JP2005244000A - バラントランス - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子機器によっては2種類の周波数帯域の信号が互いに混信しない様にする必要があるものや、使用周波数の2倍又は1/2倍の周波数のノイズを除去する必要があるものがある。しかし、通過帯域以外の減衰量を調整することが難しく、必要な特性が得られない場合がある。
【解決手段】 直列接続された第1コイルと第2コイル、第1コイルに結合し、第1平衡端子とアース間に接続された第3コイル、第2コイルに結合し、第2平衡端子とアース間に接続された第4コイル、第1コイルの第2コイルとの接続点と反対側の端と第3コイルのアース側の端間に接続されてアースされる第1コンデンサ、第2コイルの第1コイルとの接続点と反対側の端と第4コイルのアース側の端間に接続されてアースされる第2コンデンサ、第1平衡端子と該第2平衡端子間に接続された第3コンデンサを備える。第1コイルと第2コイルのいずれか一方が不平衡端子に接続される。
【選択図】 図1
【解決手段】 直列接続された第1コイルと第2コイル、第1コイルに結合し、第1平衡端子とアース間に接続された第3コイル、第2コイルに結合し、第2平衡端子とアース間に接続された第4コイル、第1コイルの第2コイルとの接続点と反対側の端と第3コイルのアース側の端間に接続されてアースされる第1コンデンサ、第2コイルの第1コイルとの接続点と反対側の端と第4コイルのアース側の端間に接続されてアースされる第2コンデンサ、第1平衡端子と該第2平衡端子間に接続された第3コンデンサを備える。第1コイルと第2コイルのいずれか一方が不平衡端子に接続される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、移動体通信機器等の電子機器において、伝送線路インピーダンスを変換するためのインピーダンス変換器や、平衡用伝送線路の信号及び不平衡用伝送線路の信号を相互に変換するための信号変換器ないし位相変換器等に用いられるバラントランスに関するものであり、不用信号を除去し、特性を改善するものである。
従来のバラントランスに、図8、図9に示す様に、アース電極92が形成された絶縁体層91A、2つのコイル用導体パターン93、94が形成された複数の絶縁体層91B、91C、2つのコイル用導体パターン95、96が形成された複数の絶縁体層91D、91E及び、保護用の絶縁体層91Fを積層し、積層体内に不平衡端子81とダミー端子84間に直列に接続された第1のコイルL5と第2のコイルL6、第1のコイルに電磁気的に結合し、平衡端子82に接続された第3のコイルL7及び、第2のコイルに電磁気的に結合し、平衡端子83に接続された第4のコイルL8が形成されたものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2001−176726号公報
この様なバラントランスは、主に平衡回路と不平衡回路間の信号を相互に変換するために用いられている。この種のバラントランスは、使用される電子機器によっては2種類の周波数帯域の信号が互いに混信しない様に一方の帯域で他方の帯域の信号を除去し、他方の帯域で一方の帯域の信号を除去する必要があるものや、イメージ混信を防ぐために使用周波数の2倍又は1/2倍の周波数のノイズを除去する必要があるものがある。また、近年の通信機器等の電子機器の小型化に伴ってバラントランスの小型化も望まれるようになってきている。
しかしながら、従来のバラントランスは、コイルを電磁気的に結合させているだけなので、通過帯域以外の減衰量を使用される電子機器に応じて調整することが難しく、それらの電子機器に用いるのに必要な特性が得られない場合があった。
しかしながら、従来のバラントランスは、コイルを電磁気的に結合させているだけなので、通過帯域以外の減衰量を使用される電子機器に応じて調整することが難しく、それらの電子機器に用いるのに必要な特性が得られない場合があった。
本発明は、フィルタの機能も備えたバラントランスを提供することを目的とする。
本発明のバラントランスは、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端と第3のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端と第4のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサを備え、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続される。
また、本発明のバラントランスは、絶縁体層と導体パターンを積層し、これらの積層体内に、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続される。
また、本発明のバラントランスは、絶縁体層と導体パターンを積層し、これらの積層体内に、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続される。
本発明のバラントランスは、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端と第3のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端と第4のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサを備え、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されるので、バラントランスにフィルタの機能を備えることができる。
また、本発明のバラントランスは、絶縁体層と導体パターンを積層し、これらの積層体内に、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されるので、形状を大きくすることなくバラントランスにフィルタの機能を一体に備えることができる。
また、本発明のバラントランスは、絶縁体層と導体パターンを積層し、これらの積層体内に、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第1のコンデンサ、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第2のコンデンサ、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、第1のコイルと第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されるので、形状を大きくすることなくバラントランスにフィルタの機能を一体に備えることができる。
本発明のバラントランスは、第1の絶縁体層とコイル用導体パターンを積層し、第1の絶縁体層間のコイル用導体パターンをらせん状に接続して、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイルが形成される。この第1の絶縁体層とコイル用導体パターンの積層体の裏面に第2の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第1のコンデンサと、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第2のコンデンサが形成される。また、第1の絶縁体層とコイル用導体パターンの積層体の表面に第3の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成される。第1のコイルと第2のコイルは、いずれか一方が不平衡端子に接続される。
また、本発明のバラントランスは、表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁体層を積層し、第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコイル用導体パターン同士を接続して第1のコイルと第2のコイルが形成され、表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体パターンが形成された複数の第2の絶縁体層を積層し、第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル用導体パターン同士を接続して第3のコイルと第4のコイルが形成される。これらのコイルは、第1のコイルと第3のコイルが電磁気的に結合し、第2のコイルと第4のコイルが電磁気的に結合するように第1のコイルと第2のコイルを第2の絶縁体層を介して第3のコイルと第4のコイルに対向させる。第3のコイルは第1の平衡端子とアース間に接続される。また、第4のコイルは第2の平衡端子とアース間に接続される。この第1の絶縁体層と第2の絶縁体層の積層体の裏面には、第3の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第1のコンデンサと、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第2のコンデンサが形成される。また、第1の絶縁体層と第2の絶縁体層の積層体の表面に第4の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成される。第1のコイルと第2のコイルは、いずれか一方が不平衡端子に接続される。
従って、本発明のバラントランスは、コイル用導体パターンとコンデンサ用導体パターンによって積層体内にバラントランスとフィルタが一体に形成される。また、本発明のバラントランスは、第1のコイルと第2のコイルがアース電極と対向することがないので、浮遊容量の影響を小さくすることができる。さらに、本発明のバラントランスは、第1のコイルと第2のコイルの接続点と、第3のコイルの平衡端子側や第4のコイルの平衡端子側の距離を離すことができるので、第1のコイルの第2のコイルとの接続点側と第3のコイルの平衡端子側間及び、第2のコイルの第1のコイルとの接続点側と第4のコイルの平衡端子間に浮遊容量が発生することがない。
また、本発明のバラントランスは、表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁体層を積層し、第1のコイル用導体パターン同士及び第2のコイル用導体パターン同士を接続して第1のコイルと第2のコイルが形成され、表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体パターンが形成された複数の第2の絶縁体層を積層し、第3のコイル用導体パターン同士及び第4のコイル用導体パターン同士を接続して第3のコイルと第4のコイルが形成される。これらのコイルは、第1のコイルと第3のコイルが電磁気的に結合し、第2のコイルと第4のコイルが電磁気的に結合するように第1のコイルと第2のコイルを第2の絶縁体層を介して第3のコイルと第4のコイルに対向させる。第3のコイルは第1の平衡端子とアース間に接続される。また、第4のコイルは第2の平衡端子とアース間に接続される。この第1の絶縁体層と第2の絶縁体層の積層体の裏面には、第3の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第1のコンデンサと、第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第2のコンデンサが形成される。また、第1の絶縁体層と第2の絶縁体層の積層体の表面に第4の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、第1の平衡端子と第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成される。第1のコイルと第2のコイルは、いずれか一方が不平衡端子に接続される。
従って、本発明のバラントランスは、コイル用導体パターンとコンデンサ用導体パターンによって積層体内にバラントランスとフィルタが一体に形成される。また、本発明のバラントランスは、第1のコイルと第2のコイルがアース電極と対向することがないので、浮遊容量の影響を小さくすることができる。さらに、本発明のバラントランスは、第1のコイルと第2のコイルの接続点と、第3のコイルの平衡端子側や第4のコイルの平衡端子側の距離を離すことができるので、第1のコイルの第2のコイルとの接続点側と第3のコイルの平衡端子側間及び、第2のコイルの第1のコイルとの接続点側と第4のコイルの平衡端子間に浮遊容量が発生することがない。
以下、本発明のバラントランスの実施例を図1乃至図7を参照して説明する。
図1は本発明のバラントランスの回路図、図2は本発明のバラントランスの実施例を示す分解斜視図、図3は本発明のバラントランスの実施例の斜視図である。図1において、11は不平衡端子、12、13は平衡端子である。
不平衡端子11には、直列に接続されたコイルL1とコイルL2が接続される。平衡端子12とアース間にはコイルL3が接続される。また、平衡端子13とアース間にはコイルL4が接続される。これらのコイルは、コイルL1とコイルL2が同じターン数になる様に形成され、コイルL3とコイルL4が同じターン数になる様に形成される。そして、コイルL1とコイルL3が電磁気的に結合し、コイルL2とコイルL4が電磁気的に結合する。
コイルL1は、不平衡端子側の端がコンデンサC1を介してコイルL3のアース側の端に接続される。また、コイルL2は、コイルL1との接続点と反対側の端がコンデンサC2を介してコイルL4のアース側の端に接続される。コイルL3の平衡端子12側の端とコイルL4の平衡端子13側の端間には、コンデンサC3が接続される。
このバラントランスは、不平衡端子11に不平衡伝送線路が接続され、平衡用端子13、14に平衡伝送線路が接続される。
不平衡端子11から入力された信号は、コイルL1からコイルL3に伝達されると共に、コイルL2からコイルL4に伝達される。このとき、コイルL1とコイルL2は同じターン数を有するので、コイルL3とコイルL4に伝達される信号の大きさは等しくなる。このコイルL3とコイルL4に伝達された信号は、平衡端子13、14から出力される。このとき、コイルL3とコイルL4は同じターン数を有するので、平衡端子13から出力される信号の大きさと平衡端子14から出力される信号の大きさが等しくなる。
また、平衡端子から入力された信号は、コイルL3とコイルL4からそれぞれコイルL1とL2に伝送される。このコイルL1とL2に伝送された信号は、合成されて不平衡端子11から出力される。
図1は本発明のバラントランスの回路図、図2は本発明のバラントランスの実施例を示す分解斜視図、図3は本発明のバラントランスの実施例の斜視図である。図1において、11は不平衡端子、12、13は平衡端子である。
不平衡端子11には、直列に接続されたコイルL1とコイルL2が接続される。平衡端子12とアース間にはコイルL3が接続される。また、平衡端子13とアース間にはコイルL4が接続される。これらのコイルは、コイルL1とコイルL2が同じターン数になる様に形成され、コイルL3とコイルL4が同じターン数になる様に形成される。そして、コイルL1とコイルL3が電磁気的に結合し、コイルL2とコイルL4が電磁気的に結合する。
コイルL1は、不平衡端子側の端がコンデンサC1を介してコイルL3のアース側の端に接続される。また、コイルL2は、コイルL1との接続点と反対側の端がコンデンサC2を介してコイルL4のアース側の端に接続される。コイルL3の平衡端子12側の端とコイルL4の平衡端子13側の端間には、コンデンサC3が接続される。
このバラントランスは、不平衡端子11に不平衡伝送線路が接続され、平衡用端子13、14に平衡伝送線路が接続される。
不平衡端子11から入力された信号は、コイルL1からコイルL3に伝達されると共に、コイルL2からコイルL4に伝達される。このとき、コイルL1とコイルL2は同じターン数を有するので、コイルL3とコイルL4に伝達される信号の大きさは等しくなる。このコイルL3とコイルL4に伝達された信号は、平衡端子13、14から出力される。このとき、コイルL3とコイルL4は同じターン数を有するので、平衡端子13から出力される信号の大きさと平衡端子14から出力される信号の大きさが等しくなる。
また、平衡端子から入力された信号は、コイルL3とコイルL4からそれぞれコイルL1とL2に伝送される。このコイルL1とL2に伝送された信号は、合成されて不平衡端子11から出力される。
この様な回路構成のバラントランスは、図2に示す様に絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に回路素子が形成される。
絶縁体層21A〜21Pは、誘電体材料又は磁性体材料で形成される。
絶縁体層21Aの表面には、コンデンサ用導体パターン22が形成される。このコンデンサ用導体パターン22は、引き出し端が絶縁体層21Aの対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Bの表面には、コンデンサ用導体パターン23Aとコンデンサ用導体パターン23Bが形成される。コンデンサ用導体パターン23A、23Bは、絶縁体層21Bの表面に、互いに接触しない様に離間し、かつ、コンデンサ用導体パターン22と対向する位置に形成される。コンデンサ用導体パターン23Aの引き出し端は、絶縁体層21Bの側面まで引き出される。また、コンデンサ用導体パターン23Bの引き出し端は、絶縁体層21Bのコンデンサ用導体パターン23Aの引き出し端が引き出された側面と対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Cの表面には、コンデンサ用導体パターン22が形成される。このコンデンサ用導体パターン22は、コンデンサ用導体パターン23A、23Bと対向する位置に形成され、引き出し端が絶縁体層21Cの対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Dの表面には、コイル用導体パターン24Aが形成される。このコイル用導体パターン24Aは、一端が絶縁体層21Dの側面まで引き出される。
絶縁体層21Eの表面には、コイル用導体パターン24Bが形成される。コイル用導体パターン24Bは、一端がコイル用導体パターン24Aの他端に接続される。
絶縁体層21Fの表面には、コイル用導体パターン24Cが形成される。コイル用導体パターン24Cは、一端がコイル用導体パターン24Bの他端に接続され、他端が絶縁体層21Fの側面まで引き出される。この様にコイル用導体パターン24A、24B、24Cが螺旋状に接続されてコイルL4が形成される。
絶縁体層21Gの表面には、コイル用導体パターン25Aが形成される。コイル用導体パターン25Aは、一端が絶縁体層21Gの側面まで引き出される。
絶縁体層21Hの表面には、コイル用導体パターン25Bが形成される。コイル用導体パターン25Bは、一端がコイル用導体パターン25Aの他端に接続される。このコイル用導体パターン25Bとコイル用導体パターン25AによってコイルL2が形成される。
絶縁体層21Iの表面には、コイル用導体パターン26Aが形成される。コイル用導体パターン26Aは、一端がコイル用導体パターン25Bの他端に接続される。
絶縁体層21Jの表面には、コイル用導体パターン26Bが形成される。コイル用導体パターン26Bは、一端がコイル用導体パターン26Aの他端に接続され、他端が絶縁体層21Jの側面まで引き出される。このコイル用導体パターン26Bとコイル用導体パターン26AによってコイルL1が形成される。コイルL1とコイルL2は、コイル用導体パターン25Bの他端とコイル用導体パターン25Aの一端が接続されることにより直列に接続される。
絶縁体層21Kの表面には、コイル用導体パターン27Aが形成される。コイル用導体パターン27Aは、一端が絶縁体層21Kの側面まで引き出される。
絶縁体層21Lの表面には、コイル用導体パターン27Bが形成される。コイル用導体パターン27Bは、一端がコイル用導体パターン27Aの他端に接続される。
絶縁体層21Mの表面には、コイル用導体パターン27Cが形成される。コイル用導体パターン27Cは、一端がコイル用導体パターン27Bの他端に接続され、他端が絶縁体層21Mの側面まで引き出される。この様にコイル用導体パターン27A、27B、27Cが螺旋状に接続されてコイルL3が形成される。
絶縁体層21Nの表面には、コンデンサ用導体パターン28が形成される。コンデンサ用導体パターン28は、引き出し端が絶縁体層21Nの側面まで引き出される。
絶縁体層21Oの表面には、コンデンサ用導体パターン29が形成される。コンデンサ用導体パターン29は、コンデンサ用導体パターン28と対向する位置に形成され、引き出し端が絶縁体層21Oの側面まで引き出される。
絶縁体層21Aから絶縁体層21Oまで順次積層し、保護用の絶縁体層21Pで覆われた積層体の側面には、図3に示す様に端子電極31、32、33、34、35、36が形成される。そして、コイル用導体パターン26Bの他端が端子電極31に、コイル用導体パターン25Aの一端が端子電極34に接続されることにより直列に接続されたコイルL1とコイルL2が不平衡端子11に接続される。また、コイル用導体パターン27Cの他端が端子電極36に、コイル用導体パターン27Aの一端とコンデンサ用導体パターン22の引き出し端が端子電極32に接続されることにより平衡端子12とアース間にコイルL3が接続される。さらに、コイル用導体パターン24Aの一端が端子電極33に、コイル用導体パターン24Cの他端とコンデンサ用導体パターン22の引き出し端が端子電極35に接続されることにより平衡端子13とアース間にコイルL4が接続される。またさらに、コンデンサ用導体パターン28の引き出し端が端子電極33に、コンデンサ用導体パターン29の引き出し端が端子電極36に接続されることにより平衡端子12と平衡端子13間にコンデンサC3が接続される。さらに、コンデンサ用導体パターン23Aが端子電極31に接続されることによりコイルL1の不平衡端子11側の端とコイルL3のアース側の端間にコンデンサC1が接続される。また、コンデンサ用導体パターン23Bが端子電極34に接続されることによりコイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間にコンデンサC2が接続される。なお、端子電極32、35はアースに接続される。
絶縁体層21A〜21Pは、誘電体材料又は磁性体材料で形成される。
絶縁体層21Aの表面には、コンデンサ用導体パターン22が形成される。このコンデンサ用導体パターン22は、引き出し端が絶縁体層21Aの対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Bの表面には、コンデンサ用導体パターン23Aとコンデンサ用導体パターン23Bが形成される。コンデンサ用導体パターン23A、23Bは、絶縁体層21Bの表面に、互いに接触しない様に離間し、かつ、コンデンサ用導体パターン22と対向する位置に形成される。コンデンサ用導体パターン23Aの引き出し端は、絶縁体層21Bの側面まで引き出される。また、コンデンサ用導体パターン23Bの引き出し端は、絶縁体層21Bのコンデンサ用導体パターン23Aの引き出し端が引き出された側面と対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Cの表面には、コンデンサ用導体パターン22が形成される。このコンデンサ用導体パターン22は、コンデンサ用導体パターン23A、23Bと対向する位置に形成され、引き出し端が絶縁体層21Cの対向する側面まで引き出される。
絶縁体層21Dの表面には、コイル用導体パターン24Aが形成される。このコイル用導体パターン24Aは、一端が絶縁体層21Dの側面まで引き出される。
絶縁体層21Eの表面には、コイル用導体パターン24Bが形成される。コイル用導体パターン24Bは、一端がコイル用導体パターン24Aの他端に接続される。
絶縁体層21Fの表面には、コイル用導体パターン24Cが形成される。コイル用導体パターン24Cは、一端がコイル用導体パターン24Bの他端に接続され、他端が絶縁体層21Fの側面まで引き出される。この様にコイル用導体パターン24A、24B、24Cが螺旋状に接続されてコイルL4が形成される。
絶縁体層21Gの表面には、コイル用導体パターン25Aが形成される。コイル用導体パターン25Aは、一端が絶縁体層21Gの側面まで引き出される。
絶縁体層21Hの表面には、コイル用導体パターン25Bが形成される。コイル用導体パターン25Bは、一端がコイル用導体パターン25Aの他端に接続される。このコイル用導体パターン25Bとコイル用導体パターン25AによってコイルL2が形成される。
絶縁体層21Iの表面には、コイル用導体パターン26Aが形成される。コイル用導体パターン26Aは、一端がコイル用導体パターン25Bの他端に接続される。
絶縁体層21Jの表面には、コイル用導体パターン26Bが形成される。コイル用導体パターン26Bは、一端がコイル用導体パターン26Aの他端に接続され、他端が絶縁体層21Jの側面まで引き出される。このコイル用導体パターン26Bとコイル用導体パターン26AによってコイルL1が形成される。コイルL1とコイルL2は、コイル用導体パターン25Bの他端とコイル用導体パターン25Aの一端が接続されることにより直列に接続される。
絶縁体層21Kの表面には、コイル用導体パターン27Aが形成される。コイル用導体パターン27Aは、一端が絶縁体層21Kの側面まで引き出される。
絶縁体層21Lの表面には、コイル用導体パターン27Bが形成される。コイル用導体パターン27Bは、一端がコイル用導体パターン27Aの他端に接続される。
絶縁体層21Mの表面には、コイル用導体パターン27Cが形成される。コイル用導体パターン27Cは、一端がコイル用導体パターン27Bの他端に接続され、他端が絶縁体層21Mの側面まで引き出される。この様にコイル用導体パターン27A、27B、27Cが螺旋状に接続されてコイルL3が形成される。
絶縁体層21Nの表面には、コンデンサ用導体パターン28が形成される。コンデンサ用導体パターン28は、引き出し端が絶縁体層21Nの側面まで引き出される。
絶縁体層21Oの表面には、コンデンサ用導体パターン29が形成される。コンデンサ用導体パターン29は、コンデンサ用導体パターン28と対向する位置に形成され、引き出し端が絶縁体層21Oの側面まで引き出される。
絶縁体層21Aから絶縁体層21Oまで順次積層し、保護用の絶縁体層21Pで覆われた積層体の側面には、図3に示す様に端子電極31、32、33、34、35、36が形成される。そして、コイル用導体パターン26Bの他端が端子電極31に、コイル用導体パターン25Aの一端が端子電極34に接続されることにより直列に接続されたコイルL1とコイルL2が不平衡端子11に接続される。また、コイル用導体パターン27Cの他端が端子電極36に、コイル用導体パターン27Aの一端とコンデンサ用導体パターン22の引き出し端が端子電極32に接続されることにより平衡端子12とアース間にコイルL3が接続される。さらに、コイル用導体パターン24Aの一端が端子電極33に、コイル用導体パターン24Cの他端とコンデンサ用導体パターン22の引き出し端が端子電極35に接続されることにより平衡端子13とアース間にコイルL4が接続される。またさらに、コンデンサ用導体パターン28の引き出し端が端子電極33に、コンデンサ用導体パターン29の引き出し端が端子電極36に接続されることにより平衡端子12と平衡端子13間にコンデンサC3が接続される。さらに、コンデンサ用導体パターン23Aが端子電極31に接続されることによりコイルL1の不平衡端子11側の端とコイルL3のアース側の端間にコンデンサC1が接続される。また、コンデンサ用導体パターン23Bが端子電極34に接続されることによりコイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間にコンデンサC2が接続される。なお、端子電極32、35はアースに接続される。
この様に形成されたバラントランスにおいて、絶縁体層21A〜21Pに誘電率が4.6の材料を用い、コイル用導体パターン24A〜24C、25A、25B、26A、26B、27A〜27Cの線幅を75μmとして全体の大きさを2.0×1.2×0.8mmにしたところ、不平衡端子11と平衡端子12、13間のインピーダンス比が50Ω:200Ωとなり、図4(A)、(B)に示す様に470〜770MHzの使用周波数帯域が得られ、その使用周波数帯域内において178度の位相特性が得られた。なお、図4(A)において横軸は周波数、縦軸は減衰量を、41は470〜770MHzにおける挿入損失、42は不平衡端子におけるリターンロス、43は平衡端子におけるリターンロスを示している。また、図4(B)において横軸は周波数、縦軸は位相を、44は平衡端子間の出力の差、45は位相差特性を示している。
この様なバラントランスは、使用周波数帯域の470〜770MHzにおいて、挿入損失が1.65dB、不平衡端子におけるリターンロスが10.05dB、平衡端子におけるリターンロスが10.04dB、平衡端子間の出力の差が0.24dBとなり、100〜220MHzの減衰量が18.31dBとなった。
この様なバラントランスは、コイルL1の不平衡端子側の端とコイルL3のアース側の端間に接続されてアースされるコンデンサC1、コイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間に接続されてアースされるコンデンサC2、平衡端子12と平衡端子13間に接続されたコンデンサC3を備えるので、コイルL1〜L4のインダクタンス値やコンデンサC1〜C3の容量値及び、これらの回路素子を構成する導体パターンの位置を調整することで、通過帯域幅の調整や、不平衡端子と平衡端子間のインピーダンス比の調整を従来のものよりも簡単に行うことができる。
この様なバラントランスは、使用周波数帯域の470〜770MHzにおいて、挿入損失が1.65dB、不平衡端子におけるリターンロスが10.05dB、平衡端子におけるリターンロスが10.04dB、平衡端子間の出力の差が0.24dBとなり、100〜220MHzの減衰量が18.31dBとなった。
この様なバラントランスは、コイルL1の不平衡端子側の端とコイルL3のアース側の端間に接続されてアースされるコンデンサC1、コイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間に接続されてアースされるコンデンサC2、平衡端子12と平衡端子13間に接続されたコンデンサC3を備えるので、コイルL1〜L4のインダクタンス値やコンデンサC1〜C3の容量値及び、これらの回路素子を構成する導体パターンの位置を調整することで、通過帯域幅の調整や、不平衡端子と平衡端子間のインピーダンス比の調整を従来のものよりも簡単に行うことができる。
図5は本発明のバラントランスの別の実施例の分解斜視図であり、絶縁体層と導体パターンを積層し、積層体内に回路素子を形成し、図1の回路を構成したものである。
絶縁体層51Aの表面には、コンデンサ用導体パターン52が形成される。コンデンサ用導体パターン52は、引き出し端が絶縁体層51Aの側面まで引き出される。
絶縁体層51Bの表面には、コンデンサ用導体パターン53A、53Bが形成される。コンデンサ用導体パターン53A、53Bは、絶縁体層51Bの表面に、互いに接触しない様に離間し、かつ、コンデンサ用導体パターン52と対向する位置に形成される。コンデンサ用導体パターン53Aの引き出し端とコンデンサ用導体パターン53Bの引き出し端は、絶縁体層51Bの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Cの表面、絶縁体層51Dの表面、絶縁体層51Eの表面、絶縁体層51Fの表面、絶縁体層51Gの表面には、それぞれコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55が互いに線対称になる様に形成される。このコイル用導体パターン54、55は、絶縁体層51C〜51Gのコイル用導体パターン54を螺旋状に接続してコイルL1が形成され、絶縁体層51C〜51Gのコイル用導体パターン55を螺旋状に接続してコイルL2が形成される。このコイルL1とコイルL2は、同じターン数になる様に形成され、絶縁体層51Cのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55を互いに接続することにより、直列に接続される。そして、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54の一端とコイル用導体パターン55の一端が絶縁体層51Gの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Hの表面、絶縁体層51Iの表面、絶縁体層51Jの表面、絶縁体層51Kの表面、絶縁体層51Lの表面には、それぞれコイル用導体パターン56とコイル用導体パターン57が互いに線対称になる様に形成される。このコイル用導体パターン56、57は、絶縁体層51H〜51Lのコイル用導体パターン56を螺旋状に接続してコイルL3が形成され、絶縁体層51H〜51Lのコイル用導体パターン57を螺旋状に接続してコイルL4が形成される。この時、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン56、57は、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54、55と対向する位置に形成される。このコイルL3とコイルL4は、同じターン数になる様に形成され、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55を接続することにより互いに接続される。この絶縁体層51Hのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55の共通接続端は、絶縁体層51Hの側面まで引き出される。また、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン56の一端とコイル用導体パターン57の一端は、絶縁体層51Lの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Mの表面には、コンデンサ用導体パターン58A、59Aが形成される。コンデンサ用導体パターン58A、59Aは、絶縁体層51Mの表面に、互いに接触しない様に離間して形成され、コンデンサ用導体パターン58Aの引き出し端とコンデンサ用導体パターン59Aの引き出し端が絶縁体層51Mの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Nの表面には、コンデンサ用導体パターン58B、59Bが形成される。コンデンサ用導体パターン58B、59Bは、絶縁体層51Nの表面に、互いに接触しない様に離間して形成される。コンデンサ用導体パターン58Bは、コンデンサ用導体パターン59Aと対向する位置に形成されると共に、コンデンサ用導体パターン58Aに接続される。また、コンデンサ用導体パターン59Bは、コンデンサ用導体パターン58Aと対向する位置に形成されると共に、コンデンサ用導体パターン59Aに接続される。
絶縁体層51Aから絶縁体層51Nまで順次積層し、保護用の絶縁体層51Oで覆われた積層体の側面には、図6に示す様に端子電極61、62、63、64、65、66が形成される。そして、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54の一端が端子電極61に、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン55の一端が端子電極63に接続されることにより直列に接続されたコイルL1とコイルL2が不平衡端子11に接続される。また、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン56の一端が端子電極64に、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン57の一端が端子電極66に接続されることによりコイルL3とコイルL4が平衡端子12と平衡端子13間に接続される。さらに、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン56とコイル用導体パターン57の共通接続端が端子電極65に接続されてアースされることにより、コイルL3とコイルL4の共通接続点がアースされる。またさらに、コンデンサ用導体パターン58Aの引き出し端が端子電極64に、コンデンサ用導体パターン59Aの引き出し端が端子電極66に接続されることにより平衡端子12と平衡端子13間にコンデンサC3が接続される。さらに、コンデンサ用導体パターン53Aが端子電極61に接続されることによりコイルL1の不平衡端子11側の端とコイルL3のアース側の端間にコンデンサC1が接続される。また、コンデンサ用導体パターン53Bが端子電極63に接続されることによりコイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間にコンデンサC2が接続される。なお、端子電極62はアースに接続される。
絶縁体層51Aの表面には、コンデンサ用導体パターン52が形成される。コンデンサ用導体パターン52は、引き出し端が絶縁体層51Aの側面まで引き出される。
絶縁体層51Bの表面には、コンデンサ用導体パターン53A、53Bが形成される。コンデンサ用導体パターン53A、53Bは、絶縁体層51Bの表面に、互いに接触しない様に離間し、かつ、コンデンサ用導体パターン52と対向する位置に形成される。コンデンサ用導体パターン53Aの引き出し端とコンデンサ用導体パターン53Bの引き出し端は、絶縁体層51Bの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Cの表面、絶縁体層51Dの表面、絶縁体層51Eの表面、絶縁体層51Fの表面、絶縁体層51Gの表面には、それぞれコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55が互いに線対称になる様に形成される。このコイル用導体パターン54、55は、絶縁体層51C〜51Gのコイル用導体パターン54を螺旋状に接続してコイルL1が形成され、絶縁体層51C〜51Gのコイル用導体パターン55を螺旋状に接続してコイルL2が形成される。このコイルL1とコイルL2は、同じターン数になる様に形成され、絶縁体層51Cのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55を互いに接続することにより、直列に接続される。そして、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54の一端とコイル用導体パターン55の一端が絶縁体層51Gの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Hの表面、絶縁体層51Iの表面、絶縁体層51Jの表面、絶縁体層51Kの表面、絶縁体層51Lの表面には、それぞれコイル用導体パターン56とコイル用導体パターン57が互いに線対称になる様に形成される。このコイル用導体パターン56、57は、絶縁体層51H〜51Lのコイル用導体パターン56を螺旋状に接続してコイルL3が形成され、絶縁体層51H〜51Lのコイル用導体パターン57を螺旋状に接続してコイルL4が形成される。この時、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン56、57は、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54、55と対向する位置に形成される。このコイルL3とコイルL4は、同じターン数になる様に形成され、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55を接続することにより互いに接続される。この絶縁体層51Hのコイル用導体パターン54とコイル用導体パターン55の共通接続端は、絶縁体層51Hの側面まで引き出される。また、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン56の一端とコイル用導体パターン57の一端は、絶縁体層51Lの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Mの表面には、コンデンサ用導体パターン58A、59Aが形成される。コンデンサ用導体パターン58A、59Aは、絶縁体層51Mの表面に、互いに接触しない様に離間して形成され、コンデンサ用導体パターン58Aの引き出し端とコンデンサ用導体パターン59Aの引き出し端が絶縁体層51Mの同じ側面まで引き出される。
絶縁体層51Nの表面には、コンデンサ用導体パターン58B、59Bが形成される。コンデンサ用導体パターン58B、59Bは、絶縁体層51Nの表面に、互いに接触しない様に離間して形成される。コンデンサ用導体パターン58Bは、コンデンサ用導体パターン59Aと対向する位置に形成されると共に、コンデンサ用導体パターン58Aに接続される。また、コンデンサ用導体パターン59Bは、コンデンサ用導体パターン58Aと対向する位置に形成されると共に、コンデンサ用導体パターン59Aに接続される。
絶縁体層51Aから絶縁体層51Nまで順次積層し、保護用の絶縁体層51Oで覆われた積層体の側面には、図6に示す様に端子電極61、62、63、64、65、66が形成される。そして、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン54の一端が端子電極61に、絶縁体層51Gのコイル用導体パターン55の一端が端子電極63に接続されることにより直列に接続されたコイルL1とコイルL2が不平衡端子11に接続される。また、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン56の一端が端子電極64に、絶縁体層51Lのコイル用導体パターン57の一端が端子電極66に接続されることによりコイルL3とコイルL4が平衡端子12と平衡端子13間に接続される。さらに、絶縁体層51Hのコイル用導体パターン56とコイル用導体パターン57の共通接続端が端子電極65に接続されてアースされることにより、コイルL3とコイルL4の共通接続点がアースされる。またさらに、コンデンサ用導体パターン58Aの引き出し端が端子電極64に、コンデンサ用導体パターン59Aの引き出し端が端子電極66に接続されることにより平衡端子12と平衡端子13間にコンデンサC3が接続される。さらに、コンデンサ用導体パターン53Aが端子電極61に接続されることによりコイルL1の不平衡端子11側の端とコイルL3のアース側の端間にコンデンサC1が接続される。また、コンデンサ用導体パターン53Bが端子電極63に接続されることによりコイルL2のコイルL1との接続点と反対側の端とコイルL4のアース側の端間にコンデンサC2が接続される。なお、端子電極62はアースに接続される。
この様に形成されたバラントランスにおいて、絶縁体層51A〜51Oに誘電率が4.6の材料を用い、コイル用導体パターン54〜57の線幅を75μmとして全体の大きさを2.0×1.2×0.8mmにしたところ、不平衡端子11と平衡端子12、13間のインピーダンス比が50Ω:200Ωとなり、図7(A)、(B)に示す様に470〜710MHzの使用周波数帯域が得られ、その使用周波数帯域内において178度の位相特性が得られた。なお、図7(A)において横軸は周波数、縦軸は減衰量を、71は470〜710MHzにおける挿入損失、72は不平衡端子におけるリターンロス、73は平衡端子におけるリターンロスを示している。また、図7(B)において横軸は周波数、縦軸は位相を、74は平衡端子間の出力の差、75は位相差特性を示している。
この様なバラントランスは、使用周波数帯域の470〜710MHzにおいて、挿入損失が1.52dB、不平衡端子におけるリターンロスが11.43dB、平衡端子におけるリターンロスが11.92dB、平衡端子間の出力の差が0.21dBとなり、100〜220MHzの減衰量が18.43dBとなった。
この様なバラントランスは、使用周波数帯域の470〜710MHzにおいて、挿入損失が1.52dB、不平衡端子におけるリターンロスが11.43dB、平衡端子におけるリターンロスが11.92dB、平衡端子間の出力の差が0.21dBとなり、100〜220MHzの減衰量が18.43dBとなった。
この様に形成されたバラントランスは、端子電極65に直流電源を接続することにより、差動アンプなどの平衡駆動デバイスにDCバイアスを印加することができる。
11 不平衡端子
12、13 平衡端子
12、13 平衡端子
Claims (4)
- 直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、該第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、該第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、該第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端と第3のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第1のコンデンサ、該第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端と第4のコイルのアース側の端間に接続されてアースされる第2のコンデンサ、該第1の平衡端子と該第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサを備え、該第1のコイルと該第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されたことを特徴とするバラントランス。
- 絶縁体層と導体パターンを積層し、これらの積層体内に、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、該第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、該第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイル、該第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第1のコンデンサ、該第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端とアース間に接続される第2のコンデンサ、該第1の平衡端子と該第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、該第1のコイルと該第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されたことを特徴とするバラントランス。
- 第1の絶縁体層とコイル用導体パターンを積層し、第1の絶縁体層間のコイル用導体パターンを螺旋状に接続して、直列に接続された第1のコイルと第2のコイル、該第1のコイルに電磁気的に結合し、第1の平衡端子とアース間に接続された第3のコイル、該第2のコイルに電磁気的に結合し、第2の平衡端子とアース間に接続された第4のコイルを形成し、
該第1の絶縁体層と該コイル用導体パターンの積層体の裏面に第2の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、該第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第1のコンデンサと、該第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第2のコンデンサが形成され、
該第1の絶縁体層と該コイル用導体パターンの積層体の表面に第3の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、該第1の平衡端子と該第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、該第1のコイルと該第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されたことを特徴とするバラントランス。 - 表面に第1のコイル用導体パターンと第2のコイル用導体パターンが形成された複数の第1の絶縁体層を積層し、該第1のコイル用導体パターン同士及び該第2のコイル用導体パターン同士を接続して第1のコイルと第2のコイルが形成され、
表面に第3のコイル用導体パターンと第4のコイル用導体パターンが形成された複数の第2の絶縁体層を積層し、該第3のコイル用導体パターン同士及び該第4のコイル用導体パターン同士を接続して第3のコイルと第4のコイルが形成され、
該第1のコイルと該第3のコイルが電磁気的に結合し、該第2のコイルと該第4のコイルが電磁気的に結合するように該第1のコイルと第2のコイルを該第2の絶縁体層を介して該第3のコイルと第4のコイルに対向させ、
該第3のコイルを第1の平衡端子とアース間に接続し、該第4のコイルを第2の平衡端子とアース間に接続し、
該第1の絶縁体層と該第2の絶縁体層の積層体の裏面に第3の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、該第1のコイルの第2のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第1のコンデンサと、該第2のコイルの第1のコイルとの接続点と反対側の端をアースするための第2のコンデンサが形成され、
該第1の絶縁体層と該第2の絶縁体層の積層体の表面に第4の絶縁体層とコンデンサ用導体パターンを積層して、該第1の平衡端子と該第2の平衡端子間に接続された第3のコンデンサが形成され、該第1のコイルと該第2のコイルのいずれか一方が不平衡端子に接続されたことを特徴とするバラントランス。
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