JP2001187290A - 二重環縫いミシンの針糸案内装置 - Google Patents

二重環縫いミシンの針糸案内装置

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JP2001187290A JP37741199A JP37741199A JP2001187290A JP 2001187290 A JP2001187290 A JP 2001187290A JP 37741199 A JP37741199 A JP 37741199A JP 37741199 A JP37741199 A JP 37741199A JP 2001187290 A JP2001187290 A JP 2001187290A
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勝彦 岩井
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    • D05B51/00Applications of needle-thread guards; Thread-break detectors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 針糸受けに対し簡単な構造改良を施すことに
より複数の針糸ループに対するルーパーの進入ミスを防
いで目飛びなどを発生することなく、所定の縫い目を確
実に形成できるようにする。 【解決手段】 針糸受け8の糸受面8a近くの位置に、
右針1R及び左針1Lの下死点からの上昇運動に連動す
る可動針糸繰り糸道3の上方への揺動に伴い針糸受け8
の糸受面8aに受止め支持されている針糸6R,6Lの
うちルーパー10の進入が遅い側の左針糸6Lに対して
その針糸ループ6Lrへのルーパー10の進入直前に引
張り力を付与するためのカム面8cが針糸受け8と一体
形成されて設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重環縫いミシン
の針糸案内装置に関するもので、詳しくは、縫製進行方
向に対し直交する方向に並設された2本以上の複数本の
針がその上下方向往復運動経路の下死点から生地の下部
に針糸ループを作りながら上昇していく過程で複数の針
糸ループの中へルーパーを順次進入させることにより二
重環縫い目を形成するように構成されている二重環縫い
ミシンの針糸案内装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数本針を備えたこの種の従来の二重環
縫いミシンの針糸案内装置として、図7に示す2本針を
備えた二重環縫いミシンの針糸案内装置を例示して以下
に説明する。この2本針二重環縫いミシンの針糸案内装
置は、縫製進行方向Yに対して直交する方向に並設され
て針棒2を介し上下方向Zに往復駆動運動自在に支持さ
れた2本の針1R,1L、即ち、右針1Rと左針1Lの
上下往復運動に同期連動して矢印u−dで示す上下方向
に往復駆動揺動することにより糸調子器4R,4L及び
定置針糸道5並びに針糸道案内部材7を経て右針1R,
左針1Lへ供給される針糸6R,6Lの繰出しを制御す
る可動針糸繰り糸道3と、この可動針糸繰り糸道3の先
端近傍位置のミシンアーム部(図示省略する)に固定設
置され、右針1R,左針1Lが下死点に位置し可動針糸
繰り糸道3が下方へ揺動したとき、図8に示すように、
該可動針糸繰り糸道3の先端部に形成されている第1の
針糸繰り孔3aとそれよりも揺動基端側に形成されてい
る第2の針糸繰り孔3bとの間の針糸部分を下方から受
止め支持する針糸受け8とを備えており、この針糸受け
8の前方箇所には針糸繰りガード9が設けられている。
【0003】ここで、上記針糸受け8は図7及び図8で
示されているとおり、ミシンアーム部に固定された針糸
道案内部材7に長孔11及びネジ12を介して上下高さ
位置調整自在に取り付けられる取付板部8aと両針糸6
R,6Lを同一平面上に受止め支持するバー状の糸受面
8bとにより形成されている。また、図7において、1
0はルーパーで、ミシンベッド部(図示省略する)内に
設けられており、糸調子器4Aを経てルーパー糸10N
が供給され、両針1R,1Lが下死点から上昇していく
過程で両針1R,1Lの並設方向の一方から他方に向け
て、つまり、右方から左方に向けて前進することによ
り、後述する2つの針糸ループの中に順次進入するよう
に構成されている。
【0004】上記のように構成されている従来の2本針
二重環縫いミシンの針糸案内装置による針糸案内作用
(動作)について図9〜図11を参照しながら説明す
る。なお、図9〜図11において、(a)は可動針糸繰
り糸道3の先端部と針糸受け8との相対位置関係を説明
する図、(b)は針糸受け8による針糸受止め状態を説
明する図、(c)は針糸ループの状態を分かりやすく説
明するために右針1Rと左針1Lを少しずらせて表示し
た図、(d)は右針1Rと左針1Lを縫製進行方向から
見た図である。
【0005】図9に示すように、両針1R,1Lが下死
点に位置し、可動針糸繰り糸道3が下方へ揺動している
状態にあるとき、右針糸6R,左針糸6Lは可動針糸繰
り糸道3の第1の針糸繰り孔3aと第2の針糸繰り孔3
bとの間の部分が針糸受け8の糸受面8bにより下方か
ら受止め支持されている。
【0006】この状態から図10に示すように、右針1
R,左針1Lが針糸ループ6Rr,6Lrを作りながら
上昇するとともに、ルーパー10が前進してその先端が
右の針糸ループ6Rrの中に進入する。このとき、可動
針糸繰り糸道3の上方への揺動に伴い右針糸6R,左針
糸6Lは針糸受け8の糸受面8bより離れて真っ直ぐ上
方へ移動される。
【0007】続いて、図11に示すように、ルーパー1
0の先端が左の針糸ループ6Lrの中に進入しルーパー
糸10Nが針糸6R,6Lをキャッチする。このとき
も、右針糸6R,左針糸6Lは針糸受け8の糸受面8b
より離れて真っ直ぐ上方へ移動される。その後、生地の
送り、両針1R,1Lの下降、ルーパー10の復帰とい
った周知の縫い動作が行われることにより所定の二重環
縫い目が形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したような複数本
針及び針糸案内作用を有する従来の二重環縫いミシンの
針糸案内装置においては、ルーパーが複数の針糸ループ
の中に進入するタイミングにずれがあるために、すなわ
ち、上述した2本針二重環縫いミシンを例にとって説明
すると、ルーパーは右針糸ループの中を進入通過した後
に左針糸ループに進入するといったように、針糸ループ
に対する進入タイミングに時間差があるために、その時
間差分に対応して左針糸ループが右針糸ループよりも大
きくなる。このように針糸ループが大きくなると、その
針糸の撚り具合や性質等が原因で針糸ループが図11の
(c)の矢印方向に倒れたり、重さで下方へ垂れ下がっ
たりしてルーパーの先端がうまく進入できず、その結
果、ルーパー糸による針糸の掬いが不完全で目飛びを生
じ、所定の二重環縫い目を形成することができないとい
う問題があった。
【0009】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、針糸受けに対し簡単な構造改良を施すことに
より複数の針糸ループに対するルーパーの進入ミスを防
いで目飛びなどを発生することなく、所定の縫い目を確
実に形成することができる二重環縫いミシンの針糸案内
装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る二重環縫いミシンの針糸案内装置は、
縫製進行方向に対し直交する方向に並設された上下方向
に往復運動自在な複数本の針と、これら針が下死点から
針糸ループを作りながら上昇していく過程で複数本の針
の並設方向の一方から他方に向けて前進して複数の針糸
ループの中へ順次進入するルーパーと、ミシンアーム部
の外側部に配置され、針の上下往復運動に連動して上下
方向に往復駆動揺動することにより糸調子器及び定置針
糸道を経て針へ供給される針糸の繰出しを制御する可動
針糸繰り糸道と、この可動針糸繰り糸道の先端近傍位置
のミシンアーム部に固定設置され、上記針が下死点に位
置し可動針糸繰り糸道が下方へ揺動したとき、該可動針
糸繰り糸道の先端部に形成されている針糸繰り孔とこの
先端針糸繰り孔及び定置針糸道間に掛け渡しされる針糸
の途中部分を屈曲案内するように可動針糸繰り糸道の揺
動基端側に形成された針糸繰り孔との間の針糸部分を下
方から受止め支持する針糸受けとを備えている二重環縫
いミシンの針糸案内装置において、上記針糸受けの糸受
面近くの位置に、針の下死点からの上昇運動に連動する
可動針糸繰り糸道の上方への揺動に伴い針糸受けの糸受
面に受止め支持されている複数本の針糸のうち、少なく
とも上記ルーパーの進入が最も遅い側の針へ供給される
針糸に対してその針糸ループへのルーパーの進入直前に
引張り力を付与するためのカム面が設けられていること
を特徴とするものである。
【0011】上記構成の本発明によれば、針が下死点か
ら針糸ループを作りながら上昇運動するとき、これに連
動する可動針糸繰り糸道の上方への揺動に伴い複数本の
針糸のうち、少なくともルーパーの進入が最も遅い側の
針に供給される針糸に対してその針糸ループへのルーパ
ーの進入直前にカム面を介して引張り力を付与すること
によって、ルーパーの進入が遅い側の針の上昇に伴って
作られる針糸ループの大きさがルーパー進入が速い側の
針の上昇に伴って作られる針糸ループよりも大きくな
り、それが原因で針糸ループが倒れたり、垂れ下がった
りすることを抑制することが可能である。これによっ
て、複数の針糸ループへのルーパーの進入ミスがなくな
り、目飛び等を発生することなく、所定の二重環縫い目
を確実に形成することができる。なお、ルーパーの進入
が遅い針(2本針の場合の左針)へ供給される針糸に引
張り力を付与するタイミングは、その針糸ループへのル
ーパーの進入直前、つまり、針が下死点から上昇を開始
した時点からルーパーの進入が遅い針糸ループへルーパ
ーの先端が進入するまでの間であればよく、本明細書で
は、この間をルーパーの進入直前と記載する。
【0012】上記構成の二重環縫いミシンの針糸案内装
置において、針糸に引張り力を付与するためのカム面
は、針糸受けと別体に設けてもよいが、請求項2に記載
のように、針糸受けと一体に形成することにより、部品
の統一化、つまり、一部品化が図れてミシンアーム部へ
の取付けが容易になるとともに、引張り力付与タイミン
グを適正なものとすることができる。
【0013】また、上記カム面を、請求項3に記載のよ
うに、針糸に対して付与する引張り力を調整可能なよう
に構成することにより、針糸の撚り具合や糸材の性質等
に応じて引張り力を適切に調整し、どのような針糸を使
用する場合でも所定の機能を正常確実に発揮させること
ができる。
【0014】さらに、上記構成の二重環縫いミシンの針
糸案内装置において、請求項4に記載のように、上記カ
ム面を針糸ループへのルーパーの進入後に針糸に糸締め
のための引張り力を引き続いて付与するような形状に形
成する場合は、ルーパー糸が針糸ループを掬った後の針
糸を緊張させて針糸を糸締めすることができ、生地の伸
縮に追随する縫い目を形成することができる。
【0015】また、本発明は、複数本針を備えた二重環
縫いミシンに最も有効であるが、二重環縫い目に上飾り
糸を縫い込む複数本針を備えた偏平縫いミシンにも適用
可能であることはもちろんである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明を適用した2本針
二重環縫いミシン全体の一部切欠き正面図、図2は図1
の要部の拡大正面図であり、これら各図において、21
はミシンアーム部で、その先端部21Aには上下の軸受
(図示省略する)を介して針棒2が上下方向に往復運動
可能に支持されていると共に、該針棒2に隣接させて生
地押え機構(周知であるため、詳細な説明は省略する)
が設けられている。上記針棒2の下端部には針止め22
を介して2本の針、すなわち、右針1Rと左針1Lが取
り付けられているとともに、上記ミシンアーム部21の
基端部の下部から該ミシンアーム部21に対して平行状
態で左側方へ向けて延設されたミシンベッド部23の先
端部には針板、押え機構、ルーパー10や送り機構等の
縫いを構成する部品(周知であるため、詳細な説明は省
略する)が収容されており、このミシンベッド部23と
上記ミシンアーム部21とにより二重環縫いミシンのミ
シンフレーム24が構成されている。
【0017】上記2本針二重環縫いミシンの針糸案内装
置として、ミシンフレーム24には、基本的に図7及び
図8と同様な構成のものが配備されている。代表的な構
成としては、糸調子器4R,4L,4Aと、定置針糸道
5と、針糸道案内部材7と、針糸6R,6Lの繰り出し
を制御するように右針1R,左針1Lの上下往復運動に
同期連動して上下方向に往復駆動揺動する可動針糸繰り
糸道3と、該可動針糸繰り糸道3の先端部側に形成され
ている第1の針糸繰り孔3aと揺動基端側に形成されて
いる第2の針糸繰り孔3bとの間の針糸部分を下方から
受止め支持する針糸受け8とを備えており、これらの配
置及び機能は図8で示したものと同一であるため、該当
部分に同一の符号を付してそれらの詳しい説明を省略す
る。
【0018】上記の構成以外に、定置針糸道5にはここ
を通過する針糸6R,6Lに潤滑油を塗布することで合
成繊維の縫糸や生地を使用する場合の糸切れや目飛び等
のトラブルの発生を防止する針糸給油装置14が装備さ
れている。また、上記可動針糸繰り糸道3は、図2に明
示しているように、駆動主軸(図示省略する)に連動さ
れて上記ミシンフレーム24におけるミシンアーム部2
1の外側部に露出された針糸繰り軸15の正逆往復回転
により針糸繰り台16を介して上下方向に往復駆動揺動
自在に構成されている。
【0019】上記構成の2本針二重環縫いミシンの針糸
案内装置における針糸受け8は、図2及び図3で示され
ているとおり、ミシンアーム部21に固定された針糸道
案内部材7に長孔11及びネジ12を介して上下高さ位
置調整自在に取り付けられる取付板部8aと両針糸6
R,6Lを同一平面上に受止め支持するバー状の糸受面
8bとにより形成されているとともに、その糸受面8b
近くの位置には、可動針糸繰り糸道3の上方への揺動に
伴い糸受面8bに受止め支持されている右針糸6R,左
針糸6Lのうち、ルーパー10の進入が遅い左針糸6L
に対してそれの針糸ループ6Lrへのルーパー10の進
入直前に引張り力を付与することが可能なカム面8cが
取付板部8aの折曲げにより一体に形成されている。
【0020】次に、上記のような構成を有する2本針二
重環縫いミシンの針糸案内装置による針糸案内作用(動
作)について図4〜図6を参照しながら説明する。な
お、図4〜図6は、従来の針糸案内装置による針糸案内
作用を説明する図9〜図11にそれぞれ対応しており、
各図において、(a)は可動針糸繰り糸道3の先端部と
針糸受け8との相対位置関係を説明する図、(b)は針
糸受け8による針糸受止め状態を説明する図、(c)は
針糸ループの状態を分かりやすく説明するために右針1
Rと左針1Lを少しずらせて表示した図、(d)は右針
1R,左針1Lを縫製進行方向から見た図である。
【0021】図4に示すように、両針1R,1Lが下死
点に位置し、可動針糸繰り糸道3が下方へ揺動している
状態にあるとき、右針糸6R,左針糸6Lは可動針糸繰
り糸道3の第1の針糸繰り孔3aと第2の針糸繰り孔3
bとの間の部分が針糸受け8の糸受面8bにより下方か
ら受止め支持されている。
【0022】この状態から図5に示すように、両針1
R,1Lが針糸ループ6Rr,6Lrを作りながら上昇
するとともに、ルーパー10が前進してその先端が右の
針糸ループ6Rrの中に進入する。このとき、可動針糸
繰り糸道3の上方への揺動に伴い右針糸6R,左針糸6
Lは同時に持ち上げられて針糸受け8の糸受面8bより
離れて右針糸6Rは真っ直ぐ上方へ移動される一方、左
針糸6Lはカム面8cの下部傾斜面8c1に当接し、こ
の傾斜面8c1に擦られながら右斜め上方へ移動され、
これによって、左針1Lに係合されている左針糸6Lに
引張り力が付与されることになり、その左の針糸ループ
6Lrが大きくなることが抑制される。
【0023】続いて、図6に示すように、ルーパー10
の先端が左の針糸ループ6Lrの中に進入する。このと
き、左針糸6Lはカム面8cの頂部張出面8c2に当接
して引張られており、その針糸ループ6Lrが一定大き
さに保たれて倒れや垂れ下がりを生じないために、ルー
パー10の先端は左の針糸ループ6Lrの中に確実に進
入することになり、これによって、ルーパー糸10Nが
右針糸6R,左針糸6Lを確実にキャッチし、その後、
生地の送り、両針1R,1Lの下降、ルーパー10の復
帰といった周知の縫い動作が行われることにより所定の
二重環縫い目が形成される。
【0024】そして、両針1R,1Lの上昇に伴う可動
針糸繰り糸道3の上方への揺動時にも左針糸6Lは上下
方向に直線状の頂部張出面8c2に沿って移動すること
になり、左の針糸ループ6Lrへのルーパー10の進入
後にも引き続いて左針糸6Lには引張り力が付与されて
糸締めが施されるために、伸縮性のある生地を縫製対象
とする場合でも、生地の伸縮などに追随させて所定の二
重環縫い目を確実に形成することが可能である。
【0025】また、両針1R,1Lの上昇に伴い可動針
糸繰り糸道3がそれの揺動上死点に達した後、下方へ揺
動を開始したとき、左針糸6Lは上記カム面8cの上部
傾斜面8c3に擦れながら頂部張出面8c2に向かって
下降移動し、ルーパー10の腹部に掛かっている左針糸
6Lに引張りを付与して縫い目の背の三角形を安定さ
せ、目飛びの発生を防止することが可能である。
【0026】なお、上記実施の形態では、カム面8cを
針糸受け8と一体に形成して部品の統一化を図ったもの
について説明したが、カム面8cを針糸受け8と別体に
設けてもよい。また、カム面8cを、例えば図4のx方
向に移動固定自在にして左針糸6Lに対して付与する引
張り力を調整可能に構成してもよく、この左針糸6Lの
撚り具合や糸材の性質等に応じて適切な引張り力に調整
して用いることで、どのような針糸を使用する場合でも
所定の機能を正常確実に発揮させることができる。
【0027】また、上記実施の形態では、2本針を備え
た二重環縫いミシンに適用したが、3本以上の針を備え
た二重環縫いミシンでも、あるいは、二重環縫い目に上
飾り糸を縫い込む複数本針を備えた偏平縫いミシンに適
用しても同様な効果を奏することができるのはもちろん
である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、針糸受
けの糸受面に受止め支持される複数本の針糸のうち、少
なくともルーパーの進入が最も遅い側の針に供給される
針糸に対してその針糸ループへのルーパーの進入直前に
引張り力を付与するカム面を設けるといった簡単な構造
改良を施すたけで、ルーパーの進入が遅い側の針に対応
する針糸ループが大きくなり、それが原因で針糸ループ
が倒れたり、垂れ下がったりすることを抑制することが
できるので、複数の針糸ループへのルーパーの進入ミス
による目飛び等の発生を無くして、所定の二重環縫い目
を確実に形成し縫製品質の向上を達成することができる
という効果を奏する。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、上
記効果に加えて、部品の統一化、つまり、一部品化を図
れミシンアーム部への取付けを容易にするとともに、引
張り力付与タイミングを適正なものとすることができ
る。
【0030】また、請求項3に記載の発明によれば、針
糸の撚り具合や糸材の性質等にかかわらず、所定の機能
を正常確実に発揮させることができる。
【0031】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
ルーパー糸が針糸ループを掬った後の針糸を緊張させて
針糸を糸締めすることができ、生地の伸縮に追随する縫
い目を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した2本針二重環縫いミシンの一
部切欠き正面図である。
【図2】図1の要部の拡大正面図である。
【図3】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置の
要部の斜視図である。
【図4】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置に
よる針糸案内作用(動作)の第1状態を示す説明図であ
り、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けとの
相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる針
糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状態
を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずらせ
て表示した図である。
【図5】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置に
よる針糸案内作用(動作)の第2状態を示す説明図であ
り、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けとの
相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる針
糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状態
を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずらせ
て表示した図、(d)は右針,左針を縫製進行方向から
見た図である。
【図6】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置に
よる針糸案内作用(動作)の第3状態を示す説明図であ
り、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けとの
相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる針
糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状態
を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずらせ
て表示した図、(d)は右針,左針を縫製進行方向から
見た図である。
【図7】従来の2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置
を例示する斜視図である。
【図8】同上従来の2本針二重環縫いミシンの針糸案内
装置の要部の斜視図である。
【図9】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置に
よる針糸案内作用(動作)の第1状態を示す説明図であ
り、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けとの
相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる針
糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状態
を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずらせ
て表示した図である。
【図10】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置
による針糸案内作用(動作)の第2状態を示す説明図で
あり、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けと
の相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる
針糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状
態を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずら
せて表示した図、(d)は右針,左針を縫製進行方向か
ら見た図である。
【図11】同上2本針二重環縫いミシンの針糸案内装置
による針糸案内作用(動作)の第3状態を示す説明図で
あり、(a)は可動針糸繰り糸道の先端部と針糸受けと
の相対位置関係を説明する図、(b)は針糸受けによる
針糸受止め状態を説明する図、(c)は針糸ループの状
態を分かりやすく説明するために右針と左針を少しずら
せて表示した図、(d)は右針,左針を縫製進行方向か
ら見た図である。
【符号の説明】
1R 右針 1L 左針 3 可動針糸繰り糸道 3a 第1の針糸繰り孔3a 3b 第2の針糸繰り孔3b 4R,4L,4A 糸調子器 5 定置針糸道 6R 右針糸 6Rr 右の針糸ループ 6L 左針糸 6Lr 左の針糸ループ 8 針糸受け 8a 糸受面 8c カム面 10 ルーパー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製進行方向に対し直交する方向に並設
    された上下方向に往復運動自在な複数本の針と、これら
    針が下死点から針糸ループを作りながら上昇していく過
    程で複数本の針の並設方向の一方から他方に向けて前進
    して複数の針糸ループの中へ順次進入するルーパーと、
    ミシンアーム部の外側部に配置され、針の上下往復運動
    に連動して上下方向に往復駆動揺動することにより糸調
    子器及び定置針糸道を経て針へ供給される針糸の繰出し
    を制御する可動針糸繰り糸道と、この可動針糸繰り糸道
    の先端近傍位置のミシンアーム部に固定設置され、上記
    針が下死点に位置し可動針糸繰り糸道が下方へ揺動した
    とき、該可動針糸繰り糸道の先端部に形成されている針
    糸繰り孔とこの先端針糸繰り孔及び定置針糸道間に掛け
    渡しされる針糸の途中部分を屈曲案内するように可動針
    糸繰り糸道の揺動基端側に形成された針糸繰り孔との間
    の針糸部分を下方から受止め支持する針糸受けとを備え
    ている二重環縫いミシンの針糸案内装置において、 上記針糸受けの糸受面近くの位置に、針の下死点からの
    上昇運動に連動する可動針糸繰り糸道の上方への揺動に
    伴い針糸受けの糸受面に受止め支持されている複数本の
    針糸のうち、少なくとも上記ルーパーの進入が最も遅い
    側の針へ供給される針糸に対してその針糸ループへのル
    ーパーの進入直前に引張り力を付与するためのカム面が
    設けられていることを特徴とする二重環縫いミシンの針
    糸案内装置。
  2. 【請求項2】 上記カム面が、針糸受けと一体に形成さ
    れている請求項1に記載の二重環縫いミシンの針糸案内
    装置。
  3. 【請求項3】 上記カム面は、針糸に対して付与する引
    張り力を調整可能なように構成されている請求項1また
    は2に記載の二重環縫いミシンの針糸案内装置。
  4. 【請求項4】 上記カム面は、針糸ループへのルーパー
    の進入後にも針糸に糸締めのための引張り力を引き続い
    て付与するような形状に形成されている請求項1ないし
    3のいずれかに記載の二重環縫いミシンの針糸案内装
    置。
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