が大きくなる場合がある。
【0023】上記の条件を満たす配合で、湿式抄紙法に
よってシート化した場合、シートの密度が0.2g/c
3未満になることは通常なく、これが実際上の下限と
なる。一方、0.6g/cm3を越すと圧力損失が大き
くなりすぎる恐れがあるので、好ましい密度は、0.2
〜0.6g/cm3の範囲内である。
【0024】本発明の濾材は、リヨセル繊維以外の有機
繊維を含有することができる。有機繊維の添加は、網目
状にフィブリルが展開した絡み合いネットワ−クを三次
元的に膨らませ、通気性、空隙率を向上させ、捕集効率
と圧力損失のバランスのとれた濾材を構成するのに有効
である。このような目的で配合される有機繊維として
は、たとえばポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、
ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポ
リプロピレン系繊維、ポリビニルアルコ−ル系繊維、フ
ェノ−ル系繊維、再生繊維などの合成繊維が挙げられ、
また叩解処理をしないリヨセル繊維も当然含まれる。こ
れらの繊維は単独あるいは複数混合して使用することが
できる。
【0025】使用される有機繊維の繊度が0.1d(デ
ニール)未満では、圧力損失を高め、5dを越すと補修
効率に悪影響を与えるおそれがある。有機繊維の配合率
は、1重量%未満では効果が認められず、80重量%を
越す使用は逆に補修効率の低下をもたらすことがある。
【0026】本発明の濾材は、必要に応じて熱溶融性バ
インダー繊維を含有することができる。熱溶融性バイン
ダー繊維は湿式法で濾材を製造する際の乾燥工程でその
一部または全部が溶融することで、濾材に物性強度、さ
らには製品ライフの増加をもたらすことが期待できる。
このような効果を得るには熱溶融性バインダ−繊維の含
有率率は通常濾材の10〜50重量%の範囲内とする。
50重量%を越す使用は、濾材の緻密さをもたらし、圧
力損失の増加が顕著となるので注意を要する。
【0027】本発明で使用するバインダー繊維として
は、皮膜を形成し難い複合接着繊維、すなわち繊維内部
が高融点で、外皮が低融点ポリマーで構成される複合接
着繊維を使用するのが好ましい。このような複合接着繊
維の素材としては、ポリエステル系、ポリオレフィン
系、塩化ビニル・酢酸ビニル系等が挙げられる。
【0028】低融点のみで構成される繊維状バインダー
(全融タイプ)や、ポリビニルアルコール系のような熱
水溶融バインダーも、濾材の乾燥工程で皮膜を形成しや
すく、濾過抵抗が大きくなるという不利な点はあるが、
特性を阻害しない範囲で使用することができる。
【0029】
【実施例】実施例1 リヨセル繊維(1.7d×4mm、コートルズ社製)を
PFIミルにて40mlC.S.Fまで叩解したフィブ
リル化繊維を60重量%、有機繊維(未叩解リヨセル繊
維)を40重量%混合したものを原料とし、粘剤として
ポリアクリル酸ソーダ(商品名「アクリパーズP−
S」、ダイヤフロック(株)製造)0.05重量%の使
用下で、90g/m2の手抄シ−トを作製した。この
時、シ−ト密度は0.33g/cm3となった。
【0030】実施例2 リヨセル繊維(同上)をPFIミルにて70mlC.
S.Fまで叩解したフィブリル化繊維を20重量%、有
機繊維(未叩解リヨセル繊維)50重量%、1d×5m
mのバインダー繊維(商品名「EP101」、クラレ
(株)製造)30重量%を混合したものを原料とし、粘
剤(同上)0.05重量%の使用下で90g/m2の手
抄シ−トを作製した。この時、シ−ト密度は0.38g
/cm3となった。
【0031】実施例3 リヨセル繊維(同上)をPFIミルにて150mlC.
S.Fまで叩解したフィブリル化繊維を60重量%、有
機繊維として5d×5mmのポリプロピレン(商品名
「ポリプロPZ」、ダイワボウ(株)製造)を20重量
%、1.5d×5mmの芯鞘構造バインダー繊維(商品
名「TJ04CN」、帝人(株)製造)20重量%を混
合したものを原料とし、粘剤(同上)0.05%の使用
下で90g/m2の手抄シ−トを作製した。この時、シ
−ト密度は0.27g/cm3となった。
【0032】実施例4 実施例2で得られたシートを、ロール温度120℃の熱
カレンダーに通して、シート密度を0.60g/cm3
とした。
【0033】比較例1 フィブリル化繊維の叩解度を200mlC.S.Fとし
た以外は、実施例2と同様にして手抄シートを得た。シ
ート密度は0.32g/cm3となった。
【0034】比較例2 リヨセル繊維(同上)をPFIミルにて40mlC.
S.Fまで叩解したフィブリル化繊維を75重量%、有
機繊維(未叩解リヨセル繊維(同上))を25重量%混
合したものを原料とし、粘剤(同上)0.05%の使用
下で90g/m2の手抄シ−トを作製した。この時、シ
−ト密度は0.45g/cm3となった。
【0035】比較例3 実施例2で得たシートを、ロール温度120度の熱カレ
ンダーに通して、シート密度を0.65g/cm3とし
た。
【0036】比較例4 有機繊維を8d×5mmとした以外は、実施例3と同様
にして手抄シートを得た。シート密度は0.23g/c
3となった。
【0037】比較例5 リヨセル繊維(同上)をPFIミルにて70mlC.
S.Fまで叩解したフィブリル化繊維を20重量%、有
機繊維(未叩解リヨセル繊維(同上))10重量%、バ
インダー繊維(同上)70重量%混合したものを原料と
し、粘剤(同上)0.05%の使用下で90g/m2
手抄シ−トを作製した。この時、シ−ト密度は0.46
g/cm3となった。
【0038】上記実施例及び比較例で作製した手抄シー
トについて、圧力損失、粒子捕集効率、及び圧力損失と
粒子捕集効率のバランスからの濾材としての適性を以下
の方法で評価した。
【0039】圧力損失は、JIS B9908に準じて
面風速5.3cm/秒の条件で測定した。この値が10
mmH2O以下であれば、濾材としての性能を満足して
いる。
【0040】粒子捕集効率は、JIS B9908に準
じて面風速5.3cm/秒の条件で測定した。測定対象
粒子としては、DOPエアロゾル(フタル酸ジオクチ
ル、粒子径0.3μm)を使用し、粒子数の計測には、
パーティクルカウンタ(商品名「KC−11」、リオン
社製)を使用した。本発明では粒子補修効率は60%以
上あることが必要である。
【0041】濾材としては、この両者(圧力損失と粒子
捕集効率)を満足する必要があり、濾材としての総合性
能性能については、○△×の3段階評価を行った。本発
明では総合評価が○となる必要がある。結果を表1に示
す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の濾材
は、繊維材料を主成分とする濾材であって、剪断力を加
えてフィブリル化した、叩解度が150mlC.S.F
以下のリヨセル繊維を含有するという特徴のために、抄
紙ワイヤー上での微細繊維の歩留りの低下、緻密な構造
による圧力損失の増大、ならびに不燃ごみの増加等の問
題を解決することが可能であり、また圧力損失と捕集効
率のバランスがとれ、製造も容易であり、かつ安価であ
るという利点を有する。
【0044】また繊度0.1〜5dの有機繊維の1種以
上を1〜80重量%の範囲で含有させた場合には、網目
状にフィブリルが展開した絡み合いネットワークを三次
元的に膨らませ、これにより通気性、空隙率を確保し、
より捕集効率と圧力損失のバランスのとれた濾材となる
のでエアフィルターに好適に利用できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機繊維を主成分とし、ガラス繊維を含
    有しない濾材であって、前記有機繊維の少なくとも一部
    が、剪断力を加えてフィブリル化した、叩解度が150
    mlC.S.F以下のリヨセル繊維であることを特徴と
    する濾材。
  2. 【請求項2】 リヨセル繊維の含有率が20〜60重量
    %であることを特徴とする請求項1に記載の濾材。
  3. 【請求項3】 リヨセル繊維以外の成分が、繊度0.1
    〜5dで、かつ焼却時の残灰分率が0.5%以下の少な
    くとも1種の有機繊維であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の濾材。
  4. 【請求項4】 有機繊維の含有率が1〜80重量%の範
    囲であることを特徴とする請求項3に記載の濾材。
  5. 【請求項5】 有機繊維の一部または全てが熱溶融性バ
    インダ−繊維であることを特徴とする請求項3または4
    に記載の濾材。
  6. 【請求項6】 熱溶融性バインダ−繊維の含有率が前記
    濾材の10〜50重量%の範囲内であることを特徴とす
    る請求項5に記載の濾材。
  7. 【請求項7】 バインダー繊維が芯材および鞘材からな
    る芯鞘構造を有し、芯材の溶融温度よりも鞘材の溶融温
    度の方が低いことを特徴とする請求項5または6に記載
    の濾材。
  8. 【請求項8】 密度が0.2〜0.6g/cm3である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    濾材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の濾
    材を用いたエアフィルタ−。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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