JP2001179711A - 強度対密度比の大きなパーティクルボード及びその製造方法 - Google Patents

強度対密度比の大きなパーティクルボード及びその製造方法

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JP2001179711A
JP2001179711A JP37295899A JP37295899A JP2001179711A JP 2001179711 A JP2001179711 A JP 2001179711A JP 37295899 A JP37295899 A JP 37295899A JP 37295899 A JP37295899 A JP 37295899A JP 2001179711 A JP2001179711 A JP 2001179711A
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Hajime Masafuda
肇 正札
Hiroshi Ikeda
大志 池田
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Dantani Plywood Co Ltd
Original Assignee
Dantani Plywood Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度わけても曲げ強度対密度比の大き
なパーティクルボードおよびその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 上下表層および芯層の3層からなるパ
ーティクルボードであって、アミノ樹脂接着剤またはフ
ェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ100重量部に対し
接着剤固形分で上下表層:20重量部〜80重量部、芯
層:10重量部〜60重量部有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度対密度比の大
きなパーティクルボード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木質材チップ(木質小片)から製造され
るパーティクルボードは、均一な長大製品の製造が可能
であるという長所をもつとともに、木材工業における廃
材たとえば合板工場から派生する端切れおよび単板層な
どの廃材、製材工場から派生する背板等また、低質材、
未利用材等木材として利用価値の低い木質材のほか、バ
ガス、アマ茎などの繊維質原料さらには家屋の解体材、
線路の枕木や松の枯損木(虫害材)を有効利用すること
ができて、森林資源の持続性ある利用という観点からも
優れた建築材料、家具材料である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
市販されているパーティクルボードは高比重で重く、ハ
ンドリングや加工、取付け施工における作業性が劣る問
題があった。たとえば、JIS A 5908に規定さ
れる18タイプの曲げ強さを上回る強度を有するパーテ
ィクルボードを得るためには、比重が0.7以上と重い
ものとならざるを得なかった。
【0004】かかる問題を解決すべく、たとえば特公昭
58−41192号公報に開示されているように、チッ
プ(木質小片)に熱可塑性樹脂を塗布し、その上にさら
に熱硬化性樹脂接着剤を塗布した後熱圧して接着剤のチ
ップへの浸透を抑えて剥離強度を高める方法が提案され
ている。しかしながら、この先行技術によるときはボー
ドの軽量化と剥離強度の改善には効果があるにしても、
パーティクルボードの曲げ強度は十分とはいえないもの
であった。
【0005】本発明は、強度わけても曲げ強度対密度比
が大きなパーティクルボードおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明は、上下表層及び芯層の3層か
らなるパーティクルボードであって、アミノ樹脂接着剤
またはフェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ100重量
部に対し接着剤固形分で上下表層:20重量部〜80重
量部、芯層:10重量部〜60重量部有してなることを
要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、上下表層用チッ
プを準備し秤量する工程、該上下表層用チップに不揮発
分:50%〜70%のアミノ樹脂接着剤またはフェノー
ル樹脂接着剤を、絶乾チップ100重量部に対し接着剤
固形分で20重量部〜80重量部の割合で塗布する工
程、芯層用チップを準備し秤量する工程、該芯層用チッ
プに不揮発分:50%〜70%のアミノ樹脂接着剤また
はフェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ100重量部に
対し接着剤固形分で10重量部〜60重量部の割合で塗
布する工程、前記合成樹脂接着剤を塗布された各チップ
を下表層−芯層(中層)−上表層の3層にフォーミング
する工程、該フォーミングによって得られたマットを熱
圧成形する工程を有することを特徴とする強度対密度比
の大きなパーティクルボードの製造方法である。
【0008】請求項3に記載の発明は、不揮発分:50
%〜70%のアミノ樹脂接着剤またはフェノール樹脂接
着剤が、固形尿素を、接着剤有り姿に対し重量比で1
0%〜30%、ステアリン酸亜鉛またはタルクの水懸
濁液を、接着剤有り姿に対し固形分重量比で2%〜5
%、ワックスエマルジョンを、接着剤有り姿に対し固
形分重量比で3%〜15%の何れか1つ又はこれらを複
合して配合されたものである請求項2に記載の強度対密
度比の大きなパーティクルボードの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその好ましい実施
形態に則して説明する。
【0010】
【作用】本発明は叙上の構成になるので、樹脂がチップ
間の空隙を埋めるとともにチップ自体に含浸しWPC
(Wood Plastic Combination:木材・プラスチック複合
材)化する。これによって本発明のパーティクルボード
は、従来のパーティクルボードの比重レベル即ち0.7
〜0.8の比重であるときは、常態曲げ強度が25N/
mm2〜35N/mm2(250kgf/cm2〜350
kgf/cm2)、70℃熱水の湿潤時曲げ強度が20
N/mm2〜25N/mm2(200kgf/cm2〜2
50kgf/cm2)と、従来のパーティクルボードに
比し1.4倍〜1.9倍の曲げ強度を有する。一方、本
発明によれば、従来、製造不可能であった、比重:0.
30〜0.5といった軽量パーティクルボードを得るこ
とができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明をその好ましい実施例に則して
詳細に説明する。
【0012】本発明のパーティクルボードは、上下表層
には熱硬化性樹脂接着剤であるアミノ樹脂接着剤又はフ
ェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ(木質小片)100
重量部に対し接着剤固形分で20重量部〜80重量部含
有している。好ましくは、20重量部〜50重量部であ
る。一方、芯層には、アミノ樹脂接着剤又はフェノール
樹脂接着剤を、絶乾チップ(木質小片)100重量部に
対し接着剤固形分で10重量部〜60重量部含有してい
る。好ましくは、12重量部〜30重量部である。
【0013】本発明のパーティクルボードは、多量の熱
硬化性樹脂接着剤を含有せしめることで、樹脂がチップ
間の空隙を埋めるとともにチップ自体に含浸しWPC化
する。これによって、強度わけても曲げ強度対密度比を
大きくしている。パーティクルボードが曲げを受けると
き、表層には引張り力或は圧縮力が作用する。所与の比
重のパーティクルボードに高い曲げ強度を付与するため
に、本発明においては、パーティクルボードに、上下表
層に対して絶乾チップ(木質小片)100重量部に対し
接着剤固形分で20重量部〜80重量部、芯層に対して
10重量部〜60重量部という高い含有率でアミノ樹脂
接着剤又はフェノール樹脂接着剤を含有させている。
【0014】熱硬化性樹脂接着剤であるアミノ樹脂接着
剤又はフェノール樹脂接着剤は、フォーミングによって
得られるマットを熱圧成形する過程で硬化が短時間内に
進行するとともに、熱圧成形品の、ホットプレスにおけ
る熱盤からの離型性が良好である。本発明におけるよう
に、多量のアミノ樹脂接着剤又はフェノール樹脂接着剤
をチップに塗布してフォーミングしマットを得るプロセ
スにあっては、接着剤が塗布されたチップ(原料)の粘
着力が増大することに起因するホットプレスにおける熱
盤からの熱圧成形品の離型性が問題となるが、前述のよ
うに、アミノ樹脂接着剤又はフェノール樹脂接着剤を用
いるときは、熱圧成形工程における硬化が短時間内に進
行するとともに熱盤からの離型性が良好である処から、
本発明においては熱硬化性樹脂接着剤をアミノ樹脂接着
剤又はフェノール樹脂接着剤に特定した。また、本発明
において用いる熱硬化性樹脂接着剤は、放出ホルマリン
および樹脂粘着力の小さいFF(Free Formalin):
0.3%以下のものを用いる。
【0015】パーティクルボードの上下表層において、
アミノ樹脂接着剤又はフェノール樹脂接着剤の含有量
が、絶乾チップ100重量部に対し接着剤固形分で20
重量部に満たないときは、チップ間或はチップ・ファイ
バー間における接着が十分ではなく、パーティクルボー
ドに所期の曲げ強度を得ることができない。
【0016】一方、アミノ樹脂接着剤又はフェノール樹
脂接着剤の含有量が、絶乾チップ100重量部に対し接
着剤固形分で80重量部を超えると、パーティクルボー
ドの製造プロセスにあって、原料(接着剤塗布後のチッ
プ)の粘着力が過大となり原料の搬送、フォーミング、
熱圧成形を円滑に遂行することができない。
【0017】芯層において、アミノ樹脂接着剤又はフェ
ノール樹脂接着剤の含有量が、絶乾チップ100重量部
に対し接着剤固形分で10重量部に満たないときは、チ
ップ間或はチップ・ファイバー間における接着が不十分
となる。
【0018】一方、アミノ樹脂接着剤又はフェノール樹
脂接着剤の含有量が、絶乾チップ100重量部に対し接
着剤固形分で60重量部を超えると、チップが相対的に
粗大であることにも起因して、パーティクルボードの製
造プロセスにあって、原料(接着剤塗布後のチップ)の
粘着力が過大となり原料の搬送、フォーミングの円滑な
遂行を阻害する。
【0019】本発明のパーティクルボードの製造プロセ
スにあっては、熱硬化性樹脂接着剤であるアミノ樹脂接
着剤又はフェノール樹脂接着剤の不揮発分(樹脂率)を
50%〜70%に特定している。
【0020】熱硬化性樹脂接着剤における不揮発分の比
率は、水分の含有量によって左右される。フォーミング
マット中の水分が過剰の場合には、熱圧成形の温度によ
り過剰の水蒸気が発生し十分な接着力が得られない。本
発明におけるように、高い含有比率で接着剤を配合せし
められるパーティクルボードの製造プロセスにあって
は、熱硬化性樹脂接着剤の不揮発分(樹脂率)が50%
に満たないときは、接着剤中の水分がマット中の水分を
過剰にせしめるため接着効果が不十分となりパーティク
ルボードの強度が低下する。
【0021】一方、熱硬化性樹脂接着剤における不揮発
分の比率が70%を超えると、粘度が著しく高くなって
接着剤のハンドリングを困難なものとし、パイプライン
による搬送を主とする現在の工場では、実用上使用が困
難となる。
【0022】上記理由から、本発明のパーティクルボー
ドの製造プロセスにおいて用いる熱硬化性樹脂接着剤の
不揮発分比率を、50%〜70%の範囲内に限定した。
【0023】本発明の、強度わけても曲げ強度対密度比
の大きなパーティクルボードの製造プロセスにあって
は、高い対チップ固形分比率で熱硬化性樹脂接着剤を適
用している。その場合、チップに熱硬化性樹脂接着剤を
塗布した原料を搬送し、フォーミングし、熱圧成形する
各工程において、原料が大きな粘着力を有することに起
因して、前記各工程の遂行が困難なものとなる場合があ
る。
【0024】そこで本発明にあっては、アミノ樹脂接着
剤又はフェノール樹脂接着剤に、固形尿素を、接着剤
有り姿に対し重量比で10%〜30%、ステアリン酸
亜鉛またはタルクの水懸濁液を、接着剤有り姿に対し固
形分重量比で2%〜5%、ワックスエマルジョンを、
接着剤有り姿に対し固形分重量比で3%〜15%の何れ
か1つ又はこれらを複合して配合するようにしている。
この手段の適用によって、熱圧成形工程以前の原料の過
大な粘着力の発現を抑えて、原料の搬送、フォーミン
グ、熱圧成形の各工程の遂行を円滑にする。
【0025】次に、本発明の強度対密度比の大きなパー
ティクルボードの製造プロセスについて説明する。
【0026】上下表層用チップは、たとえば表層小片切
削機によって木質材料が切削小片化され、サイロに貯蔵
され、次いで乾燥されその後二次破砕されて準備され
る。
【0027】次いで、上下表層用チップは秤量され接着
剤塗布機において不揮発分:50%〜70%のアミノ樹
脂接着剤又はフェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ10
0重量部に対し接着剤固形分で20重量部〜80重量部
の割合で塗布された後、サイロで貯蔵される。
【0028】一方、芯層用チップは、芯層小片切削機に
よって木質材料切削小片化され、サイロに貯蔵され、次
いで乾燥されて準備される。
【0029】次いで芯層用チップは秤量され、接着剤塗
布機において、不揮発分:50%〜70%のアミノ樹脂
接着剤又はフェノール樹脂接着剤を、絶乾チップ100
重量部に対し接着剤固形分で10重量部〜60重量部の
割合で塗布された後、サイロで貯蔵される。
【0030】アミノ樹脂接着剤又はフェノール樹脂接着
剤には、固形尿素を、接着剤有り姿に対し重量比で1
0%〜30%、ステアリン酸亜鉛またはタルクの水懸
濁液を、接着剤有り姿に対し固形分重量比で2%〜5
%、ワックスエマルジョンを、接着剤有り姿に対し固
形分重量比で3%〜15%の何れか1つ又はこれらを組
み合わせたものが配合される。こうすることによって、
接着剤を塗布された上下表層用チップ(原料)、芯層用
チップ(原料)の強い粘着力に起因する搬送、フォーミ
ング工程遂行上の困難さを解決することができる。
【0031】また、接着剤には必要に応じ、硬化剤や撥
水性を付与するためのワックスエマルジョンが配合され
る。通常の製造条件では、マット含水率を調整するため
水を添加するが、本発明にあっては、必要以上の水分が
存在するので配合用の水を添加する必要がない。
【0032】サイロから取り出された原料(接着剤を塗
布された上下表層用チップ)は、下層用チップ(原料)
としてフォーミングベッドに散布、展開され、次いで、
芯層用原料がサイロから取り出され下層原料層上に散
布、展開される。この2層の上に上層用原料がサイロか
ら取り出され、散布、展開されてフォーミングマットが
形成される。次いで、必要に応じてプリプレスが施さ
れ、ホットプレスによって熱圧成形される。
【0033】ホットプレスによって熱圧成形されて得ら
れるパーティクルボード(素材)は、トリミングソーに
よって両側縁端および前後端をトリミングされた後、サ
ンダーによって表裏面を平滑に仕上げられ製品とされ
る。
【0034】次いで、本発明の実施例を比較例と共に示
す。 実施例1 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、不揮発分:65.2%の尿素・メラミン共縮合樹
脂接着剤(遊離ホルムアルデヒド:0.18%、Mタイ
プE1グレード用)を表1の実施例、実施例に示す
比率(チップ絶乾量に対する接着剤固形分の重量比で示
す)でスプレーを用いて吹き付け混合した。なお、接着
剤には、硬化剤(塩化アンモニウム)およびワックスエ
マルジョンをそれぞれ、上下表層用には接着剤有り姿に
対し0.3重量%および対チップ絶乾量に対するワック
ス固形分重量比で0.2%、芯層用には2.0%および
0.2%となるように予め配合した。
【0035】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重:0.74、製品厚さ:15m
mを目標として上下表層:40重量%、芯層:60重量
%の比率で計量し、散布してフォーミングを行い、15
mmのスペーサを用いて、温度:180℃、圧力:30
kgf/cm2、時間:3分30秒間の条件で熱圧成形
した。得られたパーティクルボードの物性試験結果を、
表1に併せて示す。比較例は、上下表層用、芯層用そ
れぞれの接着剤吹付け率が本発明において規定する値に
満たないものであり、比較例は、芯層用の接着剤吹付
け率が本発明において規定する値を超えるものである。
表1における実施例と比較例とでは、常態曲げ強度
が、本発明によるものが比較例のものの1.7倍であ
る。
【0036】
【表1】 パーティクルボードの物性は、JIS A−5908に
基づいて試験した。防腐性は、常温水中に、5cm×1
5cmのサイズに切り出したサンプルを立てて半ば浸漬
し、暗所に1週間放置し、パーティクルボード表面に発
生する黴の度合いを判定した。(○:黴の発生なし。
×:青黒い黴が発生し、黴の臭いもある。)難燃性は、
簡便法として、ブンゼンバーナーに少し空気を通じて炎
の長さを5cmに調整し、バーナーの先端から4cmの
位置に、10cm×10cmのサイズに切り出したサン
プルの中央部が来るようにセットし、着火時間およびバ
ーナーを消火した後の残炎時間を測定して判定した。
【0037】実施例2 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、不揮発分:55.1%のフェノール樹脂接着剤
(遊離ホルムアルデヒド:0.6%、PタイプE0グレ
ード用)を表2の実施例およびに示す比率(チップ
絶乾量に対する接着剤固形分の重量比で示す)でスプレ
ーを用いて吹き付け混合した。なお、接着剤には、ワッ
クスエマルジョンを上下表層用には対チップ絶乾量に対
するワックス固形分重量比で0.6%、芯層用には0.
6%となるように予め配合した。
【0038】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重:0.74、製品厚さ:15m
mを目標として上下表層:40重量%、芯層:60重量
%の比率で計量し、散布してフォーミングを行い、15
mmのスペーサを用いて、温度:180℃、圧力:30
kgf/cm2、時間:4分間の条件で熱圧成形した。
得られたパーティクルボードの物性試験結果を、表2に
併せて示す。比較例は、上下表層用、芯層用それぞれ
の接着剤吹付け率が本発明において規定する値に満たな
いものであり、比較例は、芯層用の接着剤吹付け率が
本発明において規定する値を超えるものである。本発明
の実施例と比較例とでは、常態曲げ強度が、本発明
によるものが比較例のものの1.8倍である。
【0039】
【表2】 パーティクルボードの物性は、JIS A 5908に
基づいて試験した。
【0040】実施例3 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、実施例1におけると同じ接着剤(不揮発分:6
5.2%)及び比較例として不揮発分:45.2%(比
較例)及び75%(比較例)の尿素・メラミン共縮
合樹脂接着剤(遊離ホルムアルデヒド:それぞれ0.1
5%及び1.2%、MタイプE1グレードと同条件で合
成)を表層には45%、芯層には25%の比率(チップ
絶乾量に対する接着剤固形分の重量比で示す。)でスプ
レーを用いて吹き付け混合した。なお、接着剤には硬化
剤(塩化アンモニウム)及びワックスエマルジョンをそ
れぞれ、上下表層用には接着剤有り姿に対し0.3重量
%およびチップ絶乾量に対するワックス固形分重量比で
0.5%、芯層用には2.0%及び0.5%となるよう
に予め配合した。
【0041】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重:0.74、製品厚さ:15m
mを目標として上下表層:40重量%、芯層:60重量
%の比率で計量し、散布してフォーミングを行い、15
mmのスペーサを用いて、温度:180℃、圧力:30
kgf/cm2、時間:3分30秒間の条件で熱圧成形
した。得られたパーティクルボードの物性試験結果を、
表3に併せて示す。比較例は、接着剤の不揮発分が本
発明において規定する値に満たないものであり、比較例
は、接着剤の不揮発分が本発明において規定する値を
超えるものである。表3における実施例と比較例と
では、常態曲げ強度が、本発明によるものが比較例のも
のの2.8倍である。
【0042】
【表3】 パーティクルボードの物性は、JIS A−5908に
基づいて試験した。
【0043】実施例4 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、実施例2におけると同じ接着剤(不揮発分:5
5.1%)及び比較例として不揮発分:40.5%(比
較例)及び72.0%(比較例)のフェノール樹脂
接着剤(遊離ホルムアルデヒド:それぞれ0.6%及び
0.4%、PタイプE0グレードと同条件で合成)を表
層には45%、芯層には25%の比率(チップ絶乾量に
対する接着剤固形分の重量比で示す。)でスプレーを用
いて吹き付け混合した。なお、接着剤にはワックスエマ
ルジョンを、上下表層用にはチップ絶乾量に対するワッ
クス固形分重量比で1.5%、芯層用には1.5%とな
るように予め配合した。
【0044】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重:0.74、製品厚さ:15m
mを目標として上下表層:40重量%、芯層:60重量
%の比率で計量し、散布してフォーミングを行い、15
mmのスペーサを用いて、温度:180℃、圧力:30
kgf/cm2、時間:4分間の条件で熱圧成形した。
得られたパーティクルボードの物性試験結果を、表4に
併せて示す。比較例は、接着剤の不揮発分が本発明に
おいて規定する値に満たないものであり、比較例は、
接着剤の不揮発分が本発明において規定する値を超える
ものである。本発明の実施例と比較例とでは、常態曲
げ強度が、本発明によるものが比較例のものの2.4倍
である。
【0045】
【表4】
【0046】実施例5 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、不揮発分:65.2%の尿素・メラミン共縮合樹
脂接着剤(遊離ホルムアルデヒド:0.18%、Mタイ
プE1グレード用)を表5に示す比率(チップ絶乾量に
対する接着剤固形分の重量比で示す)でスプレーを用い
て吹き付け混合した。なお、接着剤には、硬化剤(塩化
アンモニウム)およびワックスエマルジョンをそれぞ
れ、上下表層用には接着剤有り姿に対し0.3重量%お
よび対チップ絶乾量に対するワックス固形分重量比で
0.2%、芯層用には2.0%および0.2%となるよ
うに予め配合した。
【0047】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重を0.3〜0.75の範囲で変
化させ、製品厚さ:15mmを目標として上下表層:4
0重量%、芯層:60重量%の比率で計量し、散布して
フォーミングを行い、15mmのスペーサを用いて、温
度:180℃、圧力:30kgf/cm2、時間:3分
30秒間の条件で熱圧成形した。得られたパーティクル
ボードの物性試験結果を、表5に併せて示す。比較例
〜は何れも接着剤吹付け率が、本発明において規定す
る値に満たないものである。表5に示す実施例と比較
例とを比較すると、同じ比重0.42で、常態曲げ強
度が、本発明によるものが比較例のものに比し5.1倍
である。
【0048】
【表5】 パーティクルボードの物性は、JIS A−5908に
基づいて試験した。
【0049】実施例6 ラワン材を、リングフレーカーおよびハンマーミルを用
いて、常法にて破砕して得られた上下表層用チップなら
びに芯層用チップ各々をそれぞれ横リボンミキサーに仕
込み、不揮発分:55.1%のフェノール樹脂接着剤
(遊離ホルムアルデヒド:0.6%、PタイプE0グレ
ード用)を表6に示す比率(チップ絶乾量に対する接着
剤固形分の重量比で示す)でスプレーを用いて吹き付け
混合した。なお、接着剤にはワックスエマルジョンを、
上下表層用には対チップ絶乾量に対するワックス固形分
重量比で0.6%、芯層用には0.6%となるように予
め配合した。
【0050】次いで、それぞれ接着剤が塗布されたチッ
プ(原料)を、製品比重を0.3〜0.75の範囲で変
化させ、製品厚さ:15mmを目標として上下表層:4
0重量%、芯層:60重量%の比率で計量し、散布して
フォーミングを行い、15mmのスペーサを用いて、温
度:180℃、圧力:30kgf/cm2、時間:4分
間の条件で熱圧成形した。得られたパーティクルボード
の物性試験結果を、表6に併せて示す。比較例〜は
何れも接着剤吹付け率が、本発明において規定する値に
満たないものである。表6における実施例と比較例
とを比較すると、同じ比重0.40で、常態曲げ強度
が、本発明によるものが比較例のものに比し5.6倍で
ある。
【0051】
【表6】
【0052】本発明のパーティクルボードの製造方法に
あっては、接着剤をチップに多量に吹き付ける。そのこ
とによって、チップ表面には接着剤が多量に残存し、低
い熱圧成形圧力でも高い曲げ強度をもつパーティクルボ
ードを得ることができる。
【0053】しかも、本発明のパーティクルボードは、
チップに浸透する接着剤が多いので、チップ(木質小
片)がWPC化されかつ、チップの圧縮度合いが低いの
で内部応力が小さく比重0.3といった軽量でありなが
ら、吸水率および吸水膨潤率が小さいという長所をも
つ。
【0054】実施例7 パーティクルボードの表層用チップに、硬化剤として接
着剤有り姿に対し0.5%の塩化アンモニウムを添加し
た接着剤を35%、および表7に示す種類と量(いずれ
もチップ絶乾量に対する固形分重量比)の添加物を加え
かつ、全体固形分に対する水分比率を20%に調整し、
十分に混合した。混合物30gを手に取り掌で強く握り
固めて塊とした。それを、50cmの高さから3mm厚
さの鋼板の上に落下させて砕けた状態を観察した。
○:2/3以上が砕ける(凝着がない)。×:1/3し
か砕けない(凝着がある)。
【0055】上記混合物を、実施例1、2におけると同
じプロセスによってマットを得、これを温度:180
℃、圧力:30kgf/cm2、時間:3分30秒間の
条件で熱圧成形して比重:0.74のパーティクルボー
ドを作成した。得られたパーティクルボードの物性試験
結果を表7に併せて示す。
【0056】
【表7】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、JIS A 5908
に規定される18タイプと同等比重のパーティクルボー
ドにして、常態曲げ強度が25N/mm2〜35N/m
2(250kgf/cm2〜350kgf/cm2)、
70℃の湿潤時曲げ強度が20N/mm2〜25N/m
2(200kgf/cm2〜250kgf/cm2
と、従来のパーティクルボードに比し1.4倍〜1.9
倍の曲げ強度を有する強度対密度比の大きなパーティク
ルボードを得ることができる。
【0058】また、上記のように湿潤による曲げ強度低
下が小さく、耐水性に優れたパーティクルボードであ
る。さらに、樹脂の吹き付け量が多いため、防腐性、耐
湿性、難燃性にも優れている。
【0059】また本発明によれば、従来、製造できなか
った0.30〜0.5といった比重の軽量パーティクル
ボードを提供できる。前記比重レベルのパーティクルボ
ードの曲げ強度は1kgf/mm2〜10kgf/mm2
(9.8kgf/cm2〜98kgf/cm2)である
が、樹脂接着剤の吹き付け量が多いため湿潤時曲げ残存
率:60%〜70%、吸水厚さ膨脹率:7%以下と、一
般のパーティクルボードよりも優れた性能を有する。
【0060】また、この軽量パーティクルボードは、無
垢材或は集成材さらにはハニカム材と比較して大幅に軽
量化できるにもかかわらず、これまでのハニカム材にな
かった均一な重量感を有する。
【0061】請求項3に記載の発明によれば、接着剤を
塗布されたチップ(原料)の粘着力増大に起因する製造
ラインでの付着トラブルを解消できる。また、製品切り
替え時の設備メインテナンスも楽である。さらに、製造
プロセスにおいて、フォーミング斑がなくなるとともに
レジンスポットを減少させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B260 AA01 AA02 AA03 BA01 BA05 BA18 CB01 CD02 CD06 DA02 DA03 DA04 DA17 DB01 DB13 DB14 DC15 DD02 EA01 EA05 EB02 EB06 EB08 EB11 EB12 EB19 EB21 EC18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下表層及び芯層の3層からなるパーテ
    ィクルボードであって、アミノ樹脂接着剤またはフェノ
    ール樹脂接着剤を、上下表層:絶乾チップ100重量部
    に対し接着剤固形分で20重量部〜80重量部、芯層:
    10重量部〜60重量部有してなる強度対密度比の大き
    なパーティクルボード。
  2. 【請求項2】 上下表層用チップを準備し秤量する工
    程、該上下表層用チップに不揮発分:50%〜70%の
    アミノ樹脂接着剤またはフェノール樹脂接着剤を、絶乾
    チップ100重量部に対し接着剤固形分で20重量部〜
    80重量部の割合で塗布する工程、芯層用チップを準備
    し秤量する工程、該芯層用チップに不揮発分:50%〜
    70%のアミノ樹脂接着剤またはフェノール樹脂接着剤
    を、絶乾チップ100重量部に対し接着剤固形分で10
    重量部〜60重量部の割合で塗布する工程、前記合成樹
    脂接着剤を塗布された各チップを下表層−芯層(中層)
    −上表層の3層にフォーミングする工程、該フォーミン
    グによって得られたマットを熱圧成形する工程を有する
    ことを特徴とする強度対密度比の大きなパーティクルボ
    ードの製造方法。
  3. 【請求項3】 不揮発分:50%〜70%のアミノ樹脂
    接着剤またはフェノール樹脂接着剤が、固形尿素を、
    接着剤有り姿に対し重量比で10%〜30%、ステア
    リン酸亜鉛またはタルクの水懸濁液を、接着剤有り姿に
    対し固形分重量比で2%〜5%、ワックスエマルジョ
    ンを、接着剤有り姿に対し固形分重量比で3%〜15%
    の何れか1つ又はこれらを複合して配合されたものであ
    る請求項2に記載の強度対密度比の大きなパーティクル
    ボードの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010036471A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Tokyo Board Kogyo Kk 木質ボードの製造方法

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