JP2001175031A - 静電荷像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置

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JP2001175031A
JP2001175031A JP36262399A JP36262399A JP2001175031A JP 2001175031 A JP2001175031 A JP 2001175031A JP 36262399 A JP36262399 A JP 36262399A JP 36262399 A JP36262399 A JP 36262399A JP 2001175031 A JP2001175031 A JP 2001175031A
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Kishiomi Tamura
希志臣 田村
Akizo Shirase
明三 白勢
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録画像も汚染しない静電荷像現像用トナー
と、それを用いた画像チリ等のない高画質で高速な画像
形成装置及び画像形成方法を提供する。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤、離型剤、荷電制御剤
から構成される静電荷像現像用トナーにおいて、該結着
樹脂はスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル
系単量体とを構成単位に含むビニル系共重合体を主成分
とし、該共重合体の分子量分布が分子量3,000〜5
0,000の低分子量側と、分子量が10×104〜5
00×104の高分子量側のそれぞれに分子量分布の極
大値を持ち、低分子量側の極大値をとる分子量P1と、
高分子量側の極大値をとる分子量P2が100≦P2/
P1≦300の関係を満たす結着樹脂であり、該結着樹
脂の重合反応を離型剤の存在下で行うことを特徴とする
静電荷像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等における加熱溶融定着型の静電荷像現像
用トナー(以下、単にトナーと言うこともある)と、そ
れを用いた画像形成方法及び画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】トナー画像を紙などのシートに定着させ
る方式として、熱によりトナーを溶融させることで定着
させる、いわゆる熱溶融定着方式が多用されている。
【0003】熱溶融定着方式には、大きく分けて非接触
定着であるフラッシュ定着方式と、接触定着である熱ロ
ールおよび熱ベルト定着方式がある。なかでも熱ロール
および熱ベルト定着方式は、トナー像に伝熱部材を接触
させることでトナーを溶融させるので高い熱効率が期待
できることから、特に、高速に画像を出力する電子写真
複写機やプリンタ等に有効である。
【0004】しかし、熱ロールおよび熱ベルトによる定
着方式は、伝熱部材が溶融したトナー像に直接接触する
ため、トナー像の一部が伝熱部材に付着、転移し、次の
定着シートに再転移して画像を汚染するというオフセッ
ト現象を生じやすい。
【0005】又は、伝熱部材とトナー像が接触した際に
接触帯電現象が発生し、伝熱部材が帯電してしまう現象
も起こるが、伝熱部材に蓄積した帯電電荷が、次にやっ
てくる伝熱部材に接触する前の未定着トナー像を静電的
にはじいたり引きつけたりして生じる画像の乱れ、いわ
ゆる画像チリが発生しやすい。この現象は高速に定着す
る画像形成装置にてより顕著に現れる。
【0006】前述のオフセット現象を防ぐために、従来
より定着ロールへの離型オイルの供給やトナーへのオフ
セット防止剤の導入が行われている。しかし、離型オイ
ルの供給は、定着器の構造が複雑となり定着器が大型化
することに加え、安定したオイル供給が困難が故に十分
なオフセット抑制を達成できていない。また、トナーへ
のオフセット防止剤導入はオフセット防止に比較的有効
であるが、一方でトナーの帯電を阻害する問題を抱えて
いるために画像チリの発生を引き起こしやすく、必ずし
も高品位な画像を得ることができていない。
【0007】そこで、トナーの帯電阻害を解決するため
にトナー中に荷電制御剤を導入する試みも行われてい
る。しかし、荷電制御剤の帯電性の強さが故に、トナー
中への均一分散が困難で十分な帯電付与効果が得られな
いばかりか、その帯電性の強さが離型剤の分散をも悪化
させ、期待したオフセット抑制効果も充分に得られ無く
なってしまうという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】帯電性能が安定で、加
熱溶融定着型の定着器に長期使用しても、熱ローラ、加
圧ローラ等の記録材に接する部分を汚染せず、従って記
録画像も汚染しない静電荷像現像用トナーと、それを用
いた画像チリ等のない高画質で高速な画像形成装置及び
画像形成方法を提供する。加えて、厚紙定着性に優れた
静電荷像現像用トナー、画像形成装置及び画像形成方法
を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0010】〔1〕 少なくとも結着樹脂、着色剤、離
型剤、荷電制御剤から構成される静電荷像現像用トナー
において、該結着樹脂はスチレン系単量体と(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体とを構成単位に含むビニル系
共重合体を主成分とし、該共重合体の分子量分布が少な
くとも分子量3,000〜50,000の低分子量側
と、分子量が10×104〜500×104の高分子量側
のそれぞれに分子量分布の極大値を持ち、低分子量側の
極大値をとる分子量P1と、高分子量側の極大値をとる
分子量P2が100≦P2/P1≦300の関係を満た
す結着樹脂であり、さらに、該結着樹脂の重合反応を離
型剤の存在下で行うことを特徴とする静電荷像現像用ト
ナー。
【0011】〔2〕 重量平均分子量が1×104〜1
0×104であるスチレン−オレフィンブロック共重合
体を含むことを特徴とする〔1〕に記載の静電荷像現像
用トナー。
【0012】〔3〕 離型剤がパラフィン系もしくはポ
リオレフィン系化合物であり、荷電制御剤がAl、B、
Ti、Co、Feの中の少なくとも1種を含む金属含有
荷電制御剤であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に
記載の静電荷像現像用トナー。
【0013】〔4〕 荷電制御剤として下記一般式
(A)で表される化合物を含むことを特徴とする
〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載の静電荷像現像用トナ
ー。
【0014】
【化2】
【0015】式中、R1およびR4は置換又は非置換の芳
香環(縮合環を含む)を示し、R2およびR3は水素原
子、アルキル基、置換又は非置換の芳香環(縮合環を含
む)を示す。また、MはAl、B、Ti、Co、Feの
中の少なくとも1種の金属を示し、Xn+はカチオンを示
す。nは整数を表す。
【0016】〔5〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕に記載の静電荷像現像用トナーを使用し、固定さ
れた発熱部材と、その周囲に回転可能な円筒状伝熱部材
とから構成される熱ロール定着器を使用することを特徴
とする画像形成装置。
【0017】〔6〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕記載の静電荷像現像用トナーを使用し、回転可能
な円筒状部材とその表面近傍に設置した発熱部材とから
構成される熱ロール定着器を使用することを特徴とする
画像形成装置。
【0018】〔7〕 ポリパーフルオロアルキルエーテ
ルを主成分とする厚さ10〜200μmの被覆層で表面
を被覆してなる熱ロールを使用することを特徴とする
〔5〕又は〔6〕に記載の画像形成装置。
【0019】〔8〕 熱ロールの表面粗さRaが0.1
〜1.0μmの範囲にある〔7〕に記載の画像形成装
置。
【0020】
〔9〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕に記載のトナーを使用し、固定された発熱部材
と、その周囲を循環可能なベルト状伝熱部材とから構成
される熱ベルト定着器を使用して該トナーを溶融し、画
像保持部材に定着させることで画像を形成することを特
徴とする画像形成装置。
【0021】〔10〕 ポリパーフルオロアルキルエー
テルを主成分とする厚さ10〜200μmの被覆層で表
面を被覆してなる熱ベルトを使用することを特徴とする
〔9〕に記載の画像形成装置。
【0022】〔11〕 熱ベルトの表面粗さRaが0.
1〜1.0μmの範囲にある〔10〕に記載の画像形成
装置。
【0023】〔12〕 〔5〕〜〔11〕のいずれか1
項に記載の画像形成装置を使用して出力画像を形成する
ことを特徴とする画像形成方法。
【0024】従来より、荷電制御剤はトナー粒子中での
分散状態を適正に保持せねばならないことは知られては
いた。また、結着樹脂の分子量との関係も論じられたこ
とがある。一方、離型剤についてもやはり結着樹脂中で
の分散性が問題であり、その分散状態により、離型性が
異なることは知られていた(例えば、特開平8−106
174号公報、同10−123753号公報参照)。
【0025】しかし、荷電制御剤と離型剤を共に含有す
るトナーにおいて、双方の性能を充分に発揮させられる
混合混練等の条件を見いだそうとすると、極めて困難で
あり、実際上見いだせないのが実状であった。
【0026】発明者等は、片方の性能は満足できても、
もう片方の性能は不十分な結果となるのは、双方が適正
な分散状態で結着樹脂中に含有されていない為であろう
と推論した。しかも、双方に適正な分散性を与える製造
条件は、極めて限られており、通常よく行われているご
とく、単純に荷電制御剤と離型剤を結着樹脂と混合し混
練したのでは、適正条件を見いだせないと判断した。
【0027】即ち、双方とも単に充分に分散されていれ
ばよいのではなく、その分散粒径には適正値があり、あ
る一定の粒径のものがトナー粒子中に適正な状態に分散
されていることが、性能発揮に不可欠であると考えられ
る。さらに、各々を別々に分散させた場合、片方の分散
性を改善できる方法であっても、もう一方のものの分散
性に悪影響を及ぼす方法は採用できない。
【0028】本発明は、上記観点からの検討の結果なさ
れたものである。尚、本発明において、結着樹脂および
後述するスチレン−オレフィンブロック共重合体の分子
量及び分子量分布はGPCにて測定されたスチレン換算
分子量により求めることができる。
【0029】ここでGPCによる分子量測定方法とは、
本発明においてはTHF(テトラヒドロフラン)を溶媒
としたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)による測定である。
【0030】即ち、測定試料0.5〜5mg、より具体
的には1mgに対してTHFを1ml加え、室温にてマ
グネチックスターラーなどを用いて攪拌を行い、十分に
溶解させる。ついで、ポアサイズ0.45〜0.50μ
mのメンブランフィルターで処理した後に、GPCへ注
入する。GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定
化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/m
lの濃度の試料を約100ml注入して測定する。
【0031】カラムは、市販のポリスチレンゲルカラム
を組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和
電工社製のShodex GPC KF−801、80
2、803、804、805、806、807の組み合
わせや、東ソー社製のTSKgel G1000H、G
2000H、G3000H、G4000H、G5000
H、G6000H、G7000H、TSK guard
columnの組み合わせなどを挙げることができ
る。
【0032】又、検出器としては、屈折率検出器(IR
検出器)、あるいはUV検出器を用いると良い。試料の
分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポ
リスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算
出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程
度用いると良い。
【0033】本発明において、離型剤は結着樹脂の重合
時に存在させることが必要であるが、離型剤を存在させ
る方法としては、結着樹脂の重合開始前から重合反応装
置内に離型剤を添加しておく方法と、重合反応の途中で
反応装置内に添加する方法のいずれの方法も使用でき
る。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明に係わる化合物、製造方法
等について、以下さらに説明する。
【0035】1.本発明に用いられる結着樹脂 本発明に用いられる結着樹脂については、スチレン−ア
クリル系樹脂と通常呼ばれるものなら良く、特に限定さ
れるものではない。
【0036】即ち、具体的に樹脂を構成する単量体とし
ては下記の如きものが挙げられ、スチレン系単量体と
(メタ)アクリル酸エステル系単量体を組み合わせて使
用することができる。
【0037】スチレン系単量体として、スチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,
4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t−ブ
チルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オ
クチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デ
シルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレ
ンあるいはスチレン誘導体を用いることが出来る。
【0038】一方、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体は、大別すると(メタ)アクリル酸エステル系単量体
とアクリル酸エステル系単量体の2つに分類され、メタ
クリル酸エステル系単量体としては、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メ
タクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メ
タクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体があ
る。
【0039】又、アクリル酸エステル系単量体として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、アク
リル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル等のアクリル酸エステル誘導体等がある。
【0040】2.トナーの製造方法 本発明において、トナーの製造方法は、溶融混練工程を
含む公知の製造方法を適用することができる。具体的に
は、上記で説明した重合時に離型剤および必要に応じて
スチレン−オレフィンブロック共重合体を添加した樹脂
に、着色剤、荷電制御剤を加え、十分に混合したトナー
原料を溶融混練し、樹脂中に着色剤および荷電制御剤を
練り混んだ後、冷却し、粉砕、分級工程を経ることで着
色樹脂粒子を得る。
【0041】さらに、外添剤として各種微粒子や滑剤を
表面に添加することで、トナーを得る。
【0042】ここで、本発明のトナーの粒径は、体積平
均粒径で3〜9μmが好ましい。これらのトナーの体積
平均粒径は、コールターマルチサイザー等を用いて測定
することができる。コールターマルチサイザーではアパ
ーチャー径=100μmのアパーチャーを用いて2.0
〜40μmの範囲における粒径分布を用いて測定された
ものを示す。
【0043】さらに、トナーとしては、3.0μm以下
の微粉トナー量が個数分布で全体の20個数%以下、さ
らに好ましくは2.0μm以下の微粉トナー量が10個
数%以下であるのがよい。
【0044】3.着色剤 着色剤としては、公知の無機又は有機着色剤を使用する
ことができる。具体的な着色剤を以下に例示する。黒色
の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャ
ンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラッ
ク、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネ
タイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
【0045】又、マゼンタ又はレッド用の着色剤として
は、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメント
レッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグ
メントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.
I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド
16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピ
グメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド5
7;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピ
グメントレッド123、C.I.ピグメントレッド13
9、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメ
ントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、
C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメント
レッド178、C.I.ピグメントレッド222、など
が挙げられる。
【0046】又、オレンジ又はイエロー用の着色剤とし
ては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグ
メントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー1
2、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメ
ントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、
C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメント
イエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.
I.ピグメントイエロー138、などが挙げられる。
【0047】又、グリーン又はシアン用の着色剤として
は、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメン
トブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;
3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメン
トブルー60、C.I.ピグメントグリーン7、などが
挙げられる。
【0048】尚、これらの着色剤は必要に応じて単独又
は複数を選択併用することが可能である。また着色剤の
添加量はトナー全体(100質量部)に対して1〜20
質量部、好ましくは2〜15質量部の範囲に設定するの
が良い。
【0049】4.離型剤 離型剤としては、結着樹脂の重合に支障のでない範囲で
公知の材料を使用することができる。
【0050】具体的には、1−ヘキサデカノール、1−
ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、1−ノナデ
カノール、1−エイコサノール、1−ドコサノール、1
−トリコサノール、1−テトラコサノール、セリルアル
コール等などの高級アルコール系化合物、パルミチン
酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、エ
イコサン酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸
等の高級脂肪酸系化合物、これらの高級アルコールと高
級脂肪酸から構成される脂肪酸エステル系化合物、リノ
ール酸アミド、リシノール酸アミド、エルカ酸アミド、
オレイン酸アミド、エイコセン酸アミド、エルシン酸ア
ミド、パルミトレイン酸アミド等の脂肪酸アミド系化合
物、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等の植
物系ワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系化合
物、エイコサン、ペンタコサン、トリアコンタン、テト
ラコンタン、ペンタコンタン、ヘキサコンタン、ヘプタ
コンサン、などのパラフィン系化合物を使用することが
できる。さらに、これらの離型剤は単独で使用しても複
数を併用しても良い。
【0051】又、これらのうち好ましくはパラフィン系
およびポリオレフィン系化合物を使用することができ
る。これらの中、パラフィン系化合物として好ましくは
炭素数21〜105の範囲にあるn−パラフィンを使用
するのが良い。また、ポリオレフィン系化合物として
は、好ましくは重量平均分子量1,000〜5,000
の範囲にある低分子量ポリプロピレンを使用するのが良
い。
【0052】尚、これらの離型剤は必要に応じて単独又
は複数を選択併用することが可能である。また、離型剤
の添加量は、トナー全体(100質量部)に対して、
0.1〜20質量部の範囲に設定するのがよい。
【0053】尚、本発明において、離型剤の分散助剤的
役割を果たすものとしてスチレン−オレフィンブロック
共重合体を用いることも出来る。
【0054】本発明においては、下記構造式にて表され
るブロック共重合体(ここでAはスチレン系成分、Bは
ポリオレフィン系成分)を使用することができる。
【0055】例えば、A−B、A−B−A又はA−B⊥
B−A等であり、⊥とは更にこの部分で枝分かれしてい
ることを示す。
【0056】このようなブロック共重合体としては、例
えばSBS(スチレン−ブタジエン−スチレンのブロッ
ク共重合体)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレ
ンのブロック共重合体)、SPS(スチレン−プロピレ
ン−スチレンのブロック共重合体)、SEBS(スチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンのブロック共重合
体)、ESBS(エポキシ化SBS)などが挙げられ
る。これらのブロック共重合体は、例えばリビング重合
法により得ることができる。
【0057】但し、得られたブロック共重合体に二重結
合が残る場合には、水素添加により二重結合をなくす、
もしくは減らす操作を加えても良い。また、ブロック共
重合体としては重量平均分子量で10,000〜10
0,000、特に好ましくは20,000〜80,00
0のものを使用すると良い。
【0058】更に必要であれば、混練工程においてさら
に離型剤を加えることが出来る。カルナウバワックス等
の天然ワックス、合成ワックス、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等の石油系ワックス等の公知の材料を使用する
ことが出来る。
【0059】5.荷電制御剤 荷電制御剤としては、種々の公知のものを使用すること
ができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸
または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第
4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル
酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。含有さ
れる好ましい金属としては、Al、B、Ti、Co、F
eの少なくとも1種が挙げられる。特に好ましいのは下
記の如きオキシ酸誘導体やベンジル酸誘導体の金属錯体
である。
【0060】
【化3】
【0061】
【化4】
【0062】6.外添剤 本発明のトナーには、流動性、帯電性の改良およびクリ
ーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を添加
して使用することができる。これら外添剤としては特に
限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、有機微粒
子及び滑剤を使用することができる。
【0063】無機微粒子としては、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、シリカ、チタン、ア
ルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら
無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的に
は、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の
市販品R−805、R−976、R−974、R−97
2、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−
2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−
720、TS−530、TS−610、H−5、MS−
5等が挙げられる。
【0064】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社
製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−5
00BS、MT−600、MT−600SS、JA−
1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−
500、TAF−130、TAF−510、TAF−5
10T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、
IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
【0065】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産
業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0066】また、有機微粒子としては数平均一次粒子
径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用
することができる。このものとしては、スチレンやメチ
ルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体
を使用することができる。
【0067】滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、ア
ルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オ
レイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の
塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウ
ム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシ
ノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の
金属塩が挙げられる。
【0068】これら外添剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%が好ましい。外添剤の添加方法として
は、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウ
ターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置
を使用することができる。
【0069】7.現像剤 本発明のトナーは、一成分現像剤でも二成分現像剤とし
て用いてもよい。
【0070】一成分現像剤として用いる場合は、非磁性
一成分現像剤あるいはトナー中に0.1〜0.5μm程
度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが
挙げられ、いずれも使用することができる。この磁性粒
子の粒径は電子顕微鏡により測定されるものである。
【0071】又、キャリアと混合して二成分現像剤とし
て用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒
子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、そ
れらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従
来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライ
ト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径
としては15〜100μm、より好ましくは25〜80
μmのものがよい。
【0072】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0073】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0074】尚、キャリアの添加量は質量比で、キャリ
ア:トナー=1:1〜20:1の範囲で設定されるのが
よい。
【0075】8.熱定着装置と画像形成方法及び画像形
成装置 本発明のトナーは、熱定着装置による定着工程を含む画
像形成方法及び画像形成装置によって定着される。
【0076】図1は、本発明において使用する定着装置
(定着器ともいう)の一例を示す断面図であり、図1に
示す定着装置は、加熱ロール10と、これに当接する加
圧ロール20とを備えている。図1において、Tは記録
材8(画像支持体ともいい転写紙が代表的なもの)上に
形成されたトナー画像である。
【0077】加熱ロール10は、芯金11の表面にシリ
コーンゴムからなる被覆層12が形成されてなり、線状
ヒーターよりなる加熱部材13を内包している。
【0078】芯金11は、アルミニウム、鉄および銅よ
り選択された金属あるいはそれらの合金から構成され、
その内径は10〜50mmとされる。
【0079】芯金11の肉厚は0.1〜2mmとされ、
省エネルギーの要請(薄肉化)と、強度(構成材料に依
存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.
57mmの鉄よりなる芯金と同等の強度を、アルミニウ
ムよりなる芯金で保持するためには、その肉厚を0.8
mmとする必要がある。
【0080】被覆層12の厚みは0.2mm以上であ
る。好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは
1.0〜5mmである。厚みが0.2mm未満であると
定着のニップを大きくすることができず、ソフト定着の
効果を発揮することができない。加熱部材13として
は、ハロゲンヒーターを好適に使用することができる。
【0081】なお、加熱部材は1本のみでなく、図2に
示すように、複数の加熱部材を内包させて、通過する紙
のサイズ(幅)に応じて配熱領域を変更できるような構
成としてもよい。図2に示す加熱ロール15には、ロー
ル表面の中央領域を加熱するためのハロゲンヒーター1
6Aと、ロール表面の端部領域を加熱するためのハロゲ
ンヒーター16B,ハロゲンヒーター16Cとが配設さ
れている。
【0082】図2に示すような加熱ロール15によれ
ば、幅狭の紙を通過させる場合には、ハロゲンヒーター
16Aにのみ通電し、幅広の紙を通過させる場合には、
更にハロゲンヒーター16Bおよびハロゲンヒーター1
6Cにも通電させればよい。
【0083】図1に戻って、加圧ロール20は、芯金2
1の表面にゴムからなる被覆層22が形成されてなる。
なお、被覆層のゴムは特に限定されるものでは無く、ウ
レタンゴム、シリコーンゴムなどを使用することができ
るが、より好ましくは耐熱性のシリコーンゴムである。
シリコーンゴムとしては、被覆層12と同様の素材を使
用することができる。
【0084】芯金21は、アルミニウム、鉄などの金属
またはそれらの合金から構成されている。
【0085】被覆層22の厚みは0.2mm以上であ
る。好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは
1.0〜5mmである。厚みが0.2mm未満であると
定着のニップを大きくすることができず、ソフト定着の
効果を発揮することができないこともある。
【0086】被覆層12及び22を構成するシリコーン
ゴムあるいはゴムのアスカーC硬度は35〜75、好ま
しくは40〜50とされ、シリコーンスポンジゴムを好
ましく使用することができる。アスカーC硬度が35未
満のときは、ゴムが軟らかすぎて耐久性に問題を有す
る。また、75を超えるとゴムが硬すぎて均一に圧力を
加えることが困難になってくる。
【0087】加熱ロール10と加圧ロール20との当接
荷重(総荷重)としては、通常40〜350Nとされ、
好ましくは50〜300N、さらに好ましくは50〜2
50Nとされる。この当接荷重は、加熱ロール10の強
度(芯金11の肉厚)を考慮して規定され、例えば0.
3mmの鉄よりなる芯金を有する加熱ロールにあって
は、250N以下とすることが好ましい。なお、当接荷
重が40N未満の場合には、圧力不足になり十分な定着
性能が得られない。また、350Nを超えるとロールに
負荷がかかりすぎてしまうことになる。
【0088】又、耐オフセット性および定着性の観点か
ら、ニップ幅としては4〜8mmであることが好まし
く、当該ニップの面圧は0.6〜1.5×105Paで
あることが好ましい。
【0089】図1に示した定着装置による定着条件の一
例を示せば、定着温度(加熱ロール10の表面温度)が
130〜240℃とされ、定着線速が80〜640mm
/secとされる。
【0090】本発明において使用する定着装置には、必
要に応じて定着部のクリーニング機構を付与してもよ
い。この場合には、シリコーンオイルを定着部の上ロー
ルに供給する方式として、シリコーンオイルを含浸した
パッド、ロール、ウェッブ等で供給し、クリーニングす
る方法が使用できる。
【0091】シリコーンオイルとしては耐熱性の高いも
のが使用され、ポリジメチルシリコーン、ポリフェニル
メチルシリコーン、ポリジフェニルシリコーン等が使用
される。粘度の低いものは使用時に流出量が大きくなる
ことから、20℃における粘度が1〜100Pa・sの
ものが好適に使用される。
【0092】特に、本発明はシリコーンオイルを一定量
使用する方式で顕著に効果が発揮される。この場合、シ
リコーンオイルの供給量は特に限定されるものでは無い
が、0.1〜5.0μg/cm2程度が定着した後の紙
などに対するシリコーンオイルの付着量が少なくてす
む。且つ、紙へ付着したシリコーンオイルによるボール
ペン等の油性ペンでの記入しづらさが無く、一方で定着
オフセットの問題が発生しない領域として好ましい。
【0093】また、ロール表面の端部領域が過熱される
ことを抑制するために、定着装置には、当該端部領域の
冷却ファンなどが設けられていてもよい。
【0094】又、上記は加熱ロールと加圧ロールを用い
た定着器について説明したが、本発明においては、熱ベ
ルトタイプの定着器、或いは前加熱機構を備えたもの等
でも好ましく用いることが出来る。
【0095】何れの方式においても熱ロール或いはベル
トの表面粗さRaが0.1〜1.0μmの範囲であるこ
とが好ましく、ここにおいてRaとは表面形状測定装置
(Micomap520 三菱化学社製)によって求め
た表面粗さである。又、その熱ロール或いはベルト等の
最表面はフッ素樹脂、特にポリパーフルオロアルキルエ
ーテルを主成分とする厚さ10〜200μmの被覆層で
被覆されているのが好ましい。なお、前記した如くその
表面に被覆層がすでに塗設されている場合においても、
さらにその上にこの層は設けられる。
【0096】次に本発明の画像形成方法及び画像形成装
置の一例を説明する。図3は本発明の一実施態様例を示
した画像形成装置の概略構成図である。4は感光体であ
り、本発明における静電潜像形成体の代表例である。ア
ルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有
機光導電体(OPC)を形成してなるもので、矢印方向
に所定の速度で回転する。本実施態様例において、感光
体4は外径60mmである。
【0097】図3において、図示しない原稿読み取り装
置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1か
ら露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2によ
り、図3の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補
正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静
電潜像を作る。感光体は、あらかじめ帯電器5により一
様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に
回転を開始している。
【0098】感光体面上の静電潜像は、現像器6により
現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬
送されてきた記録材8に転写器7の作用により転写され
る。さらに感光体4と記録材8は分離器(分離極)9に
より分離されるが、トナー画像は記録材8に転写担持さ
れて、定着器100へと導かれ定着される。
【0099】感光体面に残留した未転写のトナー等は、
クリーニングブレード方式のクリーニング器25にて清
掃され、帯電前露光(PCL)26にて残留電荷を除
き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電
される。
【0100】又、クリーニングブレード27は、厚さ1
〜30mm程度のゴム状弾性体からなり、ウレタンゴム
が最もよく用いられる。
【0101】
【実施例】次に、本発明の実施態様を具体的に説明する
が、無論本発明はこれらの態様に限定されるものではな
い。
【0102】実施例1 結着樹脂の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量150万のスチレン−
n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(St
/BA/MMA)共重合体350g、重量平均分子量7
万のスチレン/水添イソプレン/スチレン(SIS)三
元ブロック共重合体50g、さらに離型剤としてドペン
タコンタン(炭素数52)150gを投入し、混合分散
させた。その後、気相を窒素ガスにて置換し、トルエン
の沸点にまで昇温した。
【0103】トルエンの環流が起きた状態で攪拌しなが
ら、スチレン950g、メチルメタクリレート200
g、n−ブチルアクリレート60g、アゾビスイソブチ
ロニトリル90gの混合溶液を2.5時間かけて滴下し
ながら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにトルエ
ンの環流温度で攪拌しながら30分熟成したあと、18
0℃に昇温しながら減圧することでトルエンを除去し
た。その後、冷却して得られた樹脂組成物をハンマーミ
ルによりメッシュ径2mmを通過する程度にまで粗粉砕
することで、結着樹脂P−1を得た。
【0104】得られた結着樹脂P−1の分子量分布をG
PCにより測定したところ、分子量10,000および
分子量150万の位置に極大値を持つことが確認でき
た。
【0105】トナーの作製 上記で作製した結着樹脂P−1に対して、前記「化3」
で表されるベンジル酸誘導体の金属錯体化合物「K−
1」2質量%、カーボンブラック10質量%を投入し
て、ヘンシェルミキサーにて攪拌混合した。その後、二
軸押し出し混練機にて溶融混練を行い、得られた溶融混
練物を冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕し、さらに機械
式粉砕機(ターボミル;ターボ工業社製)にて微粉砕し
た後、ミクロプレックスにて風力分級することで着色粒
子C−1を得た。
【0106】得られた着色粒子C−1に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−1を得た。得られたトナー粒子
T−1の粒径をレーザー回折式粒度分布測定装置(HE
LOS;シンパテック社製)にて確認したところ、体積
基準50%粒径が7.2μmであることが確認できた。
【0107】現像剤の作製 得られたトナー粒子T−1と、マグネタイト粒子にシリ
コーン樹脂を被覆したシリコーンコートキャリア(体積
基準50%粒径=60μm)とを現像剤中のトナー濃度
が5質量%となるように調製して、Wコーン混合機にて
混合し、評価に使用する現像剤D−1を得た。
【0108】性能評価 1.定着可能温度領域評価 コニカ社製高速デジタル複写機Konica7050の
熱ロール定着器を改造して、熱ロール温度を任意に設定
できるようにした。その後、得られた現像剤D−1を複
写機に搭載し、熱ロール温度を130℃〜240℃まで
10℃刻みで変更しつつ定着画像を作製した。なお、定
着画像の出力にあたっては、A4サイズの普通紙(秤量
65g/m2)および厚紙(秤量130g/m2)を使用
した。
【0109】得られた定着画像の定着強度を、「電子写
真技術の基礎と応用:電子写真学会編」第9章1.4項
に記載のメンディングテープ剥離法に準じた方法を用い
て定着率により評価した。具体的には、トナー付着量が
0.6mg/cm2である2.54cm角のベタ定着画
像を作製した後、スコッチメンディングテープ(住友3
M社製)で剥離する前後の画像濃度を測定し、画像濃度
の残存率を定着率として求めた。画像濃度の測定にはマ
クベス反射濃度計RD−918を使用し、定着率が85
%以上得られた定着温度を定着可能温度とする。ここ
で、定着可能温度領域が90℃以上ある場合を◎(優
良)、60℃以上を○(良好)、30℃以上を△(実用
可能)、30℃未満を×(不良)と判断した。
【0110】2.オフセット発生評価 10℃、20%RHの低温低湿環境にてコニカ社製高速
デジタル複写機Konica7050に現像剤D−1を
搭載し、同環境にて調湿されたA3サイズの普通紙(秤
量65g/m2)で連続1000枚のコピーを行い、画
像上および1000枚のコピー後の熱ロール表面を直接
目視観察することで、オフセット発生の有無を評価し
た。ここで、画像上および熱ロール表面ともにオフセッ
トの発生が見られない場合を○(良好)、画像上には見
られないが熱ロールにはオフセットが発生している場合
を△(実用可能)、画像上にオフセットによる汚れが発
生した場合を×(不良)と判断した。
【0111】3.画像チリ発生評価 10℃、20%RHの低温低湿環境にてコニカ社製高速
デジタル複写機Konica7050に現像剤D−1を
搭載し、同環境にて調湿されたA3サイズの普通紙(秤
量65g/m2)で連続1000枚のコピーを行い、得
られた画像中の細線画像を顕微鏡にて拡大観察し、細線
の周囲におけるトナーのチリ発生の有無を評価した。
【0112】ここで、拡大観察してチリ発生のない場合
を○(良好)、チリ発生個数が10個/mm2以下の場
合を△(実用可能)、それを越えるチリ発生が見られる
場合を×(不良)と判断した。
【0113】評価結果を表2に示すが、トナー粒子T−
1を用いることで良好な定着性能が得られることが確認
できた。
【0114】実施例2 実施例1で作製した樹脂組成物P−1に対して、ポリプ
ロピレン(ビスコール660P;軟化点145℃;三洋
化成社製)3質量%、前記「化3」に示されるベンジル
酸誘導体の金属錯体化合物「K−2」を2質量%、カー
ボンブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキサ
ーにて攪拌混合した。その後、実施例1と同様にして着
色粒子C−2を得た。
【0115】得られた着色粒子C−2に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−2を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0116】実施例3 ドペンタコンタンを使用する代わりに、ポリプロピレン
(重量平均分子量1500)を150g投入する以外は
実施例1と同様にして結着樹脂P−3を作製した。得ら
れた結着樹脂P−3の分子量分布をGPCにより測定し
たところ、分子量10,000および分子量150万の
位置に極大値を持つことが確認できた。
【0117】結着樹脂P−3に対して「化3」に表され
るベンジル酸誘導体の金属錯体化合物「K−1」を2質
量%、カーボンブラック10質量%を投入して、ヘンシ
ェルミキサーにて攪拌混合した。その後、実施例1と同
様にして着色粒子C−3を得た。
【0118】得られた着色粒子C−3に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−3を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0119】実施例4 樹脂組成物の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量150万のスチレン−
n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(St
/BA/MMA)共重合体250g、重量平均分子量5
0,000のスチレン/水添プロピレン/スチレン(S
PS)三元ブロック共重合体50g、ペンタテトラコン
タン(炭素数45)150gを投入し、混合分散させ
た。その後、気相を窒素ガスにて置換し、トルエンの沸
点にまで昇温した。
【0120】トルエンの環流が起きた状態で攪拌しなが
ら、スチレン900g、メチルメタクリレート150
g、n−ブチルアクリレート60g、アゾビスイソブチ
ロニトリル90gの混合溶液を1.5時間かけて滴下し
ながら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにトルエ
ンの環流温度で攪拌しながら20分熟成した後、180
℃に昇温しながら減圧することでトルエンを除去した。
【0121】その後、冷却して得られた樹脂組成物をハ
ンマーミルによりメッシュ径2mmを通過する程度にま
で粗粉砕することで、結着樹脂P−4を得た。得られた
結着樹脂P−4の分子量分布をGPCにより測定したと
ころ、分子量6,000および分子量150万の位置に
極大値を持つことが確認できた。
【0122】トナーの作製 結着樹脂P−4に対して、ベンジル酸誘導体の金属錯体
化合物「化3」に示されるK−2を2質量%、カーボン
ブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキサーに
て攪拌混合した。その後、二軸押し出し混練機にて溶融
混練を行い、得られた溶融混練物を冷却後、ハンマーミ
ルにて粗粉砕し、さらに機械式粉砕機(ターボミル;タ
ーボ工業社製)にて微粉砕した後、ミクロプレックスに
て風力分級することで着色粒子C−4を得た。
【0123】得られた着色粒子C−4に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−4を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0124】実施例5 実施例4で作製した結着樹脂P−4に対してポリプロピ
レン(ビスコール550P;三洋化成社製)3質量%、
ベンジル酸誘導体の金属錯体化合物「K−1」2質量
%、カーボンブラック10質量%を投入して、ヘンシェ
ルミキサーにて攪拌混合した。その後、実施例1と同様
にして着色粒子C−5を得た。
【0125】得られた着色粒子C−5に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−5を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0126】実施例6 ペンタテトラコンタンを使用する代わりに、ポリプロピ
レン(重量平均分子量1500)を150g投入する以
外は実施例4と同様にして結着樹脂P−6を作製した。
得られた結着樹脂P−6の分子量分布をGPCにより測
定したところ、分子量6,000および分子量150万
の位置に極大値を持つことが確認できた。
【0127】作製した結着樹脂P−6に、ベンジル酸誘
導体の金属錯体化合物「K−1」を2質量%、カーボン
ブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキサーに
て攪拌混合した。その後、実施例1と同様にして着色粒
子C−6を得た。
【0128】着色粒子C−6に対して、シリカ微粒子
0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添加し、
ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理を行
い、トナー粒子T−6を得た。以降、現像剤の作製なら
びに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0129】実施例7 樹脂組成物の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量100万スチレン−n
−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(St/
BA/MMA)共重合体300g、スチレン/水添プロ
ピレン/スチレン(SPS)三元ブロック共重合体(重
量平均分子量5万)50g、ヘンテトラコンタン(炭素
数41)150gを投入し、混合分散させた。その後、
気相を窒素ガスにて置換し、トルエンの沸点にまで昇温
した。
【0130】トルエンの環流が起きた状態で攪拌しなが
ら、スチレン780g、メチルメタクリレート210
g、n−ブチルアクリレート60g、アゾビスイソブチ
ロニトリル90gの混合溶液を2時間かけて滴下しなが
ら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにトルエンの
環流温度で攪拌しながら30分熟成したあと、180℃
に昇温しながら減圧することでトルエンを除去した。
【0131】その後、冷却して得られた樹脂組成物をハ
ンマーミルによりメッシュ径2mmを通過する程度にま
で粗粉砕することで、結着樹脂P−7を得た。得られた
結着樹脂P−7の分子量分布をGPCにより測定したと
ころ、分子量8,000および分子量100万の位置に
極大値を持つことが確認できた。
【0132】トナーの作製 作製した結着樹脂P−7に対して、ベンジル酸誘導体の
金属錯体化合物「K−1」を2質量%、カーボンブラッ
ク10質量%を投入して、ヘンシェルミキサーにて攪拌
混合した。その後、二軸押し出し混練機にて溶融混練を
行い、得られた溶融混練物を冷却後、ハンマーミルにて
粗粉砕し、さらに機械式粉砕機(ターボミル;ターボ工
業社製)にて微粉砕した後、ミクロプレックスにて風力
分級することで着色粒子C−7を得た。
【0133】着色粒子C−7に対して、シリカ微粒子
0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添加し、
ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理を行
い、トナー粒子T−7を得た。以降、現像剤の作製なら
びに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0134】実施例8 実施例7で作製した結着樹脂P−7に対して、ポリプロ
ピレン(ビスコール660P;三洋化成社製)3質量
%、ベンジル酸誘導体の金属錯体化合物「K−1」を2
質量%、カーボンブラック10質量%を投入して、ヘン
シェルミキサーにて攪拌混合した。その後、実施例7と
同様にして着色粒子C−8を得た。
【0135】得られた着色粒子C−8に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−8を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0136】実施例9 ドペンタコンタンを使用する代わりに、ポリプロピレン
(重量平均分子量1500)を150g投入する以外は
実施例1と同様にして結着樹脂P−9を作製した。得ら
れた結着樹脂P−9の分子量分布をGPCにより測定し
たところ、分子量8,000および分子量100万の位
置に極大値を持つことが確認できた。
【0137】作製した結着樹脂P−9に対して、ベンジ
ル酸誘導体の金属錯体化合物「K−2」を2質量%、カ
ーボンブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキ
サーにて攪拌混合した。その後、実施例1と同様にして
着色粒子C−9を得た。
【0138】得られた着色粒子C−9に対して、シリカ
微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を添
加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処理
を行い、トナー粒子T−9を得た。以降、現像剤の作製
ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0139】比較例1 結着樹脂の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量600,000のスチ
レン−n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート
(St/BA/MMA)共重合体350g、ドペンタコ
ンタン(炭素数52)150gを投入し、混合分散させ
た。その後、気相を窒素ガスにて置換し、トルエンの沸
点にまで昇温した。トルエンの環流が起きた状態で攪拌
しながら、スチレン820g、メチルメタクリレート1
40g、n−ブチルアクリレート40g、アゾビスイソ
ブチロニトリル60gの混合溶液を2.5時間かけて滴
下しながら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにト
ルエンの環流温度で攪拌しながら30分熟成したあと、
180℃に昇温しながら減圧することでトルエンを除去
した。その後、冷却して得られた樹脂組成物をハンマー
ミルによりメッシュ径2mmを通過する程度にまで粗粉
砕することで、結着樹脂P−11を得た。得られた結着
樹脂P−11の分子量分布をGPCにより測定したとこ
ろ、分子量10,000および分子量600,000の
位置に極大値を持つことが確認できた。
【0140】トナーおよび現像剤の作製 作製した結着樹脂P−11に対して、「化4」に示され
るクロム錯体ジアゾ化合物「K−6」を2質量%、カー
ボンブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキサ
ーにて攪拌混合した。その後、二軸押し出し混練機にて
溶融混練を行い、得られた溶融混練物を冷却後、ハンマ
ーミルにて粗粉砕し、さらに機械式粉砕機(ターボミ
ル:ターボ工業)にて微粉砕した後、ミクロプレックス
にて風力分級することで着色粒子C−11を得た。
【0141】得られた着色粒子C−11に対して、シリ
カ微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を
添加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処
理を行い、トナー粒子T−11を得た。以降、現像剤の
作製ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0142】比較例2 結着樹脂の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量120万のスチレン−
n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(St
/BA/MMA)共重合体360g、ドペンタコンタン
(炭素数52)150gを投入し、混合分散させた。そ
の後、気相を窒素ガスにて置換し、トルエンの沸点にま
で昇温した。トルエンの環流が起きた状態で攪拌しなが
ら、スチレン750g、メチルメタクリレート250
g、n−ブチルアクリレート80g、アゾビスイソブチ
ロニトリル90gの混合溶液を1時間かけて滴下しなが
ら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにトルエンの
環流温度で攪拌しながら30分熟成したあと、180℃
に昇温しながら減圧することでトルエンを除去した。
【0143】その後、冷却して得られた樹脂組成物をハ
ンマーミルによりメッシュ径2mmを通過する程度にま
で粗粉砕することで、結着樹脂P−12を得た。得られ
た結着樹脂P−12の分子量分布をGPCにより測定し
たところ、分子量3,000および分子量120万の位
置に極大値を持つことが確認できた。
【0144】トナーおよび現像剤の作製 結着樹脂P−12に対して比較例1と同様にして着色粒
子C−12を得た。得られた着色粒子C−12に対し
て、シリカ微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5
質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合すること
で外添処理を行い、トナー粒子T−12を得た。以降、
現像剤の作製ならびに性能評価は実施例1と同様にして
行った。
【0145】比較例3 結着樹脂の作製 容量3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900
gを入れ、これに重量平均分子量100万のスチレン−
n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(St
/BA/MMA)共重合体350gを投入し、混合分散
させた。その後、気相を窒素ガスにて置換し、トルエン
の沸点にまで昇温した。トルエンの環流が起きた状態で
攪拌しながら、スチレン880g、メチルメタクリレー
ト180g、n−ブチルアクリレート50g、アゾビス
イソブチロニトリル80gの混合溶液を2時間かけて滴
下しながら、溶液重合を行った。滴下終了後、さらにト
ルエンの環流温度で攪拌しながら30分熟成したあと、
180℃に昇温しながら減圧することでトルエンを除去
した。
【0146】その後、冷却して得られた樹脂組成物をハ
ンマーミルによりメッシュ径2mmを通過する程度にま
で粗粉砕することで、結着樹脂P−13を得た。得られ
た結着樹脂P−13の分子量分布をGPCにより測定し
たところ、分子量8,000万および分子量100万の
位置に極大値を持つことが確認できた。
【0147】トナーおよび現像剤の作製 結着樹脂P−13に対して比較例1と同様にして着色粒
子C−13を得た。得られた着色粒子C−13に対し
て、シリカ微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5
質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにて混合すること
で外添処理を行い、トナー粒子T−13を得た。以降、
現像剤の作製ならびに性能評価は実施例1と同様にして
行った。
【0148】比較例4 比較例3で得られた結着樹脂P−13に対して、ポリプ
ロピレン(ビスコール660P;三洋化成社製)3質量
%、クロム錯体ジアゾ化合物「K−6」を2質量%、カ
ーボンブラック10質量%を投入して、ヘンシェルミキ
サーにて攪拌混合した。その後、比較例1と同様にして
着色粒子C−14を得た。
【0149】得られた着色粒子C−14に対して、シリ
カ微粒子0.6質量%、チタニア微粒子0.5質量%を
添加し、ヘンシェルミキサーにて混合することで外添処
理を行い、トナー粒子T−14を得た。以降、現像剤の
作製ならびに性能評価は実施例1と同様にして行った。
【0150】上記実施例1〜9及び比較例1〜4の内容
を表1に、評価結果を表2にまとめて下記に記す。
【0151】
【表1】
【0152】
【表2】
【0153】評価結果から、本発明内の実施例1〜9の
特性が、比較例1〜4に比して極めて優れていることが
わかる。
【0154】実施例11〜19及び比較例11〜14 性能評価に使用する定着器を熱ベルト定着器に変更した
以外は、実施例1〜9および比較例1〜4と同様にして
性能評価を行った。
【0155】
【表3】
【0156】結果は、上記表2に示すものとほぼ同様で
あった。 実施例21〜29、比較例21〜24 性能評価に使用する定着器をロール表面近傍に発熱部材
を持つ熱ロール定着器に変更した以外は、実施例1〜9
および比較例1〜4と同様にして性能評価を行った。
【0157】
【表4】
【0158】結果は、上記表2に示すものとほぼ同様で
あった。
【0159】
【発明の効果】本発明により、帯電性能が安定で、加熱
溶融定着型の定着器に長期使用しても、熱ローラ、加圧
ローラ等の記録材に接する部分を汚染せず、従って記録
画像も汚染しない静電荷像現像用トナーと、それを用い
た画像チリ等のない高画質で高速な画像形成装置及び画
像形成方法を提供する。加えて、厚紙定着性に優れた静
電荷像現像用トナー、画像形成装置及び画像形成方法を
提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用する定着装置の一例を示す
断面図。
【図2】本発明において使用する定着装置を構成する加
熱ロールの配熱パターンの一例を示す説明図。
【図3】本発明の一実施態様例の画像形成装置の概略構
成図。
【符号の説明】
10 加熱ロール 11 芯金 12 被覆層 13 加熱部材 15 加熱ロール 16A ハロゲンヒーター 16B ハロゲンヒーター 16C ハロゲンヒーター 20 加圧ロール 21 芯金 22 被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/20 103 G03G 9/08 346 365

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、
    荷電制御剤から構成される静電荷像現像用トナーにおい
    て、該結着樹脂はスチレン系単量体と(メタ)アクリル
    酸エステル系単量体とを構成単位に含むビニル系共重合
    体を主成分とし、該共重合体の分子量分布が少なくとも
    分子量3,000〜50,000の低分子量側と、分子
    量が10×104〜500×104の高分子量側のそれぞ
    れに分子量分布の極大値を持ち、低分子量側の極大値を
    とる分子量P1と、高分子量側の極大値をとる分子量P
    2が100≦P2/P1≦300の関係を満たす結着樹
    脂であり、さらに、該結着樹脂の重合反応を離型剤の存
    在下で行うことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量が1×104〜10×1
    4であるスチレン−オレフィンブロック共重合体を含
    むことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  3. 【請求項3】 離型剤がパラフィン系もしくはポリオレ
    フィン系化合物であり、荷電制御剤がAl、B、Ti、
    Co、Feの中の少なくとも1種を含む金属含有荷電制
    御剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静
    電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 荷電制御剤として下記一般式(A)で表
    される化合物を含むことを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載の静電荷像現像用トナー。 【化1】 (式中、R1およびR4は置換又は非置換の芳香環(縮合
    環を含む)を示し、R2およびR3は水素原子、アルキル
    基、置換又は非置換の芳香環(縮合環を含む)を示す。
    また、MはAl、B、Ti、Co、Feの中の少なくと
    も1種の金属を示し、Xn+はカチオンを示す。nは整数
    を表す。)
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の静電荷
    像現像用トナーを使用し、固定された発熱部材と、その
    周囲に回転可能な円筒状伝熱部材とから構成される熱ロ
    ール定着器を使用することを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3又は4に記載の静電荷
    像現像用トナーを使用し、回転可能な円筒状部材とその
    表面近傍に設置した発熱部材とから構成される熱ロール
    定着器を使用することを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 ポリパーフルオロアルキルエーテルを主
    成分とする厚さ10〜200μmの被覆層で表面を被覆
    してなる熱ロールを使用することを特徴とする請求項5
    又は6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 熱ロールの表面粗さRaが0.1〜1.
    0μmの範囲にある請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3又は4に記載のトナー
    を使用し、固定された発熱部材と、その周囲を循環可能
    なベルト状伝熱部材とから構成される熱ベルト定着器を
    使用して該トナーを溶融し、画像保持部材に定着させる
    ことで画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 ポリパーフルオロアルキルエーテルを
    主成分とする厚さ10〜200μmの被覆層で表面を被
    覆してなる熱ベルトを使用することを特徴とする請求項
    9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 熱ベルトの表面粗さRaが0.1〜
    1.0μmの範囲にある請求項10に記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項5〜11のいずれか1項に記載
    の画像形成装置を使用して出力画像を形成することを特
    徴とする画像形成方法。
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