JP2001187292A - 二重環縫いミシン - Google Patents

二重環縫いミシン

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JP2001187292A
JP2001187292A JP2000108221A JP2000108221A JP2001187292A JP 2001187292 A JP2001187292 A JP 2001187292A JP 2000108221 A JP2000108221 A JP 2000108221A JP 2000108221 A JP2000108221 A JP 2000108221A JP 2001187292 A JP2001187292 A JP 2001187292A
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thread
looper
cloth
presser foot
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JP2000108221A
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Katsuhiko Iwai
勝彦 岩井
Takashi Mizusaki
隆 水崎
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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    • D05B47/00Needle-thread tensioning devices; Applications of tensometers
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
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    • D05B29/06Presser feet
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B57/00Loop takers, e.g. loopers
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05DINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES D05B AND D05C, RELATING TO SEWING, EMBROIDERING AND TUFTING
    • D05D2207/00Use of special elements
    • D05D2207/02Pneumatic or hydraulic devices

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成される空環がルーパに巻込まれることの
ない二重環縫いミシンを提供する。 【解決手段】 押え39は押え本体40と補助押え金4
2とから構成される。補助押え金42の押え板44には
針落ち孔48,49が形成され、この針落ち孔48,4
9に針35,36が挿通される。針落ち孔48,49の
前方側の押え板44に傾斜案内面50が形成され、後方
に板ばね51が取付けられる。針板32には、針落ち部
75と後送り溝81との間に左右方向に延びる桟73が
設けられ、形成された空環はルーパ74からこの桟73
上に導かれ、送り歯71によって後方に送り出される。
桟73に導かれた空環38は補助押え金42の板ばね5
1と桟73とによって挟持され、空環38が垂れ下がる
といったことが確実に防がれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重環縫いミシン
に関し、特に、複数の生地を連続して送り出して連続縫
製する二重環縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】二重環縫いミシンで複数枚の生地を連続
して縫製する場合、生地と生地との間に間隔をあけ、生
地と生地との間に空環(からかん)と呼ばれる縫い目の
連なりを形成して連続して縫製作業を行う場合がある。
【0003】図15は、従来の二重環縫いミシン1の押
え3近傍の構成を示す断面図であり、図16は、押え3
の分解斜視図である。なお、このような二重環縫いミシ
ン1の構成は、たとえば特開平6−182079号公報
に開示されている。
【0004】二重環縫いミシン1は、針板2と押え3と
で生地を挟み、送り歯11,12で生地を布送り方向A
に送りながら、針4およびルーパ5を往復動させ、針糸
13とルーパ糸14とで生地を縫製する。連続して複数
枚の生地を縫製するときには、前述したように、生地と
生地との間に間隔をあけ、空環15を形成しながら縫製
する。なお、図15は、空環形成時の状態である。
【0005】針板2には、送り歯12が挿通する送り溝
20、および針4が挿通する針落ち部21が形成され、
これらの間には桟22が介在される。図15から分かる
ように、形成された空環15はルーパ5から桟22に導
かれて針板2上に露出し、送り歯12によって布送り方
向Aに送り出される。桟22上に露出した空環15は、
針板2と押え3とで挟持される。
【0006】このとき、形成された空環15が垂れ下が
ると、左右に往復動するルーパ5によって捕捉され、空
環15がルーパ5に巻き込まれてしまい、縫製作業が中
断してしまう。このような問題は、ひとつは、押え3と
針板2の桟22とで空環15を確実に挟持できない場合
に生じ、たとえば、次の生地が送り込まれ、押え3の先
端が浮き上がったときに生じる。ふたつは、空環に伸長
性があり、一針毎に生じる空環すべてを一針毎に布送り
方向Aに送り出すことができない場合に生じる。
【0007】このような問題を解決するために、図1
5,16に示す二重環縫いミシン1では、補助押え金7
を設けている。押え3は、押え本体8と、補助押え金7
とから構成され、補助押え金7は、押え本体8に、ばね
9によって下方にばね付勢されて取付けられる。つま
り、補助押え金7は押え本体8とは別個に針板2に押し
付けられる。また、糸張力装置は、空環の伸長性をより
少なくするために、糸調子器の近傍に設けられる。
【0008】したがって、空環形成時に次の生地が送り
込まれ、押え本体8の先端が上昇して押え本体8が浮き
上がった場合であっても、補助押え金7は、ばね9によ
って桟22に押しつけられ、補助押え金7と針板2の桟
22との間で空環15を挟持し、糸張力装置60は、空
環の伸長性を可能な限り少なくし、空環が垂れ下がると
言ったことを防ぐことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】送り込まれた生地がス
ムーズに補助押え金7と針板2との間に挿入されるよう
に、補助押え金7の先端には下方に傾斜する案内面10
が形成される。しかしながら、このような案内面10を
形成することによって、針板2の桟22と補助押え金7
との接触面積が低下する。接触面積が低下すると、補助
押え金7による空環15の保持力が低下し、空環が垂れ
下がる恐れがある。また、案内面10を形成し、かつ接
触面積を低下させないために、補助押え金7の先端を布
送り方向A上流側に伸ばす方法が考えられるが、補助押
え金7の前方では針4が上下に往復動しているため、針
4の昇降経路よりも補助押え金7を前進させることはで
きない。
【0010】また、空環形成時に、空環が左右に広がっ
た生地縫製時に近い形に形成された場合には、空環の伸
長率が大きいので、空環が布送り方向Aに送り出される
とき、空環に伸び作用が加わり、一針毎に生じる空環す
べてを一針毎に、布送り方向Aに送り出すことができ
ず、結果的に空環が垂れ下がった状態になり、空環がル
ーパに巻き込まれやすくなる。
【0011】本発明の目的は、空環がルーパに巻き込ま
れることを確実に防ぐことができる二重環縫いミシンを
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、針板と押え金とで生地を挟み、送り歯で予め定める
布送り方向Aへ生地を送りながら針を上下に往復動さ
せ、針糸とルーパ糸とで生地を縫う二重環縫いミシンに
おいて、前記針板には、針が挿通する針落ち部と、針落
ち部よりも布送り方向A下流側で開口する送り溝とが形
成されて、針落ち部と送り溝との間に桟が介在され、前
記押え金は、押え本体と、押え本体に取付けられ、下方
の針板に向けてばね付勢され、針が挿通する針落ち部を
有する補助押え金とを備えることを特徴とする二重環縫
いミシンである。
【0013】本発明に従えば、補助押え金には、針が挿
通する針落ち部が形成され、上下に往復動する針は、こ
の針落ち部に挿通される。したがって、前述した従来技
術の補助押え金よりも、補助押え金の先端を、布送り方
向A上流側に配置することができる。これによって、補
助押え金の先端に案内面を形成したとしても、補助押え
金と針板の桟との接触面積が低下することが防がれるの
で、補助押え金と桟とによって空環を確実に挟持するこ
とができる。これによって形成された空環が垂れ下がっ
て、ルーパに巻き込まれるといったことを防止すること
ができる。
【0014】請求項2記載の本発明の前記補助押え金に
は、針板の少なくとも桟上に弾発的に押し付けられるば
ね部材が取付けられることを特徴とする。
【0015】補助押え金を設けた場合であっても、次の
生地が送り込まれたときに補助押え金の先端が浮き上が
り、これによって空環を挟持できなくなる場合が生じ、
この瞬間に空環が垂れ下がって、ルーパに巻き込まれる
恐れがある。このような点に鑑み、本発明では、補助押
え金にさらに、針板の桟を弾発的に押しつけるばね部材
を取付けた。これによって、補助押え金が浮き上がった
場合であっても、前記ばね部材と桟とによって空環が挟
持され、空環がルーパに巻き込まれることを確実に防ぐ
ことができる。
【0016】請求項3記載の本発明は、前記補助押え金
に貫通孔が形成され、前記ばね部材は、基端部が、補助
押え金の布送り方向下流側後部に固定され、補助押え金
の下面で布送り方向上流側に延び、先端部が、前記貫通
孔に挿入されることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、ばね部材は、基端部が補
助押え金に固定され、先端部が、補助押え金に形成され
る貫通孔に挿入されるので、ばね部材は、補助押え金の
下面で上下に大きく変位することができる。これによっ
て、空環形成時から、生地を送り出して縫製作業を開始
するとき、送り込まれる生地によって補助押え金が持ち
上げられ、補助押え金が浮き上がったとしても、上下に
大きく変位可能なばね部材は確実に針板の桟に弾発的に
押し付けられ、空環を確実に保持することができる。
【0018】請求項4記載の本発明は、生地が針の昇降
経路を通過して送り出されて空環が形成されるとき、ル
ーパ糸の張力を、生地縫製時よりも高くすることを特徴
とする。
【0019】空環は、布送り方向Aに平行に延びる、た
とえば2本の針糸に対し、ルーパ糸が左右から巻きつい
て縫い目の連なりとして形成される。このようにして形
成される空環が左右に広がると、前述したようにルーパ
に絡まりやすくなるため、空環を縄目状に絞り、空環の
伸びを可能な限り小さくするのが望ましい。本発明で
は、空環形成時にルーパ糸の張力を高くすることによっ
て、針糸を絞り、空環を縄目状に形成することができ
る。
【0020】請求項5記載の本発明は、複数本の針を備
え、ルーパは、布送り方向に略垂直な左右方向に往復動
し、各針糸が形成するループに、左右方向一方側からル
ーパが挿通して縫い目を形成し、空環形成時に、複数の
針糸のうち、前記左右方向一方側の少なくとも1本の針
糸の張力を、左右方向他方側の針糸の張力よりも低くす
ることを特徴とする。
【0021】請求項6記載の本発明は、針板と押え金と
で生地を挟み、送り歯で予め定める布送り方向Aへ生地
を送り、複数本の針を上下に往復動させるとともに、布
送り方向Aに略垂直な左右方向にルーパを往復動させ、
各針糸が形成するループに、左右方向一方側からルーパ
を挿通して生地に縫い目を形成する二重環縫いミシンに
おいて、生地が針の昇降経路を通過して送り出されて空
環が形成されるときに、複数の針糸のうち、前記左右方
向一方側の少なくとも1本の針糸の張力を、左右方向他
方側の針糸の張力よりも低くすることを特徴とする二重
環縫いミシンである。
【0022】複数、たとえば2本の針を備える二重環縫
いミシンでは、各針が最下点まで下降し、上昇し始める
とき、針糸ループが形成される。ルーパは、左右方向に
往復動しており、左右方向一方、たとえば右側から各針
糸ループにルーパは挿入される。そして針が上昇し、再
び下降するとき、ルーパ糸と針糸との間に各針が挿入さ
れ、その後ルーパが右側に移動して、各針糸ループから
ルーパが引き抜かれる。
【0023】空環形成時にも同様に、各針糸ループにル
ーパが出入して空環が形成される。左右の針糸およびル
ーパ糸が生地縫製時の張力を有している場合、空環が生
地縫製時の縫い目に近い、左右に広がった伸長率の大き
い形になり、このような形で空環が布送り方向Aに送り
出されるとき、空環に伸び作用が加わり、一針毎に生じ
る空環すべてを一針毎に、布送り方向Aに送り出すこと
ができず、空環が垂れ下がった状態になり、空環がルー
パに巻き込まれる恐れが高くなる。
【0024】この点に鑑み、本発明では、空環形成時に
左右方向一方側、つまり後にルーパから抜ける針糸の張
力を低くする。これによって、後から抜ける針糸ループ
が、先に抜ける針糸ループと一緒にルーパから引き抜か
れ、空環がスムーズに形成される。これによって、形成
された空環がルーパに巻き込まれると言ったことが防が
れる。特に、本発明は、針糸に伸縮率の低い糸を使用
し、ルーパ糸に伸縮率の高い糸を使用するときに有効で
ある。つまり、空環を布送り方向Aに送り出すとき、空
環の形状による伸びは、元の形に戻りにくいが、糸自身
の伸びによる空環の伸びは元の長さ戻りやすいので、空
環が垂れ下がった状態には成り難いのである。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る二重環縫い30を示す斜視図であり、図2はミシン3
0の針板32近傍を後方から拡大して示す斜視図であ
る。ミシン30は、ミシンベッド31と、ミシンベッド
31の上方に設けられるミシンアーム33とを有する。
ミシンアーム33の基端部には複数の糸調子部材130
を有する糸調子器39と、糸張力装置60が設けられ、
ミシンアーム33の先端部には針棒61を介して針3
5,36が取付けられる。針棒61は、ミシンアーム3
3の先端部で鉛直に昇降変位可能に支持され、針棒61
の下端部の針止め34に、2本の針35,36が左右に
間隔をあけて鉛直に固定される。針棒61の後方には、
針棒61に平行に押え棒59が設けられる。この押え棒
59の下端部には押え37が取付けられる。押え棒59
は上下に変位自在に支持され、下方にばね付勢される。
ミシンベッド31上には水平に針板32が配置され、押
え棒37はこの針板32に弾発的に押し付けられる。
【0026】縫製作業は、生地をミシンベッド31上に
配置し、針板32と押え37とで生地を挟み、予め定め
る布送り方向A(図1において左斜め後方)に生地を送
り出しながら針35,36を上下に往復動させて生地は
縫製される。
【0027】このような2本針二重環縫いミシン30
は、たとえばTシャツなどの袖や裾まわりの縫製に用い
られ、縫製作業時には、複数の生地を、間隔をあけて連
続して送り、生地と生地との間に空環38を形成しなが
ら連続して縫製作業を行う。なお空環38は適宜カッテ
ィング装置によって切断される。
【0028】図3は、押え37の分解斜視図である。押
え37は押え本体40と補助押え金42とを含んで構成
される。押え棒59の下端部に押え基部41がねじ52
によって固定され、この押え基部41に押え本体40が
取付けられる。押え本体40は板状であり、先端部(布
送り方向A上流側端部)が上方に湾曲しており、また左
右方向に延びる角変位軸線L1まわりに押え基部41に
角変位自在に取付けられる。押え基部41にはボルト6
2およびナット63が螺着され、ボルト62の下端部に
よって押え本体40の角変位量が制限される。この押え
本体40は布送り方向Aに延びる矩形状の開口43が形
成され、この開口43に補助押え金42が嵌まり込む。
【0029】補助押え金42は、矩形板状の押え板44
と、押え板44に垂直に固定される支持軸45とから構
成される。押え板44の前端部(布送り方向A上流側)
に左右に間隔をあけて2つの針落ち孔48,49が形成
される。縫製作業時には、これらの針落ち孔48,49
に左右の針35,36が挿通される。
【0030】また押え板44の裏面55から後端部(布
送り方向A下流側端部)上面を覆って板ばね51が取付
けられる。押え板44の裏面55には、針落ち孔48,
49直後で左右方向に延びる切欠き54が形成され、こ
の切欠き54に板ばね51の前端部51aが嵌まり込
む。板ばね51は、押え板44の裏面50側で後方に延
び、押え板44の後端部44bから上方に折り返され、
押え板44の後端部44bの上面にねじ53によって固
定される。このようにして、押え板44の裏面55に
は、針落ち孔48,49の直後から後端部にわたって板
ばね51が設けられる。
【0031】補助押え金42の支持軸45には圧縮コイ
ルばね47が挿通される。支持軸45およびばね47
は、押え基部41に形成される挿通孔46に下方から垂
直に挿通される。挿通孔46の下方から挿通された支持
軸45には、挿通孔46の上方から挿通されるねじ64
が螺合され、これによって補助押え金42は、下方にば
ね付勢された状態で押え本体40に取付けられる。ま
た、このとき、補助押え金42の押え板44は押え本体
40の開口43に嵌まり込んでいる。
【0032】次に図4〜図6の図を参照して二重環縫い
ミシン30の縫製作業について説明する。図4および図
5は、空環形成時の押え37および針板32の状態を示
す断面図であり、図4は針35,36上昇時の状態であ
り、図5は針35,36下降時の状態であり、また図6
は生地縫製時における針糸77,78およびルーパ糸7
9による縫い目の形状を示す斜視図である。
【0033】針板32には布送り方向A上流側から下流
側に向かって前送り溝80、爪72および後送り溝81
が形成される。各送り溝80,81はそれ布送り方向A
に沿って延び、前送り溝80内には前送り歯70が設け
られ、後送り溝81内には後送り歯71が設けられる。
各送り歯70,71はそれぞれ送り溝80,81内で楕
円運動し、針板32上の生地を布送り方向A下流側に送
り出す。
【0034】前送り溝80と後送り溝81との間に形成
される爪72は、針板32がコ字状に切欠かれることに
よって形成され、このコ字状の切欠きの布送り方向A上
流側の両端部が、針35,36が挿通する針落ち部75
となる。そしてこのコ字状の切欠きの布送り方向A下流
側と後送り溝81との間に左右方向(図4,5における
紙面に垂直な方向)に延びる桟73が介在される。
【0035】また、押え37は、針板32の前記一対の
針落ち部75に対応して前記補助押え金42の一対の針
落ち孔48,49が配置されるように配置され、針3
5,36はそれぞれ補助押え金42の針落ち孔48,4
9および針板32の針落ち部75,76に挿通される。
また、針落ち部75の下方では、ルーパ74が左右方向
(図4,5の紙面に対して垂直な方向)に往復動する。
【0036】次に二重環縫いミシン30による縫い目の
形成方法について説明する。右および左の針35,36
にはそれぞれ針糸77,78が挿通されて上下に往復動
する。針35,36が下死点まで下降し、上昇しはじめ
ると針糸ループ82,83が形成される。このときルー
パ74が右側から左側へ(図4における紙面奥側から手
前側、図6において右側から左側)に移動し、各針糸ル
ープ82,83に挿通される。このときの状態が図4で
ある。
【0037】このようにして各針糸77,78がルーパ
74に捕捉された状態で、図5,6に示すように各針3
5,36が上昇する。針35,36が上昇したとき、前
送り歯70および後送り歯71によって針板32上の生
地を布送り方向A下流側へ1針分送り出す。なお図4、
図5に示す図では、空環形成時の状態を示してあるの
で、このとき後送り歯71によって形成された空環38
が1針分後方へ送り出される。
【0038】また送り歯70,71による布送り動作と
同期して、針糸ループ82,83に挿通されたルーパ7
4は布送り方向A上流側に移動して退避動作を行う。こ
れによってルーパ糸79、各針糸77,78およびルー
パ74との間に2つの空間84,85が形成される。し
たがって、上死点の達した針35,36が再び下降した
とき、前記空間84,85に挿通され、その後ルーパ7
4は右側へ移動して各針糸ループ82,83から引出さ
れる。以下前述と同様に、下死点に達した針35,36
が再び上昇するときに形成される針糸ループ82,83
に右側からルーパ74が挿通されて針糸77,78を補
足する。このような動作を繰返すことによって、図6に
示すように縫い目が形成される。
【0039】前述したように補助押え金42には針落ち
孔48,49が形成され、この針落ち孔48,49より
も前方(布送り方向A上流側)側端部裏面には案内面5
0が形成される。案内面50は、布送り方向A下流側に
向かうにつれて下方に傾斜して形成され、送り込まれた
生地をスムーズに案内するために設けられる。このよう
な案内面50が針落ち孔48,49よりも前方に形成さ
れるので、従来の補助押え金のように案内面50によっ
て補助押え金42と桟73との接触面積が少なくなるこ
とが防がれ、針落ち孔48,49よりも後方の補助押え
金42を確実に桟73に当接させることができる。これ
によって形成された空環38を確実に保持し、空環38
が垂れ下がることが防がれ、ルーパ74に空環38が巻
き込まれるといったことを防ぐことができる。
【0040】また、前述したように、補助押え金42に
は、コイルばね47および板ばね51が設けられ、板ば
ね51は、針落ち孔48,49の直後から後端部にわた
って設けられる。板ばね51は、前端部が針落ち孔4
8,49の直後の切欠き54に係止され、桟73から後
送り溝81後端部にわたって設けられ、針板32に弾発
的に押し付けられる。また、コイルばね47も補助押え
金42を針板32に弾発的に押しつける。
【0041】補助押え金42の前端部に生地が送り込ま
れたとき、コイルばね47のばね力に抗して補助押え金
42が僅かに上昇するが、板ばね51の弾性復元力によ
って板ばね51は桟73への弾発的な当接を維持する。
これによって、確実に板ばね51と桟73とによって空
環38を保持することができ、空環38がルーパ74に
巻き込まれると言ったことが防がれる。
【0042】また、板ばね51の前端部を保持する切欠
き54は桟73よりも前方で桟73に近接して配置され
るので、板ばね51は、大きなばね力で桟73に押付け
られ、これによって空環38を大きなばね力で保持する
ことができる。また、板ばね51の前端部は、切欠き5
4から布送り方向A下流側になるにつれて下方となるよ
うに傾斜しているので、送られた空環38および生地を
スムーズに案内することができる。
【0043】板ばね51の後端部は、押え板44の後端
部44bよりも後方に回り込み、押え板44の後端部上
面に固定される。この後方に回り込む板ばね51の後端
部の形状を変更することによって、板ばね51のばね力
を調整することができる。
【0044】図7は、ミシン30の針糸77,78およ
びルーパ糸79の経路を示す斜視図である。巻き出され
た各糸77〜79は糸調子器39を介してそれぞれ針3
5,36またはルーパ74まで導かれるが、針糸77,
78のうち、ルーパ74側、本実施形態では右側の針糸
77と、ルーパ糸79は、巻き出された後、糸張力装置
60を介して糸調子器39に導かれる。
【0045】図8は、糸張力装置60の構成を示す分解
斜視図である。糸張力装置60は、糸調子台100、エ
アシリンダ101、糸緩め板102および針糸調子部1
03およびルーパ糸調子部104とから構成される。糸
調子台100は、ねじ110によってミシンアーム33
の基端部に固定される。糸調子台100の下端部にはシ
リンダ取付け台105がねじ131によって固定され、
エアシリンダ101は、シリンダ取付台105に取付け
られる。
【0046】糸緩め板102は長板状であり、エアシリ
ンダ101のシリンダロッド106の下端部がナット1
13,114によって、糸緩め板102の屈曲した下端
部に取付けられる。糸緩め板102には上下両端部に長
孔107,108が形成され、上側の長孔107には糸
調子部103の糸調子棒109が挿通され、この糸調子
棒109の基端部が糸調子台100に固定される。同様
に下側の長孔108には、ルーパ糸調子部104の糸調
子棒109が挿通され、この糸調子棒109の基端部が
糸調子台100に固定される。これによって、糸緩め板
102は糸調子台100に対して上下に変位自在に支持
される。
【0047】糸調子台100に取付けられる糸調子棒1
09の基端部側には、針糸案内115が取付けられ、先
端側には針糸調子部103が取付けられる。針糸調子部
103は、一対の糸調子皿116,117、フェルト1
18、ばね120が糸調子棒109に挿通され、先端部
に糸調子つまみ121が螺合する。糸調子皿116,1
17はばね120からのばね力によって相互に弾発的に
当接し、このばね力は糸調子つまみ121を螺進または
螺合させることによって調整することができる。したが
って、一対の糸調子皿116,117間に挟持される針
糸82は、糸調子つまみ121を螺進または螺合させる
ことによって調整することができる。このような構成は
ルーパ板調子部104においても同様であるので、対応
する構成には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0048】前記糸緩め板102の長孔107の上部に
は糸緩め爪122が形成され、下方の長孔108の下端
部にはルーパ糸緩め爪123が形成される。糸緩め板1
02は上下に変位自在に糸調子台100に支持され、下
端部がエアシリンダ101のシリンダロッド106に連
結されるので、エアシリンダ101を伸縮させることに
よって糸緩め板102を上下に移動させることができ
る。糸緩め爪122は針糸調子部103の一対の糸調子
皿116,117に臨んで配置され、同様にルーパ糸緩
め爪123はルーパ糸調子部104の一対の糸調子皿1
16,117に臨んで配置される。
【0049】したがって、図10に示すように、エアシ
リンダ101によって糸緩め板102を下方に配置させ
ると、針糸緩め爪122が糸調子皿116,117内に
挿入されるとともに、ルーパ糸緩め爪123が、ルーパ
糸調子部104の糸調子皿116,117から引き出さ
れる。逆に、図9に示すように、エアシリンダ101に
よって糸緩め板102を上方に移動させると、針糸調子
部103の糸調子皿116,117に挿入されていた針
糸緩め爪122が引き出されるとともに、ルーパ糸緩め
爪123がルーパ糸調子部104の糸調子皿116,1
17内に挿入される。
【0050】図6で説明したように、生地縫製時には左
右の針糸77,78間をルーパ糸79が左右にわたって
巻掛けられて縫い目が形成される。したがって、生地縫
製時にはルーパ糸79が左右の針糸77,78間にスム
ーズに巻掛けられるようにかつ左右の針糸77,78が
ルーパ糸79に巻掛けられることによって弛むことがな
いように、ルーパ糸79、針糸77,78の張力を設定
する。通常の縫製時はルーパ糸79より、針糸77,7
8の方が張力が高いのが一般的である。
【0051】これに対して空環形成時には、形成された
空環が左右に開いた状態であると、前述のごとくルーパ
74に巻き込まれる恐れがあるので、ルーパ糸79によ
って左右の針糸77,78を絞り、空環38を縄目状と
する必要がある。そのために、空環形成時には生地縫製
時よりもルーパ糸79の張力を高くする必要がある。
【0052】前述したように、ルーパ74は左右に往復
動し、針糸ループ82,83に対して右側から出入す
る。したがって、空環形成時においてルーパ74が、2
つの針糸ループ82,83から右側へ引抜かれると、ま
ず左側の針糸ループ85がルーパ74から外れる。この
とき、右側の針糸77と左側の針糸78の両方の張力が
高い場合には、右側の針糸77のループからルーパ74
が抜けていない状態で、ルーパ74から先に外れた左側
の針糸78が引張られることになり、縄目状の空環が形
成されない。
【0053】このような問題を防ぐためには、図11に
示されるように、空環形成時に、後にルーパ74から引
き抜かれる針糸、本実施形態では右側の針糸77の張力
を生地縫製時よりも低くする。すると、ルーパ74から
左側の針糸36が引き抜かれるとき、張力の低い右側の
針糸77も一緒にルーパ74から引き抜かれ、スムーズ
に縄目状の空環が形成される。
【0054】このように、空環形成時には、生地縫製時
の針糸77,78、ルーパ糸79の各々の張力から、右
側の針糸77の張力を低くし、ルーパ糸79の張力を高
くする必要がある。そのために糸張力装置60を用い、
生地縫製時には図9に示されるように、エアシリンダ1
01によって糸緩め板102を上方位置に配置してお
く。このとき、ルーパ糸緩め爪123がルーパ糸調子部
104の各糸調子皿116,117間に挿通されてこの
間のルーパ糸は無負荷状態にあり、針糸緩め爪122は
針糸調子部103の各糸調子皿116,117から引き
出され、右側の針糸77はこの間負荷状態にある。そし
て、空環形成時にはエアシリンダ101によって糸緩め
板102を下方に移動させる。すると、針糸緩め爪12
2が針糸調子部103の糸調子皿116,117間に挿
入されるとともに、ルーパ糸緩め爪123がルーパ糸調
子部104の各糸調子皿116,117間から引き出さ
れ、これによって右側の針糸77はこの間無負荷状態と
なるとともに、ルーパ糸79はこの間負荷状態となる。
このように、糸調子器39と糸張力装置60の同時作用
により、空環38がスムーズに縄目状となって形成され
る。
【0055】なおこのように張力が適切に切換わるよう
に、右側の針糸77は、糸張力装置60が非作動時の生
地縫製時の糸張力と、糸張力装置60が作動時の空環が
縄目状になるための糸張力とに糸調子器39、糸張力装
置60の針糸77への負荷を調整しておく。同様に、ル
ーパ糸79は、糸張力装置60が非作動時の生地縫製時
の糸張力と、糸張力装置60が作動時の空環が縄目状に
なるための糸張力とに糸調子器39、糸調子器装置60
のルーパ糸79への負荷を調整しておき、生地縫製時お
よび空環形成時のどちらにおいても張力を作用させるよ
うにする。
【0056】前述したように、縫製作業は複数枚の生地
を、生地と生地との間に間隔をあけて送り出し、生地と
生地との間は空環を形成して連続して縫製作業を行うの
で、生地の有る無しに応じて糸張力装置60を切換える
必要がある。そのために、本実施形態では図1に示すよ
うにミシンアーム33の先端部に生地センサ90を設
け、この生地センサ90によって針板32上、たとえば
針板32の針落ち部75よりも布送り方向A上流側数針
分先に生地が有るか無いかを検出する。生地センサ90
は、たとえば発光素子と受光素子とを有し、受光素子で
発光素子からの光を受光する状態では、針板32上に生
地が無いものと判断し、生地無し信号を出力し、発光素
子からの光を受光素子が受光しない場合には、生地によ
って光が遮断され、生地が有るものと判断し、生地有り
信号を出力する。制御手段(図示せず)では、生地セン
サ90から生地有り信号が入力される状態では、糸張力
装置60のエアシリンダ101によって糸緩め板102
を上方に配置される。これによって正確に縫い目が形成
される。生地センサ90から生地有り信号が入力される
と、糸張力装置60のエアシリンダ101によって糸緩
め板102を下方に移動させる。これによって、空環が
縄目状にスムーズに形成される。
【0057】この状態から生地が再び送り込まれ、生地
センサ90から制御手段に生地有り信号が入力される
と、制御手段は糸緩め板102を再び上方に移動させ
る。
【0058】このようにして、本実施形態の二重環縫い
ミシン30では、複数枚の生地を連続して縫製する場合
であっても、形成される空環がルーパ74に巻込まれる
ことなくスムーズに連続縫製作業を行うことができる。
【0059】図12は、押え37の他の形態である押え
150を示す分解斜視図であり、図13は、針35,3
6上昇時における押え150および針板32を示す断面
図であり、図14は、針35,36下降時における押え
150および針板32を示す断面図である。本実施形態
の押え150は、図3に示す押え37と板ばね151お
よび補助押え金152以外は同じであるので、対応する
構成は同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0060】押え151の補助押え金152には、補助
押え金42に形成されていたきり欠き54に代えて、針
落ち孔48,49よりも布送り方向A下流側に貫通孔1
53が形成される。この貫通孔153は、図13,14
に示すように、針板32の桟73よりも前方(布送り方
向A上流側)となる位置に形成される。
【0061】また、板ばね151は、板ばね50と同様
に、基端部が、補助押え金152の後端部(布送り方向
A下流側端部)にまわり込んでねじ53で固定される
が、先端部(布送り方向A上流側端部)には、上方に屈
曲する屈曲部154が形成され、この屈曲部154が、
補助押え金152の前記貫通孔153に挿入される。
【0062】また、図3に示すように、板ばね51で
は、後端部が、ねじ53で固定された直後で、全体が上
方に屈曲するように形成され、ばね力を大きくしていた
が、板ばね151では、図12に示すように、このよう
に上方に屈曲することなく、平坦に形成される。
【0063】図13、14に示すように、押え150の
板ばね151も、板ばね51と同様に、針板32の桟7
3を弾発的に押圧し、空環形成時に、この板ばね151
と桟73との間で空環を保持する。前述したように、板
ばね151には、貫通孔153が形成され、この貫通孔
153に、板ばね151の先端の屈曲部154が挿通さ
れるので、板ばね151先端部は、弾発的に大きく上下
に変位可能となる。
【0064】空環形成状態から、生地を再び送り始めて
縫製作業を開始すると、送られる生地先端が補助押え金
152の前端部下面の案内面50に挿入され、補助押え
金152が持ち上げられ、補助押え金152が浮き上が
る。板ばね151は、前述したように弾発的に大きく上
下変位可能であるので、補助押え金152が浮き上がっ
たとしても、確実に桟73に押し付けられ、空環を保持
することができる。また、前述したように、板ばね15
1の後端部は、板ばね51と異なり平坦となっているの
で、空環を保持するのに最適なばね力を作用することが
できる。
【0065】上述した実施形態では、補助押え金42,
152に針35,36が挿通する針落ち孔48,49を
形成する構成としたが、本発明はこのような形態に限ら
ず、たとえば一対の針落ち孔48,49に代えて一対の
切欠きを形成し、この切欠きに針35,36が挿通する
ように構成してもよい。このように構成したとしても補
助押え金42に押え板44を前方(布送り方向A上流
側)まで伸ばすことができ、これによって桟73と補助
押え金42との接触面積を大きくすることができる。
【0066】上述した実施形態では補助押え金42,1
52には板ばね51,151が設けられる構成とした
が、本発明はこのような形態に限らず、板ばね51,1
51を設けず、補助押え金42の押え板44の裏面55
が直接桟73に当接するような構成とするようにしても
よい。
【0067】また上述した本実施形態では針が2本の場
合を想定し、空環形成時にルーパ74が後から引き抜か
れる方、すなわち右側の針糸77の張力を低くするよう
に構成したが、針を3本用いる場合には、最も後から引
き抜かれる最も右側の針糸の張力のみを空環形成時に低
下するように構成してもよく、中央の針糸および右側の
針糸の2本の針糸の張力を空環形成時に低くするように
構成してもよい。
【0068】また上述した実施形態では、生地センサ9
0に応答して針糸張力装置60の糸緩め板102をエア
シリンダによって駆動したが、本発明はこのような形態
に限らず、ソレノイド等他の駆動手段を使用してもよく
他に、たとえばオペレータが生地の縫い終わりを目で確
認し、オペレータの機械的操作によって糸緩め板102
を上下に移動させるように構成してもよい。この場合、
たとえばオペレータの足元にペダルを設け、このペダル
によって糸緩め板102を上下に移動するように構成し
てもよく、またオペレータの膝元に操作スイッチを設
け、オペレータがこのスイッチを膝で操作することによ
って糸緩め板102を移動させるように構成してもよ
く、また、ミシンアーム33先端部の近傍に手動スイッ
チを設け、このスイッチ操作によって糸緩め板102を
上下に移動するように構成してもよい。
【0069】
【発明の効果】に請求項1記載の本発明によれば、補助
押え金に針が挿通する針落ち部を形成することによっ
て、補助押え金と針板の桟との接触面積を大きくするこ
とができ、これによって空環を確実に保持し、空環がル
ーパに巻込まれるといったことを確実に防ぐことができ
る。
【0070】また請求項2に記載の本発明によれば、補
助押え金にばね部材を設けることによって、生地が送り
込まれ、補助押え金が上方に浮き上がったとしても、ば
ね部材によって空環を確実に挟持して保持することがで
きる。
【0071】また請求項3記載の本発明によれば、ばね
部材の先端を貫通孔に挿入するように構成したので、ば
ね部材先端を大きく上下に変位可能とし、補助押え金の
上下変位にかかわらず、確実に空環を弾発的に押圧して
保持することが可能となる。
【0072】また請求項4記載の本発明によれば、空環
形成時にルーパ糸の張力を高くすることによって、形成
される空環を縄目状とすることができ、これによって空
環がルーパに巻き込まれると言ったことを防ぐことがで
きる。
【0073】また請求項5および6記載の本発明によれ
ば、針糸ループからルーパが引き出されるとき、後から
引き出される方の針糸の張力を空環形成時に小さくする
ことによってスムーズに空環を縄目状に形成することが
でき、これによってさらに空環がルーパに巻込まれると
いったことが防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である二重環縫いミシン
30の構成を示す斜視図である。
【図2】ミシン30の針板32および押え37を斜め後
方から見た斜視図である。
【図3】押え37の分解斜視図である。
【図4】針35,36上昇時における押え37および針
板32を示す断面図である。
【図5】針35,36下降時における押え37および針
板32を示す断面図である。
【図6】生地縫製時における針板35,36およびルー
パ糸79による縫い目形成過程を示す斜視図である。
【図7】ミシン30の針糸77,78およびルーパ糸7
9の経路を示す斜視図である。
【図8】糸張力装置60の分解斜視図である。
【図9】生地縫製時における糸張力装置60を示す正面
図である。
【図10】空環形成時の糸張力装置60を示す正面図で
ある。
【図11】空環形成時の各糸77〜79の状態を示す斜
視図である。
【図12】押え150の分解斜視図である。
【図13】針35,36上昇時における押え150およ
び針板32を示す断面図である。
【図14】針35,36下降時における押え150およ
び針板32を示す断面図である。
【図15】従来のミシン1の針板2および押え3を示す
断面図である。
【図16】押え3の分解斜視図である。
【符号の説明】
30 二重環縫いミシン 32 針板 35,36 針 37,150 押え 38 空環 39 糸調子器 40 押え本体 42 補助押え金 48,49 針落ち孔 51,151 板ばね 60 糸張力装置 74 ルーパ 75 針落ち部 77,78 針糸 79 ルーパ糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B150 AA05 AA12 BA02 CB11 CD01 CD02 CD08 CE01 EA04 FD11 GD03 GD25 JA13 LA36 LB01 NA50 NB15 NC18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針板と押え金とで生地を挟み、送り歯で
    予め定める布送り方向へ生地を送りながら針を上下に往
    復動させ、針糸とルーパ糸とで生地を縫う二重環縫いミ
    シンにおいて、 前記針板には、針が挿通する針落ち部と、針落ち部より
    も布送り方向下流側で開口する送り溝とが形成されて、
    針落ち部と送り溝との間に桟が介在され、 前記押え金は、押え本体と、押え本体に取付けられ、下
    方の針板に向けてばね付勢され、針が挿通する針落ち部
    を有する補助押え金とを備えることを特徴とする二重環
    縫いミシン。
  2. 【請求項2】 前記補助押え金には、針板の少なくとも
    桟上に弾発的に押し付けられるばね部材が取付けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の二重環縫いミシン。
  3. 【請求項3】 前記補助押え金に貫通孔が形成され、前
    記ばね部材は、基端部が、補助押え金の布送り方向下流
    側後部に固定され、補助押え金の下面で布送り方向上流
    側に延び、先端部が、前記貫通孔に挿入されることを特
    徴とする請求項2記載の二重環縫いミシン。
  4. 【請求項4】 生地が針の昇降経路を通過して送り出さ
    れて空環が形成されるとき、ルーパ糸の張力を、生地縫
    製時よりも高くすることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1つに記載の二重環縫いミシン。
  5. 【請求項5】 複数本の針を備え、ルーパは、布送り方
    向に略垂直な左右方向に往復動し、各針糸が形成するル
    ープに、左右方向一方側からルーパが挿通して縫い目を
    形成し、 空環形成時に、複数の針糸のうち、前記左右方向一方側
    の少なくとも1本の針糸の張力を、左右方向他方側の針
    糸の張力よりも低くすることを特徴とする請求項4記載
    の二重環縫いミシン。
  6. 【請求項6】 針板と押え金とで生地を挟み、送り歯で
    予め定める布送り方向へ生地を送り、複数本の針を上下
    に往復動させるとともに、布送り方向に略垂直な左右方
    向にルーパを往復動させ、各針糸が形成するループに、
    左右方向一方側からルーパを挿通して生地に縫い目を形
    成する二重環縫いミシンにおいて、 生地が針の昇降経路を通過して送り出されて空環が形成
    されるときに、複数の針糸のうち、前記左右方向一方側
    の少なくとも1本の針糸の張力を、左右方向他方側の針
    糸の張力よりも低くすることを特徴とする二重環縫いミ
    シン。
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