JP2001176726A - バラントランス - Google Patents

バラントランス

Info

Publication number
JP2001176726A
JP2001176726A JP2000228884A JP2000228884A JP2001176726A JP 2001176726 A JP2001176726 A JP 2001176726A JP 2000228884 A JP2000228884 A JP 2000228884A JP 2000228884 A JP2000228884 A JP 2000228884A JP 2001176726 A JP2001176726 A JP 2001176726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
conductor pattern
insulating layer
turns
coils
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000228884A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3766262B2 (ja
Inventor
Masahide Takashima
政秀 高嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toko Inc
Original Assignee
Toko Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toko Inc filed Critical Toko Inc
Priority to JP2000228884A priority Critical patent/JP3766262B2/ja
Publication of JP2001176726A publication Critical patent/JP2001176726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3766262B2 publication Critical patent/JP3766262B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 使用周波数帯域及び平衡伝送線路−不平衡伝
送線路間のインピーダンス比が変っても、生産性が低下
し、設計・製造が複雑になることのないバラントランス
を提供する。 【解決手段】 第1のコイル用導体パターンと第2のコ
イル用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁層を
積層し、第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコ
イル用導体パターン同士を接続して同じターン数の第1
のコイルと第2のコイルが形成され、第1のコイルと第
2のコイルが入力端子とダミー端子間に接続される。第
3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体パター
ンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、第3のコ
イル用導体パターン同士及び第4のコイル用導体パター
ン同士を接続して同じターン数の第3のコイルと第4の
コイルが形成される。この第1のコイルと第2のコイル
を第2の絶縁層を介して第3のコイルと第4のコイルに
対向させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信機器等
において、伝送線路のインピーダンスを変換するための
インピーダンス変換器や、平衡伝送線路の信号及び不平
衡伝送線路の信号を相互に変換するための信号変換器な
いし位相変換器などに用いられるバラントランスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のバラントランスには、図8に示す
様に入力端子81とアース間に接続された1次側コイル
L5及び、出力端子82と出力端子83間に接続された
2次側コイルL6、L7を備えたものがある。この2次
側コイルL6と2次側コイルL7の接続点はアースされ
る。また、1次側コイルL5と並列にインピーダンスマ
ッチング用コンデンサC3が接続され、2次側コイルと
並列にインピーダンスマッチング用コンデンサC4が接
続される。このバラントランスは、入力端子に不平衡伝
送線路が接続され、出力端子に平衡伝送線路が接続され
る。そして、このバラントランスによって、不平衡伝送
線路の信号が平衡伝送線路の2つの信号線路間に取り出
され、平衡伝送線路の2つの信号線路間の信号が不平衡
伝送線路に取り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のバラントラン
スは、小型化、薄型化等の要求に伴って、巻線を用いな
い固体化した積層型のものが用いられるようになってい
る。しかしながら、従来のバラントランスは、回路素子
の数が多いために十分に小型化できていない。また、こ
の様なバラントランスは、1次側コイルL5のインダク
タンスとコンデンサC3の容量及び、2次側コイルL
6、L7の合成インダクタンスとコンデンサC4の容量
によって使用周波数帯域が決定され、1次側コイルL5
と2次側コイルL6、L7の巻数比とコンデンサC3、
C4の容量によって入力端子と出力端子間のインピーダ
ンス比が決定される。従って、従来のバラントランス
は、使用周波数帯域及び平衡伝送線路−不平衡伝送線路
間のインピーダンス比に応じて、コンデンサC3、C4
のパターン形状を変えたり、コイル間の巻数比を調整し
たりして回路素子の定数を最適値に設定する必要がある
ので、使用周波数帯域の種類及び平衡伝送線路−不平衡
伝送線路間のインピーダンス比の種類分だけパターンの
種類を用意しなければならず生産性が低下すると共に、
設計・製造が複雑になるという問題があった。また、従
来のバラントランスは、図9に示すように使用周波数帯
域付近から出力端子82から出力される信号と出力端子
83から出力される信号の位相差が180度からずれて
位相特性94が劣化しやすく、使用できる周波数の帯域
幅が狭くなる。なお、図9において、91は出力端子8
2から出力された信号の特性、92は出力端子83から
出力された信号の特性、93はリターンロスを示してい
る。
【0004】本発明は、使用周波数帯域及び平衡伝送線
路−不平衡伝送線路間のインピーダンス比が変わって
も、生産性が低下したり、設計・製造が複雑になったり
することのないバラントランスを提供することを目的と
する。また、本発明の別の目的は、形状を小型化できる
と共に、使用周波数帯域を広くできるバラントランスを
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のバラントランス
は、表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル
用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁層を積層
し、第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコイル
用導体パターン同士を接続して同じターン数を有する第
1のコイルと第2のコイルが形成される共に、第1のコ
イルと第2のコイルが入力端子とダミー端子間に接続さ
れ、表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル
用導体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層
し、第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル
用導体パターン同士を接続して同じターン数を有する第
3のコイルと第4のコイルが形成され、第1のコイルと
第3のコイルが電磁気的に結合し、かつ第2のコイルと
第4のコイルが電磁気的に結合するように第1のコイル
と第2のコイルを第2の絶縁層を介して第3のコイルと
第4のコイルに対向させ、第1のコイルと第2のコイル
を第1の絶縁層を介してアース電極に対向させ、第3の
コイルと第4のコイルが第1の出力端子と第2の出力端
子間に接続され、第3のコイルと第4のコイルの接続点
がアースされる。また、本発明のバラントランスは、表
面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導体
パターンが形成された複数の第1の絶縁層を積層し、第
1のコイル用導体パターン同士及び第2のコイル用導体
パターン同士を接続して同じターン数を有する第1のコ
イルと第2のコイルが形成される共に、第1のコイルと
第2のコイルが入力端子とダミー端子間に接続され、表
面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体
パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、第
3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル用導体
パターン同士を接続して同じターン数を有する第3のコ
イルと第4のコイルが形成されると共に、第3のコイル
と第4のコイルが第1の出力端子と第2の出力端子間に
接続され、第1のコイルと第3のコイルが電磁気的に結
合し、かつ第2のコイルと第4のコイルが電磁気的に結
合するように第1のコイルと第2のコイルを第2の絶縁
層を介して第3のコイルと第4のコイルに対向させ、第
3のコイルと第4のコイルの接続点が、第1の絶縁層を
介して第1のコイルと第2のコイルに対向したアース電
極に接続される。さらに、本発明のバラントランスは、
表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導
体パターンが形成された複数の第1の絶縁層を積層し、
第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコイル用導
体パターン同士を接続して同じターン数を有する第1の
コイルと第2のコイルが形成される共に、第1のコイル
と第2のコイルが入力端子とダミー端子間に接続され、
表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導
体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、
第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル用導
体パターン同士を接続して同じターン数を有する第3の
コイルと第4のコイルが形成されると共に、第3のコイ
ルの一端が第1の出力端子に、第4のコイルの一端が第
2の出力端子にそれぞれ接続され、第1のコイルと第3
のコイルが電磁気的に結合し、かつ第2のコイルと第4
のコイルが電磁気的に結合するように第1のコイルと第
2のコイルを第2の絶縁層を介して第3のコイルと第4
のコイルに対向させ、第3のコイルの他端と第4のコイ
ルの他端が、第1の絶縁層を介して第1のコイルと第2
のコイルに対向したアース電極に接続される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のバラントランスは、表面
に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導体パ
ターンが形成された複数の第1の絶縁層と、表面に第3
のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体パターン
が形成された複数の第2の絶縁層を備える。この複数の
第1の絶縁層を積層し、第1のコイル用導体パターン同
士及び第2のコイル用導体パターン同士を接続すること
により同じターン数を有する第1のコイルと第2のコイ
ルが形成される。また、複数の第2の絶縁層を積層し、
第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル用導
体パターン同士を接続することにより同じターン数を有
する第3のコイルと第4のコイルが形成される。そし
て、第1のコイルと第2のコイルを第2の絶縁層を介し
て第3のコイルと第4のコイルに対向させることにより
第1のコイルと第3のコイルが電磁気的に結合し、かつ
第2のコイルと第4のコイルが電磁気的に結合する。ま
た、第1のコイルと第2のコイルを第1の絶縁層を介し
てアース電極に対向させる。そして、第1のコイルと第
2のコイルが入力端子とダミー端子間に接続される。ま
た、第3のコイルと第4のコイルは、第3のコイルの一
端が第1の出力端子に接続され、第4のコイルの一端が
第2の出力端子に接続される。さらに、第3のコイルと
第4のコイルは、それぞれの他端を共通に接続してその
共通接続端がアース電極に接続される、又は、それぞれ
の他端が、第1のコイルと第2のコイルに対向したアー
ス電極にそれぞれ接続される。この様に第1の出力端子
と第2の出力端子間に接続された第3のコイルと第4の
コイルは、その接続点がアース電極に接続される。
【0007】
【実施例】以下、本発明のバラントランスを図1乃至図
7を参照して説明する。図1は本発明のバラントランス
の実施例を示す回路図、図2は本発明のバラントランス
の実施例を示す分解斜視図、図3は本発明のバラントラ
ンスの実施例の斜視図である。図1において、11は入
力端子、12、13は出力端子、14はダミー端子であ
る。入力端子11とダミー端子14間には、同じターン
数を有するコイルL1とコイルL2が直列に接続され
る。また、出力端子12と出力端子13間には、同じタ
ーン数を有するコイルL3とコイルL4が接続される。
このコイルL3とコイルL4の接続点は、アースされ
る。そして、コイルL1とコイルL3が電磁気的に結合
し、コイルL2とコイルL4が電磁気的に結合する。な
お、C1はコイルL1とコイルL3間に生じる浮遊容量
であり、C2はコイルL2とコイルL4間に生じる浮遊
容量である。このバラントランスは、入力端子11に不
平衡線路が接続され、出力端子12、13に平衡伝送線
路が接続される。不平衡線路から入力された信号は、コ
イルL1からコイルL3に伝達されると共に、コイルL
2からコイルL4に伝達される。このとき、コイルL1
とコイルL2は同じターン数を有するので、コイルL3
とコイルL4に伝達される信号の大きさは等しくなる。
このコイルL3とコイルL4に伝達された信号は、出力
端子12、13から出力される。このとき、コイルL3
とコイルL4は同じターン数を有するので、出力端子1
2から出力される信号の大きさと出力端子13から出力
される信号の大きさが等しくなる。また、平衡伝送線路
から入力された信号は、コイルL3とコイルL4からそ
れぞれコイルL1とコイルL2に伝達される。このコイ
ルL1とコイルL2に伝達された信号は、合成されて出
力される。
【0008】この様な回路構成のバラントランスは、図
2の様に絶縁層と導体層を交互に積層して絶縁層の積層
体内に回路素子が形成される。絶縁層21a、21b、
21c、21d、21e、21fは、誘電体材料又は磁
性体材料で形成される。絶縁層21aの表面には、アー
ス電極22が形成される。このアース電極22は絶縁層
21aの対向する側面まで引出される。絶縁層21bの
表面、絶縁層21cの表面には、それぞれコイル用導体
パターン23とコイル用導体パターン24が互いに線対
称になるように形成される。このコイル用導体パターン
23、24は、スルーホールを介して絶縁層21bの導
体パターン23と絶縁層21cの導体パターン23とを
らせん状に接続してコイルL1が形成され、スルーホー
ルを介して絶縁層21bの導体パターン24と絶縁層2
1cの導体パターン24とをらせん状に接続してコイル
L2が形成される。このコイルL1とコイルL2は、同
じターン数になる様に形成され、絶縁層21bの導体パ
ターン23と導体パターン24が接続されることにより
互いに接続される。そして、絶縁層21c上の導体パタ
ーン23の一端と導体パターン24の一端が絶縁層21
cの同じ側面まで引出される。絶縁層21dの表面、絶
縁層21eの表面には、それぞれコイル用導体パターン
25とコイル用導体パターン26が互いに線対称になる
ように形成される。このとき、絶縁層21dのコイル用
導体パターン25、26は、絶縁層21cのコイル用導
体パターン23、24と対向する位置に形成される。こ
のコイル用導体パターン25、26は、スルーホールを
介して絶縁層21dの導体パターン25と絶縁層21e
の導体パターン25とをらせん状に接続してコイルL3
が形成され、同様にスルーホールを介して絶縁層21d
の導体パターン26と絶縁層21eの導体パターン26
とをらせん状に接続してコイルL4が形成される。この
コイルL3とコイルL4は、同じターン数になる様に形
成され、絶縁層21dの導体パターン25と導体パター
ン26が接続されることにより互いに接続される。この
絶縁層21dの導体パターン25と導体パターン26の
共通接続端は、アース電極22が引出された一方の側面
まで引出される。また、絶縁層21e上の導体パターン
25の一端と導体パターン26の一端が絶縁層21eの
同じ側面まで引出される。絶縁層21aから絶縁層21
eまで順次積層し、保護用の絶縁層21fで覆われた積
層体の側面には、図3に示す様に端子電極31、32、
33、34、35、36が形成される。そして、絶縁層
21cの導体パターン23の一端が端子電極31に、絶
縁層21cの導体パターン24の一端が端子電極34に
接続されることによりコイルL1とコイルL2が入力端
子11とダミー端子14間に接続される。また、絶縁層
21eの導体パターン25の一端が端子電極32に、絶
縁層21eの導体パターン26の一端が端子電極33に
接続されることによりコイルL3とコイルL4が出力端
子12と出力端子13間に接続される。そして、絶縁層
21aのアース電極22と、絶縁層21dの導体パター
ン25と導体パターン26の共通接続端が端子電極35
に接続されることにより、コイルL3の他端とコイルL
4の他端がアース電極22に接続される。なお、36
は、絶縁層21aのアース電極22が接続された端子電
極である。このように形成されたバラントランスは、絶
縁層21dを介してコイルL1、L2とコイルL3、L
4が対向しているので、コイルL1とコイルL3間に浮
遊容量C1が、コイルL2とコイルL4間に浮遊容量C
2がそれぞれ発生する。
【0009】この様に形成されたバラントランスにおい
て、コイル用導体パターン23、24、25、26の線
幅を100μm、絶縁層21a、21b、21c、21
d、21eの厚みを100μm、コイルL1、L2、L
3、L4のターン数を2ターンにしたところ、入力端子
11と出力端子12、13間のインピーダンス比が50
Ω:200Ωとなり、図4に示す様に2000MHz〜
2500MHzの使用周波数帯域が得られ、その使用周
波数帯域内において180度の位相特性が得られた。な
お、図4において、横軸は周波数、縦軸は減衰量と位
相、41は出力端子12から出力された信号の特性、4
2は出力端子13から出力された信号の特性、43はリ
ターンロス、44は位相特性を示している。また、コイ
ル用導体パターン23、24、25、26の線幅を10
0μm、絶縁層21a、21b、21c、21d、21
eの厚みを100μm、コイルL1、L2のターン数を
2ターン、コイルL3、L4のターン数を1ターンにし
たところ、入力端子11と出力端子12、13間のイン
ピーダンス比が50Ω:50Ωとなり、図5に示す様に
2000MHz〜2500MHzの使用周波数帯域が得
られ、その使用周波数帯域内において180度の位相特
性が得られた。なお、図5において、横軸は周波数、縦
軸は減衰量と位相、51は出力端子12から出力された
信号の特性、52は出力端子13から出力された信号の
特性、53はリターンロス、54は位相特性を示してい
る。さらに、コイル用導体パターン23、24、25、
26の線幅を100μm、絶縁層21a、21b、21
c、21d、21eの厚みを100μm、コイルL1、
L2、L3、L4のターン数を5ターンにしたところ、
入力端子11と出力端子12、13間のインピーダンス
比が50Ω:200Ωとなり、図6の様に800MHz
〜1000MHzの使用周波数帯域が得られ、その使用
周波数帯域内において180度の位相特性が得られた。
なお、図6において、横軸は周波数、縦軸は減衰量と位
相、61は出力端子12から出力された信号の特性、6
2は出力端子13から出力された信号の特性、63はリ
ターンロス、64は位相特性を示している。この様に本
発明のバラントランスは、コイル全体のターン数によっ
て使用周波数帯域が決定され、コイルL1、L2とコイ
ルL3、L4の巻数比によって入力端子と出力端子間の
インピーダンス比が決定される。なお、本発明のバラン
トランスは、絶縁層21bの厚みを変えることによっ
て、出力端子12と出力端子13間の出力差(電力の
差)を調整することができる。
【0010】図7は本発明のバラントランスの別の実施
例であり、絶縁層と導体層を交互に積層して絶縁層の積
層体内に回路素子を形成し、図1の回路を構成したもの
である。絶縁層71aの表面には、アース用パターン7
2が形成される。このアース電極72は絶縁層71aの
対向する側面まで引出される。絶縁層71b、71c、
71d、71eの表面には、それぞれコイル用導体パタ
ーン73とコイル用導体パターン74が互いに線対称に
なるように形成される。このコイル用導体パターン7
3、74は、スルーホールを介して絶縁層71bから絶
縁層71eまでの導体パターン73をらせん状に接続し
てコイルL1が形成され、スルーホールを介して絶縁層
71bから絶縁層71eまでの導体パターン74をらせ
ん状に接続してコイルL2が形成される。このコイルL
1とコイルL2は、同じターン数になる様に形成され、
絶縁層71bの導体パターン73と導体パターン74が
接続されることにより互いに接続される。そして、絶縁
層71e上の導体パターン73の一端と導体パターン7
4の一端が絶縁層71eの互いに対向する側面に引出さ
れる。絶縁層71f、71g、71h、71iの表面に
は、それぞれコイル用導体パターン75とコイル用導体
パターン76が互いに線対称になるように形成される。
このとき、絶縁層71fのコイル用導体パターン75、
76は、絶縁層71eのコイル用導体パターン73、7
4と対向する位置に形成される。このコイル用導体パタ
ーン75、76は、スルーホールを介して絶縁層71f
から絶縁層71iまでの導体パターン75をらせん状に
接続してコイルL3が形成され、同様にスルーホールを
介して絶縁層71fから絶縁層71iまでの導体パター
ン76をらせん状に接続してコイルL4が形成される。
このコイルL3とコイルL4は、同じターン数になるよ
うに形成され、絶縁層71f上の導体パターン75の一
端と導体パターン76の一端が絶縁層71fの互いに対
向する側面のアース電極72が引出された位置と対応す
る位置に引出される。また、絶縁層71i上の導体パタ
ーン75の一端と導体パターン76の一端が絶縁層71
iの互いに対向する側面に引出される。絶縁層71aか
ら絶縁層71iまで順次積層し、保護用の絶縁層71j
で覆われた積層体の側面には、端子電極が形成される。
そして、絶縁層71eの導体パターン73の一端と、絶
縁層71eの導体パターン74の一端がそれぞれ端子電
極に接続されることによりコイルL1とコイルL2が入
力端子11とダミー端子14間に接続される。また、絶
縁層71fの導体パターン75の一端と導体パターン7
6の一端がそれぞれ端子電極を介してアース電極に接続
され、絶縁層71iの導体パターン75の一端と導体パ
ターン76の一端が端子電極に接続されることによりコ
イルL3とコイルL4が出力端子12と出力端子13間
に接続される。
【0011】以上、本発明のバラントランスの実施例を
述べたが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。例えば、第3のコイルの他端と第4のコイルの他
端は、スルーホールを介してアース電極に接続されても
よい。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のバラントラ
ンスは、表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコ
イル用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁層を
積層し、第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコ
イル用導体パターン同士を接続して同じターン数を有す
る第1のコイルと第2のコイルが形成される共に、第1
のコイルと第2のコイルが入力端子とダミー端子間に接
続され、表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコ
イル用導体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を
積層し、第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコ
イル用導体パターン同士を接続して同じターン数を有す
る第3のコイルと第4のコイルが形成され、第1のコイ
ルと第3のコイルが電磁気的に結合し、かつ第2のコイ
ルと第4のコイルが電磁気的に結合するように第1のコ
イルと第2のコイルを第2の絶縁層を介して第3のコイ
ルと第4のコイルに対向させ、第1のコイルと第2のコ
イルを第1の絶縁層を介してアース電極に対向させ、第
3のコイルと第4のコイルが第1の出力端子と第2の出
力端子間に接続され、第3のコイルと第4のコイルの接
続点がアースされたので、インピーダンスマッチング用
コンデンサが不用になると共に、コイルのターン数によ
って特性を決定できる。従って、本発明のバラントラン
スは、使用周波数帯域及び平衡伝送線路−不平衡伝送線
路間のインピーダンス比が変わっても、コイルのターン
数を変えるだけなので、パターンの流用が可能となり、
生産性を向上できると共に、設計・製造が容易になる。
また、本発明のバラントランスは、回路素子の数を少な
くできるので、形状を小型化できる。さらに、本発明の
バラントランスは、使用周波数内における出力端子間の
位相差をほぼ180にすることができるので、使用周波
数帯域を広くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のバラントランスの実施例を示す回路
図である。
【図2】 本発明のバラントランスの実施例を示す分解
斜視図である。
【図3】 本発明のバラントランスの実施例を示す斜視
図である。
【図4】 本発明のバラントランスの特性図である。
【図5】 本発明のバラントランスの特性図である。
【図6】 本発明のバラントランスの特性図である。
【図7】 本発明のバラントランスの別の実施例を示す
分解斜視図である。
【図8】 従来のバラントランスの回路図である。
【図9】 従来のバラントランスの特性図である。
【符号の説明】
11 入力端子 12、13 出力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に第1のコイル用導体パターンと第
    2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶
    縁層を積層し、該第1のコイル用導体パターン同士及び
    該第2のコイル用導体パターン同士を接続して同じター
    ン数を有する第1のコイルと第2のコイルが形成される
    共に、該第1のコイルと該第2のコイルが入力端子とダ
    ミー端子間に接続され、 表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導
    体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、
    該第3のコイル用導体パターン同士及び該第4のコイル
    用導体パターン同士を接続して同じターン数を有する第
    3のコイルと第4のコイルが形成され、 該第1のコイルと該第3のコイルが電磁気的に結合し、
    かつ該第2のコイルと該第4のコイルが電磁気的に結合
    するように該第1のコイルと第2のコイルを該第2の絶
    縁層を介して該第3のコイルと第4のコイルに対向さ
    せ、該第1のコイルと第2のコイルを該第1の絶縁層を
    介してアース電極に対向させ、 該第3のコイルと該第4のコイルが第1の出力端子と第
    2の出力端子間に接続され、該第3のコイルと該第4の
    コイルの接続点がアースされたことを特徴とするバラン
    トランス。
  2. 【請求項2】 表面に第1のコイル用導体パターンと第
    2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶
    縁層を積層し、該第1のコイル用導体パターン同士及び
    該第2のコイル用導体パターン同士を接続して同じター
    ン数を有する第1のコイルと第2のコイルが形成される
    共に、該第1のコイルと該第2のコイルが入力端子とダ
    ミー端子間に接続され、 表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導
    体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、
    該第3のコイル用導体パターン同士及び該第4のコイル
    用導体パターン同士を接続して同じターン数を有する第
    3のコイルと第4のコイルが形成されると共に、該第3
    のコイルと該第4のコイルが第1の出力端子と第2の出
    力端子間に接続され、 該第1のコイルと該第3のコイルが電磁気的に結合し、
    かつ該第2のコイルと該第4のコイルが電磁気的に結合
    するように該第1のコイルと第2のコイルを該第2の絶
    縁層を介して該第3のコイルと第4のコイルに対向さ
    せ、 該第3のコイルと該第4のコイルの接続点が、該第1の
    絶縁層を介して該第1のコイルと第2のコイルに対向し
    たアース電極に接続されることを特徴とするバラントラ
    ンス。
  3. 【請求項3】 表面に第1のコイル用導体パターンと第
    2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶
    縁層を積層し、該第1のコイル用導体パターン同士及び
    該第2のコイル用導体パターン同士を接続して同じター
    ン数を有する第1のコイルと第2のコイルが形成される
    共に、該第1のコイルと該第2のコイルが入力端子とダ
    ミー端子間に接続され、 表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導
    体パターンが形成された複数の第2の絶縁層を積層し、
    該第3のコイル用導体パターン同士及び該第4のコイル
    用導体パターン同士を接続して同じターン数を有する第
    3のコイルと第4のコイルが形成されると共に、該第3
    のコイルの一端が第1の出力端子に、該第4のコイルの
    一端が第2の出力端子にそれぞれ接続され、 該第1のコイルと該第3のコイルが電磁気的に結合し、
    かつ該第2のコイルと該第4のコイルが電磁気的に結合
    するように該第1のコイルと第2のコイルを該第2の絶
    縁層を介して該第3のコイルと第4のコイルに対向さ
    せ、 該第3のコイルの他端と該第4のコイルの他端が、該第
    1の絶縁層を介して該第1のコイルと第2のコイルに対
    向したアース電極に接続されたことを特徴とするバラン
    トランス。
  4. 【請求項4】 前記第3のコイルの他端と前記第4のコ
    イルの他端が前記第2の絶縁体層上で共通に接続された
    請求項3に記載のバラントランス。
JP2000228884A 1999-10-07 2000-07-28 バラントランス Expired - Fee Related JP3766262B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000228884A JP3766262B2 (ja) 1999-10-07 2000-07-28 バラントランス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-287022 1999-10-07
JP28702299 1999-10-07
JP2000228884A JP3766262B2 (ja) 1999-10-07 2000-07-28 バラントランス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001176726A true JP2001176726A (ja) 2001-06-29
JP3766262B2 JP3766262B2 (ja) 2006-04-12

Family

ID=26556557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000228884A Expired - Fee Related JP3766262B2 (ja) 1999-10-07 2000-07-28 バラントランス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3766262B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005333012A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Hitachi Metals Ltd 積層型バラントランス及びそれを用いた高周波スイッチモジュール
JP2006269653A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2009059989A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Seiko Epson Corp 整合回路及びバラン回路
WO2012144360A1 (ja) * 2011-04-20 2012-10-26 株式会社村田製作所 高周波トランス、高周波部品および通信端末装置
TWI449066B (zh) * 2010-01-19 2014-08-11 Murata Manufacturing Co High coupling degree transformers, electronic circuits and electronic machines

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005333012A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Hitachi Metals Ltd 積層型バラントランス及びそれを用いた高周波スイッチモジュール
JP4678572B2 (ja) * 2004-05-20 2011-04-27 日立金属株式会社 積層型バラントランス及びそれを用いた高周波スイッチモジュール
JP2006269653A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2009059989A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Seiko Epson Corp 整合回路及びバラン回路
TWI449066B (zh) * 2010-01-19 2014-08-11 Murata Manufacturing Co High coupling degree transformers, electronic circuits and electronic machines
WO2012144360A1 (ja) * 2011-04-20 2012-10-26 株式会社村田製作所 高周波トランス、高周波部品および通信端末装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3766262B2 (ja) 2006-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7183872B2 (en) Laminated balun transformer
US9698831B2 (en) Transformer and communication terminal device
JP2001144513A (ja) 結合線路を用いた高周波部品
US7579923B2 (en) Laminated balun transformer
JPWO2019235261A1 (ja) フィルタ素子
US9300023B2 (en) Thin film balun
KR100476561B1 (ko) 적층형 발룬 트랜스포머
JP2000077915A (ja) 方向性結合器
JP2003087074A (ja) 積層型フィルタ
JP3766262B2 (ja) バラントランス
JP6315347B2 (ja) 方向性結合器およびそれを用いたモジュール
US7504907B2 (en) Multilayer directional coupler
JP5326931B2 (ja) 薄膜バラン
JP2016225399A (ja) 積層型電子部品
JP2002043882A (ja) バラントランス
JP2009004606A (ja) バラントランス及びその特性調整方法
KR100550843B1 (ko) 초소형 적층형 평형 필터
JPH09260146A (ja) 高周波用積層バルーントランス
JP2002359507A (ja) 積層型バラントランス
JPH06164289A (ja) 誘導結合型ハイブリッドカプラ
JPH11219825A (ja) 表面実装型バラントランス
JP2001006941A (ja) 高周波トランスおよびインピーダンス変換器
KR100577743B1 (ko) 이동통신단말기 송/수신부용 적층 필터
JP2005244000A (ja) バラントランス
JP2003209413A (ja) バラントランス

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051021

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3766262

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees